JPH11125927A - 電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤

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JPH11125927A
JPH11125927A JP28952297A JP28952297A JPH11125927A JP H11125927 A JPH11125927 A JP H11125927A JP 28952297 A JP28952297 A JP 28952297A JP 28952297 A JP28952297 A JP 28952297A JP H11125927 A JPH11125927 A JP H11125927A
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oxide fine
powder
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栄治 駒井
Masamichi Murota
正道 室田
Hirokuni Kino
博州 城野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性、帯電性および耐久性に優れた電子
写真現像剤の提供 【解決手段】比表面積10〜400m2/gの金属酸化物
微粉末を、エポキシ基含有シラン、アミノ基含有有機化
合物および両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサン
によって処理した疎水性金属酸化物微粉末を含有するこ
とを特徴とする電子写真現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用トナー
において、疎水性金属酸化物微粉末を混合することによ
り、粉体の流動性を改善すると共に固結を防止し、帯電
変動を抑制した電子写真現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微細なシリカ、チタニアやアルミ
ナなどの金属酸化物粉体の表面を有機物によって処理し
た表面処理金属酸化物粉体が、複写機、レーザープリン
タ、普通紙ファクシミリなどの電子写真において、トナ
ー流動性改善剤として広く用いられている。
【0003】このような用途においては、キヤリアであ
る鉄や酸化鉄に対する摩擦帯電性が重要な粉体特性の一
つである。一般に、負帯電のトナーには負帯電の外添剤
が用いられ、正帯電のトナーには正帯電の外添剤が用い
られるものが多く、正帯電のトナー流動性改善剤として
金属酸化物粉末が一般に用いられている。このような金
属酸化物粉末としてその表面にアミノ基を有するものが
知られている。例えば、特開昭62−52561号に
は、気相法により製造したシリカをエポキシ基含有シラ
ンで処理し、次いでアミン類で処理することが開示され
ている。また、特開平6−83099号には、金属酸化
物粉末をエポキシ含有変性シリコーンオイルで加熱処理
し、更にアミノ基含有有機化合物で処理することが記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、トナーが10μ
mから7μmに小粒径化するのに伴い、トナーの流動性
が低下する問題があり、これを改善するためにトナー外
添剤の添加量が従来よりも増えているが、このためトナ
ー外添剤がトナーの帯電性に大きな影響を与えるように
なってきた。特に環境による帯電変動が問題となってお
り、これを防止するため疎水性の高いトナー外添剤が求
められてきている。ところが、先に述べた従来の表面に
アミノ基を有する金属酸化物粉末は水に対して親和力が
高く、このため環境変動による帯電変動などを起こしや
すく、また凝集等も起こりやすい問題がある。
【0005】すなわち、従来のように金属酸化物微粉末
をエポキシ基含有シランやアミノ基含有有機化合物によ
って処理するだけでは、疎水性が不十分であり、長期に
わたる使用や水分吸湿により帯電変動を生じ、流動性も
低下する。また、金属酸化物微粉末をエポキシ基含有変
性シリコーンやアミノ基含有有機化合物によって処理し
た場合もやはり疎水性は十分でなく、長期間の使用や水
分吸湿によって帯電変動を生じ、流動性が低下する。
【0006】本発明は、従来の上記問題を解決した電子
写真現像剤を提供することを目的とし、疎水性が高く、
帯電性がコントロールされた表面改質金属酸化物微粉末
を添加することにより安定な帯電性を有し、かつ流動性
に優れた電子写真現像剤を完成させたものである。
【0007】
【課題解決の手段】即ち、本発明は以下の構成からなる
電子写真現像剤に関するものである。 (1)比表面積10〜400m2/gの金属酸化物微粉末
を、エポキシ基含有シラン、アミノ基含有有機化合物お
よび両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサンによっ
て処理した疎水性金属酸化物微粉末を含有することを特
徴とする電子写真現像剤。
【0008】本発明の上記電子写真現像剤は以下の態様
を含む。 (2)疎水性金属酸化物微粉末が透過率法による疎水率7
0%以上である電子写真現像剤。 (3)金属酸化物微粉末がシリカ、チタニアまたはアルミ
ナである電子写真現像剤。 (4)両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサンが、以
下の一般式 (式中、Rはメチル基またはエチル基からなるアルキル
基で、一部がビニル基、フェニル基、アミノ基を含む官
能基のいずれか1つを含むアルキル基で置換されていて
もよく、Xはハロゲン原子、水酸基またはアルコキシ基
であり、nは15〜500の整数)で表されるものであ
る電子写真現像剤。 (5)両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサンを、金
属酸化物微粉末に対して1〜50重量%用いて処理した
電子写真現像剤。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明を実施例および比較例
と共に詳細に説明する。本発明の電子写真現像剤は、金
属酸化物微粉末を、エポキシ基含有シラン、アミノ基含
有有機化合物および両末端反応基封鎖型オルガノポリシ
ロキサンによって処理して得た疎水性金属酸化物微粉末
を含有することを特徴とする。すなわち、本発明は、こ
のような処理により、エポキシ基を開環させ、そこにア
ミノ基を導入し、さらに開環により生成した水酸基や金
属酸化物の水酸基に反応性のある官能基を持つオルガノ
ポリシロキサンを反応させることにより疎水性が高く、
かつ帯電性がコントロールされた金属酸化物微粉末とし
たものを電子写真用トナーに混合したものである。
【0010】本発明において用いる金属酸化物微粉末の
種類は限定されない。一般には、シリカ、チタニア、ア
ルミナなどが好適に用いられる。また、これら金属酸化
物微粉末は、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロ
ロシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルアルコ
キシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、メチルトリ
アルコキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、各種シリ
コーンオイルや各種シランカップリング剤などで予め疎
水化処理が施されてたものでもよい。
【0011】本発明の金属酸化物微粉末の大きさは、比
表面積が10〜400m2/gのものである。金属ハロゲ
ン化合物の気相高温加熱分解法等により上記比表面積の
金属酸化物微粉末を得ることができる。
【0012】本発明では金属酸化物微粉末の表面処理剤
として、エポキシ基含有シラン、アミノ基含有有機化合
物および両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサンが
用いられる。このうち、エポキシ基含有シランは、例え
ば、グリシジル基、エポキシシクロヘキシル基などのエ
ポキシ基を有するトリアルコキシシラン類もしくはジア
ルコキシシラン類であり、その具体的な例は次の通りで
ある。即ち、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチル
トリエトキシシランなどが挙げられる。
【0013】また、アミノ基含有有機化合物としては、
モノアミン、ジアミン、トリアミンもしくはテトラミン
が好ましい。具体的には、ジメチルアミン、ジエチルア
ミン、ジブチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプ
ロピルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミンなどが挙げられる。
【0014】両末端に反応性のある官能基を有するオル
ガノポリシロキサン(両末端反応基封鎖型オルガノポリ
シロキサンと云う)は、以下の一般式(1)で表されるもの
が好適に用いられる。 式中、Rはメチル基またはエチル基からなるアルキル基
で、一部がビニル基、フェニル基、アミノ基を含む官能
基のいずれか1つを含むアルキル基で置換されていても
よく、Xはハロゲン原子、水酸基またはアルコキシ基、
nはシロキサン結合の重合度である。
【0015】上記一般式のオルガノポリシリキサンはシ
ロキサン結合の両末端にハロゲン原子、水酸基またはア
ルコキシ基を有し、両末端がこれらの反応基によって封
鎖されている。従って、オルガノポリシロキサン端末が
この反応基を介してエポキシ基の開環により生成した水
酸基や金属酸化物の水酸基と反応して安定な疎水性の表
面処理層を形成し、金属酸化物微粉末を疎水化する。
【0016】好ましいオルガノポリシロキサンは、上記
一般式においてシロキサン結合の重合度nが15〜50
0のものである。この重合度nが15よりも小さいとシ
ロキサンの分子量が小さいため揮発しやすくなり、疎水
化の程度を高めることが困難になる。一方、重合度nが
500を上回ると粉体どうしの凝集が大きくなり、微粉
末としての特性が失われるので好ましくない。
【0017】これらのエポキシ基含有シラン、アミノ基
含有有機化合物および両末端反応基封鎖型オルガノポリ
シロキサンの使用量は、処理しようとする金属酸化物微
粉末に対して、全量で2〜100重量%の範囲が好まし
い。ここで、アミノ基含有有機化合物の添加量はエポキ
シ基含有シラン添加量と等モルかそれ以下が適当であ
る。それ以上であると、エポキシ基と反応しないアミノ
基含有有機化合物が遊離するので好ましくない。また、
両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサンの使用量は
処理しようとする金属酸化物微粉末に対して1〜50重
量%が好ましい。この添加量が1重量%より少ないと処
理の効果が明瞭でなく、また50重量%を上回ると効果
が飽和する。
【0018】比表面積10〜400m2/gの金属酸化物
微粉末を、上記所定量のエポキシ基含有シラン、アミノ
基含有有機化合物および両末端反応基封鎖型オルガノポ
リシロキサンと共に混合し、加熱処理することにより所
望の疎水性金属酸化物微粉末が得られる。本発明におい
て、混合加熱処理方法は公知の方法を用いることができ
る。すなわち、金属ハロゲン化合物の気相高温加熱分解
法等により生成された金属酸化物微粉末をミキサーに入
れ、窒素雰囲気下で撹拌し、エポキシ基含有シラン、ア
ミノ基含有有機化合物、および両末端反応基封鎖型オル
ガノポリシロキサンの所定量を、要すれば溶剤と共に上
記金属酸化物微粉末に滴下もしくは噴霧して十分に分散
させた後、50℃以上、好ましくは150℃以上の温度
で0.1〜5時間、好ましくは1〜2時間撹拌して表面
処理すると共に溶剤、副生成物を蒸発除去して、冷却す
ることにより均一な表面改質金属酸化物微粉末が得られ
る。
【0019】以上の表面処理により得られる表面改質金
属酸化物は、高い疎水性を有し、かつ処理条件により帯
電量を任意に調整することができる。即ち、負帯電性、
零帯電性、正帯電性を選択でき、その強度も自由に変え
ることができる。具体的には、例えば、鉄粉キャリアに
対して−700〜+700μC/gの帯電量を示し、かつ
透過率法による疎水率を70%以上に高めることができ
る。
【0020】上記表面改質金属酸化物は、70%以上の
疎水率を有することができるので、水分吸着が殆どな
く、従って環境による帯電変動も極めて少なく、長期に
わたって優れた性能を示す。因みに疎水率が70%より
小さいと、水分吸着による帯電変動などを生じ、長期間
の使用に不都合を来す。
【0021】以上の表面処理によって得た疎水性金属酸
化物微粉末は、通常の方法でトナーに添加することがで
きる。トナーは一般に熱可塑性樹脂のほか少量の顔料お
よび電荷制御剤を含有する。このトナーをキャリアおよ
びその他の添加剤と混合して本発明の電子写真現像剤が
得られる。この現像剤は、トナーに上記疎水性金属酸化
物微粉末が配合されていれば、他の成分は従来と同様で
よい。例えば、磁性、非磁性の1成分系トナーと2成分
系トナーのいずれでもよい。また、負帯電性トナーと正
帯電性トナーのどちらでも用いる事ができる。
【0022】本発明において用いる上記疎水性金属酸化
物微粉末は、トナー表面に比較的多量に含ませてもトナ
ーの特性を十分に高める事ができる。また、得られた現
像剤が湿度や温度の影響を受け難くなり、かぶりや画像
の低下も起こし難くなる。
【0023】上記疎水性金属酸化物微粉末のトナーへの
添加量は、得られる現像剤が上記特性の向上を示す量で
あれば良く、特に制限はされない。通常はトナーの全重
量を基準にして0.1〜3重量%程度である。
【0024】
【発明の効果】上記疎水性金属酸化物微粉末を添加した
本発明の電子写真現像剤は、流動性、帯電性、耐久性が
優れ、経時安定性を向上することができる。また、クリ
ーニング性やかぶり現象等の画像特性も大幅に改良でき
る。
【0025】
【実施例および比較例】以下、実施例および比較例によ
り本発明を具体的に示す。なお、各例において表面改質
金属酸化物の帯電量、疎水率および流動性は以下の方法
によって測定したものである。(1)帯電量 ガラス容器(75ml)に鉄粉キャリア50gと表面改質金属
酸化物粉末0.1gを入れて蓋をし、ターブラミキサー
で5分間振盪した後、該表面改質金属酸化物粉末が混在
した鉄粉キャリアを0.1g採取し、ブローオフ帯電量
測定装置(東芝ケミカル社製TB-200型)で1分間窒素ブロ
ーした後の値を帯電量とする。(2)疎水率 試料1gを分液ロート(200ml)に計りとり、これに純水
100mlを加えて栓をし、ターブラーミキサーで10
分間振盪した後、10分間静置する。静置後、下層の2
0〜30mlをロートから抜き取った後に、下層の混合液
を石英セル(10mm)に分取し、純水をブランクとして比色
計にかけ、その500nmの透過率を疎水率とする。(3)流動性 試料とトナーを一定量混合したものを、100メッシュ(目
開き150μm)と200メッシュ(目開き75μm)の篩を重ねた上
部に置き、振盪機を用いて篩い分け、200メッシュの篩を
通過したトナーと投入したトナー全量との割合で評価す
る。
【0026】実施例1 フュームドシリカ(比表面積200m2/g、日本アエロジル
社製:アエロシ゛ル200)100重量部をミキサーに入れ、窒
素雰囲気下、撹拌しながら、エポキシ基含有シラン(信
越化学社製:KBM403)を3重量部、ジエチルアミノプロ
ピルアミンを1.6重量部、α,ω−ジヒドロキシジメチ
ルポリシロキサン(40cs)を20重量部混合してノルマル
ヘキサン50重量部で希釈したものを滴下し、200℃
で1時間加熱撹拌し、更に溶剤を除去して冷却し、表面
改質シリカ粉末を得た。このシリカ粉末は、鉄粉キャリ
アとの摩擦帯電量は+300μC/g、透過率法による
疎水率は95%、BET比表面積は100m2/g、カー
ボン量は7.0重量%であった。このシリカ粉末を7μ
mの正帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真現
像剤の流動性は90%であった。また、この現像剤を1
0℃、20%の低温低湿下(LL)に48時間放置した後
の摩擦帯電量は+25μC/gであり、40℃、85%
の高温高湿下(HH)に48時間放置した後の摩擦帯電量
は+20μC/gを示し、環境による帯電比(HH/LL)
は0.8であった。また、この現像剤を用いて市販の複
写機により20,000枚以上刷ったが、画像特性はかぶりも
なく良好であった。これらの評価結果は比較例1に比べ
ていずれも大幅な改善を示した。
【0027】比較例1 実施例1において、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリ
シロキサン(両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサ
ン)を使用しない以外は実施例1と同様な処理を行って
表面改質シリカ粉末を得た。このシリカ粉末は、鉄粉キ
ャリアとの摩擦帯電量は+50μC/g、透過率法によ
る疎水率は10%、BET比表面積は170m2/g、カ
ーボン量は1.8重量%であった。このシリカ粉末を7
μmの正帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真
現像剤の流動性は60%であった。また、この現像剤を
LL条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量は+10
μC/gであり、HH条件下に48時間放置した後の摩
擦帯電量は+20μC/gを示し、帯電比(HH/LL)は
0.5であった。また、この現像剤を用いて市販の複写
機により1000枚刷ったところで画像特性のかぶりを生じ
た。
【0028】実施例2 フュームドシリカ(比表面積50m2/g、日本アエロジル社
製:アエロシ゛ル50)100重量部をミキサーに入れ、窒素雰
囲気下、撹拌しながら、エポキシ基含有シラン(信越化
学社製:KBM403)を0.7重量部、ジブチルアミノプロ
ピルアミンを0.5重量部、α,ω−ジヒドロキシジメチ
ルポリシロキサン(40cs)を10重量部混合してノルマル
ヘキサン20重量部で希釈したものを滴下し、200℃
で1時間加熱撹拌し、更に溶剤を除去して冷却し、表面
改質シリカ粉末を得た。このシリカ粉末は、鉄粉キャリ
アとの摩擦帯電量は−200μC/g、透過率法による
疎水率は97%、BET比表面積は30m2/g、カーボ
ン量は3.3重量%であった。このシリカ粉末を7μm
の負帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真現像
剤の流動性は80%であった。また、この現像剤をLL
条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量は−27μC
/gであり、HH条件下に48時間放置した後の摩擦帯
電量は−25μC/gを示し、帯電比(HH/LL)は0.
8であった。また、この現像剤を用いて市販の複写機に
より20,000枚以上刷ったが、画像特性はかぶりもなく良
好であった。これらの評価結果は比較例2に比べていず
れも大幅な改善を示した。
【0029】比較例2 実施例2において、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリ
シロキサン(両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサ
ン)を使用しない以外は実施例2と同様な処理を行って
表面改質シリカ粉末を得た。このシリカ粉末は、鉄粉キ
ャリアとの摩擦帯電量は−100μC/g、透過率法に
よる疎水率は10%、BET比表面積は42m2/g、カ
ーボン量は0.4重量%であった。このシリカ粉末を7
μmの負帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真
現像剤の流動性は60%であった。また、この現像剤を
LL条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量は−40
μC/gであり、HH条件下に48時間放置した後の摩
擦帯電量は−25μC/gを示し、帯電比(HH/LL)は
0.63であった。また、この現像剤を用いて市販の複
写機により700枚刷ったところで画像特性のかぶりを
生じた。
【0030】実施例3 フュームドシリカ(比表面積110m2/g、日本アエロジル
社製:アエロシ゛ルR972)100重量部をミキサーに入れ、窒
素雰囲気下、撹拌しながら、エポキシ基含有シラン(信
越化学社製:KBM403)を5重量部、ジブチルアミノプロ
ピルアミンを3.9重量部、α,ω−ジヒドロキシジメチ
ルポリシロキサン(40cs)を10重量部混合してノルマル
ヘキサン30重量部で希釈したものを滴下し、200℃
で1時間加熱撹拌し、更に溶剤を除去して冷却し、表面
改質シリカ粉末を得た。このシリカ粉末は、鉄粉キャリ
アとの摩擦帯電量は+430μC/g、透過率法による
疎水率は95%、BET比表面積は80m2/g、カーボ
ン量は6.0重量%であった。このシリカ粉末を7μm
の正帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真現像
剤の流動性は85%であった。また、この現像剤をLL
条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量は+25μC
/gであり、HH条件下に48時間放置した後の摩擦帯
電量は+20μC/gを示し、帯電比(HH/LL)は0.
8であった。また、この現像剤を用いて市販の複写機に
より20,000枚以上刷ったが、画像特性はかぶりもなく良
好であった。これらの評価結果は比較例3に比べていず
れも大幅な改善を示した。
【0031】比較例3 実施例3において、エポキシ基含有シランおよびα,ω
−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(両末端反応基
封鎖型オルガノポリシロキサン)の代わりに、エポキシ
変性アルガノポリシロキサン(日本ユニカ社製:FZ3745)
を用いた以外は実施例3と同様な処理を行って表面改質
シリカ粉末を得た。このシリカ粉末は、鉄粉キャリアと
の摩擦帯電量は+400μC/g、透過率法による疎水
率は65%、BET比表面積は85m2/g、カーボン量
は5.0重量%であった。このシリカ粉末を7μmの正
帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真現像剤の
流動性は65%であった。また、この現像剤をLL条件
下に48時間放置した後の摩擦帯電量は+20μC/g
であり、HH条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量
は+10μC/gを示し、帯電比(HH/LL)は0.50
であった。また、この現像剤を用いて市販の複写機によ
り1000枚刷ったところで画像特性のかぶりを生じた。
【0032】実施例4 超微粒子酸化チタン(比表面積50m2/g、日本アエロジル
社製:酸化チタンP25)100重量部をミキサーに入れ、窒
素雰囲気下、撹拌しながら、エポキシ基含有シラン(信
越化学社製:KBM403)を2重量部、ジブチルアミノプロ
ピルアミンを1.5重量部、α,ω−ジヒドロキシジメチ
ルポリシロキサン(40cs)を10重量部混合してノルマル
ヘキサン30重量部で希釈したものを滴下し、200℃
で1時間加熱撹拌し、更に溶剤を除去して冷却し、表面
改質チタン粉末を得た。このチタン粉末は、鉄粉キャリ
アとの摩擦帯電量は+150μC/g、透過率法による
疎水率は80%、BET比表面積は30m2/g、カーボ
ン量は4.3重量%であった。このチタン粉末を7μm
の正帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真現像
剤の流動性は80%であった。また、この現像剤をLL
条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量は+13μC
/gであり、HH条件下に48時間放置した後の摩擦帯
電量は+10μC/gを示し、帯電比(HH/LL)は0.
77であった。また、この現像剤を用いて市販の複写機
により20,000枚以上刷ったが、画像特性はかぶりもなく
良好であった。これらの評価結果は比較例4に比べてい
ずれも大幅な改善を示した。
【0033】比較例4 実施例4において、エポキシ基含有シランおよびα,ω
−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(両末端反応基
封鎖型オルガノポリシロキサン)の代わりに、エポキシ
変性オルガノポリシロキサン(日本ユニカ社製:FZ3745)
を用いた以外は実施例4と同様な処理を行って表面改質
チタン粉末を得た。このチタン粉末は、鉄粉キャリアと
の摩擦帯電量は+100μC/g、透過率法による疎水
率は65%、BET比表面積は30m2/g、カーボン量
は3.5重量%であった。このチタン粉末を7μmの正
帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真現像剤の
流動性は40%であった。また、この現像剤をLL条件
下に48時間放置した後の摩擦帯電量は+25μC/g
であり、HH条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量
は+15μC/gを示し、帯電比(HH/LL)は0.60
であった。また、この現像剤を用いて市販の複写機によ
り1000枚刷ったところで画像特性のかぶりを生じた。
【0034】実施例5 超微粒子酸化アルミニウム(比表面積100m2/g、デグサ
社製:アルミニウムオキサイト゛C)100重量部をミキサーに入れ、
窒素雰囲気下、撹拌しながら、エポキシ基含有シラン
(信越化学社製:KBM403)を1重量部、ジブチルアミノ
プロピルアミンを0.7重量部、α,ω−ジヒドロキシジ
メチルポリシロキサン(40cs)を15重量部混合してノル
マルヘキサン40重量部で希釈したものを滴下し、20
0℃で1時間加熱撹拌し、更に溶剤を除去して冷却し、
表面改質アルミナ粉末を得た。このアルミナ粉末は、鉄
粉キャリアとの摩擦帯電量は−100μC/g、透過率
法による疎水率は85%、BET比表面積は60m2/
g、カーボン量は6.0重量%であった。このアルミナ
粉末を7μmの負帯電性トナーに0.5重量%添加した
電子写真現像剤の流動性は85%であった。また、この
現像剤をLL条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量
は−25μC/gであり、HH条件下に48時間放置し
た後の摩擦帯電量は−20μC/gを示し、帯電比(HH
/LL)は0.8であった。また、この現像剤を用いて市
販の複写機により20,000枚以上刷ったが、画像特性はか
ぶりもなく良好であった。これらの評価結果は比較例5
に比べていずれも大幅な改善を示した。
【0035】比較例5 実施例5において、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリ
シロキサン(両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサ
ン)の代わりに、両末端トリメチルシリル封鎖型メチル
フェニルポリシロキサン(信越化学社製:KF50-100)を用
いた以外は実施例5と同様な処理を行って表面改質アル
ミナ粉末を得た。このアルミナ粉末は、鉄粉キャリアと
の摩擦帯電量は−80μC/g、透過率法による疎水率
20%、BET比表面積は70m2/g、カーボン量は
6.5重量%であった。このアルミナ粉末を7μmの負
帯電性トナーに0.5重量%添加した電子写真現像剤の
流動性は50%であった。また、この現像剤をLL条件
下に48時間放置した後の摩擦帯電量は−30μC/g
であり、HH条件下に48時間放置した後の摩擦帯電量
は−20μC/gを示し、帯電比(HH/LL)は0.6
7であった。また、この現像剤を用いて市販の複写機に
より5000枚刷ったところで画像特性のかぶりを生じた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】比表面積10〜400m2/gの金属酸化物
    微粉末を、エポキシ基含有シラン、アミノ基含有有機化
    合物および両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサン
    によって処理した疎水性金属酸化物微粉末を含有するこ
    とを特徴とする電子写真現像剤。
  2. 【請求項2】疎水性金属酸化物微粉末が透過率法による
    疎水率70%以上である請求項1に記載の電子写真現像
    剤。
  3. 【請求項3】金属酸化物微粉末がシリカ、チタニアまた
    はアルミナである請求項1または2に記載の電子写真現
    像剤。
  4. 【請求項4】両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサ
    ンが、以下の一般式 (式中、Rはメチル基またはエチル基からなるアルキル
    基で、一部がビニル基、フェニル基、アミノ基を含む官
    能基のいずれか1つを含むアルキル基で置換されていて
    もよく、Xはハロゲン原子、水酸基またはアルコキシ基
    であり、nは15〜500の整数)で表されるものであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真現像剤。
  5. 【請求項5】両末端反応基封鎖型オルガノポリシロキサ
    ンを、金属酸化物微粉末に対して1〜50重量%用いて
    処理した請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真現像
    剤。
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JP2005215033A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Nippon Zeon Co Ltd 正帯電性トナー
JP2016020942A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 株式会社トクヤマ 正帯電性シリカ粒子及びその製造方法

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