JP3340594B2 - 発泡ポリスチレンの減容化方法 - Google Patents

発泡ポリスチレンの減容化方法

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JP3340594B2 JP17511795A JP17511795A JP3340594B2 JP 3340594 B2 JP3340594 B2 JP 3340594B2 JP 17511795 A JP17511795 A JP 17511795A JP 17511795 A JP17511795 A JP 17511795A JP 3340594 B2 JP3340594 B2 JP 3340594B2
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    • B30B9/00Presses specially adapted for particular purposes
    • B30B9/30Presses specially adapted for particular purposes for baling; Compression boxes therefor
    • B30B9/3096Presses specially adapted for particular purposes for baling; Compression boxes therefor the means against which, or wherein, the material is compacted being retractable

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭、事業所、店舗等
で発生する発泡ポリスチレンを簡便に減容化処理する方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭、事業所、店舗等の人間活動の場か
ら毎日大量の廃棄物が排出され、焼却、埋め立て等の処
理施設容量の不足、および回収、運搬等を含めた処理コ
ストの増大等が大きな社会問題となっている。その対策
としては、排出量を減らすということが基本であるが、
リサイクルによる資源としての活用も一方で極めて有効
である。特に、プラスチック類は、廃棄物中で大きな容
積を占め、腐らず、原料が貴重なエネルギー資源の石油
である等の理由から、リサイクルの対象として注目さ
れ、その目的で取り組みが着手され始めた。中でも発泡
ポリスチレンは、その軽量性、緩衝性、低コスト性等の
特長を有するところから、流通過程における使用が多
く、その代替物質もほとんど無いため、リサイクルの必
要性が強く望まれている。しかし、リサイクルのために
はその軽量性が逆に欠点となり、運搬費用がかさむこと
がリサイクル普及の妨げとなっている。最良の対策は、
廃棄物の発生する場所でその発生量を減らすことであ
る。
【0003】発泡ポリスチレンの減容機としては、加熱
あるいは機械の摩擦熱を利用した溶融式の大型機が知ら
れている。この大型機は、再生工場に設置されることが
多く、その場所までの運送費用削減には寄与できない。
そこで、比較的小型でスーパー等の店頭に設置可能な減
容機が提案された(例えば、特願平6−16251
6)。このような小型機を発泡ポリスチレンが排出され
る場所、あるいは容易に集積できる場所で稼動させ、そ
の体積を減じてから再生工場に運搬することで、リサイ
クル費用を削減することが可能となり、従来ネックであ
った経済性を向上させ、リサイクルの活発化を促進する
ことができる。しかし、これらの機器にも様々な課題が
多く、現在まで実用には供されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来提案されている減
容装置においては、次の様な課題が残されていた。ひと
つは動作不良である。圧縮動作中に、処理容器中に入れ
た発泡ポリスチレンが摺動部に咬み込むことが希にでは
あるが発生する。この原因は、加熱された発泡ポリスチ
レンが軟化して表面の接着性が高くなったことによる。
発泡ポリスチレンを加熱すると、100℃を越えるあた
りから徐々に体積が減少し始める。これはポリスチレン
がガラス転移温度以上となったため軟化が始まり、中に
閉じこめられていた発泡剤(炭化水素等のガス状物質)
が放出され始めることによる。さらに温度上昇を続ける
と、体積はさらに小さくなり、約150℃で発泡剤のほ
とんどが放出されて、体積の減少はなくなる。
【0005】しかし、この状態の発泡ポリスチレンは、
軟化が進み表面はかなりの接着性を有する。このため表
面が装置の壁面等に接着し、その状態のまま摺動による
圧縮操作を加えると、摺動部の隙間に咬み込んでしま
い、摺動の動作不良の起こることがあった。また、動作
不良は起こさないまでも上下の圧縮面に接着し、圧縮減
容化した後の取り出し時に困ることがあった。また、上
記のように加熱中は大量かつ高濃度の発泡用ガスが発生
することが多い。発生するガス成分は、発泡剤に何を用
いるかによって当然異なる。梱包用のポリスチレンで
は、一般に低級炭化水素を用いることが多いため、当然
可燃性であり、機器の内部が引火による爆発の危険性を
生じるほどのガス濃度になることがあった。さらに、加
熱中の発生ガスはスチレンモノマー等、臭気の原因とな
る物質の発生も多く、それらに対する確実な脱臭方法も
同時に課題となっていた。
【0006】本発明は、上記課題を解決し、家庭、事業
所、店舗等で発生する発泡ポリスチレンの廃棄物を対象
として、簡便な操作で、廃棄物の発生場所においてその
減量化(減容化)を可能とする処理方法を提供すること
を目的とするものである。また、本発明は、そのような
処理を可能とする処理装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の発泡ポリスチレ
ンの減容化方法は、処理容器内に収納した発泡ポリスチ
レンを加熱手段により加熱する工程、および前記処理容
器の内容積を可変とする圧縮手段により前記加熱された
発泡ポリスチレンを減容化する圧縮工程を有し、加熱終
了と圧縮開始との間に短時間の冷却工程を設けるもので
ある。
【0008】また、本発明の発泡ポリスチレンの減容化
方法は、処理容器内に収納した発泡ポリスチレンを加熱
手段により加熱する工程、および前記処理容器の内容積
を可変とする圧縮手段により前記加熱された発泡ポリス
チレンを減容化する圧縮工程を有し、前記加熱工程にお
いて、設定温度を複数設けると共に、一旦設定温度に至
った状態で温度上昇を停止させて一定時間一定温度に保
持し、その後さらに温度上昇させ、次の設定温度に至っ
たら、再度温度上昇を停止させて一定時間一定温度に保
持する操作の中で、一旦設定温度に至った状態で温度上
昇を停止させて一定時間一定温度に保持する操作工程
少なくとも1回設けて加熱温度を上昇させるものであ
る。この方法において、前記加熱工程における加熱終了
と圧縮工程との間に短時間の発泡ポリスチレンの冷却工
程を設けることが好ましい。
【0009】本発明の発泡ポリスチレンの減容化装置
は、発泡ポリスチレンを収納する筒状の処理容器、ヒー
タおよび送風機を有し熱風を前記処理容器との間で循環
させる熱風供給路、前記処理容器の内容積を可変とする
圧縮手段、および前記処理容器への熱風の供給および圧
縮手段を制御する制御手段を具備し、前記処理容器に収
納した発泡ポリスチレンを熱風により加熱した後、圧縮
手段作動前に前記送風機を作動させて発泡ポリスチレン
を一時的に冷却するように構成したものである。また、
本発明の発泡ポリスチレンの減容化装置は、発泡ポリス
チレンを収納する筒状の処理容器、ヒータおよび送風機
を有し熱風を前記処理容器との間で循環させる熱風供給
路、前記熱風供給路に設けた熱風の温度検知手段、熱風
の循環経路から分岐した排気路、および前記循環経路に
外気を取り入れる外気取入口を具備し、前記外気取入口
から取り入れた空気量に相当する量を前記排気路から排
出するとともに、前記熱風の温度検知手段の検知温度に
応じて、前記外気取り入れ量および前記熱風供給路の加
熱量の少なくとも一方を可変するように構成したもので
ある。ここで、熱風の検知温度上昇に伴い、外気取り入
れ量を増加させるかまたは熱風供給路の加熱量を減少さ
せるように構成される。また、前記排気路は、酸化触媒
を有する脱臭器を備えることが好ましい。
【0010】また、本発明の発泡ポリスチレンの減容化
装置は、発泡ポリスチレンを収納する筒状の処理容器、
ヒータおよび送風機を有し熱風を前記処理容器との間で
循環させる熱風供給路、前記熱風供給路に設けた熱風の
温度検知手段、熱風の循環経路から分岐し酸化触媒を有
する脱臭器を設けた排気路、前記脱臭器の温度を検知す
る温度検知手段、および前記循環経路に外気を取り入れ
る外気取入口を具備し、前記外気取入口から取り入れた
空気量に相当する量を前記排気路から排出するととも
に、前記脱臭器の温度検知手段の検知温度に応じて、前
記外気取り入れ量および前記熱風供給路の加熱量の少な
くとも一方を可変するように構成したものである。ここ
で、脱臭器の検知温度上昇に伴い、外気取り入れ量を増
加させるかまたは熱風供給路の加熱量を減少させるよう
に構成される。また、前記処理容器の内容積を可変とす
る圧縮手段は、処理容器の内側を上下に摺動して処理容
器の内容積を可変とする底板、底板の下方に設けた伸縮
自在な袋、および袋に空気を圧入するためのエアポンプ
から構成することが好ましい。
【0011】
【作用】上記の構成によって、発泡ポリスチレンを簡
便、安全にかつ衛生的に減量処理することができる。す
なわち、処理容器内において発泡ポリスチレンを加熱
し、圧縮して減容化するに際し、加熱終了と圧縮開始と
の間に短時間の冷却工程を設けることにより、短時間の
冷却中に発泡ポリスチレン表面温度だけを若干降下さ
せ、表面の接着性を低下させる。こうすることにより、
処理容器中の発泡ポリスチレンは処理容器壁面あるいは
上下の圧縮面に接着することが無くなり、円滑な圧縮動
作を行うことが可能となり、また、発泡ポリスチレンの
表面以外は十分に軟化した温度状態にあるため、圧縮に
よる減容化も効果的に達成できる。
【0012】さらに、加熱から圧縮に到る一連の減容化
工程において、加熱の設定温度を複数設けると共に、一
旦設定温度に至った状態で温度上昇を停止させて一定時
間一定温度に保持する操作工程を少なくとも1回設け
加熱温度を上昇させ、加熱した後に圧縮工程に移るよう
にすることにより、加熱による発泡剤等の発生ガスの急
激な濃度上昇を抑制し、爆発等の危険を未然に防止し、
安全な減容化処理を行うことが可能となる。加熱中のガ
ス発生は、100℃から150℃の間で急激に起こる
が、その温度帯での加熱を緩やかにして温度上昇させる
ことで、機器内のガス濃度の上昇を緩やかにすることが
できる。特に、処理容器内に外気を取り入れ、その取り
入れ量に相当する量を排気する構成によると、前記のよ
うに機器内のガス濃度の上昇を緩やかにする一方、外気
を導入して内部のガス濃度を低下させ、引火による爆
発、発火等の危険性を回避することが可能となる。ま
た、加熱終了と圧縮開始との間に短時間の冷却工程を設
けることは、機器内のガス濃度の上昇を緩和するのに寄
与する。
【0013】また、ヒータおよび送風機を有し熱風を処
理容器との間で循環させる熱風供給路、熱風供給路に設
けた熱風の温度検知手段、熱風の循環経路から分岐し酸
化触媒を有する脱臭器を設けた排気路、および前記循環
経路に外気を取り入れる外気取入口を具備する減容化装
置において、熱風の温度検知手段の検知温度に応じて、
外気取り入れ量および熱風供給路の加熱量の少なくとも
一方を可変とすることにより、加熱による発泡剤等の発
生ガスの急激な濃度上昇を抑制し、爆発等の危険性を未
然に防止し、安全な減容化処理を行うことが可能とな
る。ガス発生が急激に起こる温度帯での加熱を緩やかに
行うか、またはそのときに、外気導入量を増加して内部
のガス濃度を低下させることにより、引火による爆発、
発火等の危険性を回避することができる。この温度帯の
検知は、熱風の温度検知手段によってなされ、マイコン
等を用いて外気導入量、ヒータ入力量を制御することが
できる。
【0014】ヒータおよび送風機を有し熱風を処理容器
との間で循環させる熱風供給路、熱風供給路に設けた熱
風の温度検知手段、熱風の循環経路から分岐し酸化触媒
を有する脱臭器を設けた排気路、脱臭器の温度を検知す
る温度検知手段、および前記循環経路に外気を取り入れ
る外気取入口を具備する減容化装置において、脱臭器の
温度検知手段の検知温度に応じて、希釈空気の取り入れ
量あるいは熱風供給路の加熱量の少なくとも一方を可変
とすることにより、前記と同様に、加熱による発泡剤等
の発生ガスの急激な濃度上昇を抑制し、爆発等の危険性
を未然に防止し、安全な減容化処理を行うことができ
る。ガスの発生が急激に多くなると、触媒層での酸化反
応が活発化され、発熱により触媒温度が上昇する。その
温度を検知して加熱を緩やかに行うか、またはそのとき
に、外気導入量を増加して内部のガス濃度を低下させ、
引火による爆発、発火等の危険性を回避することを可能
とするものである。温度上昇の検知信号を受けた後は、
マイコン等の制御により外気導入量あるいはヒータ入力
量が、検知温度を降下させる方向にコントロールされ
る。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例における減容化装
置の縦断面図を示す。1は本装置の外筐を示す。外筐1
内には筒状の外容器2が固定され、その内部に同じく筒
状の処理容器3が固定されている。処理容器3にはその
内壁に沿って上下に摺動可能な底板4が設けてある。さ
らに、容器3の底部には耐熱性プラスチック材料を主と
して構成した気密性の袋5が挿入されており、その開口
部に設けた留め具6は、容器2および3の底部の透孔部
に装着されて、エアポンプ7から供給される空気により
袋5が膨張し、底板4を上方へ押し上げるように構成さ
れている。また、袋5に通じる通気路には、袋内の空気
を開放して底板4を下降させるための電磁弁28が設け
てある。装置の上部には、被処理物の発泡ポリスチレン
を出し入れするための蓋8が設けられている。そして、
蓋パッキン24により蓋8は装置の上部開口を気密に封
じることができる。また、外容器2を気密に封じるパッ
キン25が設けてある。
【0016】外容器2の外側には、外容器内へ吸気口1
0を開口させた送風機9を設け、この送風機9には、ヒ
ータ11および温度検知部13を有し、処理容器3の上
部側面に設けた開口12に連なる熱風供給路14が連結
されている。温度検知部13の信号に基づいて制御され
るヒータ11によって加熱された熱風は、開口部12か
ら処理容器3内に入り、容器内の発泡ポリスチレンを加
熱した後、容器3の側面に設けられた孔15から容器2
と3との間の熱風復路16へ行き、再び送風機9に吸引
される。熱風供給部は、蓋8内に設けることも可能であ
るが、そうすると蓋が重くなるため蓋の開閉にバネ等の
補助具が必要となる。本実施例のように、熱風供給部を
処理容器3の側面に設けると、蓋8の軽量化が可能とな
り、扱い易さが向上すると共に、蓋部の温度上昇を防止
することができ安全性も高まる。また、処理容器3の熱
風出口となる孔15は、1個で構成してもよいが、複数
個配列すると、発泡ポリスチレンの入り方による加熱ば
らつきの影響が少なくなり、実用的である。
【0017】熱風供給路14の分岐部19には、酸化触
媒23および触媒加熱用ヒータ22を設けた脱臭器21
を有する排気路18が連結されている。脱臭器21を通
過した排気は、排気口20から外筐の通気口を経て外部
へ排出される。触媒脱臭器21への通気は、送風機9の
正圧を利用して行うが、その排気量に相当する外気が、
送風機9の吸い込み側に形成される負圧を利用して、吸
気口17から導入される。
【0018】この構成において、加熱手段として、処理
容器3の外周あるいは底部にヒータを設けることも可能
であるが、加熱時に良好な温度分布が得られる熱風加熱
の方法が有利である。また、圧縮手段も本実施例では空
気圧を利用した方法を採用しているが、機械式、油圧式
等の方法を採ることも可能である。しかし、機器全体の
コンパクト性、安全性の観点から、空気圧を利用する方
法が有利である。処理容器の構成も多段式等を用いるこ
とも可能であるが、本実施例による構成は簡素でもあ
り、耐久性、信頼性が高くなる。
【0019】次に、この装置の動作について説明する。
蓋8を開けて廃棄物の発泡ポリスチレンを処理容器3に
投入する。次に、蓋8を閉め、送風機9およびヒータ1
1に通電して加熱を開始する。加熱温度は、熱風の吹き
出し部に設置した温度検知部13の信号をもとに制御部
で自動的に設定温度に制御される。熱風は、開口部12
から処理容器3内に吹き出されて、中の発泡ポリスチレ
ンを加熱する。熱風は、その後孔15から熱風復路16
に導入され、送風機9の吸引側に戻る通路で装置内を循
環しながら発泡ポリスチレンを加熱する。加熱温度は、
おおよそ100〜200℃の範囲で制御される。
【0020】処理容器3中の発泡ポリスチレンは、十分
に加熱されると含有していた発泡ガスが抜けて体積が減
少する。さらに、体積を減らすために、次は圧縮工程に
移る。圧縮は空気圧を利用して行う。電磁弁28を閉状
態にし、エアポンプ7を作動させると、空気は袋5内に
導入され、袋5は膨らみ始める。その圧力によって底板
4は、処理容器3の内面に沿って上に押し上げられ、発
泡ポリスチレンを圧縮する。最終的には底板4と蓋8の
下面との間で発泡ポリスチレンは圧縮され減容化され
る。圧縮力は、空気の圧力と底板4の面積との積で示さ
れる。空気の圧力が0.1kg/cm2で底板4の面積
が1000cm2とすれば、圧縮力として100kgが
得られることになる。圧縮用空気の圧力は、最大約0.
3kg/cm2程度で十分であり、それ以上の圧力を利
用するためには蓋8等の機械的強度を増大させる必要が
あり、コストアップの一因となる。
【0021】この一連の圧縮工程において、圧縮を開始
する直前に、短時間の冷却工程を入れる。具体的には、
送風機9を動作させたまま、ヒータ11をオフとする。
そうすると、いったん加熱された発泡ポリスチレンの内
部温度はほぼそのままに保った状態で、塊となった発泡
ポリスチレンの表面温度だけを下げることができる。そ
の後、圧縮動作に移行する。この短時間の冷却工程を入
れることにより、発泡ポリスチレンの処理容器3壁面等
への接着性が弱まり、円滑な圧縮動作が可能となる。
発泡ポリスチレンの加熱(到達)温度は、約130℃〜
160℃の範囲で設定されるが、圧縮直前の発泡ポリス
チレンの表面温度は100℃〜130℃の範囲が有効で
ある。この温度に降下させるための冷却工程を時間で設
定する場合には、冷却時間は機器の構成(熱容量)によ
って変わるので、機器構成に応じた時間設定が必要であ
る。また、温度検知部13で検知される温度の変化(降
下)を検知して、上記温度の範囲内等で制御してもよ
い。
【0022】この操作の温度プロフィールを図2に示
す。横軸が処理の経過時間であり、縦軸が温度検知部1
3の検知温度である。A点(温度TA、時間XA=0)で
処理が開始され、時間経過と共に温度が急激に上昇し、
設定温度TBに近づくにつれて制御機構が働き、温度上
昇は緩慢になる。その後、設定温度TBでの加熱を継続
して発泡ポリスチレンが十分に内部まで設定温度に到達
した時点のB点(温度TB、時間XB)で冷却工程に入
る。冷却はC点(温度TC、時間XC)まで続け、C点で
圧縮工程に移行させる。このB点からC点までの移行
は、機器の特性を考慮して、上記した時間設定あるいは
温度設定等の方法で行う。
【0023】また、加熱時に発生するガス成分は、発泡
剤が最も多いが、スチレンモノマー等の悪臭成分の発生
も多く観察される。その機器の置いてある空間が換気さ
れているならばそのまま排出してもよいが、安全性、公
害性の観点からは、それらを浄化することが望ましい。
本実施例では、酸化触媒を利用した脱臭器21を設置し
ている。それと同時に外気を導入して、機器内部の可燃
性ガス濃度の上昇を抑制すると共に、触媒23上での酸
化反応を効率的に行うための空気供給が確実に行える構
成にしている。
【0024】圧縮が終了したなら、電磁弁28を開放し
て袋5中の圧縮空気を排気する。底板4は、自重および
発泡ポリスチレンの重量により下方に戻る。処理後の発
泡ポリスチレンを取り出す場合には、袋5を膨らませた
ままにしておいた方が便利である。取り出さないで連続
して処理する場合には、底板4を下げた方がよい。この
ようにして、処理容器内に入れられた発泡ポリスチレン
は、安全かつ確実に減容化処理されることになる。発泡
ポリスチレンにも製法、発泡倍率等により様々な種類が
ある。したがって、加熱中に発生するガスの成分、量が
特定され難いのが現実である。しかし、成分としてはほ
とんど有機系であると限定できるので、例えば本実施例
で用いた酸化法等が浄化するために有効であることがわ
かる。問題は量であり、有機系であるがために可燃性で
あり、発泡ポリスチレンの種類によっては、加熱中に機
器内部の濃度が可燃範囲になることもある。この危険な
状態は回避する必要がある。外気を導入して内部濃度を
低下させることも有効な手段であるが、同時に急激な発
生を防止することもさらに有効な手段となる。
【0025】この急激なガス発生を防止する方法のひと
つが、加熱時の最も発生ガス量が多くなる温度帯で設定
温度を複数段階に制御して、処理容器3中の発泡ポリス
チレンが徐々に温度上昇するようにすることである。図
3にその状況を示す。縦軸、横軸は図2と同様である。
この第2の実施例においては、加熱の設定温度をTD
E、TF、およびTGの4段階に制御して上昇させる。
この温度範囲はおおよそ80℃〜160℃の範囲で有効
である。段階は細かく設定するほど目的に対して有効で
あるが、処理時間の延長につながることも考慮して、機
器性能等との対比で適切に決定されることが望ましい。
この方法を用いることで、処理容器3内の可燃ガス濃度
は、ピーク値比較で約1/2〜1/10ほどに低下させ
ることが可能となり、機器操作上の安全性が確保され
る。この後は、G点からH点まで図2における実施例と
同様に冷却工程を経過し、H点から圧縮工程に移行す
る。
【0026】次に第3の実施例について説明する。本実
施例も加熱中の発生ガス濃度の上昇を抑制して、安全な
処理操作を実現するものである。図4は本実施例および
後述する第4の実施例を説明するための縦断面図であ
る。番号は図1に準ずるが、本実施例の説明に不必要な
部分は省略した。27は分岐通路18に設けた流量調節
器である。これを操作することで、脱臭器へ導入する流
量(=吸気口17からの外気導入量)を調節することが
可能となる。本実施例では、上記目的のため、温度検知
部13における検知温度に応じて流量調節器27を操作
して吸気口17からの外気(希釈空気)取り入れ量を変
化させるか、または、ヒータ11、送風機9からなる熱
風発生部の加熱量を変化させるようにしている。温度上
昇に従って発生ガス量は増加するので、それを相殺する
ために外気取り入れ量は増加の方向に、加熱量は減少の
方向に操作することになる。具体的には、外気の取り入
れ量を増加させるためには、流量調節器27の開度を広
げればよく、加熱量を減少させるためには、ヒータ11
の入力を下げるか、送風機9の送風量を下げるかの方法
を採る。また、検知部13の検知温度に応じて、希釈空
気の取り入れ量と加熱量の両方を変化させることも当然
可能であり、最も効果的な方法でもある。このようにす
ることで加熱中の安全性を確保することが可能となる。
【0027】次に、第4の実施例について説明する。図
4に示すように、脱臭器21の触媒23の温度を検知す
るための触媒温度検知器26を設けている。本実施例で
は、触媒温度検知器26を触媒23の下流側に設置した
が、触媒23中あるいは触媒の上流の極近傍等でもよ
い。触媒23の温度を可能な限り直接的に検知できる位
置が望ましい。加熱中の発生ガスは、熱風の循環経路か
ら分岐されて少しずつ脱臭器21に導入され、触媒23
上で酸化(燃焼)される。可燃ガスの通過量(一定流量
中のガス濃度)が多くなると、触媒23上の発熱が盛ん
となり、触媒の温度上昇という形で検知される。つま
り、触媒温度検知器26で機器内部の可燃ガス濃度をモ
ニターすることが可能となる。したがって、その検知温
度に応じて、第3の実施例と同様な、発生ガス濃度の上
昇を抑制する方法で対処することが可能となる。つま
り、触媒温度検知器26の検知温度に応じて、流量調節
器27を操作して吸気口17からの外気(希釈空気)取
り入れ量を変化させるか、または、ヒータ11および送
風機9からなる熱風発生部の加熱量を変化させる。対応
の具体的な方法、効果等については第3の実施例と同様
である。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、発泡ポリ
スチレン廃棄物を簡便、安全かつ衛生的に減容化処理す
ることができる。さらに、従来の課題である圧縮中の動
作不良、加熱中のガス発生による危険性の増大等に対し
て確実な対処が可能となる。すなわち、発泡ポリスチレ
ンの減容化工程中の加熱終了と圧縮開始との間に短時間
の冷却工程を設けることにより、短時間の冷却中に発泡
ポリスチレン表面温度だけを降下させ、表面の接着性の
低下を図り、処理容器中の発泡ポリスチレンの処理容器
壁面あるいは上下の圧縮面に接着することを無くし、円
滑な圧縮動作および簡単な取り出しが可能とな。また、
そのときの発泡ポリスチレン圧縮による減容化も当然効
果的に達成できる。
【0029】また、加熱時の設定温度近傍で複数段階に
温度上昇させる方法、熱風の温度検知手段の検知温度に
応じて、希釈空気の取り入れ量あるいは熱風供給路の加
熱量の少なくとも一方を可変とするか、脱臭器の温度検
知手段の検知温度に応じて、希釈空気の取り入れ量ある
いは熱風供給路の加熱量の少なくとも一方を可変とする
ことにより、加熱中の発泡剤等の発生ガスの急激な濃度
上昇を抑制し、引火による発火、爆発等の危険性を未然
に防止し、安全な減容化処理を行うができる。また同時
に、スチレンモノマー等、臭気の原因となる物質の発生
に対して確実な脱臭を可能とし、快適、無公害での処理
操作が可能となる。
【0030】以上のことから、発泡ポリスチレンは約1
/10〜1/40に減容化することが可能となり、発泡
ポリスチレン保管中のスペースの削減、発泡ポリスチレ
ン収集運搬コストの低減、廃棄する場合には埋め立て場
の延命、等の共益事業的価値の創造も可能となるもので
ある。特に、リサイクルに対して最も大きな課題であっ
た運搬コストの低減に効果的であり、廃棄物リサイクル
の推進に大きく貢献できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における発泡ポリスチレンの
減容化装置の縦断面図である。
【図2】本発明による発泡ポリスチレンの減容化方法を
説明する温度プロフィール図である。
【図3】本発明による発泡ポリスチレンの減容化方法の
第2の実施例を説明する温度プロフィール図である。
【図4】本発明の他の実施例における発泡ポリスチレン
の減容化装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 外筐 2 外容器 3 処理容器 4 底板 5 袋 6 留め具 7 エアポンプ 8 蓋 9 送風機 10 吸気口 11 ヒータ 12 開口 13 温度検知部 14 熱風供給路 15 孔 16 熱風復路 17 吸気口 18 排気路 19 分岐部 20 排気口 21 脱臭器 22 触媒加熱用ヒータ 23 触媒 24、25 パッキン 26 触媒温度検知器 27 流量調節器 28 電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 次郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−104526(JP,A) 特開 平7−214556(JP,A) 実開 平4−11608(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29B 17/00 - 17/02 C08J 11/00 - 11/28 B09B 3/00 - 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器内に収納した発泡ポリスチレン
    を加熱手段により加熱する工程、および前記処理容器の
    内容積を可変とする圧縮手段により前記加熱された発泡
    ポリスチレンを減容化する圧縮工程を有し、加熱終了と
    圧縮開始との間に短時間の発泡ポリスチレンの冷却工程
    を設けた発泡ポリスチレンの減容化方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱工程において、一旦温度上昇を
    停止させて一定時間一定温度に保持する操作工程を少な
    くとも1回設けて加熱温度を上昇させる請求項1記載の
    発泡ポリスチレンの減容化方法。
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