JP3344133B2 - 疎水性金属酸化物粉体及びこれを含む電子写真用現像剤 - Google Patents

疎水性金属酸化物粉体及びこれを含む電子写真用現像剤

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JP3344133B2 JP31777794A JP31777794A JP3344133B2 JP 3344133 B2 JP3344133 B2 JP 3344133B2 JP 31777794 A JP31777794 A JP 31777794A JP 31777794 A JP31777794 A JP 31777794A JP 3344133 B2 JP3344133 B2 JP 3344133B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は疎水性金属酸化物粉体及
び該粉体を使用する電子写真用現像剤に関し、更に詳し
くは粉体の流動性を改良した疎水性金属酸化物粉体を含
有する電子写真用現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】金属酸化物粉体の表面を有機物によって
疎水化した、いわゆる疎水性金属酸化物粉体は、主に電
子写真、静電記録等において用いられる現像剤中のトナ
ーの流動性、クリーニング性等を改良する処理剤として
広く用いられている。これらの用途においては、キャリ
アである鉄あるいは酸化鉄に対する金属酸化物粉体自体
の疎水性と流動性が重要な性質の一つとなっており、種
々の処理剤によってその疎水性と流動性が同時に制御さ
れている。この中にあって、高い流動性を金属酸化物粉
体に付与する方法としては、ヘキサメチルジシラザンに
代表される低分子化合物が、金属酸化物粉体と高い反応
性を持つ性質を利用して、該粉体の表面を処理する方法
が一般的に行われている。しかし、このような低分子化
合物で処理した場合は、高い流動性は得られるものの十
分な疎水性が得られないという問題がある。一方、この
疎水性を満足するように、高い疎水性を金属酸化物粉体
に付与する方法として、オルガノポリシロキサンに代表
される高分子化合物によって粉体の表面を処理する方法
が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、流動性
と共に高い疎水性を金属酸化物粉体に付与するために、
オルガノポリシロキサンに代表される高分子化合物によ
って粉体の表面を処理する場合には、疎水性は高いもの
が得られるが、その反面流動性が極端に低下するという
問題が起こった。更にこのような高い流動性と高い疎水
性とを有する金属酸化物粉体を得る試みとして、前述の
如きヘキサメチルジシラザンとオルガノポリシロキサン
を組み合わせる方法も検討されたが、オルガノポリシロ
キサンを用いた場合には同様に流動性が極端に低下する
という問題があり、上記の問題は必ずしも解決されてい
ない。
【0004】そこで、本発明者等は、これらの問題点、
即ち良好な流動性と高い疎水性とを有する金属酸化物粉
体を得るために鋭意研究を行った結果、金属酸化物粉体
をオルガノポリシロキサンで表面処理する場合、その粘
度(又は分子量でもよい。)と疎水性、および流動性が
密接な関係にあることを見出した。即ち、金属酸化物粉
体が良好な流動性を得るためには、オルガノポリシロキ
サンの粘度が低い方が好ましいが、オルガノポリシロキ
サンの粘度が低くなりすぎると、揮発性が高まり、酸化
物粉末との表面処理中にこのオルガノポリシロキサンが
揮発してしまい、十分に酸化物表面を覆うことができな
くなって、逆に流動性が低下する。一方、高い疎水性を
得るには、ある一定以上の粘度を有するオルガノポリシ
ロキサンを用いる必要があり、低粘度のオルガノポリシ
ロキサンを用いると、流動性と同様の原因により、酸化
物粉末の表面処理中にオルガノポリシロキサンの揮発が
生じて十分な疎水性のものが得られず、したがって、金
属酸化物粉体が良好な流動性を得るためには、オルガノ
ポリシロキサンの粘度を低くする必要があるが、十分な
流動性を得るために低粘度のオルガノポリシロキサンを
使用すると、その酸化物粉体との処理中にオルガノポリ
シロキサンが揮発してしまい、実際上は表面処理が無理
であり、一方高い疎水性を得るためには、オルガノポリ
シロキサンの粘度は高い方が好ましいので、これらの相
反する特性を満足する必要があるという知見に到達し
た。
【0005】本発明者等は、このような知見に基づい
て、更に研究を続けた結果、オルガノポリシロキサンに
酸性化合物を添加することにより得られた混合物で、シ
リカまたはアルミナから選択された金属酸化物粉体を処
理すると意外にも流動性と疎水性が共に高い金属酸化物
粉体が得られ、かつ帯電安定性にも優れたものが得られ
ることを見出し、ここに本発明をなすに至った。したが
って、本発明が解決しようとする課題の一つは、高い疎
水性と良好な流動性とを同時に満足する金属酸化物粉体
を提供することにある。また本発明が解決しようとする
課題の第二番目は、疎水性と流動性とを同時に満足する
金属酸化物粉体を含有することによって、高い疎水性と
優れた流動性を持ち、かつ帯電安定性を有する電子写真
用現像剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の本発明が解決しよ
うとする課題は、以下の各発明によってそれぞれ達成さ
れる。
【0007】(1)金属酸化物が、シリカまたはアルミ
ナから選択されたものであり、かつこれらが無機酸およ
び有機酸から選択された少なくとも1種の酸、オルガノ
ポリシロキサンならびに前記酸によって切断されたオル
ガノポリシロキサンからなる混合物の被覆を有すること
を特徴とする金属酸化物粉体。 (2)透過率法によって測定された金属酸化物粉体の疎
水化率が80%以上の値を示すことを特徴とする前記第
1項に記載の金属酸化物粉体。 (3)オルガノポリシロキサンが官能基としてヒドロ
基、アルキル基、ヒドロキシル基、エーテル基、カルボ
キシル基から選択された1つを有することを特徴とする
前記第1項又は第2項に記載の金属酸化物粉体。 (4)前記第1項乃至第3項のいずれかに記載の金属酸
化物粉体を含有する電子写真用現像剤。
【0008】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明は、オルガノポリシロキサンと無機酸および有機酸
から選択された少なくとも1種の酸との混合物(以下
混合物を処理剤ともいう。)を用いて、金属酸化物粉体
を処理することによって、混合物の被覆を有する金属酸
化物粉体が得られる。ここで混合物の被覆を有する金属
酸化物粉体とは、金属酸化物粉体の表面にオルガノポリ
シロキサンや酸で切断された低分子量のオルガノポリシ
ロキサンが物理的又は化学的に吸着又は反応して存在し
ていることをいい、これにより高い疎水性と優れた流動
性を同時に有する金属酸化物粉体が得られる。例えば、
無機酸および有機酸から選択された少なくとも1種の酸
(以下、酸を酸性化合物という。)を添加することによ
ってオルガノポリシロキサンが、その珪素−酸素間ある
いは珪素−炭素間の結合の一部が切断され、その切断部
分の活性が極めて高いために、該活性部分が金属酸化物
粉末と強固に密着するので、その表面は高い流動性が得
られ、したがって、高分子量のオルガノポリシロキサン
は、疎水性が高いので、このようなオルガノポリシロキ
サンを使用した場合、その結合が切断されることによ
り、実質上金属酸化物粉末上でオルガノポリシロキサン
は、その一部が低分子化合物として作用し、優れた流動
性が得られ、その結果高い疎水性と優れた流動性を同時
に有する金属酸化物粉体が得られる。
【0009】また比較的低分子量のオルガノポリシロキ
サンでも、酸性化合物の作用によって結合の切断が生
じ、その活性が強く粉末表面で効果的に吸着して金属酸
化物粉末に優れた流動性を与える。本発明に用いられる
金属酸化物粉体は、用途に応じて選択することが可能で
あるが、特にシリカまたはアルミナが流動性改良などの
用途に好ましい。これらの金属酸化物粉体の粒径も用途
に応じて選択することが可能であるが、特に比表面積が
50m2 /g以上のものが電子写真乃至静電記録等の現
像剤の用途には好ましい。なお、金属酸化物は複合酸化
物、これらの混合物であってもよい。
【0010】本発明に用いられる処理された金属酸化物
粉体は、好適な態様においては、透過率法によって測定
された金属酸化物粉体の疎水化率が80%以上の値を示
すことが好ましい。また本発明では、オルガノポリシロ
キサンと酸性化合物を混合した溶液によって処理するこ
とによって、高い流動性と疎水性を有する金属酸化物粉
体が得られるので、これを電子写真用現像剤の流動性改
善剤として用いることができる。本発明に用いられるオ
ルガノポリシロキサンは、その分子中にヒドロ基、アル
キル基、ヒドロキシル基、エーテル基、カルボキシル基
から選択された少なくとも1つを有するものであればよ
く、その構造、分子量などは特に限定されないが、実用
上は粘度が20cs〜2000csのものが好ましく、
更に処理操作の面からは50cs〜500csの粘度の
ものを用いることが好ましい。オルガノポリシロキサン
に有する置換基として、アルキル基はメチル基、エチル
基、プロピル基、フェニル基、ヒドロ基、水酸基、アル
コキシ基、ポリエーテル基あるいは、炭素数10〜20
等の長鎖アルキル基を有するものが好ましい。本発明に
用いられるオルガノポリシロキサンは、現在市販の材料
として、信越シリコーン社製のKF−96、KF−5
6;東レダウコーニング社製のSH200、SH51
0、SH1107等が例示される。
【0011】本発明に用いられる酸性化合物は、無機酸
又は有機酸があり、オルガノポリシロキサンの結合を切
断することが可能であればよく、その酸の種類、構造は
特に限定されないが、具体的な例としては、無機酸は、
硫酸、塩酸、硝酸、燐酸、フッ酸、臭酸、フルオロスル
ホン酸、過塩素酸およびこれらの混合酸等が挙げられ
る。また有機酸としては、メタンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢
酸、トリフルオロスルホン酸、ペルフルオロブチルスル
ホン酸、ペルフルオロオクチルスルホン酸、ペルフルオ
ロヘプチルカルボン酸等が挙げられる。有機酸の中でも
酸性度が低いと効果的にオルガノポリシロキサンの結合
を切断することができないので、一般には酸性が強い酸
を用いることが好ましく、特にスルホン酸系化合物又は
ペルフルオロアルキル基を有する化合物が好ましい。更
に有機酸と無機酸の混合液を用いることもできる。一
方、オルガノポリシロキサンの結合を切断する試みとし
て、強塩基を用いることも考えられるが、これは酸の使
用に比べて、結合を効果的に切断できず、また処理後の
粉末の疎水性が十分ではないので好ましくない。
【0012】本発明において、オルガノポリシロキサン
と混合する酸性化合物の量は、特に限定されないが、一
般にオルガノポリシロキサンに対して0.01%〜10
%であり、特に好ましくは0.1〜3%の間で用いるこ
とができる。この酸性化合物の添加量が0.01%より
少ないと、それを用いない場合と比較して、得られる金
属酸化物粉体の疎水性及び流動性に大きな効果が見られ
ず、一方、その添加量が10%を越えると疎水性の低
下、金属酸化物粉体の酸性の増大、またさらに帯電性も
変化しやすい等の問題が生じる。本発明を構成する疎水
性かつ流動性のある金属酸化物粉体を得るために使用さ
れる処理剤の使用量は、被処理金属酸化物粉体の種類、
比表面積や処理剤の種類に依存しており、特に規定され
ないが、好ましくはオルガノポリシロキサンの使用量
は、被処理金属酸化物粉体に対して、5〜30重量%で
あり、特に好ましくは10〜25重量%を用いることが
好ましい。一般に、オルガノポリシロキサンの使用量が
5重量%未満のときは、被金属酸化物粉体の表面を十分
に覆うことができず、30%を越えると流動性の低下の
原因となる。以上のような処理の結果として得られる金
属酸化物粉体の疎水性は、その程度が高いほど、その金
属酸化物粉体の吸湿性が減少して湿度に対するトナーの
帯電量の変化を小さくし、かつ凝集を防ぐ効果が高ま
り、利用価値が高いが、実用上は後述する透過率法によ
って測定される疎水化率の値が80%以上の値を持つこ
とが望ましい。
【0013】本発明に用いられる金属酸化物粉体の処理
には、従来公知の方法が適用される。すなわち、被処理
金属酸化物粉体を機械的に十分攪拌をしながら、これに
酸性化合物を添加したオルガノポリシロキサンを滴下あ
るいは噴霧等の方法で加えるか、あるいはオルガノポリ
シロキサンを最初に金属酸化物粉体に噴霧しておき、そ
の後酸性化合物をさらに噴霧してもよい。また、この順
序を逆に行ってもよい。またここで、用いるオルガノポ
リシロキサンの粘度に応じて、アルコールあるいは炭化
水素等の溶剤を希釈剤として用いることも可能である。
処理剤の添加後、不活性ガス気流下で100〜300℃
の範囲の温度、特に好ましくは200℃〜250℃の範
囲の温度で加熱して反応を完結させるとともに、溶剤を
除去する。ここで反応を完結させ溶剤を除去するのに要
する時間は、2時間〜5時間である。この範囲内で溶剤
の除去が完結する。また、金属酸化物粉体の種類によっ
て、上記のような乾式の処理が困難な場合には溶剤を相
当量用いた湿式条件で処理することも可能である。ここ
で用いる不活性ガスは、オルガノポリシロキサンの酸化
を防ぐために用いられるもので、一般的な例として窒
素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。このような方
法によって得られた疎水性かつ流動性の金属酸化物粉体
は、従来公知である方法によってトナーに添加される。
その添加量はトナーに対して0.1〜20重量%の範囲
であり、特に0.1〜3重量%の範囲にあることが実用
上望ましい。このようにして調整されたトナーを、さら
に鉄粉あるいは酸化鉄粉と混合することによって現像剤
が調製される。
【0014】
【作用】本発明を構成する金属酸化物粉体は、酸性化合
物とオルガノポリシロキサンとの混合物で処理すること
によって、オルガノポリシロキサンがより強固に金属酸
化物粉体表面に固定されると共に、前記のオルガノポリ
シロキサンの結合の一部が切断されて低分子量のオルガ
ノポリシロキサンとなり、これが実際上金属酸化物粉体
上に低分子量の化合物として作用して流動性を与える。
その結果、前記混合物で処理された金属酸化物粉体を含
有する現像剤は、優れた疎水性、流動性を有すると共
に、経時的変化が少なく、かつまた湿気等の環境の影響
を受けにくい安定した帯電性を示すという効果を奏す
る。
【0015】
【実施例】本発明に対する理解を助ける目的で以下に実
施例および比較例を示すが、これらは本発明を何ら限定
するものではない。
【0016】実施例1 50mlガラス製ビーカーに、ジメチルポリシロキサン
(信越化学社製「KF−96」、粘度100cs)4.
0gを入れ、ヘキサン10mlを加えて溶解した。つい
で、この中に濃硫酸0.04gを入れ、温室で2分間攪
拌し、処理液を作製した。一方、加熱乾燥したシリカ粉
体(日本アエロジル社製「アエロジル#200」、比表
面積200m2 /g)20gをステンレス鋼製の容器に
仕込み、室温で窒素雰囲気下で攪拌しながら、上記の処
理液を噴霧した。噴霧終了後、さらに温室で5分間攪拌
した後、窒素気流下で外部加熱を行った。20分かけて
250℃まで昇温させ、この温度で3時間保持した後、
室温まで放冷した。このようにして得られた金属酸化物
粉体1.0gと水100mlを抽出用分液ロートに入
れ、5分間激しく振とう攪拌し、その後1分間静置し、
分液ロートの底から少量の懸濁液を抜き出した。つい
で、この液の波長550nmの光に対する透過率を、純
水の透過率を100%として表した値を測定し、その金
属酸化物の疎水化率とした。また、具体的には、スチレ
ン−アクリル樹脂材料中にカーボン18%を分散、粉砕
後、10〜20μmに分級して得られた樹脂粉10g中
に、上記金属酸化物粉末0.1gを混合することによっ
てトナーを調製し、さらにこのトナーを100メッシュ
篩と300メッシュ篩いを二段重ねた上から添加し、1
分間振とうした後の300メッシュ篩通過率を測定し
て、これを流動性とした。得られた結果を表1に示す。
【0017】実施例2 オルガノポリシロキサンとしてメチルハイドロジエンポ
リシロキサン(信越化学社製、KF−99、粘度20c
s)3.0gをメタノール10mlに溶解し、無機酸と
して濃塩酸0.10gを添加した以外は実施例1と同様
の操作を行った。得られた結果を表1に示す。
【0018】実施例3 オルガノポリシロキサンとしてフェニル変性シリコーン
(信越化学社製、KF−54、粘度400cs)5.0
gをメタノール10mlに溶解し、無機酸として濃硫酸
0.15gを添加し、酸化物粉末として加熱乾燥したア
ルミナ粉末(日本アエロジル社製「アルミニウム・オキ
サイドC」、比表面積90m2 /g)を用いた以外は実
施例1と同様の操作を行った。得られた結果を表1に示
す。
【0019】参考例 オルガノポリシロキサンとしてア
ルキル変性シリコーン(信越化学社製、KF−412、
粘度500cs)6.0gをメタノール10mlに溶解
し、有機酸としてメタンスルホン酸0.30gを添加
し、酸化物粉末として加熱乾燥したチタニア粉末(日本
アエロジル社製「チタニウム・オキサイドP25」、比
表面積80m2 /g)を用いた以外は実施例1と同様の
操作を行った。得られた結果を表1に示す。
【0020】実施例5 オルガノポリシロキサンとしてヒドロキシ変性シリコー
ン(信越化学社製、KF−6001、粘度42cs)
2.0gをメタノール10mlに溶解し、有機酸として
トリフルオロ酢酸0.02gを添加し、酸化物粉末とし
て加熱乾燥したシリカ粉末(日本アエロジル社製、アロ
エジル#130、比表面積130m2 /g)を用いた以
外は実施例1と同様の操作を行った。得られた結果を表
1に示す。
【0021】比較例1 無機酸として濃硫酸を用いない以外は、実施例1と同様
の操作を行った。得られた結果を表1に示す。
【0022】比較例2 無機酸として濃塩酸を用いない以外は、実施例2と同様
の操作を行った。得られた結果を表1に示す。
【0023】比較例3 無機酸として濃硫酸を用いない以外は、実施例3と同様
の操作を行った。得られた結果を表1に示す。
【0024】比較例4 有機酸としてメタンスルホン酸
を用いない以外は、参考例と同様の操作を行った。得ら
れた結果を表1に示す。
【0025】比較例5 有機酸としてトリフルオロ酢酸を用いない以外は、実施
例5と同様の操作を行った。得られた結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例6 スチレン−ブタジエン樹脂材料中にカーボンブラック2
0%を分散し、粉砕後、7〜15mに分級して得られた
樹脂粉末100g中に、実施例1で得られた酸化物粉体
1gを混合することによってトナーを調製した。さら
に、このトナー30gを酸化鉄粉1,000gに加え、
電子写真用現像剤とした。この現像剤の摩擦帯電量を文
献「色材」55(9)630−636,1982等に規
定されている方法によって測定した。帯電量は−541
μC/gであった。本現像剤を市販の電子写真複写機に
入れ、寿命テストを行ったところ、約20,000枚以
上の複写においても画像にカブリは生じなかった。さら
に高温多湿(30℃、85%RH)の環境下においても
良好な画像を示した。
【0028】実施例7 実施例2で得られた酸化物粉体1gを用いて実施例6と
同様の操作を行った。摩擦帯電量は−478μC/gで
本現像剤を市販の電子写真複写機に入れ、寿命テストを
行ったところ、約20,000枚以上の複写においても
画像にカブリは生じなかった。更に高温多湿(30℃/
85%RH)の環境下においても良好な画像を示した。
【0029】比較例6 比較例1で得られた酸化物粉体1gを用いて実施例6と
同様の操作を行った。本現像剤を市販の電子写真複写機
にいれ、寿命テストを行ったところ、約16,000枚
で画像にカブリが生じた。
【0030】
【発明の効果】本発明の金属酸化物粉体は、金属酸化物
が、シリカまたはアルミナから選択されたものであり、
かつこれらが無機酸および有機酸から選択された少なく
とも1種の酸、オルガノポリシロキサンならびに前記酸
によって切断されたオルガノポリシロキサンからなる混
合物の被覆を有することを特徴とするもので、金属酸化
物粉体をオルガノポリシロキサンと酸性化合物との混合
物で処理することによって、オルガノポリシロキサンが
より強固に金属酸化物表面に固定され、またその結合が
切断されることにより、実際上金属酸化物粉末上で低分
子量の化合物として作用し流動性が良好となり、その結
果、この金属酸化物粉体を含有する現像剤は、優れた疎
水性、流動性を有すると共に、経時的変化が少なく、か
つまた湿気等の環境の影響を受けにくい安定した帯電性
を示すという優れた効果を奏する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 9/08 374 G03G 9/08 374 (72)発明者 桜井 英章 埼玉県大宮市北袋町一丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平7−56380(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 13/14 C01B 33/18 C01F 7/02 C01G 23/00 G03G 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属酸化物が、シリカまたはアルミナから
    選択されたものであり、かつこれらが無機酸および有機
    酸から選択された少なくとも1種の酸、オルガノポリシ
    ロキサンならびに前記酸によって切断されたオルガノポ
    リシロキサンからなる混合物の被覆を有することを特徴
    とする金属酸化物粉体。
  2. 【請求項2】透過率法によって測定された金属酸化物粉
    体の疎水化率が80%以上の値を示すことを特徴とする
    請求項1に記載の金属酸化物粉体。
  3. 【請求項3】オルガノポリシロキサンが官能基としてヒ
    ドロ基、アルキル基、ヒドロキシル基、エーテル基、カ
    ルボキシル基から選択された1つを有することを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の金属酸化物粉体。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    金属酸化物粉体を含有する電子写真用現像剤。
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