JP3336420B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP3336420B2
JP3336420B2 JP32583793A JP32583793A JP3336420B2 JP 3336420 B2 JP3336420 B2 JP 3336420B2 JP 32583793 A JP32583793 A JP 32583793A JP 32583793 A JP32583793 A JP 32583793A JP 3336420 B2 JP3336420 B2 JP 3336420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
photoreceptor
intermediate layer
layer
isobutyl alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP32583793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07152183A (ja
Inventor
弘行 岸
俊夫 深貝
淑 谷口
直志 三島
智博 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP32583793A priority Critical patent/JP3336420B2/ja
Publication of JPH07152183A publication Critical patent/JPH07152183A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3336420B2 publication Critical patent/JP3336420B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
詳しくは基体と光導電層との間に中間層を設けた積層型
電子写真感光体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真感光体の感光材料と
してセレン及びセレン合金、酸化亜鉛、硫化カドミニウ
ム等の無機系光導電性物質が主に用いられてきた。一
方、最近では安価、生産性、無公害性を利点とする有機
系の感光材料を用いたものが使用され始めている。
【0003】有機系の電子写真感光体には、ポリ−N−
ビニルカルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹
脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−
結着剤樹脂に代表される顔料分散型、電荷発生物質と電
荷移動物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体
等が知られており、特に機能分離型の感光体が注目され
ている。
【0004】しかしながら、このような機能分離型の感
光体をカールソンプロセスに適用した場合、帯電性が低
く、電荷保持性が悪い(暗減衰が大きい)上、繰り返し
使用による電気特性の劣化が大きく、画像上にムラ、濃
度低下、また反転現像の場合に地汚れが生じるという欠
点を有している。
【0005】このような感光体の電気特性を改良するた
めには、基体と感光体との間に中間層を設けることが有
効であるとされている。一般に、このような中間層を設
ける目的としては、接着性改良、感光層の塗工性向上、
基体の保護、基体上の欠陥の被覆、感光層の電気的破壊
に対する保護、基体から感光層への電荷注入性の改良等
が挙げられる。特に最近は基体の低コスト化のために基
体上の欠陥の被覆が目的として大きな比重を占めてい
る。従って、一般的に中間層を厚くすることが望まれて
いる。
【0006】例えば、特開昭47−6341、特開昭4
8−3544及び特開昭48−12034号各公報には
硝酸セルロース系樹脂中間層が、特開昭48−4734
4、特開昭52−25638、特開昭58−3075
7、特開昭58−63945、特開昭58−9535
1、特開昭58−98739及び特開昭60−6625
8号各公報にはナイロン系樹脂中間層が、特開昭49−
69332及び52−10138号各公報にはマレイン
酸系樹脂中間層が、そして特開昭58−105155号
公報にはポリビニルアルコール樹脂系中間層が、それぞ
れ開示されている。
【0007】しかしながら、これらの樹脂単層の中間層
は電気抵抗が高いために、残留電位が高く画像に地汚れ
が発生する。特に、低温低湿化では中間層の電気抵抗が
特に高くなるため残留電位を下げる手段として薄膜にす
ると、帯電性が不充分になるという欠点があり、基体上
の欠陥の被覆という目的に適さない。
【0008】従って、中間層の電気抵抗を制御すべく種
々の導電性添加物を樹脂中に含有させた中間層が提案さ
れている。例えば、特開昭51−65942号公報には
カーボンまたはカルコゲン系物質を熱硬化性樹脂に分散
した中間層が、特開昭52−82238号公報には四級
アンモニウム塩を添加してイソシアネート系硬化剤を用
いた熱重合体中間層が、特開昭55−130451号公
報には電気抵抗調節剤を添加した樹脂中間層が、特開昭
58−58556号公報にはアルミニウムまたはスズの
酸化物を分散した樹脂中間層が、特開昭58−9306
2号公報には有機金属化合物を添加した樹脂中間層が、
特開昭58−93063、特開昭60−97363及び
特開昭60−111255号各公報には導電性粒子を分
散した樹脂中間層が、特開昭59−17557号公報に
はマグネタイトを樹脂中に分散した層が、さらに特開昭
59−84257、特開昭59−93453及び特開昭
60−32054号各公報にはTiO2とSnO2粉体と
を分散した樹脂中間層が、また特開昭64−6876
2、特開昭64−68763、特開昭64−7335
2、特開昭64−73353、特開平1−11884
8、特開平1−118849号各公報にはカルシウ、マ
グネシウム、アルミニウム等のホウ化物、窒化物、フ化
物、酸化物の粉体を分散した樹脂中の中間層が開示され
ている。また、帯電性を向上させるために、例えば特開
昭64−571及び特開平3−23464号各公報には
ポリアルキレングリコールまたはポリエチレングリコー
ルが含有された樹脂中間層が開示されている。
【0009】しかしながら、上記のようにフィラーを分
散させた中間層も、やはり、帯電性が向上すると残留電
位が生じやすく、特に繰り返し使用においては不充分で
あり、より一層の改善が必要であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、帯電と露光
のプロセスを多数回繰り返した後でも帯電性が低下せ
ず、残留電位の上昇が小さい電子写真感光体を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、本発明によれば、基体上に電荷発生層と電荷輸送層
とを順次設け、基体と電荷発生層との間に少なくとも
着剤樹脂及び金属化合物微粉末を含有する中間層を設け
た機能分離型電子写真感光体において、該感光体中に
ソブチルアルコールを感光体中の樹脂分を基準として3
0〜1000ppm含有せしめてなる電子写真感光体が
提供される。
【0012】以下本発明を詳細に説明する。基体上に電
荷発生層と電荷輸送層とを順次設け、基体と電荷発生層
との間に少なくとも金属化合物微粉末を含有する中間層
を設けた機能分離型電子写真感光体において、感光体中
に30〜1000ppmのイソブチルアルコールが含有
されているときに本発明の所期の目的が達成できる。感
光体中のイソブチルアルコールの含有量が30ppm未
満では帯電性の低下が大きく、また1000ppmを超
えると残留電位の発生が大きくなる。
【0013】感光体中にイソブチルアルコールを含有さ
せる方法としては、感光体をイソブチルアルコール液中
に浸漬させる方法、感光体をイソブチルアルコールの蒸
気中に曝す方法(イソブチルアルコールを加熱して蒸気
を発生させ、その蒸気に感光体を曝す、または減圧器の
中に感光体とイソブチルアルコールを入れ、イソブチル
アルコール雰囲気に感光体を曝すなど)、または塗工液
に直接イソブチルアルコールを含有させ塗工する方法な
どがある。塗工液に直接イソブチルアルコールを添加し
て感光層中にイソブチルアルコールを含有させる場合、
イソブチルアルコールを中間層用塗工液に使用しても電
荷発生層用塗工液に使用しても構わない。そして、何れ
の場合でも、感光体中に含有させるイソブチルアルコー
ルの量は、適当な処理条件を設定することにより、調節
することができる。
【0014】導電性基体としてはアルミニウム、ニッケ
ル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、ステンレス
等の金属、あるいは酸化スズ、酸化インジウム、酸化ニ
ッケル、酸化アルミニウム等の金属酸化物を蒸着または
スパッタリングによりフィルム状もしくは円筒状のプラ
スチック(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン、ナ
イロン、ポリスチレン等)もしくは紙等に被覆したも
の、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッ
ケル、ステンレス等の板及びそれらをD.I.、I.
I.、押出し、引き抜き等の工法で素管化後、切削、超
仕上げ、研磨などで表面処理した管、あるいは上記金属
を電気メッキ等の方法によりフィルム状もしくは円筒状
にしたもの、また、導電性粉体をプラスチックに分散成
型してなるフィルム状もしくは円筒状にしたものなどを
用いることができる。
【0015】中間層は少なくとも金属化合物微粉体を含
有する必要がある。中間層に用いる金属化合物微粉体と
しては、SnO2,In23,ZnO,TiO2,SiO
2,ZrO2,Al23,CaF2,MgOなどが挙げら
れ、好ましくはTiO2が用いられる。これらの金属化
合物微粉末は単独もしくは二種類以上を適宜選択して使
用する。
【0016】中間層に用いる結着剤樹脂としては前述し
た公知のものが用いられるが、あるいはポリアミド、ポ
リエステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの熱
可塑性樹脂や活性水素(−OH基、−NH2基などの水
素)を複数個含有する化合物とイソシアネート基を複数
個含有する化合物及び/またはエポキシ基を複数個含有
する化合物とを熱重合させた熱硬化性樹脂なども使用で
きる。この場合、活性水素を複数個含有する化合物とし
ては、例えばポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、
フェノール樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチ
レングリコール、ヒドロキシエチルメタクリレート基な
どの活性水素を含有するアクリル系樹脂などが挙げられ
る。イソシアネート基を複数個含有する化合物として
は、例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシネート、ジフェニルメタンジイソシアネートな
どとこれらのプレポリマーなどが挙げられる。エポキシ
基を複数個含有する化合物としてはビスフェノールAエ
ポキシ樹脂などが挙げられる。
【0017】また、オイルフリーアルキド樹脂とアミノ
樹脂(例えばブチル化メラミン樹脂など)などを熱重合
させた熱硬化性樹脂、さらにまた、不飽和結合を有する
ポリウレタン、不飽和ポリエステルなどの不飽和結合を
有する樹脂とチオキサントン系化合物、メチルベンジル
フォルメートなどの光重合開始剤との組み合わせなどの
光硬化性樹脂も結着剤樹脂として使用できる。
【0018】上記の中でも、ポリビニルブチラールある
いはフェノール樹脂とイソシアネート基を複数個含有す
る化合物とを熱重合させた熱硬化性樹脂、またはオイル
フリーアルキド樹脂とアミノ樹脂(例えばブチル化メラ
ミン樹脂など)を熱重合させた熱硬化性樹脂、また熱可
塑性樹脂としては共重合のポリアミド樹脂などがより効
果的である。
【0019】金属化合物微粉末は溶剤と結着剤樹脂とと
もに常法により、例えばボールミル、サンドミル、アト
ライタなどにより分散して用いることができる。
【0020】導電性基体上への中間層の形成はロールコ
ート法、浸漬塗工法、スプレーコート法、ノズルコート
法、ブレード塗工法などにより成膜される。塗布後は乾
燥や加熱、光などの硬化処理により硬化される。
【0021】中間層の膜厚は、0.3〜20μm、好ま
しくは0.5〜10μmとするのが適当である。膜厚が
0.3μm未満では帯電性に対する効果の発現性が小さ
く、20μmを超えると残留電位の蓄積を生じるので望
ましくない。
【0022】また中間層の金属化合物微粉末/結着剤樹
脂の割合は容量比で0.8/1〜3/1の範囲が好まし
い。容量比が0.8/1より小さくなると残留電位の蓄
積が生じ、3/1より大きくなると帯電性に対する効果
の発現性が小さくなるので望ましくない。
【0023】次に電荷発生層について説明する。電荷発
生層は電荷発生物質を主材料とした層で、必要に応じて
結着剤樹脂が用いられる。結着剤樹脂としては、公知の
ものが使用され、例えばポリアミド、ポリウレタン、ポ
リエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネ
ート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポ
リスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアク
リルアミドなどが挙げられる。
【0024】電荷発生物質としては、数多くの種類の顔
料、染料が知られており、例えばシーアイピグメントブ
ルー25〔CI(カラーインデックス)21180〕、
シーアイピグメントレッド41(CI 21100)、
シーアイアシッドレッド52(CI 45100)、シ
ーアイベーシックレッド3(CI 45210)、さら
にポルフィリン骨格を有するフタロシアニン系顔料、ア
ズレニウム塩顔料、スクアリック塩顔料、アンスアンサ
ンスロン系顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料
(特開昭53−95033号公報)、スチルベン骨格を
有するアゾ顔料(特開昭53−138229号公報)、
トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53
−132547号公報)、ジベンゾチオフェン骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報)、オキ
サジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12
742号公報)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54−22834号公報)、ビススチルベン骨
格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公
報)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔
料(特開昭54−2129号公報)、ジスチリルカルバ
ゾール骨格を有するトリスアゾ顔料(特開昭54−17
734号公報)、カルバゾール骨格を有するトリスアゾ
顔料(特開昭57−195767号公報)など、さらに
シーアイピグメントブルー16(CI 74100)な
どのフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5
(CI 73410)、シーアイバットダイ(CI 7
3030)などのインジゴ系顔料、アルゴルスカーレッ
トB(バイオレット社製)、インダスレンスカーレット
R(バイエル社製)などのペリレン系顔料などの有機顔
料がある。
【0025】これらの電荷発生物質のなでも特にアゾ顔
料が好適であり、さらにアゾ顔料の中でもフルオレノン
骨格を有するアゾ顔料が最も好ましい。以下にフルオレ
ノン骨格を有するアゾ顔料の具体例を表1(1)〜表1
(5)、及び表2(1)〜表2(3)に示す。
【0026】
【0027】
【0028】これらの電荷発生物質は単独で、あるいは
2種以上併用して用いられる。
【0029】電荷発生層は、電荷発生物質を必要ならば
結着剤樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキ
サノン、メチルエチルケトン、ジオキサン、ジクロルエ
タン等の溶媒を用いてボールミル、アトライタ、サンド
ミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布する
ことにより形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレー
コート、ロールコート法を用いて行なうことができる。
電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であ
り、好ましくは0.1〜2μmである。結着剤樹脂は、
電荷発生物質100重量部に対して0〜100重量部用
いるのが適当であり、好ましくは0〜50重量部であ
る。
【0030】電荷輸送層は、電荷輸送物質及び必要に応
じて用いられる結着剤樹脂よりなる。以上の物質を適当
な溶剤に溶解ないし分散してこれを塗布乾燥することに
より電荷輸送層を形成することができる。
【0031】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリル
エチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムア
ルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポ
リビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサ
ジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニル
アミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)ア
ントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフ
ェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピ
ラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチル
ベン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。この中で
も特にトリフェニルアミン誘導体、フェニルヒドラゾン
類、α−フェニルスチルベン誘導体が好ましい。
【0032】電子輸送物質としては、例えばクロルアニ
ル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノンジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−
トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン
−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェ
ノン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体、
チオピラン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。こ
れら電荷輸送物質は、単独でまたは2種以上混合して用
いられる。
【0033】また、本発明において必要に応じて用いら
れる結着剤樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレ
ート、ポリアクリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボ
ネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、
ポリビニルビチラール、ポリビニルホルマール、ポリビ
ニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリ
ル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の
熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。中でも、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリビ
ニルブチラール、メラミン樹脂、フェノール樹脂が望ま
しい。
【0034】溶剤してはテトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、トルエン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、
塩化メチレン等が用いられる。
【0035】電荷輸送層の厚さは5〜100μm程度が
適当である。また、本発明においては、電荷輸送層中に
可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤として
はジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等一般の
樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用
でき、その使用量は結着剤樹脂に対して0〜30重量%
程度が適当である。レベリング剤としてはジメチルシリ
コーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシ
リコーンオイル類が使用され、その使用量は結着剤樹脂
に対して0〜1重量%程度が適当である。なお、本発明
において、感光層の上にさらに絶縁層や保護層を設ける
ことも可能である。
【0036】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。なお、以下の部は重量基準である。
【0037】実施例1 9cmφの硬質ガラスポットに容積の1/2量の1cm
φアルミナ焼結ボールと酸化チタン(CR−EL、石原
産業社製)の微粉65部と共重合ポリアミド(アラミン
CM−8000、東レ社製)を11.8部及びメタノー
ル43.2部を入れて24時間ミリングし、その後にメ
タノール33.6部を加え、さらに1時間ミリングして
固形分50重量%の中間層用塗工液とした。この塗工液
を厚さ0.2mmのA1板上に浸漬塗工し、100℃3
0分間加熱乾燥して厚さ3μmの中間層を形成した。
【0038】次に9cmφの硬質ガラスポットに容積の
1/2量の1cmφのPSZボールと下記式(I)のジ
スアゾ顔料3部とポリビニルビチラール(商品名:XY
HL、ユニオンカーバイドプラスチック社製)0.3部
及びメチルエチルケトン60部を入れて120時間分散
し、希釈液としてシクロヘキサノン140部をこの分散
液に加えて電荷発生層用塗工液とした。この塗工液を上
記中間層上に浸漬塗工し、100℃30分間加熱乾燥し
て厚さ0.1μmの電荷発生層を形成した。
【0039】
【化1】
【0040】前記電荷発生層上に下記式(II)の化合物
18部、ポリカーボネート(C−1400、帝人化学社
製)20部、シリコーンオイル(KF−50、信越シリ
コーン社製)0.005部及び塩化メチレン190部よ
りなる電荷輸送層用塗工液を浸漬塗工し、100℃60
分間加熱乾燥して厚さ22μmの電荷輸送層を形成し
た。その後、イソブチルアルコールを感光体中に含有さ
せるために、イソブチルアルコールを約60℃で加熱し
て発生させた蒸気に曝して、実施例1の電子写真感光体
を作成した。
【0041】
【化2】
【0042】上記感光体を島津GC15Aガスクロマト
グラフを用い、熱分解ガスクロマトグラフ法によりイソ
ブチルアルコールの含有量を定量した結果、38ppm
であった。
【0043】比較例1 実施例1において、感光体をイソブチルアルコールの蒸
気に曝さない以外は実施例1と同様にして、比較例1の
電子写真感光体を作成した。
【0044】実施例2 9cmφの硬質ガラスポットに容積の1/2の1cmφ
アルミナ焼結ボールと酸化チタン(CR−EL、石原産
業社製)の微粉65部と固形分濃度50重量%のオイル
フリーアルキド樹脂(ベッコライトM6401−50、
大日本インキ化学社製)を14.2部と固形分濃度60
重量%のブチル化メラミン樹脂(スーパーベッカミンG
821−60、大日本インキ化学社製)を7.9部及び
メチルエチルケトン32.9部とを入れて24時間ミリ
ングし、その後にメチルエチルケトン23.6部とイソ
ブチルアルコール10部とを加え、固形分50重量%の
中間層用塗工液とした。上記塗工液を厚さ0.2mmの
Al板上に浸漬塗工し、130℃30分間乾燥硬化して
厚さ3μmの中間層を形成した。
【0045】電荷輸送層のポリカーボネート(C−14
00、帝人化学社製)をポリカーボネート[(粘度平均
分子40000のZタイプのポリカーボネート)、帝人
化学社製]に代えて電荷輸送層を形成した。その後、感
光体をイソブチルアルコールの蒸気に曝さなかった以外
は実施例1と同様にして実施例2の電子写真感光体を作
成した。上記感光体につきを実施例1と同様にしてイソ
ブチルアルコールの含有量を定量した結果、186pp
mであった。
【0046】実施例3 実施例2において、中間層塗工液からイソブチルアルコ
ールを除き、電荷輸送層に含まれる電荷移動物質を下記
式(III)の化合物に代えて電荷輸送層を形成した。そ
の後、感光体にイソブチルアルコールを含有させように
イソブチルアルコール蒸気に曝した以外は実施例2と同
様にして実施例3の電子写真感光体を作成した。
【0047】
【化3】
【0048】上記感光体につき実施例1と同様にしてイ
ソブチルアルコールの含有量を定量とした結果、520
ppmであった。
【0049】実施例4 実施例1において、中間層塗工液中のメタノール10部
をイソブチルアルコールに代え、中間層の乾燥を100
℃10分間とし、電荷発生層は電荷発生物質を下記式
(IV)のジスアゾ顔料に代えて乾燥を110℃10分
間とし、電荷輸送層は結着剤樹脂をポリカーボネート
[(粘度平均分子40000のZタイプのポリカーボネ
ート)、帝人化学社製]に代え、感光体をイソブチルア
ルコールの蒸気に曝さなかった以外は実施例1と同様に
して作成し実施例4の電子写真感光体を作成した。上記
感光体につき実施例1と同様にしてイソブチルアルコー
ルの含有量を定量した結果、927ppmであった。
【0050】
【化4】
【0051】実施例5 実施例2において、中間層の酸化チタンを酸化ケイ素
(高純度化学社製)に代え、中間層塗工液からイソブチ
ルアルコールを除き、電荷輸送層をポリカーボネート樹
脂(C−1400、帝人化学社製)に代え、感光体をイ
ソブチルアルコールの蒸気に曝した以外は実施例2と同
様にして実施例5の電子写真感光体を作成した。上記感
光体につき実施例1と同様にしてイソブチルアルコール
の含有量を定量した結果、220ppmであった。
【0052】実施例6 実施例5において、中間層の酸化ケイ素をフッ化カルシ
ウム(フルウチ化学社製)に代え、電荷輸送層の結着剤
をポリカーボネート[(粘度平均分子40000のZタ
イプのポリカーボネート)、帝人化学社製]に代えた以
外は実施例5と同様にして実施例6の電子写真感光体を
作成した。上記感光体につき実施例1と同様にしてイソ
ブチルアルコールの含有量を定量した結果、235pp
mであった。
【0053】実施例7 実施例6において、中間層のフッ化カルシウムを酸化イ
ンジウム(三菱金属社製)に代えた以外は実施例6と同
様にして、実施例7の電子写感光体を作成した。上記感
光体を実施例1と同様にしてイソブチルアルコールの含
有量を定量した結果、197ppmであった。
【0054】実施例8 実施例3において、電荷発生層を下記のようにした以外
は実施例3と同様にして実施例8の電子写真感光体を作
成した。9cmφの硬質ガラスポットに容積の1/2量
の1cmφPSZボールと下記式(V)のトリスアゾ顔
料3部とポリビニルブチラール(商品名:XYHL、ユ
ニオンカーバイドプラスチック社製)1.2部及びシク
ロヘキサノン60部を入れて72時間分散し、希釈液と
してメチルエチルケトン60部とシクロヘキサノン80
部をこの分散液に加えて電荷発生層用塗工液とした。上
記感光体につき実施例1と同様にしてイソブチルブルコ
ールの含有量を定量した結果、550ppmであった。
【0055】
【化5】
【0056】比較例2 実施例1において、中間層用塗工液のメタノール10部
をイソブチルアルコールに代え、中間層の乾燥を110
℃120分間とし、感光体をイソブチルアルコールに曝
さなかった以外は実施例1と同様にして比較例2の電子
写真感光体を作成した。上記感光体につき実施例1と同
様にしてイソブチルアルコールの含有層を定量した結
果、11ppmであった。
【0057】比較例3 実施例2において、中間層の乾燥を140℃40分間と
し、電荷発生層は電荷発生物質を前記式(IV)のジス
アゾ顔料を用いた以外は実施例2と同様にして比較例3
の電子写真感光体を作成した。上記感光体につき実施例
1と同様にしてイソブチルアルコールの含有量を定量し
た結果、25ppmであった。
【0058】比較例4 実施例2において、中間層塗工液に用いたイソブチルア
ルコールを20部とし、中間層の乾燥を120℃10分
間とし、電荷輸送層の結着剤樹脂をポリカーボネート
(C−1400、帝人化学社製)に代えた以外は実施例
2と同様にして比較例4の電子写真感光体を作成した。
上記感光体につき実施例1と同様にしてイソブチルアル
コールの含有量を定量した結果、1100ppmであっ
た。
【0059】比較例5 実施例1において、電荷輸送層に含まれる電荷移動物質
を前記式(III)の化合物に代えた以外は実施例1と同
様にして比較例5の電子写真感光体を作成した。上記感
光体につき実施例1と同様にしてイソブチルアルコール
の含有層を定量した結果、1850ppmであった。
【0060】比較例6 実施例3において中間層を以下のように代えた。共重合
ポリアミド(アラミンCM−8000、東レ社製)24
部をメタノール176部に溶解し、固形分12重量%の
中間層用塗工液とした。上記塗工液を厚さ0.2mmの
Al板上に浸漬塗工し、100℃60分間加熱乾燥して
厚さ3μmの中間層を形成した。その他は実施例3と同
様にしてイソブチルアルコールの含有量を定量した結
果、480ppmであった。
【0061】以上のようにして作成した各電子写真感光
体を静電複写紙試験装置(川口電機製作所、EPA−8
100)を用いて、−6KVのコロナ放電を20秒間行
なって帯電させ、帯電1秒後の表面電位をV1(V)
と、帯電20秒後の表面電位Vs(V)を測定した。帯
電終了後20秒間暗所にて減衰させてそのときの電位V
o(V)を測定した。暗減衰率(D.D)をVo/Vs
として求めた。20秒間の暗減衰終了後、2865°K
のタングステンランプを150 lux・sec照射し
た後の表面電位Vr(V)(残留電位)を測定した。さ
らに、繰り返し疲労特性を知るために、上記装置で50
luxで露光し、かつ、感光体に流れる電流が−5.
6μAになるように印加電圧を調整し、帯電と露光とを
交互に45分間繰り返し疲労後の特性を前記と同様にし
て測定した。その結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、基体上に電荷発生層と
電荷輸送層とを順次設け、基体と電荷発生層との間に少
なくとも金属化合物微粉末を含有する中間層を設けた機
能分離型電子写真感光体において、一定量のイソブチル
アルコールを感光体中に含有させることによって、帯電
と露光プロセスの多数回の繰り返し後でも帯電性の低下
がなく、かつ、残留電位の上昇が小さいという顕著な作
用効果を有する電子写真感光体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三島 直志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 井上 智博 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−167373(JP,A) 特開 昭63−165861(JP,A) 特開 昭60−168157(JP,A) 特開 平3−167559(JP,A) 特開 平4−303846(JP,A) 特開 平2−67562(JP,A) 特開 平5−66577(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に電荷発生層と電荷輸送層とを順
    次設け、基体と電荷発生層との間に少なくとも結着剤樹
    脂及び金属化合物微粉末を含有する中間層を設けた機能
    分離型電子写真感光体において、該感光体中にイソブチ
    ルアルコールを感光体中の樹脂分を基準として30〜1
    000ppm含有せしめてなる電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記結着剤樹脂が共重合ポリアミドであ
    ることを特徴とする請求項1の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記結着剤樹脂がオイルフリーアルキド
    樹脂とアミノ樹脂を熱重合させた熱硬化性樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1の電子写真感光体。
JP32583793A 1993-11-30 1993-11-30 電子写真感光体 Expired - Lifetime JP3336420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32583793A JP3336420B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32583793A JP3336420B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07152183A JPH07152183A (ja) 1995-06-16
JP3336420B2 true JP3336420B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=18181171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32583793A Expired - Lifetime JP3336420B2 (ja) 1993-11-30 1993-11-30 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3336420B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07152183A (ja) 1995-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0580572A (ja) 電子写真感光体
JP3198987B2 (ja) 電子写真感光体
JPH01118848A (ja) 電子写真用感光体
JP2668360B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH05204180A (ja) 電子写真感光体
JP3336420B2 (ja) 電子写真感光体
JPH07261419A (ja) 電子写真感光体
JPH0534938A (ja) 電子写真感光体
JPH01118849A (ja) 電子写真用感光体
JP3333825B2 (ja) 電子写真感光体
JP2583422B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH03209262A (ja) 電子写真感光体
JP2580162B2 (ja) 電子写真用感光体
JP2583420B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH07140693A (ja) 電子写真感光体
JP3309305B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH06148914A (ja) 電子写真感光体
JPH04303846A (ja) 電子写真用感光体
JPH04356056A (ja) 電子写真用感光体
JP2610872B2 (ja) 電子写真用感光体
JP2651160B2 (ja) 電子写真感光体
JPH07181703A (ja) 電子写真感光体及び電子写真方法
JPH0675395A (ja) 電子写真感光体
JP2540036B2 (ja) 電子写真用感光体
JP2540035B2 (ja) 電子写真用感光体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080809

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080809

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090809

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090809

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100809

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100809

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110809

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110809

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120809

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120809

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130809

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term