JP3345199B2 - 垂直磁気記録媒体及び磁気記録装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体及び磁気記録装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度磁気記録に適す
る磁性膜を備えた垂直磁気記録媒体及びそれを用いた磁
気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報化社会の発展を背景に、大量の情報
を蓄積し、高速に入出力することのできる磁気記録装置
への要求はますます高まっている。より多くの情報をコ
ンパクトに記録するために、従来から用いられている面
内磁気記録方式に代わって、さらに記録密度を向上でき
る新たな記録方式として、垂直磁気記録方式が注目を集
めてきた。
【0003】垂直磁気記録は、記録媒体の表面に対して
垂直方向に形成した磁化を記録単位とする記録方式で、
磁化反転部分で反磁界の影響が小さくなるため、高密度
記録に適していると考えられる。これはアイイーイーイ
ー トランザクションズ オン マグネティクス(IEEE
Transactions on Magnetics),MAG−13(1977)1
272頁の論文に記述されている。この垂直磁気記録に
用いる記録媒体は、媒体表面に垂直な方向に磁化容易軸
を持ち、かつ大きな磁気異方性を持つ必要がある。この
ため、基板上に垂直磁化膜を形成した薄膜媒体の研究開
発が行われてきた。
【0004】垂直磁気記録媒体の記録膜には、磁気異方
性の大きいCo合金を用いることが、従来から検討され
てきた。CoCr合金等のCo合金は、六方最密充填構
造を持ち、そのc軸を磁化容易軸とする一軸磁気異方性
を示す。ガラスなどの非晶質基板の表面に、Co合金の
薄膜を形成すると、原子の最稠密面である(0001)面
が基板面に平行になりやすく、[0001]配向した多
結晶薄膜が得られる。この膜は、垂直磁気異方性を示す
が、垂直磁気記録媒体として用いるには、さらに大きな
磁気異方性を持たせることが必要であった。
【0005】そこで、基板上に下地膜を設けて、Co合
金磁性膜のc軸配向性を向上させる試みがなされてき
た。Ti等の六方最密充填構造を持つ薄膜は、[000
1]配向しやすいため、これを下地膜として用い、Co
合金磁性膜の配向性を改善できることが報告されてい
る。Ti下地膜を用いた垂直磁気記録媒体に関しては、
IEEE Transactions on Magnetics,MAG−19(19
83)1644頁に記載の論文に記述されている。
【0006】ところが、このようなTi下地膜上に形成
したCo合金磁性膜のc軸の分散の大きさも、十分小さ
いとはいえなかった。この原因は、TiとCo合金の格
子定数の差が15%と大きいため、Co合金の初期成長
時に配向性が乱れるためであると考えられる。そこで、
Co合金磁性膜のc軸配向性をさらに向上させるための
新たな下地膜の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の下地膜上に形成したCo合金膜に比べて、さらに結晶
配向性に優れ、垂直磁気異方性の大きな、垂直磁気記録
媒体を提供すること、及びそれを用いた磁気記録装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の垂直磁気記録媒
体は、図1に示すように、非磁性基板11と,基板上に
形成された下地膜12と,下地膜上に形成されたCoを
主成分とする合金の垂直磁化膜13と,垂直磁化膜上に
形成された保護膜14とからなる垂直磁気記録媒体であ
って、下地膜の材料がCoとRuの合金であることを特
徴とする。
【0009】本発明の垂直磁気記録媒体の第二の特徴
は、図2に示すように、非磁性基板21と,基板上に形
成された第一の下地膜22と,第一の下地膜上に形成さ
れた第二の下地膜23と,第二の下地膜上に形成された
Coを主成分とする合金の垂直磁化膜24と,垂直磁化
膜上に形成された保護膜25とからなる垂直磁気記録媒
体であって、第一の下地膜がTiまたはRuのいずれか
からなり、第二の下地膜がCoとRuの合金からなるこ
とにある。
【0010】本発明の第二の構成の垂直磁気記録媒体で
は、(1)CoとRuの合金からなる下地膜が、Ruの
濃度の異なる二層の膜からなり、垂直磁化膜の直下に位
置する層のRu濃度が、この層の直下に位置する層のR
u濃度よりも小さいこと、(2)CoとRuの合金から
なる下地膜で、Ruの濃度が、基板に近い側から垂直磁
化膜側に向かって、連続的に低下していること、のいず
れかを満足する構成としてもよい。
【0011】本発明の第一,第二の構成の垂直磁気記録
媒体では、CoとRuの合金からなる下地膜は、Ruの
濃度が40at%Ru以上であることに特徴がある。
【0012】また本発明の第一,第二の構成の垂直磁気
記録媒体では、垂直磁化膜13及び24と,下地膜1
2,22、及び23がいずれも[0001]優先方位配
向をしていることに特徴がある。
【0013】さらに本発明の第一,第二の構成の垂直磁
気記録媒体では、基板11及び21の表面に微細な起伏
を設けた構成としてもよい。
【0014】本発明の磁気記録装置は、上記で説明した
第一,第二の構成による垂直磁気記録媒体,垂直磁気記
録媒体を保持するための保持具,垂直磁気記録媒体に情
報を記録,再生するための磁気ヘッド,磁気ヘッドと垂
直磁気記録媒体の相対位置を移動させるための移動手
段、及びこれら各部を制御するための制御手段から構成
される。
【0015】
【作用】上記の構成に用いるCoRu合金は、常温で全
組成範囲にわたって固溶体をつくることが知られてい
る。結晶構造はCo及びRuと同じく六方最密充填構造
である。ガラス基板やNiPをコーティングしたAl合
金基板のような非晶質の表面を持つ基板上にこの合金の
薄膜を形成すると、(0001)面が基板に平行にな
り、c軸が垂直配向しやすい。このため、垂直磁気記録
媒体の記録膜として用いるCo合金磁性膜のc軸垂直配
向性を向上させるための下地膜として用いることができ
る。Ruの濃度が40at%以上の組成域では、キュリ
ー温度が0℃以下になるため、この合金は強磁性を示さ
なくなる。非磁性の下地膜として用いる場合、Ruの濃
度が40at%Ru以上の範囲で用いるのが適切であ
る。
【0016】CoRu合金の格子定数は、合金の組成に
比例して連続的に変化する。Co及びRuのa軸の格子
定数はそれぞれ0.251nm,0.270nmである。
Co−40at%Ruの格子定数は0.259 nmであ
る。したがって、Co−40at%Ruの合金を下地膜
に用いれば、Co合金磁性膜(a軸の格子定数が約0.
25nm)との格子定数の差は、CoRu合金を基準に
して−3%と小さくなる。したがって、この合金を下地
膜として用いると、Co合金の初期成長時の配向の乱れ
を防止し、c軸垂直配向性の高い垂直磁化膜を作製する
ことができる。
【0017】Ru及びTiは、c軸垂直配向しやすい
が、Co合金磁性膜とのa軸の格子定数の差は、Ruを
下地膜に用いる場合は、−7%、Tiを用いる場合は、
−15%となり、CoRu合金の場合に比べていずれも
大きい。そこでTiあるいはRuの下地膜を形成した
後、その表面にCoRu合金下地膜を形成することによ
り、格子定数差を緩和し、Co合金の格子定数に近い格
子定数を持つ下地膜を作製することができる。
【0018】さらに、CoRu合金下地膜を、Ru濃度
の異なる二層の膜からなる構成とし、TiあるいはRu
の下地膜上にRu濃度の高い層を形成し、その表面にR
u濃度の低い層を形成することで、効果的に格子定数差
を緩和することができる。また、CoRu合金下地膜の
Ru濃度を、基板に近い側から垂直磁化膜側に向かっ
て、連続的に低下させることによっても、格子定数差を
緩和することができる。
【0019】このように、Co合金磁性膜のa軸の格子
定数に近い格子定数を持つCoRu合金を、下地膜に用
いることにより、Co合金磁性膜のc軸垂直配向性を高
め、従来よりも高密度記録に適した垂直磁気記録媒体を
提供できる。
【0020】
【実施例】
<実施例1>直径2.5 インチのガラス基板を用い、図
3に示すような断面構造を持つ磁気記録媒体を、DCマ
グネトロンスパッタリング法によって作製した。基板3
1の両面に、CoRu合金下地膜32,32′,Co合
金磁性膜33,33′,カーボン保護膜34,34′を
この順序で形成する。
【0021】成膜には、アルゴンガスを用い、ガスの圧
力0.7 Pa,基板温度260℃,成膜速度毎分50n
mの条件で形成した。下地膜の形成に用いるターゲット
の組成はCo−40at%Ru,磁性膜の形成に用いる
ターゲットの組成はCo−15at%Cr−5at%T
aとした。この組成のCo合金磁性膜のa軸の長さは
0.251 nmであった。各膜の膜厚は、CoRu合金
下地膜が50nm,Co合金磁性膜が100nm,カー
ボン保護膜が10nmとした。上記の膜形成はすべて同
一の真空槽内で真空を破ることなく連続して行った。
【0022】作製した試料の結晶配向をX線回折によっ
て、磁気特性を試料振動型磁力計(VSM)を用いてそ
れぞれ測定した。X線回折では、CoRu合金下地膜及
びCo合金磁性膜の0002回折ピークが観測され、こ
の膜が[0001]配向していることがわかった。Co
合金磁性膜のX線0002回折ピークのロッキング曲線
を測定したところ、本実施例の磁気記録媒体は、下地膜
を用いずに全く同様の条件で作製した磁気記録媒体と比
較して、ロッキング曲線の半値幅が減少しており、Co
合金磁性膜の[0001]配向が改善されていた。膜面
垂直方向の保磁力は38%(420Oe)向上した。
【0023】さらに下地膜にCo−50at%Ru合
金,Co−75at%Ru合金を用いた場合にも、改善
効果が認められた。これらの結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】〈実施例2〉直径1.8 インチのNiPを
コーティングしたAl合金基板を用い、図4に示すよう
な断面構造を持つ磁気記録媒体を、DCマグネトロンス
パッタリング法によって作製した。基板41の両面に、
Ruからなる第一の下地膜42,42′,CoRu合金
からなる第二の下地膜43,43′,Co合金磁性膜4
4,44′,カーボン保護膜45,45′をこの順序で
形成する。
【0026】成膜には、アルゴンガスを用い、ガスの圧
力0.7 Pa,基板温度260℃,成膜速度毎分50n
mの条件で形成した。CoRu合金下地膜の形成に用い
るターゲットの組成はCo−40at%Ru,磁性膜の
形成に用いるターゲットの組成はCo−12at%Cr
−10at%Ptとした。この組成のCo合金磁性膜の
a軸の長さは0.255 nmであった。各膜の膜厚は、
Ru下地膜が30nm,CoRu合金下地膜が50n
m,Co合金磁性膜が100nm,カーボン保護膜が1
0nmとした。上記の膜形成はすべて同一の真空槽内で
真空を破ることなく連続して行った。
【0027】作製した試料の結晶配向をX線回折によっ
て、磁気特性を試料振動型磁力計(VSM)を用いてそ
れぞれ測定した。X線回折では、Ru下地膜,CoRu
合金下地膜及びCo合金磁性膜の0002回折ピークが
観測され、この膜が[0001]配向していることがわ
かった。Co合金磁性膜のX線0002回折ピークのロ
ッキング曲線を測定したところ、本実施例の磁気記録媒
体は、CoRu合金下地膜を用いずに全く同様の条件で作
製した磁気記録媒体と比較して、ロッキング曲線の半値
幅が減少しており、Co合金磁性膜の[0001]配向
が改善されていた。膜面垂直方向の保磁力は13%(1
90Oe)向上した。
【0028】さらにRu下地膜に代えて、Ti下地膜を
用いた場合にも、改善効果が認められた。これらの結果
を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】このような垂直磁気記録媒体を用いて、図
5に模式的に示すような垂直磁気記録方式による磁気記
録装置を作製した。垂直磁気記録媒体51は、モータに
より回転する保持具により保持され、それぞれの各磁性
膜に対応して情報の書き込み,読み出しのための磁気ヘ
ッド52が配置されている。この磁気ヘッド52の磁気
記録媒体51に対する位置をアクチュエータ53とボイ
スコイルモータ54により移動させる。さらにこれらを
制御するために記録再生回路55,位置決め回路56,
インターフェース制御回路57が設けられている。Co
Ru下地膜を用いた垂直磁気記録媒体で、高密度記録が
可能であることを確かめた。
【0031】〈実施例3〉直径1.8 インチのガラス基
板を用い、図4に示すような断面構造を持つ磁気記録媒
体を、イオンビームスパッタリング法によって作製し
た。基板41の両面に、Ruからなる第一の下地膜4
2,42′,CoRu合金からなる第二の下地膜43,
43′,Co合金磁性膜44,44′,カーボン保護膜
45,45′をこの順序で形成する。
【0032】成膜には、アルゴンガスを用い、基板温度
260℃,成膜速度毎分50nmの条件で形成した。C
oRu合金下地膜の形成には、二つのイオン銃を用い、
CoターゲットとRuターゲットを独立にスパッタリン
グして同時に成膜した。Ruの成膜速度を制御すること
によって、膜中のRuの濃度を、膜厚方向に連続的に変
化させた。磁性膜の形成に用いるターゲットの組成はC
o−12at%Cr−10at%Ptとした。この組成
のCo合金磁性膜のa軸の長さは0.255nmであっ
た。各膜の膜厚は、Ru下地膜が30nm,CoRu合
金下地膜が50nm,Co合金磁性膜が100nm,カ
ーボン保護膜が10nmとした。上記の膜形成はすべて
同一の真空槽内で真空を破ることなく連続して行った。
【0033】作製した試料の結晶配向をX線回折で、膜
厚方向の組成の変化をオージェ電子分光法により、磁気
特性を試料振動型磁力計(VSM)を用いてそれぞれ測
定した。X線回折では、Ru下地膜,CoRu合金下地
膜及びCo合金磁性膜の0002回折ピークが観測され、こ
の膜が[0001]配向していることがわかった。Co
合金磁性膜のX線0002回折ピークのロッキング曲線
を測定したところ、本実施例の磁気記録媒体は、CoR
u合金下地膜を用いずに全く同様の条件で作製した磁気
記録媒体と比較して、ロッキング曲線の半値幅が35%
減少しており、Co合金磁性膜の[0001]配向が改
善されていた。CoRu合金下地膜の膜厚方向の組成分
布は、膜表面に向かってRu濃度がなだらかに減少して
おり、Ru下地膜との界面付近でCo−72at%R
u,Co合金磁性膜との界面付近でCo−46at%R
uであった。
【0034】この組成のCoRu合金のa軸の長さを見
積もると、Ru下地膜との界面付近で0.265nm,
Co合金磁性膜との界面付近で0.260nmである。
この値から見積もった、格子のミスフィット量は、Ru
下地膜とCoRu合金下地膜の界面で−4.0%,Co
Ru合金下地膜とCo合金磁性膜の界面で−1.8%で
ある。膜面垂直方向の保磁力も21%(310Oe)向
上した。
【0035】〈実施例4〉直径1.8 インチのガラス基
板を用い、図6に示すような断面構造を持つ磁気記録媒
体を、DCマグネトロンスパッタリング法によって作製
した。基板61の両面に、Ti下地膜62,62′,C
o−70at%Ru合金下地膜63,63′,Co−4
0at%Ru合金下地膜64,64′,Co合金磁性膜
65,65′,カーボン保護膜66,66′をこの順序
で形成する。成膜に先立ち、基板の表面をアルゴンイオ
ンによってスパッタリングし、平均深さ約2nmの微細
な起伏を形成した。成膜には、アルゴンガスを用い、基
板温度250℃,成膜速度毎分50nmの条件で形成し
た。
【0036】磁性膜の形成に用いるターゲットの組成は
Co−15at%Cr−5at%Taとした。この組成の
Co合金磁性膜のa軸の長さは0.251 nmであっ
た。各膜の膜厚は、Ti下地膜が30nm,Co−70
at%Ru合金下地膜が25nm,Co−40at%R
u合金下地膜が25nm,Co合金磁性膜が100n
m,カーボン保護膜が10nmとした。上記の膜形成は
すべて同一の真空槽内で真空を破ることなく連続して行
った。
【0037】作製した試料の結晶配向をX線回折で、磁
気特性を試料振動型磁力計(VSM)を用いてそれぞれ測
定した。X線回折では、Ti下地膜,CoRu合金下地
膜及びCo合金磁性膜の0002回折ピークが観測さ
れ、この膜が[0001]配向していることがわかっ
た。
【0038】Co合金磁性膜のX線0002回折ピーク
のロッキング曲線を測定したところ、本実施例の磁気記
録媒体は、CoRu合金下地膜を用いずに全く同様の条
件で作製した磁気記録媒体と比較して、ロッキング曲線
の半値幅が27%減少しており、Co合金磁性膜の[0
001]配向が改善されていた。この場合の格子のミス
フィット量は、Ti下地膜とCo−70at%Ru合金
下地膜の界面で−10%,Co−70at%Ru合金下
地膜とCo−40at%Ru合金下地膜の界面で−2.
2 %,Co−40at%Ru合金下地膜とCo合金磁
性膜の界面で−2.9 %である。膜面垂直方向の保磁力
も、CoRu合金下地膜を用いずに全く同様の条件で作
製した磁気記録媒体と比較して8%(130Oe)向上
した。
【0039】この垂直磁気記録媒体を用いて、図5に模
式的に示すような垂直磁気記録方式による磁気記録装置
を作製した。基板表面の微細な起伏の効果で、磁気ヘッ
ドが媒体表面に固着することなく、安定した記録再生が
行えた。
【0040】
【発明の効果】本発明のように、CoRu合金を下地膜
に用いることにより、Co合金磁性膜のc軸垂直配向性
を高め、従来よりも高密度記録に適した高性能の垂直磁
気記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の垂直磁気記録媒体の断
面構造の説明図。
【図2】本発明の第二の実施例の垂直磁気記録媒体の断
面構造の説明図。
【図3】本発明の第一の実施例の垂直磁気記録媒体の断
面構造の説明図。
【図4】本発明の第二の実施例の垂直磁気記録媒体の断
面構造の説明図。
【図5】本発明の磁気記録装置のブロック図。
【図6】本発明の第三の実施例の垂直磁気記録媒体の断
面構造の説明図。
【符号の説明】
11…非磁性基板、12…CoRu合金下地膜、13…
Co合金磁性膜、14…保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高山 孝信 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社 日立製作所 中央研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/66

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板と、前記非磁性基板上に形成さ
    れたTiまたはRuからなる第一の下地膜と、前記第一
    の下地膜上に形成されたCoとRuからなる合金の第二
    の下地膜と、前記第二の下地膜上に形成されたCoを主
    成分とする合金の垂直磁化膜と、前記垂直磁化膜上に形
    成された保護膜とを有することを特徴とする垂直磁気記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 前記第二の下地膜が、Ruの濃度の異なる
    二層の膜からなり、前記垂直磁化膜側の膜のRu濃度
    が、前記基板側の膜のRu濃度よりも低いことを特徴と
    する請求項1記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記第二の下地膜において、Ruの濃度
    が、前記基板側から前記垂直磁化膜側に向かって連続的
    に低下していることを特徴とする請求項1記載の垂直磁
    気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記第二の下地膜において、Ruの濃度が
    40at%以上であることを特徴とする請求項1から3
    のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記下地膜の優先配向方位と、前記垂直磁
    化膜の優先配向方位が、ともに[0001]であること
    を特徴とする請求項1乃至4記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項1から5に記載の垂直磁気記録媒体
    と、前記垂直磁気記録媒体を保持するための保持具と、
    前記垂直磁気記録媒体に情報を記録、再生するための磁
    気ヘッドと、前記磁気ヘッドと前記垂直磁気記録媒体の
    相対位置を移動させるための移動手段と、これら各部を
    制御するための制御手段とを有する磁気記録装置。
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