JP3340214B2 - 紙葉類分離繰り出し集積機構 - Google Patents

紙葉類分離繰り出し集積機構

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JP3340214B2
JP3340214B2 JP30950993A JP30950993A JP3340214B2 JP 3340214 B2 JP3340214 B2 JP 3340214B2 JP 30950993 A JP30950993 A JP 30950993A JP 30950993 A JP30950993 A JP 30950993A JP 3340214 B2 JP3340214 B2 JP 3340214B2
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paper
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動入出金機あるいは
光学式読取機等に組み込まれる紙葉類分離繰り出し集積
機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は従来における紙葉類分離繰り出し
集積機構の斜視図、図8は図7の側面図である。図にお
いて、1は収納部で、前端部に紙葉の面方向で搬送の際
のガイドとなるガイド板部2を有している。3は前記収
納部1に設けられたステージで、このステージ3は図示
しない駆動機能により上下動可能で、該ステージ3上に
紙葉4が堆積した状態で搭載されて、これにより、収納
部1に複数枚の紙葉4が収納可能となっている。
【0003】5はピックアップローラで、外周の一部に
紙葉4に対しその繰り出し,搬送のために充分な摩擦力
を有した高摩擦部材6を有している。このピックアップ
ローラ5はシャフト7に所定の間隔で2個固定されてい
て、前記収納部1の直上に配置されている。ここで、上
述したようにステージ3は図示しない駆動機構により上
下動可能であり、ステージ3が上昇することで、ステー
ジ3上の紙葉のうちで、最上位の紙葉4がピックアップ
ローラ5に圧接されるようになっている。
【0004】8はフィードローラで、前記ピックアップ
ローラ5と同様に外周の一部に紙葉4に対しその繰り出
し,搬送のために充分な摩擦力を有した高摩擦部材9を
有しており、また、円周方向全域にわたるリング状の溝
10がそれぞれ2本ずつ並んで設けられている。このフ
ィードローラ8は、前記シャフト7と平行に設けられた
シャフト11に2個所定の間隔で固定されており、収納
部1の前端側に配置されている。
【0005】12は前記フィードローラ8と対向配置さ
れる分離ローラで、円周方向全域にわたるリング状の溝
13を1本有している。この分離ローラ12は前記ガイ
ド板部2の下側に位置し、シャフト14に回転可能に支
持されている左右それぞれの保持部材15の各々一端に
回転可能に保持されたシャフト16に、前記フィードロ
ーラ8と同間隔となるように取り付けられており、ガイ
ド板部2に設けられた透孔から外周一部が上面側に突出
してフィードローラ8とお互いの溝10,13により所
定量かみ合っている。
【0006】17は前記保持部材15の下側に設けられ
た支持板で、この支持板17には左右の保持部材15の
一端を上方に付勢する付勢手段としての板バネ18が固
定されており、この板バネ18の力により左右の分離ロ
ーラ12がガイド板部2に設けられた透孔から外周一部
が上面側に突出して、フィードローラ8と互いの溝1
0,13によりかみ合うようになっている。
【0007】19は調整ネジで、この調整ネジ19の先
端が前記保持部材15の他端下面に当接するように支持
板18にねじ込まれている。そして、この調整ネジ19
を回転させると、その回転運動がネジ19先端の上下運
動に変換される。したがって、前記保持部材15はそれ
ぞれ調整ネジ19の上下動により前記シャフト14を中
心として回転し、これにより、フィードローラ8と分離
ローラ12のかみ合い量を変化させるようになってい
る。
【0008】20は前記シャフト11の一端に取り付け
られたプーリ、21はモータ、22は該モータ21の回
転軸に取り付けられた駆動プーリ、23は前記プーリ2
0と駆動プーリ22に巻き掛けられたベルトである。2
4は前記シャフト11の他端に取り付けられたプーリ、
25はこのプーリ24と対応するようにシャフト7に取
り付けられたプーリ、26は前記両プーリ24,25に
巻き掛けられたベルトで、前記モータ21を矢印方向に
回転させると、その回転力が駆動プーリ22およびベル
ト23を介してプーリ20に伝達され、これによりシャ
フト11と一体にフィードローラ8とプーリ24が矢印
a方向に回転し、この回転しているプーリ24からベル
ト26を介してプーリ25に回転力が伝達され、これに
よりシャフト7と一体にピックアップローラ5が繰り出
しローラ8に連動して矢印a方向に回転する。
【0009】一方、前記分離ローラ12とシャフト16
との間には図示しないワンウエイクラッチが設けられ、
矢印bで示したように紙葉4を収納部1側へ押し戻す方
向にのみ回転するようにしてあり、かつこの分離ローラ
12の紙葉4に対する摩擦力はピックアップローラ5お
よびフィードローラ8における高摩擦部材6,9の紙葉
4に対する摩擦力よりも小さく設定されている。
【0010】27は一対のブラケットで、一端側には前
記シャフト11が回転自在となるように、フィードロー
ラ8のそれぞれ外側で、軸受28を介して該シャフト1
1を支持しているとともに、他端側にはシャフト7が回
転自在となるように、ピックアップローラ5のそれぞれ
外側で、自動調心軸受29を介して該シャフト7を支持
しており、シャフト11を中心にブラケット27が傾斜
して、シャフト7がシャフト11に対して上下動するよ
うになっている。
【0011】ここで前記自動調心軸受29はシャフト7
をブラケット27に対して回転自在に支持しているとと
もに、ブラケット27の面に対してシャフト7が垂直な
状態から若干傾斜できるように支持しており、ブラケッ
ト27それぞれがシャフト11を中心に独立して傾斜で
きるので、ピックアップローラ5を支持するシャフト7
は、繰り出しローラ8を支持するシャフト11に対して
ある程度の角度が付くようになっている。
【0012】27aはそれぞれのブラケット27の上辺
部の所定の位置に上方に向かって突出形成した突辺であ
る。30はシャフト11を回転自在に支持しているフレ
ーム、30aは前記フレーム30から内側に向けて突出
するように形成したポストで、このポスト30aに前記
ブラケット27の突辺27aが突き当たることにより、
シャフト11を中心としたブラケット27の下方への傾
斜角度を規制している。
【0013】なお、図7では収納部1の一側に設けられ
たフレーム30しか図示していないが、このフレーム3
0と対をなすように収納部1の他側にもフレームが設け
られ、前記ポスト30aと同様のポストが形成されてい
る。31は紙葉4の堆積方向に延在して収納部1の後端
側に設けられたガイド、32は収納部1の後端側で、前
記ガイド31の上端部近傍に設けられた舌片ローラで、
この舌片ローラ32はその外周から複数個(図8では4
個)の可撓性の舌片32aが放射状かつ舌片ローラ32
の回転方向に対してうずを巻くように突出形成されてい
る。
【0014】33は前記舌片ローラ32と同軸上に配置
されたローラ、34はこのローラ33と対向配置される
ローラ、35は前記ローラ33,34の上方に位置して
ローラ33との間にベルト36がかけられるローラであ
り、ベルト36を介してローラ33とローラ34との間
に紙葉4を挟持して該紙葉を搬送する。37,38は収
納部1の上方に位置し、紙葉4を挟持して搬送するベル
ト、39,40はベルト37がかけられたローラ、4
1,42はベルト38がかけられたローラ、43はベル
ト38にテンションを与えるローラである。
【0015】44はベルト37,38に挟持されて搬送
される紙葉4の搬送方向を切り換えるブレードである。
45はピックアップローラ5,フィードローラ8により
繰り出された紙葉4をベルト37,38による搬送経路
に送り込むベルト、46,47はベルト45がかけられ
たローラである。
【0016】50はベルト36に対向して紙葉4をロー
ラ33,34に案内するガイド、51はローラ33,3
4の脇でこのガイド50に固定され、例えば、薄いバネ
鋼のように可撓性を備え、ガイド50からベルト36と
平行にのび、その先端が曲げられて、ローラ33,34
の接触部近傍では、接触部より下方に出ている集積片で
ある。
【0017】52は前記集積片51の矢印c方向の動き
を規制するストッパで、このストッパ52は図示しない
フレームに固定されており、集積片51は矢印cと逆方
向には自在に動き、矢印c方向の動きは、紙葉4が収納
部1へ放出される際に集積片51が紙葉4を収納部1へ
強制的に落下させるのに十分な位置で規制している。こ
こで、前記集積片51とベルト36との交差量δは、紙
葉4がベルト36上を通過する際に集積片51を押し上
げて撓ませる力f1が、紙葉4がベルト36上を通過す
る際に、走行に負荷とならない大きさで、さらに、紙葉
4が放出される時は紙葉4の進行方向に対し後端を押し
て、収納部1へ落下させるのに充分な力f2が発生する
ような量である。
【0018】なお、ガイド板部2の先端側は、ピックア
ップローラ5,フィードローラ8により繰り出された紙
葉4をベルト45による搬送経路に送り込むために、上
方に向けて折り曲げられている。以下に従来の紙葉類分
離繰り出し集積機構の作用を説明する。まず、分離繰り
出しにおいては、図示しない制御回路によりステージ3
を上昇させ、ステージ3上の最上位の紙葉4をピックア
ップローラ5に圧接する。
【0019】ここで、紙葉4に折りぐせがついていた
り、ステージ3が傾いていたりすると、収納部1に堆積
された紙葉4の最上位の面が図7に示すように傾いてい
る場合がある。この時、上述したようにシャフト7はそ
の両端を自動調心軸受29に支持されていて、ブラケッ
ト27に対して傾いた状態で回転可能となっており、こ
れによってブラケット27がシャフト11を中心にそれ
ぞれが異なった傾斜角度を取ることができる。よって、
紙葉4の最上位の面が傾いていると、ピックアップロー
ラ5が紙葉4の最上位の面に追従するようにブラケット
27がシャフト11を中心にそれぞれが異なった傾斜角
度をとり、シャフト7が紙葉4の最上位の面と平行とな
るように傾き、これによりピックアップローラ5は常に
紙葉4に対して垂直に接触するようになるため、該ピッ
クアップローラ5の紙葉4に対する垂直抗力は均一に働
くことになる。
【0020】また、図示しないが収納部1に堆積された
紙葉4がきちんと整列している場合にも、当然のことな
がらピックアップローラ5は紙葉4に対して垂直に接す
ることになり、やはり紙葉4に対する垂直抗力は均一に
働く。こうして、収納部1に堆積された紙葉4を繰り出
して給送するため、図示しない制御回路からの信号によ
りモータ21を回転させると、その回転力が前述したよ
うに駆動プーリ22およびベルト23を介してプーリ2
0に伝達され、これによりシャフト11と一体にフィー
ドローラ8とプーリ24が回転し、このプーリ24の回
転がベルト26を介してプーリ25に伝達され、シャフ
ト7と一体にピックアップローラ5が回転し、これによ
りピックアップローラ5とフィードローラ8が矢印a方
向に同速度で回転する。
【0021】ピックアップローラ5が矢印a方向に回転
して、高摩擦部材6と最上位の紙葉4が接すると、高摩
擦部材6と紙葉4との間に働く摩擦力により、該紙葉4
はガイド板部2方向に繰り出されて行く。そして、ピッ
クアップローラ5により繰り出された紙葉4の先端がフ
ィードローラ8に達したときに、該紙葉4はフィードロ
ーラ8の高摩擦部材9と接するようになっており、ピッ
クアップローラ5により繰り出された紙葉4はさらにフ
ィードローラ8と分離ローラ12との間に挟み込まれ、
フィードローラ8が矢印a方向に回転していることによ
り、紙葉4と高摩擦部材9との間に働く摩擦力で矢印d
方向の送り力を受ける。
【0022】このとき、ピックアップローラ5により、
2枚以上の紙葉4が繰り出されてしまうと、繰り出しロ
ーラ8に接する最上位の紙葉4は高摩擦部材9との間に
働く摩擦力により矢印d方向の送り力を受けるが、分離
ローラ12に接する2枚目以降の紙葉4は、分離ローラ
12は図示しないワンウエイクラッチにより支持されて
矢印b方向にのみ回転するようになっているので該分離
ローラ12との間に働く摩擦力によりその送りが止めら
れ、最上位の紙葉4のみが矢印c方向に送られることに
なる。
【0023】また、繰り出された紙葉4が1枚のとき
は、高摩擦部材9との間に働く摩擦力により矢印d方向
の送り力を受けるとともに、同時に分離ローラ12によ
りその送りを止める力が加えられるが、上述したよう
に、この分離ローラ12の紙葉4に対する摩擦力は、前
記高摩擦部材9の紙葉4に対する摩擦力よりも小さいの
で、紙葉4はフィードローラ8の矢印a方向の回転に伴
いガイド板部2に沿って矢印d方向に繰り出されて行
く。
【0024】フィードローラ8と分離ローラ12により
1枚に分離された紙葉4は、先端が上方に向いて折り曲
げられたガイド板部2に沿って送られることで、さらに
ベルト45により搬送され、ベルト45からベルト3
7,38による搬送経路に送り込まれ、図示しない処理
系へ搬送される。紙葉類の集積時は、収納部1のステー
ジ3あるいはステージ3上に堆積した紙葉4とピックア
ップローラ5との間に紙葉を送り込むために、まず、図
示しない機構によりブラケット27をシャフト11を中
心に回転させてピックアップローラ5を上方に退避させ
る。
【0025】そして、図示しない制御回路によって図示
しない搬送モータを駆動して、ローラ33〜35,ベル
ト36,ローラ39〜43,ベルト37,38を回転さ
せ、ベルト37とベルト38との間に挟持した紙葉を搬
送する。搬送されてきた紙葉が図示しない検出器により
収納部1に送り込むべき紙葉であると検出された場合、
図示しない駆動手段によりブレード44を2点鎖線で示
す位置まで回転させて紙葉の搬送方向を切り換える。こ
れにより、紙葉はベルト36に沿って送られ、ベルト3
6を介してローラ33とローラ34との間に挟持されて
収納部1内へ矢印e方向に放出される。
【0026】図9は従来の集積時の動作の詳細を示す説
明図で、紙葉4を収納部1へ集積する場合は、図9
(a)に示すようにローラ33,34の接触部に紙葉4
の先端が進入して行くと、図9(b)に示すように該紙
葉4は集積片51を力f1により矢印c方向と逆方向に
持ち上げ、紙葉4がローラ33,34の接触部から放出
された瞬間には、図9(c)に示すように、集積片51
から矢印c方向の力f2を受け、収納部1へ強制的に集
積される。
【0027】ここで舌片ローラ32はローラ33と同期
して回転しており、収納部1へ放出される紙葉の後端を
舌片32aがなで下ろすことで、後続する紙葉の先端の
追突を防いでおり、次々と搬送されてくる紙葉を速やか
に収納部1へ集積することができる。また、紙葉4の後
端がローラ33,34の接触部から放出された瞬間に舌
片32aがローラ33,34の接触部から離れた位置に
あって撫で下ろすことができない場合や、カールした紙
葉や折れ癖の強い紙葉が放出され、舌片32aが紙葉4
の後端に届かない場合でも、集積片51により紙葉4を
速やかに収納部1へ集積することができる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の紙葉類分離繰り出し集積機構では、以下の問題
がある。すなわち、紙葉の先端がローラ同志の接触部に
進入する際に集積片から受ける力f2′と、紙葉の後端
がローラから放出された後に集積片から受ける力f2″
を比較した場合、集積片をローラより収納部と逆側に固
定しているため、モーメントの関係よりf2′>f2″
となる。
【0029】そのため、f2″を紙葉を収納部へ落下さ
せるのに充分な力が発生するように設定すると、薄い紙
葉のように剛性の低い紙葉を収納部へ集積する際には、
紙葉が集積片を押し上げようとする力f1がf2′に打
ち勝てず、ジャムする場合があったり、f2′をジャム
しない程度の力に設定すると、f2″が弱くなって紙葉
を収納部へ落下させるのに充分な力を発生できないとい
う問題がある。
【0030】また、紙葉を分離繰り出しする際には、集
積片が紙葉を押圧しているのでこれが負荷となり、ピッ
クアップローラが最上位の紙葉を繰り出す妨げとなって
ミスフィードの原因となったり、最上位の紙葉に押圧を
与えることで、最上位と2番目の紙葉との間に摩擦力が
発生し、2枚重なって繰り出される重送の原因となると
いう問題がある。
【0031】さらに、収納部の紙葉を最上部より1枚ず
つ分離して繰り出す紙葉類の分離繰り出し機構と、収納
部に紙葉を集積する紙葉類の集積機構が、収納部の前端
側と後端側にそれぞれ独立して設けられているので、機
構が大型化,複雑化するとともに高価になり、近年各種
の分野の機器において要望されている小型化,構成の簡
略化および低価格化に対応できないという問題がある。
【0032】本発明は、以上述べた問題を解決するため
になされたもので、薄い紙葉等、剛性の低い紙葉でも確
実に集積でき、重送,ミスフィードが少なく、かつ機器
の小型化,構成の簡略化を図ることができるとともに、
低価格な紙葉類分離繰り出し集積機構を提供することを
目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、複数枚の紙葉が堆積した状態で搭載さ
れ、かつ該紙葉の堆積方向に移動するステージを有する
収納部と、前記収納部の直上に位置し、前記ステージ上
の紙葉の堆積方向に沿って移動可能なピックアップロー
ラと、前記ピックアップローラを収納部方向に押圧する
スプリングと、前記収納部の前端側に位置するフィード
ローラと、前記フィードローラと対向配置され、紙葉を
収納部へ戻す方向にのみ回転可能な分離ローラと、ピッ
クアップローラおよびフィードローラを回転させる駆動
手段とを備えた紙葉類分離繰り出し集積機構において、
前記ピックアップローラ側に回転動作の中心となる支点
を有するとともに、この支点から前記フィードローラ方
向に延びて、その先端が該フィードローラと分離ローラ
の接点から出た位置まで延びる紙葉走行面を有する集積
片と、前記集積片の紙葉走行面が収納部に向かう方向
に、該集積片を支点を中心に回転させる力を加えるスプ
リングとを備えたことを特徴とする。
【0034】なお、前記集積片を支点を中心に回転させ
て、該集積片の紙葉走行面を、ピックアップローラとフ
ィードローラを結ぶ接線から内側に入り込んだ位置に退
避させる機構を備えることとするとよい。
【0035】
【作用】上述した構成を有する本発明は、紙葉の集積時
は、集積片はスプリングの力により支点を中心に回転し
て、その紙葉走行面がフィードローラの円周面から収納
部側に入り込んだ位置にある。そして、ピックアップロ
ーラとフィードローラを回転させることで、送られてき
た紙葉がフィードローラと分離ローラとの間に挟持され
て収納部方向に搬送される。
【0036】ここで、紙葉がフィードローラと分離ロー
ラとの間に入り込む際に、該紙葉は集積片の回転の中心
から離れた位置で該集積片に力を加えて集積片を押し上
げる。このとき、紙葉が集積片の回転の中心から離れた
位置で該集積片に力を加えるので、スプリングの力で集
積片が紙葉を押し下げようとする力が、紙葉が集積片を
押し上げる力より弱くなっている。
【0037】そして、紙葉がフィードローラと分離ロー
ラとの間を通過すると、集積片が回転の中心から近い位
置で紙葉に力を加えることになり、これにより、スプリ
ングの力で集積片が紙葉を押し下げようとする力が強い
ものとなって、その紙葉走行面により紙葉を収納部方向
へ押し下げる。紙葉の分離繰り出し時は、紙葉をピック
アップローラに押圧する。このとき、集積片が回転し
て、その紙葉走行面がピックアップローラの円周面およ
びフィードローラの円周面から内側に入り込んだ位置に
退避する。
【0038】そして、ピックアップローラとフィードロ
ーラを紙葉の集積時と反対方向に回転させることで、ピ
ックアップローラにより紙葉が繰り出され、この繰り出
された紙葉がフィードローラにより次の部位へと供給さ
れる。このとき、上述したように集積片はその紙葉走行
面がピックアップローラの円周面およびフィードローラ
の円周面から内側に入り込んだ位置に退避しているの
で、紙葉の繰り出しの妨げになることはない。
【0039】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を説明する。図
1は本発明の一実施例における紙葉類分離繰り出し集積
機構の側面図、図2は本実施例の紙葉類分離繰り出し集
積機構の要部底面図、図3は本実施例の紙葉類分離繰り
出し集積機構の要部正面図、図4は本実施例の紙葉類分
離繰り出し集積機構の破断斜視図、図5は本実施例の作
用を示す説明図である。なお、本実施例において従来の
技術で説明した部品と同じ構成のものに関しては同じ番
号を付し、その詳細な説明は省略する。ここで、従来の
技術で説明した紙葉類分離繰り出し集積機構において
は、フィードローラ8のシャフト11とピックアップロ
ーラ5のシャフト7との間はベルト26により駆動力を
伝達しているが、本実施例の図2に示すように、ギヤ2
7a〜27cにより駆動力を伝達することとしてもよ
い。
【0040】図において、61は舌片ローラで、この舌
片ローラ61はシャフト62に一端側が固定されている
保持部材63の他端側にシャフト64を介して回転可能
に取り付けられている。なお、本実施例では2個の舌片
ローラ61を分離ローラ12のそれぞれ内側に配置して
いる。図6は舌片ローラの要部構成を示す説明図で、舌
片ローラ61は外周の一部から複数個(本実施例では4
個)の可撓性の舌片61aが放射状かつ舌片ローラ61
の回転方向に対してうずを巻くように突出形成されてい
るとともに、この舌片61aが設けられている部分に隣
接して舌片の設けられていないローラ部61bが形成さ
れている。
【0041】65は前記舌片ローラ61の舌片61aの
設けられていないローラ部61bに対向配置される搬送
ローラで、この搬送ローラ65はそれぞれフィードロー
ラ8の内側でシャフト11に取り付けられており、該シ
ャフト11が駆動されることで、フィードローラ8と搬
送ローラ65は同時に回転するようになっている。そし
て、舌片ローラ61はシャフト62の回転によりこの搬
送ローラ65に対して接近,離間する方向に移動可能で
ある。
【0042】66は舌片ローラ61を退避させるための
ソレノイド、67はシャフト62に固定されたレバー、
68はソレノイド66とレバー67とを連結するリンク
であり、ソレノイド66は図示しないフレームに固定さ
れている。これにより、ソレノイド66に通電すると、
リンク68が下方に引かれ、レバー67を介してシャフ
ト62が矢印f方向に回転する。これにより、保持部材
63も矢印f方向に回転して舌片ローラ61が搬送ロー
ラ65に押圧される。
【0043】また、ソレノイド66への通電を停止させ
ると、バネ等の力によりシャフト62が矢印g方向に回
転し、これにより保持部材63も矢印g方向に回転して
舌片ローラ61は搬送ローラ65から離れて退避する。
69,70は収納部1の上方に位置し、紙葉4を挟持し
て搬送するベルト、71,72はベルト69がかけられ
たローラ、73,74はベルト70がかけられたロー
ラ、75はベルト70にテンションを与えるローラであ
り、上記構成から、例えば自動入出金機等において、収
納部1から繰り出された紙葉4を他の部位へ搬送した
り、他の部位から収納部1へ送り込む紙葉4を搬送する
ための搬送経路が形成されている。
【0044】76はベルト69,70に挟持されて搬送
される紙葉4の搬送方向を切り換えるブレードである。
77は前記搬送ローラ65に対向配置され、収納部1か
ら繰り出された紙葉4を前記ベルト69,70による搬
送経路に送り込むとともに、該ベルト69,70により
搬送される紙葉4を収納部1へ送り込むベルト、78,
79はこのベルト77がかけられたローラである。
【0045】これにより、ベルト69,70により搬送
される紙葉4の搬送方向がブレード76により切り替え
られて、紙葉4はベルト77,搬送ローラ65の間に送
り込まれ、後述するように搬送ローラ65,舌片ローラ
61の協動によって収納部1に収納されるとともに、ピ
ックアップローラ5により収納部1から繰り出された紙
葉4が、ベルト77,搬送ローラ65によりブレード7
6を介してベルト69,70の間に送り込まれるように
なっており、収納部1から繰り出される紙葉の搬送経路
と、収納部1へ収納される紙葉の搬送経路が同一となっ
ている。
【0046】81は集積片、81aはこの集積片81に
設けられた支点ピンで、集積片81はこの支点ピン81
aを中心に回転動作を行うこととなっており、この回転
の中心が、ピックアップローラ5側に位置するようにし
てある。そして、この集積片81には、この支点ピン8
1a側からフィードローラ8方向に延びて、前記フィー
ドローラ8と分離ローラ12および舌片ローラ61と搬
送ローラ65の協動により紙葉4を収納部1に集積する
際に、該紙葉4を収納部1へ押し下げるための2本の紙
葉走行部82が、搬送ローラ65のそれぞれ内側に位置
するように突出形成されている。
【0047】この紙葉走行部82は、その先端がフィー
ドローラ8と分離ローラ12との接点および搬送ローラ
65と舌片ローラ61との接点から、収納部1へ紙葉4
を送り込むためのベルト77方向に出て、かつフィード
ローラ8,搬送ローラ65の円周面に沿うように滑らか
に曲げられて、紙葉4の走行の妨げにならないように、
該フィードローラ8,搬送ローラ65の円周面から若干
入り込んだ位置にある。そして、この先端側のカーブの
終端が、フィードローラ8と分離ローラ12との接点お
よび搬送ローラ65と舌片ローラ61との接点近傍で滑
らかに収納部1側に入り込む形状で、ここからピックア
ップローラ5方向に直線状に延びる紙葉走行面83が形
成されている。
【0048】84は前記集積片81を支持するガイド
で、このガイド84は樹脂等で構成され、図2に示すよ
うにピックアップローラ5側のブラケット27間に平板
状に延在し、該ピックアップローラ5が入り込む穴が開
けられているとともに、ブラケット27とピックアップ
ローラ5との間で、それぞれシャフト7が回転自在とな
るように該シャフト7に支持されている。
【0049】85は前記ガイド84の前端からほぼ水平
にフィードローラ8方向に伸びる2本のストッパアーム
で、このストッパアーム85の先端に、前記集積片81
の紙葉走行部82の先端に形成されたストッパピン82
aと当接することで、該集積片81の動作範囲を規制す
るためのストッパ部85aが形成されているとともに、
該ストッパアーム85の途中にフィードローラ8のシャ
フト11が載せられている。
【0050】86はガイド84の前端の前記ストッパア
ーム85にそれぞれ隣接した位置から鉤状にフィードロ
ーラ8方向に伸びる2本の支持アームで、この支持アー
ム86とストッパアーム85との間にシャフト11が挟
持されることで、ガイド84はシャフト11が回転自在
となるように該シャフト11にも支持されている。これ
により、シャフト11を支点としたブラケット27のピ
ックアップローラ5側の上下の動きに連動して、このガ
イド84もシャフト11を支点に上下に動く。
【0051】88は前記支点ピン81aに対応してガイ
ド84に設けられたピン受け部で、このピン受け部88
で支点ピン81aを支持することで集積片81はガイド
84に取り付けられており、これにより、集積片81は
支点ピン81aを中心に回転動作を行うようになってい
る。89は集積片81を支点ピン81aを中心に矢印h
方向に回転させるために、該集積片81に支点ピン81
aを中心にしたモーメントM2を与えるスプリングで、
このスプリング89は、集積片81の後端側に形成され
る押圧受け部81bとガイド84上に突出形成された突
起84aとの間に取り付けられている。
【0052】90は集積片81を支点ピン81aを中心
に矢印i方向に回転させるために、該集積片81に支点
ピン81aを中心にしたモーメントM1を与えるフレキ
シブルリミッッタで、このフレキシブルリミッタ90は
例えばバネ鋼で形成される鉤状の板バネであり、一端側
がガイド84上に取り付けられて、そこから後方に伸び
ている。そして、フレキシブルリミッタ90の途中に集
積片81の押圧受け部81bが当接するようになってい
るとともに、該フレキシブルリミッタ90の自由端とな
っている他端側は、図示しないフレームに固定されてい
るストッパ91と当接しており、ガイド84がシャフト
11を中心に回転動作をすることで、フレキシブルリミ
ッタ90がたわんで、集積片81の押圧受け部81bを
押圧するかあるいは押圧を開放して、これにより、集積
片81が回転動作を行う。
【0053】なお、前記スプリング89によって集積片
81に発生するモーメントM2は、紙葉4がベルト77
上を通過する際に集積片81を押し上げる力f1が走行
の負荷とならず、さらに、紙葉4が放出される時は紙葉
4の進行方向に対して後端を押して、収納部1へ落下さ
せるのに充分な力f2が発生するような大きさである。
【0054】また、前記フレキシブルリミッタ90によ
って発生するモーメントM1は、モーメントM2より大
きく、かつ、分離,繰り出し時には集積片81を前記フ
ィードローラ8の円周面とピックアップローラ5の円周
面とを結ぶ接線の内側に退避させた位置で保持するのに
充分な大きさである。これにより、図5(b)に示すよ
うに、フレキシブルリミッタ90が集積片81の押圧受
け部81bに当接していない状態では、集積片81はス
プリング89から与えられるモーメントM2により矢印
h方向に回転して、紙葉走行部82が下方に移動して行
き、集積片81の先端のストッパピン82aがガイド8
4のストッパアーム85の先端のストッパ部85aに当
接することで、スプリング89による集積片81の回転
動作は停止させられる。
【0055】なお、この集積片81のストッパピン82
aがガイド84のストッパ部85aに当接した状態で
は、集積片81の紙葉走行面83がフィードローラ8,
搬送ローラ65の円周面より収納部1側へ所定量δ出る
位置にある。なお、この紙葉走行面83の突出量δは、
紙葉4がベルト77上を通過する際に、スプリング89
のモーメントM2に抗して集積片81を矢印i方向へ押
し上げることができ、さらに、紙葉4が放出される時は
紙葉4の進行方向に対し後端を押して、収納部1へ落下
させるのに充分な量である。
【0056】また、図5(a)に示すように、フレキシ
ブルリミッタ90が集積片81の押圧受け部81bに当
接している状態では、フレキシブルリミッタ90から与
えられるモーメントM1により、集積片81はスプリン
グ89により与えられるモーメントM2に抗して矢印i
方向に回転して、紙葉走行部82が上方に移動して行
き、集積片81がガイド84に設けられた図示しないス
トッパ部に当接することで、フレキシブルリミッタ90
による集積片55の回転動作は停止させられる。
【0057】なお、この状態では、集積片81の紙葉走
行面83がフィードローラ8の円周面とピックアップロ
ーラ5の円周面とを結ぶ接線の内側に退避した位置にあ
る。以下に、本実施例の紙葉類分離繰り出し集積機構の
作用を説明する。なお、図5(a)は分離繰り出し時の
各部の状態を示し、図5(b)は集積時の各部の状態を
示している。
【0058】まず、分離繰り出し時においては、図示し
ない制御回路はソレノイド66への通電を停止状態とし
て舌片ローラ61を図5(a)に示す位置に退避させる
とともに、図示しない駆動手段によりブレード76を図
1に2点鎖線で示す位置まで回転させる。そして、ステ
ージ3を上昇させると、ステージ3上の最上位の紙葉4
がピックアップローラ5に当接し、この状態から、さら
にステージ3を上昇させると、ピックアップローラ5が
押し上げられ、ブラケット27がスプリング27dに抗
してシャフト11を中心に矢印j方向に回転する。
【0059】このとき、ガイド84もシャフト11を中
心に矢印j方向に回転し、フレキシブルリミッタ90が
集積片81の押圧受け部81bに当接して、そのバネ力
で該押圧受け部81bを押圧する。これにより、集積片
81は、フレキシブルリミッタ90から与えられるモー
メントM1により、スプリング89により与えられるモ
ーメントM2に抗して支点ピン81aを中心に矢印i方
向に回転する。そして、ステージ3を所定の位置h1ま
で上昇させると、集積片81はガイド84に設けられた
図示しないストッパ部に当接する位置まで、紙葉走行部
82が上方に移動して、紙葉走行面83がフィードロー
ラ8の円周面とピックアップローラ5の円周面とを結ぶ
接線の内側に退避するようになっており、ピックアップ
ローラ5による紙葉4の繰り出しの妨げにならないよう
になる。
【0060】このようにして、紙葉4にピックアップロ
ーラ5を圧接させた後、モータ21を回転させると、シ
ャフト11と一体にフィードローラ8,搬送ローラ65
が矢印a方向に回転するとともに、この回転がギヤ27
a〜27cを介してシャフト7に伝達され、ピックアッ
プローラ5が矢印a方向に回転する。ピックアップロー
ラ5が矢印a方向に回転して、高摩擦部材6と最上位の
紙葉4が接すると、高摩擦部材6と紙葉4との間に働く
摩擦力により、該紙葉4はフィードローラ8方向に繰り
出されて行く。
【0061】そして、ピックアップローラ5により繰り
出された紙葉4の先端がフィードローラ8と分離ローラ
12の間に挟み込まれ、さらにフィードローラ8の矢印
a方向の回転により、その外周部に設けられる高摩擦部
材9との間に働く摩擦力で紙葉4は矢印d方向への送り
力を受ける。ここで、分離ローラ12は矢印b方向にの
み回転可能となっているので、紙葉4が矢印d方向への
送り力を受けても分離ローラ12は回転せず紙葉4と分
離ローラ12との間には該紙葉4の送りを止める摩擦力
が生じる。しかしながら、分離ローラ12の高摩擦部材
13の紙葉4に対する摩擦力は、前記フィードローラ8
の高摩擦部材9の紙葉4に対する摩擦力より小さいの
で、ピックアップローラ5により繰り出された紙葉4が
1枚である場合には、該紙葉4は分離ローラ12による
摩擦力に抗して搬送されて、フィードローラ8,搬送ロ
ーラ65の矢印a方向の回転に伴い該搬送ローラ65と
ベルト77との間に挟持されて上方に搬送され、ブレー
ド76に沿って搬送されることでベルト69,70の間
に挟持され、さらにベルト69,70等により図示しな
い次の処理系へ搬送される。
【0062】所定枚数の紙葉4の繰り出しが終了する
と、モータ21によるフィードローラ8,搬送ローラ6
5およびピックアップローラ5の駆動が停止されるとと
もに、ステージ3をホームポジションまで下降させる。
ここで、このステージ3の下降にともなって、ブラケッ
ト27はスプリング27dの力により、ポスト30aに
当接する位置までシャフト11を中心に矢印k方向に回
転し、これにより、ガイド84もシャフト11を中心に
矢印k方向に回転する。
【0063】このとき、フレキシブルリミッタ90はス
トッパ91に当接しているので、ガイド84の矢印k方
向への回転によりたわみが生じ、該ガイド84に対して
押し上げられたかたちとなる。なお、ブラケット27を
回転させるスプリング27dのバネ力は、フレキシブル
リミッタ90のバネ力より強くしてある。フレキシブル
リミッタ90が押し上げられることで、該フレキシブル
リミッタ90が集積片81の押圧受け部81bに接しな
くなり、これにより、集積片81はスプリング89から
与えられるモーメントM2により支点ピン81aを中心
に矢印h方向に回転して、紙葉走行部82が下方に移動
して行く。そして、ストッパピン82aがストッパ部8
5aに当接することで、スプリング89による集積片8
1の回転範囲は規制されることとなっており、このと
き、集積片81の紙葉走行面83はフィードローラ8,
搬送ローラ65の円周面より収納部1側へ出た位置とな
る。
【0064】紙葉の集積時は、図5(b)に示すよう
に、ステージ3上に集積している紙葉4の最上面が集積
位置h2となるように、該ステージ3を上昇させる。こ
の位置では、紙葉4はピックアップローラ5に当接せ
ず、ブラケット27はポスト30aに当接する位置にあ
る。これにより、上述したように、フレキシブルリミッ
タ90はガイド84に対して押し上げられた状態となっ
て、集積片81の押圧受け部81bとは当接せず、該集
積片81はスプリング89から与えられるモーメントM
2により支点ピン81aを中心に矢印h方向に回転し
て、ストッパピン82aがストッパ部85aに当接する
状態にあり、紙葉走行面83がフィードローラ8,搬送
ローラ65の円周面より収納部1側へ出た位置にある。
【0065】そして、図示しない制御回路はソレノイド
66を駆動して舌片ローラ61を搬送ローラ65に押圧
するとともに、モータ21を前記分離繰り出し時と逆方
向に回転させる。これによりフィードローラ8および搬
送ローラ65、さらにはピックアップローラ5が矢印l
方向に回転する。そして、ベルト69,70間に挟持し
て搬送される紙葉が図示しない検出器により収納部1に
送り込むべき紙葉であると検出された場合、図示しない
駆動手段によりブレード76を図1に2点鎖線で示す位
置まで回転させて紙葉の搬送方向を切り換える。
【0066】ブレード76を作動させることで、ベルト
69,70間に挟持して搬送される紙葉はブレード76
に沿って送られて、ベルト77と搬送ローラ65との間
に挟持され、さらに、フィードローラ8と分離ローラ1
2および搬送ローラ65と舌片ローラ61との間に送り
込まれる。ここで、上述したように、集積片81の紙葉
走行面83はフィードローラ8,搬送ローラ65の円周
面より収納部1方向に入り込んでおり、紙葉4は、舌片
ローラ61と搬送ローラ65との間およびフィードロー
ラローラ8と分離ローラ12との間に入る前に、該舌片
ローラ61と搬送ローラ65との接点およびフィードロ
ーラローラ8と分離ローラ12との接点近傍に位置する
この紙葉走行面83の先端側に当接する。
【0067】このとき、紙葉走行面83の先端側は支点
ピン81aから離れているので、紙葉4が集積片81を
押し上げる力f1が、スプリング89から与えられるモ
ーメントM2により集積片81が紙葉4を押し下げよう
とする力f2より大きくなり、これにより、紙葉4が舌
片ローラ61と搬送ローラ65との間およびフィードロ
ーラ8と分離ローラ12との間に入ることで、該紙葉4
は集積片81を矢印i方向に持ち上げながら舌片ローラ
61と搬送ローラ65との間およびフィードローラ8と
分離ローラ12との間に挟持され、搬送ローラ65およ
びフィードローラ8が回転していることで、紙葉4は送
り力を受けて収納部1方向へ搬送される。
【0068】そして、紙葉4の後端が搬送ローラ65と
舌片ローラ61との間およびフィードローラ8と分離ロ
ーラ12との間を通過すると、紙葉4と集積片81と
は、支点ピン81aに近い紙葉走行面83の終端側で接
しているので、スプリング89から与えられるモーメン
トM2により集積片81が紙葉4を押し下げようとする
力f2が、紙葉4が集積片81を押し上げる力f1より
大きくなり、これにより、集積片81は矢印h方向に回
転して、該集積片81の紙葉走行面83が紙葉4の後端
を下方に押し下げる。さらに、紙葉4が搬送ローラ65
と舌片ローラ61との間を通過することで、該舌片ロー
ラ61が搬送ローラ65に当接して、舌片ローラ61は
駆動力を受けて回転し、舌片61aが集積片81により
押し下げられた紙葉4の後端をさらになで下ろし、これ
により、紙葉4は収納部1へ集積される。
【0069】ここで、紙葉4が集積片81を押し上げる
力f1と集積片81が紙葉4を押し下げようとする力f
2との関係は、集積片81の回転の中心を紙葉4の走行
方向の前方に設けてあるので、紙葉4が集積片81を押
し上げるときは、紙葉4は回転の中心である支点ピン8
1aから離れた位置において集積片83に力を加えるこ
とになり、これにより、モーメントの関係から集積片8
1が紙葉4を押し下げようとする力f2が弱いものとな
って、f1>f2となる。また、集積片81が紙葉4を
押し下げるときは、集積片81は回転の中心である支点
ピン81aに近い位置において紙葉4に力を加えること
になり、これにより、モーメントの関係から集積片81
が紙葉4を押し下げようとする力f2が強いものとなっ
て、f1<f2となる。このように、f2を紙葉4の後
端を押圧するために充分な力に設定した場合でも、モー
メントの関係からf1は紙葉4の走行の妨げにならない
程度の力に設定できる。
【0070】このように、収納部1へ紙葉4を送り込む
ために該紙葉4に送り力を与える搬送ローラ65を紙葉
4が通過すると、この紙葉4の後端を集積片81で下方
に押し下げており、これにより、舌片61aによるなで
下ろしがうまく行かない場合や、カールした紙葉や折れ
癖の強い紙葉が放出され、舌片61aが紙葉4の後端に
届かない場合でも、搬送ローラ65を通過した紙葉4は
直ぐに下方に落ち、連続して紙葉4を収納する場合に、
先行する紙葉4の後端に後続する紙葉4の先端が追突す
ることを防いでおり、次々と搬送されてくる紙葉を速や
かに収納部1へ集積することができるとともに、先行す
る紙葉と後続の紙葉との間隔を詰めて複数枚の紙葉を収
納する際の処理速度を上げることができる。
【0071】また、上記したように、フィードローラ8
の同軸上に搬送ローラ65を設けるとともに、分離ロー
ラ12に、紙葉の分離繰り出し時は紙葉の重送や連鎖を
防ぐ作用を持たせ、紙葉の集積時は収納部1へ紙葉を送
り込む作用を持たせることで、収納部1から紙葉を1枚
ずつに分離して繰り出してベルト69,70による搬送
経路に送り込むための搬送経路と、ベルト69,70に
よる搬送経路から収納部1へ紙葉を集積させるための搬
送経路とを紙葉が往復搬送される搬送経路として共用化
できる。
【0072】
【発明の効果】紙葉を収納部へ押し下げるために備えら
れた集積片は、フィードローラ,分離ローラにより紙葉
を収納部へ送り込んでいる間は押し上げられ、該紙葉が
フィードローラ,分離ローラを通過すると収納部側に入
り込んで紙葉を収納部へ押し下げるが、このとき、紙葉
が集積片を押し上げる力f1と集積片が紙葉を押し下げ
ようとする力f2との関係は、集積片が紙葉を押し下げ
るためにはf1<f2となることが必要で、紙葉が集積
片を押し上げるためにはf1>f2となることが必要で
ある。
【0073】ここで、本発明の集積片は、以上説明した
ように、紙葉の集積時において該紙葉の走行方向の前方
にあたるピックアップローラ側に回転動作の中心となる
支点を有するとともに、この支点から紙葉走行面がフィ
ードローラ方向に延びて、その先端が該フィードローラ
と分離ローラとの接点から若干出た位置まで延びている
ので、紙葉が集積片を押し上げるときは、紙葉は回転の
中心から離れた位置において集積片に力を加えることに
なり、これにより、集積片が紙葉を押し下げようとする
力f2が弱いものとなって、紙葉が集積片を押し上げる
力f1が強い力でなくても、紙葉が集積片を押し上げる
段階ではf1>f2となり、f1は紙葉の走行の妨げに
ならない程度の力に設定できるとともに、集積片を押し
上げる力f1が弱い薄い紙葉でもジャムすることなく、
整列して集積収納することができるという効果を有す
る。
【0074】そして、紙葉がピックアップローラと分離
ローラとの間を通過すると、集積片は回転の中心に近い
位置において紙葉に力を加えることになり、これによ
り、集積片が紙葉を押し下げようとする力f2が強いも
のとなって、確実に紙葉を収納部方向へ押し下げること
ができるという効果を有する。さらに、紙葉を繰り出す
ために、ステージを上昇させて、該ステージ上の紙葉に
よりピックアップローラが押圧されて押し上げられる
と、集積片はその紙葉走行面がピックアップローラの円
周面およびフィードローラの円周面から内側に入り込ん
だ位置まで退避するので、集積片は分離繰り出し時の負
荷にならず、重送,ミスフィードの起こりにくいという
効果を有する。
【0075】また、フィードローラと分離ローラが、紙
葉を収納部から分離して繰り出す作用と紙葉を収納部へ
送り込む作用をもつので、従来のように集積専用のロー
ラやベルト等からなる搬送路を設ける必要がなく、小型
で構成が簡単、しかも低価格の紙葉類分離繰り出し集積
機構を提供できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における紙葉類分離繰り出し
集積機構の側面図である。
【図2】本実施例の紙葉類分離繰り出し集積機構の要部
底面図である。
【図3】本実施例の紙葉類分離繰り出し集積機構の要部
正面図である。
【図4】本実施例の紙葉類分離繰り出し集積機構の破断
斜視図である。
【図5】本実施例の作用を示す説明図である。
【図6】舌片ローラの要部構成を示す説明図である。
【図7】従来における紙葉類分離繰り出し集積機構の斜
視図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】従来の集積時の動作の詳細を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 収納部 81 集積片 81a 支点ピン 83 紙葉走行面 84 ガイド 89 スプリング 90 フレキシブルリミッタ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の紙葉が堆積した状態で搭載さ
    れ、かつ該紙葉の堆積方向に移動するステージを有する
    収納部と、 前記収納部の直上に位置し、前記ステージ上の紙葉の堆
    積方向に沿って移動可能なピックアップローラと、 前記ピックアップローラを収納部方向に押圧するスプリ
    ングと、 前記収納部の前端側に位置するフィードローラと、 前記フィードローラと対向配置され、紙葉を収納部へ戻
    す方向にのみ回転可能な分離ローラと、 ピックアップローラおよびフィードローラを回転させる
    駆動手段とを備えた紙葉類分離繰り出し集積機構におい
    て、 前記ピックアップローラ側に回転動作の中心となる支点
    を有するとともに、この支点から前記フィードローラ方
    向に延びて、その先端が該フィードローラと分離ローラ
    の接点から出た位置まで延びる紙葉走行面を有する集積
    片と、 前記集積片の紙葉走行面が収納部に向かう方向に、該集
    積片を支点を中心に回転させる力を加えるスプリングと
    を備えたことを特徴とする紙葉類分離繰り出し集積機
    構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紙葉類分離繰り出し集積
    機構において、 前記集積片を支点を中心に回転させて、該集積片の紙葉
    走行面を、ピックアップローラとフィードローラを結ぶ
    接線から内側に入り込んだ位置に退避させる機構を備え
    たことを特徴とする紙葉類分離繰り出し集積機構。
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