JP3330523B2 - 酵母液貯留用攪拌槽と、その攪拌槽を用いたビール等の発酵食品類の製造方法 - Google Patents
酵母液貯留用攪拌槽と、その攪拌槽を用いたビール等の発酵食品類の製造方法Info
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Description
槽と、その攪拌槽を用いた発酵食品類の製造方法、さら
に詳しくは、主として、ビール製造プロセスにおいて使
用する酵母液貯留用攪拌槽と、その酵母攪拌槽を用いて
ビール等の発酵食品を製造する方法に関する。
発酵槽に供給する酵母液の貯留用混合攪拌槽内に具備さ
れる攪拌翼は、主として傾斜パドル翼等の比較的せん断
力の大きい翼が使用されていた。
を用いて酵母液を攪拌する場合、低速攪拌では全体を均
一に混合することができないという問題点がある。
均一性を増すために、高速の強い攪拌をすると、酵母を
傷つけ、破壊し、その生物活性を低下させるという問題
点がある。
決するためになされたもので、極力低速で、従って低せ
ん断力で、槽内全体を混合攪拌することにより、従来に
比べて著しく低速の回転数で全体を均一に混合すること
ができ、且つ酵母の生物活性度も低下させないことを課
題とするものである。
題を解決するためになされたもので、その課題を解決す
るための手段は、発酵槽から排出される酵母液の一部を
貯留するとともに、貯留された酵母液を前記発酵槽へ返
送して再利用するための酵母液貯留用攪拌槽で酵母液を
攪拌する工程を有するビール等の発酵食品類の製造方法
であって、攪拌槽本体の中心部に回転軸を垂設し、この
回転軸に複数のパドル翼を上下多段に配設し、且つ各パ
ドル翼の高さを翼径の1/2以上に形成し、しかも複数
のパドル翼の交差角を30度〜90度の範囲内として構成さ
れた攪拌翼を、前記酵母液貯留用攪拌槽に具備させ、該
攪拌翼を、酵母を損傷させない速度で回転させて酵母液
を攪拌することである。
1の中心部に回転軸2を垂設し、この回転軸2に複数の
パドル翼3a,3b,…を上下多段に配設して構成したものが
用いられる。
とされる。
30度〜90度の範囲内とされる。
て、図面に従って説明する。
概略正面図である。
円筒状に形成されている。
れた回転軸で、この回転軸2には、上下2段にパドル翼
3a,3b が取付けられている。
高さは、翼径の1/2 以上の大きさとされている。
示すように45度の交差角度をなして配設されている。
は、図3に示すようにビール製造用の主醗酵槽5の後段
に配置して用いられるものである。
化工程や酵母によるアルコール化工程等からなるが、そ
の酵母によるアルコール化工程において、主醗酵槽5か
ら排出される酵母の一部が上記酵母攪拌槽4で貯留さ
れ、再利用するための種酵母として前記主醗酵槽5へ返
送される。
に攪拌される必要がある。
攪拌槽を用いることによって、酵母を失活させない程度
の低速の回転数、従って低せん断力で攪拌し、しかも全
体を均一に攪拌混合することができる。
れているため、それぞれのパドル翼3a,3b から吐出流が
生じることとなり、上下の吐出流が相互に干渉すること
がないために、酵母液の流れをスムーズに繋ぐことがで
きる。
れぞれ翼径の1/2 以上の大きさとされているため、スム
ーズな酵母液の流れが阻害されることもない。
見て45度の交差角度をなして配設されているので、この
位相のずれがスムーズな酵母液の上下の流動を生じさせ
ることとなる。
槽4内での均一な攪拌混合効果が得られるのである。
が、3段以上に配置することも可能である。
平面から見て45度の交差角度をなして配設されていた
が、この交差角度も該実施形態に限定されるものではな
い。
下の流動を生じさせるためには、30度〜90度の範囲内と
する必要がある。
ビール製造用に用いる場合について説明したが、その用
途はこれに限定されるものではなく、ビール以外の酵母
攪拌用として使用することも可能である。
母液を攪拌する場合の攪拌効果を確認した。
た。
状態(酵母液の回転数)の相関関係を示すグラフであ
る。
本体1の内周面を外周部として、酵母液の攪拌状態を確
認した。
と外周部の酵母液の回転数の差はなく、酵母液が良好に
槽全体に攪拌されていた。次に、翼の回転数を上げてい
くと、内周部においては、翼の回転数に比例して酵母液
の回転数が上昇し、従って酵母の攪拌効果は、翼の回転
数に比例して向上することとなる。
間しているため、図4にも示すようにパドル翼の回転数
を上げても、直ちに酵母の良好な攪拌効果は得られな
い。
のように外周部における酵母液の回転数が急激に上昇
し、酵母液の良好な攪拌効果が得られた。
液の濃度を測定した。
た。
た。
った。
外周部を問わず、各ポイントにおける酵母液の濃度は、
49〜55.2%でほぼ均一であった。
に混合されていることが確認できた。
認したものである。
た。
いう低い回転数で攪拌した。
その傾斜パドル翼は、125rpm、250rpm、及び500rpmと回
転数を変えて攪拌時間と酵母液のpHとの相関関係を確
認した。
ものを対照とした。
攪拌時間の変化に伴い、酵母液のpHが変動し、特に50
0rpmでこの傾向が顕著であった。
例の酵母攪拌槽では、比較例に比べてpHの変動が少な
かった。
の方が酵母の損傷が少なかったものと判断できる。
度との相関関係を確認したものである。
た。
拌槽は、5rpm という低い回転数で攪拌し、比較例の傾
斜パドル翼は、125rpm、250rpm、及び500rpmの回転数で
攪拌した。
ものを対照とした。
攪拌時間の変化に伴い、吸光度が変動し、特に500rpmで
この傾向が顕著であった。
例の酵母攪拌槽では、比較例に比べて吸光度の変動が少
なかった。
パク質が溶出されることによって変化すると認められ、
従って吸光度の変動が少ないことから、比較例に比べて
本実施例の方が酵母の損傷が少なかったものと判断でき
る。
に、装置本体1から1Lずつ酵母液を排出し、その温度
及び濃度を測定したものである。
た。
8に示し、排出量と濃度の相関関係を示すグラフを図9
に示す。
排出される酵母液の温度は16.5〜17.5度でほぼ一定であ
り、また酵母液の濃度も57.5〜61.5%とほぼ一定であっ
た。
酵母液の温度や濃度がほぼ均一であり、従って槽本体内
がほぼ均一に混合攪拌されていたことが裏付けられる。
4の吸光度(タンパク溶出量)の測定と同様の測定を、
攪拌槽の大きさを60L に代えて行った。
造の酵母攪拌槽での実験結果を、攪拌を行わなず、静置
した対照とのみ比較した。
施例の酵母攪拌槽では、対照に比べて、pHの変動や吸
光度の変動にほとんど差がなかった。
においても、酵母の損傷が少なかったものと判断でき
る。
攪拌槽の攪拌翼として、低せん断型の攪拌翼を用いたた
め、低速で攪拌しても、槽内の全体を略均一に混合する
ことができ、その混合攪拌効果が、従来の傾斜パドル翼
等を具備した酵母攪拌槽に比べて著しく良好となる効果
がある。
め、酵母を傷つけ、破壊し、その生物活性を低下させる
おそれもないという効果がある。
概略正面図。
面図。
ブロック図。
係を示すグラフ。
イントを図示した概略説明図。
ラフ。
グラフ。
示すグラフ。
示すグラフ。
グラフ。
すグラフ。
Claims (1)
- 【請求項1】 発酵槽から排出される酵母液の一部を貯
留するとともに、貯留された酵母液を前記発酵槽へ返送
して再利用するための酵母液貯留用攪拌槽で酵母液を攪
拌する工程を有するビール等の発酵食品類の製造方法で
あって、攪拌槽本体の中心部に回転軸を垂設し、この回
転軸に複数のパドル翼を上下多段に配設し、且つ各パド
ル翼の高さを翼径の1/2以上に形成し、しかも複数の
パドル翼の交差角を30度〜90度の範囲内として構成され
た攪拌翼を、前記酵母液貯留用攪拌槽に具備させ、該攪
拌翼を、酵母を損傷させない速度で回転させて酵母液を
攪拌することを特徴とするビール等の発酵食品類の製造
方法。
Priority Applications (2)
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-
1998
- 1998-09-07 WO PCT/JP1998/004025 patent/WO1999013052A1/ja active Application Filing
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Also Published As
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