JP3344653B2 - 光ディスクの製造方法 - Google Patents

光ディスクの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスクおよびその製
造方法に係わり、さらに詳しくは、ディスク基板上にス
タンパからレプリケーション(転写)される特殊なプリ
ピットの断面形状と、そのような特殊な断面形状のプリ
ピットを形成する方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、以下に述べるような光ディス
クの製造方法が知られている。すなわち、まず、フォト
レジストが均一に塗布された原盤(ガラス円盤など)を
所定の回転モードで回転駆動しつつ、上記フォトレジス
トに所望のプリピット記録信号に対応して強度変調され
た記録ビームを照射し、ディスク基板上に形成すべき案
内溝およびプリピットなどのパターンをフォトリソグラ
フィ技術を応用して形成する。次に、このようにして所
望のパターンが形成された原盤に金属めっき(電鋳)を
施し、めっき終了後、めっきを上記フォトレジストとの
界面から剥離して、原盤に形成されたパターンとは凹凸
の向きが逆になった、スタンパと呼称される金型を作製
する。しかる後に、このスタンパを成型機にセットし
て、例えばいわゆる射出成形法などによりディスク基板
を作製するか、あるいはスタンパとガラス板などの透明
板との間で紫外線硬化性樹脂を一様に展伸し、紫外線照
射により樹脂を硬化させた後、樹脂層をスタンパとの界
面から剥離する、いわゆる2P(フォトポリマ法)によ
りディスク基板を作製する。そして、このディスク基板
に転写されたパターン上に記録膜を積層し、さらに必要
に応じて、記録膜を保護膜で覆ったり、ディスク基板の
中心部にセンターハブを設けるなどして、単板構造の光
ディスクを得る。また、必要な場合には、上記のように
して作製された2枚の光ディスクを、記録面を内側にし
て貼り合わせ、両面記録形の光ディスクを組み立てる
〔図2(a),(b)参照〕。
【0003】原盤に案内溝やプリピットなどのパターン
を露光するに当っては、波長(λ)が458nmのAr
レーザ、413nmまたは406.7nmのKrレー
ザ、または442nmのHe−Cdレーザ等を光源とし
て用い、これらの光源から出射されたレーザビームをレ
ンズ開口数NAが0.9〜0.93の対物レンズを使用
して波長限界λ/NAにまで絞り込み、0.4〜0.5
μm幅のプリピットあるいは案内溝を形成している。
【0004】かかる方法で原盤に記録ビームを照射する
と、図7に示すように、原盤から作製されるスタンパ3
1のプリピットに対応するパターン32が台形となり、
底部32a(又は頂部32b)と側面32cとのなす角
度θが120度から125度ぐらいになり、また底部3
2aと側面32cとの間の角部32dおよび頂部32b
と側面32cとの間の角部32eが共にシャープな形状
になる。2P法によってディスク基板を複製する場合、
同図に示すように、ディスク基板15の剥離力f1 は、
角度θが小さいほど大きくなり、また角部32dおよび
32eの形状がシャープになるほど、樹脂層33に大き
な引張力f2 および剪断力f3 を付加する時間が長くな
って、スタンパ31からの離型性が悪くなる。このた
め、このスタンパ31からディスク基板15を剥離する
際の応力がパターン32の転写部に集中し、図8に示す
ように、底部11aが曲面になって底部のエッジ24が
尖形となったプリピット11が形成されたり、開口部の
肩12に盛り上り部26を生じたプリピット11が形成
されたり、ディスク基板にクラックを生じたりする。さ
らには、プリピット11の変形の影響を受けて、案内溝
13にも横ずれや溝形状の非対称化といった変形を生じ
やすい。このため、ビット断面が非対象になったり、ピ
ットの位相深さが異なってくるために再生波形に歪が生
じたり、ドライブ装置側のトラッキングサーボマージン
が低下して、トラックオフしやすくなるなどの不都合を
生じる。なお、上記においては、2P法によってディス
ク基板を複製する場合を例に採って説明したが、射出成
形法などの充填成形法を用いた場合にも、同様の不都合
がある。図7のスタンパを用いた射出成形法によって作
製されたディスク基板のプリピット部の断面形状を、図
10(b)に示す。
【0005】また、何らかの方法によって上記プリピッ
トおよび案内溝の変形を防止した場合、図7のスタンパ
から複製されるディスク基板15は、図9(a)に示す
ように、スタンパ31の角部32dによって形成される
プリピット11の開口部の肩(エッジ)12がシャープ
な形状になるので、この上に例えばスパッタリングによ
って記録膜14を積層したとき、同図に示すように、プ
リピット11の肩12からプリピット11の側面部16
にかけて積層される記録膜14が薄くなりやすい。この
ため、その記録膜14の薄い部分から大気中の水分がデ
ィスク基板15内に浸入してプリピット11の近傍が図
9(b)に示すように膨らみ、トラックがディスク基板
15の傾斜の方向に湾曲してトラッキング特性が劣化す
るといった不都合を生じる。
【0006】かかる不都合は、トラックピッチやビット
ピッチが緻密な高密度記録用のディスク基板を作製する
場合、および記録領域が径方向に複数のゾーンに分割さ
れ、各ゾーンに含まれるトラックが周方向に複数のセク
タに等分され、かつディスクの内周側ゾーンから外周側
ゾーンに行くにしたがってセクタ分割数が段階的に増加
するように構成されたMCAVフォーマットを有する光
ディスクにおいて、特に顕著になる。なお、光ディスク
基板の作製に関する従来技術としては、「光ディスクの
成形技術」〔トリケップスWS50(1987年1
月)、p9〜11;株式会社トリケップス発行〕等が挙
げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記の不都合を解消す
るためには、スタンパに形成されるプリピットに対応す
るパターンの側面が当該パターンの底部となす角度が、
従来のスタンパよりも大きく(125度以上)なり、ま
たパターンの底部と側面との間の角部32dが緩やかな
曲面形状になるような技術の開発が必要になる。
【0008】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであって、その目的は、スタンパとディスク
基板との離型性を向上すると共に記録膜の被覆性を良く
し、ディスク基板の信号面の変形を抑制し得る光ディス
クと、そのような光ディスクを製造する方法とを提供す
るにある。
【0009】
【0010】
【課題を解決するための手段】 本発明は、上記の目的を
達成するため、 フォトレジストが施された原盤上に、デ
ィスク基板に形成すべき案内溝およびプリピットのもと
になるパターンを形成し、該原盤のパターンをスタンパ
に転写し、さらに該スタンパからレプリケーションプロ
セスで上記パターンを転写して所望の案内溝およびプリ
ピットが形成されたディスク基板を複製し、該ディスク
基板上に記録膜を積層してMCAVフォーマットの光デ
ィスクを製造する方法において、上記スタンパとして、
上記プリピットに対応するパターンの底部と側面との間
が緩やかな曲面形状に形成され、上記パターンの底部の
幅がトラックピッチの1/7〜1/4.5の範囲に規制
され、かつ上記パターンの底部と側面とのなす角度が最
大で125度〜135度の範囲に規制されたものを用い
るという構成にした。上記光ディスクの製造方法におい
ては、原盤上にプリピット記録ビームを照射する光学系
に、上記原盤上における上記記録ビームのスポット径を
拡大させる手段を付加し、該手段を有しない上記光学系
から上記原盤上に照射される記録ビームよりも上記原盤
上におけるスポット径が大きな記録ビームを照射するこ
とによって、プリピット開口部のエッジ部が緩やかな曲
面形状になったプリピットパターンを形成するといった
方法を採る。上記記録ビームのスポット径を拡大させる
手段としては、上記光学系に上記記録ビームの径に対
し50〜80%の径を持つピンホールを装入して記録ビ
ームを絞り込み、実効NA(対物レンズの開口数)を低
下させることによって上記原盤上に照射される記録ビー
ムのスポット径を拡大する方法、上記光学系に収束光
学系を装入して記録ビームを絞り込み、記録ビームの実
効NA(対物レンズの開口数)を低下させることによっ
て上記原盤上に照射される記録ビームのスポット径を拡
大する方法、前記光学系に備えられたフオーマツタ
(信号発生器)から出力したプリピット記録信号を信号
フィルタに通し、信号波形の立上りを数ns遅延させた
のちに光変調器に入力してプリピット記録ビームを変調
し、該プリピット記録ビームを上記原盤上に照射する方
法などを採ることができる。
【0011】
【0012】
【作用】ディスク基板に設けるプリピット等の開口部の
肩部の形状を緩やかな曲面(R面形状とも言う)にする
と、ディスク基板をスタンパから離型する時に加わる応
力、特にプリピット部に加わる応力の集中を低減させる
ことができるので、これによりスタンパからの離型性が
良くなり、プリピットの変形あるいはクラックの発生を
防止することができる。
【0013】また、記録膜の積層時において、プリピッ
ト開口部のエッジ部がR面形状をしているので、記録膜
の被覆性が良くなり、ランド部分とほぼ同じ厚さでプリ
ピット側面部に記録膜を被覆することができるので、記
録膜の被覆の薄い部分で生じるプリピットの吸水変形を
有効に防止することができる。また、エッジ効果による
記録膜の応力を低減することができるので、記録膜のク
ラックをも抑制することができる。特に、MCAVフォ
ーマットでは、各ゾーンの切替部でプリピットの配置が
非対称となるので吸水による変形が生じやすいが、上記
プリピット開口部のエッジ部をR面形状とすることによ
り、プリピット部の変形あるいはクラックの発生を効果
的に抑制することができ、プリピットの吸水変形などに
よるトラックオフを防止することができる。
【0014】原盤露光装置に備えられた原盤露光用の光
学系に、記録ビームの径に対し50〜80%の径を持つ
ピンホールもしくはこれと同程度の収束光学系を装入
し、対物レンズに入射する記録ビームを絞り込むと、対
物レンズの実効NAが低下するので、原盤上に照射され
る記録ビームのスポット径が前記ピンホール等を装入し
ない場合に比べて拡大し、原盤に上記の如きR面形状を
有するパターンを形成することができる。よって、この
原盤からスタンパを作製し、さらにこのスタンパからデ
ィスク基板を複製することによって、上記の如きR面形
状を有するプリピットをもったディスク基板を作製でき
る。なお、上記の方法に代えて、原盤露光装置の光学系
に備えられたフォーマッタ(信号発生器)と光変調器と
の間に信号フィルタを設け、フォーマッタから出力され
たプリピット記録信号をこの信号フィルタに通して信号
波形の立上りを数ns(10ns以下)遅らせ、この信
号を光変調器に入力してプリピット記録ビームを変調す
るようにしても同様のプリピットパターンを形成するこ
とができる。なお、上記信号フィルタによる信号波形の
遅延量が10nsを超えると、作製した光ディスクの再
生信号のジッタが大きくなるので、信号波形の遅延量は
10ns以内とすることが好ましい。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いて
さらに詳細に説明する。 〈実施例1〉 図4に実線で示す原盤露光装置を用いて、原盤10の露
光を行なった。露光に当っては、Arレーザ1(コヒー
レント社、INNOVA100シリーズ、またはスペク
トラフィジック社2000シリーズ)から出射されたレ
ーザ光を平行ビームとなし、光変調器4で変調したプリ
ピット記録ビーム5を、平行ビーム径に対して70%の
穴径を有するピンホール(または収束光学系)6で絞り
込み、これに別の光路上に設けた光変調器7で変調した
案内溝記録ビーム8と合成して対物レンズ(NA0.9
3)9に通し、所定の回転モードで回転駆動された原盤
10のフォトレジスト面に照射した。この時、ピンホー
ル6によって光量が約15%減少されるので、プリピッ
ト記録ビーム5に分割する光量比を増加する補正を行な
った。このようにして絞り込んだ光ビームのスポット径
は、図5に示すごとく、ピンホールがない場合に比べて
約10%程度大きくなった。
【0016】上記のようにして所定の信号が露光された
原盤を現像処理し、露光部分に凹溝状のプリピットおよ
び案内溝が形成された記録済原盤を作製した。この記録
済原盤を3次元SEM(走査式電子顕微鏡)にかけ、深
さ方向のプロファイルを半径方向に対してスキャンし
て、形成されたプリピットおよび案内溝の断面形状を調
べた結果、図3(a)に示す如く、プリピット11の開
口部の肩(エッジ)12に相当する部分が、なだらかな
曲面(R面形状)に形成されていた。なお、図3(b)
にピンホール6を使用しない従来の方法により作製した
原盤の断面形状を示す。
【0017】次に、上記したと同じ方法にしたがって、
この記録済原盤から金属製のスタンパを作製した。この
スタンパを3次元SEM(走査式電子顕微鏡)にかけ、
深さ方向のプロファイルを半径方向に対してスキャンし
て、形成されたプリピットおよび案内溝に対応するパタ
ーンの断面形状を調べた。その結果、図6に示すよう
に、プリピット11の開口部の肩(エッジ)12に相当
する部分、すなわちパターン32の底部32aと側面3
2cとの間がなだらかな曲面(R面形状)に形成され、
パターン32の底部32aの幅Wがトラックピッチの1
/7〜1/4.5の範囲にあり、かつ該底部32aと側
面32cとのなす角度θが最大で125度〜135度の
範囲にあり、上記底部32aの近傍及び頂部32bの近
傍で、その角度が順次小さく、すなわちなだらかな曲面
形状に形成されていた。
【0018】次に、上記したと同じ方法にしたがって、
スタンパ31からディスク基板15を複製した。そし
て、ディスク基板15の表面に記録膜14をスパッタ法
により積層した。その断面形状を図1に示す。案内溝1
3及びプリピット11の開口部の肩(エッジ)12から
プリピット11の側面部16にかけて、記録膜14の厚
さは、ほぼディスク基板のランド部における記録膜14
の厚みとほぼ同じ膜厚に被覆されていた。最後に、この
ようにして作製された2枚のディスク基板を記録膜14
を内側にして同心に貼り合わせ、図2(a)に示す密着
貼合せ構造の光ディスク、および図2(b)に示すエア
サンドイッチ構造の光ディスクを組み立てた。これらの
光ディスクを、市販のディスク駆動装置にセットして記
録、再生特性を評価したところ、トラッキング信号に生
じるノイズ成分がトラックジャンプ信号に対して10%
以下に抑えることができ、プリピットの変形等によって
生じるトラックオフが抑制されていることが分かった。
これは、プリピット部への応力の集中が緩和され、かつ
吸水などによるプリピット部の変形が防止されたものと
考えられる。さらに、プリピットの肩(エッジ)部のエ
ッジ効果を低減することができたために、記録膜にクラ
ック等が発生することなく経時安定性と信号特性に優れ
た光ディスクが得られた。
【0019】なお、上記実施例においては、フォトレジ
ストを施した原盤10上に記録ビームを絞り込みビーム
スポット径を拡大する手段としてピンホール6を用いた
が、この他に収束レンズなどを用いた収束光学系を装入
することによってもビームスポットの拡大は可能であ
り、上記実施例と同等の効果が得られる。ただし、フォ
トレジスト上でのビームスポット径を、ピンホール6な
どを設けない時に比べて20%以上拡大させると、プリ
ピット記録ビーム5と案内溝記録ビーム8との光干渉に
よってプリピット11の両側まで露光されるので、現像
時のエッチングにより平坦部が形成されなくなり、この
部分での光の散乱によってプリピットの再生信号出力が
低下するので好ましくない。
【0020】〈実施例2〉 図4に破線で示すように、フォーマッタ23と光変調器
4との間に信号フィルタ22が設けられた原盤露光装置
を用いて、原盤10の露光を行なった。すなわち、フォ
ーマッタ23から出力されたプリピット記録信号25を
信号フィルタ22に通してプリピット記録信号25の信
号波形の立上りを数ns遅らせ、この遅延されたプリピ
ット記録信号25を光変調器4に入力してArレーザ1
からのプリピット記録ビーム5を変調し、これをフォト
レジストを施した原盤10上に照射してプリピットパタ
ーンを記録した。本例の方法によっても、原盤10上に
形成されたプリピットパターンの開口部の肩口は緩やか
な曲面形状を示し、この原盤から作製したスタンパのプ
リピットの形状も原盤と同様に緩やかな曲面となる。こ
のようにして作製されたスタンパは、プリピット部への
応力の集中が小さいためにレプリカの剥離性に優れ、
10(a)に示すごとく、ディスク基板15に極めて良
好な形状のプリピットを形成することができた。なお、
図10(b)は、プリピット記録信号波形の遅延を行わ
ない、従来の方法でプリピットを形成させた場合のプリ
ピットの断面形状を示す。以下、実施例1と同様にし
て、現像処理と、スタンパ31の作製と、ディスク基板
15の作製と、両面記録形の光ディスクの貼り合わせを
行った後、その記録、再生特性を評価したところ、再生
信号に波形歪みの生じない優れた信号特性を示す光ディ
スクが得られた。
【0021】なお、本実施例において、プリピット記録
信号25の信号波形の立上りの遅延度合は、信号フィル
タ22の次定数によって変えられるが、元の記録信号に
比べて信号波形の立上りの遅れが10nsを超えると、
作製した光ディスクの再生信号のジッタが大きくなるの
で好ましくない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ディスク基板に形成するプリピットの開口部の肩部を緩
やかな曲面形状にしたので、スタンパからの離型性が改
善され、プリピット部の変形防止と、スタンパの長寿命
化を実現できる。また、プリピット側面部の傾斜が緩や
かであるため、積層する記録膜の被覆性も良くなり、プ
リピット側面部にランド部とほぼ同じ厚さの記録膜を積
層することができるので、吸水などによるプリピット部
の変形が防止され、トラックオフを抑制して信号特性に
優れた光ディスクが得られる。さらに、プリピットの開
口部に急峻なエッジ部分が形成されないので、記録膜に
クラック等が発生しにくく、光ディスクの耐久性ならび
に信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクの要部断面図である。
【図2】両面記録形光ディスクの断面図である。
【図3】原盤上に形成されるパターンの断面形状を示す
グラフ図である。
【図4】原盤露光装置の説明図である。
【図5】原盤露光装置におけるビーム絞り込み部の構成
の一例を示す説明図である。
【図6】本発明に係るスタンパの要部断面図である。
【図7】従来技術に係るスタンパの要部断面図である。
【図8】従来技術に係るスタンパと、このスタンパから
複製されるディスク基板の要部断面図である。
【図9】従来技術の問題点を示すディスク基板の要部断
面図である。
【図10】プリピットの断面形状とこれから読み出され
る信号波形との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 Arレーザ 4,7 光変調器 5 プリピット記録ビーム 6 ピンホール(収束光学系) 8 案内溝記録ビーム 9 対物レンズ 10 原盤 11 プリピット 12 プリピットの肩(エッジ)部 13 案内溝 14 記録膜 15 ディスク基板 22 信号フィルタ 23 フォーマッタ(信号発生器) 31 スタンパ 32 プリピットに対応するパターン 32a 底部 32b 頂部 32c 側面 32d,32e 角部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−223036(JP,A) 特開 平1−171819(JP,A) 特開 平3−113750(JP,A) 特開 平2−150325(JP,A) 特開 平1−171820(JP,A) 特開 平2−132652(JP,A) 特開 平2−78036(JP,A) 特開 平2−308474(JP,A) 特開 平2−130736(JP,A) 実開 平1−121130(JP,U) 実開 平2−16427(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトレジストが施された原盤上に、
    ディスク基板に形成すべき案内溝およびプリピットのも
    とになるパターンを形成し、該原盤のパターンをスタン
    パに転写し、さらに該スタンパからレプリケーションプ
    ロセスで上記パターンを転写して所望の案内溝およびプ
    リピットが形成されたディスク基板を複製し、該ディス
    ク基板上に記録膜を積層してMCAVフォーマットの光
    ディスクを製造する方法において、上記スタンパとし
    て、上記プリピットに対応するパターンの底部と側面と
    の間が緩やかな曲面形状に形成され、上記パターンの底
    部の幅がトラックピッチの1/7〜1/4.5の範囲に
    規制され、かつ上記パターンの底部と側面とのなす角度
    が最大で125度〜135度の範囲に規制されたものを
    用いたことを特徴とする光ディスクの製造方法。
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