JP3346620B2 - トンネル内無軌道走行車設備 - Google Patents

トンネル内無軌道走行車設備

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JP3346620B2 JP27088093A JP27088093A JP3346620B2 JP 3346620 B2 JP3346620 B2 JP 3346620B2 JP 27088093 A JP27088093 A JP 27088093A JP 27088093 A JP27088093 A JP 27088093A JP 3346620 B2 JP3346620 B2 JP 3346620B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネル内を走行する
無軌道走行車を備えている無軌道走行車設備に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル工事などの掘削工事において、
立坑と切羽間との間でパイプやセグメントなどの資材や
人員を運搬するために、立坑から横坑を介して切羽に至
る坑道にレールを敷設し、そのレール上に走行車を走行
させる設備がある。
【0003】ところで、このように、坑道内にレールを
敷設できるトンネルは、少なくとも、作業員が立って容
易に作業できるくらい大きなトンネルである。しかし、
作業者が立って入れないような小円形断面のトンネルで
は、レールを敷設することが困難であることから、無軌
道走行車が利用される。無軌道走行車の場合、レールが
無いことから、走行車に対して、その走行方向を常時示
す必要がある。
【0004】従来のトンネル内無軌道走行車設備として
は、例えば、特開平2−164661号公報に記載され
ているものがある。この設備は、トンネル内において、
走行車が走行すべき経路に、光反射テープ、又は磁気テ
ープを敷設する一方で、走行車には、これらのテープの
位置を検出するセンサを設けて、テープに沿って走行車
が走行できるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】トンネル内に以上のよ
うな走行車を設ける理由は、前述したように、トンネル
の掘削作業や、水道管やケーブル等の布設作業を効率的
に行うためである。従って、これらの作業により、トン
ネル内は粉塵等が舞っている等であまりよい環境である
とは言えない。特に、掘削作業の場合には、ズリの搬送
が伴うため、トンネル内全体で粉塵が舞ってしまう。ま
た、トンネル内が水浸しになる場合もある。
【0006】しかしながら、従来の無軌道走行車設備で
は、光反射テープや磁気テープで走行経路を示している
ために、これらの上に粉塵が積もってしまったり、これ
らが水中に浸ってしまった場合には、走行車の走行方向
を特定できなくなってしまうという問題点がある。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、環境的にあまり好ましくないトン
ネル内においても、常に、走行方向を正確に特定するこ
とができるトンネル内無軌道走行車設備を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のトンネル内無軌道走行車設備は、トンネル内に、電磁
誘導装置からの出力で電磁波を出力する電磁誘導線がト
ンネル内無軌道走行車が走行すべき経路に敷設され、前
記トンネル内無軌道走行車は、前記トンネル内無軌道走
行車の走行方向を変える走行方向変換手段と、前記電磁
誘導線の断面幅よりも広い間隔で、走行方向に対して左
右方向に並び、該電磁誘導線が出力する電磁波を受け
て、該電磁波の強度に応じた電圧を出力する二つのピッ
クアップコイル(検出手段)と、 二つの前記ピックアッ
プコイルがそれぞれ出力する電圧の差を、前記電磁誘導
線に対する前記無軌道走行車の前記左右方向のズレ量と
し、該ズレ量が小さくなるよう、前記走行方向変換手段
に対して指示する制御手段と、を備えていることを特徴
とするものである。
【0009】ここで、前記トンネル内無軌道走行車設備
二つの前記ピックアップは、前記トンネル内無軌道走
行車の前端部と後端部とのうち、少なくとも前端部に設
けられていることが好ましい。
【0010】また、前記トンネル内無軌道走行車が走行
すべき経路として、前記トンネル内無軌道走行車が主に
走行すべき本線と、該トンネル内無軌道走行車が一時的
に走行し且つ本線から分岐している退避線とを有してい
る場合には、前記電磁誘導線として、前記本線に敷設さ
れている本線用誘導線と、前記退避線に敷設されている
退避用誘導線とを有し、前記制御手段は、前記検出手段
が前記本線用誘導線の存在と前記退避用誘導線の存在と
を同時に把握した場合、いずれか一方の誘導線が存在す
る位置に前記トンネル内無軌道走行車が向くよう、走行
方向変換手段に対して指示するようにしてもよい。
【0011】
【作用】トンネル内には、走行車が走行すべき経路上に
電磁波を発する電磁誘導線が敷設されている。走行車の
検知手段は、この電磁誘導線が発する電磁波から電磁誘
導線の存在位置を把握する。制御手段は、電磁誘導線が
存在する位置に走行車が向くよう、走行方向変換手段に
対して指示する。この結果、トンネル内無軌道走行車
は、電磁誘導線に沿って走行する。
【0012】ところで、トンネル内に敷設されている電
磁誘導線は電磁波を発し、走行車の検知手段は、この電
磁波から誘導線の位置を把握する。従って、誘導線上に
粉塵等が積層しても、この粉塵にほとんど影響を受けず
に、正確な誘導線の位置を把握することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係るトンネル内無軌道走行車
設備の一実施例について、図面を用いて説明する。図2
は本発明の一実施例のシステム構成図を示す。本実施例
が適用される坑道10は、坑口11から鉛直下方に形成
されている立坑12と、この立坑12の途中又は下端か
らほぼ水平方向に形成されている横坑13とで構成され
ている。この横坑13は、一方の端部が立坑12とつな
がっており、他方の端部が掘削作業等の現場である切羽
14になっている。本実施例の無軌道走行車100は、
この横坑13内を走行する。
【0014】坑道10内には、無軌道走行車100に対
する運行状態指示情報を送信すると共に無軌道走行車1
00から運行状態情報を受信するための誘導無線用アン
テナ線330、及び無軌道走行車100の走行方向を所
定の方向に導くための電磁誘導線320が布設されてい
る。横坑13内には、これらの他、特定位置における無
軌道走行車100に対する運行状態指示情報を送信する
と共に無軌道走行車100の運行状態情報を受信するた
め光伝送装置340が、複数箇所に設けられている。ま
た、横坑13の切羽14近傍及び立坑12には、それぞ
れ、坑内操作盤360、立坑操作盤370が設けられて
いる。
【0015】地上には、制御室200が建てられてお
り、この中に、誘導無線用アンテナ線330が接続され
ている誘導無線装置230と、この誘導無線装置230
や横坑13に設けられている光伝送装置340等からの
情報に基づき運転状態指示情報を作成してこれらの出力
する制御装置210と、坑道10内の電磁誘導線320
に電磁波を発生させるための電磁誘導装置220と、非
常時に坑道10内の作業員との連絡を取るための無線電
話250とが設けられている。
【0016】地上制御室200内に設けられている制御
装置210は、図1に示すように、制御装置本体211
と、ディスプレイ装置215と、制御操作盤217と、
外部記憶装置218とを有して構成されている。制御装
置本体211は、いわゆるコンピュータシステムで、中
央演算処理装置(CPU)212と、メモリ213と、
インタフェース214等とを備えている。メモリ213
には、予め設定された情報と、随時入力又は作成される
情報とが格納される。具体的には、前者の情報として
は、CPU212のプログラム、横坑13内の光伝送装
置340や地上誘導無線装置230から送られてくる情
報を解読するためのコードテーブル等がある。また、後
者の情報としては、横坑13内の光伝送装置340や地
上誘導無線装置230から送られてくる情報、その解読
結果、CPUの演算結果等がある。制御装置本体211
のインターフェース214には、前述したディスプレイ
装置215、制御操作盤217、外部記憶装置218の
他、誘導無線装置230、立坑操作盤370、坑内操作
盤360が電気的に接続されている。さらに、このイン
ターフェース214には、横坑13内の光伝送装置34
0と、光伝送情報通信ケーブル349を介して、電気的
に接続されている。ディスプレイ装置215には、制御
装置本体211で認識された運転状態情報等が表示され
る。このディスプレイ装置215の表示面には、タッチ
パネル216が設けられている。このタッチパネル21
6及び制御操作盤217は、走行車100の運転状態の
制御指示等に用いられる。外部記憶装置218には、C
PU212が演算する際に必要なプログラムや各種デー
タ等が記憶されている。地上制御室200内に設けられ
ている誘導無線装置230には、坑道10内に布設され
ている誘導無線用アンテナ線330が接続されていると
共に、地上制御室200内の無線電話250とも接続さ
れている。
【0017】坑内操作盤360及び立坑操作盤370に
は、図2に示すように、それぞれ、発進スイッチ36
1,371、非常停止スイッチ362,372が設けら
れており、各操作盤360,370が設けられている現
場にて、走行車100の発進及び停止を地上制御装置2
10を介して指示することができる。なお、これらの立
坑操作盤370及び坑内操作盤360は、あくまでも非
常用に用いられるものであるため、必ずしも設けなけれ
ばならないというものではない。
【0018】無軌道走行車100は、通常、2台が連結
された状態で用いられ、必要に応じて、1台単独、又は
3台以上が連結された状態で用いられる。
【0019】無軌道走行車100は、図3〜図5に示す
ように、フレーム101の前後にそれぞれ一対のキャス
ター付き非駆動輪102,102,…が設けられ、フレ
ーム101の中間部分に一対の駆動輪103,103が
設けられている。キャスター付き非駆動輪102は、鉛
直方向軸回りに360°回転可能に、つまり、走行車1
00の走行方向を自由に変えられるようフレーム101
に取付けられている。左右の駆動輪103,103に
は、それぞれ、減速機104,104を介して電磁ブレ
ーキ付き電動機105,105が連結されている。走行
車100の前後端には、対物バンパー106、手動操作
用ペンダント111、非常停止ボタン112、進行方向
表示灯113、警報ブザー114、光学式障害物センサ
115、無線電話(図1に示す。)116、無線電話用
アンテナ117等が設けられている。さらに、走行車1
00の前後端下部には、横坑13に敷設されている誘導
無線用アンテナ線330から発せられる電波の受信する
ため及びこのアンテナ線330に対して電波を送信する
ための誘導無線用アンテナ123と、横坑13上に布設
されている電磁誘導線320が発する電磁波を感知する
電磁波センサ122が設けられている。また、フレーム
101の側面には、横坑13内に設けられている光伝送
装置340との間で光通信を行うために光受発部124
が設けられている。この光受発部124は、図1に示す
ように、走行車100に設けられている光伝送回路13
4と接続されており、この光伝送回路134とで光伝送
装置135を構成している。走行車100には、以上の
他、図1に示すように、電磁ブレーキ付き電動機10
5,105を動作させるための駆動回路132と、誘導
無線用アンテナ123と接続されている誘導無線回路1
33と、各種センサ115,122や誘導無線用アンテ
ナ123からの情報に基づき走行車100の運転状態を
制御する制御回路131と、駆動輪103の回転数を検
出する回転計125,125と、各種センサ115,1
22,125や各種回路131,132,133や電動
機105,105の電源となるバッテリー136とが設
けられている。
【0020】連結される走行車100,100相互は、
図3に示すように、連結器140により機械的に連結さ
れていると共に、相互の情報をやり取りするために通信
ケーブル139で電気的にも連結さている。
【0021】走行車100の制御回路131は、いわゆ
るコンピュータシステムで構成されている。具体的に
は、例えば、中央処理装置(CPU)、メモリ、インタ
ーフェース等を備えた構成となっている。メモリには、
予め設定された情報と、随時入力又は作成される情報と
が格納される。前者の情報としては、CPUのプログラ
ム、横坑13内の光伝送装置340や地上制御装置21
0から送られてくる情報を解読するためのコードテーブ
ル、制御ルールテーブル、制御パラメータ等がある。ま
た、後者の情報としては、各種センサ115,122,
125による測定値、横坑13内の光伝送装置340や
地上制御装置210から送られてくる情報、その解読結
果、CPUの演算結果等がある。
【0022】走行車100の前後端に設けられている対
物バンパー106は、障害物と接触すると、これを検知
して、障害物との接触を制御回路131に知らせる機能
を有している。また、光学式障害物センサ115は、進
行方向に有している障害物を光学的に検知して、これを
制御回路131に知らせる機能を有している。制御回路
131は、対物バンパー106や光学式障害物センサ1
15により障害物が検知されると、駆動回路132に対
して走行車100を停止するように指示を出す。なお、
本実施例では、障害物センサとして光学式障害物センサ
115を用いているが、超音波センサや近距離レーダ等
を用いることもできる。また、障害物の検知精度を高め
るために複数種のセンサを併用することもできる。その
ほか、監視用テレビカメラを搭載して、これを障害物セ
ンサとして用いるようにしてもよい。
【0023】手動操作用ペンダント111は、その操作
により、制御回路131に対して以下の指令を出力でき
る。指令内容としては、“切羽行き”“立坑行き”“高
速走行”“右行き”“左行き”等がある。また、手動に
よる停止指令は、非常停止ボタン112により行われ
る。走行車100に設けられている無線電話116は、
地上制御室200内に設けられている無線電話250と
の間で通信できる装置で、例えば、非常停止時などで事
故対策のために走行車100に搭乗した作業員により使
用される。駆動輪103の回転数を検出する回転計12
5は、走行速度や走行距離の認識に用いられる。すなわ
ち、制御回路131が、回転計出力値から走行速度や走
行距離を演算する。
【0024】電磁波センサ122は、図6に示すよう
に、横坑13内に敷設されている電磁誘導線320の位
置、具体的には、走行車100の左右方向における電磁
誘導線320の位置を検出すべく、左右方向に並んでい
るピックアップコイル122a,122aと、ピックア
ップコイル122a,122aにかかる電圧を増幅する
プリアンプ122b,122bと、2つのプリアンプ1
22b,122bからの出力差を求めて、この値を制御
回路131に出力する差動アンプ122cとを有して構
成されている。すなわち、本実施例では、左右のピック
アップコイル122a,122aにかかる電圧の差を、
左右方向における電磁誘導線320の位置として検出し
ている。
【0025】電磁誘導線320は、横坑13内におい
て、走行車100が走るべき経路上に設けられている。
本実施例においては、横坑13内を複数の連結走行車1
00,100が走行することを前提としているので、図
7に示すように、本線15の他に複数の退避線16,1
6,16がある。このため、電磁誘導線320も、本線
用電磁誘導線321と退避線用電磁誘導線322,32
3,324とがある。電磁誘導線320は、ループを形
成しており、その一部が横坑13内に敷設され、残りが
帰路線325として、図5に示すように、横坑13の側
面に取付けられている。電磁誘導線320は、前述した
ように、地上制御室200内に設けられている電磁誘導
装置220と接続されており、この電磁誘導装置220
により、1.0〜10.0KHz、100〜200mAの電流が流れる。
【0026】誘導無線用アンテナ線330は、横坑13
内において、電磁誘導線320と並んで敷設されてい
る。このアンテナ線330には、図8に示すように、ア
ンテナとしての機能を保つために一定間隔(例えば55
0m)ごとに中間結合器331,331,…が設けられ
ている。このアンテナ線330は、切羽側の端部におい
て線路終端器332を介して帰路線334と接続され、
立坑側の端部において線路結合器333を介して帰路線
334と接続されている。さらにアンテナ線330は、
結線結合器333及び同軸ケーブル335を介して地上
誘導無線装置230と接続されている。帰路線334
は、図5に示すように、横坑13の側面に取付けられて
いる。
【0027】誘導無線用アンテナ線330が走行車10
0の誘導無線用アンテナ123から受信する運転状態情
報としては、図10に示すように、“運転モード”“切
羽向走行中”“立坑向走行中”“位置”“走行車異常”
がある。ここで、“運転モード”とは、地上制御装置2
10等により制御されている自動運転中であるか、又
は、走行車100のペンダント操作による手動運転中で
あるかを示すものである。手動運転中であるか否かは、
走行車100のペンダント111がONか否かにより、
走行車100の制御回路131が判断する。また、走行
車100の“位置”は、前述したように、走行車100
の駆動輪103の回転数を検出する回転計125からの
出力値から走行車100の制御回路131が演算により
求める。この場合、走行車100の駆動輪103の回転
数から走行距離を求め、この走行距離から直ちに走行車
100の位置を割り出してもよいが、横坑13内の光伝
送装置340からの光信号の受信が予め定められた特定
の位置での受信であることから、この光信号に基づいて
走行距離を補正し、この補正した走行距離から走行車1
00の位置を割り出すようにすることが好ましい。ま
た、“走行車異常”とは、ここでは、走行車100の駆
動系異常や電源電圧異常等である。具体的には、電動機
105やその駆動回路132に過負荷がかかった場合
や、バッテリー電圧が低下した場合などがある。この走
行車異常は、走行車100の制御回路131が判断す
る。
【0028】また、誘導無線用アンテナ線330が走行
車100に対して送信する運転状態指示情報としては、
“立坑行き”“切羽行き”“高速発進”“低速発進”が
ある。これらの指示情報は、すべて、地上制御装置21
0が運転状態情報に基づいて作成し、誘導無線装置23
0を介して誘導無線用アンテナ線330から送信され
る。この他、坑内操作盤360及び立坑操作盤370の
操作による走行車100の“発進”及び“非常停止”の
指示も、地上制御装置210及び誘導無線装置230を
介して誘導無線用アンテナ線330から送信される。
【0029】誘導無線用アンテナ線330と走行車10
0の誘導無線用アンテナ123とで送受信される電波
は、各走行車100,100,…毎に異なる固有の周波
数の電波が振り分けられている。すなわち、走行車10
0の誘導無線用アンテナ123からは、この走行車10
0に対して定められている固有周波数の電波(運転状態
情報)を発信し、誘導無線用アンテナ線330がこれを
受信すると、地上誘導無線装置230はいずれの走行車
100からの電波(運転状態情報)かを識別する。ま
た、誘導無線用アンテナ線330からは、各走行車10
0,100,…に対して、各走行車100,100,…
毎に定められている固有周波数の電波(運転状態指示情
報)を発信し、各走行車100,100,…の誘導無線
用アンテナ123,123,…は、予め定められた固有
周波数の電波(運転状態指示情報)のみを受信する。
【0030】ところで、走行車100が複数台連結され
ている場合、連結されているすべての走行車100,1
00の運転状態情報や、連結されているすべての走行車
100,100に対する運転状態指示情報は不要で、い
ずれか1台対して通信を行えばよい。従って、本実施例
では、連結された走行車100,100のうち、先頭の
走行車100に対して通信を実行し、この通信内容を先
頭走行車100の誘導無線回路133から制御回路13
1及び通信ケーブル139を介して、後続の走行車10
0の制御回路131に送っている。
【0031】横坑13内に設けられている光伝送装置3
40は、走行車100に設けられている光伝送装置13
5と同様に、受光機能と発光機能とを兼ね備えた光受発
部346と、光伝送回路347とを有して構成されてい
る。この光伝送装置340は、地上制御装置210から
の指示に従って光伝送回路346が動作し、光受発部3
45から光信号が出力される。また、走行車100の光
伝送装置135からの光信号は、横坑13内に設けられ
ている光伝送装置340の光受発部345で受信され、
光伝送回路346から地上制御装置210に送られる。
光伝送装置340の光伝送回路346には、メモリ(図
示されていない。)が設けられており、この光伝送装置
340が設置されている位置を示す情報や、この光伝送
装置340から送信する運転状態指示情報、この光伝送
装置340が受信する運転状態情報がコード化されて、
このメモリ内に予め記憶されている。
【0032】光伝送装置340は、横坑13中における
特定の位置で、運転状態指示情報を走行車100に送信
するため、及び走行車100の運転状態情報を受信する
ためのものである。このため、光伝送装置340は、そ
の地点に至ると必ず一定の運転制御をしなければならな
い位置、具体的には、図9に示すように、本線15と退
避線16との分岐位置近傍や、立坑側端部及び切羽側端
部に設けられている。光伝送装置340が走行車100
に送信する運転状態指示情報としては、図10に示すよ
うに、“停止指示”“増速指示”“減速指示”がある。
また、光伝送装置340が走行車100から受信する運
転状態情報としては、いずれの走行車100であるか判
断するための“走行車ナンバー”や、“停止完了”があ
る。“停止指示”の運転状態指示情報を送信する光伝送
装置341,341a(図9中、正方形で示す。)は、
本線15と退避線16との分岐位置直後の位置や、到達
位置(切羽行きの場合、切羽側端部、立坑行きの場合の
立坑側端部)に設けられている。“増速指示”の運転状
態指示情報を送信する光伝送装置342,342a(同
図中、二重丸で示す。)は、出発位置(切羽行きの場
合、立坑側端部)や、退避線16通過直後の位置に設け
られている。“減速指示”の運転状態指示情報を送信す
る光伝送装置343(同図中、三角で示す。)は、到達
位置の僅かに手前の位置や、本線15と退避線16との
分岐位置の直前に設けられている。“停止完了”の運転
状態情報を受信する光伝送装置340(同図中、丸で示
す。)は、本線15と退避線16との分岐位置から一定
距離隔てた位置や、到達位置よりさらに奥の方に設けら
れている。なお、切羽行きの場合に増速指示を送信する
位置は、立坑行きの場合には減速指示を送信する位置に
なるので、増速指示の運転状態指示情報を送信する光伝
送装置342と、減速指示の運転状態指示情報を送信す
る光伝送装置343とは、同一のものであり、一の光伝
送装置340で増・減速指示の運転情報を送信できるよ
うになっている。さらに、この光伝送装置340は、退
避線直前、及び退避線通過直後である旨を走行車100
に知らせる役目も担っている。また、切羽出発時におけ
る増速指示位置と立坑到達時における停止指示位置、及
び立坑出発時における増速指示位置と切羽出発時におけ
る停止指示位置とは、同一位置であるので、これらの位
置に置かれている光伝送装置341a,342aも、同
一のものである。
【0033】次に、本実施例の動作について説明する。
本線15の立坑側端部に2台連結の走行車100,10
0が停止しているとする。この走行車100,100を
切羽側へ走行させる際は、地上制御装置210から、発
進方向を指示する“切羽行き”、発進を指示する“高速
発進(低速発進でもよい。)”の運転状態指示情報が地
上誘導無線装置230に出力される。この指示情報は、
立坑側端部に停止している走行車100の固有周波数
で、横坑13内に敷設されている誘導無線用アンテナ線
330から発信される。発信された指示情報は、立坑側
端部に停止している走行車100,100のうち、先頭
走行車100の誘導無線用アンテナ123が受信し、こ
の走行車100の誘導無線回路133から制御回路13
1に送られると共に、通信ケーブル139を介して後続
の走行車100に送られる。各走行車100,100の
制御回路131,131は、それぞれのコードテーブル
を参照してその内容を解読し、その後、駆動回路13
2,132に切羽方向に高速発進動作するよう指示す
る。電動機105,105は、駆動回路132,132
の動作に従って駆動し始め、走行車100,100は、
切羽方向に高速発進する。
【0034】走行車100は、横坑13に敷設されてい
る電磁誘導線320に沿って、走行する。ここで、走行
車100が電磁誘導線320に沿って走行する原理につ
いて説明する。走行車100が電磁波を発している電磁
誘導線320上を走行すると、走行車100の下端に左
右方向に並んで設けられているピックアップコイル12
2a,122aに電圧がかかる。ピックアップコイル1
22a,122aにかかる電圧は、それぞれ、プリアン
プ122b,122bで増幅され、これらのプリアンプ
122b,122bからの出力差が差動アンプ122c
で求められ、この値が走行車100の制御回路131に
送られる。左右のピックアップコイル122a,122
aの中心から電磁誘導線320がズレると、左右のピッ
クアップコイル122a,122a相互には電圧差が生
じる。従って、左右のピックアップコイル122a,1
22aの電圧差は、走行車100にとって、電磁誘導線
320からのズレ量を示していることになる。そこで、
走行車100の制御回路131は、左右のピックアップ
コイル122a,122aの電圧差から、走行車100
自体が電磁誘導線320を中心として、右側にズレてい
るか左側にズレているか、及びそのズレ量を判断する。
例えば、走行車100自体が電磁誘導線320に対して
右側にズレている場合には、走行車100を左に曲げ
て、電磁誘導線320上に戻す必要がある。この場合、
制御回路131は、左側の駆動輪103の回転速度が右
側の駆動輪103の回転速度よりも遅くなるよう、それ
ぞれの駆動輪103,103の回転速度を求めて、駆動
回路132に指示を出力する。この結果、左側の駆動輪
103の回転速度が右側の駆動輪103の回転速度より
も遅くなり、走行車100は左に曲がって、電磁誘導線
320上に戻る。
【0035】このように、本実施例では、電磁誘導線3
20から発せられる電磁波に従って、走行車100が誘
導される。従って、坑道10内の環境が悪く、電磁誘導
線320上に粉塵等が積層しても、粉塵等の影響をほと
んど受ず、走行車100を確実に誘導することができ
る。なお、制御回路131は、単に、走行方向の変更
量、つまり電磁誘導線320からのズレ量から、左右の
駆動輪103,103の回転速度を求めるのではなく、
走行車100の現状の走行速度も考慮して、回転速度を
求める。すなわち、制御回路131は、左右の駆動輪1
03,103の回転速度の平均値で、左右の駆動輪10
3,103が回転した場合に、現状の速度又は目標の走
行速度になるよう、各駆動輪103,103の回転速度
を求める。
【0036】走行車100が走行し始めると、走行車1
00の回転計125が動作し始める。この回転計125
には、カウンタが設けられており、駆動輪103が一定
数回転する毎にカウントする。例えば、駆動輪103が
2回転する毎に1カウントする。回転計125のカウン
ト値は、制御回路131に送られ、制御回路131にお
いて、このカウント値から立坑側端部からの距離が求め
られる。例えば、カウント値が10である場合には、駆
動輪103の円周距離×2(回転)×10(カウント)分だ
け、立坑側端部から進んだと判断される。回転計125
のカウンタは、走行車100が横坑13内に設けられて
いる光伝送装置340からの光信号を受信する毎に、こ
の光伝送装置340が設けられている位置に該当するカ
ウント値にセットされる。このため、制御回路131
は、常に正確な位置を把握しておくことができる。走行
車100が切羽側端部に到達した後、立坑側端部の方向
に戻ってくる時には、回転計125のカウント値は減算
されて行く。制御回路131は、この回転計125のカ
ウント値の増減により、切羽向走行中であるか立坑向走
行中であるかを判断する。
【0037】走行車100の制御回路131で把握され
た位置や走行方向に関する運転状態情報は、誘導無線回
路133を介して、この走行車100の誘導無線用アン
テナ123から、この走行車固有の周波数で発信され
る。この運転状態情報は、横坑13内に敷設されている
誘導無線用アンテナ線330で受信され、地上誘導無線
装置230を介して、地上制御装置210に送られる。
制御装置210は、コードデータを参照して、この情報
を解読し、どの走行車100がどこに位置に且つどちら
の方向に走行中であるかを認識する。走行車100から
は、このような運転状態情報の他に、自動運転モードや
走行車異常の運転状態情報も、出力される。自動運転モ
ードに関しては、前述したように、走行車100のペン
ダント111がONか否かにより、走行車100の制御
回路131が判断する。また、走行車異常に関しても、
前述したように、電動機105やその駆動回路132に
過負荷がかかった場合や、バッテリー電圧が低下した場
合等の異常状態を制御回路131が判断する。
【0038】走行車100,100が立坑側端部から切
羽側へ向かって発進し、一定距離走行すると、つまり、
図9におけるA区間の中間部分では、横坑13に設けら
れている光伝送装置342から“増速指示”の運転状態
指示情報を受信する。この光伝送装置342は、立坑側
に走行中の走行車100に対しては“減速指示”の運転
状態指示情報を送信するので、“増速指示”の運転状態
指示情報を常時送信しているわけではない。この指示情
報の切替は、地上制御装置210が行う。すなわち、地
上制御装置210は、横坑13内を走行中の各走行車1
00,100,…の位置を把握しているので、A区間の
中間部に有する光伝送装置342の前を切羽側へ向う走
行車100が走行しようとするときに、光伝送装置34
2から“増速指示”の運転状態指示情報を送信するよ
う、指示する。光伝送装置342、は、この指示を受け
ると、この指示を光信号に変換して、光受発部345か
ら発進する。
【0039】横坑13に設けられている光伝送装置34
2から、“増速指示”の運転状態指示情報を走行車10
0の光伝送装置135を受信すると、この指示情報が走
行車100の制御回路131に送られ、そこでコードテ
ーブルを参照して指示情報の内容が解読されて、駆動回
路132に増速動作するよう指示する。電動機105,
105は、駆動回路132の動作に従って駆動し、走行
車100の速度は増加する。なお、先頭の走行車100
の光伝送装置135で受信した“増速指示”の運転状態
指示情報は、制御回路131及び通信ケーブル139を
介して、後続の走行車100の制御回路131に送ら
れ、後続の走行車100も、同様に増速する。
【0040】走行車100,100が、A区間において
増速し、本線15と退避線16との分岐位置近傍にくる
と、横坑13に設けられている光伝送装置343から
“減速指示”の運転状態指示情報を受信する。走行車1
00,100は、この指示情報を受信して、減速を開始
し、B区間に入ったところで停止する。この停止は、停
止確認用の光伝送装置345で検知され、この情報が運
転状態情報として、地上制御装置210に送られる。地
上制御装置210は、この運転状態情報を受信すると、
退避線16中に停止していた走行車100,100に対
して、“切羽行き”及び“高速発進(低速発進でもよ
い。)”の運転状態指示情報を地上誘導無線装置230
に出力する。この指示情報は、退避線16中に停止して
いる走行車100の固有周波数で、横坑13内に敷設さ
れている誘導無線用アンテナ線330から発信される。
退避線16中に停止している走行車100が、この指示
情報を誘導無線用アンテナ123で受信すると、切羽側
へ向かって発進する。この走行車100が発進して、退
避線16から本線15に戻ると、地上制御装置210か
ら、誘導無線用アンテナ線330を介して、B区間の本
線15中に停止している走行車100,100に対し
て、“立坑行き”及び“高速発進(低速発進でもよ
い。)”の運転状態指示情報を発進する。走行車100
がこの指示情報を受信すると、再び、立坑側へ向かって
発進する。
【0041】以上のようして、立坑側へ向かう走行車1
00と切羽側へ向かう走行車とがすれ違う。ところで、
走行車100が本線15と退避線16との分岐位置にさ
しかかったとき、本線用誘導線321と退避線用誘導線
322とのうち、いずれか一方に沿って走行させる必要
がある。本線15と退避線16との分岐位置に、走行車
100がさしかかると、走行車100の電磁波センサ1
22が分岐している本線用誘導線321と退避線用誘導
線322の2本の電磁誘導線を存在を検知することにな
る。そこで、本実施例では、2本の電磁誘導線の存在が
検知された場合には、予め定められた一方の側、具体的
には、走行方向に向かって左側の電磁誘導線に沿って走
行するようにしている。従って、切羽側へ走行中の際に
は、本線用電磁誘導線321に沿って走行し、立坑側へ
走行中の際には、退避線用電磁誘導線322に沿って走
行することになる。この電磁誘導線の選択は、走行車1
00の制御回路131が実行する。また、制御回路13
1が行う選択は、分岐位置直前に設けられている光伝送
装置343からの光信号を走行車100が受信した時に
実行される。
【0042】本線用誘導線321と退避線用誘導線32
2とのうち、いずれか一方に、走行走行車100を導く
方法としては、両誘導線321,322に流す電流の周
波数を変えておく方法がある。具体的には、例えば、本
線用電磁誘導線321に9.8KHzの電流を流し、退避線用
誘導線322に6.5KHzの電流を流す。そして、通常は、
9.8KHzの電磁波を発する本線用電磁誘導線321に沿っ
て走行するようにし、分岐位置にさしかかると、予め定
められた周波数の電磁波を発する電磁誘導線を選択する
ようにする。この場合、分岐位置にさしかかったか否か
は、分岐位置直前に設けられている光伝送装置343か
らの光信号を走行車100が受信したか否かにより、走
行車100の制御回路131が判断する。
【0043】以上のように、走行車100,100は、
増速、減速、停止、発進を繰返し、立坑側へ向かう走行
車100,100とすれ違いながら、B区間、C区間、
D区間を経て立坑側端部に達する。
【0044】走行車100は、前述したように、右側の
駆動輪103と左側の駆動輪103とに回転速度差をつ
けて、曲がる。このため、走行車は、図11及び図12
に示すような形態で方向を変えることが可能である。例
えば、横坑13がほぼ直角に曲がっているような場合に
は、図11に示すように、一方の駆動輪103のみを回
転駆動させておき、他方の駆動輪103を停止させる。
このようにすると、走行車100は、他方の駆動輪10
3を中心として回転するため、横坑13がほぼ直角に曲
がっている場合でも、曲がることができる。
【0045】また、図12に示すように、一方の駆動輪
103の回転方向と他方の駆動輪103の回転方向とを
変えることにより、走行車100の中心Cを中心として
走行車100を旋回させることができる。通常、切羽側
端部に達した走行車100が立坑側へ向かう場合、その
向きを変えることなく折り返し走行する。しかし、場合
によっては、例えば、修理等の都合により、180°向
きを変える必要が生じる場合がある。このような場合、
走行車100の中心Cを中心として走行車100を旋回
させることができることで、狭い坑道10内でも方向転
換を行うことができる。
【0046】地上制御装置210は、その制御操作盤2
17の操作で各種制御指示を行うことができると共に、
ディスプレイ装置215の画面上に走行車100の運行
状況を表示することができる。ここで、その表示例につ
いて、図13を用いて説明する。ディスプレイ装置21
5の画面270には、立坑12の位置を示す図形27
1、本線15を示す図形272、退避線16,16,1
6を示す図形273,274,275、切羽の位置を示
す図形276と共に、複数の走行車100,100,…
を示す図形280,…,287が表示される。複数の走
行車100,100,…を示す図形280,…,287
は、各走行車100,100,…毎に予め定められた色
で表示され、又は走行車番号が併記されて表示される。
複数の走行車100,100,…を示す図形280,
…,287は、制御装置本体211が把握して各走行車
100,100,…の位置に応じて、順次移動する。こ
のため、運転管理者は、地上制御室200内で、複数の
走行車100,100,…の位置を常時把握することが
できる。
【0047】また、いずれかの走行車100に異常(駆
動回路132の過負荷やバッテリー電圧の低下)が発生
した場合、その走行車100を表示する図形が強調表示
される。具体的には、その図形が、点滅、輝度反転、面
積増大する。また、障害物センサ115により障害物が
検知されて、又は、非常停止ボタン112が操作され
て、走行車100が非常停止した場合にも、その走行車
100を表示する図形が強調表示される。さらに、手動
操作用ペンダント111がONになり、その走行車10
0が手動運転モードになったときも、その走行車100
を表示する図形が強調表示される。
【0048】さらに、本実施例では、ディスプレイ装置
215の表示面に設けられているタッチパネル216上
で、いずれかの走行車100が表示されている位置を指
等で触れると、その位置に表示されている走行車100
の運転状態情報がディスプレイ装置215の余白部分に
表示される。なお、走行車100がテレビカメラ及び照
明器具を備えている場合には、さらに指示することによ
り、このテレビカメラ及び照明器具が起動して、周囲の
状況をディスプレイ装置215に表示するようにしても
よい。また、本実施例では、制御室200内及び走行車
100に、それぞれ無線電話250,116が設けられ
ている。これにより、例えば、故障、或いは事故により
走行車100が停止した場合、その走行車100に到着
した作業員が無線電話116を使用して、制御室200
内の運転管理者と会話ができるため、迅速な事故処理対
策ができる。
【0049】以上のように、本実施例では、地上制御装
置210等からの運転状態指示情報に基づき、走行車1
00自体が、この指示情報を解読して運転制御している
ので、走行車100の無人運転を実現することができ
る。また、各走行車の運転状態が常に地上制御装置21
0により把握され、その内容はディスプレイ装置215
に表示可能なので、地上制御室200内において、運転
管理者は走行車100の運転管理を容易に行うことがで
きる。さらに、走行車100に、障害物検知機能、異常
判断機能、手動操作機能を設けたので、走行車100の
安全運行を図ることができる。
【0050】なお、以上の実施例では、いわゆる単線を
例にしたものであるが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、複線であってもよい。また、本実施例では、
光伝送装置340で、横坑13内の特定位置における走
行車100と情報の無線受信及び無線送信を実行した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、電波によ
り無線受信及び無線送信を実行するようにしてもよい。
この場合、すべての光伝送装置340を無線装置に変え
てもよいが、特定の情報を受・送信するもののみ、無線
装置に変えてもよい。
【0051】また、本実施例では、フレーム101の前
後にそれぞれ一対の非駆動輪102,102を設け、フ
レーム101の中心部に一対の駆動輪103を設けた
が、本発明において、各車輪の配置はこれに限定される
ものではない。具体的には、例えば、フレーム101の
前部に一対の駆動輪を設け、フレーム101の後部に一
対の非駆動輪を設けてもよいし、フレーム101の前後
にそれぞれ一対の駆動輪を設けてもよい。さらに、本実
施例では、右側の駆動輪103を駆動させる電動機10
5を設ける一方で、この電動機105とは別に左側の駆
動輪103を駆動させる電動機105を設けたが、一の
電動機で両駆動輪103,103をそれぞれ独立駆動さ
せるようにしてもよい。但し、この場合、一の電動機
と、両駆動輪103,103との間にクラッチ等の設備
が必要になり、構造が複雑になることは言うまでもな
い。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、トンネル内に敷設され
ている誘導線は電磁波を発し、走行車の検知手段はこの
電磁波から誘導線の位置を把握するので、この誘導線上
に粉塵等が積層しても、この粉塵の影響をほとんど受け
ずに、正確な誘導線の位置を把握することができる。従
って、トンネル内の環境が悪くても、トンネル内無軌道
走行車を常に予め定められた経路に沿って正確に走行さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のトンネル内無軌道走行
車設備の機能回路ブロック図である。
【図2】本発明に係る一実施例のトンネル内無軌道走行
車設備の全体構成を示すシステム構成図である。
【図3】本発明に係る一実施例のトンネル内無軌道走行
車の側面図である。
【図4】本発明に係る一実施例のトンネル内無軌道走行
車の上面図である。
【図5】本発明に係る一実施例のトンネル内無軌道走行
車の正面図である。
【図6】本発明に係る一実施例の電磁波センサの回路ブ
ロック図である。
【図7】本発明に係る一実施例の電磁誘導線の配線図で
ある。
【図8】本発明に係る一実施例の誘導無線アンテナ線の
配線図である。
【図9】本発明に係る一実施例の光伝送装置の配置を示
す説明図である。
【図10】本発明に係る一実施例のトンネル内無軌道走
行車設備の情報内容を示す説明図である。
【図11】本発明に係る一実施例のトンネル内無軌道走
行車の曲がり方の一例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る一実施例のトンネル内無軌道走
行車の曲がり方の他の一例を示す説明図である。
【図13】本発明に係る一実施例のディスプレイ装置の
表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…坑道、11…坑口、12…立坑、13…横坑、1
4…切羽、15…本線、16…退避線、100…走行
車、101…フレーム、102…キャスター付き非駆動
輪、103…駆動輪、105…電動機、106…対物バ
ンパー、111…手動操作用ペンダント、112…非常
停止ボタン、114…警報ブザー、115…光学式障害
物センサ、116…(走行車の)無線電話、122…電
磁波センサ、122a…ピックアップコイル、122c
…差動アンプ、123…誘導無線用アンテナ、124…
光受発部、125…回転計、131…制御回路、132
…駆動回路、134…光伝送回路、135…(走行車に
設けられている)光伝送装置、200…地上制御室、2
10…地上制御装置、211…制御装置本体、215…
ディスプレイ装置、217…地上制御操作盤、220…
電磁誘導装置、230…誘導無線装置、250…(地上
制御室内の)無線電話、320…電磁誘導線、321…
本線用電磁誘導線、322,323,324…退避線用
電磁誘導線、325…(電磁誘導線の)帰路線、330
…誘導無線用アンテナ線、334…(誘導無線用アンテ
ナの)帰路線、340,341,341a,342,3
42a,343,345…(横坑に設けられている)光
伝送装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61B 13/10 E21F 13/02 G05D 1/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネル内を走行する無軌道走行車を備え
    ているトンネル内無軌道走行車設備において、 前記トンネル内に、電磁誘導装置からの出力で電磁波を
    出力する電磁誘導線が前記トンネル内無軌道走行車が走
    行すべき経路に敷設され、 前記トンネル内無軌道走行車は、 前記トンネル内無軌道走行車の走行方向を変える走行方
    向変換手段と、前記電磁誘導線の断面幅よりも広い間隔で、走行方向に
    対して左右方向に並び、該電磁誘導線が出力する電磁波
    を受けて、該電磁波の強度に応じた電圧を出力する二つ
    のピックアップコイルと、 二つの前記ピックアップコイルがそれぞれ出力する電圧
    の差を、前記電磁誘導線に対する前記無軌道走行車の前
    記左右方向のズレ量とし、該ズレ量が小さくなるよう、
    前記 走行方向変換手段に対して指示する制御手段と、 を備えていることを特徴とするトンネル内無軌道走行車
    設備。
  2. 【請求項2】前記トンネル内無軌道走行車が走行すべき
    経路として、前記トンネル内無軌道走行車が主に走行す
    べき本線と、該トンネル内無軌道走行車が一時的に走行
    し且つ本線から分岐している退避線とを有し、 前記電磁誘導線として、前記本線に敷設されている本線
    用誘導線と、前記退避線に敷設されている退避用誘導線
    とを有し、 前記制御手段は、二つの前記ピックアップコイルが前記
    本線用誘導線の存在と前記退避用誘導線の存在とを同時
    に把握した場合、いずれか一方の誘導線が存在する位置
    に前記トンネル内無軌道走行車が向くよう、走行方向変
    換手段に対して指示することを特徴とする請求項1に
    載のトンネル内無軌道走行車設備。
  3. 【請求項3】前記トンネル内無軌道走行車は、 走行方向に対して、左右方向に並んでいる一対の駆動輪
    と、 前記一対の駆動輪のうち、一方の駆動輪と他方の駆動輪
    とをそれぞれ独立して回転させる駆動手段とを備え、 前記走行方向変換手段は前記駆動手段を有して構成さ
    れ、 前記制御手段は、前記ズレ量が小さくなるよう、二つの
    前記ピックアップコイルがそれぞれ出力する電圧の差に
    応じて、前記一方の駆動輪の回転数と前記他方の駆動輪
    の回転数とをそれぞれ求め、これらの回転数で対応する
    駆動輪が回転するよう、前記駆動手段に対して指示する
    ことを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載
    トンネル内無軌道走行車設備。
  4. 【請求項4】前記一対の駆動輪に対して、走行方向に対
    して前方及び後方であって、該一対の駆動輪の左右方向
    の内側に、その向きを変えることができる被駆動輪を備
    えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一
    項に記載のトンネル内無軌道走行車設備。
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