JP3336710B2 - 食器洗浄機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は洗浄水の噴射により洗浄
を行う食器洗浄機に関するもので、特に洗浄効率の向上
方法についてのものである。

【０００２】

【従来の技術】以下に従来の食器洗浄機について、図８
に基づいて説明する。

【０００３】食器を洗浄槽３１の食器かご３２に収納
し、洗剤を投入して運転を開始する。運転が開始される
と、まず所定量の洗浄水を洗浄槽３１に供給する給水工
程が実行される。続いて、洗浄ポンプ３３によって加圧
され且つヒータ３４によって加熱された洗浄水が洗剤と
共に洗浄ノズル３５から噴射される本洗工程が行われ
る。洗浄水は洗浄ノズル３５の噴射孔３６から鉛直方向
または斜め上方向に噴射され、洗浄ノズル３５はこの噴
射反力によって略水平に回転する。したがって、洗浄水
の多くは洗浄ノズル３５の回転方向とは逆方向に傾斜し
て噴射されて、食器に衝突する。この洗浄水の衝突力・
洗剤・熱等の作用によって、食器は洗浄されるものであ
る。所定時間の本洗工程を経ると、次に食器等から洗い
落とされた汚れを含む洗浄水を機外に排出する排水工程
に入る。引き続いて、新たに洗浄水を供給する給水工程
と、洗剤や残菜（食器に付着した汚れを残菜ともいう）
で汚れた食器をすすぐために洗浄水を洗浄ノズル５から
噴射するすすぎ工程と、前記排水工程とが連続して４回
繰り返されて、洗浄工程を終了するものである。なお３
７は、洗浄ポンプ３３・ヒータ３４等の運転を制御する
制御装置である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成の食器
洗浄機は、洗浄ノズル３５からの洗浄水の噴射軌跡が図
９に示すように一定となっている。つまり、特定の位置
にセットした食器に対してだけ洗浄水が繰り返して噴射
されるようになっているものである。すなわち、食器か
ごにより構成される食器収納領域（以下、洗浄領域と称
する）には、洗浄水が直接食器に衝突する洗浄効果の高
い洗浄領域と、間接的に衝突する洗浄効果が低い洗浄領
域とが存在する。この理由は、使用している洗浄ノズル
３５が略水平に回転する単一のアームノズルであるため
である。

【０００５】したがって、洗浄領域全体で所定の洗浄力
を得るためには、洗浄効果の低い洗浄領域での洗浄力を
高める必要があって、すなわち二次水流を十分確保しな
ければならないため、噴射孔３６からの噴射圧力と流量
を大きくしなければならない。以下、洗浄水の噴射圧力
と流量から算出されるエネルギーを洗浄水動力と称す
る。

【０００６】以上の理由によって従来の構成のものは、
洗浄ノズル３５の所用洗浄水動力が過大なものとなって
いる。言い換えると、洗浄ノズル３５の均一洗浄性が低
いことによって、全体としての洗浄効率が低いものとな
っており、その結果洗浄ポンプ３３は加圧吐出能力の大
きなものが必要となっている。従ってこれに付随して、
洗浄ポンプ３３の運転音や、大流量の洗浄水の洗浄槽３
１への衝突音、あるいはその滴下音が大きくなって、洗
浄騒音が高いという第一の課題が生ずるものである。

【０００７】さらに、図９に示す洗浄ノズル３５上の噴
射孔３６の回転軌跡より明かなように、単一のアームノ
ズルが本来の洗浄力を発揮できる洗浄領域は略円形とな
っている。従って、洗浄槽３１が矩形となっている場合
には、四隅部分では洗浄力が不十分であるという第二の
課題を有するものである。この四隅部分では、皿・どん
ぶり類だけでなく、特にグラス・湯呑み・ほ乳瓶等のよ
うに開口部が小さくて、洗浄水がその内面に噴射されに
くい円筒形の食器の洗浄性能に問題があった。

【０００８】そこで、第一の課題を解決するものとし
て、発明者らは既に、第一のアームノズル上に遊星運動
を行う第二のアームノズルを設け、第一のアームノズル
に補助噴射孔を設けた構成の洗浄ノズルを有する食器洗
浄機や、洗浄槽内に回転可能な水路を設け、この水路上
に複数個の洗浄ノズルを備えた食器洗浄機等を提案（特
願平２−１８００１２号、特願平３−４３３３４号等）
している。これらの提案では、洗浄ノズルの均一洗浄性
による洗浄効率の向上によって、洗浄ポンプの小型化及
び洗浄騒音の低レベル化を実現することを示している。
これらのものでは洗浄効率の向上により、噴射孔からの
噴射圧力と流量を大幅に削減することが可能となるが、
四隅の洗浄力不足は従来のものと同様の問題点となって
いる。

【０００９】また第二の課題である四隅の洗浄性能不足
を解決するものとして、発明者らは既に、第一の洗浄ノ
ズルと連動する第二の洗浄ノズルを設け、噴射孔の運動
軌跡が洗浄槽の対角を必ず通過して四隅を洗浄するよう
な構成の洗浄ノズルを有する食器洗浄機や、矩形洗浄槽
と第二のアームノズルを有しこの両端に設けた噴射孔の
運動軌跡が必ず洗浄槽の四隅を通る食器洗浄機等を提案
（特願平２−２９２２８９号、特願平３−２９８７５９
号等）している。これらの提案では、洗浄ノズルの回転
軌跡を洗浄槽の四隅まで補完することでその洗浄力を向
上することを示している。しかしながら洗浄領域全体か
らみると、従来と同様に洗浄効果の高い洗浄領域と低い
洗浄領域が存在して、全体としての均一洗浄性は低いと
いう問題点を有している。

【００１０】本発明は以上のような問題点を解決するも
ので、洗浄効率が高く、かつ洗浄可能な食器収納領域を
拡大した食器洗浄機を提供することを第一の目的とする
ものである。

【００１１】また、特に食器かごの外周部近傍の洗浄性
能を向上し、同時にアームノズルの回転信頼性を向上し
た食器洗浄機を提供することを第二の目的としている。

【００１２】また、洗浄領域全体での均一洗浄性を図
り、洗浄効率が高い食器洗浄機を提供することを第三の
目的としている。

【００１３】

【課題を解決するための手段】第一の目的を達成するた
めの本発明の第一の手段は、洗浄槽と、食器を収納する
食器かごと、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄
ポンプに連通したノズル軸受に軸支され略水平に回転す
る第一の洗浄水流路と、前記第一の洗浄水流路の上に配
置しこの第一の洗浄水流路とは回転軸心を所定距離だけ
偏心させ且つ略水平に回転する第二の洗浄水流路と、こ
の第二の洗浄水流路が前記第一の洗浄水流路と所定比の
回転速度で連動回転するような連動機構とを有し、前記
第二の洗浄水流路は両端の回転軌跡が前記洗浄槽の四隅
近傍を通過するとともにその上面には略水平に回転して
洗浄水を噴射するアームノズルを設け、前記アームノズ
ルは洗浄水噴射の反力で回転する食器洗浄機とするもの
である。

【００１４】また第二の目的を達成するための本発明の
第二の手段は、上記に加え、前記第一の洗浄水流路は第
二の洗浄水流路とは略反対方向に延長した洗浄水を噴射
する第一のアームノズルを設けて且つ前記第二の洗浄水
流路は両端の回転軌跡が前記洗浄槽の四隅近傍を通過す
るとともにその上面には略水平に回転して洗浄水を噴射
する第二のアームノズルを設けた食器洗浄機とするもの
である。

【００１５】第三の目的を達成するための本発明の第三
の手段は、上記に加え、前記第一の洗浄水流路を第二の
洗浄水流路とは略反対方向に延長した上面には略水平に
回転して洗浄水を噴射する第一のアームノズルを設けて
且つ前記第二の洗浄水流路は両端の回転軌跡が前記洗浄
槽の四隅近傍を通過するとともにその上面には略水平に
回転して洗浄水を噴射する第二のアームノズルを設けた
食器洗浄機とするものである。

【００１６】

【作用】本発明の第一の手段は、アームノズルからの洗
浄水の噴射軌跡がランダム化され、同時に洗浄水流路及
び連動機構がアームノズルの回転領域を洗浄槽の四隅に
まで拡張するように作用するものである。従って、洗浄
領域に対する均一洗浄性が高まって洗浄効率が向上し、
食器収納領域を拡大することができるものである。

【００１７】また本発明の第二の手段は、第一のアーム
ノズルの少なくともひとつの噴射孔を第二のアームノズ
ルの回転軸心より外側に位置させた構成が、第一のアー
ムノズルの噴射水の反力による推進力を大きなものとす
るように作用する。つまり、砂・食品等の異物が洗浄水
流路及びアームノズルの回転摺動部に混入した時にも、
その摩擦抵抗よりも大きな推進力を得ることができて、
第一のアームノズルは安定して回転して、第二のアーム
ノズルを四隅へと駆動する。また、第一のアームノズル
からの噴射によって、第二のアームノズルの噴射が不十
分な洗浄領域での洗浄性能が高まる。

【００１８】本発明の第三の手段は、第一のアームノズ
ル及び第二のアームノズルが略水平に回転しながらその
中心はそれぞれ略円形及び略楕円形の軌跡を描くもので
ある。すなわち略円形及び略楕円形の洗浄領域に対して
洗浄水をランダムに噴射するものである。従って、四隅
部分を含めて洗浄領域全体で第一のアームノズル及び第
二のアームノズルの均一洗浄性が得られて、洗浄性能が
高まる。

【００１９】

【実施例】（実施例１） 以下本発明の第一の手段の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図１において、１は洗浄槽、２は食
器を収納する食器かごで洗浄槽１内に設けている。３は
洗浄水を加圧する洗浄ポンプ、４は洗浄ポンプ３に連通
したノズル軸受、５は洗浄水を加熱するヒータである。
６は前記ノズル軸受け４に軸支された第一の洗浄水流路
で、７はこの第一の洗浄水流路６の上に所定の距離だけ
回転軸心を偏心して設けた第二の洗浄水流路である。８
・８ａは略水平に回転するアームノズル、９・１０・９
ａ・１０ａはそれぞれアームノズル８・８ａに設けた洗
浄水を噴射する噴射孔である。また１１・１２・１３
は、図２にも示しているように、第二の洗浄水流路７が
第一の洗浄水流路６と所定比の回転速度で連動回転する
ための連動機構を構成している固定歯車・中間歯車及び
駆動歯車である。以上、洗浄ポンプ３・ノズル軸受け４
・第一の洗浄水流路６・第二の洗浄水流路７・アームノ
ズル８・固定歯車１１・中間歯車１２・駆動歯車１３
は、洗浄水を噴射する洗浄手段を構成している。１４
は、洗浄ポンプ３・ヒータ５等を制御する制御装置であ
る。

【００２０】以下本実施例の動作を説明する。まず、食
器を食器かご２に収納し、洗浄槽１の所定の位置に装着
して図示していないスイッチをオンしたとする。スイッ
チがオンされて運転を開始すると、制御装置１４は先ず
所定量の洗浄水を洗浄槽１に供給する給水工程を実行す
る。続いて、洗浄ポンプ４によって加圧した洗浄水を洗
剤と共にアームノズル８・８ａに設けた噴射孔９・１０
・９ａ・１０ａから噴射する本洗工程を実行する。所定
時間の本洗工程を経ると、次に食器等から洗い落とされ
た汚れを含む洗浄水を機外に排出する排水工程に入る。
引き続き、新たに洗浄水を供給する給水工程と、洗剤や
残菜で汚れた食器をすすぐために洗浄水を洗浄ノズルか
ら噴射するすすぎ工程と、排水工程とが連続し、これら
を４回繰り返して洗浄工程が終了する。以上、洗浄工程
の基本的な動作は従来の構成のものと同様である。

【００２１】前記洗浄工程中は、アームノズル８は図２
に示すように、第二の洗浄水流路７上で自らの洗浄水噴
射の反力によって矢印８ｂ方向に自転し、同時に第一の
洗浄水流路５の矢印６ａ方向への回転に伴って洗浄領域
の下部領域を公転運動する。本実施例では特に、この第
二の洗浄水流路７を第一の洗浄水流路５の回転数に対し
て所定の比率で回転させる連動機構を設けているもので
ある。すなわち、第一の洗浄水流路６の回転力を駆動源
として、第一の洗浄水流路の下部に設けた中間歯車１２
が固定歯車１１の周囲を回転するものである。この中間
歯車１２の回転運動を受けて、第二の洗浄水流路７を回
転駆動する駆動歯車１３が回転する。こうして第二の洗
浄水流路７は、矢印７ａ方向に回転する。ここで本実施
例では、第二の洗浄水流路７が第一の洗浄水流路６と所
定比の回転速度で連動回転するように、固定歯車１１・
中間歯車１２及び駆動歯車１３の歯数・モジュールを設
定しているものである。この結果、第二の洗浄水流路７
の回転領域は洗浄槽１の四隅にまで拡張されることにな
る。したがって、図３に示すように、第二の洗浄水流路
７に設けた２個のアームノズル８・８ａは噴射孔９・１
０・９ａ・１０ａより洗浄水を噴射しながら、それぞれ
洗浄領域８ｃ・８ｄを均一に洗浄することができるもの
である。

【００２２】これらの洗浄軌跡によって矩形の洗浄槽１
内は全面的にほぼ均一に洗浄できるものである。

【００２３】以上のように本実施例によれば、食器かご
２の四隅にまで洗浄可能な食器収納領域を拡大すること
ができて、従来構成のものより大きい食器も洗浄するこ
とができて、非常に使い勝手のよいものである。また、
洗浄領域全体にわたり洗浄効果はほぼ均一であり、高い
洗浄効果が得られるものである。

【００２４】（実施例２） 次に本発明の第二の手段の実施例について、図４に基づ
いて説明する。機構部品の基本構成については、図１の
構成と同様で説明を省略する。２０は第一の洗浄水流
路、２１は第二の洗浄水流路、２２は第一のアームノズ
ル、２２ａ・２２ｂは第一のアームノズルに設けた噴射
孔、２３・２３ａは第二のアームノズル、２４・２５及
び２４ａ・２５ａは第二のアームノズル２３・２３ａに
設けた噴射孔である。ここで２２ａは、安定した回転推
進力を第一のアームノズル２２に与えるためにその噴射
方向は鉛直方向から所定角度だけ傾けたものとなってい
る。また噴射孔２２ａの設置位置は、第二の洗浄水流路
２１の回転軸心より外側としている。

【００２５】以下本実施例の動作について説明する。洗
浄工程に関する基本的な動作は、前記実施例１と同様で
あるので説明を省略する。本実施例においては、噴射孔
２２ａからの洗浄水の噴射反力によって、第一のアーム
ノズル２２は大きな回転推進力を受けるものである。つ
まり、第一のアームノズル２２の回転中心から噴射孔２
２ａまでの距離に比例した大きな回転推進力を得ること
ができるものである。したがって、砂や食品等の異物が
回転摺動部に混入した時にも、その摩擦抵抗よりも大き
な回転推進力を得るものであって、第一のアームノズル
２２は安定して回転するものであり、図５に示すような
洗浄領域を有し、確実に所定の洗浄性能が得られるもの
である。しかも噴射孔２２ａの軌跡２２ｃは四辺部の洗
浄力を向上させる。

【００２６】特に、第二のアームノズル２３または第二
の洗浄水流路２０の回転摺動部の摩擦抵抗及び回転推進
力が、第一のアームノズル２２の回転運動を停止させる
ように作用することがあり、この点からも、噴射孔２２
ａの設置位置をこれらの回転軸心よりも外側に設けるこ
とは、効果が大きいものである。

【００２７】（実施例３） 次いで本発明の第三の手段の実施例について、図６に基
づいて説明する。機構部品の基本構成は、図１の構成と
同様で説明を省略する。３０は第一の洗浄水流路、３１
は第二の洗浄水流路、３２は第一のアームノズル、３３
・３３ａは第二のアームノズル、３４・３５及び３４ａ
・３５ａは第二のアームノズル３３・３３ａに設けた噴
射孔、３６・３７は第一のアームノズルに設けた噴射孔
である。

【００２８】以下本実施例の動作について説明する。洗
浄工程に関する基本的な動作は、前記実施例１と同様で
あるので説明を省略する。

【００２９】本実施例では、図７に示すように、第二の
アームノズル３３・３３ａがそれぞれ略楕円形の洗浄領
域３３ｂ・３３ｃを均一に洗浄する。さらに、第一のア
ームノズル３２が略円形の洗浄領域３２ａを均一に洗浄
する。従って、全洗浄領域に対して、洗浄水をランダム
に噴射しながら洗浄するものであり、洗浄効率がよく
て、高い洗浄性能を得るものである。

【００３０】

【発明の効果】本発明の第一の手段は、洗浄槽と、食器
を収納する食器かごと、洗浄水を加圧する洗浄ポンプ
と、前記洗浄ポンプに連通したノズル軸受に軸支され略
水平に回転する第一の洗浄水流路と、前記第一の洗浄水
流路の上に配置しこの第一の洗浄水流路とは回転軸心を
所定距離だけ偏心させ且つ略水平に回転する第二の洗浄
水流路と、この第二の洗浄水流路が前記第一の洗浄水流
路と所定比の回転速度で連動回転するような連動機構と
を有し、前記第二の洗浄水流路は両端の回転軌跡が前記
洗浄槽の四隅近傍を通過するとともにその上面には略水
平に回転して洗浄水を噴射するアームノズルを設け、前
記アームノズルは洗浄水噴射の反力で回転する構成とし
て、アームノズルの噴射軌跡のランダム化が行われて、
洗浄領域に対する均一洗浄性が高まり洗浄効率が向上
し、同時に、有効な食器収納領域を拡大することができ
る使い勝手のよい食器洗浄機を提供できるものである。

【００３１】本発明の第二の手段は、洗浄槽と、食器を
収納する食器かごと、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、
前記洗浄ポンプに連通したノズル軸受に軸支され略水平
に回転する第一の洗浄水流路と、この第一の洗浄水流路
とは回転軸心を所定距離だけ偏心させ且つ略水平に回転
する第二の洗浄水流路と、前記第一の洗浄水流路の上に
配置しこの第二の洗浄水流路が前記第一の洗浄水流路と
所定比の回転速度で連動回転するような連動機構とを有
し、前記第一の洗浄水流路は第二の洗浄水流路とは略反
対方向に延長した洗浄水を噴射する第一のアームノズル
を設け且つ前記第二の洗浄水流路は両端の回転軌跡が前
記洗浄槽の四隅近傍を通過するとともにその上面には略
水平に回転して洗浄水を噴射する第二のアームノズルを
設け、前記アームノズルは洗浄水噴射の反力で回転する
構成として、砂・食品等の異物が回転摺動部に混入して
もアームノズルが安定して回転でき、確実に所定の洗浄
性能が得られる信頼性の高い食器洗浄機を提供できるも
のである。

【００３２】さらに本発明の第三の手段は、洗浄槽と、
食器を収納する食器かごと、洗浄水を加圧する洗浄ポン
プと、前記洗浄ポンプに連通したノズル軸受に軸支され
略水平に回転する第一の洗浄水流路と、前記第一の洗浄
水流路の上に配置しこの第一の洗浄水流路とは回転軸心
を所定距離だけ偏心させ且つ略水平に回転する第二の洗
浄水流路と、この第二の洗浄水流路が前記第一の洗浄水
流路と所定比の回転速度で連動回転するような連動機構
とを有し、前記第一の洗浄水流路を第二の洗浄水流路と
は略反対方向に延長した上面には略水平に回転して洗浄
水を噴射する第一のアームノズルを設けて且つ前記第二
の洗浄水流路は両端の回転軌跡が前記洗浄槽の四隅近傍
を通過するとともにその上面には略水平に回転して洗浄
水を噴射する第二のアームノズルを設け、前記アームノ
ズルは洗浄水噴射の反力で回転する構成として、第一の
アームノズル及び第二のアームノズルが略水平に回転し
ながらその中心はそれぞれ略円形及び略楕円形の軌跡を
描くものである。すなわち略円形及び略楕円形の洗浄領
域に対して洗浄水をランダムに噴射するものである。従
って、四隅部分を含めて洗浄領域全体で第一のアームノ
ズル及び第二のアームノズルの均一洗浄性が得られて、
洗浄性能が優れた食器洗浄機を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の手段の実施例における食器洗浄
機の概略構成図

【図２】同食器洗浄機のアームノズルの連動機構を示す
説明図

【図３】同食器洗浄機の洗浄領域を示す説明図

【図４】本発明の第二の手段の実施例における食器洗浄
機の概略構成図

【図５】同食器洗浄機の洗浄領域を示す説明図

【図６】本発明の第三の手段の実施例における食器洗浄
機の概略構成図

【図７】同食器洗浄機の洗浄領域を示す説明図

【図８】従来の食器洗浄機の概略構成図

【図９】同食器洗浄機の洗浄領域を示す説明図

【符号の説明】

１ 洗浄槽 ２ 食器かご ３ 洗浄ポンプ ４ ヒータ ６ 第一の洗浄水流路 ７ 第二の洗浄水流路 ８ アームノズル １４ 制御装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−164429（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−130964（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−279134（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47L 15/00 - 15/42

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗浄槽と、食器を収納する食器かごと、
   洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプに連通
   したノズル軸受に軸支され略水平に回転する第一の洗浄
   水流路と、前記第一の洗浄水流路の上に配置しこの第一
   の洗浄水流路とは回転軸心を所定距離だけ偏心させ且つ
   略水平に回転する第二の洗浄水流路と、この第二の洗浄
   水流路が前記第一の洗浄水流路と所定比の回転速度で連
   動回転するような連動機構とを有し、前記第二の洗浄水
   流路は両端の回転軌跡が前記洗浄槽の四隅近傍を通過す
   るとともにその上面には略水平に回転して洗浄水を噴射
   するアームノズルを設け、前記アームノズルは洗浄水噴
   射の反力で回転する食器洗浄機。
2. 【請求項２】 第一の洗浄水流路は第二の洗浄水流路と
   は略反対方向に延長した洗浄水を噴射する第一のアーム
   ノズルを設けた請求項１に記載の食器洗浄機。
3. 【請求項３】 第一の洗浄水流路を第二の洗浄水流路と
   は略反対方向に延長した上面には略水平に回転して洗浄
   水を噴射する第一のアームノズルを設けた請求項２に記
   載の食器洗浄機。