JP2021095378A - ケトン誘導体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定性の高い亜鉛誘導体を用いてケトン誘導体を製造する方法の提供。【解決手段】例えば、6−デカンチオ−6−オキソヘキサン酸メチルのトルエン溶液と10%Pd/C-DMF懸濁液を、フェニルピバル酸亜鉛のTHF溶液中に順次添加して反応させて、下式右の5−ベンゾイルペンタン酸メチルを合成する。【選択図】なし
Description
本発明は、ケトン誘導体の新規な製造方法に関する。詳しくは、安定性の高い亜鉛誘導体を用いたケトン誘導体の新規な製造方法に関する。
ケトン誘導体は、医農薬、化学素材やその合成中間体などとして有用な化合物であり、緩和な条件下、多官能性の基質に対して適用可能なものが強く望まれている。このようなケトン誘導体の製造方法として、亜鉛試薬とチオエステル誘導体とをパラジウム、又はニッケル触媒存在下接触させることによりケトン誘導体を得る反応が福山反応として知られている(非特許文献1又は2参照)。
上記非特許文献に記載の反応により、目的とする多官能性ケトン誘導体を酵素反応に匹敵する温和な反応条件下で製造することができる。しかしながら、用いる亜鉛試薬は、その構造式が、RZnX(X:ハロゲン原子)、或いはR2Znで表されるが、該亜鉛試薬の安定性が一般的に低く、通常、ヨウ化アルカン誘導体と亜鉛とを反応させて対応する亜鉛試薬を製造し、それをそのまま反応に使用しているのが現状である。従って、適用できる反応溶媒や反応条件に制約がある点で改善の余地があった。
Tetrahedron Letters 43,2002,1039−1042
Advanced Synthesis and Catalysis 349、2007、2027−2038
Angewandte Chemie International Edition 50,2011,9205−9209
従って、本発明の目的は、安定性の高い亜鉛誘導体を用いてケトン誘導体を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。亜鉛試薬の安定性は、亜鉛のカウンターアニオンの安定性と相関があることから、カウンターアニオンの安定性の高い亜鉛試薬の検討を行った。亜鉛試薬のカウンターアニオンをハロゲンアニオンからピバル酸アニオンに変えると安定性が各段に向上することが報告されており(非特許文献3参照)、アリールハライドとの根岸カップリング反応に適用されていることから、同様の亜鉛試薬をチオエステル誘導体との反応に適用した結果、高収率で目的物であるケトン誘導体が製造できることを見出した。また、カウンターアニオンをピバル酸アニオンに変えた亜鉛試薬は、チオエステル誘導体との反応に用いられる従来の亜鉛試薬と比較して安定であり、チオエステル誘導体との反応直前に調製する必要がないことが判明し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記式(1)
(式中、R1は、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアラルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の複素環基から選ばれる基であり、R2は、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアラルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の複素環基から選ばれる基である。)
で示されるチオエステル誘導体と、
下記式(2)
で示されるチオエステル誘導体と、
下記式(2)
(式中、R3は、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアラルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の複素環基から選ばれる基である。)
で示される亜鉛誘導体とをパラジウム触媒、及びニッケル触媒から選択される少なくとも1種の触媒の存在下接触させることにより、下記式(3)
で示される亜鉛誘導体とをパラジウム触媒、及びニッケル触媒から選択される少なくとも1種の触媒の存在下接触させることにより、下記式(3)
(式中、R1は、前記式(1)で示されるものと同義であり、R3は前記式(2)で示されるものと同義である。)
で示されるケトン誘導体を得る、ケトン誘導体の製造方法である。
で示されるケトン誘導体を得る、ケトン誘導体の製造方法である。
上記本発明のケトン誘導体の製造方法は、以下の態様を好適に採りうる。
1)前記式(1)で示されるチオエステル誘導体1モルに対して、前記式(2)で示される亜鉛誘導体を1〜5モル接触させること。
2)前記式(1)で示されるチオエステル化合物1モルに対して、前記触媒を0.0001〜1モル用いること。
1)前記式(1)で示されるチオエステル誘導体1モルに対して、前記式(2)で示される亜鉛誘導体を1〜5モル接触させること。
2)前記式(1)で示されるチオエステル化合物1モルに対して、前記触媒を0.0001〜1モル用いること。
本発明のケトン誘導体の製造方法によれば、安定性の高い亜鉛試薬を用いてチオエステル誘導体から高収率でケトン化合物を製造することができる。上記のとおり、カウンターアニオンをピバル酸アニオンに変えた亜鉛試薬は従来の亜鉛試薬と比較して安定であるため、予め製造し保管しておくことも可能である。このためケトン誘導体を製造させる直前に亜鉛試薬を調製する必要がなく、ケトン誘導体を製造する時間の短縮に繋がり、効率的にケトン誘導体を製造することができる。このように本発明のケトン誘導体の製造方法は、医薬品を含む各種生理活性化合物の合成材料の製造方法として極めて有用な方法であり、本発明の工業的利用価値は非常に高い。
本発明は、チオエステル誘導体と亜鉛誘導体とを、パラジウム、又はニッケル触媒の存在下接触させることにより、ケトン誘導体を製造する、ケトン誘導体の製造方法である。以下、本発明について詳細に説明する。
(アルカン誘導体)
本発明において、チオエステル誘導体は、下記式(1)
本発明において、チオエステル誘導体は、下記式(1)
で示される化合物である。上記式(1)中、R1は、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアラルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の複素環基から選ばれる基である。アルキル基は基を構成する炭素数1〜30であることが好ましく、アラルキル基、アリール基、複素環基は基を構成する炭素数7〜30であることが好ましい。これらの基は置換基を有しても良い。置換基として具体的にはR1がアルキル基である場合はアシル基、アルコキシカルボキシル基、ジアルキルアミド基、カルバメート基、スルフィド基、スルホン基、スルホキサイド基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、水酸基等が、R1がアラルキル基、アリール基、複素環基である場合には、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボキシル基、ジアルキルアミド基、カルバメート基、スルフィド基、スルホン基、スルホキサイド基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、水酸基等が挙げられる。
また、上記式中、R2は、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアラルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の複素環基から選ばれる基である。アルキル基は基を構成する炭素数1〜20であることが好ましく、アラルキル基、アリール基、複素環基は基を構成する炭素数7〜20であることが好ましい。置換基として具体的にはR2がアルキル基である場合はアシル基、アルコキシカルボキシル基、ジアルキルアミド基、カルバメート基、スルフィド基、スルホン基、スルホキサイド基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、水酸基等が、R2がアラルキル基、アリール基、複素環基である場合には、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボキシル基、ジアルキルアミド基、カルバメート基、スルフィド基、スルホン基、スルホキサイド基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、水酸基等が挙げられる。
(亜鉛誘導体)
本発明において、亜鉛誘導体は、下記式(2)
本発明において、亜鉛誘導体は、下記式(2)
で示される化合物である。上記式中、R3は、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアラルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換の複素環基から選ばれる基である。アルキル基は基を構成する炭素数1〜30であることが好ましく、アラルキル基、アリール基、複素環基は基を構成する炭素数7〜30であることが好ましい。これらの基は置換基を有しても良い。置換基として具体的にはR3がアルキル基である場合はアシル基、アルコキシカルボキシル基、ジアルキルアミド基、カルバメート基、スルフィド基、スルホン基、スルホキサイド基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、水酸基等が、R3がアラルキル基、アリール基、複素環基である場合には、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボキシル基、ジアルキルアミド基、カルバメート基、スルフィド基、スルホン基、スルホキサイド基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、水酸基等が挙げられる。これらの亜鉛誘導体は、上記非特許文献3記載の方法により製造することができる。
上記式(2)で示される亜鉛誘導体は、上記式(1)で表わされるチオエステル誘導体と反応するに十分な量があれば良い。上記式(1)で表わされるチオエステル誘導体1モルに対して1〜5モル使用することが好ましく、1〜3モル使用することがより好ましい。
(触媒)
本発明の製造方法は、上記式(1)で示されるチオエステル誘導体と上記式(2)で示される亜鉛誘導体とをパラジウム触媒、及びニッケル触媒から選択される少なくとも1種の触媒の存在下で接触させて反応させる。
本発明の製造方法は、上記式(1)で示されるチオエステル誘導体と上記式(2)で示される亜鉛誘導体とをパラジウム触媒、及びニッケル触媒から選択される少なくとも1種の触媒の存在下で接触させて反応させる。
パラジウム触媒として具体的には、パラジウム(II)ジクロリド、パラジウム(II)ジブロミド、パラジウム(II)ジクロリドビストリフェニルホスフィン錯体、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン錯体、酢酸パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)トリマー、ピバリン酸パラジウム(II)、酸化パラジウム(II)、パラジウム炭素、パラジウムブラック等が挙げられる。これらの中でも、工業的に入手が容易な点、反応性等の観点から、パラジウム炭素が好ましい。
ニッケル触媒として具体的には、ニッケル(II)アセチルアセトナート、ニッケル(II)ジクロリド、ニッケル(II)ジブロミド、ニッケル(II)ジクロリドビストリフェニルホスフィン錯体、ニッケル(II)ジブロミドビストリフェニルホスフィン錯体、ニッケル(II)ジクロリド1,3−ジフェニルホスフィノプロパン錯体等が挙げられる。これらの中でも、工業的に入手が容易な点、反応性等の観点から、ニッケル(II)アセチルアセトナートが好ましい。
上記触媒はそれぞれ単独で用いても複数の触媒を組み合わせて用いても良いが、安定的に反応を進める点から1種の触媒を用いることが好ましい。触媒の使用量は、反応が進行するに十分な量があれば良い。上記式(1)で示されるチオエステル化合物1モルに対して、0.0001〜1モル使用することが好ましく、0.001〜0.1モル使用することが特に好ましい。
(有機溶媒)
本発明の製造方法においては、有機溶媒中で、上記式(1)で示されるチオエステル誘導体と上記式(2)で示される亜鉛誘導体とを接触させることが好ましい。
本発明の製造方法においては、有機溶媒中で、上記式(1)で示されるチオエステル誘導体と上記式(2)で示される亜鉛誘導体とを接触させることが好ましい。
有機溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルTHF、1,4−ジオキサン、tert−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド類;ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド類等が挙げられる。好ましくは、THF、トルエン、DMFである。これら有機溶媒は、単独で、又はこれらの混合溶媒として用いることができる。
有機溶媒の使用量は、特に制限されるものではない。上記式(1)で示されるチオエステル誘導体に対して、有機溶媒を1〜100倍容量使用することが好ましく、1〜10倍容量使用することがより好ましい。なお、反応溶媒として混合溶媒を使用する場合には、混合溶媒の全量が前記範囲を満足すれば良い。
(その他の製造条件)
本発明の製造方法は、上記式(1)で示されるチオエステル誘導体と上記式(2)で示される亜鉛誘導体とをパラジウム触媒、及びニッケル触媒から選択される少なくとも1種の触媒の存在下で接触させて反応させる。該反応は、各成分を混合することにより実施できる。
本発明の製造方法は、上記式(1)で示されるチオエステル誘導体と上記式(2)で示される亜鉛誘導体とをパラジウム触媒、及びニッケル触媒から選択される少なくとも1種の触媒の存在下で接触させて反応させる。該反応は、各成分を混合することにより実施できる。
各成分を混合する方法は、特に制限されるものではなく、撹拌装置を備えた反応容器内で実施することができる。各成分を反応容器内に添加する手順は、上記式(1)で示されるチオエステル誘導体、上記触媒及び有機溶媒を予め反応容器に仕込み、上記式(1)で示されるチオエステル誘導体を有機溶媒に溶解させた後、撹拌しながら上記式(2)で示される亜鉛誘導体を添加混合する方法が好ましい。この添加、溶解時の温度は、特に制限されるものではなく、−30〜80℃の範囲で実施することができる。より具体的には、0〜50℃であることが好ましい。
上記式(2)で示される亜鉛誘導体を添加後の反応温度も特に制限されず、上記温度範囲と同じでよい。具体的には、−30〜80℃の範囲で実施することができる。より具体的には、10〜50℃であることが好ましい。当該温度範囲で反応を実施することで、高収率かつ短時間で反応を進行させることができる。
反応時間も、特に制限されるものではなく、生成物である式(3)で表わされるケトン誘導体への転化率を確認しながら適宜決定すればよいが、通常、0.1時間以上72時間以下であればよく、好ましくは0.5時間以上24時間以下である。
反応雰囲気も、特に制限されるものではないが、不活性ガス雰囲気下、空気雰囲気下であることが好ましい。
また、反応系内は、大気圧下、加圧下、減圧下の何れであってよい。中でも、大気圧下で実施することが好ましい。
本発明においては、上記反応により、下記式(3)
で示されるケトン誘導体が得られる。上記式中、R1は、前記式(1)で示されるものと同義であり、R3は前記式(2)で示されるものと同義である。
得られた式(3)で表わされるケトン誘導体は、次のような方法によって分離することができる。例えば、塩酸等の酸を添加して未反応の上記式(2)で示される亜鉛誘導体を不活性化した後、反応液をろ過して触媒を除去した後、有機層を洗浄し、次いで有機層を減圧濃縮すれば良い。また、得られた上記式(3)で示されるケトン誘導体は、カラム分離、再結晶等の公知の方法により、より高純度化することもできる。
得られた上記式(3)で示されるケトン誘導体は、医薬品を含む各種生理活性化合物の合成材料として、好適に使用することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、具体例であって、本発明はこれらにより限定されるものではない。
製造例1(チオエステル誘導体の合成)
以下の反応式に示すチオエステル誘導体を合成した。
以下の反応式に示すチオエステル誘導体を合成した。
アジピン酸モノメチルエステル(8.32g、52.0mmol)をアセトニトリル(80mL)に溶解し、N、N−ジメチルアミノピリジン(0.60g、4.9mmol) 及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(10.0g、52.2mmol)を10℃で加えて同温で10分間攪拌した。この溶液にn−デカンチオール(9.24g、53mmol)を加えて、25℃で22時間攪拌した。
反応液を減圧濃縮して、濃縮残渣へ酢酸エチル(50mL)、及び3.5%塩酸水(50mL)を加えた。有機層を、水、飽和重曹水、水で順次洗浄後、MgSO4上乾燥、減圧濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン→ヘキサン/酢酸エチル=5:1)で精製することによりチオエステル体(15.9g、96%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:0.88(t,3H)、1.38−1.26(m,14H)、1.55(m,2H)、1.69(m,4H)、2.33(m,2H)、2.56(m,2H)、2.86(t,2H)、3.67(s,3H)
製造例2(亜鉛誘導体の合成)
窒素雰囲気下、塩化フェニルマグネシウム(2.0Mテトラヒドロフラン溶液,2.5mL、5.00mmol)を25℃でテトラヒドロフラン(THF,2.5mL)に添加後、5℃でピバル酸亜鉛(2.01g,7.50mmol)を10分間かけて分割添加し、同温で1時間攪拌した。ヨードメトリーで定量した結果、フェニルピバル酸亜鉛の含量は5.00mmolx76.9%=3.845mmolであった。
窒素雰囲気下、塩化フェニルマグネシウム(2.0Mテトラヒドロフラン溶液,2.5mL、5.00mmol)を25℃でテトラヒドロフラン(THF,2.5mL)に添加後、5℃でピバル酸亜鉛(2.01g,7.50mmol)を10分間かけて分割添加し、同温で1時間攪拌した。ヨードメトリーで定量した結果、フェニルピバル酸亜鉛の含量は5.00mmolx76.9%=3.845mmolであった。
実施例1(ケトン誘導体の合成:Pd触媒を用いた例)
以下の反応式に示すケトン誘導体を合成した。
以下の反応式に示すケトン誘導体を合成した。
6−デカンチオ−6−オキソヘキサン酸メチル(608.6mg,1.92mmol)トルエン(5.2mL)溶液と10%Pd/C(101.9mg,0.0962mmol)DMF(487μL)懸濁液を、25℃で、製造例2で調製したフェニルピバル酸亜鉛のTHF溶液(3.845mmol)に順次添加した後、40℃で2時間攪拌した。
反応終了後、5℃で10%塩酸(5mL)を添加し、同温で10分間攪拌した後、反応液を濾過し、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(10mL)で抽出し、合わせた有機層を10%塩酸(20mL)、5%重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製を行い5−ベンゾイルペンタン酸メチル(373.1mg,88.1%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ:1.75(m,4H)、2.38(t,2H)、2.99(t,2H)、3.66(s,3H)、7.45(m,2H)、7.55(m,1H)、7.95(m,2H)
実施例2(ケトン誘導体の合成:Ni触媒を用いた例)
6−デカンチオ−6−オキソヘキサン酸メチル(608.6mg,1.92mmol)トルエン(5.2mL)とニッケルアセチルアセトナート(24.7mg,0.0962mmol)、DMF(487μL)を、25℃で、製造例2で調製したフェニルピバル酸亜鉛のTHF溶液(3.845mmol)に順次添加した後、25℃で4時間、その後、40℃で3時間攪拌した。
6−デカンチオ−6−オキソヘキサン酸メチル(608.6mg,1.92mmol)トルエン(5.2mL)とニッケルアセチルアセトナート(24.7mg,0.0962mmol)、DMF(487μL)を、25℃で、製造例2で調製したフェニルピバル酸亜鉛のTHF溶液(3.845mmol)に順次添加した後、25℃で4時間、その後、40℃で3時間攪拌した。
反応終了後、5℃で10%塩酸(5mL)を添加し、同温で10分間攪拌した後、反応液を濾過し、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(10mL)で抽出し、合わせた有機層を10%塩酸(20mL)、5%重曹水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製を行い、5−ベンゾイルペンタン酸メチル(217.5mg,51.4%)を得た。
Claims (3)
- 下記式(1)
で示されるチオエステル誘導体と、
下記式(2)
で示される亜鉛誘導体とをパラジウム触媒、及びニッケル触媒から選択される少なくとも1種の触媒の存在下接触させることにより、下記式(3)
で示されるケトン誘導体を得る、ケトン誘導体の製造方法。 - 前記式(1)で示されるチオエステル誘導体1モルに対して、前記式(2)で示される亜鉛誘導体を1〜5モル接触させる、請求項1記載のケトン誘導体の製造方法。
- 前記式(1)で示されるチオエステル化合物1モルに対して、前記触媒を0.0001〜1モル用いる、請求項1又は2記載のケトン誘導体の製造方法。
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