JP3347367B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3347367B2
JP3347367B2 JP20382692A JP20382692A JP3347367B2 JP 3347367 B2 JP3347367 B2 JP 3347367B2 JP 20382692 A JP20382692 A JP 20382692A JP 20382692 A JP20382692 A JP 20382692A JP 3347367 B2 JP3347367 B2 JP 3347367B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッドにより記録
媒体に記録を行なう記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オフィスにおけるパソコンやワー
ドプロセッサ、ファクシミリ等の普及により、これらの
機器の出力機として様々な記録方式の記録装置が用いら
れている。その中でもインクジェット記録方式は、記録
ヘッドにおいて電気信号を発熱体により熱に変換し、イ
ンクを核膜沸騰させ、その沸騰による圧力を利用してイ
ンクを記録媒体に吐出させるものであり、騒音が低く、
また多種の記録媒体に高品位の印字が可能であり、さら
に小型である等の利点を有するので、オフィスでのパー
ソナルユースに最適である。
【0003】以下に、従来のインクジェット記録装置に
ついて図5を参照して説明する。図5に示すように、ピ
ンチローラ5009を回転自在に保持するピンチローラ
ガイド5007は、ピンチローラガイド軸5008を中
心に回動自在に設けられており、記録装置本体シャーシ
5006に取り付けられた板ばね5005により図示矢
印B方向に付勢されている。また、ピンチローラ500
9に対向してプラテンローラ5010が回転自在に設け
られ、被記録媒体Pは、ピンチローラ5009とプラテ
ンローラ5010とに挟持されつつ図示矢印A方向に搬
送される。プラテンローラ5010の、被記録媒体の排
紙側には、キャリッジ5002に搭載された記録ヘッド
5001が、インクを吐出する吐出口(不図示)を被記
録媒体Pに向けて設けられている。キャリッジ5002
は、図面に垂直方向に延びる2本のキャリッジ軸500
3、5004に摺動自在に設けられており、キャリッジ
5002をキャリッジ軸5003、5004に対して摺
動させる動作と、被記録媒体Pを搬送する動作とを繰り
返しつつ、記録ヘッド5001の吐出口面5001aに
形成された吐出口からインクを吐出させることにより、
被記録媒体Pに記録が行なわれる。また、被記録媒体P
は、記録ヘッド5001より排紙側では、排紙ローラ5
011と非転写拍車5012とにより挟持され、そのあ
ばれが防止される。
【0004】記録ヘッド5001の吐出口は、被記録媒
体Pの搬送方向に沿って多数個設けられており、図6に
示すように各吐出口から吐出されるインク滴6001
は、それぞれわずかではあるがその吐出方向がばらつい
たり、インク滴6001からサテライト滴6002が分
裂するため、記録品位は吐出口と被記録媒体Pとの間隔
(以下、「紙間」という)に左右される。すなわち、紙
間がSの場合よりも紙間がLの場合の方が各インク滴6
001間のばらつきが大きくなり、記録品位が低下す
る。そこで記録品位の低下を最小限に抑えるためには、
紙間をできるだけ小さくする構成が必要となる。しか
し、紙間を小さくしすぎると、記録ヘッド5001の被
記録媒体Pとの擦れが問題となる。記録ヘッド5001
が被記録媒体Pと擦れると、印字に使用されたインクお
よび記録ヘッド5001に付着したインクにより被記録
媒体Pの記録面が汚れる。さらに、吐出口にゴミを付着
させることにもなり、吐出不良、もしくは回復不可能な
状態になってしまう。
【0005】記録ヘッド5001が被記録媒体Pと擦れ
る原因としては、被記録媒体Pの搬送系の圧力分布やイ
ンクの吐出による被記録媒体Pのコックリング(しわ)
が挙げられる。コックリングは、被記録媒体Pにインク
が付着して浸透するに至って被記録媒体Pの記録面の繊
維間にインクが侵入することで被記録媒体Pの記録面が
膨張し、記録面とその裏面との膨張の差により生じる場
合と、被記録媒体Pの記録場所と非記録場所との膨張の
差で生じる場合とがある。
【0006】通常の被記録媒体Pと記録ヘッド5001
との間隔は約1.3mmであるので、被記録媒体Pとし
て封筒や厚紙等を用いた場合には記録ヘッド5001と
接触するおそれが高くなる。そこで、図5に示した記録
装置では、図示上方のキャリッジ軸5003を手動で図
示右方向に移動できる構成とし、被記録媒体Pの厚みが
厚い場合には、図示下方のキャリッジ軸5004を中心
として記録ヘッド5001を時計回りに回転させること
で、記録ヘッド5001と被記録媒体Pとの間隔を広
げ、被記録媒体Pの記録ヘッド5001との擦れを防止
している。
【0007】一方、図7に示す従来の記録装置では、被
記録媒体Pは、記録装置本体シャーシ(不図示)に回転
自在に軸支された搬送ローラ7007と被記録媒体押え
ばね7009とに挟まれて図示矢印A方向に搬送され
る。記録ヘッド7001の吐出口形成面7001aと、
前記記録装置本体シャーシに固定された位置決め部材7
006との位置関係は、スペーサ7004によって決め
られ、固定値をとる。また、プラテン7010は、ばね
7008により位置決め部材7006に押し当てられて
いる。さらに、プラテン7010と位置決め部材700
6との位置関係は、これらにより挟まれる被記録媒体P
の厚さによって定まる。すなわち、被記録媒体Pの厚さ
が変わると、その厚さに応じて位置決め部材7006と
プラテン7010との間隔が変化し、ひいては記録ヘッ
ド7001とプラテン7010が変化する。これによっ
て、被記録媒体Pの厚さによらずに、記録ヘッド700
1の吐出口面7001aと被記録媒体Pの記録面との間
隔が一体に保たれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の記録装置のうち、被記録媒体と記録ヘッドとの
間隔を手動で調整するものでは、使用者の誤操作により
記録ヘッドをいためたり、印字品位の悪い状態で記録を
行なってしまうおそれがあるという問題点があった。ま
た、図7に示した構成のものでは、被記録媒体と記録ヘ
ッドとの間隔を一定に保つための構成が複雑になってし
まうという問題点あった。
【0009】そこで本発明の目的は、簡単な構成で、し
かも被記録媒体の厚みに応じて自動的に被記録媒体と記
録ヘッドとの間隔を一定に保つことのできる記録装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の記録装置は、インクジェット記録ヘッドに対向
する位置に配置される被記録媒体の記録面に、当該イン
クジェット記録ヘッドから吐出されたインク滴を付着さ
せて記録を行う記録装置において、前記被記録媒体の記
録面に対して前記インクジェット記録ヘッドと同じ側に
設けられ、前記被記録媒体を搬送するための搬送ローラ
と、前記被記録媒体の裏面側を支持するために前記記録
面に関して前記インクジェット記録ヘッドのある側とは
反対側に当該インクジェット記録ヘッド離間して対向
配置され、前記被記録媒体の搬送方向と交差する方向に
回動軸を有して前記インクジェット記録ヘッドに接近す
るように前記搬送ローラ弾性付勢する板ばねであっ
、前記搬送ローラとの間挟持る前記被記録媒体の
厚さに応じて前記インクジェット記録ヘッドに対して接
近または離間するプラテンと、 を有することを特徴とす
る。
【0011】また、プラテンは、被記録媒体の搬送方向
と交差する方向に配された回動軸に軸支されているもの
であってもよい。
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】上記のとおり構成された本発明の記録装置で
は、搬送ローラを被記録媒体の記録面に対して記録ヘッ
ドと同じ側に設け、被記録媒体の記録面の裏面側を支持
するプラテンとの間で被記録媒体を挟持して被記録媒体
を搬送する。プラテンは、記録ヘッドに接近するように
搬送ローラに弾性付勢する板ばねであるので、被記録媒
体が挟持されると被記録媒体の厚みに応じてプラテンが
弾性変形して被記録媒体を支持する。これにより、被記
録媒体の記録面と記録ヘッドとの間隔が一定に保たれ
る。また、プラテン自身が板ばねであるので、プラテン
を記録ヘッド側へ付勢するための弾性部材は不要であ
る。
【0015】
【実施例】次に、本発明の参考例および実施例について
図面を参照して説明する。
【0016】(第1参考例) 図1は、本発明の記録装置の第1参考例の概略構成図で
ある。図1に示すように、記録ヘッド1001が搭載さ
れたキャリッジ1002は、記録装置本体シャーシ(不
図示)に固定された、図面に垂直方向に延びる2本のキ
ャリッジ軸1003に沿って摺動自在に設けられてい
る。この記録ヘッド1001は、複数個の吐出口(不図
示)が形成されるとともに被記録媒体Pの記録面に対向
配置される吐出口面1001aを有し、前記各吐出口か
らインクを吐出することで被記録媒体Pに記録を行な
う、いわゆるインクジェット記録ヘッドである。また、
記録ヘッド1001の近傍の、被記録媒体Pの記録面に
対して記録ヘッド1001と同じ側には、駆動源(不図
示)により駆動される搬送ローラ1005、および非転
写拍車1011が設けられる。
【0017】一方、記録ヘッド1001に対向してプラ
テン1008が配置されている。プラテン1008に
は、搬送ローラ1005に対向する部位に押え部材とし
てのピンチローラ1006が設けられているとともに、
非転写拍車1011に対向する部位に駆動源(不図示)
により駆動される排紙ローラ1010が設けられてい
る。また、プラテン1008の、記録ヘッド1001と
対向する面と反対側の面には、プラテン1008を図示
上方に付勢する、弾性部材としての2つのばね100
7、1009が設けられており、各ばね1007、10
09のばね力により、ピンチローラ1006が搬送ロー
ラ1005に、排紙ローラ1010が非転写拍車101
1に、それぞれ押し付けられている。
【0018】上述した構成に基づいて、被記録媒体Pは
プラテン1008上を、搬送ローラ1005とピンチロ
ーラ1006、および非転写拍車1011と排紙ローラ
1010に挟持されて、図示矢印方向に搬送され、記録
ヘッド1001からインクが吐出されて記録が行なわれ
る。ここで、被記録媒体Pが搬送ローラ1005とピン
チローラ1006とに挟持されると、プラテン1008
は各ばね1007、1009のばね力に抗して被記録媒
体Pの厚み分だけ図示下方に変位する。すなわち、被記
録媒体Pの記録面の位置は、被記録媒体の厚みによらず
に搬送ローラ1005により定まり、記録位置における
被記録媒体Pと記録ヘッド1001との間隔は、被記録
媒体Pの厚みがどのような厚みであっても常に一定に保
たれる。また、構成についても、プラテン1008をば
ね1007、1009により支持するだけでよいので、
図7に示した従来の記録装置に比較して非常に簡単な構
成とすることができる。
【0019】また、この構成に、プラテン1008を手
動で大きく図示下方に押し下げることができる機構を設
けると、プラテン1008を大きく押し下げることで被
記録媒体Pと搬送ローラ1005とが離され、使用者が
容易に手動で被記録媒体Pを排出させることができる。
さらに、記録ヘッド1001と被記録媒体Pとの間隔が
広がることで、被記録媒体Pの手動排出の際に、記録媒
体Pと記録ヘッド1001とが接触する危険性を低くす
ることができる。
【0020】(第2参考例) 図2は、本発明の記録装置の第2参考例の概略構成図で
ある。本参考例において、記録ヘッド2001、キャリ
ッジ2002、2本のキャリッジ軸2003、搬送ロー
ラ2005および非転写拍車2010は第1参考例のも
のと同様のものでよいのでその説明は省略し、以下に、
プラテン2007の構成について説明する。
【0021】記録ヘッド2001の吐出口面2001a
に対向配置されたプラテン2007は、その給紙側の端
部において、搬送ローラ2005の回転軸と平行に延び
て記録装置本体シャーシ(不図示)に固定された軸部材
としての固定軸2006に、固定軸2006を中心とし
て回動自在に軸支されているとともに、非転写拍車20
10と対向する部位には、第1参考例と同様の排紙ロー
ラ2009が設けられている。また、プラテン2007
は、ばね2008により記録ヘッド2001側に付勢さ
れており、搬送ローラ2005に押し付けられている。
このとき、排紙ローラ2009も非転写拍車2010に
押し付けられている。また、プラテン2007の、搬送
ローラ2005との接触部は、被記録媒体Pの搬送性を
向上させるために、平面で、しかも被記録媒体Pとの摩
擦係数の低い表面処理が施されている。さらに、固定軸
2006は、プラテン2007と搬送ローラ2005と
の接点を中心とした円周上の最適位置で固定される。
【0022】上述した構成に基づいて、被記録媒体P
は、プラテン2007上を滑りながら、搬送ローラ20
05および排紙ローラ2009の回転により、図示矢印
方向に搬送され、記録ヘッド2001からインクが吐出
されて記録が行なわれる。ここで、被記録媒体Pが搬送
ローラ2005とプラテン2007とにより挟み込まれ
ると、プラテン2007は、被記録媒体Pの厚みに応じ
て、ばね2008のばね力に抗して固定軸2006を中
心として反時計回りに回動し、記録ヘッド2001との
間隔が広がる。これにより、第1参考例と同様に、記録
位置における記録ヘッド2001と被記録媒体Pとの間
隔は、被記録媒体Pの厚みによらず一定に保たれる。
【0023】排紙ローラ2009に駆動を与えるのは、
装置の構成上困難な点が多い。そこで本参考例では、排
紙時にはプラテン2007をプラテン駆動手段(不図
示)により図示下方に傾け、被記録媒体Pの自重により
被記録媒体Pを排紙する構成としてもよい。また、この
とき、プラテン2007を駆動するタイミングは、搬送
ローラ2005とプラテン2007とが当接する部位に
被記録媒体Pの末端が達したときである。そこで、搬送
ローラ2005とプラテン2007とが当接する部位よ
りも給紙側の位置に、被記録媒体Pの有無を検出するセ
ンサ(不図示)を設けることにより、プラテン2007
を駆動するタイミングを知ることができる。
【0024】また、図3に示したように、矢印で示した
被記録媒体Pの搬送方向を鉛直方向下向きとすることも
できる。これにより、被記録媒体Pの排紙の際は、プラ
テン3007を駆動させなくても、被記録媒体Pは搬送
ローラ3005による搬送が終了した時点で、自重によ
り排紙される。しかし、排紙の際に記録ヘッド3001
が被記録媒体Pと対向する位置にあると、被記録媒体P
の末端部が記録ヘッド3001に接触し、記録ヘッド3
001に付着したインク等により被記録媒体Pが汚れる
おそれがある。そこで、前述したプラテンを駆動させる
タイミングで、記録ヘッド3001を被記録媒体Pと対
向しない部位に移動させることが好ましい。記録ヘッド
3001の移動は、記録を行なう場合のキャリッジ移動
手段(不図示)により容易に実現できる。このように、
被記録媒体Pの搬送方向を鉛直方向下向きとすること
で、被記録媒体Pの排紙のための特別な手段を用いずに
簡単な構成で容易に被記録媒体Pを排紙することができ
る。
【0025】本参考例では、被記録媒体Pがプラテン2
007(3007)上を滑って搬送されるものの例を示
したが、それに限らず、第1参考例と同様に、プラテン
2007(3007)の、搬送ローラ2005(300
5)と対向する部位にピンチローラを設けてもよい。
【0026】(実施例) 図4は、本発明の記録装置の実施例の概略構成図であ
る。本実施例においても、記録ヘッド4001、キャリ
ッジ4002、2本のキャリッジ軸4003、搬送ロー
ラ4005および非転写拍車4009は第1参考例のも
のと同様でよいのでその説明は省略し、以下に、板ばね
プラテン4008の構成について説明する。
【0027】弾性部材からなる板ばねプラテン4008
は、記録ヘッド4001の吐出口面4001aに対向配
置され、記録装置本体シャーシ(不図示)に固定された
第2の固定軸4007により、第2の固定軸4007を
中心に回動自在に軸支されている。また、前記記録装置
本体シャーシの、第2の固定軸4007よりも給紙側に
は、第1の固定軸4006が図示上下方向に移動可能に
設けられており、記録時には、板ばねプラテン4008
が搬送ローラ4005に小さい圧力で押し付けられるよ
うに、板ばねプラテン4008を図示下方に付勢してい
る。板ばねプラテン4008の、搬送ローラ4005と
の接触部は、被記録媒体Pの搬送性を向上させる目的
で、第2参考例と同様の構成となっている。
【0028】上述した構成に基づいて、被記録媒体Pは
板ばねプラテン4008上を滑りながら、搬送ローラ4
005の回転により図示矢印方向に搬送され、記録ヘッ
ド4001からインクが吐出されて記録が行なわれる。
ここで、被記録媒体Pが搬送ローラ4005と板ばねプ
ラテン4008とにより挟み込まれると、板ばねプラテ
ン4008は第2の固定軸4007よりも給紙側が第1
の固定軸4006により図示下方に付勢されているの
で、第2の固定軸4007よりも排紙側では被記録媒体
Pの厚みに応じて図示下方に弾性変形し、記録ヘッド4
001との間隔が広がる。これにより、第1参考例と同
様に、記録位置における記録ヘッド4001と被記録媒
体Pとの間隔は、被記録媒体Pの厚みによらずに一定に
保たれる。
【0029】そして、被記録媒体Pの排紙時には、第1
の固定軸4006を図示上方に移動させ、板ばねプラテ
ン4008を反時計回りに回動させる。これにより板ば
ねプラテン4008が傾き、被記録媒体Pはその自重に
より排紙される。ここで、第1の固定軸を移動させるタ
イミングは第2参考例と同様であり、このタイミングを
検知する手段も、第2参考例のものと同様のものを用い
ることができる。
【0030】このように、プラテンそのものを、弾性部
材からなる板ばねプラテン4008とすることで、プラ
テンを記録ヘッド側に付勢するための弾性部材を設ける
必要がなくなり、第1参考例および第2参考例のものに
比較してより簡単な構成とすることができる。
【0031】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0032】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0033】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0034】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0035】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0036】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数個の記録ヘッドの組み合わせによってその長さを
満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドと
しての構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効
果を一層有効に発揮することができる。
【0037】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0038】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0039】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0040】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0041】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0042】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには
送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの
であってもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0044】搬送ローラを、被記録媒体の記録面に対し
て記録ヘッドと同じ側に設けるとともに、プラテンを
ばねで構成し、その付勢力により搬送ローラに押圧させ
て被記録媒体を挟持する構成とすることで、プラテンは
被記録媒体の厚みに応じて弾性変形するので、被記録媒
体の厚によらずに被記録媒体の記録面と記録ヘッドとの
間隔を一定に保つことができる。また、プラテンそのも
のを板ばねで構成しているのでプラテンを記録ヘッド側
へ付勢するための部材を設ける必要もなく、上述した効
果を極めて簡単な構成で達成することができる。
【0045】
【0046】
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置の第1参考例の概略構成図で
ある。
【図2】本発明の記録装置の第2参考例の概略構成図で
ある。
【図3】図2に示した記録装置において、被記録媒体の
搬送方向を鉛直方向下向きとした例の概略構成図であ
る。
【図4】本発明の記録装置の実施例の概略構成図であ
る。
【図5】従来の記録装置の一例の概略構成図である。
【図6】記録ヘッドからのインクの吐出の様子を模式的
に示した図である。
【図7】従来の記録装置の他の例の概略構成図である。
【符号の説明】
1001、2001、3001、4001 記録ヘッ
ド 1001a、2001a、4001a 吐出口面 1002、2002、3002、4002 キャリッ
ジ 1003、2003、3003、4003 キャリッ
ジ軸 1005、2005、3005、4005 搬送ロー
ラ 1006 ピンチローラ 1007、1009、2008、3008 ばね 1008、2007、3007 プラテン 1010、2009、3009 排紙ローラ 1011、2010、3010、4009 非転写拍
車 2006、3006 固定軸 4006 第1の固定軸 4007 第2の固定軸 4008 板ばねプラテン P 被記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 健太郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 錦織 均 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−192577(JP,A) 特開 平1−304970(JP,A) 特開 平2−182641(JP,A) 特開 昭63−203360(JP,A) 実開 昭62−184551(JP,U) 実開 平4−30952(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 11/00 - 13/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録ヘッドに対向する位
    置に配置される被記録媒体の記録面に、当該インクジェ
    ット記録ヘッドから吐出されたインク滴を付着させて
    録を行う記録装置において、 前記被記録媒体の記録面に対して前記インクジェット
    録ヘッドと同じ側に設けられ、前記被記録媒体を搬送す
    るための搬送ローラと、 前記被記録媒体の裏面側を支持するために前記記録面に
    関して前記インクジェット記録ヘッドのある側とは反対
    側に当該インクジェット記録ヘッド離間して対向配置
    され、前記被記録媒体の搬送方向と交差する方向に回動
    軸を有して前記インクジェット記録ヘッドに接近するよ
    うに前記搬送ローラ弾性付勢する板ばねであって、前
    記搬送ローラとの間挟持る前記被記録媒体の厚さに
    応じて前記インクジェット記録ヘッドに対して接近また
    は離間するプラテンと、 を有 することを特徴とする記録装置。
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