JP3329208B2 - ワイヤハーネスの配線およびクリップ取付け用治具並びに該治具によってワイヤハーネスの配線およびクリップの取付けを行なう方法 - Google Patents

ワイヤハーネスの配線およびクリップ取付け用治具並びに該治具によってワイヤハーネスの配線およびクリップの取付けを行なう方法

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JP3329208B2 JP24149496A JP24149496A JP3329208B2 JP 3329208 B2 JP3329208 B2 JP 3329208B2 JP 24149496 A JP24149496 A JP 24149496A JP 24149496 A JP24149496 A JP 24149496A JP 3329208 B2 JP3329208 B2 JP 3329208B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤハーネス
配線およびクリップ取付け用治具並びに該治具によって
ワイヤハーネスの配線およびクリップの取付けを行なう
方法に関し、詳しくは、複数の線材からワイヤハーネス
を配線する際に該ワイヤハーネスを保持するとともに、
配線後にワイヤハーネスにクリップを取付けることがで
きるようにしたワイヤハーネスの配線およびクリップ取
付け用治具並びに該治具によって線材束の配線およびク
リップの取付けを行なう方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車体や電気機器等のパネルの所
定位置に、線材束として、例えばワイヤハーネスを配線
することが知られている。このワイヤハーネスは周囲の
部材との関係や電子機器の位置関係等に応じて配線され
るようになっており、配線後に所定箇所にクリップが取
付けられ、該クリップによって車体や電気機器のパネル
に取付けられるようになっている。
【0003】従来、この種のワイヤハーネスの配線およ
びクリップの取付けに際しては、図4、5に示すような
治具が用いられている。図4、5において、1はワイヤ
ハーネス2の配線用治具であり、この配線用治具1はワ
イヤハーネス2を挟み込むようにして挟持する3又のア
ーム1a〜1cを有している。なお、ワイヤハーネス2
は分岐部2aを有しており、アーム1a、1cに分岐部
が保持されるようになっている。
【0004】一方、符号3はクリップ取付け治具であ
り、このクリップ取付け治具3は先端部にクリップを保
持するクリップ保持部4を有し、下方が基体5に対して
可倒自在にように基体5に連結されている。このような
構成を有する配線治具1およびクリップ取付け治具3に
よってワイヤハーネス2を製造するには、多数の線材を
配線治具1のアーム1a〜1c上で配線しながら分岐部
2bを有するワイヤハーネス1を形成する。
【0005】次いで、図6に示すように配線治具1を下
方に退避させた後、基体5に対して倒れ込んだ状態のク
リップ保持部4にクリップ6を保持し、このクリップ保
持部4をワイヤハーネス2側に起こしてクリップ6をワ
イヤハーネス2に接触させる。なお、このとき、配線治
具1を下方に退避させるのは、ワイヤハーネス2にクリ
ップ6を取付ける際に、アーム1bが邪魔になるからで
ある。
【0006】次いで、図示しないテープによってワイヤ
ハーネス2の外周部にテープを固定する。なお、ワイヤ
ハーネス2の延在方向に亘ってテープを巻き付けること
により、ワイヤハーネス2を結束するが、この作業は配
線治具1によってワイヤハーネス2を保持した状態で行
なう。したがって、クリップ6の取付け作業時のみに配
線治具1が下方に退避される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のワイヤハーネス2の製造方法にあっては、ク
リップ6をワイヤハーネス2に固定する際に、配線治具
1を下方に退避させるようになっていたため、ワイヤハ
ーネス2が一時的に配線治具1によって保持されなくな
ってしまった。このため、クリップ6の取付け精度が不
安定になってしまう上に取付け作業が非常に面倒なもの
になってしまうという問題があった。
【0008】また、2つの治具1、3によって配線およ
びクリップ6の取付けを行なっていたため、治具1、3
の設置スペースが増大してしまう分だけワイヤハーネス
2の製造スペースが増大してしまうという問題もあっ
た。そこで本発明は、少ないスペースでワイヤハーネス
の製造を行なうことができるとともに、クリップの取付
け精度および取付け作業の作業性を向上させることがで
きるワイヤハーネスの配線およびクリップ取付け用治具
並びに該治具によってワイヤハーネスの配線およびクリ
ップの取付けを行なう方法を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、ワイヤハーネスを配線する
際に該ワイヤハーネスを保持するとともに、配線
イヤハーネスにクリップを取付けるワイヤハーネスの配
線およびクリップ取付け用治具において、ワイヤハーネ
を挟み込むようにして挟持する複数のアームを有する
本体と、該複数のアームのうちの1つから構成され、ク
リップを保持してワイヤハーネスの外周部に接触させる
クリップ保持部と、から構成されることを特徴としてい
る。
【0010】その場合、ワイヤハーネスの配線時にワイ
ヤハーネスを挟持するアームの1つでクリップを保持す
るようにしたため、ワイヤハーネスの配線とクリップの
取付けを1つの治具で行なうことができ、治具の設置ス
ペースが増大するのを防止してワイヤハーネスの製造ス
ペースが増大するのを防止することができる。また、複
数のアームの1つがクリップ保持部を構成しているた
め、このクリップ保持部と他のアームとでワイヤハーネ
を挟持した状態でクリップの取付け作業を行なうこと
ができる。このため、クリップの取付け位置を常に一定
にすることができ、クリップの取付け精度および取付け
作業の作業性を向上させることができる。
【0011】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項1記載の発明において、前記クリップ
保持部は、ワイヤハーネスに接触する位置およびワイヤ
ハーネスから離隔する位置の間で移動するように本体に
対して可倒可能に連結されることを特徴としている。そ
の場合、ワイヤハーネスの配線後にクリップ保持部を
イヤハーネスから離隔する位置に倒し、この状態でクリ
ップ保持部にクリップを取付けるようにすれば、クリッ
プの取付け時にワイヤハーネスが邪魔になるのを防止す
ることができ、ワイヤハーネスの製造作業の作業性を大
幅に向上させることができる。
【0012】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項2記載の治具によってワイヤハーネス
の配線およびクリップの取付けを行なう方法であって、
クリップ保持部を起こした状態でクリップ保持部および
アームで複数の線材を挟持するようにして保持した後、
クリップ保持部を倒し、次いで、クリップ保持部でクリ
ップを保持した後、該クリップ保持部をワイヤハーネス
に接触するように起こしてクリップをワイヤハーネス
外周部に接触させた後、クリップをワイヤハーネスに取
付けるようにしたことを特徴としている。
【0013】その場合、ワイヤハーネスの配線後にクリ
ップ保持部をワイヤハーネスから離隔する位置に倒し、
この状態でクリップ保持部にクリップを取付けるように
すれば、クリップの取付け時にワイヤハーネスが邪魔に
なるのを防止することができ、ワイヤハーネスの製造作
業の作業性を大幅に向上させることができる。また、ク
リップの取付け時にはクリップ保持部を起こして、クリ
ップ保持部と他のアームとでワイヤハーネスを挟持した
状態でクリップの取付け作業を行なうことができ、クリ
ップの取付け位置を常に一定にしてクリップの取付け精
度および取付け作業の作業性を向上させることができ
る。この結果、ワイヤハーネスの製造作業の作業性を大
幅に向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1〜3は本発明に係るワイヤハー
ネスの配線およびクリップ取付け用治具並びに該治具に
よってワイヤハーネスの配線およびクリップの取付けを
行なう方法の一実施形態を示す図である。
【0015】まず、構成を説明する。図1(a)(b)
において、11は配線およびクリップ取付け用治具(以
下、単に治具という)であり、この治具11は図2(a)
に示すように、複数の線材からなるワイヤハーネス12を
配線する際にワイヤハーネス12を保持するとともに、ワ
イヤハーネス12の配線後にワイヤハーネス12にクリップ
を取付けるためのものである。なお、本実施形態の治具
11は、幹線部12aから分岐部12bが分岐されるワイヤハ
ーネス12に適用される例を示している。
【0016】この治具11は、ワイヤハーネス12の分岐部
12b近傍を挟み込むようにして挟持する複数のアーム13
〜15を有する本体16を有しており、このアーム13〜15の
うちアーム15はクリップを保持してワイヤハーネス12の
外周部に接触させるクリップ保持部17を構成している。
このクリップ保持部17はワイヤハーネス12に接触する位
置およびワイヤハーネス12から離隔する位置の間で移動
するように本体16に対して可倒可能に連結されており、
ワイヤハーネス12に接触するように起こされたときに、
本体16に係合し、この状態から倒されたときに本体16と
の係合が解除するように、本体16に係合機構20によって
連結されている。
【0017】また、クリップ保持部17は図2(b)に示
すように長方形の板18aに立設されたクリップ18を保持
するように構成されており、板18aの端部に係止する係
止部17aと板18aの略中央部が載置される載置部17bを
有している。次に、この治具11を使用してワイヤハーネ
ス12の配線およびクリップ18の取付けを行なう方法を図
2、3に基づいて説明する。
【0018】まず、図2(a)に示すようにクリップ保
持部17を起こした状態でクリップ保持部17およびアーム
13、14で複数の線材を挟持するようにして線材を配線
し、幹線部12aから分岐部12bが分岐されたワイヤハー
ネス12を形成する。次いで、クリップ保持部17を倒した
後、図2(b)に示すようにクリップ保持部17でクリッ
プ18を保持し、次いで、図3(a)に示すようにクリッ
プ保持部17をワイヤハーネス12に接触するように起こし
てクリップ18をワイヤハーネス12の外周部に接触させた
後、図3(b)に示すように板18aをテープ19によって
ワイヤハーネス12に取付ける。また、同時に幹線部12a
および分岐部12bの延在方向にテープ19を巻き付けるこ
とにより、ワイヤハーネス12の製造作業を終了する。
【0019】このように本実施形態では、ワイヤハーネ
ス12を挟み込むようにして挟持する複数のアーム13〜15
を有する本体16を設けるとともに、アーム15をクリップ
18を保持してワイヤハーネス12の外周部に接触させるク
リップ保持部17として構成し、ワイヤハーネス12の配線
時にワイヤハーネス12を挟持するアームの1つを利用し
てクリップ18を保持するようにしたため、ワイヤハーネ
ス12の配線とクリップ18の取付けを1つの治具11で行な
うことができ、治具11の設置スペースが増大するのを防
止してワイヤハーネス12の製造スペースが増大するのを
防止することができる。
【0020】また、アーム15をクリップ保持部17として
構成したため、このクリップ保持部17と他のアーム13、
14とでワイヤハーネス12を挟持した状態でクリップ18の
取付け作業を行なうことができる。このため、クリップ
18の取付け位置を常に一定にすることができ、クリップ
18の取付け精度および取付け作業の作業性を向上させる
ことができる。
【0021】また、クリップ保持部17を、ワイヤハーネ
ス12に接触する位置およびワイヤハーネス12から離隔す
る位置の間で移動するように本体16に対して可倒可能に
連結したため、ワイヤハーネス12の配線後にクリップ保
持部17をワイヤハーネス12から離隔する位置に倒し、こ
の状態でクリップ保持部17にクリップ18を取付けるよう
にすれば、クリップ18の取付け時にワイヤハーネス12が
邪魔になるのを防止することができ、ワイヤハーネス12
の製造作業の作業性を大幅に向上させることができる。
【0022】なお、本実施形態では、分岐部12bを有す
るワイヤハーネス12を製造する治具11について説明して
いるが、これに限らず、分岐部を有さずに所定方向のみ
に延在するワイヤハーネスを製造する治具に適用しても
良い。この場合には、ワイヤハーネスを挟持する一対の
アームを有する治具を準備し、このアームのうちの一方
をクリップ保持部材から構成したり、ワイヤハーネスを
2本ずつのアームで挟持する治具を準備し、このアーム
のうちの1つをクリップ保持部材から構成すれば良い。
【0023】また、クリップ保持部17にクリップ18が取
付けられたことを検知するマイクロスイッチを設け、こ
のマイクロスイッチがONしたときにランプを点灯させ
るようにしてクリップ保持部17にクリップ18が取付けら
れたことを確実に検知できるようにしても良い。また、
アーム15と本体16の連結部分に設けられた係合機構20に
マイクロスイッチを設け、クリップ保持部17がワイヤハ
ーネス12に接触するように起こされたときに、マイクロ
スイッチによって係合機構が係合したことを検知してラ
ンプを点灯させることにより、係合機構が確実に係合し
たことを検知するようにしても良い。
【0024】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ワイヤハ
ーネスの配線時にワイヤハーネスを挟持するアームの1
つでクリップを保持するようにしたため、ワイヤハーネ
の配線とクリップの取付けを1つの治具で行なうこと
ができ、治具の設置スペースが増大するのを防止して
イヤハーネスの製造スペースが増大するのを防止するこ
とができる。
【0025】また、複数のアームの1つがクリップ保持
部を構成しているため、このクリップ保持部と他のアー
ムとでワイヤハーネスを挟持した状態でクリップの取付
け作業を行なうことができる。このため、クリップの取
付け位置を常に一定にすることができ、クリップの取付
け精度および取付け作業の作業性を向上させることがで
きる。 請求項2記載の発明によれば、ワイヤハーネス
の配線後にクリップ保持部を線材束から離隔する位置に
倒し、この状態でクリップ保持部にクリップを取付ける
ようにすれば、クリップの取付け時にワイヤハーネス
邪魔になるのを防止することができ、ワイヤハーネス
製造作業の作業性を大幅に向上させることができる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、ワイヤハー
ネスの配線後にクリップ保持部をワイヤハーネスから離
隔する位置に倒し、この状態でクリップ保持部にクリッ
プを取付けるようにすれば、クリップの取付け時にワイ
ヤハーネスが邪魔になるのを防止することができ、ワイ
ヤハーネスの製造作業の作業性を大幅に向上させること
ができる。また、クリップの取付け時にはクリップ保持
部を起こして、クリップ保持部と他のアームとでワイヤ
ハーネスを挟持した状態でクリップの取付け作業を行な
うことができ、クリップの取付け位置を常に一定にして
クリップの取付け精度および取付け作業の作業性を向上
させることができる。この結果、ワイヤハーネスの製造
作業の作業性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワイヤハーネスの配線およびクリ
ップの取付けを行なう方法を実行するためのワイヤハー
ネスの配線およびクリップ取付け用治具の一実施形態を
示す図であり、(a)はその治具の構成図、(b)はク
リップ保持部を起こしたときと倒したときの状態を示す
図である。
【図2】(a)(b)は一実施形態のワイヤハーネス
配線およびクリップの取付け手順を示す図である。
【図3】(a)(b)は図2に連続する一実施形態の
イヤハーネスの配線およびクリップの取付け手順を示す
図である。
【図4】(a)は従来のワイヤハーネスの配線用治具の
構成図、(b)はその治具によってワイヤハーネスを配
線する状態を示す図である。
【図5】従来のクリップ取付け用の治具の構成図であ
る。
【図6】従来のワイヤハーネスにクリップを取付ける動
作を示す図である。
【符号の説明】
11 治具 12 ワイヤハーネ 13〜15 アーム 16 本体 17 クリップ保持部 18 クリップ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤハーネスを配線する際に該ワイヤハ
    ーネスを保持するとともに、配線ワイヤハーネス
    クリップを取付けるワイヤハーネスの配線およびクリッ
    プ取付け用治具において、前記ワイヤハーネス を挟み込むようにして挟持する複数
    のアームを有する本体と、 該複数のアームのうちの1つから構成され、クリップを
    保持してワイヤハーネスの外周部に接触させるクリップ
    保持部と、から構成されることを特徴とするワイヤハー
    ネスの配線およびクリップ取付け用治具。
  2. 【請求項2】前記クリップ保持部は、ワイヤハーネス
    接触する位置およびワイヤハーネスから離隔する位置の
    間で移動するように本体に対して可倒可能に連結される
    ことを特徴とする請求項1記載のワイヤハーネスの配線
    およびクリップ取付け用治具。
  3. 【請求項3】請求項2記載の治具によってワイヤハーネ
    の配線およびクリップの取付けを行なう方法であっ
    て、 クリップ保持部を起こした状態でクリップ保持部および
    アームで複数の線材を挟持するようにして保持した後、
    クリップ保持部を倒し、次いで、クリップ保持部でクリ
    ップを保持した後、該クリップ保持部をワイヤハーネス
    に接触するように起こしてクリップをワイヤハーネス
    外周部に接触させた後、クリップをワイヤハーネスに取
    付けるようにしたことを特徴とするワイヤハーネスの配
    線およびクリップの取付けを行なう方法。
JP24149496A 1996-09-12 1996-09-12 ワイヤハーネスの配線およびクリップ取付け用治具並びに該治具によってワイヤハーネスの配線およびクリップの取付けを行なう方法 Expired - Lifetime JP3329208B2 (ja)

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