JP3340167B2 - フィラー付きビードとその収納ホルダーとの取出し装置 - Google Patents

フィラー付きビードとその収納ホルダーとの取出し装置

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JP3340167B2 JP35975792A JP35975792A JP3340167B2 JP 3340167 B2 JP3340167 B2 JP 3340167B2 JP 35975792 A JP35975792 A JP 35975792A JP 35975792 A JP35975792 A JP 35975792A JP 3340167 B2 JP3340167 B2 JP 3340167B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/0016Handling tyres or parts thereof, e.g. supplying, storing, conveying
    • B29D2030/0044Handling tyre beads, e.g., storing, transporting, transferring and supplying to the toroidal support or to the drum

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フィラー付きビード
とその収納ホルダーとを、これらが積み重ねられた山の
上段側から順次取り出す取出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフィラー付きビードとその収納ホ
ルダーとの取出し装置としては、例えば特開平3ー11
1336号公報に記載されているようなものが知られて
いる。このものは、フィラー付きビードを収納した収納
ホルダーの山が載置されている台車を該山とともに間欠
的に1つの収納ホルダーの高さ分だけ上昇させる上昇手
段と、前記山からフィラー付きビードを取り出すビード
取出し手段と、前記山から収納ホルダーを取り出すホル
ダー取出し手段と、ホルダー取出し手段から収納ホルダ
ーを受け取り、前記山の上方において積み重ねた状態で
ストックするストック手段と、を備えたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のフィラー付きビードとその収納ホルダーとの
取出し装置にあっては、フィラー付きビード、収納ホル
ダーを取り出す毎に台車を1ピッチずつ上昇させるた
め、最下段のフィラー付きビード、収納ホルダーを取り
出したときには、台車は最初の山の高さとほぼ等しい高
さまで上昇している。このため次の取出し作業を行うに
は、該台車を一旦下限まで下降させ、その後、山が載置
されている台車と交換しなければならず、この結果、作
業能率が低くなるという問題点がある。しかも、取り出
された収納ホルダーを山の上方で積み重ねるようにして
いるので、積み重なった収納ホルダーの搬出には特別な
搬出手段が必要となり、装置全体が大型化し、構造も複
雑となるという問題点がある。さらに、ビード取出し手
段とホルダー取出し手段とは全く別個の手段であるた
め、構造が複雑になるとともに、干渉防止のための待ち
時間が必要となって作業能率が低くなるという問題点も
ある。
【0004】この発明は、構造簡単でかつ小型でありな
がらフィラー付きビードおよびその収納ホルダーを高能
率で次々と取り出すことができるフィラー付きビードと
その収納ホルダーとの取出し装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、取出
しステーションに搬入された移動台車上の、フィラー付
きビードが載置された収納ホルダーを多数積み重ねて構
成した山の上段側から順次フィラー付きビード、収納ホ
ルダーを1個ずつ取り出し、フィラー付きビードを受渡
しステーションまで搬送して受渡すとともに、収納ホル
ダーを集積ステーションに位置する移動台車まで搬送し
て次々と積み重ね集積するようにしたフィラー付きビー
ドとその収納ホルダーとの取出し装置であって、前記受
渡しステーションを取出しステーションの後方に、集積
ステーションを取出しステーションの前方に同一距離離
してそれぞれ配置するとともに、前記受渡しステーショ
ンと集積ステーションとを結ぶ直線に沿って前記距離だ
け往復動することができる可動フレームを設け、かつ、
該可動フレームの後方側にフィラー付きビードを保持・
解放することができるビード取出し手段を、前方側にビ
ード取出し手段から前記距離だけ離れ収納ホルダーを保
持・解放することができるホルダー取出し手段を設け、
さらに、取出しステーションにおける移動台車が空とな
ったとき、該移動台車を取出しステーションから集積ス
テーションまで移送するとともに、集積ステーションに
おける移動台車を集積ステーション外へ搬出する移送手
段と、を備えることにより達成することができる。
【0006】
【作用】今、取出しステーションに搬入された移動台車
上には、フィラー付きビードが載置された収納ホルダー
を多数積み重ねて構成した山が載置され、また、集積ス
テーションには空の移動台車が停車しているとする。次
に、この山からフィラー付きビード、収納ホルダーを取
り出すが、この場合には、まず、ビード取出し手段によ
り山の最上段からフィラー付きビードを保持して取出し
た後、可動フレームを後方に向かって隣接する2つのス
テーション間の距離だけ移動させ、ビード取出し手段を
受渡しステーションまで、ホルダー取出し手段を取出し
ステーションまで移動させる。次に、フィラー付きビー
ドをビード取出し手段による保持から解放して受渡すと
ともに、フィラー付きビードが取り去られた最上段の収
納ホルダーをホルダー取出し手段により保持して取り出
す。次に、可動フレームを前方に向かって前記距離と同
一距離だけ移動させ、ホルダー取出し手段を集積ステー
ションまで、ビード取出し手段を取出しステーションま
で移動させる。このようにビード取出し手段、ホルダー
取出し手段の双方を可動フレームに取り付け一体的に移
動させるようにしたので、ビード取出し手段、ホルダー
取出し手段同士の干渉防止のための待ち時間が不要とな
って作業能率が向上するとともに、これらの駆動系統が
小型化し構造も簡単となる。次に、収納ホルダーをホル
ダー取出し手段による保持から解放して集積ステーショ
ンの移動台車上に積み重ねるとともに、山の最上段(前
述より1段低くなっている)からフィラー付きビードを
ビード取出し手段により保持して取り出す。その後、前
述と同様の作動を繰り返し行い、山の上段側からフィラ
ー付きビード、収納ホルダーを順次1個ずつ取出し、フ
ィラー付きビードについては受渡しステーションで受渡
し、収納ホルダーについては集積ステーションの移動台
車上に積み重ねる。このようにして山を構成する全ての
フィラー付きビード、収納ホルダーが取り出され、取出
しステーションに位置する移動台車が空となると、移送
手段によって該空の移動台車を取出しステーションから
集積ステーションまで移送するとともに、収納ホルダー
のみの山が載置されている移動台車を集積ステーション
から該集積ステーション外へ搬出する。次に、フィラー
付きビード、収納ホルダーの山が載置された移動台車を
取出しステーションに搬入する。このように、この発明
ではフィラー付きビード、収納ホルダーの取出し時、移
動台車の高さ位置に変化はない(上昇しない)ので、取
出しステーションにおいて空となった移動台車をそのま
ますぐに(下降させることなく)集積ステーションまで
移送することができ、作業能率が向上する。また、取出
しステーションにおいて空となった移動台車は、集積ス
テーションに移送され収納ホルダーの載置用として用い
られるため、積み重ねられ山となった収納ホルダーは該
移動台車を移動させるだけで搬出することができ、装置
が小型化するとともに簡単となる。その後、前述と同様
の作動が繰り返され、フィラー付きビード、収納ホルダ
ーがそれぞれ取り出され、受渡しおよび集積される。
【0007】また、請求項2に記載のように構成すれ
ば、フィラー付きビードのフィラーが屈曲して収納ホル
ダーの表面に粘着していても、該フィラー付きビードを
収納ホルダーから確実に分離して取出すことができる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1、2、3において、11は床面12上を走行
することができる複数の移動台車であり、各移動台車11
の四隅部下面には床面12上を転動する車輪13がそれぞれ
回転可能に支持されている。各移動台車11上には一対の
ホルダー受け14が取付けられ、これらのホルダー受け14
は互いに所定距離だけ離れている。そして、これから取
出し作業を行う移動台車11の各ホルダー受け14上には、
フィラー付きビード15が載置された収納ホルダー16を多
数段積み重ねて構成した山17がそれぞれ載置されてい
る。前記収納ホルダー16は下方に向かって末広がりとな
った截頭円錐形の傾斜部20を有し、この傾斜部20の上端
にはフィラー付きビード15のビード21が載置されるリン
グ状の載置部22が設けられ、その下端に収納ホルダー16
が積み重ねられたとき当接する支持部23を有する。この
結果、支持部23の上端に支持部23の下端を当接させた状
態で収納ホルダー16を次々と上方に積重ねると、隣接す
る収納ホルダー16間には、フィラー付きビード15のフィ
ラー24が収納される截頭円錐形の空間25が形成される。
【0009】Aは取出しステーションであり、この取出
しステーションAには前記2つの山17が載置された移動
台車11が搬入され、フィラー付きビード15および収納ホ
ルダー16が1個ずつ上段側から順次取り出される。この
取出しステーションAの後方には該取出しステーション
Aから所定距離離れて受渡しステーションBが設けら
れ、この受渡しステーションBには山17から取出された
フィラー付きビード15を受取った後、レール26にガイド
されながら後方に移動して図示していないビードセッタ
ーに供給するビード供給機27が設けられている。取出し
ステーションAの前方には該取出しステーションAと受
渡しステーションBとの間の距離と同一距離だけ離れて
集積ステーションCが設けられ、この集積ステーション
Cにおいては山17から取り出された収納ホルダー16が収
納ホルダー16のみを集積する移動台車11上に積み重ねら
れる。28は床面12に設置された前後方向に延びる移送手
段としてのシリンダであり、このシリンダ28のピストン
ロッド29の先端は移動台車11に固定されたブロック30に
当接することができる。そして、このシリンダ28のピス
トンロッド29が突出して取出しステーションAに位置し
ている移動台車11のブロック30を押圧すると、該取出し
ステーションAに位置している移動台車11および集積ス
テーションCに位置している移動台車11はそれぞれ集積
ステーションCおよび集積ステーションC外へと移送搬
出される。Dは取出しステーションAの側方に設けられ
た待機ステーションであり、この待機ステーションDに
おいては次に取出し作業が行われる移動台車11が待機し
ており、この待機中の移動台車11上にはフィラー付きビ
ード15および収納ホルダー16が多数積み重ねられた2つ
の山17が載置されている。なお、各ステーションA、
C、Dにおいては、移動台車11は図示していない台車ロ
ック手段によりロックされ移動が規制される。
【0010】31は受渡しステーションBの後方の床面12
上に設置された垂直フレーム、32は集積ステーションC
の前方の床面12上に設置された垂直フレームであり、こ
れらの垂直フレーム31、32の上端同士は受渡しステーシ
ョンB、集積ステーションCを結ぶ直線に平行に延びる
水平ビーム33によって連結されている。この水平ビーム
33の側面には該水平ビーム33に沿って延びるガイドレー
ル34が固定されている。35は前記ガイドレール34に摺動
可能に係合するスライドベアリング36が取付けられた可
動フレームであり、この可動フレーム35には前記水平ビ
ーム33の上面に取り付けられた前後方向に延びるシリン
ダ37のピストンロッド38の先端に連結されている。この
結果、前記シリンダ37が作動すると、可動フレーム35は
水平ビーム33に沿って隣接する2つのステーション間、
例えばA、C間の距離だけ往復動する。
【0011】前記可動フレーム35の後方側にはスライド
ベアリング40を介して垂直に延びる昇降ロッド41が昇降
可能に支持され、この昇降ロッド41の下端には支持フレ
ーム42が取り付けられている。また、前記可動フレーム
35には垂直に延びるブレーキ付きシリンダ43が取り付け
られ、このシリンダ43のピストンロッド44の先端は前記
支持フレーム42に連結されている。前記支持フレーム42
には前後方向に離れた一対のビード取出し手段48が設け
られ、各ビード取出し手段48は支持フレーム42に回動可
能に支持された左右方向に延びる水平な回動軸49を有す
る。この回動軸49には可動台50が取り付けられ、この可
動台50には支持フレーム42に支持されたシリンダ51のピ
ストンロッド52の先端が連結されている。そして、この
シリンダ51が作動すると、可動台50は回動軸49を中心と
して90度だけ回動する。前記可動台50にはシリンダ53が
取り付けられ、このシリンダ53のピストンロッド54の先
端部にはスリーブ55が固定されている。56は中央部を前
記スリーブ55が貫通する円板状の支持体であり、この支
持体56と前記スリーブ55との間には球面継手57が介装さ
れている。この結果、支持体56は前記球面継手57によっ
て多少首振りが可能となる。この支持体56の半径方向外
端部には磁石58が埋設固定され、この磁石58は山17の最
上段に位置する収納ホルダー16上のビード21を上方から
吸着することができる。また、前記支持体56の半径方向
外縁部には複数の半径方向に延びるシリンダ60が取り付
けられ、これらのシリンダ60は周方向に等距離離れて配
置されている。これらのシリンダ60のピストンロッド61
の先端は一端が支持体56に揺動可能に支持されたフック
62の中央部に連結され、これらフック62の他端部には、
該フック62が図3に実線で示す位置まで揺動したとき、
ビード21の下方に侵入して該ビード21を下方から引っ掛
けることができる爪部63が形成されている。なお、64、
65は前記フック62の揺動に基づく相互干渉を防止するた
め、支持体56の外縁部、収納ホルダー16の載置部22の近
傍に形成された切り欠きである。66は支持フレーム42に
取り付けられた複数の押し付け部材であり、これらの押
し付け部材66は最上段のフィラー付きビード15を収納ホ
ルダー16から離脱させるために支持フレーム42を下降さ
せたとき、最上段の収納ホルダー16の支持部23の上端に
係合して該収納ホルダー16を下方に押し付ける。この結
果、フィラー付きビード15の取出し時、該収納ホルダー
16の移動が規制され、収納ホルダー16からのフィラー付
きビード15の離脱が補助される。
【0012】前記支持体56の上方には前記スリーブ55が
貫通する可動プレート69が設けられ、この可動プレート
69の上面には可動台50に設けられた円筒ガイド70内に摺
動可能に挿入されたガイドロッド71が取り付けられてい
る。72はスリーブ55の外周に固定されたリング状のスプ
リング受け73と可動プレート69との間に介装されたスプ
リングであり、このスプリング72は可動プレート69を下
方に向かって付勢する。可動プレート69の外端縁には前
記切り欠き64を貫通する複数のガイド体75が固定され、
各ガイド体75はその下端部で半径方向外側に傾斜面76を
有する。そして、これら可動プレート69が下降して収納
ホルダー16内にガイド体75が挿入されると、収納ホルダ
ー16はガイド体75の傾斜面76によって押され正規位置に
センタリングされる。また、このガイド体75は傾斜面76
の上端に連続する水平面77を有し、該水平面77は可動プ
レート69が下降したとき、収納ホルダー16の上端面に係
合することができる。前述した回動軸49、可動台50、シ
リンダ51、53、スリーブ55、支持体56、球面継手57、磁
石58、シリンダ60、フック62、押し付け部材66、可動プ
レート69、円筒ガイド70、ガイドロッド71、スプリング
72、スプリング受け73、ガイド体75は全体として、前述
したビード取出し手段48を構成する。
【0013】78は支持フレーム42の下端部に取り付けら
れた光電センサであり、これらの光電センサ78はその光
路78aが最上段の収納ホルダー16によって遮断されたと
き、信号を出力してシリンダ43のピストンロッド44の移
動速度を低下させて支持フレーム42、ビード取出し手段
48の下降速度を減速する。また、前記光電センサ78より
上方の支持フレーム42にも光電センサ79が取り付けら
れ、これらの光電センサ79はその光路79aが最上段の収
納ホルダー16によって遮断されたとき、信号を出力して
シリンダ43の作動を停止させるとともにブレーキを掛
け、支持フレーム42、ビード取出し手段48の下降を停止
させる。
【0014】前記可動フレーム35の前方側にはスライド
ベアリング80を介して垂直に延びる昇降ロッド81が昇降
可能に支持され、この昇降ロッド81の下端には支持フレ
ーム82が取り付けられている。また、前記可動フレーム
35には垂直に延びるシリンダ83が取り付けられ、このシ
リンダ83のピストンロッド84の先端は前記支持フレーム
82に連結されている。前記支持フレーム82には前後方向
に離れた一対のホルダー取出し手段87が設けられ、これ
らのホルダー取出し手段87は前記ビード取出し手段48か
ら2つのステーション間の距離、例えば取出し、集積ス
テーションA、C間の距離と同一距離だけ離れている。
各ホルダー取出し手段87は、図1、4に示すように、支
持フレーム82に固定された垂直な支持軸88を有し、この
支持軸88には水平な支持体89が固定されている。この支
持体89の下面には複数対のガイドブロック90が取り付け
られ、これら対をなすガイドブロック90にはそれぞれ支
持爪91が半径方向に移動可能に支持されている。そし
て、これらの支持爪91はカム機構92の作動によってガイ
ドブロック90にガイドされながら同期して半径方向に移
動する。また、これら支持爪91が半径方向内側に移動し
たときには、前記収納ホルダー16の最小内径部を通過す
ることができ、一方、半径方向外側に移動したときに
は、載置部22の下面に接触して該収納ホルダー16を下方
から支持することができる。
【0015】前記支持体89より下方の支持軸88にはスリ
ーブ94が摺動可能に嵌合され、このスリーブ94には昇降
体95が取り付けられている。この昇降体95の上面にも前
述と同様の複数対のガイドブロック96が取り付けられ、
これら対をなすガイドブロック96には複数の押え爪97が
半径方向に移動可能に支持されている。そして、これら
の押え爪97はカム機構98の作動によってガイドブロック
96にガイドされながら同期して半径方向に移動する。ま
た、これら押え爪97も半径方向内側に移動したときに
は、前記収納ホルダー16の最小内径部を通過することが
でき、一方、半径方向外側に移動したときには、載置部
22上に載置されているフィラー付きビード15を上方から
押し付けることができる。前記昇降体95は支持軸88に形
成された段差99とスリーブ94との間に介装されたスプリ
ング 100により下方に向かって付勢されるが、この昇降
体95の下方への移動は支持軸88の下端に固定されたスト
ッパー 101によって制限される。また、前記昇降体95の
半径方向外端には等角度離れて複数のガイド体 102が固
定され、各ガイド体 102は下端部外側に傾斜面 103を有
する。この結果、例えば、フィラー付きビード15の取出
しによって山17が傾斜して最上段の収納ホルダー16が正
規位置からずれていても、昇降体95が下降したとき、ガ
イド体 102の傾斜面 103が最上段の収納ホルダー16内に
接触しながら挿入されることで、該収納ホルダー16はセ
ンタリングされて正規の取出し位置に復帰される。前述
した支持軸88、支持体89、ガイドブロック90、支持爪9
1、カム機構92、スリーブ94、昇降体95、ガイドブロッ
ク96、押え爪97、カム機構98、スプリング 100、ストッ
パー 101、ガイド体 102は全体として、前述したホルダ
ー取出し手段87を構成する。
【0016】106は支持フレーム82の下端部に取り付け
られた光電センサであり、これらの光電センサ 106はそ
の光路 106aが最上段の収納ホルダー16によって遮断さ
れたとき、信号を出力してシリンダ83のピストンロッド
84の移動速度を低下させて支持フレーム82、ホルダー取
出し手段87の下降速度を減速する。また、前記光電セン
サ 106より上方の支持フレーム82にも上下に離れて光電
センサ 108、 110が取り付けられ、これらの光電センサ
108、 110はその光路 108a、 110aが収納ホルダー16
によって遮断されたとき、信号を出力してシリンダ83の
作動を停止させるとともにブレーキを掛け、支持フレー
ム82、ホルダー取出し手段87の下降を停止させる。
【0017】次に、この発明の一実施例の作用について
説明する。今、取出しステーションAに、フィラー付き
ビード15、収納ホルダー16からなる2つの山17が載置さ
れた移動台車11が搬入されたとする。このとき、集積ス
テーションCには空の移動台車11が停車しており、ま
た、可動フレーム35は前進限まで移動して停止し、ビー
ド取出し手段48が取出しステーションAに、ホルダー取
出し手段87が集積ステーションCに位置している。
【0018】次に、取出しステーションAに位置する移
動台車11上の山17からフィラー付きビード15を取り出す
が、この場合には、まず、シリンダ43を作動してピスト
ンロッド44を突出させ、支持フレーム42、ビード取出し
手段48を時間短縮のため高速で下降させる。この下降の
途中において光電センサ78が最上段の収納ホルダー16を
検出すると、シリンダ43に信号が送られ支持フレーム42
等の下降速度が減速される。この状態で支持フレーム4
2、ビード取出し手段48がさらに下降して光電センサ79
が最上段の収納ホルダー16を検出すると、シリンダ43に
信号が送られてその作動が停止されるとともにブレーキ
が掛けられ、支持フレーム42、ビード取出し手段48が所
定の位置に高精度で停止する。このとき、押し付け部材
66は各山17の最上段に位置する収納ホルダー16の支持部
23の上端に当接し、該収納ホルダー16を下方に向かって
押し付ける。次に、各ビード取出し手段48のシリンダ53
が作動してピストンロッド54が突出し、支持体56、可動
プレート69が一体となって下降する。この下降の途中に
おいて、ガイド体75が最上段の収納ホルダー16内に侵入
するが、このとき、これらガイド体75の傾斜面76によっ
て最上段の収納ホルダー16はセンタリングされ、また、
各山17は傾斜が修正されて直立状態となる。その後、各
ガイド体75の水平面77が最上段の収納ホルダー16の上面
に当接するが、この当接後もさらにピストンロッド54を
突出させるのである。これにより、スプリング72が圧縮
されるが、このスプリング72の圧縮によって蓄えられた
弾性力は押圧力として最上段の収納ホルダー16に与えら
れ、該最上段の収納ホルダー16を2段目の収納ホルダー
16に強力に押し付ける。
【0019】そして、前記ピストンロッド54の突出は、
磁石58が最上段の収納ホルダー16に載置されているビー
ド21に当接したとき停止する。この結果、フィラー付き
ビード15のビード21は磁石58によって吸着される。ここ
で、フィラー付きビード15が水平に対して多少傾斜して
いるような場合であっても、支持体56が球面継手57によ
ってフィラー付きビード15の姿勢と同一傾斜となるよう
首振りするため、ビード21は磁石58により全周に亘って
吸着される。次に、各ビード取出し手段48のシリンダ60
を作動してピストンロッド61を引っ込ませ、フック62を
図3に仮想線で示す位置から実線で示す位置まで揺動さ
せる。これにより、フック62の爪部63は最上段のビード
21の下方に侵入する。
【0020】次に、シリンダ53のピストンロッド54を引
っ込め、支持体56を上昇させる。これにより、最上段の
フィラー付きビード15は磁石58によって上方から吸着さ
れ、また、フック62の爪部63によって下方から引っ掛け
られながら上昇し、最上段の収納ホルダー16から取り出
される。しかも、このとき、最上段の収納ホルダー16は
前述のように押し付け部材66、スプリング72の付勢力に
よって下方に押し付けられている。このようなことか
ら、フィラー24が収納ホルダー16の外表面に粘着してい
ても、フィラー付きビード15を収納ホルダー16から確実
に分離して取り出すことができる。このようにして取出
しステーションAの各山17からビード取出し手段48がフ
ィラー付きビード15をそれぞれ取り出すと、シリンダ43
のピストンロッド44を引っ込め、支持フレーム42、ビー
ド取出し手段48を上昇限まで移動させる。
【0021】次に、シリンダ37を作動してピストンロッ
ド38を突出させ、可動フレーム35を後方に向かって2つ
のステーション間の距離と同一距離だけ移動させる。こ
の結果、フィラー付きビード15を保持しているビード取
出し手段48は受渡しステーションBまで移動し、ホルダ
ー取出し手段87は取出しステーションAまで移動する。
このようにビード取出し手段48、ホルダー取出し手段87
の双方を可動フレーム35に取り付け一体的に移動させる
ようにしたので、ビード取出し手段48、ホルダー取出し
手段87同士の干渉防止のための待ち時間が不要となって
作業能率が向上するとともに、これらの駆動系統が小型
化し構造も簡単となる。次に、ビード取出し手段48のシ
リンダ51を作動してピストンロッド52を引っ込め、可動
台50、支持体56、フィラー付きビード15を回動軸49を中
心として90度だけ回動し、フィラー付きビード15を対向
状態で直立させる。次に、シリンダ43のピストンロッド
44を突出させて支持フレーム42、ビード取出し手段48を
図1に仮想線で示すようにフィラー付きビード15がビー
ド供給機27に対向する位置まで下降させる。またこの間
に、各ビード取出し手段48のシリンダ60のピストンロッ
ド61を突出させてフック62を図3に仮想線で示す位置ま
で揺動させ、ビード21をフック62から解放する。次に、
シリンダ53のピストンロッド54を突出させてビード21を
ビード供給機27に接近させた後、該ビード供給機27によ
って磁石58に吸着されているフィラー付きビード15を内
径側から把持する。その後、シリンダ53のピストンロッ
ド54を引っ込めると、フィラー付きビード15はこの受渡
しステーションBにおいて磁石58による保持から解放さ
れ、ビード供給機27に受渡される。次に、シリンダ43の
ピストンロッド44を引っ込め、支持フレーム42、ビード
取出し手段48を上昇限まで上昇させる。このとき、シリ
ンダ51のピストンロッド52を引っ込めてビード取出し手
段48を水平になるまで回動させる。その後、ビード供給
機27は受け取ったフィラー付きビード15を次工程へ搬送
する。
【0022】一方、取出しステーションAにおいては、
各山17の最上段の収納ホルダー16が空となったが、この
空の収納ホルダー16を前記フィラー付きビード15の受渡
し作業と同時に取り出す。この場合には、まず、シリン
ダ83のピストンロッド84を突出させて支持フレーム82、
ホルダー取出し手段87を時間短縮のために高速で下降さ
せる。この下降の途中において光電センサ 106が最上段
の収納ホルダー16を検出すると、シリンダ83に信号が送
られ、支持フレーム82等の下降速度が減速される。その
後、ガイド体 102が最上段の収納ホルダー16内に侵入す
るが、このとき、これらガイド体 102の傾斜面 103によ
って最上段の収納ホルダー16はセンタリングされ、ま
た、各山17は傾斜が修正されて直立状態となるため、前
述のフィラー付きビード15の取出し作業によって収納ホ
ルダー16の位置がずれていても問題はない。次に、光電
センサ 110が最上段の収納ホルダー16を検出すると、シ
リンダ83に信号が送られてその作動が停止され、支持フ
レーム82、ホルダー取出し手段87の下降が停止する。こ
のとき、押え爪97は最上段の収納ホルダー16の載置部22
と最上段の直下に位置する2段目の収納ホルダー16の載
置部22との間に位置している。次に、カム機構98を作動
して複数の押え爪97を同期して半径方向外側に移動さ
せ、これら押え爪97の先端部を2段目の収納ホルダー16
に載置されているフィラー付きビード15の直上に位置さ
せる。次に、シリンダ83のピストンロッド84を再び突出
させ、支持フレーム82、ホルダー取出し手段87を下降さ
せる。この下降により前記2段目の収納ホルダー16に載
置されているフィラー付きビード15が押え爪97によって
上側から押し付けられる。この状態でホルダー取出し手
段87はさらに下降するため、スプリング 100が圧縮さ
れ、このスプリング 100に蓄えられた弾性力によってフ
ィラー付きビード15を強力に2段目の収納ホルダー16に
押し付ける。そして、光電センサ 108が最上段の収納ホ
ルダー16を検出すると、シリンダ83に信号が送られてそ
の作動が停止されるとともにブレーキが掛けられ、支持
フレーム82、ホルダー取出し手段87が所定の位置に高精
度で停止する。このとき、支持爪91は最上段の収納ホル
ダー16の載置部22と2段目の収納ホルダー16の載置部22
との間に位置している。次に、カム機構92を作動して複
数の支持爪91を同期して半径方向外側に移動させ、これ
ら支持爪91を最上段の収納ホルダー16の載置部22の直下
に侵入させる。次に、シリンダ83のピストンロッド84を
引っ込ませて支持フレーム82、ホルダー取出し手段87を
上昇限まで上昇させる。この上昇の途中で、支持爪91は
最上段の空である収納ホルダー16の載置部22の下面に当
接し、該収納ホルダー16を下方から保持しながら各山17
から取り出す。このとき、フィラー付きビード15はスプ
リング 100の付勢力によって2段目の収納ホルダー16に
押し付けられているので、該フィラー付きビード15が変
形して最上段の収納ホルダー16に粘着していても、最上
段の収納ホルダー16はこのフィラー付きビード15から確
実に分離され、フィラー付きビード15が収納ホルダー16
と一緒に取り出されるようなことはない。その後、各ホ
ルダー取出し手段87のカム機構98を作動して押え爪97を
内端限まで移動させる。
【0023】そして、両支持フレーム42、82が上昇限に
到達すると、シリンダ37のピストンロッド38を引っ込め
可動フレーム35を前方に向かって前記距離と同一距離だ
け移動させる。この結果、ビード取出し手段48は取出し
ステーションAまで移動し、空の収納ホルダー16を保持
しているホルダー取出し手段87は集積ステーションCま
で移動する。その後、集積ステーションCにおいては、
ホルダー取出し手段87が保持している収納ホルダー16を
移動台車11上に積み重ね集積する。この場合には、ま
ず、シリンダ83のピストンロッド84を突出させて支持フ
レーム82、ホルダー取出し手段87を高速で下降させる。
この下降の途中において光電センサ 106が最上段の収納
ホルダー16(収納ホルダー16が1段も積み重ねられてい
ない場合には、ホルダー受け14)を検出すると、シリン
ダ83に信号が送られ、支持フレーム82等の下降速度が減
速される。そして、この低速での下降の途中において、
収納ホルダー16は移動台車11のホルダー受け14(収納ホ
ルダー16が既に積み重ねられている場合には最上段の収
納ホルダー16)上に載置される。ここで、該収納ホルダ
ー16はホルダー取出し手段87の支持爪91によって下方か
ら支持されているだけであるため、ホルダー受け14上に
載置されると、支持爪91から離脱して浮き上がる。この
ような状態となったとき、光電センサ 108が該離脱した
収納ホルダー16を検出し、シリンダ83の作動を停止させ
るとともにブレーキを掛け、ホルダー取出し手段87を所
定位置に高精度で停止させる。次に、各ホルダー取出し
手段87のカム機構92を作動して支持爪91を内端限まで移
動させた後、シリンダ83のピストンロッド84を引っ込め
て支持フレーム82、ホルダー取出し手段87を上昇限まで
上昇させる。なお、このとき、取出しステーションAに
おいては、1段低くなった各山17の最上段に位置するフ
ィラー付きビード15をビード取出し手段48によって前述
と同様に取り出すが、この取出し作業は以後に説明する
繰り返し作業の一部である。
【0024】その後、前述と同様の作動を繰り返し行
い、取出しステーションAに位置する各山17の上段側か
らフィラー付きビード15、収納ホルダー16を順次1個ず
つ取出し、フィラー付きビード15については受渡しステ
ーションBまで搬送してビード供給機27に受渡し、収納
ホルダー16については集積ステーションCまで搬送して
移動台車11上(詳しくは既に集積された収納ホルダー16
上)に積み重ね集積する。このようにして各山17を構成
する全てのフィラー付きビード15、収納ホルダー16が取
り出され、取出しステーションAに位置する移動台車11
が空となると、シリンダ28のピストンロッド29を突出し
て取出しステーションAに位置している移動台車11のブ
ロック30を押圧する。これにより、取出しステーション
Aに位置している空の移動台車11および集積ステーショ
ンCに位置し収納ホルダー16からなる山が載置されてい
る移動台車11はそれぞれ集積ステーションCおよび集積
ステーションC外へと移送搬出される。次に、シリンダ
28のピストンロッド29を引っ込めた後、待機ステーショ
ンDで待機しフィラー付きビード15、収納ホルダー16の
山17が載置されている移動台車11を、取出しステーショ
ンAに搬入する。以後、前述と同様の作動が繰り返さ
れ、フィラー付きビード15、収納ホルダー16が次々と山
17から取り出される。このように、この実施例ではフィ
ラー付きビード15、収納ホルダー16の取出し時、移動台
車11の高さ位置に変化はない(上昇しない)ので、取出
しステーションAにおいて空となった移動台車11をその
まますぐに(下降させることなく)集積ステーションC
まで移送することができ、作業能率が向上する。また、
取出しステーションAにおいて空となった移動台車11
は、集積ステーションCに移送され収納ホルダー16の載
置用として用いられるため、積み重ねられて山となった
収納ホルダー16は該移動台車11を移動させるだけで搬出
することができ、装置が小型化するとともに簡単とな
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、構造簡単でかつ小型でありながらフィラー付きビー
ドおよびその収納ホルダーを高能率で次々と取り出すこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す概略正面図である。
【図2】その概略平面図である。
【図3】図1のIーI矢視断面図である。
【図4】図1のIIーII矢視断面図である。
【符号の説明】
11…移動台車 15…フィラー付きビード 16…収納ホルダー 17…山 28…移送手段 35…可動フレーム 48…ビード取出し手段 58…磁石 62…フック 66…押し付け部材 87…ホルダー取出し手段 A…取出しステーション B…受渡しステーション C…集積ステーション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 59/00 - 59/04 B65G 59/10 B65G 60/00 B29D 30/00 - 30/72

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】取出しステーションに搬入された移動台車
    上の、フィラー付きビードが載置された収納ホルダーを
    多数積み重ねて構成した山の上段側から順次フィラー付
    きビード、収納ホルダーを1個ずつ取り出し、フィラー
    付きビードを受渡しステーションまで搬送して受渡すと
    ともに、収納ホルダーを集積ステーションに位置する移
    動台車まで搬送して次々と積み重ね集積するようにした
    フィラー付きビードとその収納ホルダーとの取出し装置
    であって、前記受渡しステーションを取出しステーショ
    ンの後方に、集積ステーションを取出しステーションの
    前方に同一距離離してそれぞれ配置するとともに、前記
    受渡しステーションと集積ステーションとを結ぶ直線に
    沿って前記距離だけ往復動することができる可動フレー
    ムを設け、かつ、該可動フレームの後方側にフィラー付
    きビードを保持・解放することができるビード取出し手
    段を、前方側にビード取出し手段から前記距離だけ離れ
    収納ホルダーを保持・解放することができるホルダー取
    出し手段を設け、さらに、取出しステーションにおける
    移動台車が空となったとき、該移動台車を取出しステー
    ションから集積ステーションまで移送するとともに、集
    積ステーションにおける移動台車を集積ステーション外
    へ搬出する移送手段と、を備えたことを特徴とするフィ
    ラー付きビードとその収納ホルダーとの取出し装置。
  2. 【請求項2】前記ビード取出し手段は、取出しステーシ
    ョンにおける山の最上段に位置するフィラー付きビード
    のビードを上方から吸着する磁石と、揺動したときビー
    ドの下方に侵入して該ビードを下方から引っ掛けるフッ
    クと、磁石およびフックによって最上段のフィラー付き
    ビードを収納ホルダーから離脱させるとき、最上段の収
    納ホルダーを下方に押し付け、収納ホルダーからのフィ
    ラー付きビードの離脱を補助する押し付け部材と、を備
    えた請求項1記載のフィラー付きビードとその収納ホル
    ダーとの取出し装置。
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