JP4944840B2 - 誘導システム及び誘導方法 - Google Patents

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Description

本発明は、坑道やトンネルなどの閉鎖空間内を走行する無人搬送車などの移動体を壁面に沿って誘導する誘導システム及び誘導方法に関する。
建設工事中のトンネルなど、走行路面が汚れていたり、石などの異物が落ちていたりする場合には、特許文献1に記載の壁倣い方式の接触式ガイドが確実な方法として公知である。また、特許文献2に記載されているように、鉛直な側壁を設け、この側壁に光切断線を投影し、側壁からの反射光をカメラで撮像して側壁と搬送車との距離を求めて走行制御を行うようなガイド式の誘導方法も知られている。
特開平8−258705号公報 特開平8−83124号公報
しかしながら、従来の誘導システムや誘導方法では、どうしても誘導のための付帯的な設備が必要であり、誘導設備の設置や撤去に伴う手間が増大して作業負担も大きくなる。特に、従来の誘導システムや誘導方法をトンネル工事などに適用した場合には、トンネル工事の進捗に伴って搬送経路が変化する度に、誘導用設備の増設や変更が必要となってしまうため、設備負担も大きくなってしまう。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、移動体の誘導に要する設備負担を抑え、閉鎖空間内での移動体の安定した誘導を実現できる誘導システム及び誘導方法を提供することを目的とする。
本発明は、縦長の閉鎖空間内で、前記閉鎖空間の軸線に沿って柱状の閉鎖空間内で、閉鎖空間を形成する壁面に沿って移動体を誘導する誘導システムにおいて、移動体の走行方向の前方及び後方の少なくとも一方を向いて移動体に搭載されると共に、閉鎖空間を横断する断面形状に関する二次元情報を取得する走査手段と、閉鎖空間の軸線に沿った走行ルート上の移動体を基準にして走査手段で取得され得る基準断面形状を記憶する断面形状記憶手段と、走査手段で取得された断面形状と断面形状記憶手段に記憶された基準断面形状との幾何学的関係から、閉鎖空間の横断面上での移動体の位置及び姿勢の推定値を求め、推定値に基づいて移動体の走行制御を行う走行制御手段と、を備えることを特徴とする。
この誘導システムでは、閉鎖空間内に付帯設備を設けるのではなく閉鎖空間の軸線に沿った走行ルート上の移動体を基準にして走査手段で取得され得る基準断面形状を断面形状記憶手段で記憶している。さらに誘導システムは、走査手段で取得された断面形状と基準断面形状との幾何学的関係から、移動体の姿勢と位置との推定値を求め、その推定値に基づいて移動体の走行制御を行うことで走行ルートに沿った安定した誘導を実現している。従って、誘導用設備の設置に要する設備負担や作業負担を抑えることができ、特に、閉鎖空間内で走行ルートが変更になった場合であっても、プログラムで走行位置を変更することで容易に対応できる。その結果として、移動体の誘導に要する設備負担を抑え、閉鎖空間内での移動体の安定した誘導を実現できる。
さらに、走査手段は、移動体に一または複数搭載され、断面形状記憶手段は、走査手段に対応付けて複数の基準断面形状を記憶し、走行制御手段は、走査手段で取得された断面形状と、断面形状記憶手段に対応付けられて記憶されている複数の基準断面形状との幾何学的関係から、閉鎖空間の横断面上での移動体の位置及び姿勢の推定値を求め、推定値に基づいて前記移動体の走行制御を行うと好適である。複数の基準断面形状を記憶しているので、各基準断面形状から推定した位置と姿勢との推定結果の誤差を評価することで、閉鎖空間が一律に同一ではなく、場所に応じて異なるような複数の基準断面形状を有するような場合にも対応できる。
走査手段は、レーザースキャナであると好適である。レーザースキャナであれば、閉鎖空間の内径(幅)、すなわち走行ルートから壁面までの距離に関係なく観測誤差は一定である。従って、閉鎖空間の広狭の影響を受け難いため、特に壁面から離れた状態で移動体を誘導する必要がある場合に有効である。
また、本発明は、縦長の閉鎖空間内で、閉鎖空間の軸線に沿って移動体を誘導する誘導方法において、移動体の進行方向の前方及び後方の少なくとも一方における閉鎖空間を横断する断面形状に関する二次元情報を取得する走査ステップと、閉鎖空間の軸線に沿った走行ルート上の移動体を基準にして走査手段で取得され得る基準断面形状と、走査ステップで取得された断面形状とを対比し、その断面形状と基準断面形状との幾何学的関係から、閉鎖空間の横断面上での移動体の位置及び姿勢の推定値を求め、その推定値に基づいて移動体の走行制御を行う走行制御ステップと、を備えることを特徴とする。この発明によれば、移動体の誘導に要する設備負担を抑え、閉鎖空間内での移動体の安定した誘導を実現できる。
本発明によれば、移動体の誘導に要する設備負担を抑え、閉鎖空間内での移動体の安定した誘導を実現できる。
以下、図面を参照して本発明に係る誘導システムの好適な実施の形態について説明する。
図1に示されるように、トンネル施工に伴うセグメントSeなどの搬送や検査、その他の作業を迅速に行うために、坑道T内に規定された所定の走行ルートRに沿って搬送車両3Aを自動運転させる必要がある。本実施形態に係る誘導システム1Aは、坑道T内の内壁(壁面)Taに沿った相対誘導によって搬送車両3Aを誘導し、搬送車両3Aの自律運転を実現するシステムである。搬送車両3Aは、移動体に相当する。
楕円柱状の閉鎖空間Sが形成された坑道T内には搬送車両3Aの走行ルートRが規定されている。図2または図3に示されるように、搬送車両3Aは、転動する車輪5aが設けられた車体部5と、車体部5の上部に設けられた荷台7と、車体部5の前後に設けられた障害物センサ・バンパースイッチ9と、操向車輪5aの舵取り、車輪5aの駆動及び停止を行う駆動装置11と、バッテリ(図示せず)とを備えている。荷台7には、セグメントSeなどの積荷が積載され、駆動装置11によって車輪5aの回転や操舵角の変更が実行される。
また、搬送車両3Aには、進行方向Dmの前部に取り付けられたレーザースキャナ(走査手段)13と、レーザースキャナ13から入力されたデータに基づいて搬送車両3Aの走行を制御する制御装置15とが搭載されている。
レーザースキャナ13は、搬送車両3Aの進行方向Dmの前方側に向けて円軌道を描くようにレーザービームを照射し、坑道Tの内壁Taに反射して戻ってきたレーザービーム(以下、「反射光」という)を受信するセンサ部を有する。レーザースキャナ13は、レーザービームを照射してから反射光を受信するまでの往復時間から測位対象物までの距離を計測し、さらに、その距離とレーザービームの照射方向とから測位対象物の座標データを取得して制御装置15に入力する。この座標データは、閉鎖空間Sを横断する断面形状としての二次元データ(二次元情報)である。以下、この二次元データを観測断面データという。
制御装置15は、CPU、RAM及びROMなどが実装された制御基板、入出力装置及び外部記憶装置などを備えている。制御装置15は、CPUやRAMなどのハードウェア上に所定のソフトウェアを読み込ませることにより、CPUの制御のもとで入出力装置などが動作して、所定の機能が実現される。制御装置15で実行される機能について説明する。
制御装置15は、断面形状記憶部(断面形状記憶手段)15a及び走行制御部(走行制御手段)15bとして機能する。断面形状記憶部15aは、閉鎖空間である坑道Tの横断面形状に関する二次元データ(以下、「基準断面データ」という)を記憶している。具体的には、坑道Tは略楕円柱状であるため、坑道Tの軸線(トンネル軸L)に沿った横断面形状に変化は少ないと仮定でき、断面形状記憶部15aには、坑道T内の代表的な基準断面データが記憶されている。なお、走行ルートRを複数の区間に分割し、所定の区間ごとに基準断面データを複数記憶するようにしてもよい。
走行制御部15bは、レーザースキャナ13で取得された観測断面データから坑道T(閉鎖空間S)を横断する断面形状としての観測楕円Ec(図6参照)を推定する。さらに、断面形状記憶部15aに記憶されている基準断面データから基準楕円Eを取得し、観測楕円Ecと基準楕円Eとを比較する。ここで、走行制御部15bは、観測楕円Ecと基準楕円Eとの幾何学的関係から、坑道Tの横断面上、すなわちトンネル軸Lに直交する断面上での搬送車両3Aの姿勢角(姿勢)及び相対位置(位置)を推定値として求める。さらに、走行制御部15bは、求めた推定値から走行ルートR上に搬送車両3Aを戻すように駆動装置11を制御して搬送車両3Aの相対誘導を実現する。
なお、基準断面データを複数記憶している場合には、複数の基準楕円Eを取得し、観測楕円Ecと各基準楕円Eとを比較してそれぞれ搬送車両3Aの姿勢角(姿勢)及び相対位置(位置)を推定値として求める。そして、求めた姿勢角(姿勢)及び相対位置(位置)から想定されるレーザースキャナのデータと実際にレーザースキャナ13から得られたデータとの誤差を評価して適切な姿勢角(姿勢)及び相対位置(位置)を求める。この場合には、閉鎖空間Sが一律に同一ではなく、場所に応じて異なるような複数の基準断面形状を有するような場合にも対応できる。
本実施形態では、搬送車両3A、搬送車両3Aに搭載されたレーザースキャナ13、制御装置15及び駆動装置11によって誘導システム1Aが構成される。
次に、誘導システム1Aによる搬送車両3Aの誘導方法について図面を参照しながら説明する。図4は、搬送車両3Aの相対誘導の動作手順を説明するフローチャートである。
制御装置15の走行制御部15bは、搬送車両3Aの初期位置を設定した後に、駆動装置11を駆動させて走行を開始する。搬送車両3Aが走行を開始すると、レーザースキャナ13はレーザー走査を開始する。レーザースキャナ13では、坑道T(閉鎖空間S)を横断する断面形状に関する計測データ(観測断面データ)を取得し(ステップS1)、制御装置15の走行制御部15bに入力する。走行制御部15bは、観測断面データを受け付けると観測楕円Ecを推定するための処理を実行する(ステップS2)。観測楕円Ecの推定について具体的に説明する。
実際の環境では、レーザースキャナ13の計測データには照明や路面など、坑道Tの内壁Ta以外の計測結果が混在する。坑道Tの横断面が楕円か円の場合には、その計測点の軌跡は楕円(円も含む)となることがわかっているので、全計測点から楕円を見つければよい。大きな誤差データを含むデータから楕円を推定する方法は様々であるが、例えば以下の方法で楕円を推定することができる。
一般の楕円は平面上に5点が与えられれば一意に決まるが、実際には計測点には微小な測定誤差が含まれる。このため、この微小な誤差を平均化して打ち消すためには、5点より多い点を選び、最小二乗法などで観測楕円Ecのパラメータを推定する。
観測楕円の推定が終了すると、走行制御部15bは、断面形状記憶部15aに記憶されている基準断面データを読み出して基準楕円Eを求め(ステップS3)、観測楕円Ecと基準楕円Eとの幾何学的関係から姿勢角及び相対位置の計算処理を実行する(ステップS4)。観測楕円Ecと基準楕円Eとの幾何学的関係から姿勢角及び相対位置を求める計算処理方法は様々であり、以下、その一例を説明する。
まず、坑道Tによって形成される略楕円柱状の閉鎖空間Sと、その閉鎖空間Sの横断面との幾何学的関係について、図6〜図8を参照して説明する。
図6には、観測楕円Ecと基準楕円Eとが示されている。図6では、トンネル軸L方向をY軸、トンネル軸Lを左右方向に直交する方向をX軸、トンネル軸Lを上下方向に直交する方向をZ軸として示している。基準楕円Eは、トンネル軸Lに対して垂直に切断した場合の横断面形状であり、図6では、基準楕円Eの基準軸のうち、短軸はX軸上に規定され、長軸はZ軸上に規定されている。また、観測楕円Ecは、基準楕円Eに交線ABで交差する楕円として示しており、交点A,Bは断面の中心Oに対して点対称である。ここで、X軸と交線ABとの間の挟角を切断角φcと定義する。観測楕円Ecは、基準楕円Eを、交線ABを回転軸にφrだけ回転させた平面に対して、基準楕円Eをトンネル軸L方向に投影したものと考えられる。従って、観測楕円Ecは、切断角φcと回転角φrの2つの角度で定義することができる。
図7及び図8は、基準楕円Eと観測楕円Ecとの平面幾何学的な関係を説明するための図であり、図7は、交線ABを回転軸にして基準楕円Eを回転角φrだけ回転させ、観測楕円Ecに基準楕円Eを重ねた図である。観測楕円Ecは、図7に示されるように、基準楕円E上の任意の点と交線ABとの距離(垂線方向(CD)の距離)Lに一定の係数“K”を掛ける写像により、基準楕円E上の任意の点が移された点と考えることもできる。また、図8は、図7に示す基準楕円Eと観測楕円Ecとの関係を観測楕円Ecの基準軸(長軸と短軸)を示すように書き直した図である。図8に示されるように、観測楕円Ecの基準軸のうち、例えば短軸Fと交線ABとの角度φe(図6及び図8参照)は一意に決まる。なお、図8中の線分Fは、観測楕円Ecの基準軸のうちの長軸を示している。
以上の内容をまとめると、楕円柱状の閉鎖空間Sを横断する任意の平面で切り取った断面形状は楕円となることがわかる。さらに、その横断面である観測楕円Ecは、切断角φcと観測楕円Ecの回転角φrで決まる。このとき、観測楕円Ecの基準軸(例えば、短軸)Fと観測楕円Ecの回転軸である交線ABとの角度φeは一意に決まる。なお、以下の説明において、角度φeは、交線ABの傾き角φeと称する。
なお、補足として、切断角φcと回転角φrとから観測楕円Ecは一つに決まるが、厳密に言うと観測楕円Ecの向きは表裏の2通りが存在する。また、傾き角φeについても180度回転した2通りが存在する。つまり、切断角φcと回転角φrから決まる姿勢角は、表裏上下が反対となる4通りある。しかし、閉鎖空間S内の搬送車両3Aを想定した場合、搬送車両3Aの初期の進行方向と姿勢がわかっていれば、姿勢角の連続性などから、実用上一意に決まると考えられる。
次に、図5及び図9〜図13を参照しながら、姿勢角及び相対位置の計算処理について説明する。図5は、姿勢角及び相対位置の計算処理の手順を示すフローチャートである。
まず、図9を参照して搬送車両3Aの姿勢角、すなわちレーザースキャナ13の姿勢角について説明する。図9は、レーザースキャナ13の姿勢角を模式的に示す図である。レーザースキャナ13の姿勢角は、レーザービームを走査する際の回転軸の方向であり、ピッチ角θp、ヨー角θy及びロール角θrによって規定される。つまり、姿勢角を図9のY軸に合わせると、走査面(観測楕円)は、X−Z平面、つまり基準楕円と一致する。図9では、レーザースキャナ13の位置を原点Oに示しており、レーザースキャナ13の向きはOMaのベクトルで示している。トンネル軸L方向はY軸方向である。また、点MaからX―Y平面に垂直に降ろした点Mb及び点Maを含み、且つX−Z平面に平行な平面とY軸との交点を点Mcとする。この場合、ピッチ角θpは直線OMaと直線OMbとの挟角であり、ヨー角θyは直線OMcと直線OMbとの挟角である。ピッチ角θpとヨー角θyはオイラー角である。また、ロール角θrは、直線OMaを回転軸として、点Maを通りX−Y平面に平行となる線分MaMdを基準にした回転角である。なお、レーザースキャナ13は、走行ルートR上、すなわち、閉鎖空間Sの左右方向の中心にあると仮定している。
(切断角計算)
切断角φcは、図7に示される写像関係を利用して求める(ステップS11)。楕円を決めるパラメータは長径、短径、傾き角度、中心座標の5つである。このうち、基準楕円Eと観測楕円Ecの形状については、前述の方法で既に求めている。現時点では両楕円の中心座標は同一と考えており、また、基準楕円Eを基準に座標系を取っているため、この段階では、観測楕円Ecの傾き角度だけが未知である。このため、観測楕円Ecの傾きを変えて、図7の写像が成立する切断角φcを求める。この観測楕円Ecの傾き角度を変えながら探索する方法について、図9を参照して説明する。
基準楕円Eを、図9に示されるような角度に固定する。次に、観測楕円Ecの角度を変化させながら、下記の手順で、写像関係を満足する角度を探索する。まず、基準楕円Eと観測楕円Eとの中心を揃え、観測楕円Eを任意の角度に傾ける。次に、基準楕円Eと観測楕円Eとの交点を求める。この交点は、0組、1組または2組の場合がある。次に、交点ABを直線で結び、中心Oから直線ABの垂線を引き、垂線と基準楕円E、観測楕円Eとの交点をそれぞれm3,m4とする。次に、線分AB上で、点O、点A、点Bの近傍を除く、任意の点Oαを取り、上記と同様に、交点m3,m4を取る。O・m1/O・m2とOα・m3/Oα・m4との比率を比較し、これが一致すれば、現在の角度は写像関係を満たす。
切断角φcは、図9に示される直線ABと基準楕円Eの短径との成す角であるため、写像関係が成立した状態での交点座標から求めることができる。また、写像係数Kもこの過程で同時に求まる。上述の探索手順において、観測楕円Ecの推定誤差や探索可能な角度が有限であることを考えると、比率を比較する点は多いほどよい。
(回転角計算)
横断面の回転角φrは、写像係数Kから以下の式(1)で求められる(ステップS12)。
φr=acos(1/K) ・・・(1)
(姿勢角計算)
ここまでに切断角φcと回転角φrは得られている。ただし、前述したように切断角φcと回転角φrからヨー角θyとピッチ角θpを直接的には解くことができない。このため、図6のY軸上に単位ベクトル[0,1,0]を取り、これを切断角φcで決まる交線ABを回転軸とした回転角φrの回転変換を行い、得られた変換後のベクトルの空間座標[Xn,Yn,Zn]から、次の式(2)でヨー角θyとピッチ角θpを求める。
Figure 0004944840
図10には、基準楕円Eと観測楕円Ecの空間的な関係を示し、図11には、には、Y軸方向から見た基準楕円Eと切断角φcと回転角φrとに基づいてX−Z平面上に回転させた観測楕円Ecを示し、図12には、センサ座標系(観測楕円EcとX−Y平面との交線の角度の基準として、レーザースキャナから見る)で見た場合の観測楕円Ecを示す。
今、図11に示す2つの楕円E,Ecの配置関係は求められている。一方、図12はロール角θrの定義から、ロール角θrがゼロの場合での見かけの観測楕円Ecである。つまり、レーザースキャナ13から得られた観測楕円Ecと、図12の観測楕円Ecとの角度の差からロール角θrを求めることができる。図11、図12では、同じ形状の楕円を(楕円に対して)同じ方向から見ているため、形状は同じで傾きのみが異なる。このため、図11の∠B・O・Fαと図12の∠B・O・Fは同じ角度であり、両者の角度の差は図11における∠D1・O・Fαである。このため、ロール角θrを求める手順としては以下に示す(1)〜(4)の手順となる。
(1) 図11での観測楕円Ecの傾きは既知である。
(2) ∠D1・O・Fαの大きさを求める(方法は後述する。)
(3) (1)と(2)とにより、図12の観測楕円Ecの傾きが決まる。
(4) (3)で求めた図12での観測楕円Ecの傾きと、計測データ(観測断面データ)から推定された観測楕円Ecの傾きとの差がロール角θrである。
次に、∠D1・O・Fαの大きさを求め方について説明する。
図11の楕円配置において、
(1) 基準楕円EとX軸との交点D1を通り、直線ABと直交する直線を求める。
(2) (1)で求め直線と観測楕円Ecαとの交点を求める。
(3) (2)で求めた交点のうち、直線ABで2つに分けられた領域のうち、D1と同じ側にある交点がFαとなる。
(4) 交点Fαの座標を[Xf,Zf]とすると、∠D1・O・Fα=tan-1(Xf,Zf)となる。
以上より、ロール角θrを求めることができる(ステップS13)。
(相対位置計算)
次に、閉鎖空間Sの横断面上、すなわち走行ルートRに直交する方向での搬送車両3Aの相対位置、すなわちレーザースキャナ13の相対位置(以下、「センサ位置」という)を求める(ステップS14)。
(1)センサ座標系での座標変換
計測データから推定される観測楕円Ecの中心の座標Ps(Xs,Ys)とすると、この座標はレーザースキャナ13を基準とする座標系で表したものである。ここで観測楕円Ecの中心座標Psを基準とした座標系を取ると、レーザースキャナ13の位置は、Ps’(−Xs,−Ys)と表すことができる。
一方、ロール角θrについては、前述の方法で既に求めているので、センサ座標系におけるレーザースキャナ13位置P(X,Y)は、次式(3)に示す回転変換より求めることができる。なお、上記のセンサ座標系とは、図13に示す観測楕円Ecの面内で、Oを原点、OFをX軸とした座標系である。
Figure 0004944840
(2)空間座標変換
図13には、空間座標変換の模式図を示す。今、求められたセンサ位置P(X,Y)は楕円Ec内でのOFを角度の基準とした座標系である。これに対して、求めたいのはPの空間座標Pp(図中のXYZの座標軸)、厳密に言えば、空間座標Ppの内のXとZ座標である。Ppは、図中のEcとEcαが回転軸ABで回転した関係にあることを利用して、以下の手順で求める。
(2−1) PからEcα上のPαの空間座標を求める。
図13において、Fαは観測楕円Ec上のFを回転軸ABで回転写像したEcα上の写像点である。また、Ecαは、観測楕円Ec を回転軸AB でX−Z平面に回転したものなので、Ecα面内でX軸をO・Fαとする座標系を取ると、このときのPαの座標も(X,Y)となる。一方、X軸とO・Fαが成す角度は、図11の∠D1・O・Fαと同じであり、ロール角θrの算出時に求めている。以上より、X−Z座標系におけるPαの座標は回転変換により求めることができる。
(2−2) 求めたPαに対して、回転軸ABを軸とした回転角φrの回転変換を行う。
ここで、Pαの回転変換、すなわち回転軸AB周りに回転角φrだけの回転変換は、四元数を用いると次式(4)で表される。ここで、求める変換後の点をPp(Xp,Yp,Zp)とすると、最終的には断面内でのセンサ位置は(Xp,Zp)となる。
Figure 0004944840
相対位置の計算まで終了すると姿勢角及び相対位置の計算処理(図4参照)は終了し、後続の補正制御を実行する(ステップS5)。ここで走行制御部15bは、上述の計算処理で求められた姿勢角や相対位置に基づき、駆動装置11を介して操舵制御や車輪5aの駆動制御を行い、搬送車両3Aを自動運転する。本実施形態に係る誘導方法において、ステップS1は走査ステップに相当し、ステップ2〜ステップ5は、走行制御ステップに相当する。
本実施形態では、観測断面データに基づいて楕円が推定された場合を例示したが、観測断面データに基づいて推定された形状が真円となった場合、上記の方法における交線ABの傾き角φeを定義できないため、ロール角φrを求めることはできない。ただし、観測断面データに基づいて推定される横断面形状が円となるのは2方向だけであり(表裏を含めると4方向)、搬送車両3Aの場合は直前の姿勢角と相対位置からレーザースキャナ13の向きは一意に特定できる。また、搬送車両3Aの走行制御では、ロール角φrは必ずしも必要ではないので、実用上支障はない。また、実際の計算処理においては、観測楕円Ecのパラメータを監視することで、この状態を検出できる。
なお、観測断面データに基づく横断面形状が円形の場合であっても、レーザースキャナ13の姿勢角や相対位置の求め方は楕円の場合と同様であるが、円の半径は観測楕円Ecの短軸の径と一致するため、円の半径情報は未知で構わない。ただし、楕円と異なり、円は回転させても同じ円となるため、観測断面データに基づく横断面形状も横断面の回転角(X,Y)φrが同じであれば、切断角φcによらず、全て同じ形状となる。逆に言えば、観測断面データに基づく横断面形状から切断角φcを求めることができない。このため、レーザースキャナ13の姿勢角と相対位置を一意に求めるためには、ロール角θrの基準が別途必要となる。例えば、搬送車両3Aの走行面が平坦であれば、計測データから、または、他のセンサで路面の向きを検知する、あるいは、他のセンサで重力方向を検知することでロール角θrの基準を取って、レーザースキャナ13の姿勢角と相対位置を求めることができる。また、基準断面データに基づく横断面形状が円形の場合も同様であり、レーザースキャナ13の姿勢角と相対位置を一意に求めるためには、ロール角θrの基準が別途必要となる。
この誘導システム1Aでは、閉鎖空間S内に付帯設備を設けるのではなくトンネル軸L(閉鎖空間Sの軸線)に沿った走行ルートR上の搬送車両3Aを基準にしてレーザースキャナ13で取得され得る基準断面データを記憶している。そして、レーザースキャナ13で取得された観測楕円Ecと基準楕円Eとの幾何学的関係から搬送車両3Aの姿勢角と相対位置との推定値を求め、その推定値に基づいて搬送車両3Aの走行制御を行うことで走行ルートRに沿った安定した誘導を実現できる。その結果として、搬送車両3Aの誘導に要する設備負担を抑え、閉鎖空間S内での搬送車両3Aの安定した誘導を実現できる。
特に、誘導システム1Aでは、レーザースキャナ13によって横断面形状データを取得している。レーザースキャナ13であれば、閉鎖空間Sの内径(幅)、すなわち走行ルートRから坑道Tの内壁Taまでの距離に関係なく観測誤差は一定である。従って、閉鎖空間Sの広狭の影響を受け難いため、特に内壁taから離れた状態で搬送車両3Aを誘導する必要がある場合に有効である。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る誘導システムについて、図14、図15及び図16を参照して説明する。図14は、第2実施形態に係る搬送車両の正面図であり、図15は、第2実施形態に係る誘導システムのブロック図であり、図16は、第2実施形態に係るレーザースキャナで取得される観測楕円と基準楕円との幾何学的関係を示す図である。なお、第2実施形態について、第1実施形態と実質的に同様の構成については、第1実施形態と同一の符号を示して詳細説明を省略する。
本実施形態に係る搬送車両3Bは、第1実施形態に係る搬送車両3Aとは異なり、お互いの相対角度と相対位置が既知(予め規定済み)である複数のレーザースキャナ17,19を備える。なお、本実施形態では、二台のレーザースキャナ17,19を搭載しているが、三台以上であってもよい。第1のレーザースキャナ17及び第2のレーザースキャナ19は、それぞれ独立して観測断面データを取得する。
制御装置21の走行制御部21bは、第1及び第2のレーザースキャナ17,19それぞれから観測断面データを受け付けると、各観測断面データに基づくそれぞれの観測楕円を推定するための処理を実行する。その結果、走行制御部21bでは、レーザースキャナ17,19の数に相当する二つの観測楕円を取得することができる。また、断面形状記憶部21aには、第1のレーザースキャナ17及び第2のレーザースキャナ19それぞれに対応付けて基準断面データが記憶されている。ここで、レーザースキャナ17,19間の相対角度と相対位置とが既知であるので、観測楕円同士の間の空間的な配置を求めることができ、このことを利用して横断面内における各レーザースキャナ17,19の姿勢角と相対位置を求める。さらに、走行制御部21bは、求めた姿勢角や相対位置に基づいて、搬送車両3Bの走行制御を実行する。以下、本実施形態での、搬送車両3Bの姿勢角と相対位置との導出方法について説明する。
走行制御部21bは、レーザースキャナ17,19それぞれで取得された観測断面データに基づいて、各観測楕円を推定する。各観測楕円の中心は、基準楕円Eの中心に一致すると仮定できるため、各観測楕円の中心を結ぶベクトルは閉鎖空間Sの軸方向、すなわちトンネル軸L方向を示すベクトルとなる。この関係から、図16に示される幾何学的関係が成立する。ここで、図16は、観測楕円Ec1とトンネル軸Lとの幾何学的関係を示す図である。
図16に示されるように、各観測楕円のうち、例えば、一方の観測楕円Ec1は、基準楕円Eとの交線ABを回転軸として、ある回転角だけ回転した平面として示すことができる。前述のように、各観測楕円の中心を示す座標からトンネル軸L方向を示すベクトルを簡単に求めることができ、さらに、トンネル軸L方向を示すベクトルS1・S2を観測面に投影したベクトルOHは必ず交線ABと直交することが解っている。この性質を利用すれば、切断角φcを直接求めることができる。第1実施形態に係る誘導システム1Aでは、切断角φcを求めるために探索が必要であったが、本実施形態では、その探索のための処理が不要になって演算処理に伴う負担が軽減される。切断角φcが求まれば、第1実施形態と同様にして搬送車両3Bの姿勢角と相対位置とを導出する。
なお、本実施形態に係る誘導システム1Bでは、搭載位置や向きを変えてレーザースキャナ17,19を搬送車両3Bに設置しており、両方の観測楕円が円になってしまうことがないようにしている。従って、第1実施形態に係る誘導システム1Aで生じていた問題、すなわち観測断面データに基づく横断面形状が真円であった場合の問題は、両方の観測断面データのうち、いずれか一方に基づく横断面形状は楕円となるために解消できる。
また、ピッチ角θpやヨー角θyがトンネル軸に対して90度、あるいは90度の近傍になった場合、観測楕円の長軸の径が無限大または無限大に近くなり(実際にはレーザースキャナの測定範囲を超過するため)、1台のレーザースキャナのみでは解くことができなくなってしまう。実際の計算処理では、計測データの距離、観測楕円のパラメータなどを監視することで、この状態を検出できる。本実施形態では、搭載位置や向きを変えてレーザースキャナ17,19を搬送車両3Bに設置しており、レーザースキャナ17,19の両方共が、ピッチ角θpやヨー角θyがトンネル軸に対して90度とならないようにしている。
この誘導システム1Bでは、第1実施形態に係る誘導システム1Aと同様に、走行ルートRに沿った搬送車両3Bの安定した誘導を実現できる。その結果として、搬送車両3Bの誘導に要する設備負担を抑え、閉鎖空間S内での搬送車両3Bの安定した誘導を実現できる。
さらに、この誘導システム1Bでは、搭載位置または向きが異なるように搬送車両3Bに搭載された第1及び第2のレーザースキャナ17,19を備えている。第1及び第2のレーザースキャナ17,19は、それぞれ独立して観測断面データを取得し、断面形状記憶部21aには、第1及び第2のレーザースキャナ17,19それぞれに対応付けて複数の基準断面データが記憶されている。走行制御部21bは、第1及び第2のレーザースキャナ17,19それぞれで取得された観測断面データに基づく観測楕円と、レーザースキャナ17,19それぞれに対応して記憶されている各基準断面データに基づく基準楕円との幾何学的関係から、閉鎖空間Sの横断面上での搬送車両3Bの姿勢角及び相対位置の推定値を求め、その推定値に基づいて搬送車両3Bの走行制御を行っている。従って、例えば、第1のレーザースキャナ17で取得された観測断面データに不具合があっても、第2のレーザースキャナ19で取得された観測断面データに基づく観測楕円から搬送車両3Bの姿勢角や相対位置の精度の高い推定値求めることができ、誤検出を防止または低減することができる。
次に、複数台のレーザースキャナ17,19を用いて位置と姿勢とを推定する他の方法について、図17を参照して説明する。図17は、基準楕円Eoと複数の観測楕円Ec2,Ec3との空間的な関係を示す図である。なお、複数台のレーザースキャナ17,19の配置と車両方向は既知であると仮定する。
レーザースキャナ17,19で計測、推定された複数の観測楕円Ec2,Ec3の位置は搬送車両3Bを基準とした座標系で求めることができる。得られた観測楕円Ec2,Ec3の中心O2,O3を結んだ直線O2・O3はトンネル軸Lを示すため、車両方向OVとトンネル軸S1・S2との相対的な関係が定まる。ただし、この段階ではロール角θrがわからないため、この相対角度を満たす搬送車両3Bの位置は一意ではない。このとき、走路が平面であり(例えば、図のXY平面)、ロール角θr変動を考慮しなくてもよい場合には、断面内における搬送車両3Bの位置と姿勢を直ちに求めることができる。ただし、この場合でも条件を満たす複数の位置と姿勢が存在するが、搬送車両の位置と姿勢の連続性を考慮すれば、正しい方を選択することは容易である。
次にロール角θrが不明な走行環境において必要なロール角θrの算出手順を説明する。もちろん、上述の方法によって基準楕円E内における搬送車両3Bの位置と姿勢を推定することは可能であるが、ここでは別の方法について説明する。
上述したように、観測楕円Ec2とEc3とトンネル軸S1・S2の空間的な関係はわかっている。また、観測楕円Ec2,Ec3をトンネル軸S1・S2と直交する平面(図のXY平面)に投影したものは基準楕円Eそのものである。このため、観測楕円Ec2,Ec3から投影されて得られる基準楕円Eの傾きからロール角θrを求めることができる。数値解析的には、観測楕円Ec2,Ec3上の適当な数の点を選び、これらの点に対してトンネル軸S1・S2への投影に相当する座標変換を行い、変換後の点群から改めて楕円推定をすることで投影楕円のパラメータを求めることができ、その傾きからロール角θrを得ることができる。このようにしてロール角θrが定まれば、容易に車両の位置と姿勢を求めることができる。ただし、ただし、この場合でも条件を満たす複数の位置と姿勢が存在するが、車両の位置と姿勢の連続性を考慮すれば、正しい方を選択することは容易である。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る誘導システムについて、図18及び図19を参照して説明する。図18は、第3実施形態に係る搬送車両の側面図であり、図19は、第3実施形態に係る誘導システムのブロック図である。なお、本実施形態について、第1実施形態または第2実施形態と実質的に同様の構成については、第1実施形態と同一の符号を示して詳細説明を省略する。図16は、本実施形態に係る搬送車両の側面図である。
搬送車両3Cには、走路認識用のレーザースキャナ23と障害物検知用のレーザースキャナ25とが設置されている。走路認識用のレーザースキャナ23は、搬送車両3Cの前方の斜め上方に向けられており、障害物検知用のレーザースキャナ25は、搬送車両3Cの前方の斜め下方に向けられている。走路認識用のレーザースキャナ23と障害物検知用のレーザースキャナ25とは、同一構造のレーザースキャナを使用することができる。
走路認識用のレーザースキャナ23は、観測楕円Ecを推定するための観測断面データを取得し、走行制御部27bに出力する。走行制御部27bでは、レーザースキャナ23から受け付けた観測断面データから観測楕円を推定し、さらに、断面形状記憶部27aに記憶されている基準断面データに基づいて基準楕円を取得する。さらに、走行制御部27bは、観測楕円と基準楕円との幾何学的関係に基づいて搬送車両3Cの姿勢角及び相対位置の推定値を求め、その推定値から搬送車両3Cの相対誘導を実行する。また、障害物検知用のレーザースキャナ25は、走行ルートRとして水平な平面路を検出する。走行制御部27bは、障害物検知用のレーザースキャナ25で取得した二次元データに基づいて走行ルートR上に障害物などが存在すると判断する場合には、搬送車両3Cの走行を停止させるような制御を実行する。
この誘導システム1Cでは、第1及び第2実施形態に係る誘導システム1A,1Bと同様に、走行ルートRに沿った搬送車両3Bの安定した誘導を実現できる。その結果として、搬送車両3Bの誘導に要する設備負担を抑え、閉鎖空間S内での搬送車両3Bの安定した誘導を実現できる。
以上、本発明を各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されない。例えば、上記の実施形態では、移動体としての搬送車両3A,3B,3Cの前方を向くレーザースキャナのみを例示したが、後方を向いたレーザースキャナを設置しても良い。
本発明の第1実施形態に係る誘導システムを利用した相対誘導を模式的に示す図である。 本実施形態に係る搬送車両の側面図である。 本実施形態に係る誘導システムのブロック図である。 本実施形態に係る誘導システムを利用して実行される相対誘導の動作手順を示すフローチャートである。 姿勢角、相対位置計算処理の動作手順を示すフローチャートである。 観測楕円と基準楕円とを示す図である。 交線ABを回転軸にして基準楕円Eを回転角φrだけ回転させ、観測楕円Ecに基準楕円Eを重ねた状態を示す図である。 図7に示す基準楕円Eと観測楕円Ecとの関係を観測楕円Ecの基準軸(長軸と短軸)を示すように書き直した図である。 相対角度の探索のために、観測楕円Ecに基準楕円Eを重ねて示す図である。 基準楕円Eと観測楕円Ecとの空間的な関係を示す図である。 Y軸方向から見た基準楕円Eと切断角φcと回転角φrとに基づいてX−Z平面上に回転させた観測楕円Ecを示す図である。 センサ座標系(観測楕円とX−Y平面との交線の角度を基準として、レーザースキャナから見る)で見た場合の観測楕円を示す図である。 空間座標変換の模式図を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る搬送車両の正面図である。 本実施形態に係る誘導システムのブロック図である。 本実施形態に係るレーザースキャナで取得される観測楕円と基準楕円との幾何学的関係を示す図である。 基準楕円Eと複数の観測楕円Ec1,Ec2との空間的な関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る搬送車両の側面図である。 本実施形態に係る誘導システムのブロック図である。
符号の説明
1A,1B,1C…誘導システム、3A,3B,3C…搬送車両(移動体)、13,17,19,23…レーザースキャナ(走査手段)、15a,21a,27a…断面形状記憶部(断面形状記憶手段)、15b,21b,27b…走行制御部(走行制御手段)、Eo…基準楕円(基準断面形状)、Ec,Ec1,Ec2,Ec3…観測楕円(閉鎖空間を横断する断面形状)、L…トンネル軸(閉鎖空間の軸線)、S…閉鎖空間、Ta…坑道の内壁(壁面)。

Claims (4)

  1. 縦長の閉鎖空間内で、前記閉鎖空間の軸線に沿って移動体を誘導する誘導システムにおいて、
    前記移動体の走行方向の前方及び後方の少なくとも一方を向いて前記移動体に搭載されると共に、前記閉鎖空間を横断する断面形状に関する二次元情報を取得する走査手段と、
    前記閉鎖空間の軸線に沿った走行ルート上の移動体を基準にして前記走査手段で取得され得る基準断面形状を記憶する断面形状記憶手段と、
    前記走査手段で取得された前記断面形状と前記断面形状記憶手段に記憶された前記基準断面形状との幾何学的関係から、前記閉鎖空間の横断面上での前記移動体の位置及び姿勢の推定値を求め、前記推定値に基づいて前記移動体の走行制御を行う走行制御手段と、
    を備えることを特徴とする誘導システム。
  2. 前記走査手段は、前記移動体に一または複数搭載され、
    前記断面形状記憶手段は、前記走査手段に対応付けて複数の基準断面形状を記憶し、
    走行制御手段は、前記走査手段で取得された前記断面形状と、前記断面形状記憶手段に対応付けられて記憶されている複数の基準断面形状との幾何学的関係から、前記閉鎖空間の横断面上での前記移動体の位置及び姿勢の推定値を求め、前記推定値に基づいて前記移動体の走行制御を行うことを特徴とする請求項1記載の誘導システム。
  3. 前記走査手段は、レーザースキャナであることを特徴とする請求項1または2記載の誘導システム。
  4. 縦長の閉鎖空間内で、前記閉鎖空間の軸線に沿って移動体を誘導する誘導方法において、
    前記移動体の進行方向の前方及び後方の少なくとも一方における前記閉鎖空間を横断する断面形状に関する二次元情報を取得する走査ステップと、
    前記閉鎖空間の軸線に沿った走行ルート上の移動体を基準にして前記走査手段で取得され得る基準断面形状と、前記走査ステップで取得された前記断面形状とを対比し、前記断面形状と前記基準断面形状との幾何学的関係から、前記閉鎖空間の横断面上での前記移動体の位置及び姿勢の推定値を求め、前記推定値に基づいて前記移動体の走行制御を行う走行制御ステップと、
    を備えることを特徴とする誘導方法。
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