JPH04234444A

JPH04234444A - 金型汚染改良ゴム組成物

Info

Publication number: JPH04234444A
Application number: JP41536190A
Authority: JP
Inventors: Hitoshi Kondo; 均近藤; Yuzo Sakai; 酒井　佑三
Original assignee: Bridgestone Corp
Current assignee: Bridgestone Corp
Priority date: 1990-12-28
Filing date: 1990-12-28
Publication date: 1992-08-24

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はゴム組成物に関し、詳し
くは金型汚染が著しく改良されたゴム組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】ゴムの成形加工業界においては、加硫金
型の汚染は古くから知られており、金型汚染は、加硫工
程において、その使用頻度とともに促進され、ゴム成型
品の品質、外観、寸法精度など、製品に重大な欠陥を与
えたり、金型からの離型性や金型の寿命を短くするとい
った問題がある。

【０００３】そのため定期的な金型洗浄例えばガラスビ
ーズなどによるショットブラスト法や酸やアルカリ洗浄
などが行なわれているが、これらの金型洗浄は金型を傷
つけ、以後の汚染速度を急速にしたり、金型を腐食させ
たりするばかりか、いずれの方法も清掃に要する手間は
極めて大きく、生産性の低下にもつながるため、金型汚
染問題の解決は、ゴム成型加工業界にとっては長年の夢
と云っても過言ではない。

【０００４】このため、これまでに金型汚染対策として
数多くの検討がなされ、例えば特公昭５９−４４９８０
号公報に記載されている有機リン酸エステルやシクロペ
ンタジエン誘導体カルボン酸塩を外面液に添加する方法
や、特開昭６２−１１３５１８号公報に記載された分子
内に珪素とイソシアネート基を有する化合物にて金型を
表面処理する方法、あるいはゴム組成物中に環化ポリブ
タジエン（特開昭５４−６３１４４号公報）、有機リン
酸エステル塩（特公昭５７−５３８１２号公報）、メル
カプトベンゾ‐１、３‐ジアゾール塩（特開昭５４−１
０７９４３号公報）、シクロペンタジエン誘導体カルボ
ン酸金属塩（特開昭５４−１２６２５１号公報）、２‐
メルカプトベンズイミダゾール又はその亜鉛塩（特公昭
６１−２０５８５号公報）あるいは特定のシリカ（含水
ケイ酸、特開昭６３−２３８１４３号公報）などを配合
することによって金型汚染を改良する試みが提案されて
いる。

【０００５】この中でも、シリカを配合する方法は効果
があり、有用であるが、満足のいく効果を得るためには
、多量のシリカを配合しなければならず、その結果コム
組成物の粘度が上昇して、工場作業性が低下し、加硫速
度が遅くなり、加硫後のゴム組成物の物性に影響を与え
るだけでなく、加硫生産性の低下をまねくため好ましく
ない。また加硫促進剤の変更や増量によって加硫速度を
調整すると、金型汚染が促進されるといった欠点を有し
ていた。すなわち、工場作業性や製品に悪影響を与えず
に、金型汚染を著しく改良する方法は皆無であった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加硫
速度などの工場作業性や製品に悪影響を与えることなく
、金型汚染を改良するゴム組成物を提供することである
。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究を行った。その結果、水溶液
の状態で金型の洗浄剤としては使用されているが、ゴム
に配合されたことがない無機アルカリ金属塩をゴム組成
物に配合させることによって、著しく金型汚染が改良さ
れることを見い出し本発明を完成した。

【０００８】すなわち本発明は、■天然ゴムおよび／ま
たは合成ゴムからなるゴム１００重量部に対し、珪酸、
炭酸、リン酸のアルカリ金属塩からなる群より選ばれた
少なくとも１種の無機アルカリ塩０．０５〜３重量部を
含有してなる金型汚染改良ゴム組成物であり、

【０００
９】■天然ゴムおよび／または合成ゴムからなるゴム１
００重量部に対し、珪酸、炭酸、リン酸のアルカリ金属
塩からなる群より選ばれた少なくとも１種の無機アルカ
リ塩０．０５〜３重量部に、更にシリカ０．５〜１０重
量部を併わせ含有してなる金型汚染改良ゴム組成物であ
り、

【００１０】■アルカリ金属塩の配合量が０．１〜１重
量部である前項■または■記載の金型汚染改良ゴム組成
物であり、

【００１１】■シリカの配合量が１〜５重量部である前
項■記載の金型汚染改良ゴム組成物である。

【００１２】本発明のゴム組成物において、ゴムとして
は、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、スチレン‐ブ
タジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、エチレン
‐プロピレン‐ジエン三元共重合体ゴム、ブチルゴム、
ハロゲン化ブチルゴムなどであり、これらを単独でも、
また２種以上をブレンドしてもよい。

【００１３】本発明のゴム組成物に使用される無機アル
カリ金属塩は、具体的にはメタ珪酸、オルソ珪酸、無水
珪酸、セスキ珪酸、炭酸、重炭酸、セスキ炭酸、オルソ
リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、テトラリン酸、
ヘキサメタリン酸のナトリウム又はカリウム塩であり、
好ましくはメタケイ酸ナトリウム、オルソ珪酸ナトリウ
ム、無水珪酸ナトリウム、セスキ珪酸ナトリウムである
。そして配合量は、ゴム１００重量部に対し、０．０５
〜３重量部、好ましくは０．１〜１重量部である。配合
量が０．０５重量部未満では、添加の効果がなく、３重
量部を超えると、効果は飽和し、それ以上増量しても効
果がないばかりでなく、ゴム焦けや加硫速度が著しく速
くなるため好ましくない。

【００１４】この無機アルカリ金属塩にシリカを組み合
わせて配合すると相乗的効果が得られる。シリカとして
は一般にゴム組成物用の充填剤として知られているもの
であれば良く、特に特定されないが、その配合量はゴム
１００重量部に対し、０．５〜１０重量部、好ましくは
１〜５重量部である。配合量が０．５重量部未満では、
金型汚染改良の効果がないばかりか、加硫速度が速くな
り好ましくなく、１０重量部を超えると、効果は飽和し
、それ以上増量しても、それだけの効果がないばかりか
、未加硫時のゴムの粘度上昇や加硫速度が遅くなり好ま
しくない。

【００１５】本発明のゴム組成物においては、ゴム工業
で通常使用されるカーボンブラック、クレー、炭酸カル
シウムなどの充填剤、アロマオイル、ナフテニックオイ
ルなどの軟化剤、硫黄などの加硫剤や加硫促進剤、老化
防止剤などを必要に応じて配合することができる。

【００１６】本発明のゴム組成物は、タイヤを始め、コ
ンベアベルト、防振ゴムなどのあらゆるゴム製品に好適
に使用される。本発明のゴム組成物は、無機アルカリ金
属塩を配合したことによって、また無機アルカリ金属塩
とシリカを所定量配合したことによって、ゴム混練、押
出、圧延といった工場作業性や加硫後の物性を損うこと
なく、加硫時の金型汚染を著しく改善できる。

【００１７】

【実施例】以下に実施例によって、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明は、この実施例によって何等限定
されるものではない。

【００１８】（実施例１）天然ゴム４０重量部とポリブ
タジエンゴム６０重量部に、ＦＥＦカーボンブラック５
０重量部、オイル１０重量部、老化防止剤３重量部、ワ
ックス２重量部、ステアリン酸２重量部、亜鉛華３重量
部、加硫促進剤０．５重量部、硫黄１．５重量部、更に
表１に示した無機アルカリ金属塩又は無機アルカリ金属
塩とシリカを併用して配合したゴム組成物を次のように
調製した。

【００１９】混合物をＯＯＣ型バンバリーミキサーで混
練りすることによりゴム組成物を製造し、１３０℃の温
度条件でムーニー粘度（ＭＬ１＋４　）とムーニースコ
ーチタイム（ＭＳＴ）を測定した。次いで、１４５℃×
３５分間プレス加硫して、引張試験用サンプルを作成し
、引張強度（Ｔｂ）と、３００％モジュラス（Ｍ３００
　）をＪＩＳＫ６３０１に準じて測定した。

【００２０】金型汚染性は次のようにして評価した。図
１に示す金型を用い、ショットブラストによる金型クリ
ーニングを実施した後、繰り返し加硫を行なった。図１
の（Ａ）　は金型平面図、（Ｂ）　は断面図を夫々示し
た。１は金型、２は金型凹部、３は金型底部を示す。図
中ａは２６ｍｍ、ｂは２２ｍｍ、Ｃは４ｍｍ、ｄは２ｍ
ｍ、ｅは８８ｍｍであり、面取り数は１０である。

【００２１】加硫は１８５℃×５分で５０回行ない、金
型底部３の汚染度を判定した。評価は、目視により金型
表面の汚染されないものを１、金型表面が著しく汚染さ
れたものを５とし、その間の汚染の程度により５段階に
表示した。得られた結果を表１に示す。

【００２２】

【表１】

【００２３】表１により、実施例１で示した無機アルカ
リ金属塩を配合したゴム組成物及び実施例２〜８に示し
た無機アルカリ金属塩とシリカを併わせ配合したゴム組
成物は、シリカ単味を配合したゴム組成物（比較例１）
や無機アルカリ金属塩もシリカも配合しない従来例（比
較例２）にくらべて、金型汚染が著しく少なく、金型汚
染が改良されるばかりでなく、ゴム焦けの心配もなく、
加硫後の物性にも悪影響を与えないため、極めて有用で
あることが明らかである。

【００２４】

【発明の効果】本発明のゴム組成物は、無機アルカリ金
属塩を所定量配合したことによって、また無機アルカリ
金属塩とシリカを夫々所定量配合したことによって、ゴ
ム混練、押出、圧延といった工場作業性や、加硫後の物
性を損うことなく、加硫時の金型汚染を著しく改善でき
るため、金型清掃の周期を飛躍的に長くできる。従って
タイヤやコンベアベルト、防振ゴムといった、あらゆる
ゴム製品の製造に適用した場合、製品の品質、外観の向
上や生産性向上が可能となるなど、ゴム工業に貢献する
所極めて大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）　及び（Ｂ）　は夫々実施例で用いた金
型の平面図及び断面図を示す。

【符号の説明】

１　　金型２　　金型凹部３　　金型底部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　天然ゴムおよび／または合成ゴムから
なるゴム１００重量部に対し、珪酸、炭酸、リン酸のア
ルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも１種の
無機アルカリ塩０．０５〜３重量部を含有してなる金型
汚染改良ゴム組成物。
【請求項２】　　天然ゴムおよび／または合成ゴムから
なるゴム１００重量部に対し、珪酸、炭酸、リン酸のア
ルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも１種の
無機アルカリ塩０．０５〜３重量部に、更にシリカ０．
５〜１０重量部を併わせ含有してなる金型汚染改良ゴム
組成物。