JPH07176027A - 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体及び磁気記録再生装置

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JPH07176027A
JPH07176027A JP31816693A JP31816693A JPH07176027A JP H07176027 A JPH07176027 A JP H07176027A JP 31816693 A JP31816693 A JP 31816693A JP 31816693 A JP31816693 A JP 31816693A JP H07176027 A JPH07176027 A JP H07176027A
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幹夫 鈴木
Hiroyuki Awano
博之 粟野
Masaaki Futamoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた低ノイズ特性を有する超高密度磁気記
録に好適な垂直磁気記録媒体を提供する。 【構成】 磁性膜の構造制御用の下地層3の上に少なく
とも2層からなる磁性膜3,5を非磁性中間層4を介し
て積層した多層膜構造6を有する磁気記録媒体。磁気記
録媒体の磁化容易方向の磁化−磁界曲線において、飽和
磁化(Ms)と反磁界補正を加えない残留磁化(Mr)
とはMr/Ms≧0.8の関係を有し、磁界の強さを保磁
力で規格化し、磁化を飽和磁化で規格化した磁化−磁界
曲線において、磁化ゼロの点を通過する曲線の接線と規
格化磁界軸のなす角(θ)は35°≦θ≦90°の範囲
にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生ノイズが小さく高
密度磁気記録に好適な垂直磁気記録媒体及び磁気記録再
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、実用的に用いられている磁気記録
方式は、磁気記録媒体面に平行に、かつ磁極のN極とN
極、S極とS極を互いに突き合わせる方向に磁化して磁
気記録を行う面内磁気記録方式である。面内磁気記録に
おいて記録密度を上げるには、記録時の反磁界の影響を
減少するために記録媒体である磁性膜の膜厚を薄くし、
保磁力を増大する必要がある。また磁性膜の磁化容易軸
を基板面に平行に配向させる必要がある。さらに望まし
くは、磁化容易軸を一様な方向に配向させる。
【0003】しかしながら、面内磁気記録では、本質的
に記録ビットの境界にジグザク構造の磁区が形成され、
これが線記録密度の向上や再生ノイズ低減の障害になっ
ている。一方、垂直磁気記録方式は、磁気記録媒体面に
垂直方向に、かつ隣合う記録ビットが互いに反平行に磁
区を形成する記録方式であり、高密度記録に際して各記
録ビット境界での反磁界が小さいため、境界が鮮明な記
録磁区が形成され、磁気記録密度の向上に適した方式で
あり、将来の数Gb/in2 オーダーの高密度磁気記録
の有力な記録方式の一つである。
【0004】垂直磁気記録方式のための磁気記録媒体と
しては、CoCr,Co−V,Co−Mo,CoCrT
a,Co−CoO,CoCrRhなどのCoを主成分と
したCo基合金薄膜が用いられている。これらの磁性薄
膜を構成するCo基合金は六方稠密格子構造(以下、h
cp構造という)を持ち、この結晶のc軸、<00・1
>方向に磁化容易軸を持つ。この磁性薄膜を真空蒸着法
やスパッタリング法などで形成したとき、薄膜を構成す
る微結晶粒が基板面に垂直方向にc軸配向し易い性質が
ある。磁気記録したときの記録密度や再生出力を向上
し、再生ノイズを低下するなど磁気記録特性を上げるに
は、これらCo基合金薄膜のc軸配向性を向上すると共
に、結晶粒径の制御などが必要である。
【0005】従来用いられている垂直磁気記録媒体は、
NiP被覆したAl基板、ガラス板、あるいはポリイミ
ドやポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックフ
ィルム製非磁性基板上に直接Co基合金薄膜を形成して
いるが、非磁性基板上に直接形成したCo基合金薄膜
は、磁化容易軸であるc軸が全く不揃いで、結晶粒径も
不揃いであり、磁性膜の保磁力も1000Oe(エルス
テッド)以下と小さく、高密度磁気記録用媒体としての
性能特性が良くない。
【0006】IEEE Trans. Magnetics, MAG-15,1456(19
79)の“複合異方性膜による垂直磁気記録(Perpendicu
lar Magnetic Recording with Composite Anisotropy F
ilm)”と題する論文には、磁気記録の再生感度を上げる
ためにCo基合金薄膜の下部にパーマロイなどの軟磁性
材料薄膜を設ける方法が記載されている。一方、磁性層
であるCo基合金薄膜結晶のc軸を基板面に垂直方向に
高配向化する目的から、基板上にTiなどのhcp構造
の下地層、又はSi,Geなどの非晶質状の下地層を形
成し、その上にCo基合金磁性薄膜を形成する方法が提
案され、磁性結晶粒のc軸配向性を改善し、これにより
高い線記録密度が実現されている。
【0007】しかしながら、数Gb/in2 以上の高密
度磁気記録を実現するには、線記録密度の向上の他に再
生信号に含まれるノイズ、特に媒体の微細構造に起因す
る媒体ノイズの低減が重要である。このためには磁性薄
膜の結晶配向に加えてより高度の微細な薄膜構造の制御
が必要である。再生信号における媒体ノイズは磁気記録
パターンの構造と密接な関係があり、それは磁性膜を構
成する粒子間の磁気的な相互作用の強さや磁気異方性の
分散などによって大きな影響を受ける。媒体ノイズの低
減のために従来様々の改良が試みられている。例えば、
(1)磁性粒子間の磁気的相互作用を小さくするために
CoCr系合金中の非磁性Crを増加させて過飽和のC
rを結晶粒界に偏析させる方法、(2)スパッタリング
ガスの圧力を制御することにより構造制御用の下地層を
形態的に孤立させ、この上に形成する磁性膜の磁性粒子
間の相互作用を低下する方法などである。
【0008】さらに媒体ノイズを低減するために、磁性
膜の平面方向だけでなく、例えばCoCr系合金磁性膜
の間にCrのような非磁性の中間層を設けて膜厚方向に
おいても磁性粒子間の磁気的相互作用を小さくする方法
が提案されている。しかし、従来のごとく単に磁性膜の
間に非磁性層を設ける方法では、同じ厚さの単層の磁性
膜に比べて保磁力が著しく低下する欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の欠点を解消し、基板上に形成する垂直磁
化膜としてのCo基合金薄膜の結晶配向や磁気異方性、
あるいは磁性粒子間の相互作用を制御することによっ
て、磁気記録したときの微細な磁区構造を制御し、優れ
た低ノイズ特性を有し超高密度磁気記録に好適な垂直磁
気記録媒体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁性薄膜の結
晶成長を制御する下地層を基板又は基板上に形成した軟
磁性薄膜の上に設け、この下地層の上に同一組成又は異
なる組成の2種以上の磁性薄膜を非磁性中間層を介して
エピタキシャル的に多層に積層し、積層磁性膜の磁気異
方性を制御することにより前記目的を達成する。
【0011】積層磁性膜は、組成の異なる2種以上の磁
性薄膜を互いに界面を接して積層し、それを非磁性中間
層を介して多層に積層したものでもよい。磁性薄膜はC
oを主成分とし、これにCr,Mo,V,Ta,Pt,
Si,B,Ir,W,Hf,Nb,Ru,Ti,Ni,
CoO及び希土類元素の中から選ばれる少なくとも1種
類以上の元素又は化合物を含んだ材料から構成される。
【0012】構造制御用下地層は、この上に形成する磁
性膜と結晶格子の整合性の良い材料、例えばTi,T
a,Ru,Hf,Co、又はこれにCr,V,Wなどを
添加したhcp構造の材料、又はSi,Geなどの非晶
質状の材料から構成される。あるいは、Si,Geなど
の非晶質状の下地層の上にTi,Ta,Ru,Hf,C
o、又はこれにCr,V,Wなどを添加したhcp構造
の下地層を形成することもできる。
【0013】最も一般的には、基板上にhcp構造下地
層を形成し、この上にCo基合金磁性薄膜を形成する。
このCo基合金薄膜のc軸を垂直方向に配向させるに
は、<00・2>配向したhcp下地層、又はSi,G
eを主成分とする非晶質状下地層が望ましい。また薄膜
形成時に蒸着粒子の入射角を傾斜させることにより、磁
性膜の磁化容易軸を基板面の特定の方向に傾斜させるこ
とができる。磁化容易軸の基板面に垂直な方向からの傾
斜角は、磁気ヘッドの走行方向に0〜45度の範囲が望
ましい。
【0014】非磁性中間層はCo,Ti,Ru,Hf,
Ta,Cr,V,Ti,Ru,W,Mo,Pt,Si,
Ge,Bから選ばれた少なくとも1種類を含む材料、も
しくはこれを含む合金材料からなり、磁性膜のエピタキ
シャル成長を促進するhcp構造、面心立方構造あるい
は体心立方構造、もしくは非晶質構造を有する材料を選
択する。非磁性層の厚さtm は、0<tm ≦8nmの範
囲が、磁性膜の膜厚方向においての磁気的な相互作用の
強さを制御するのに好適である。
【0015】基板に近い側の磁性膜aのa軸の長さ(a
1 )及び磁気異方性定数(Kua )と、基板から遠い側
の磁性膜bのa軸の長さ(a2 )及び磁気異方性定数
(Ku b )の間には、下記(1)及び(2)の関係が成
立するようにする。ただし、a 1 及びa2 は、hcp構
造結晶の六角形の底面の一辺の長さである。 a2 ≧a1 (1) Kub ≧Kua (2)
【0016】組成の異なる2種以上の磁性薄膜を互いに
界面を接して積層した積層磁性薄膜の上層と下層の積層
膜厚比は目的により任意に設定でき、積層膜厚比1:3
〜3:1の範囲で保磁力2000Oe以上を得ることが
できる。また、非磁性層を介して形成する積層磁性薄膜
は、上層と下層でその膜厚を変化することも可能であ
り、下層に比べて上層の保磁力を大きく設定したり、あ
るいは飽和磁化の値を大きく設定することができる。
【0017】前記多層の磁気記録媒体の磁化容易軸方向
の磁化−磁界曲線(M−H曲線)において、飽和磁化
(Ms)と反磁界補正を加えない残留磁化(Mr)の間
に下記(4)の関係をもたせる。また、この薄膜のM−
H曲線を飽和磁化と保磁力で規格化して新たに作成した
規格化M−H曲線において、磁化ゼロを通過する曲線の
接線と磁界軸のなす角(θ)の間に下記(5)の関係が
成り立つように構成する。 Mr/Ms≧0.8 (4) 35°≦θ≦90° (5)
【0018】また、非磁性中間層を介して多層に形成し
た前記多層膜磁気記録媒体において、各層における磁性
薄膜の結晶粒径(d)と磁性膜の厚さ(δ)の間には、
下記(6)の関係が成り立つのが好ましい。 δ>d (6) 基板に近い側の磁性膜aの保磁力(Hca )と基板から
遠い側の磁性膜bの保磁力(Hcb )との間には、下記
(7)の関係が成立するのが好ましく、基板に近い側の
磁性膜aの飽和磁化(Msa )と基板から遠い側の磁性
膜bの飽和磁化(Msb )との間には、下記(8)の関
係が成立するのが好ましい。 Hcb ≧Hca (7) Msb ≧Msa (8)
【0019】1Gb/in2 以上の超高密度磁気記録を
実現するには記録媒体表面と磁気ヘッドとの間のスペー
シングは数十nmと小さく設定されるため、磁性膜表面
の起伏はできるだけ小さく、望ましくは10nm以下が
良い。このためには上記磁性膜の構造制御用下地層の厚
さはできるだけ薄い方が好適であり、5nm以上100
nm以下が良い。実用的に高い再現性を得るには10〜
50nmが望ましい。
【0020】構造制御用下地層は2層以上の層で構成し
ても良い。例えば、基板上にSi,Geなどの非晶質状
の層を形成し、この上にhcp構造の下地層を形成す
る。この2種類の下地層の形成条件(温度、スパッタリ
ングガス圧力、形成速度、組成など)を変化することに
より下地層の粒径制御ができ、その結果、この上に形成
する磁性膜の結晶粒径の制御も可能になる。薄膜の形成
方法は、真空蒸着法、高周波スパッタリング法、イオン
ビームスパッタリング法などの物理蒸着法を用いること
ができる。
【0021】
【作用】hcp構造のCo基合金はそのc軸方向に大き
な結晶磁気異方性を有し、垂直磁気記録媒体はこのc軸
を基板面に垂直、もしくは垂直方向から磁気ヘッドの走
行方向に0〜45度の範囲に傾斜した方向に配向させ
る。これは、垂直記録磁区の形成には、垂直磁気ヘッド
(単磁極ヘッド)を用いるのが好適であるが、一般に
は、従来の面内記録と同じリング型の磁気ヘッドが用い
られ、リング型の磁気ヘッドを用いた場合、磁気記録に
寄与するヘッドからの漏洩磁束は記録媒体面に対して傾
斜しているので、この傾いた漏洩磁束を有効に活用して
垂直記録を行うには、記録媒体薄膜の磁化容易軸を法線
に対して傾斜させた方がよいからである。傾斜の角度
は、垂直記録を行うことを考慮すると基板面の法線に対
して0〜45度であり、また傾斜の向きはヘッドの走行
方向に沿った向きが良い。このCo基合金のc軸を上記
の方向に高配向させるために、磁性薄膜の構造制御用下
地層を用いる。下地層は、この上に形成するCo基磁性
薄膜の結晶粒径や結晶配向を制御するための構造制御用
薄膜として作用し、Co基磁性薄膜は下地層の上にエピ
タキシャル的に成長する。
【0022】構造制御用薄膜としてはTi,Ta,R
u,Hf,Coを主成分とし、これにCr,V,Wなど
を添加した合金薄膜を用いることにより、hcp構造の
材料単独の薄膜の場合に比べて結晶粒径を小さくでき、
従って、この上に形成する磁性薄膜の結晶粒径も小さく
制御できる。高密度磁気記録に適した磁性薄膜は、磁化
容易軸のc軸が基板面に垂直、又は磁気ヘッドの走行方
向に0〜45度の範囲に傾斜した方向に配向しており、
また磁性粒子が夫れ夫れ磁気的に孤立していることが望
ましく、このためには構造制御用薄膜を構成する一個の
結晶粒の上に各々一個の磁性結晶が形成されるのが好適
である。
【0023】また、1Gb/in2 以上の超高密度記録
用の媒体としては、磁性薄膜の粒径は5〜50nmの範
囲で均一であり、磁性粒子が孤立していることが望まし
い。このためには磁性膜の構造制御用の下地層薄膜の結
晶粒径も、5〜50nmの範囲で均一に分布しているこ
とが望ましい。1Gb/in2 以上の超高密度磁気記録
においては、記録ビット長は0.2μm以下と小さくな
り、磁気記録時の反磁界の影響を小さくし安定な高密度
記録を実現するには、磁性膜の一層の膜厚は磁性結晶粒
径より大きいことが望ましい。
【0024】磁性膜を非磁性中間層を介して多層に構成
することにより、磁性膜の膜厚方向においての磁気的な
相互作用の強さを制御でき、垂直記録したときの逆磁区
(記録磁化の向きと逆方向に形成される磁区)の発生を
抑制する効果があり、再生ノイズを低減できる。すなわ
ち、従来の面内磁気記録では、記録ビット境界のジグザ
グ構造の磁区形成と隣接記録ビット間の磁気干渉が再生
ノイズの原因であった。垂直記録では記録磁区の内部の
逆磁区の形成が再生ノイズの原因の一つと考えられる
が、本発明の磁気記録媒体は、逆磁区の発生を抑制し、
再生ノイズを低減できる効果がある。前記(1)及び
(2)の関係を満たすことにより、多層化による保磁力
と異方性磁界の低下を防止でき、また磁気記録したとき
記録ビット内部に形成される逆磁区による再生ノイズを
低減でき、高密度磁気記録に好適な磁気記録媒体が得ら
れる。
【0025】すなわち、本発明の多層磁性膜において、
膜面垂直方向の垂直磁気異方性はCo基磁性膜の結晶磁
気異方性と磁性粒子の形態からくる形状磁気異方性、及
び格子定数の異なる磁性膜を積層することにより界面に
発生するストレスに起因する磁気異方性からなる。膜面
から磁気ヘッドにより磁気記録を行う場合、ヘッド端面
に近いほど強い磁束が発生し、良好な垂直記録を実現す
るには上層の磁性層の磁気異方性を大きくするのが有効
である。積層磁性膜により界面に発生するストレスに起
因する磁気異方性については、a2 >a1 の関係をも
ち、a軸長の異なる磁性膜を積層したとき、軸長の大き
い磁性膜はa軸の長さを縮小する方向に力を受け、その
結果この磁性膜のc軸を引き伸ばす作用が働き磁気異方
性を高める効果がある。積層磁性膜のa軸をa2 >a1
とすることにより、磁気ヘッドに近い側、すなわち基板
から遠い磁性膜の磁気異方性を大きくすることができ
る。
【0026】磁性薄膜の結晶格子定数は組成により変化
でき、例えばCoCr合金にPtを添加した場合、添加
量により格子定数は1〜3%変化する。したがって、組
成の異なる(格子定数の異なる)磁性膜を界面を接して
エピタキシャル成長させることにより、境界に発生する
ストレスにより磁性膜の保磁力を向上できる。また、
(a2 −a1 )/a1 の値は0.01〜0.05の範囲にあ
ることが好ましい。(a2 −a1 )/a1 の値が0.01
未満ではエピタキシャル膜界面にストレスを与えること
ができないからであり、0.05を超えると望ましいエピ
タキシャル成長を達成することができなくなるからであ
る。
【0027】a1 =a2 の場合には、非磁性中間層の材
料を適当に選択することにより同様の作用効果を得るこ
とができる。前記(4)及び(5)の関係を満足するこ
とにより、磁気記録の際に記録ビット内部に形成される
逆磁区の形成を防止でき、再生ノイズの低い高密度記録
が実現できる。
【0028】すなわち、垂直記録における再生ノイズの
主たる原因は、記録ビット内部に形成される逆磁区の発
生である。一般に用いられるCoCr系の垂直磁化膜の
M−H曲線では、Mr/Ms<0.3である。これは磁性
膜に発生する反磁界の影響が原因であり、これにより磁
気記録したときに記録ビット内部に逆磁区が形成され
る。逆磁区の発生を防止するには、膜面垂直方向の磁気
異方性を強くし、Mr/Msの値を大きくすることが有
効である。理想的にはMr/Ms=1であるが、Mr/
Ms≧0.8の条件を満たせば、例え逆磁区が発生しても
磁区サイズが微小なため、再生ノイズを従来の記録媒体
に比べて小さくできる。Mr/Ms≧0.8の条件を満た
せば、35°≦θ≦90°が同時に満たされる。
【0029】前記(6)の関係を満足することにより、
膜厚方向に形状磁気異方性を与えることができる。膜面
から磁気ヘッドにより磁気記録を行う場合、ヘッド端面
に近いほど強い磁束が発生し、基板面に近いほど記録ヘ
ッド磁界は弱くなる。飽和記録を行い良好なオーバーラ
イト特性を得るには、膜面に近いほど磁性膜の保磁力を
大きくするのが望ましい。また、記録媒体表面からの漏
洩磁束を大きくし、再生出力を大きくするには、膜の表
面の記録磁化が大きいことが望ましい。前記(7)及び
(8)の関係を満足することにより、良好なオーバーラ
イト特性及び大きな再生出力を得ることができる。
【0030】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、図面を参照し
ながら詳細に説明する。図において、同一の符号を付し
たものは、同じ性能特性を有する部分を示す。 〔実施例1〕図1に示すごとく、洗浄したガラス基板1
上に磁性膜の構造制御用として下地層2を形成し、この
上にCo基磁性薄膜を設けた垂直磁気記録媒体を以下に
示す手順で作製した。
【0031】洗浄したガラス基板1をスパッタリング装
置に設置し、2×10-7Torrの真空まで排気した。
続いて基板1を200℃に加熱して、磁性膜の構造制御
用として厚さ30nmの下地層2を形成した。下地層2
は、最も一般的にはTi,Ta,Ru,Hf,Coなど
のhcp構造の材料を用いるが、これにCr,V,Wな
どを添加したhcp構造の下地層、又はSi,Geなど
の非晶質状の下地層などの材料を選択することも可能で
ある。本実施例では、Ti−10at%Cr合金を用い
た。下地層2はhcp構造を有し、その成長方位は<0
0・2>方位であった。
【0032】この上に引き続き同一真空中で厚さ50n
mの第1磁性膜3、非磁性中間層4、厚さ50nmの第
2磁性膜5を順次形成して図1(a)に示すごとく構成
した多層膜媒体A6を作製した。この多層膜媒体Aの上
に膜厚10nmのカーボン保護膜7を形成した。非磁性
中間層4は、0〜13nmまで種々の膜厚のものを用意
した。
【0033】本実施例では、第1磁性膜3としてCo−
15at%Cr−6at%Pt−3at%Si系磁性膜
を、第2磁性膜5としてCo−10at%Cr−15a
t%Pt系磁性膜を用いたが、磁性膜はCoを主成分と
し、これにCr,Mo,V,Ta,Pt,Si,B,I
r,W,Hf,Nb,Ru,Ti,Ni,CoO及び希
土類元素の中から選ばれる少なくとも1種類以上の元素
又は化合物を含んだ材料から構成しても同様の効果を得
ることができる。
【0034】非磁性中間層としてはRuを用いたが、T
i,Hf,Ta,CoあるいはこれにCr,V,Ti,
Ru,W,Mo,Pt,Si,Ge,Bから選ばれた少
なくとも1種類を含む材料、もしくはこれを含む合金材
料なる六方稠密構造の材料、又はPt,Pdなどの面心
立方構造あるいはCrなどの体心立方構造の材料、もし
くはSi,Ge,Bなどの非晶質状構造の材料を選んで
も、エピタキシャル成長の条件を大きく妨げなければ同
様の効果を得ることができる。第1磁性膜3の膜厚(δ
a )と第2磁性膜の膜厚(δb )は任意に選択できる。
【0035】本実施例では、薄膜の形成をスパッタリン
グ法によって行ったが、スパッタリング法の他にも真空
蒸着法、イオンビームスパッタリング法などを用いるこ
とができる。また、本実施例では、磁性膜は2層を例に
挙げて説明したが、非磁性層を介して2層以上の磁性膜
を積層して用いても同様の効果が得られる。
【0036】〔比較例〕比較用として、上記下地層2の
上に全磁性膜の厚さ(δ)を(δ=δa +δb)に設定
した1種類の磁性膜、すなわち実施例1の第1磁性膜3
と同一組成のCo−15at%Cr−6at%Pt−3
at%Si系磁性膜のみから構成された図1(b)の構
成の単層磁性膜A8からなる試料を作製した。
【0037】上記実施例1の多層磁気記録媒体にリング
型磁気ヘッドによって磁気記録を行い、相対再生出力9
と再生ノイズ10の特性に及ぼす非磁性中間層の効果を
調べた。その結果を、単層磁性膜A8の特性で規格化し
て図2に示す。図2から明らかなように、2種類の磁性
膜を非磁性中間層を介して積層して構成した多層膜媒体
6は、1種類の磁性膜のみから構成された単層磁性膜に
比べて何れの非磁性中間層膜厚においても再生ノイズ1
0を低下させる効果がある。特に、非磁性中間層の厚さ
m が0<tm ≦8nmの範囲では再生ノイズ低減の効
果が高く、また再生信号の出力低下も10%以下に抑制
できる効果が認められる。
【0038】本実施例の多層磁性膜の構造を電子顕微鏡
で観察し、微細構造を調べた。電子線回折像と格子像観
察から磁性膜と中間層はエピタキシャル的に成長してお
り、第1磁性膜のa軸長(a1 )と第2磁性膜のa軸長
(a2 )の間にはa2 >a1の関係が成り立っており、
2 がa1 に比べて約2%大きい値であった。磁化容易
軸のc軸は膜面垂直方向であることが確認された。また
薄膜断面の組成分析の結果、磁性層と中間層の境界は鮮
明に分離されており、また磁性膜中のCo微粒子の周囲
に非磁性Crが偏析した構造が観察された。この非磁性
Crの偏析構造は隣接磁性粒子間の磁気的相互作用の強
さを弱める効果があり、また第1磁性層と第2磁性層の
間が非磁性中間層で分離した構造は、膜厚方向の磁気的
相互作用の強さを弱める効果があり、磁気記録したとき
の逆磁区形成による再生ノイズの増加を抑止することが
できる。
【0039】図1に示した構成の多層膜媒体と単層膜媒
体において、直流消去の後、磁気記録を行い、記録磁化
状態を磁気力顕微鏡により観察し比較した結果を図3に
模式的に示す。図中、矢印の長さが長いほど、また円内
の濃淡の濃い部分ほど磁化の強さが強いことを表す。図
3(a)に示すごとく、1種類の磁性膜で構成した単層
膜媒体においては、記録磁区の境界11を境に互いに反
平行の磁化方向12、12’をもつ磁気記録が実現され
る。この場合、記録磁区の境界11では互いに反平行に
磁化され、この領域では反磁界の影響が打ち消し合うよ
うに作用するため、相対的に強い記録磁化(磁化方向と
同じ向きの磁化)13が形成される。しかしながら、記
録磁区の境界11から離れると共に反磁界の影響が強く
なり、記録ビットの内部に磁化方向12、12’と逆向
きの磁化、すなわち逆磁区14が形成される。またこの
逆磁区14のサイズは隣接磁性粒子間の相互作用の強さ
に依存し、Co基合金に非磁性元素、例えばCrなどを
添加して偏析構造を形成することが逆磁区形成を抑止す
るのに有効である。
【0040】この逆磁区14の発生が、再生信号のノイ
ズの原因となる。記録磁化13及び逆磁区14は、薄膜
の飽和磁化(Ms)又は残留磁化(Mr)と磁性膜厚δ
の積に依存する。従って、逆磁区14を小さくするに
は、再生出力を低下しない範囲で磁性膜厚δを小さくす
るのが有効である。図3(b)は、2種類の磁性膜を非
磁性中間層4で分離した構造の多層膜媒体の記録磁化状
態を模式的に示したものである。この場合、記録磁区の
境界11は、前記単層膜媒体に較べて鮮明な構造とな
る。この場合においても、記録磁化方向12、12’と
逆向きの磁化、すなわち逆磁区14が形成されるが、2
種類の磁性膜の間に設けた適正な膜厚(tm )の非磁性
中間層により逆磁区14の形成に寄与する磁性膜厚(δ
a 又はδb )を小さくできる。このため、記録ビット内
部に形成される逆磁区14の強さを弱める効果があり、
その結果、再生信号におけるノイズを低減できる。
【0041】また多層磁性膜媒体において、磁性結晶粒
径(d)と多層の磁性膜の厚さ(δ a 又はδb )の間に
は、 (δa 又はδb )>d の関係を与えることが膜面垂直方向の磁気異方性を持た
せるのに有効である。本実施例の場合、磁性結晶粒径d
の平均は30nmであり、上記関係を満足している。
【0042】また、複数の磁性結晶粒からなる磁気クラ
スタで記録磁化13が形成される場合、 (δa又はδb)>磁気クラスタ の関係が成り立つように設定する。さらに、この構成の
多層磁性膜媒体において第1磁性膜3の磁気異方性定数
(Kua )と第2磁性膜5の磁気異方性定数(Kub
の間は、Kub ≧Kua の関係を与えることが磁気記録
の際の逆磁区の発生を抑止する効果があり、高密度垂直
磁気記録に好適である。本実施例の場合、Kua =1.5
×106 erg/cc、Kub =3×106 erg/c
cであった。
【0043】本実施例の多層膜垂直磁気記録媒体と、図
1(b)に示した比較例の単層膜垂直磁気記録媒体の磁
化−磁界特性(M−H特性)を図4により説明する。図
4は、磁化容易軸方向、本実施例では膜面垂直方向のM
−H特性を振動試料型磁力計(VSM)で測定し、各々
の媒体の磁化を飽和磁化(Ms)で規格化し、磁界の強
さを保磁力(Hc)で規格化して作成した規格化M−H
特性を示す。従って、磁化が飽和した値を規格化飽和磁
化(Ms* )、磁界ゼロのときの磁化の値を規格化残留
磁化(Mr* )、M−H特性が磁界軸と交差するときの
磁界を規格化保磁力(Hc* )として表している。
【0044】比較例の単層膜垂直磁気記録媒体では、図
4(a)に示したように、規格化残留磁化(Mr* )の
値は、規格化飽和磁化(Ms* )に較べて遥かに小さ
く、結晶粒の磁化容易軸を膜面垂直方向に高配向しても
角型比、すなわちMr* /Ms * は0.17〜0.3程度で
ある。高配向の垂直磁化膜を用いて磁気記録したときの
記録磁化、すなわち残留磁化を大きくするためには、飽
和磁化を大きくする必要がある。この構成の媒体では、
前記のごとく磁気記録したときに形成される実効的な磁
化の向きと反対方向に逆磁化が形成され、これが再生信
号のノイズの原因になる。
【0045】一方、本発明の多層膜垂直磁気記録媒体で
は、Mr* /Ms* の比が0.8≦Mr* /Ms* ≦1と
大きい試料が作製でき、また磁気異方性(Ku)も上記
の単層膜垂直磁気記録媒体に較べて数倍以上大きくでき
る。また、縦軸と横軸のスケールを同じにしたとき、こ
の規格化M−H特性が磁界軸と交差するときの磁界、規
格化保磁力(Hc* )において曲線が磁界軸と交差する
角(θ)も35〜90度と大きくすることができる。す
なわち、本発明の多層膜垂直磁気記録媒体は、Mr*
Kuが大きいため、比較的薄い記録膜でも高い記録磁化
が得られ、高い再生出力を得ることができる。またKu
を大きくできるため、磁気記録したときに逆磁区の発生
領域を減少でき、その結果再生ノイズも低下できる。さ
らには記録磁区の境界が鋭く形成でき、高密度の磁気記
録が可能である。
【0046】〔実施例2〕第1磁性膜3と第2磁性膜5
の膜厚をδa =δb =50nmに設定し、第1磁性膜3
としてCo−17at%Cr−4at%Ta、第2磁性
膜としてCo−10at%Cr−15at%Pt系磁性
膜、非磁性中間層としてPtを用い、図1(a)の構成
の多層膜を形成した。
【0047】本実施例の多層膜の場合、(a2 −a1
/a1 =0.025、Kua =0.9×106 erg/c
c、Kub =3×106 erg/cc、Mr* /Ms*
=0.9、θ=85°、第1の磁性膜の飽和磁化と第2の
磁性膜の飽和磁化の比Msa /Msb =0.65であっ
た。非磁性中間層の膜厚tm を変化させて、再生ノイズ
及び再生出力を測定した結果、図2と同様の傾向が得ら
れた。本実施例では、δa とδb を同じに設定したが、
δa :δb を1:3〜3:1の間で変化させても同じ効
果が得られた。
【0048】〔実施例3〕本発明の他の実施例を図5に
より説明する。基板1の上に非晶質状の下地層2を形成
した。非晶質状下地層としては、Si,Ge,B又はこ
れらの合金を用いることができる。同一真空中でこの上
に粒径制御層21を形成する。粒径制御層としては、h
cp構造の材料が望ましい。この場合、非晶質状下地層
の上に自由核生成して、最稠密面の(00・1)面を基
板に接した結晶成長が促進される効果がある。例えばT
i−Cr合金を用いた場合、この合金の組成、形成温
度、形成速度あるいはスパッタリングガスの圧力により
前記粒径制御層21の径を制御できる。引き続いて、こ
の上に第1磁性膜3、中間層4、第2磁性膜5の順に積
層した多層膜媒体B22を形成する。
【0049】例えば、第1磁性膜3、第2磁性膜5とし
てCo−(x)at%Cr−4at%Ta系の磁性膜を
形成したすると、薄膜中のCr濃度(x)により2層の
磁性膜の飽和磁化の値を変化できる。基板面に近い磁性
膜のCr濃度を大きく設定することにより、膜厚方向に
順次飽和磁化の大きさを変化できる。本実施例では、第
1磁性膜としてCo−17at%Cr−4at%Taを
30nm形成し、第2磁性膜としてCo−10at%C
r−4at%Taを50nm形成した。非磁性中間層と
しては5nmのTi−V合金を用いた。この様にして形
成した多層磁性膜は、前記粒径制御層21の結晶粒の上
にエピタキシャル的に成長しており、磁性膜の粒径は粒
径制御層21により均一に制御できる。
【0050】本実施例の多層膜の場合、(a2 −a1
/a1 =0.01、Kua =0.9×106 erg/cc、
Kub =1.2×106 erg/cc、Mr* /Ms*
0.91、θ=88°、第1の磁性膜の飽和磁化と第2の
磁性膜の飽和磁化の比Msa/Msb =0.6であった。
非磁性中間層の膜厚tm を変化させて、再生ノイズ及び
再生出力を測定した結果、図2と同様の傾向が得られ
た。
【0051】〔実施例4〕図6は、本発明の多層磁性膜
媒体の他の実施例の説明図である。図5で説明したごと
く、基板上に下地層2、粒径制御層21の順に形成し、
この上に磁性膜a,b,cを非磁性中間層4を介して多
層に繰り返し積層した多層膜媒体c23を作成した。磁
性膜a,b,cは、それぞれCo又はCoCrを主成分
とし、これにMo,V,Ta,Pt,Si,B,Ir,
W,Hf,Nb,Ru,Ti,Niを添加した同一組成
の材料とした。非磁性中間層4としては、Pdを用いた
が、Pd以外にもPt等の面心立方の材料が使用でき
る。非磁性中間層4の厚さtm は1〜7nmが好適であ
る。磁性膜a,b,cの膜厚は8nmとしたが、膜厚方
向に順次変化して構成することもできる。
【0052】複数の磁性膜が同一組成である場合には、
本実施例のように非磁性中間層の材料を適当に選択する
ことにより磁性膜と非磁性中間層のエピタキシャル膜界
面にストレスを発生させて磁気異方性を与えることが可
能である。磁性膜a,b,cとしてCoを用いた本実施
例の多層膜の場合、a1 =a2 =a3 =0.2507n
m、Kua =Kub =Kuc =4.4×106 erg/c
c、Mr* /Ms* =0.97、θ=88°、Msa =M
b =Msc である。非磁性中間層4の膜厚tm を変化
させて、再生ノイズ及び再生出力を測定した結果、図2
と同様の傾向が得られた。
【0053】〔実施例5〕本発明の他の実施例を図7を
用いて説明する。基板1上に構造制御用下地層2を形成
し、続いて組成の異なる磁性膜L1 31、磁性膜H1
2を互いに境界を接して形成した第1積層膜33を作成
する。磁性膜L1 31、磁性膜H1 32は、Coを主成
分とし、これにCr,Mo,V,Ta,Pt,Si,
B,Ir,W,Hf,Nb,Ru,Ti,Ni,CoO
及び希土類元素の中から選ばれる少なくとも1種類以上
の元素を含んだ材料から構成する。例えば、磁性膜L1
31としてCo−15at%Cr−6at%Pt−3a
t%Si系磁性膜を磁性膜H1 32としてCo−10a
t%Cr−15at%Pt系磁性膜などのhcp構造の
材料を用い、結晶のa軸長は基板から遠い側の膜が大き
くなるように設定する。さらにこの上に非磁性中間層4
を介して組成の異なる磁性膜L2 34、磁性膜H2 35
を互いに境界を接して形成した第2積層膜36を作成
し、この上にカーボン保護層7を設けて多層膜媒体D3
7とする。磁性膜L2 34、磁性膜H2 35は、磁性膜
1 31、磁性膜H1 32と同じ構成でも、あるいは別
の構成で用いても良い。この場合も結晶のa軸長は基板
から遠い側の膜が大きくなるように設定する。なお、第
1積層膜33のa軸長の平均値をa1 * とし、第2積層
膜36のa軸長の平均値をa2 * とするとき、a2 * >a
1 * の関係が成立するようにする。
【0054】本実施例のごとく異なる組成の磁性膜を互
いに境界を接して構成した積層膜を多層にすることによ
り高い保磁力の媒体を比較的容易に形成でき、また膜厚
方向でも保磁力を制御し易い利点がある。同様の構成
で、例えば磁性膜L1 31、磁性膜H1 32を同一材料
とすることができるのは言うまでもない。
【0055】〔実施例6〕本発明の他の実施例を図8に
より説明する。基板1上に下地層2を形成し、この上に
基板面の法線に対して傾斜した方向、例えば0〜45度
の方向から磁性材料を蒸着し、第1磁性膜3、中間層
4、第2磁性膜5からなる多層膜媒体E38を作成す
る。磁性膜としては、Co−CoOの混合膜やCoを主
成分とするCo基合金を用いることができる。この場
合、この多層膜媒体E38の磁化容易軸は、薄膜形成と
きの磁性粒子の入射方向にほぼ一致しする。
【0056】本実施例では、下地層2として酸化コバル
トを50nm形成し、その上に第1磁性層としてCo−
CoO混合膜を50nm、中間層としてCoOを4n
m、第2磁性層としてCo−20at%Cr合金を50
nm積層した多層膜媒体E38を形成し、さらに保護膜
としてCoOを5nm形成した。蒸着方向は基板面に対
して60度とした。この媒体にリング型磁気ヘッドで記
録再生を行った場合、磁気ヘッドの漏洩磁束に沿った記
録磁化が形成され易く、その結果低ノイズで高い再生出
力の高密度磁気記録が可能である。
【0057】本実施例の多層膜の場合、磁化容易軸方向
は、基板面に対して約60度傾斜した方向であった。ま
た、Kua =0.9×106 erg/cc、Kub =1.3
×106 erg/ccであった。非磁性中間層の膜厚t
m を変化させて、再生ノイズ及び再生出力を測定した結
果、図2と同様の傾向が得られた。
【0058】〔実施例7〕本発明の他の実施例を図9に
より説明する。基板1上に高い透磁率をもった軟磁性層
膜39を形成し、この上に例えば図1(a)と同様の構
成の磁性膜を形成してなる多層膜媒体F40として用い
ることができる。軟磁性層膜39としては、パーマロ
イ、センダスト、あるいはCo,Zr,Mo,Nb,
W,Feなどを含む非晶質構造の軟磁性材料を用いるこ
とができる。この構成の媒体は、単磁極型磁気ヘッドに
より理想的な垂直磁気記録でき、高い再生出力、低ノイ
ズの高密度磁気記録が可能である。
【0059】〔実施例8〕図10は、磁気記録装置の一
実施例の模式図である。磁気記録媒体71は、モータに
より回転する保持具に保持され、それぞれの各磁性膜に
対応して情報の書き込み、読み出しのための磁気抵抗効
果素子再生複合ヘッド72が配置されている。この磁気
抵抗効果素子再生複合ヘッド72の磁気記録媒体71に
対する位置をアクチュエータ73とボイスコイルモータ
74により移動させる。さらに、これらを制御するため
に記録再生回路75、位置決め回路76、インターフェ
イス制御回路77が設けられている。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したごとく、本発明の磁
気記録媒体によれば、基板上に磁性薄膜の構造制御用の
下地層を形成し、この上に組成の異なる少なくとも2層
以上からなる磁性膜を非磁性中間層を介して多層に積層
して構成した多層膜構造の記録媒体を用いることによ
り、記録再生ノイズ特性の小さい超高密度磁気記録に好
適な磁気記録媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明による多層膜構造記録媒体の基
本構成図、(b)は従来の単層膜構造記録媒体の構成
図。
【図2】中間層の効果を説明する図。
【図3】記録磁化状態を説明する模式図であり、(a)
は従来の単層膜構造記録媒体の記録磁化状態を説明する
模式図、(b)は多層膜構造記録媒体の記録磁化状態を
説明する模式図。
【図4】磁化−磁界特性を説明する図であり、(a)は
従来の単層膜構造記録媒体の磁化−磁界特性を説明する
図、(b)は本発明の多層膜構造記録媒体の磁化−磁界
特性の一例を説明する図。
【図5】本発明の他の実施例の多層構造媒体の断面模式
図。
【図6】本発明の他の実施例の多層構造媒体の断面模式
図。
【図7】本発明の他の実施例の多層構造媒体の断面模式
図。
【図8】本発明の他の実施例の多層構造媒体の断面模式
図。
【図9】本発明の他の実施例の多層構造媒体の断面模式
図。
【図10】磁気記録装置の一例の模式図。
【符号の説明】
1…基板、2…下地層、3…第1磁性膜、4…中間層、
5…第2磁性膜、6…多層膜媒体A、7…保護膜、8…
単層磁性膜A、9…相対再生出力、10…再生ノイズ、
11…記録磁区の境界、12、12’…磁化方向、13
…記録磁化、14…逆磁区、21…粒径制御層、22…
多層膜媒体B、23…磁性膜、24…多層膜媒体C、3
1…磁性膜L1 、32…磁性膜H1 、33…第1積層
膜、34…磁性膜L2 、35…磁性膜H2 、36…第2
積層膜、37…多層膜媒体D、38…多層膜媒体E、3
9…軟磁性膜、40…多層膜媒体F、71…磁気記録媒
体、72…磁気抵抗効果素子再生複合ヘッド、73…ア
クチュエータ、74…ボイスコイルモータ、75…記録
再生回路、76…位置決め回路、77…インターフェイ
ス回路
フロントページの続き (72)発明者 粟野 博之 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 二本 正昭 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性膜の構造制御用の下地層の上に少な
    くとも2層からなる磁性膜を非磁性中間層を介して積層
    した構造を有する磁気記録媒体であって、 磁気記録媒体の磁化容易方向の磁化−磁界曲線におい
    て、飽和磁化(Ms)と反磁界補正を加えない残留磁化
    (Mr)がMr/Ms≧0.8の関係を有し、磁界の強さ
    を保磁力で規格化し、磁化を飽和磁化で規格化した磁化
    −磁界曲線において、磁化ゼロの点を通過する曲線の接
    線と規格化磁界軸のなす角(θ)が35°≦θ≦90°
    の範囲にあることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁性膜の構造制御用の下地層の上に組成
    の異なる少なくとも2層からなる磁性膜を互いに境界を
    接して形成した積層膜を非磁性中間層を介して多層に形
    成した構造を有する磁気記録媒体であって、 磁気記録媒体の磁化容易方向の磁化−磁界曲線におい
    て、飽和磁化(Ms)と反磁界補正を加えない残留磁化
    (Mr)がMr/Ms≧0.8の関係を有し、磁界の強さ
    を保磁力で規格化し、磁化を飽和磁化で規格化した磁化
    −磁界曲線において、磁化ゼロの点を通過する曲線の接
    線と規格化磁界軸のなす角(θ)が35°≦θ≦90°
    の範囲にあることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 多層磁性膜及び非磁性中間層は構造制御
    用の下地層の上にエピタキシャル成長していることを特
    徴とする請求項1又は2記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 構造制御用の下地層は軟磁性薄膜の上に
    設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 基板面に対して垂直、もしくは基板面の
    法線に対して0〜45度の方向に実効的な磁化容易軸を
    有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記
    載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 基板に近い側の磁性膜aの磁気異方性定
    数Kua と基板から遠い側の磁性膜bの磁気異方性定数
    Kub とがKub ≧Kua の関係を有することを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 磁性膜は、Coを主成分とし、これにC
    r,Fe,Mo,V,Ta,Pt,Si,B,Ir,
    W,Hf,Nb,Ru,Ti,Ni,CoO及び希土類
    元素の中から選ばれる少なくとも1種類以上の元素又は
    化合物を含んでなる材料からなり、六方稠密構造を有す
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の
    磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 基板に近い側の磁性膜aの六方稠密構造
    のa軸の長さa1 と基板から遠い側の磁性膜bの六方稠
    密構造のa軸の長さa2 とがa2 ≧a1 の関係を有する
    ことを特徴とする請求項7記載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 各磁性膜の膜厚は磁性膜中の結晶粒径よ
    り大きいことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項
    記載の磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 非磁性中間層はCo,Ti,Ru,H
    f,Ta,Cr,V,Ti,Ru,W,Mo,Pt,P
    d,Si,Ge,Bから選ばれた少なくとも1種類を含
    む材料、又はこれを含む合金材料からなることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 非磁性中間層は六方稠密構造、面心立
    方構造、体心立方構造、又は非晶質構造を有することを
    特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の磁気記
    録媒体。
  12. 【請求項12】 非磁性中間層の厚さtm は、0<tm
    ≦8nmであることを特徴とする請求項10又は11記
    載の磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】 基板に近い側の磁性膜aの保磁力(H
    a )と基板から遠い側の磁性膜bの保磁力(Hcb
    とがHcb ≧Hca の関係を有することを特徴とする請
    求項1〜12のいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  14. 【請求項14】 基板に近い側の磁性膜aの飽和磁化
    (Msa )と基板から遠い側の磁性膜bの飽和磁化(M
    b )とがMsb ≧Msa の関係を有することを特徴と
    する請求項1〜13のいずれか1項記載の磁気記録媒
    体。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれか1項に記載
    の磁気記録媒体、該磁気記録媒体を保持するための保持
    具、磁気記録媒体の磁性膜上に配置され情報を記録再生
    するための磁気ヘッド、磁気ヘッドと磁気記録媒体の相
    対的位置を移動させるための移動手段及びこれらを制御
    するための制御手段を備えることを特徴とする磁気記録
    再生装置。
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