JP3339896B2 - 手術用顕微鏡 - Google Patents

手術用顕微鏡

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JP3339896B2
JP3339896B2 JP00600693A JP600693A JP3339896B2 JP 3339896 B2 JP3339896 B2 JP 3339896B2 JP 00600693 A JP00600693 A JP 00600693A JP 600693 A JP600693 A JP 600693A JP 3339896 B2 JP3339896 B2 JP 3339896B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細な部位を手術する
際に用いられる手術用顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、手術用顕微鏡には、光学的な実体
顕微鏡が用いられてきたが、近年ではその視野内に他の
情報、例えば手術部位の超音波診断画像を表示したい等
の要望から種々の電気的立体表示による手術用顕微鏡が
考案されている。
【0003】立体像を電気信号として取込む手段には、
例えば特開昭62−262820号公報に開示されたも
のがある。これは、対物レンズの瞳付近にシャッタを設
け、視差のある2つの光束を1台の撮像装置に交互に入
射して立体像を取込むものであり、撮像装置が1台なの
で安価に構成できる。
【0004】他の手段には、特開平1−319721号
公報に開示されたものがある。これは、視差のある2つ
の光束を重複させるとともに、同じくシャッタにより1
台の撮像装置に交互に入射して立体像を取込むものであ
り、やはり安価に構成できる。
【0005】これら立体像取込み手段を電気的立体表示
による顕微鏡、例えば特開平3−39711号公報に開
示されているような顕微鏡に組合わせれば、安価な電気
的立体表示による手術用顕微鏡が提供できる。この場
合、前記特開平3−39711号公報にも記載されてい
る通り、対物光学系に対し接眼光学系は位置的に制約さ
れることがないため、術者は楽な姿勢で手術を行なうこ
とが可能となる。
【0006】ところが、前記特開平3−39711号公
報に開示の顕微鏡も含め、これらの構成では観察点から
対物レンズに至る観察光軸まわりの一方向の視差をもっ
た像しか取込めないため、例えば、前記観察光軸まわり
に観察者が移動した場合、立体観察するために顕微鏡も
観察光軸まわりに回転させる必要があった。
【0007】また、手術の高度化に伴い、2人の術者に
よる手術が増加しており、例えば観察光軸まわりに90
°或は180°の角度をなして手術作業を行なうが、前
記構成では一方の術者方向からの視差をもった像しか取
込めないため、他方の術者の手術作業は非常にやりにく
いものとなってしまう。
【0008】これらを解決する手段としては、本発明と
同一出願人による特願平3−172609号明細書や特
願平3−286562号明細書に記載したような構成が
考えられるが、いずれも撮像装置が複数必要となる。
【0009】また、手術用顕微鏡による手術の記録にお
いても立体像が取入れられてきたが、従来、立体撮影用
の撮像装置と平面撮影用の撮像装置は、全く別のもので
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】即ち、特開平3−39
711号公報に開示の構成を含めた一連の構成では、対
物光学系と接眼光学系を位置的に自由にしたにもかかわ
らず、術者の観察光軸まわりの移動に対しては、依然制
約を受けるため、手術作業を完全に楽にするものではな
かった。また、2人で手術を行なう場合には、それぞれ
の方向の視差をもった像を取込むために複数の撮像装置
が必要となり、これに付随して結像レンズ等も増加し、
高価なものになってしまう。
【0011】さらに、立体像の記録においても、従来の
平面撮影用の撮像装置を先に買入していた場合、新たに
立体撮影用の撮像装置を買入しなければならず、非経済
的である。
【0012】本発明は前記の点に鑑みてなされたもので
あり、観察手段で観察される光学像を観察者が所望する
光学像に切り換えることが可能な手術用顕微鏡を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明による手術用顕微鏡は、被検体の光学像を
得るための光束を得る対物光学系と、前記対物光学系で
得られた光束に基づく光学像を観察可能な観察手段と、
前記対物光学系で得られる光束から前記対物光学系の光
軸回りの任意の光束を選択的に取得して、前記観察手段
で観察される前記光学像の方向を変更可能な光束選択手
段とを具備したことを特徴としている。また、前記の目
的を達成するために、本発明による手術用顕微鏡は、被
検体の光学像を得るための光束を得る対物光学系と、前
記対物光学系で得られた光束に基づく光学像を観察可能
な観察手段と、前記対物光学系で得られる光束から任意
の光束を選択的に取得して、前記観察手段で観察される
前記光学像の立体観察と平面観察とを切り換え可能な光
束選択手段とを具備したことを特徴とする。
【0014】
【作用】即ち、本発明の手術用顕微鏡によれば、観察手
段で観察される光学像を観察者が所望する光学像に切り
換える場合に、光束選択手段によって対物光学系の光軸
回りの光束を選択的に取得して観察手段で観察される光
学像の方向を変更する。 また、本発明の手術用顕微鏡に
よれば、観察手段で観察される光学像を観察者が所望す
る光学像に切り換える場合に、光束選択手段によって対
物光学系で得られる光束選択的に取得して観察手段で観
察される光学像の立体観察と平面観察を切り換える。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。まず、図1乃至図4を参照して、本発明の第1
実施例を説明する。
【0016】図1において、参照番号1は術部Pと対向
する対物レンズである。この対物レンズ1の瞳付近には
液晶板2が配置され、その上方に、通常よりも撮像周波
数の高い、例えば高感度カメラなどの撮像装置3が配置
されている。これら対物レンズ1,液晶板2,及び撮像
装置3は、図示しない手術用顕微鏡のアームに支持され
た鏡体4に内蔵されている。また、参照番号5は、回転
角を検出しつつ前記撮像装置3を観察光軸Xまわりに回
転させるべく配置されたエンコーダ付モータであり、同
じく前記鏡体4に内蔵されている。
【0017】また、前記撮像装置3で取り込んだ像を術
者の左右眼に入射すべく紙面に垂直な方向に対になって
配置された左眼(L)用液晶モニタ及び右眼(R)用液
晶モニタ6及び7が周知のヘッドマウントディスプレイ
8に内蔵されている。
【0018】一方、複数個の超音波受信部9Aが、前記
鏡体4の上部で観察光軸Xを中心とする円周上に配置さ
れ、前記ヘッドマウントディスプレイ8の術者が観察す
る方向には超音波発信部9Bが配置されており、これら
複数の超音波受信部9Aと超音波発振部9Bとによって
超音波位置センサ9が構成される。
【0019】ここで、図2の電気的なブロック構成図を
参照して、前記液晶板2、撮像装置3、モータ5、L
用,R用液晶モニタ6,7、及び超音波位置センサ9の
関係について説明する。
【0020】前記撮像装置3は、当該撮像装置3からの
受像信号をビデオ信号に変換するためのビデオプロセッ
サ10に接続されている。このビデオプロセッサ10
は、後述の液晶板2の透過領域により決定される左右像
を個別にビデオ信号として取り込むため、同期信号を受
けるべく同期信号発生装置11に接続されている。さら
に、当該ビデオプロセッサ10からの映像信号を前記L
用,R用液晶モニタ6,7によって立体表示するための
立体映像信号変換装置12を介して、前記L用,R用液
晶モニタ6,7それぞれに接続されている。
【0021】前記超音波位置センサ9は、当該超音波位
置センサ9の位置情報に基づき、前記撮像装置3の観察
光軸Xまわりの向き及び前記液晶板2の透過領域の位置
を移動すべく、回転制御装置13を介してモータ駆動回
路14及び液晶駆動回路15それぞれに接続され、さら
に前記モータ5及び液晶板2へと接続されている。ま
た、前記液晶駆動回路15は、同期信号を受けるべく前
記同期信号発生装置11に接続されている。
【0022】このような構成において、術部Pを発した
光は対物レンズ1を介して撮像装置3の撮像面に結像
し、L用,R用液晶モニタ6,7を介して術者により立
体観察される。ここで、立体観察するための各部の作用
について説明する。
【0023】図3は、図1における液晶板2を上側から
見た平面図である。この液晶板2は、前記対物レンズ1
から撮像装置3に向かう全光16のうち、特定位置の光
束を選択的に透過,遮断するための円形のシャッタを複
数個構成することができるようになっている。そして、
前記全光16のうち、例えばL用光束17の部分のみ透
過し、他を遮光した場合、液晶板2は瞳付近に配置され
ているので、撮像装置3には観察光軸Xに対して紙面
上、下方に視差をもった像が結像し、また同様にR用光
束18の部分のみ透過した場合、上方に視差をもった像
が結像する。即ち、これらL用,R用光束17,18に
より得られる像をそれぞれ術者の左右眼に入射すれば立
体観察が可能となる。
【0024】即ち、観察時、液晶板2は、前記同期信号
発生装置11からの同期信号に従い、液晶駆動回路15
を介してL用,R用光束17,18が交互に透過するご
とく作動する。そして、撮像装置3からの受像信号は、
ビデオプロセッサ10にて同期信号発生装置11からの
同期信号に従い、左右像として個別にビデオ信号に変換
され、立体映像信号変換装置12を介してL用,R用液
晶モニタ6,7に映しだされ、術者により立体観察され
る。ここで、ヘッドマウントディスプレイ8、即ち術者
が観察光軸Xまわりに回転移動した場合の動作を、図1
を上側から見た図4を参照して説明する。
【0025】ヘッドマウントディスプレイ8が同図中の
矢印19に添って破線位置8’に移動すると、超音波位
置センサ9の発信部9Bから発信した超音波を受信する
強度のピークが鏡体4の上部に複数個配置された受信部
9A間で移動し、これにより回転角α°を検出する。回
転制御装置13は、前記超音波位置センサ9で検出され
た回転角α°に基づいて、光束透過域を観察光軸Xを中
心にα°だけ移動すべく液晶駆動回路15に信号を発
し、その結果、液晶板2におけるL用,R用光束17,
18はそれぞれ矢印20,21に添ってα°移動したハ
ッチング位置17’,18’に変更される。これによ
り、ヘッドマウントディスプレイ8の結像位置から術部
Pを観察したときに発生する視差に補正される。
【0026】これと同時に、前記回転制御装置13はさ
らに、観察像の向きを観察光軸Xを中心にα°だけ移動
すべくモータ駆動回路14に信号を発し、この結果、撮
像装置3はモータ5によりα°回転し、破線の角度を持
った位置3’に移動する。これにより、ヘッドマウント
ディスプレイ8の破線位置から術部Pを観察したときの
像の向きに補正される。
【0027】こうしてL用,R用光束17,18が移動
した後も、前述したような移動前と同様の作用で立体観
察される。従って、術者が観察光軸Xまわりに移動して
も、常に正しい立体観察ができる。このように、本実施
例は、鏡体4内部の一部分、即ち撮像装置3を機械的に
移動させるだけの簡単な構成なので、鏡体4を小型に構
成できる。
【0028】また、超音波位置センサ9により空間的に
術者の移動位置を検出しているため、術者の位置の自由
度は大きく、作業が行ない易い。なお、本実施例におい
て、L用,R用光束17,18の移動を、前記撮像装置
3を移動するのと同様に液晶板2自体を機械的に移動さ
せることにより行うようにしても、同様の効果が得られ
ることは説明するまでもない。さらに、液晶駆動回路1
5にL用,R用光束17,18間の距離を可変にできる
機能を付加すれば、視差の度合、即ち立体感を調節する
ことも可能である。次に、図5乃至図8を参照して、本
発明の第2実施例を説明する。
【0029】図5において、参照番号31は対物レン
ズ、32は変倍レンズ、33は前記対物レンズ31の瞳
付近に配置された液晶板、34は結像レンズ、35は撮
像装置である。これらは鏡体36に内蔵されている。
【0030】一方、前記撮像装置35で取り込んだ像を
映しだす第1液晶モニタ37の前面には、電圧の印加状
態により偏光特性を直交する2方向に変化させる周知の
第1円偏光板(以後円偏光板は同一の意味とする)38
が配置されており、これら液晶モニタ37及び円偏光板
38は、前記鏡体36に対して観察光軸Xを中心に回動
自在に取り付けられた第1ファインダ部39に内蔵され
ている。
【0031】同様に、前記撮像装置35で取り込んだ像
を映しだす第2液晶モニタ40の前面には第2円偏光板
41が配置され、これら液晶モニタ40及び円偏光板4
1は、前記鏡体36に対して前記観察光軸Xを中心に回
動自在に取りつけられた第2ファインダ部42に内蔵さ
れている。
【0032】また、前記鏡体36に対する前記第1,第
2ファインダ部39,42の回転位置を検出するための
第1及び第2エンコーダ43,44が前記第1,第2フ
ァインダ部39,42に内蔵されている。
【0033】次に、図6の電気的なブロック構成図を参
照して、前記液晶板33、撮像装置35、第1,第2液
晶モニタ37,40、第1,第2円偏光板38,41、
及び第1,第2エンコーダ43,44の関係について説
明する。
【0034】撮像装置35は、受像信号をビデオ信号に
変換するためのビデオプロセッサ45に接続されてい
る。このビデオプロセッサ45は、後述の液晶板33の
透過領域により決定される第1及び第2の術者の左右像
を個別にビデオ信号として取り込むため、同期信号を受
けるべく同期信号発生装置46に接続されている。さら
にビデオプロセッサ45は、当該ビデオプロセッサ45
からの映像信号を前記第1,第2の液晶モニタ37,4
0及び第1,第2の円偏光板38,41によってそれぞ
れ立体表示すべく、第1,第2の立体映像信号変換装置
47,48を介してそれらにそれぞれ接続されている。
ただしこの場合、前記第1,第2立体映像信号変換装置
47,48と第1,第2液晶モニタ37,40との間に
は、映像を回転させるべく第1,第2アフィン変換装置
49,50が介されている。
【0035】また、前記第1,第2エンコーダ43,4
4は、当該第1,第2エンコーダ43,44の回転角情
報に基づき、前記第1,第2アフィン変換装置49,5
0による映像の向き及び前記液晶板33の透過領域の位
置を変更すべく、回転制御装置51を介して、前記第
1,第2アフィン変換装置49,50及び液晶駆動回路
52それぞれに接続されている。液晶駆動回路52は、
前記液晶板33に接続され、さらに、同期信号を受ける
べく前記同期信号発生装置46にも接続されている。
【0036】このような構成において、術部Pを発した
光は、対物レンズ31,変倍レンズ32,及び結像レン
ズ34を介して撮像装置35の撮像面に結像し、第1液
晶モニタ37及び第1円偏光板38を介して第1の術者
に、また第2液晶モニタ40及び第2円偏光板41を介
して第2の術者により立体観察される。ここで、立体観
察するための各部の作用について説明する。図7は、図
5における液晶板33、第1,第2液晶モニタ37,4
0、第1,第2円偏光板38,41を上側から見た図で
ある。
【0037】撮像装置35に向かう全光束53のうち、
例えば、第1の術者左眼(以降、ALと略す)用光束5
4及び、第1の術者左眼(以降、ARと略す)用光束5
5により得られる像を第1の術者の左右眼56,57に
入射すれば、前述の第1実施例と同様の作用で第1の術
者の向きからの立体観察が可能となる。また、第2の術
者左眼(以降、BLと略す)用光束58及び第2の術者
左眼(以降、BRと略す)用光束59により得られる像
を第2の術者の左右眼60,61に入射すれば、同じく
第2の術者の向きからの立体観察が可能となる。
【0038】即ちこの場合、液晶板33は、同期信号発
生装置46からの同期信号に従い、液晶駆動回路52を
介してAL用光束54、AR用光束55、BL用光束5
8、BR用光束59が順に繰返し透過するごとく作動す
る。撮像装置35からの受像信号は、ビデオプロセッサ
45にて同期信号発生装置46からの同期信号に従い、
第1及び第2の術者のそれぞれ左右像として個別にビデ
オ信号に変換され、第1,第2の立体映像信号変換装置
47,48を介して第1,第2液晶モニタ37,40に
それぞれの左右像が交互に映しだされるとともに、これ
に同期して第1,第2円偏光板38,41の偏光特性を
変化させ、図示しない偏光メガネを介して観察する周知
の立体映像表示法を用いて第1及び第2の術者により立
体観察される。
【0039】このとき、第1,第2アフィン変換装置4
9,50は、それぞれ第1,第2立体映像信号変換装置
47,48からの像を第1及び第2の術者から見た向き
に変換すべく映像を観察光軸Xまわりに回転させ、前述
の第1実施例において撮像装置3を回転させるのと同等
の効果を得るべく作用する。
【0040】ここで同期信号発生装置46からの同期信
号A、ビデオプロセッサ45からのビデオ信号B、及び
第1,第2液晶モニタ37,40に映しだされる映像
C,Dの関係を示す図8のタイミングチャートを参照し
て、第1,第2立体映像信号変換装置47,48の作用
をより詳細に説明する。
【0041】ここで、例えばAL用光束54の第1回目
のビデオ信号BをAL−1というように記すものとすれ
ば、ビデオプロセッサ45では、同期信号発生装置46
からの同期信号Aのタイミングに合わせて、AL用光束
54,AR用光束55,BL用光束58,及びBR用光
束59による像が、AL−1,AR−1,BL−1,B
R−1,AL−2,AR−2,BL−2,BR−2,…
の順にビデオ信号化される。
【0042】このとき、第1液晶モニタ37では、ビデ
オプロセッサ45でAL−1及びAR−1を信号化して
いる間、AL−1の像が映しだされ、またAR−1の像
が一時図示しないメモリに記憶された後、ビデオプロセ
ッサ45でBL−1及びBR−1を信号化している間映
しだされ、以後繰返される。また、第2液晶モニタ40
では、ビデオプロセッサ45でBL−1及びBR−1を
信号化している間、BL−1の像が映しだされ、またB
R−1の像が一時図示しないメモリに記憶された後、ビ
デオプロセッサ45でAL−2及びAR−2を信号化し
ている間映しだされ、以後繰返される。また、第1及び
第2液晶モニタ37,40で映しだされるAL用光束5
4,AR用光束55、及びBL用光束58,BR用光束
59の像は、人間の目にちらつかない速さでそれぞれ切
りかわるとともに、同期して第1及び第2円偏光板3
8,41が左右眼に偏光方向の異なる偏光板を配置した
偏光メガネを装着した第1及び第2の術者に対し、AL
用光束54,BL用光束58が映しだされたとき左眼5
6,60に、またAR用光束55,BR用光束59が映
しだされたとき右眼57,61に入射するごとく作用
し、立体観察される。
【0043】ここで、第2ファインダ部42、即ち第2
の術者が観察光軸Xを中心に矢印62に添って破線位置
に回転移動すると、第2エンコーダ44により回転角β
°を検出する。
【0044】回転角制御装置51は、この第2エンコー
ダ44で検出された回転角β°に基づいて、第2の術者
のBL用光束58及びBR用光束59を観察光軸Xを中
心にβ°だけ移動した位置に変更すべく液晶駆動回路5
2に信号を発し、その結果、液晶板33におけるBL用
光束58及びBR用光束59はそれぞれ矢印63,64
に添ってβ°移動した破線ハッチング位置58’,5
9’に変更され、第2ファインダ部42の破線位置4
2’から術部Pを観察したときに発生する視差に補正さ
れる。
【0045】同時に、前記回転角制御装置51は、観察
像の向きを観察光軸Xを中心にβ°だけ移動すべく第2
アフィン変換装置50に信号を発し、その結果、第2フ
ァインダ部42の破線位置42’から術部Pを観察した
ときの像の向きに補正される。従って、第2の術者が観
察光軸Xまわりに移動しても、常に正しい立体観察がで
きる。
【0046】また、同様にして、第1ファインダ部3
9、即ち第1の術者が観察光軸Xを中心に回転移動して
も、第1エンコーダ43及び第1アフィン変換装置49
が、前述の第2エンコーダ部44及び第2アフィン変換
装置50と同様に作用し、常に正しい立体観察ができ
る。
【0047】以上のように、本実施例によれば、2人で
手術を行なう場合、即ち観察光軸Xまわりの任意の2方
向から立体観察する場合であっても、撮像装置が1つで
構成できるので安価なうえ、像の向きの補正をアフィン
変換により行なっているので鏡体をより小型にできる。
また、3人で手術を行なう場合、即ち観察光軸Xまわり
の任意の3方向から1つの撮像装置により立体観察する
構成も、本実施例の構成から容易に考えられる。次に、
図9乃至図11を参照して本発明の第3実施例を説明す
る。
【0048】図9において、観察光学系は、対物レンズ
71、変倍レンズ72、ハーフミラー73、立体視する
ための一対の結像レンズ74、及び同じく立体視するた
めの一対の接眼レンズ75から構成されており、鏡体7
6に内蔵されている。一方、撮影光学系は、平面撮像レ
ンズ77と撮像装置78で構成されており、前記鏡体7
6に着脱可能な撮影鏡体79に内蔵されている。
【0049】ここで、前記撮影鏡体79の構造は、図1
0のようになっている。即ち、前記撮像装置78はハウ
ジング80に取りつけられており、前記撮像レンズ77
は撮影用レンズ枠体81に取りつけられている。この撮
影用レンズ枠体81は、前記ハウジング80に対して紙
面に垂直な方向にスライド可能に構成され、このスライ
ドにより、図10のような平面撮影レンズ77に代え
て、図11に示すような立体撮影用の機構を撮像装置7
8の前面に配することができるようになっている。即
ち、図11において、参照番号82,83は前記対物レ
ンズ71の瞳付近に配置された第1,第2液晶シャッタ
であり、84,85はそれぞれ前記第1,第2液晶シャ
ッタ82,83の透過光を前記撮像装置78に結像させ
る第1,第2の立体撮像レンズである。
【0050】なお、特に図示はしていないが、前記第
1,第2液晶シャッタ82,83の開放制御のための液
晶駆動回路は、前記レンズ枠体81に取りつけておいて
も良いし、あるいは撮像装置78の出力信号を処理する
ための後段の回路に予め内蔵させておくこともできる。
【0051】図9及び図10に示す構成において、術部
Pを発した光は、対物レンズ71及び変倍レンズ72を
介してアフォーカル光となり、ハーフミラー73で分割
された後、その透過光は一対の結像レンズ74を介して
それぞれ結像し、さらに一対の接眼レンズを介して術者
の左右眼に入射し立体観察される。一方、ハーフミラー
73で反射されたアフォーカル光は、平面撮像レンズ7
7を介して撮像装置78の受像面に結像し、周知の方法
でモニタ観察されたり記録されたりする。
【0052】このような撮像装置において、立体撮影を
する場合には、前記レンズ枠体81を紙面に垂直な方向
にスライドさせて、図11の状態にする。即ち、アフォ
ーカル光のうち第1の液晶シャッタ82を開放すること
により透過した光は、前述の第1及び第2実施例同様、
術者の一方の眼の視差をもった光束に絞られ、第1立体
撮像レンズ84を介して撮像装置78の受像面に視差を
もった像として結像する。同様にして第2液晶シャッタ
83及び第2立体撮像レンズ85の作用により術者の他
方の眼の視差をもった像が撮像装置78の受像面に結像
する。従って、第1,第2液晶シャッタ82,83を交
互に開放することにより周知の時分割方式の立体撮影が
可能となる。
【0053】即ち、本実施例によれば、平面撮影と立体
撮影をそれぞれのレンズ枠体81のスライドにより実現
しているので、撮像装置を共用することができ、平面撮
影用の撮像装置と立体撮影用の撮像装置をそれぞれ購入
する必要が無くなり、経済的である。次に、図12を参
照して本発明の第4実施例を説明する。
【0054】同図は、前述の第3実施例における撮像鏡
体79の部分を示す図で、他の構成は第3実施例と同一
構成である。同図において、参照番号91は対物レンズ
71の瞳付近に配置された液晶板、92は撮像レンズで
あり、これらは前記撮影鏡体79のハウジング80に着
脱可能なレンズ枠体93に取りつけられている。
【0055】なお、特に図示はしていないが、前記液晶
板91の開放制御のための液晶駆動回路は、前記レンズ
枠体93に取りつけておいても良いし、あるいは撮像装
置78の出力信号を処理するための後段の回路に内蔵さ
せておくこともできる。
【0056】このような構成においては、前記ハーフミ
ラー73で反射されたアフォーカル光は撮像レンズ92
を介して撮像装置78の受像面に結像する。ここで、液
晶板91の透過領域を光束の中心部Aに絞った場合には
平面撮影が可能となり、また光束の周辺部の2ケ所B,
Cに絞り交互に透過された場合には、第3実施例同様、
立体撮影が可能となる。
【0057】即ち、本実施例によれば、一つの撮影装置
で平面撮影と立体撮影の切りかえが可能で、しかも平面
撮影においては左右眼の視差をもった光束の中心の光束
Aを結像させているので、術者が両眼で観察した像によ
り近い撮影が可能となる。従って、平面撮影用の撮像装
置と立体撮影用の撮像装置をそれぞれ購入せずとも良い
ため、経済的である。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
観察手段で観察される光学像を観察者が所望する光学像
に切り換えることが可能な手術用顕微鏡を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構成を示す図である。
【図2】第1実施例の電気的なブロック構成図である。
【図3】図1における液晶板を上側から見た平面図であ
る。
【図4】術者が観察光軸まわりに回転移動した場合の動
作を説明するために供された図1を上側から見た平面図
である。
【図5】第2実施例の構成を示す図である。
【図6】第2実施例の電気的なブロック構成図である。
【図7】立体観察するための各部の作用を説明するため
に供された図5における液晶板、第1,第2液晶モニ
タ、第1,第2円偏光板を上側から見た図である。
【図8】図6の構成における各部の信号の関係を示すタ
イミングチャートである。
【図9】第3実施例の構成を示す図である。
【図10】図9中の撮影鏡体の構造を示す断面図であ
る。
【図11】図10における平面撮影用レンズ枠体を立体
撮影用レンズ枠体につけかえた状態図である。
【図12】第4実施例の構成を示すための撮影鏡体の断
面図である。
【符号の説明】
1,31,71…対物レンズ、2,33,91…液晶
板、3,35,78…撮像装置、4,36,76,79
…鏡体、5…エンコーダ付モータ、6,7,37,40
…液晶モニタ、8…ヘッドマウントディスプレイ、9…
超音波位置センサ、9A…超音波受信部、9B…超音波
発信部、10,45…ビデオプロセッサ、11,46…
同期信号発生装置、12,47,48…立体映像信号変
換装置、13,51…回転制御装置、14…モータ駆動
回路、15,52…液晶駆動回路、16…全光、17,
18,54,55,58,59…光束、32,72…変
倍レンズ、34,75…結像レンズ、38,41…円偏
光板、39,42…ファインダ部、43,44…エンコ
ーダ、49,50…アフィン変換装置、73…ハーフミ
ラー、77,84,85,92…撮像レンズ、80…ハ
ウジング、81,93…レンズ枠体、82,83…液晶
シャッタ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の光学像を得るための光束を得る
    対物光学系と、 前記対物光学系で得られた光束に基づく光学像を観察可
    能な観察手段と、 前記対物光学系で得られる光束から前記対物光学系の光
    軸回りの任意の光束を選択的に取得して、前記観察手段
    で観察される前記光学像の方向を変更可能な光束選択手
    段と、 を具備したことを特徴とする手術用顕微鏡。
  2. 【請求項2】 被検体の光学像を得るための光束を得る
    対物光学系と、 前記対物光学系で得られた光束に基づく光学像を観察可
    能な観察手段と、 前記対物光学系で得られる光束から任意の光束を選択的
    に取得して、前記観察手段で観察される前記光学像の立
    体観察と平面観察とを切り換え可能な光束選択手段と、 を具備した ことを特徴とする手術用顕微鏡。
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