JP3330650B2 - 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法 - Google Patents

金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法

Info

Publication number
JP3330650B2
JP3330650B2 JP28145792A JP28145792A JP3330650B2 JP 3330650 B2 JP3330650 B2 JP 3330650B2 JP 28145792 A JP28145792 A JP 28145792A JP 28145792 A JP28145792 A JP 28145792A JP 3330650 B2 JP3330650 B2 JP 3330650B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
rubber composition
cleaning
parts
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28145792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06128416A (ja
Inventor
均 近藤
裕一 谷口
佑三 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP28145792A priority Critical patent/JP3330650B2/ja
Priority to DE69214099T priority patent/DE69214099T2/de
Priority to EP92120976A priority patent/EP0546516B1/en
Priority to ES92120976T priority patent/ES2092619T3/es
Priority to US07/988,843 priority patent/US5393816A/en
Publication of JPH06128416A publication Critical patent/JPH06128416A/ja
Priority to US08/328,056 priority patent/US5441573A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3330650B2 publication Critical patent/JP3330650B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は洗浄用ゴム組成物及びそ
れを用いる金型洗浄方法に関し、詳しくは繰り返し加硫
によって、表面が汚染された金型を洗浄するために用い
られる金型洗浄ゴム組成物及びそれを用いる金型洗浄方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムの成型加工業界においては、加硫金
型の汚染は古くから知られており、金型汚染は、加硫工
程において、その使用頻度と共に促進され、ゴム成型品
の品質、外観、寸法精度など、製品に重大な欠陥を与え
たり、金型からの離型性や金型の寿命を短くするといっ
た問題がある。
【0003】このため、これまでに金型汚染対策として
数多くの検討がなされ、例えば、特公昭59−4498
0号公報に記載されている有機リン酸エステルやシクロ
ペンタジエン誘導体カルボン酸塩を外面液に添加する方
法や、特開昭62−113518号公報に記載された分
子内にケイ素とイソシアネート基を有する化合物にて金
型を表面処理する方法、あるいはゴム組成物中に環化ポ
リブタジエン(特開昭54−63144号公報)、有機
リン酸エステル塩(特公昭57−53812号公報)、
メルカプトベンゾ‐1,3‐ジアゾール塩(特開昭54
−107943号公報)、シクロペンタジエン誘導体カ
ルボン酸金属塩(特開昭54−126251号公報)、
2‐メルカプトベンズイミダゾールまたはその亜鉛塩
(特公昭61−20585号公報)あるいは特定のシリ
カ(含水ケイ酸、特開昭63−238143号公報)な
どを配合することによって金型汚染を改良する試みが提
案されている。
【0004】しかしながら、これらの方法は、汚染を遅
らせることは出来るが、汚染を完全に防止することは出
来ない。そのため定期的な金型洗浄例えばガラスビーズ
などによるショットブラスト法や、酸やアルカリ洗浄な
どが行われているが、これらの金型洗浄は金型を傷つ
け、以後の汚染速度を急速にしたり、金型を腐食させた
りするばかりか、洗浄のため金型を加硫機から取り外さ
なければならず、特に大型のゴム製品の場合は、その工
数は無視できず生産性が低下してしまうといった欠点が
あった。
【0005】また、金型を加硫機から取り外さないで洗
浄する方法として、特開昭58−122942号公報に
アミノアルコールを配合したゴム組成物を洗浄ゴムとし
て使用する方法や、これらアミノアルコール若しくはア
ミノアルコールをエタノールなどに溶解させた洗浄液を
汚染された金型表面に塗布後、未加硫ゴム組成物を通常
の方法により加硫して洗浄する方法(特開昭58−18
0600号公報)などが知られ、その他にも、多くの金
型洗浄ゴム組成物が一般に市販されているが、ある程度
の効果はあるもののいまだ十分とはいえず、またこれら
洗浄ゴム組成物のほとんどは分解しやすいアミン系の薬
品が多量に配合されているため、室温下でもアンモニア
臭がしたり、加熱後更に多量のアミンなどが発生するた
め金型を腐食させたり、あるいは作業環境上も問題であ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はこれら問
題点を解決するため先に特願平3−349749号明細
書にてアミノアルコール、グリコール類および吸着剤を
配合して成る金型洗浄ゴム組成物を提案し、金型を傷つ
けたり、腐食させたりする問題、あるいは作業環境上の
問題を解決した。しかしながらこの金型洗浄ゴム組成物
はアミノアルコールが配合されているため加硫速度が極
めて速く、そのため複雑な形状を有する金型を洗浄する
際に、金型の隅々まで洗浄ゴム組成物が充填され難く、
汚染物を完全に除去できない場合があった。本発明の目
的は、前記の配合剤を使用しながら、洗浄ゴムの架橋速
度を改善して、複雑な形状を有する金型の隅々まで洗浄
ゴムを充填させ、洗浄効果をさらに発揮させる洗浄ゴム
組成物およびそれを用いた洗浄方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
すなわち、あらゆる形状の金型の洗浄にも利用できる更
に優れた金型洗浄ゴム組成物を提供するために鋭意研究
を行った結果、アミノアルコール、グリコール類および
吸着剤を配合したゴム組成物に、その金型洗浄ゴム組成
物が使用される加熱温度において、その分解半減期が1
分以上を有する有機過酸化物を配合して、その過酸化物
架橋により、洗浄ゴムの架橋速度を遅らせることによっ
て、複雑な形状を有する金型の隅々まで洗浄ゴムが充填
され、著しい洗浄効果を発揮することを見い出し、この
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は次の通りである。 (1) 天然ゴムおよび/または合成ゴムからなるゴム
100重量部に対し、アミノアルコール2〜30重量
部、グリコール類5〜50重量部、吸着剤30〜90重
量部およびこのゴム組成物を使用する時の加熱温度にお
いて、分解による半減期が1分以上を保つ有機過酸化物
0.5〜10重量部を含んでなる金型洗浄ゴム組成物。
【0009】(2) アミノアルコールがモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、N‐メチルエタノールアミン、N,N‐ジメチルエ
タノールアミン、N,N‐ジブチルエタノールアミン、
N,N‐ジエチルエタノールアミン、N‐メチル‐N,
N‐ジエタノールアミン、2‐アミノ‐2‐メチルプロ
パノール、3‐アミノプロパノール、2‐アミノプロパ
ノールよりなる群より選んだ少なくとも1種である前項
(1)記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0010】(3) アミノアルコールがモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、2‐アミノ‐2‐メチ
ルプロパノール、3‐アミノプロパノール、2‐アミノ
プロパノールよりなる群より選んだ少なくとも1種であ
る前項(1)記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0011】(4) アミノアルコールの配合量が、ゴ
ム100重量部に対して5〜20重量部である前項
(1)記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0012】(5) グリコール類がエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、より
なる群より選んだ少なくとも1種である前項(1)記載
の金型洗浄ゴム組成物。
【0013】(6)グリコール類がジエチレングリコー
ルおよび/またはジプロピレングリコールである前項
(1)記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0014】(7) グリコール類の配合量が、ゴム1
00重量部に対して10〜30重量部である前項(1)
記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0015】(8) 有機過酸化物の分解半減期が1分
以下となる分解温度が金型洗浄ゴム組成物を使用する時
の加熱温度より5℃以上高い有機過酸化物を含む前項
(1)記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0016】(9) 有機過酸化物が、1,1‐ビス
(t‐ブチルパーオキシ)3,3,5‐トリメチルシク
ロヘキサン、1,1‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)シ
クロヘキサン、t‐ブチルパーオキシマレイン酸、t‐
ブチルパーオキシオレート、t‐ブチルパーオキシ3,
3,5‐トリメチルヘキサノエート、シクロヘキサノン
パーオキサイド、t‐ブチルパーオキシアリールカーボ
ネート、t‐ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、2,2‐ビス(t‐ブチルパーオキ
シ)オクタン、t‐ブチルパーオキシアセテート、2,
2‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)ブタン、t‐ブチル
パーオキシベンゾエート、n‐ブチル‐4,4‐ビス
(t‐ブチルパーオキシ)バレレート、ジ‐t‐ブチル
パーオキシイソフタレート、メチルエチルケトンパーオ
キサイド、ジークミルパーオキサイド、2,5‐ジメチ
ル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、
α,α’‐ビス(t‐ブチルパーオキシ‐m‐イソプロ
ピル)ベンゼン、t‐ブチルクミルパーオキサイド、ジ
‐イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ‐
t‐ブチルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5
‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキシン‐3よりなる群
より選んだ少なくとも1種である前項(1)記載の金型
洗浄ゴム組成物。
【0017】(10) 有機過酸化物の配合量が1〜5
重量部である前項(1)記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0018】(11) 吸着剤がシリカ、活性アルミ
ナ、活性炭、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、ベントナイト、ケイソウ土
よりなる群より選んだ少なくとも1種である前項(1)
記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0019】(12) 吸着剤がシリカである前項
(1)記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0020】(13) 吸着剤の配合量が40〜70重
量部である前項(1)記載の金型洗浄ゴム組成物。
【0021】(14) 水が、ゴム100重量部に対し
て2〜20重量部配合された前項(1)記載の金型洗浄
ゴム組成物。
【0022】(15) 未加硫ゴム物品を繰り返し加硫
することによって汚染された金型を洗浄する方法におい
て、該未加硫ゴム物品の金型に面する表面に、前項
(1)記載の金型洗浄ゴム組成物をシート状にして貼り
付けて作成した洗浄用ゴム物品を金型内に挿入し、加熱
して汚染物を洗浄ゴム物品に吸着させた後、該洗浄ゴム
物品を金型から取り外すことによって金型表面から汚染
物を除去することを特徴とするゴム用金型の洗浄方法。
【0023】(16) 金型洗浄ゴム組成物が、前項
(9)記載のゴム組成物である前項(15)記載のゴム
用金型の洗浄方法。
【0024】この発明のゴム組成物において、ゴムとし
ては天然ゴムおよび各種合成ゴムから任意に選択した単
独またはブレンドゴムを使用でき、合成ゴムとして具体
的には、合成ポリイソプレンゴム、スチレン‐ブタジエ
ン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロ
ゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンターポリマーな
どを上げることができるが、これらに限定されるもので
はない。
【0025】この発明のゴム組成物においてアミノアル
コールとは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、N‐メチルエタノールアミ
ン、N,N‐ジメチルエタノールアミン、N,N‐ジブ
チルエタノールアミン、N,N‐ジエチルエタノールア
ミン、N‐メチル‐N,N‐ジエタノールアミン、2‐
アミノ‐2‐メチルプロパノール、3‐アミノプロパノ
ール、2‐アミノプロパノールよりなる群より選んだ少
なくとも1種であり、好ましくはモノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、2‐アミノ‐2‐メチルプロ
パノール、3‐アミノプロパノール、2‐アミノプロパ
ノールよりなる群より選んだ少なくとも1種である。従
って、これらは単独または2種以上を併用しても構わな
い。
【0026】また、配合量はゴム100重量部に対し
て、2〜30重量部、好ましくは5〜20重量部であ
る。配合量が2重量部未満では金型洗浄効果が十分では
なく、30重量部を越えるとゴム組成物の破壊強度が低
下し、金型を洗浄後、ゴム組成物を取り出す際に洗浄ゴ
ム組成物が途中で切れて金型に残ってしまい、やはり洗
浄効果が悪化するばかりか、過剰のアミノアルコールが
金型表面に残ってしまい好ましくない。
【0027】この発明のゴム組成物において、グリコー
ル類とはエチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコールよりなる群より選んだ少なくとも1
種であり、好ましくはジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコールでありこれらは単独または2種以上を併
用しても構わない。また、配合量はゴム100重量部に
対して5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部で
ある。配合量が5重量部未満では、金型洗浄効果が十分
でなく、50重量部を越えると、増量の効果がないばか
りか、ゴム組成物の破壊強度が低下し、やはり金型洗浄
効果が悪化するばかりでなく、過剰のグリコール類が金
型表面に残ってしまい好ましくない。
【0028】また、この発明のゴム組成物において、汚
染物を金型表面からはぎ取るために吸着剤を配合する
が、この吸着剤としては、シリカ、活性アルミナ、活性
炭、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、ベントナイト、ケイソウ土よりな
る群より選んだ少なくとも1種が使用されるが、金型を
洗浄後、ゴム組成物を取り出す際に、複雑な形状の金型
の場合、ゴム組成物が途中で切れてまい、金型に残って
しまうことがあるため、好ましくは補強性のあるシリカ
が使用される。また、配合量はゴム100重量部に対し
て30〜90重量部、好ましくは40〜70重量部配合
する。配合量が30重量部未満では、ゴム組成物の破壊
強度が低く、汚染物を完全にはぎ取ることができず、9
0重量部を越えると、ゴム組成物の粘度が高くなり過ぎ
てしまい、洗浄の際に金型の細部までゴムが流れなくな
り、その結果、洗浄されない部分が残ってしまうため好
ましくない。
【0029】この発明のゴム組成物においては、有機過
酸化物としては、その半減期1分を保つ分解温度が、そ
れが配合された金型洗浄ゴム組成物が使用される加熱温
度より高いことが必要で、好ましくは5℃以上高いこと
が必要であり、具体例として、1,1‐ビス(t‐ブチ
ルパーオキシ)3,3,5‐トリメチルシクロヘキサ
ン、1,1‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、t‐ブチルパーオキシマレイン酸、t‐ブチルパ
ーオキシオレート、t‐ブチルパーオキシ3,3,5‐
トリメチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキ
サイド、t‐ブチルパーオキシアリールカーボネート、
t‐ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,
5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
キサン、2,2‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)オクタ
ン、t‐ブチルパーオキシアセテート、2,2‐ビス
(t‐ブチルパーオキシ)ブタン、t‐ブチルパーオキ
シベンゾエート、n‐ブチル‐4,4‐ビス(t‐ブチ
ルパーオキシ)バレレート、ジ‐t‐ブチルパーオキシ
イソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、
ジークミルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5
‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’‐ビ
ス(t‐ブチルパーオキシ‐m‐イソプロピル)ベンゼ
ン、t‐ブチルクミルパーオキサイド、ジ‐イソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ‐t‐ブチルパ
ーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブ
チルパーオキシ)ヘキシン‐3よりなる群より選んだ少
なくとも1種があげられる。
【0030】なお、有機過酸化物の配合量はゴム100
重量部に対して0.5〜10重量部好ましくは1〜5重
量部である。配合量が0.5重量部未満では、架橋密度
が低いため破壊強度が低下してしまい、汚染物を完全に
はぎ取ることができず、10重量部を越えると、架橋初
期の段階からゴム組成物の流動性が損なわれ、洗浄の際
に金型の細部までゴムが流れなくなり、その結果、洗浄
されない部分が残ってしまったり、また、金型を洗浄
後、ゴム組成物を取り出す際に、架橋密度が高くなり過
ぎて破断伸びが低下してしまい、複雑な形状の金型の場
合、ゴム組成物が途中で切れてしまい、金型に残ってし
まうため好ましくない。
【0031】この発明のゴム組成物においては、更に洗
浄効果を上げるため、水を配合することもできる。その
配合量は2〜10重量部である。配合量が2重量部未満
では、添加の効果がなく、20重量部を越えるともはや
増量の効果がなくなるばかりか、ゴム組成物の混練作業
性が悪化してしまい好ましくない。
【0032】この発明のゴム組成物においては、ゴム工
業で通常使用されるカーボンブラックなどの充填剤、ア
ロマオイル、ナフテニックオイルなどの軟化剤、硫黄な
どの加硫剤や加硫促進剤、老化防止剤などを必要に応じ
て配合することができる。
【0033】この発明のゴム組成物は、タイヤをはじめ
とするあらゆるゴム製品を加硫する金型の洗浄に好適に
使用される。また、洗浄の方法は、未加硫のゴム製品と
同様の形状に洗浄ゴム組成物を調製し、通常の加硫操作
によって実施するが、このさいに、洗浄ゴム組成物を例
えば1〜5mm位のシート状にして、未加硫のゴム製品の
表面に貼り付けて加硫操作をおこなってもよく、この方
が過剰のアミノアルコールやグリコール類が洗浄後、金
型表面に残らない為、反って金型を汚染するといった問
題が無くなるため好ましい。
【0034】
【実施例】以下、実施例によってこの発明を具体的に説
明するが、この発明は、この実施例によって何等限定さ
れるものではない。表1に示した配合内容の各種ゴム組
成物を混練し、これら各種ゴム組成物をキュラストメー
タを用いて、175℃における架橋速度を測定した。
【0035】ついで、これら各種ゴム組成物を厚さ2mm
の未加硫ゴムシートとし、これら各種ゴムシートのう
ち、実施例1〜3および比較例1の4種類をタイヤサイ
ズ135SR12の生タイヤの全面を4等分して貼り付
けた。残りのゴムシートについても同様サイズの生タイ
ヤの全面に4等分して貼り付けた。
【0036】これらの生タイヤを、同サイズのタイヤを
2週間連続して加硫し続けたことにより、真黒にその表
面が汚染された金型に入れ、プラテン温度165℃の条
件で15分間加硫し、通常通り、タイヤを取り出し洗浄
した。その時の洗浄度を目視により評価した。評価は全
く洗浄されなかった場合を1とし、完全に洗浄された場
合を10として、10段階で評価した。結果を表1に示
した。また、取り出したこれらタイヤについてトレッド
部のベントホール部への洗浄ゴムの流れ込み量を評価す
るため、各々のトレッド部からスピューをランダムに1
0本サンプリングして、その長さを測定した。その結果
を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】表1より明らかなように、本発明の金型
洗浄ゴム組成物は、金型の細部まで洗浄ゴムが流れ込む
ため著しく洗浄効果が優れていることが分かる。従来、
金型洗浄が充分に出来ないため、タイヤなどの金型洗浄
は金型を取り外し、ガラスビーズやプラスチックビーズ
などによるショットブラストによって洗浄していたた
め、多大の工数を費やし、金型を傷め、かえって汚染を
促進していたが、本発明の金型洗浄ゴム組成物を用いた
洗浄方法によれば、大幅な工数減と金型表面の損傷を著
しく改善することが可能となった。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 21/00 C08K 5/04 - 5/053 C08K 5/14 C08K 5/16 - 5/18

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムおよび/または合成ゴムからな
    るゴム100重量部に対し、アミノアルコール2〜30
    重量部、グリコール類5〜50重量部、吸着剤30〜9
    0重量部およびこのゴム組成物を使用する時の加熱温度
    において、分解による半減期が1分以上を保つ有機過酸
    化物0.5〜10重量部を含んでなる金型洗浄ゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】 アミノアルコールがモノエタノールアミ
    ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N‐
    メチルエタノールアミン、N,N‐ジメチルエタノール
    アミン、N,N‐ジブチルエタノールアミン、N,N‐
    ジエチルエタノールアミン、N‐メチル‐N,N‐ジエ
    タノールアミン、2‐アミノ‐2‐メチルプロパノー
    ル、3‐アミノプロパノール、2‐アミノプロパノール
    よりなる群より選んだ少なくとも1種である請求項1記
    載の金型洗浄ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 アミノアルコールがモノエタノールアミ
    ン、ジエタノールアミン、2‐アミノ‐2‐メチルプロ
    パノール、3‐アミノプロパノール、2‐アミノプロパ
    ノールよりなる群より選んだ少なくとも1種である請求
    項1記載の金型洗浄ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 アミノアルコールの配合量が、ゴム10
    0重量部に対して5〜20重量部である請求項1記載の
    金型洗浄ゴム組成物。
  5. 【請求項5】 グリコール類がエチレングリコール、ジ
    エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピ
    レングリコール、ジプロピレングリコール、よりなる群
    より選んだ少なくとも1種である請求項1記載の金型洗
    浄ゴム組成物。
  6. 【請求項6】 グリコール類がジエチレングリコールお
    よび/またはジプロピレングリコールである請求項1記
    載の金型洗浄ゴム組成物。
  7. 【請求項7】 グリコール類の配合量が、ゴム100重
    量部に対して10〜30重量部である請求項1記載の金
    型洗浄ゴム組成物。
  8. 【請求項8】 有機過酸化物の分解半減期が1分以下と
    なる分解温度が金型洗浄ゴム組成物を使用する時の加熱
    温度より5℃以上高い有機過酸化物を含む請求項1記載
    の金型洗浄ゴム組成物。
  9. 【請求項9】 有機過酸化物が、1,1‐ビス(t‐ブ
    チルパーオキシ)3,3,5‐トリメチルシクロヘキサ
    ン、1,1‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)シクロヘキ
    サン、t‐ブチルパーオキシマレイン酸、t‐ブチルパ
    ーオキシオレート、t‐ブチルパーオキシ3,3,5‐
    トリメチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキ
    サイド、t‐ブチルパーオキシアリールカーボネート、
    t‐ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,
    5‐ジメチル‐2,5‐ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
    キサン、2,2‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)オクタ
    ン、t‐ブチルパーオキシアセテート、2,2‐ビス
    (t‐ブチルパーオキシ)ブタン、t‐ブチルパーオキ
    シベンゾエート、n‐ブチル‐4,4‐ビス(t‐ブチ
    ルパーオキシ)バレレート、ジ‐t‐ブチルパーオキシ
    イソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、
    ジークミルパーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5
    ‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’‐ビ
    ス(t‐ブチルパーオキシ‐m‐イソプロピル)ベンゼ
    ン、t‐ブチルクミルパーオキサイド、ジ‐イソプロピ
    ルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ‐t‐ブチルパ
    ーオキサイド、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブ
    チルパーオキシ)ヘキシン‐3よりなる群より選んだ少
    なくとも1種である請求項1記載の金型洗浄ゴム組成
    物。
  10. 【請求項10】 有機過酸化物の配合量が1〜5重量部
    である請求項1記載の金型洗浄ゴム組成物。
  11. 【請求項11】 吸着剤がシリカ、活性アルミナ、活性
    炭、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウ
    ム、炭酸カルシウム、ベントナイト、ケイソウ土よりな
    る群より選んだ少なくとも1種である請求項1記載の金
    型洗浄ゴム組成物。
  12. 【請求項12】 吸着剤がシリカである請求項1記載の
    金型洗浄ゴム組成物。
  13. 【請求項13】 吸着剤の配合量が40〜70重量部で
    ある請求項1記載の金型洗浄ゴム組成物。
  14. 【請求項14】 水が、ゴム100重量部に対して2〜
    20重量部配合された請求項1記載の金型洗浄ゴム組成
    物。
  15. 【請求項15】 未加硫ゴム物品を繰り返し加硫するこ
    とによって汚染された金型を洗浄する方法において、該
    未加硫ゴム物品の金型に面する表面に、請求項1記載の
    金型洗浄ゴム組成物をシート状にして貼り付けて作成し
    た洗浄用ゴム物品を金型内に挿入し、加熱して汚染物を
    洗浄ゴム物品に吸着させた後、該洗浄ゴム物品を金型か
    ら取り外すことによって金型表面から汚染物を除去する
    ことを特徴とするゴム用金型の洗浄方法。
  16. 【請求項16】 金型洗浄ゴム組成物が、請求項9記載
    のゴム組成物である請求項15記載のゴム用金型の洗浄
    方法。
JP28145792A 1991-12-10 1992-10-20 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法 Expired - Fee Related JP3330650B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28145792A JP3330650B2 (ja) 1992-10-20 1992-10-20 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法
DE69214099T DE69214099T2 (de) 1991-12-10 1992-12-09 Gummizusammensetzung zum Metallformenreinigen und Verfahren zu ihrer Verwendung
EP92120976A EP0546516B1 (en) 1991-12-10 1992-12-09 Rubber composition for cleaning metal mold and method for cleaning
ES92120976T ES2092619T3 (es) 1991-12-10 1992-12-09 Composicion de caucho para limpiar moldes metalicos y metodo de limpieza.
US07/988,843 US5393816A (en) 1991-12-10 1992-12-10 Rubber composition
US08/328,056 US5441573A (en) 1991-12-10 1994-10-24 Method for cleaning a metal mold

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28145792A JP3330650B2 (ja) 1992-10-20 1992-10-20 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06128416A JPH06128416A (ja) 1994-05-10
JP3330650B2 true JP3330650B2 (ja) 2002-09-30

Family

ID=17639454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28145792A Expired - Fee Related JP3330650B2 (ja) 1991-12-10 1992-10-20 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3330650B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3270246B2 (ja) * 1994-06-15 2002-04-02 株式会社ブリヂストン 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法
KR101580818B1 (ko) * 2015-07-27 2015-12-31 화인케미칼 주식회사 몰드 클리닝 컴파운드 및 반도체 패키징 금형의 클리닝 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06128416A (ja) 1994-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0546516B1 (en) Rubber composition for cleaning metal mold and method for cleaning
JP3270246B2 (ja) 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法
JP3330650B2 (ja) 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法
US3476599A (en) Metal cleaning composition and method
JP3179179B2 (ja) 金型洗浄ゴム組成物及び洗浄方法
US6322721B1 (en) Quaternary ammonium salt vulcanization accelerators for rubbers and plastics
JP2010053249A (ja) ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP3181675B2 (ja) ゴム用金型の洗浄方法
JP3136182B2 (ja) 金型洗浄ゴム組成物
JP2001348463A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP3628115B2 (ja) 金型洗浄ゴム組成物及び金型洗浄方法
JP2002012706A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP3329661B2 (ja) 金型洗浄用ゴム組成物及び金型洗浄方法
JP2004300361A (ja) タイヤ用未加硫ゴム組成物及びタイヤ
JP2004043664A (ja) ゴム組成物、未加硫ゴム組成物及びその製造方法
JP2004300362A (ja) タイヤ用未加硫ゴム組成物及びタイヤ
JPH04234444A (ja) 金型汚染改良ゴム組成物
JP2003238736A (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2000334747A (ja) 金型洗浄用ゴム組成物
JPH0220538A (ja) 金型クリーニング用ゴム組成物
JPH05104538A (ja) 金型洗浄ゴム組成物
JP2001293730A (ja) 金型洗浄用ゴム組成物
JPH051176A (ja) ゴム組成物
JPH08143713A (ja) ゴム組成物
JPH05261740A (ja) 金型洗浄用ゴム

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120719

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees