JP3339366B2 - 起泡性水中油型乳化組成物の製造方法 - Google Patents

起泡性水中油型乳化組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホイップタイムが短
くかつ安定的に気泡を取り込むことが可能であり、作業
性が良く、また起泡した状態で冷蔵保存或いは冷凍保存
しても何ら品質劣化をきたさない起泡性水中油型乳化組
成物(ホイップクリーム)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デザート、ケーキ等のアイシン
グ、トッピング用に使用される起泡性水中油型乳化組成
物は何れも作業時間の短縮のために、ホイップを開始し
てから完了するまでの時間、すなわちホイップタイムが
より短いものが好まれる傾向にある。しかしながら、従
来の技術ではホイップクリームのホイップタイムを短く
することはできるが、これを短くすればするほど、安定
的に気泡を取り込むことができず、食感が硬くまた作業
性が悪くなってしまう。また従来の技術では、気泡を安
定的に取り込むためには、主要構成脂肪酸残基が飽和脂
肪酸であり、モノエステル含量の多いグリセリン脂肪酸
エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルの一種又
は二種以上を添加するか或いはそれらの添加量を増やす
ことが知られているが(周知慣用技術集(食品),特許庁
公報, 55-20[2798],昭和55.1.30 発行)、ホイップタイ
ムが長くなるという問題がある。
【0003】また近年種々の連続起泡装置が開発され、
一時に大量のホイップドクリーム類が連続生産されるよ
うになるに至って、かかるホイップドクリームを冷凍保
存することが提案された。しかしながらデコレーション
されたクリーム類が保存中にひび割れ乃至乳化破壊を起
こさないこと及び解凍したとき形崩れ又は乳化破壊或い
は変色又は風味劣化等を起こさないことが必要である
が、未だ十分とは言えない状況にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はホイップ
タイムが短いにもかかわらず、起泡安定性に優れ、作業
性が良好であり、且つ冷凍、解凍を繰り返しても何ら品
質劣化をきたさない、冷凍耐性に優れた起泡性水中油型
乳化組成物を開発すべく鋭意研究した結果、本発明を完
成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、油相20〜
50重量% と蛋白質成分を含む水相80〜50重量% とを予備
乳化、均質化、殺菌して起泡性水中油型乳化組成物を製
造するに際し、固体脂含有指数(SFC) が35〜80%/10℃、
10〜50%/20℃、5 〜30%/25℃、10% 以下/30 ℃の油脂と
以下に示す乳化剤A及びBを油脂に対しそれぞれ0.05〜
2.0 重量% 使用することを特徴とする起泡性水中油型乳
化組成物の製造方法であって、A.主要構成脂肪酸残基
が不飽和脂肪酸であるグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸
エステル及びレシチンから選ばれる一種又は二種以上の
乳化剤、B.主要構成脂肪酸残基が炭素原子数18〜24個
の飽和脂肪酸であり、HLBが10以下で、エステル化度
が2以上であるポリグリセリン脂肪酸エステル、であ
る。
【0006】以下、本発明について詳述する。油脂は、
従来起泡性乳化油脂の製造に適用される動植物性油脂で
あればいかなる油脂であってもよく、このような油脂原
料として例えば、ナタネ油、大豆油、ヒマワリ種子油、
綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、
オリーブ油、ゴマ油、パーム油、シア脂、サル脂、カカ
オ脂、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂並びに乳脂、
牛脂、ラード、魚油等の動物性油脂が例示でき、上記油
脂類をそのまま、もしくは硬化、分別、エステル交換等
を施した加工油脂を単独又は混合することによって固体
脂含有指数が35〜80%/10℃、10〜50%/20℃、5 〜30%/25
℃、10% 以下/30 ℃となるように調整する。固体脂含有
指数が45〜70%/10℃、15〜45%/20℃、5 〜25%/25℃の油
脂を使用するのがより好ましい。なお、本発明における
固体脂含有指数は、NMRパルス法により、油脂を60℃
から0 ℃まで冷却して、それを0 ℃に1 時間、各温度に
30分保った後、測定した値である。固体脂含有指数が35
% 未満/10 ℃、10% 未満/20 ℃であればホイップクリー
ムの保形性が悪く、逆に30% 超過/25 ℃、10% 超過/30
℃であれば、口溶けが低下し、食感上の違和感を与え
る。
【0007】本発明において使用する乳化剤のうち、A
群の主要構成脂肪酸残基が不飽和脂肪酸であるグリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン酸脂肪酸エステル、
ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プ
ロピレングリコール脂肪酸エステルにおいて、その不飽
和脂肪酸はオレイン酸が特に好適であり、またHLBと
しては4以下のものが好ましい。これらのうち、市販品
として代表的に例示できるものとしてはソルビタン不飽
和脂肪酸(オレイン酸)エステルである花王(株)製の
「エマゾールO−10F」が挙げられる。また、レシチン
は一般に入手し易い大豆レシチン、卵黄レシチン、及び
これらの分画レシチンあるいは酵素分解したリゾレシチ
ンのような改質レシチンが例示できる。これらの乳化剤
A群から選ばれる一種又は二種以上の乳化剤を油脂に対
して0.05〜2.0 重量% の範囲内で添加する。添加量が0.
05重量% より少ない場合は解乳化性が悪くなり、逆に2.
0重量% を越えると作業性が悪化する傾向を示す。
【0008】また、本発明において使用する乳化剤のう
ち、B群の主要構成脂肪酸残基が炭素原子数18〜24個の
飽和脂肪酸であり、HLBが10以下であって、エステル
化度が2 以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルは、
そのグリセリンの重合度が2〜12であるのが好ましく、
またHLBは7以下であるのが特に好ましい。さらに、
主要構成脂肪酸残基である炭素原子数が18〜24個の飽和
脂肪酸のうち、好ましくは炭素原子数20〜24個が好適で
あり、特に22個のベヘン酸がより好ましい。このような
ポリグリセリン脂肪酸エステルの添加量は、油脂に対し
て0.05〜2.0 重量% の範囲内である必要がある。添加量
が0.05重量% より少ない場合は起泡安定性、作業性への
効果を得難く、逆に2.0 重量% を越えて使用するとオー
バーランが出すぎて保型性が悪化する傾向を示す。
【0009】以上の乳化剤の他に主要構成脂肪酸残基が
飽和脂肪酸であるショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどを組み合
わせて使用してもよく、特に炭素原子数18個の飽和脂肪
酸を主要構成脂肪酸残基とするショ糖脂肪酸エステルと
の併用が望ましい。
【0010】蛋白質成分は、起泡性水中油型乳化物への
乳味感付与と、乳化安定化のために使用する。このよう
な蛋白質成分として、大豆蛋白質のような植物性蛋白質
および乳蛋白質が例示でき、特に無脂乳固形分を使用す
るのが好ましい。無脂乳固形分としては脱脂粉乳、全脂
粉乳、生クリーム、加糖練乳などが例示でき、脱脂粉乳
或いは全脂粉乳はこれらの粉乳をメイラード処理したも
のであっても良く、これらの蛋白質成分を乳化組成物全
量に対し1 〜15重量% 好ましくは3 〜10重量%使用する
ことができる。
【0011】本発明においては、以上の他に各種塩類を
使用するのが好ましく、ヘキサメタリン酸塩、第2 リン
酸塩、クエン酸塩、ポリリン酸塩、重曹等の一種又は二
種以上を混合使用することが望ましい。さらに、ゼラチ
ン、澱粉、加工澱粉、カラギーナン、ペクチン、水溶性
ヘミセルロース、ガム質(ローカストビーンガム、キサ
ンタンガム、グアーガム、カラヤガム、トラガントガ
ム、アラビアガム)等を安定剤として適宜使用すること
ができる。
【0012】また、本発明においては、糖類としてしょ
糖、果糖、ぶどう糖、乳糖、麦芽糖、転化糖、トレハロ
ース或いはソルビトール等の糖アルコール、コーンシロ
ップ、水飴等の液糖類の一種又は二種以上を用いること
ができる。
【0013】本発明における起泡性水中油型乳化組成物
は、一般的な起泡性クリーム類を製造する方法に準じて
製造することができ、具体的には、各種原料を約70℃で
約20分間予備乳化した後、0 〜150kg/cm2 の条件下にて
均質化し、次いで超高温瞬間殺菌処理した後、再度0 〜
150kg/cm2 の条件下にて均質化した後、冷却後、約24時
間エージングすることによって製造することができる。
なお、以上の方法は代表的な例示であって、本発明の製
造方法が以上の方法に制約されるものではない。
【0014】
【実施例】以下に実施例を例示して本発明の効果をより
一層明瞭にするが、本発明の精神が以下の例示によって
限定されるものではない。特に、添加剤の添加順序或い
は油相を水相へ又は水相を油相へ加える等の乳化順序が
以下の例示によって限定されるものではないことは言う
までもない。なお配合量の部及び% はいずれも重量基準
である。
【0015】○配合油脂の調製 パーム硬化油(上昇融点:34℃)50部、菜種硬化油(上
昇融点:31℃)20部、パーム核硬化油(上昇融点:36
℃)20部及び乳脂10部を混合して、固体脂含有指数(SF
C) が67.0%/10℃、42.8%/20℃、22.5%/25℃、7.0%/30
℃の配合油脂(1) を調製した。以下、同様に以上の油脂
の二種以上を適宜配合して以下に示す固体脂含有指数(S
FC) を有する各配合油脂(2) 〜(5) を調製した。なお、
これらの油脂の固体脂含有指数は、0 ℃で1 時間冷却固
化後、10℃、20℃、25℃、30℃の各温度域で30分間保持
した後、NMRパルス法により測定した。
【0016】 ─────────────────────────────────── 固体脂含有指数(SFC,%) ─────────────────────────────────── 10℃ 20℃ 25℃ 30℃ ───────────────────────────────── 油脂(1) 67.0 42.8 22.5 7.0 油脂(2) 50.8 28.3 15.6 5.5 油脂(3) 42.1 13.4 9.7 4.9 油脂(4) 34.6 9.5 4.3 0.9 油脂(5) 74.9 49.0 32.3 13.2 ───────────────────────────────────
【0017】 ○乳化剤 ─────────────────────────────────── HLB エステル化度 主要構成脂肪酸残基 ─────────────────────────────────── 乳化剤(1) PGE−1 4 8 C18 乳化剤(2) PGE−2 4 7 C22 乳化剤(3) MG−1 4 1 C18 乳化剤(4) MG−2 4 1 C22 乳化剤(5) SOE 2 3 C18 乳化剤(6) MG−3 9 1 C18:1 ───────────────────────────────────
【0018】注) :HLB値は小数点以下の数字を四捨
五入して示す。なお、各乳化剤の略号は以下の通り。 PGE−1:ヘキサグリセリンオクタステアレート PGE−2:デカグリセリンヘプタベヘネート MG−1:グリセリンモノステアレート MG−2:グリセリンモノベヘネート SOE:ソルビタントリステアレート MG−3:グリセリンモノオレエート
【0019】上記の乳化剤(1) には「サンファットPS-6
8F」(太陽化学(株) 製)、乳化剤(2) には「SYグリス
ターHB750 」(阪本薬品工業(株)製)、乳化剤(3) に
は「エマルジーMH」(理研ビタミン(株)製)、乳化剤
(4) には「ポエムB-100 」(理研ビタミン(株)製)、
乳化剤(5) には「エマゾールS-30F 」(花王(株)
製)、乳化剤(6) には「SYグリスターMO310 」(阪本薬
品工業(株)製)を使用した。
【0020】また、各例において使用した用語の説明は
以下の通り。 ○ホイップタイム:カントーミキサーを使用し、乳化組
成物5 kgに砂糖8%(400g)を混合しホイップして、最適起
泡状態に達するまでの時間。
【0021】○オーバーラン:次式で算出した容積増加
割合。
【0022】○グレーニングタイム:ホイップ終点から
測定を開始し、ホイップを続け、起泡物がグレーニング
を起こすまでの時間を測定した。この値を作業幅の指標
とした。すなわち、これが大きい程作業幅が広いといえ
る。
【0023】○作業性:起泡したクリームのナッペや絞
りなどの作業のしやすさ。 ○造花性:起泡したクリームの絞り袋などで造花した場
合の外観の美しさ。 ○保形性:造花したホイップクリームを15℃で24時間放
置した場合の外観の美しさ。
【0024】○冷凍耐性:起泡したクリームをスポンジ
等にナッペし、冷凍、解凍した場合の外観の美しさ。あ
かぎれやひび割れの状態がないかを観察。但し、冷凍条
件はマイナス25℃,2週間放置、また解凍条件は5 ℃、15
℃、20℃にそれぞれで放置し、24時間後、48時間後の状
態を評価した。 ○食感:起泡物と起泡物を冷凍解凍したものの官能評価
を行った。
【0025】○作業性、造花性、冷凍耐性、保形性、食
感に対する評価は、5:大変良い、4:やや良い、3:
普通、2:やや悪い、1:かなり悪いの5段階にて評価
した。なお、各例に示す評価の値は、15名のパネラーに
よる評価点数の平均値を四捨五入して整数で表した値で
ある。
【0026】実施例1〜3、比較例1〜2 以下に示す配合物を70℃で20分間予備乳化し、常法によ
り直接蒸気接触殺菌法(VTIS法)で殺菌を行い、ホモゲ
ナイザーを用い70kg/cm2の均質圧で均質化後5℃まで冷
却して起泡性水中油型乳化組成物を製造した。
【0027】 ○配合 ─────────────────────────────────── 油脂(1) 〜(5) 45 部 乳化剤(2) 0.2 〃 大豆レシチン 0.5 〃 ソルビタンモノオレエート 0.2 〃 蔗糖ステアリン酸エステル 0.2 〃 水 50 〃 脱脂粉乳 5.0 〃 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.1 〃 第2リン酸ナトリウム 0.05 〃 ───────────────────────────────────
【0028】この乳化組成物の性質として、ホイップタ
イム、オーバーラン、グレーニングタイム、作業性、造
花性、冷凍耐性、食感を測定、評価した。その結果を以
下に示す。
【0029】 ─────────────────────────────────── 実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 比較例2 ─────────────────────────────────── 油脂 (1) (2) (3) (4) (5) ────────────────────────────────── ホイップタイム 5分32秒 5分22秒 5分27秒 5分47秒 5分45秒 オーバーラン(%) 105 103 102 98 107 冷凍耐性* 5 5 4 2 5 保形性 * 5 5 4 2 5 食感 * 4 4 5 5 2 ───────────────────────────────────
【0030】上に示すように比較例1 の固体脂含有指数
が35% 未満/10 ℃、10% 未満/20 ℃の油脂(4) を使用し
た乳化組成物は冷凍耐性、保形性が悪く、比較例2 の固
体脂含有指数が30% 超過/25 ℃、10% 超過/30 ℃の油脂
(5) を使用した乳化組成物は食感と口溶けが悪かった。
それに対して、実施例(1) 〜(3) の油脂(1) 〜(3) を使
用した乳化組成物は冷凍耐性、保形性、食感ともに良好
であった。
【0031】実施例4〜5、比較例3〜6 以下に示す配合物で実施例1 〜3 と同様にして起泡性水
中油型乳化組成物を製造した。
【0032】 ○配合 ─────────────────────────────────── 油脂(1) 45 部 乳化剤(1) 〜(6) 0.2 〃 大豆レシチン 0.5 〃 ソルビタンモノオレエート 0.2 〃 蔗糖ステアリン酸エステル 0.2 〃 水 50 〃 脱脂粉乳 5 〃 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.1 〃 第2リン酸ナトリウム 0.05 〃 ─────────────────────────────────── 実施例1 〜3 と同様にして乳化組成物の性質を測定、評
価した。その結果を以下に示す。
【0033】 ○結果 ─────────────────────────────────── 実施例4 実施例5 比較例3 比較例4 ─────────────────────────────────── 乳化剤 (1) (2) (3) (4) ───────────────────────────────── ホイップタイム 5分58秒 5分17秒 7分12秒 7分23秒 オーバーラン(%) 103 101 105 104 グレーニングタイム 38秒 35秒 42秒 39秒 作業性 5 5 5 5 造花性 5 5 3 3 冷凍耐性 4 5 4 4 食感 5 5 4 4 ───────────────────────────────────
【0034】 ─────────────────────────────────── 比較例5 比較例6 比較例7 ─────────────────────────────────── 乳化剤 (5) (6) 無し ───────────────────────────────── ホイップタイム 7分05秒 3分27秒 5分41秒 オーバーラン(%) 105 72 86 グレーニングタイム 43秒 3秒 8秒 作業性 5 2 3 造花性 3 2 3 冷凍耐性 4 2 3 食感 4 3 3 ───────────────────────────────────
【0035】比較例3 、比較例4 のエステル化度1 のポ
リグリセリン脂肪酸エステルである乳化剤(3)(4)を使用
した乳化組成物、また比較例5 のソルビタン脂肪酸エス
テルである乳化剤(5) を使用した乳化組成物はホイップ
タイムが長く、また起泡物を絞り袋などで造花した場合
エッジがきれいに出ず、ダレ気味であった。比較例6の
グリセリン不飽和脂肪酸エステルである乳化剤(6) を使
用した乳化組成物はホイップタイムは短いがオーバーラ
ンが低いために作業性や造花性が悪く、冷凍耐性も悪か
った。
【0036】実施例4 、実施例5 のエステル化度2 以上
のポリグリセリン脂肪酸エステルで、結合脂肪酸エステ
ルがステアリン酸又はベヘン酸エステルである乳化剤
(1) 、乳化剤(2) を使用した乳化組成物はホイップタイ
ムが短く作業性や造花性、冷凍耐性、食感とも良好であ
った。
【0037】実施例6、比較例8 以下に示す配合にて実施例1 〜3 と同様にして起泡性水
中油型乳化組成物を製造した。
【0038】 ○配合 ─────────────────────────────────── 実施例6 比較例8 ──────────────────────────────── 油脂(1) 45 部 45 部 乳化剤(2) 0.2 〃 0.2 〃 大豆レシチン 0.5 〃 ─ ソルビタンモノオレエート 0.2 〃 ─ 蔗糖ステアリン酸エステル 0.2 〃 0.2 〃 水 50 〃 50 〃 脱脂粉乳 5 〃 5 〃 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.1 〃 0.1 〃 第2リン酸ナトリウム 0.05 〃 0.05 〃 ─────────────────────────────────── 以上の結果を実施例1 〜3 と同様にして起泡物の性質を
測定、評価した。その結果を以下に示す。
【0039】 ○結果 ─────────────────────────────────── 実施例6 比較例8 ──────────────────────────────── ホイップタイム 5分23秒 9分48秒 オーバーラン(%) 103 210 作業性 5 1 造花性 5 1 ───────────────────────────────────
【0040】比較例8 のレシチン又はソルビタンの不飽
和脂肪酸エステル等を使用しなかった乳化組成物はホイ
ップタイムが長く、オーバーランが高すぎる。そのた
め、ダレが生じ、作業性や造花性が悪かった。
【0041】
【発明の効果】本発明により、ホイップタイムが短くか
つ安定的に気泡を取り込むことが可能であり、作業性が
良く、また起泡した状態で冷蔵保存或いは冷凍保存して
も何ら品質劣化をきたさない起泡性水中油型乳化組成物
(ホイップクリーム)を製造することが可能になった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−276978(JP,A) 特開 昭58−149649(JP,A) 特開 平7−184577(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/19 A23C 11/00 - 13/14 A23D 7/00 A23L 1/03

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油相20〜50重量% と蛋白質成分を含む水相
    80〜50重量% とを予備乳化、均質化、殺菌して起泡性水
    中油型乳化組成物を製造するに際し、固体脂含有指数(S
    FC) が35〜80%/10℃、10〜50%/20℃、5 〜30%/25℃、10
    % 以下/30 ℃の油脂と以下に示す乳化剤A及びBを油脂
    に対しそれぞれ0.05〜2.0 重量% 使用することを特徴と
    する起泡性水中油型乳化組成物の製造方法。 A.主要構成脂肪酸残基が不飽和脂肪酸であるグリセリ
    ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、シ
    ョ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロ
    ピレングリコール脂肪酸エステル及びレシチンから選ば
    れる一種又は二種以上の乳化剤。 B.主要構成脂肪酸残基が炭素原子数18〜24個の飽和脂
    肪酸であり、HLBが10以下で、エステル化度が2以上
    であるポリグリセリン脂肪酸エステル。
  2. 【請求項2】固体脂含有指数(SFC) が45〜70%/10℃、15
    〜45%/20℃、5 〜25%/25℃、10% 以下/30 ℃である、請
    求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBが
    7以下である、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリグリセリン脂肪酸エステルの主要構成
    脂肪酸残基が炭素原子数20〜24個である、請求項1乃至
    3の何れかに記載の製造方法。
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