JP3339823B2 - 内燃機関の吸気ダクト - Google Patents
内燃機関の吸気ダクトInfo
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Description
入してエアクリーナへ導く内燃機関の吸気ダクトに関す
る。
といった内燃機関の吸気系に織布製や多孔質製のダクト
を用いて、織布や多孔質による無反射端効果により吸気
口からの吸気騒音を低減する吸気ダクト構造が知られて
いる(特開昭60−53658号公報、特開平5−12
6002号公報)。
されることで吸気口からの騒音の発生を小さくするディ
フューザ型ダクトも知られている(特開昭55−125
353号公報)。
ごとく、織布を用いてディフューザ型ダクト100を形
成した場合には、より一層の吸気騒音の改善が期待でき
る。
100においては、先端側部分102よりも基端側部分
104の内径を大きくするように形成しようとした場
合、織布の性質上、縦糸100aの本数は先端側部分1
02も基端側部分104も同じとならざるを得ないの
で、図示しているごとく、エアクリーナ106と接合す
る基端側部分104での縦糸100aの間隔が広くな
り、織り目が粗くなるという現象を生じる。なお、図6
において、縦糸100aと横糸100bの配置はパター
ンを説明する上で少ない本数で示しているが、実際には
もっと密に織られている。
0aの間隔が大きくなるために、この部分から吸入され
る空気流により発する放射音が大きくなり、十分に吸気
騒音を防止できないという問題があった。
を防止して十分に吸気騒音を防止できる、織布を用いた
ディフューザ型ダクトの提供を目的とするものである。
の吸気ダクトは、外気から空気を吸入してエアクリーナ
へ導く内燃機関の吸気ダクトであって、織布製の先端側
管状部と硬質部材製の基端側管状部との接続により形成
され、内径が基端側から先端側へ次第に小さくされてい
ることを特徴とする。
織布製でなく硬質部材製であるので、この部分で空気が
吸入されることはなく放射音の発生はない。また、織布
製である先端側管状部は前記基端側管状部の長さ分短く
なっているので、基端側管状部との接続部分に隣接する
部分においても、先端側管状部の織り目は放射音が問題
となるほど粗くなることはない。しかも、吸気ダクトは
全体が先端側ほど内径が次第に小さくされているディフ
ューザ型であることから、吸気騒音の発生が少なくなる
と共に、先端側管状部が織布製であることにより、無反
射端効果により吸気口からの吸気騒音を低減する作用効
果がある。したがって、粗い織り目からの放射音の発生
を防止でき、十分に吸気騒音を防止できる。
請求項1記載の構成に対して、前記先端側管状部と前記
基端側管状部との長さの比が、ほぼ1:1であることを
特徴とする。
との長さの比が、ほぼ1:1であることにより、吸気騒
音となる周波数の音波の気柱共鳴が低減するので、一
層、吸気騒音防止の作用効果が高まる。
請求項1または2記載の構成に対して、前記先端側管状
部は、軸方向に伸びる縦糸と、周方向に伸びる横糸とを
備えた織布にて形成されていることを特徴とする。
とを備えた構成において、先端側管状部の基部側にて縦
糸の間隔が広がって織り目が粗くなる傾向にあるので、
請求項1〜3の構成による作用効果が顕著となる。
請求項1〜3のいずれか記載の構成に対して、前記先端
側管状部における先端側と基端側との内径の比が、ほぼ
1:1.3であることを特徴とする。
1.3であるような先端側と基端側との内径の比であれ
ば、無反射端効果も高く、基端側の織り目は問題となる
ほど粗くならず十分に放射音の発生を防止できる。
た発明が適用された自動車用内燃機関の吸気ダクト2の
斜視図である。この吸気ダクト2は、織布製の先端側管
状部としての繊維ダクト4と、硬質部材製の基端側管状
部としての樹脂ダクト6とから主に構成されている。繊
維ダクト4の先端には、吸気口部材8が取り付けられて
おり、この吸気口部材8は内燃機関あるいは自動車のエ
ンジンルーム内に固定され、吸入空気の流動抵抗を少な
くするために先端の吸気口8aは繊維ダクト4との接続
部分よりも少し広げて形成されている。
気口部材8の吸気口8aから吸入され、繊維ダクト4、
樹脂ダクト6内を通過して、エアクリーナ10に導入さ
れる。
たエアフィルタにより塵埃が除去された空気は、エアク
リーナ10からはエアコネクタ12を介して、図示して
いないスロットルボディ側へ供給される。
ナ10およびエアコネクタ12を模式的に示す。なお、
図2において、繊維ダクト4の縦糸4aと横糸4bの配
置はパターンを説明する上で少ない本数で示している
が、実際にはもっと密に織られている。
る長さLtは吸気ダクト2全体の長さLのほぼ半分であ
り、樹脂ダクト6の長さLbについても吸気ダクト2全
体の長さLのほぼ半分である。
口部材8側(先端側)の内径Dtが一番小さく、樹脂ダ
クト6のエアクリーナ10側(基端側)の内径Dbが一
番大きく形成され、繊維ダクト4の先端側から連続的に
次第に内径が大きくなり樹脂ダクト6の基端側に至って
いる。
伸びる縦糸4aと周方向に伸びる横糸4bとにより、デ
ィフューザ形状に形成された織布である。この繊維ダク
ト4には更に織布の形状を維持するための金属補強ワイ
ヤ(図示していない)が横糸4bとともに周方向に螺旋
状に伸びるように織り込まれている。そして、繊維ダク
ト4の外表面には、織り目の大きさを調整するための樹
脂が塗布含浸されている。繊維ダクト4における先端側
の内径Dtと基端側の内径Dmとは、ほぼ1:1.3に
設定されている。
リエチレンなどの硬質樹脂にてディフューザ形状に形成
されている。樹脂ダクト6の内径の変化率は、繊維ダク
ト4のディフューザ形状に滑らかに連続するように形成
されている。
様に硬質樹脂により形成されている。この吸気口部材8
の長さは吸気ダクト2全体の長さLに対して約1/8あ
るいはそれ以下であり、無反射端効果に対する影響はほ
とんどない。
合部14は、樹脂ダクト6の先端に繊維ダクト4の基端
を被せて、リベットにて固定され、更に接着剤(例え
ば、ホットメルト型接着剤)にて全周が完全に接着シー
ルされている。繊維ダクト4と吸気口部材8との接合も
同様になされる。
機関から離れた位置に配置されているので、先端の吸気
口8aからは内燃機関の発熱に影響されにくい比較的低
温の空気を吸入することができる。
の効果が得られる。 (イ).吸気ダクト2の樹脂ダクト6は織布製でなく硬
質部材製であり、多孔質ではないので、エアクリーナ1
0に対する樹脂ダクト6の付け根付近からの放射音の発
生はほとんどない。
態を示す実測例を表している。図3(A)は本実施の形
態1において、樹脂ダクト6とエアクリーナ10との接
合位置から、樹脂ダクト6の長さの1/3の距離分、先
端側に移動した位置における樹脂ダクト6の強制力の状
態を示すものである。ここで、ラインA2は内燃機関回
転の2次成分、ラインA4は内燃機関回転の4次成分、
ラインA6は内燃機関回転の6次成分を表している。こ
こでは、強制力の大きさは四角の大きさで表されてい
る。図3(B)および図4(A),(B)においても同
じである。
繊維ダクトであるディフューザ型ダクト100における
エアクリーナ106からの同一位置での強制力の測定結
果であり、この結果に比較して、本実施の形態1の場合
は、特に吸気騒音として支配的な一点鎖線で囲った部分
での強制力が極めて低くなっており、十分な効果を生じ
ていることが判る。
に示すごとくであり、図4(A)に示す本実施の形態1
と図4(B)に示す図6に示した例とについてはほぼ同
等であり、樹脂ダクト6を設けても吸気口8a部分での
騒音には悪影響を及ぼしていないことが判る。
は、吸気ダクト2全体に対して、樹脂ダクト6の長さ分
短くなっているので、繊維ダクト4と樹脂ダクト6との
接続部分近傍の繊維ダクト4部分においても、繊維ダク
ト4の織り目は放射音が問題となるほどに粗くなること
はない。しかも、吸気ダクト2の全体は、先端側ほど内
径が次第に小さくされているディフューザ型であること
から、吸気騒音の発生が少なくなると共に、繊維ダクト
4が織布製であることにより、無反射端効果により吸気
口8aからの吸気騒音を低減する効果が存在する。した
がって、織り目からの放射音の発生を防止して、十分に
吸気騒音を防止できる。
長さの比が、ほぼ1:1であることにより、吸気騒音と
なる周波数の音波の気柱共鳴が低減するので、一層、吸
気騒音防止の作用効果が高まる。
基端側との内径の比がほぼ1:1.3に設定されている
ので、無反射端効果も高くされるとともに、繊維ダクト
4の基端側において、1.3倍程度の織り目の粗さなら
ば十分に放射音の発生を防止できる。
燃機関から離れた位置に配置されているので、同時に繊
維ダクト4全体も内燃機関から比較的離れた位置に配置
される。このため、繊維ダクト4の織り目から吸入され
る空気温度を低く抑えることができ、ノッキング等を低
減できる。
は、吸気ダクト2全体のほぼ半分であったが、1/3〜
2/3の範囲ならば、十分に実施の形態1の効果を生じ
させることができる。
ト4と樹脂ダクト6とを別個に形成して組み合わせるこ
とにより吸気ダクト2を作成していたが、これ以外に、
吸気ダクトの全長分のディフューザ形状の織布を作成
し、この織布の基端側に対して樹脂ダクトをかぶせたり
あるいは樹脂ダクトにかぶせたりして用いてもよい。
ザ形状の織布を作成し、この織布の基端側に対し樹脂を
含浸させたりモールドしたりして、基端側を樹脂ダクト
化してもよい。
りに、金属製のダクトでもよく、他の材質であっても通
気性がなければよい。 ・前記実施の形態1では、吸気口部材8として吸気ダク
ト2の全長の約1/8の長さのものを用いたが、更に、
無反射端効果に対する吸気口部材の影響を少なくするた
めに、図5に示すごとく、繊維ダクト24の先端に極め
て短い(例えば、吸気ダクト全長の約1/20〜1/4
0あるいはこれ以下)吸気口部材28を取り付けるよう
にしてもよい。なお図5における繊維ダクト24の織り
目は概念的に表現したものであり、実際はもっと密に形
成されている。また、繊維ダクトの先端が変形しないよ
うに樹脂等で固めることにより、吸気口部材を設けない
ように構成してもよい。
おいては、基端側管状部は織布製でなく硬質部材製であ
るので、この部分で空気が吸入されることはなく放射音
の発生はない。また、織布製である先端側管状部は前記
基端側管状部の長さ分短くなっているので、基端側管状
部との接続部分に隣接する部分においても、先端側管状
部の織り目は放射音が問題となるほど粗くなることはな
い。しかも、吸気ダクトは全体が先端側ほど内径が次第
に小さくされているディフューザ型であることから、吸
気騒音の発生が少なくなると共に、先端側管状部が織布
製であることにより、無反射端効果により吸気口からの
吸気騒音を低減する効果がある。したがって、粗い織り
目からの放射音の発生を防止でき、十分に吸気騒音を防
止できる。
先端側管状部と基端側管状部との長さの比が、ほぼ1:
1であることにより、吸気騒音となる周波数の音波の気
柱共鳴が低減するので、一層、吸気騒音防止の効果が高
まる。
請求項1または2記載の構成に対して、前記先端側管状
部は、軸方向に伸びる縦糸と、周方向に伸びる横糸とを
備えた織布にて形成されている。このような関係の縦糸
と横糸とを備えた構成において、先端側管状部の基部側
にて縦糸の間隔が広がって織り目が粗くなる傾向にある
ので、請求項1〜3の構成による効果が顕著となる。
先端側管状部において、先端側と基端側との内径の比は
ほぼ1:1.1〜1.3であるので、無反射端効果も高
く、基端側の織り目は問題となるほど粗くならず十分に
放射音の発生を防止できる。
気ダクトの斜視図。
ーナおよびエアコネクタを模式的に示す説明図。
クトとの効果の差を示す実測例説明図。
クトとの効果の差を示す実測例説明図。
吸気ダクトの部分説明図。
よびエアコネクタを模式的に示す説明図。
4a…縦糸、4b…横糸、6…樹脂ダクト、8…吸気口
部材、8a…吸気口、10…エアクリーナ、12…エア
コネクタ、14…接合部、24…繊維ダクト、28…吸
気口部材。
Claims (4)
- 【請求項1】 外気から空気を吸入してエアクリーナへ
導く内燃機関の吸気ダクトであって、 織布製の先端側管状部と硬質部材製の基端側管状部との
接続により形成され、内径が基端側から先端側へ次第に
小さくされていることを特徴とする内燃機関の吸気ダク
ト。 - 【請求項2】 前記先端側管状部と前記基端側管状部と
の長さの比が、ほぼ1:1であることを特徴とする請求
項1記載の内燃機関の吸気ダクト。 - 【請求項3】 前記先端側管状部は、軸方向に伸びる縦
糸と、周方向に伸びる横糸とを備えた織布にて形成され
ていることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機
関の吸気ダクト。 - 【請求項4】 前記先端側管状部における先端側と基端
側との内径の比が、ほぼ1:1.1〜1.3であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の内燃機関の
吸気ダクト。
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