JP3329116B2 - 感光性平版印刷版用自動現像機 - Google Patents

感光性平版印刷版用自動現像機

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JP3329116B2
JP3329116B2 JP1415395A JP1415395A JP3329116B2 JP 3329116 B2 JP3329116 B2 JP 3329116B2 JP 1415395 A JP1415395 A JP 1415395A JP 1415395 A JP1415395 A JP 1415395A JP 3329116 B2 JP3329116 B2 JP 3329116B2
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、支持体上に光重合性感
光層及び水溶性高分子結合剤を含有する保護層が順次積
層されてなる感光性平版印刷版の自動現像機に関する。
更に詳しくは、可視光に高感度な光重合型感光性平版印
刷版の自動現像機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光重合性感光材料を用いた高感度
感光材料が種々の応用分野において検討されている。こ
れらのうち特に実用化が近いとみられるシステムとして
レーザーダイレクト製版があり、レーザーの発振波長で
ある、例えば、アルゴンイオンレーザーの488nmや
YAGレーザーの2倍波の532nmに対応した高感度
光重合型感光性平版印刷版が強く要望されている。
【0003】これらの高感度光重合型感光性平版印刷版
は、レーザー光によりラジカルを発生させ、感光層中の
エチレン性不飽和二重結合を含む付加重合可能な化合物
を重合させることにより画像を形成するものが通常であ
るが、この画像形成法は、空気中の酸素により妨害され
てしまう。そこで、従来これらの高感度光重合型感光性
平版印刷版では、水溶性高分子結合剤を含む保護層を感
光層上に積層する事により酸素との接触を防ぐようにし
ている。一方、高感度光重合型感光性平版印刷版は、通
常、汎用の感光性平版印刷版等と同様にアルカリ性の現
像液で現像する。そのため、汎用の感光性平版印刷版等
においても要求されているように、高感度光重合型感光
性平版印刷版の現像においても現像処理の迅速性が強く
要望されている。
【0004】しかしながら、水溶性高分子結合剤は元来
アルカリ性現像液には溶解しづらく、水溶性高分子結合
剤を含む保護層を感光層上に積層している高感度光重合
型感光性平版印刷版は、汎用の感光性平版印刷版以上に
現像処理に時間がかかるのが現状である。またそれと同
時に、現像液中に感光層成分以外に水溶性高分子結合剤
等が溶解してしまうため、通常の汎用の感光性平版印刷
版に比べ現像液の持ちが悪いという欠点を有している。
さらにまた、現像液中に水溶性高分子結合剤等が溶解す
るため現像液の粘度が上昇し、この液がローラー等に付
着してしまい、またこれが乾燥するとローラーが固着し
てしまうなどのトラブルの原因となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、支持体上に
光重合性感光層及び保護層が順次積層されてなる感光性
平版印刷版を、通常の感光性平版印刷版と同様またはそ
れ以上に迅速に処理ができかつ現像液のライフが長く、
さらに、ローラー等のトラブルの発生しにくい感光性平
版印刷版用自動現像機を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
支持体上に光重合性感光層及び水溶性高分子結合剤を含
有する保護層が順次積層されてなる感光性平版印刷版の
自動現像機において、感光層の現像を行うための現像ゾ
ーンの前に現像前処理液を用いて保護層を溶解除去する
ための前処理ゾーンが設けられ、この前処理ゾーンには
一対のエントリーローラーと一対のスキージローラーが
あり、かつ少なくともエントリーローラーに現像前処理
液を供給する手段を有することを特徴とする感光性平版
印刷版用自動現像機に存する。以下、本発明について詳
細に説明する。まず、本発明に使用される感光性平版印
刷版について説明する。
【0007】本発明における感光性平版印刷版は、少な
くとも支持体上に光重合性組成物からなる感光層、水溶
性高分子結合剤を含有する保護層がこの順に設けられた
ものである。支持体としては、金属、プラスチック、紙
等が用いられるが、特にアルミニウム支持体が好適に使
用される。支持体としてアルミニウム板を使用する場
合、砂目立て処理、陽極酸化処理及び必要に応じて封孔
処理等の表面処理が施される。これらの処理には公知の
方法を適用することができる。
【0008】砂目立て処理の方法としては、例えば、機
械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられ
る。機械的方法としては、例えば、ボール研磨法、ブラ
シ研磨法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等
が挙げられる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の
各種方法を単独あるいは組合せて用いることができる。
好ましくは電解エッチングする方法である。
【0009】電解エッチングは、リン酸、硫酸、塩酸、
硝酸等の無機の酸を単独ないし2種以上混合した浴で行
われる。砂目立て処理の後、必要に応じてアルカリある
いは酸の水溶液によってデスマット処理を行い中和して
水洗する。陽極酸化処理は、電解液として、硫酸、クロ
ム酸、シュウ酸、リン酸、マロン酸等を1種又は2種以
上含む溶液を用い、アルミニウム板を陽極として電解し
て行われる。形成された陽極酸化皮膜量は1〜50mg
/dm2 が適当であり、好ましくは10〜40mg/d
2 である。陽極酸化皮膜量は、例えば、アルミニウム
板をリン酸クロム酸溶液(リン酸8.5%液:35m
l、酸化クロム(VI):20gを1リットルの水に溶解
して作製)に浸漬し、酸化皮膜を溶解し、板の皮膜溶解
前後の重量変化測定等から求められる。
【0010】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケ
イ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例と
して挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対し
て、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属
塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。光重
合性感光層は、光重合性組成物から成り、これは、通常
エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する付加
重合可能な化合物、光重合開始剤および高分子結合剤を
含有する。
【0011】本発明において、エチレン性不飽和二重結
合を少なくとも1個有する付加重合可能な化合物(以
下、「エチレン性化合物」と略す)とは、光重合性組成
物が活性光線の照射を受けた場合、光重合開始系の作用
により付加重合し、硬化するようなエチレン性不飽和二
重結合を有する化合物であって、例えば前記の二重結合
を有する単量体、または、側鎖もしくは主鎖にエチレン
性不飽和二重結合を有する重合体である。なお、本発明
における単量体の意味するところは、いわゆる高分子物
質に相対する概念であって、従って、狭義の単量体以外
に二量体、三量体、オリゴマーをも包含するものであ
る。
【0012】エチレン性不飽和二重結合を有する単量体
としては例えば不飽和カルボン酸;脂肪族ポリヒドロキ
シ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;不
飽和カルボン酸と多価カルボン酸および前述の脂肪族ポ
リヒドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の
多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られ
るエステル等が挙げられる。
【0013】前記脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和
カルボン酸とのエステルは限定されないが、具体例とし
ては、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、グリ
セロールアクリレート等のアクリル酸エステル、これら
例示化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたメ
タクリル酸エステル、同様にイタコネートに代えたイタ
コン酸エステル、クロネートに代えたクロントン酸エス
テルもしくはマレエートに代えたマレイン酸エステル等
がある。
【0014】芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリ
レート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシン
ジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガ
ロールトリアクリレート等が挙げられる。不飽和カルボ
ン酸と多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物との
エステル化反応により得られるエステルとしては必ずし
も単一物ではないが代表的な具体例を挙げれば、アクリ
ル酸、フタル酸およびエチレングリコールの縮合物、ア
クリル酸マレイン酸およびジエチレングリコールの縮合
物、メタクリル酸、テレフタル酸およびペンタエリスリ
トールの縮合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオ
ールおよびグリセリンの縮合物等がある。
【0015】その他のエチレン性化合物の例としては、
トリレンジイソシアネートとヒドロキシエチルアクリレ
ートとの付加反応物の様なウレタンアクリレート類;ジ
エポキシ化合物とヒドロキシエチルアクリレートとの付
加反応物の様なエポキシアクリレート類;エチレンビス
アクリルアミド等のアクリルアミド類;フタル酸ジアリ
ル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート等のビニ
ル基含有化合物などが有用である。
【0016】前記した主鎖にエチレン性不飽和二重結合
を有する重合体は、例えば、不飽和二価カルボン酸とジ
ヒドロキシ化合物との重縮合反応により得られるポリエ
ステル、不飽和二価カルボン酸とジアミンとの重縮合反
応により得られるポリアミド等がある。側鎖にエチレン
性不飽和二重結合を有する重合体は側鎖に不飽和結合を
もつ二価カルボン酸、例えばイタコン酸、プロピリデン
コハク酸、エチリデンマロン酸等とジヒドロキシまたは
ジアミン化合物等との縮合重合体がある。また、側鎖に
ヒドロキシ基やハロゲン化メチル基の如き反応活性を有
する官能基をもつ重合体、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポ
リエピクロルヒドリン等とアクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸等の不飽和カルボン酸との高分子反応により
得られるポリマーも好適に使用し得る。
【0017】以上記載したエチレン性化合物の内、アク
リル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの単量体が
特に好適に使用できる。次に、光重合開始剤としては、
可視光線に感光性を有し前記エチレン性不飽和二重結合
を少なくとも1個有する化合物の重合を開始させうるも
のであれば特に限定されるものではなく、すべて使用可
能であって、活性剤と増感剤とから構成されることが一
般的である。活性剤としては、それ自体及び/又は光励
起された後述の増感剤と何らかの作用を惹起することに
より、活性ラジカルを生成するものであって、例えば、
ヘキサアリールビイミダゾール、ハロゲン化炭化水素誘
導体、ジアリールヨードニウム塩、チタノセン等を挙げ
ることができる。この内、ヘキサアリールビイミダゾー
ルを用いた系が、塗膜の基板への密着性が良く最も好ま
しい。
【0018】その代表例としては、例えば、2,2′−
ビス(o−クロルフェニル)−4,4′,5,5′−テ
トラ(p−フルオロフェニル)ビイミダゾール、2,
2′−ビス(o−ブロムフェニル)−4,4′,5,
5′−テトラ(p−ヨードフェニル)ビイミダゾール、
2,2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,4′,
5,5′−テトラ(p−クロルナフチル)ビイミダゾー
ル、2,2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラ(p−クロルフェニル)ビイミ
ダゾール、2,2′−ビス(o−ブロムフェニル)−
4,4′,5,5′−テトラ(p−クロル−p−メトキ
シフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ク
ロルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(o,p
−ジクロルフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス
(o−クロルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ
(o,p−ジブロムフェニル)ビイミダゾール、2,
2′−ビス(o−ブロムフェニル)−4,4′,5,
5′−テトラ(o,p−ジクロルフェニル)ビイミダゾ
ール、2,2′−ビス(o,p−ジクロルフェニル)−
4,4′,5,5′−テトラ(o,p−ジクロルフェニ
ル)ビイミダゾール等が挙げられる。
【0019】これらのビイミダゾールは、必要に応じ、
他種のビイミダゾールもしくは活性剤と併用して使用す
ることもできる。ビイミダゾール類は、例えばBul
l.Chem.Soc.Japan,33,565(1
960)およびJ.Org.Chem,36〔16〕2
262(1971)等に開示されている方法により容易
に合成することができる。
【0020】次に、増感剤としては、前述の活性剤と共
存した場合、可視光線照射により、効果的に活性ラジカ
ルを発生し得る化合物であれば広範な種類から選択して
良いが、代表的な増感剤の例としては、例えば、米国特
許第3,479,185号明細書に開示されている様な
ロイコクリスタルバイオレットやロイコマラカイトグリ
ーンの様なトリフェニルメタン系ロイコ色素、エリスロ
シンや、エオシンYの様な光還元性染料、米国特許第
3,549,367号明細書、米国特許第3,652,
275号明細書等に開示されているアミノフェニルケト
ン類、米国特許第3,844,790号明細書に示され
るβ−ジケトン類、米国特許4,162,162号明細
書に見られるインダノン類、特開昭52−112681
号公報に示されるケトクマリン類、特開昭59−564
03号公報で開示されているアミノスチレン誘導体やア
ミノフェニルブタジエン誘導体、米国特許4,594,
310号明細書に見られるアミノフェニル複素環類、米
国特許4,966,830号明細書に示されるジュロリ
ジン複素環類などが挙げられる。
【0021】次に、高分子結合剤は、皮膜形成能や粘度
調節能を付与する成分であり、その具体例としては、例
えば、(メタ)アクリル酸、それらのエステル化物、マ
レイン酸、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、
塩化ビニリデン等の単独もしくは共重合体、その他、ポ
リエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリア
ミド、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ア
セチルセルロースまたはポリビニルブチラール等が挙げ
られる。
【0022】光重合性組成物に於ける主要構成成分の好
適な使用比率は、エチレン性化合物100重量部に対し
て光重合開始剤の内、増感剤が一般的には0.01〜2
0重量部、好ましくは0.05〜10重量部、活性剤が
一般的には0.1〜80重量部、好ましくは0.5〜5
0重量部、高分子結合剤が一般的には10〜400重量
部、好ましくは20〜200重量部の範囲である。
【0023】光重合性組成物は前記の各構成成分の他
に、使用目的に応じて、更に他の物質を添加混合するこ
とができる。例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフ
ェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールな
どの熱重合防止剤;有機または無機の染顔料からなる着
色剤;ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、
トリクレジルホスフェート等の可塑剤、三級アミンやチ
オールの様な感度特性改善剤、その他色素前駆体などの
各種添加剤も加えることができる。
【0024】以上述べた各種添加剤の好ましい添加量
は、エチレン性化合物100重量部に対して熱重合防止
剤2重量部以下、着色剤20重量部以下、可塑剤40重
量部以下、色素前駆体30重量部以下の範囲であること
が一般的である。以上述べた光重合性組成物は、無溶媒
または、適当な溶媒で希釈して、前記支持体上に塗布、
乾燥し感光層として塗設される。塗布方法としては、デ
ィップコート、コーティングロッド、スピナーコート、
スプレーコート、ロールコート等の周知の塗布方法によ
り塗布することが可能である。塗布膜厚は、0.1〜1
0g/m2 が好ましい。乾燥温度は、好ましくは30〜
150℃、特に好ましくは40〜110℃である。
【0025】光重合型感光性平版印刷版には、感光層の
上に保護層が設けられる。保護層は、酸素によって引き
起こされる重合禁止作用を防止するべく酸素遮断を目的
として設けられる。保護層は、水溶性高分子結合剤を水
系溶媒に溶解し、塗布・乾燥されてなるものであること
が特に好ましい。
【0026】一方、保護層に含有される水溶性高分子結
合剤としては、公知の種々の水溶性高分子縮合剤が挙げ
られるが、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、セルロース
等が挙げられ、ポリビニルアルコールが特に好ましい。
塗布方法としては、感光層と同様に周知の塗布方法によ
り塗布することが可能である。塗布膜厚は、0.5〜1
0g/m2 であることが一般的で、好ましくは2〜5g
/m2 である。乾燥温度は、30〜110℃であること
が一般的で好ましくは40〜70℃である。
【0027】本発明は、前述の如き感光性平版印刷版の
自動現像機において、感光層の現像を行うための現像ゾ
ーンの前に現像前処理液(以下、単に前処理液と称す
る)を用いて保護層を溶解除去するための前処理ゾーン
が設けられ、この前処理ゾーンには一対のエントリーロ
ーラーと一対のスキージローラーがあり、かつ少なくと
もエントリーローラーに前処理液を供給する手段を有す
ることを特徴とする。
【0028】前処理液供給手段としては、特に限定され
ないが、通常前処理液供給管及び前処理液供給口を有す
る。供給管及び供給口の形態は保護層の除去が効率良く
行なわれるものであれば特に限定されないが、シャワー
状に液が供給できるシャワーパイプが一般的である。
又、前処理液供給手段は、感光性平版印刷版の搬送面の
上方から該印刷版に前処理液を供給する機構となってい
るのが好ましい。
【0029】前処理液供給手段は、印刷版に前処理液を
供給すると共に少なくともエントリーローラーに、又、
必要に応じて更にスキージーローラーに供給する構成と
なっているのが好ましい。保護層を除去するための前処
理液は、水溶性高分子結合剤を含有する保護層を溶解除
去できる液体であればいかなるものでもかまわない。し
かし安全上また排水負荷等を考慮すると実質的に水であ
るのが好ましい。これは水を主体とし、必要に応じ少量
の添加剤を加えたものである。ここでいう添加剤とは例
えば水溶性高分子結合剤の溶解性を向上させるための界
面活性剤、泡立ちを抑えるための消泡剤、水の硬度を下
げるための硬水軟化剤などである。
【0030】前処理液の使用温度としては、少なくとも
10℃以上、好ましくは20℃以上50℃以下であり更
に好ましくは25℃〜40℃の範囲である。又、本発明
ては、前処理液供給手段がローラーを洗浄する洗浄液供
給手段を兼ねていることも可能である。即ち、前処理液
供給管に例えば弁を介することにより、前記ローラーを
洗浄するための洗浄液が供給できる構成となっている場
合には、弁の開閉により前処理液に代えて洗浄液をロー
ラーに供給することにより、ローラーに付着する水溶性
高分子結合剤等を溶解除去することが可能であり、有利
である。
【0031】洗浄液の使用目的はローラーを洗浄し、装
置停止時に上下ローラーの固着を防止することであり、
従って洗浄液はこの目的が達成されかつ前処理液に溶け
るものであればいかなるものでもかまわず、例えば洗浄
液は、未使用の前処理液でも良いし、水であっても良
い。未使用の前処理液を洗浄液として使用すると上記目
的が達成されかつ洗浄液が前処理液に溶けるので好まし
い。現像前処理液が実質的に水であり洗浄液が未使用の
前処理液である場合、ローラーに付着した水溶性高分子
結合剤の除去ができると共に、洗浄液が前処理液として
循環使用できることから有利である。
【0032】次に、本発明の自動現像機の1例について
図1に従って、説明する。図中、感光性平版印刷版は左
から右へ図中の細線上を、網掛けで示したローラーに扶
持され搬送される。図1の太線で示している部分12が
前処理槽である。感光性平版印刷版がエントリーから挿
入されると図中の3、4で示したシャワーパイプから現
像前処理液が図中1、2で示したエントリーローラー及
びスキージローラーに向けて放出される。これにより感
光性平版印刷版の保護層は溶解除去される。尚シャワー
パイプから放出される現像前処理液は5で示したオーバ
ーフロードレインより下方にためておき、循環ポンプ6
によりシャワーパイプに供給されるようになっている。
さらにこのシャワーパイプには電磁弁7を介し別系統か
ら(一般的には水道栓)からローラーを洗浄する洗浄液
も供給できるようになっている。なおこの前処理槽のサ
イズは現像前処理液がある程度ためられる量のものであ
ればいかなるものでもかまわない。好ましくは10リッ
ター以上がよくさらに好ましくは20リッターがよい。
また前処理槽の長さはローラー1とローラー2のセンタ
ー間で、好ましくは5cm以上40cm以下、さらに好
ましくは10cm以上30cm以下である。
【0033】ローラーを洗浄する洗浄液をシャワーパイ
プに供給してローラーを洗浄するタイミングは、1日の
作業終了時つまり装置の停止直前に循環ポンプ6を停止
させてから行うことが好ましい。しかし、1版毎に版が
前処理ゾーンを通過後に少量ずつ行うシーケンスにして
もかまわない。前記のタイミングの場合のほうが好まし
いが、この場合のローラーを洗浄する洗浄液量としては
好ましくは2リッター以上、更に好ましくは5リッター
以上がよい。この前処理ゾーンで保護層が溶解除去され
た感光性平版印刷版は図中8で示した現像槽に入り画像
様に現像される。さらにその後水洗槽9で水洗され、ガ
ム槽10でガムコーティングされ最後にドライヤー11
で乾燥される。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例でより具体
的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下
の実施例に限定されるものではない。 参考例 <感光性平版印刷版の作成>0.24mmの厚さのアル
ミニウム板を塩酸を用いて、電解エッチングすることに
より砂目立てし、その後、水酸化ナトリウム水溶液でデ
スマット処理を行い、中和、水洗した。これに陽極酸化
皮膜重量が25g/m2 になるようにリン酸溶液で陽極
酸化処理を施した。得られた支持体に下記組成の感光性
組成物分散液をワイヤーバーを用いて、乾燥膜厚が2.
2g/m2 になるように塗布し、乾燥した。
【0035】
【表1】 感光性組成物分散液 増感剤 下記化合物S−1 1.5重量部 活性剤 下記化合物I−1 13重量部 2−メルカプトベンゾチアゾール 10重量部 メチルメタクリレートとメタクリル酸の共重合体 40重量部 (重量平均分子量45000、モル比 85/15) トリメチロールプロパントリアクリレート 60重量部 フタロシアニン顔料 3重量部 (シアニンブルー4920 大日精化製) メチルエチルケトン 90重量部
【0036】
【化1】
【0037】次に、感光層を塗布した版に水溶性高分子
結合剤を含有する下記組成の保護層液をワイヤーバーを
用いて、乾燥膜厚が2.8g/m2 になるように塗布
し、乾燥することにより、光重合性感光層に、水溶性高
分子結合剤を含有する保護層が積層されてなる感光性平
版印刷版を得た。
【0038】
【表2】 水溶性高分子結合剤を含有する保護層液 ポリビニルアルコールGL−03 10重量部 (日本合成化学工業(株)製) リポノックスNC−95(ライオン(株)製) 0.02重量部 脱塩水 90重量部
【0039】<露光>上記の感光性平版印刷板を、アル
ゴンイオンレーザー(出力35mW、波長488nm)
で内面ドラム式の走査露光により画像面積率5%になる
画像様露光を行った。
【0040】実施例1 現像前処理槽には現像前処理液として20リッターの水
を入れ、水温を30℃とした。この水は感光性平版印刷
版挿入とともに循環ポンプによりシャワーパイプから現
像前処理ゾーンのエントリーローラー及びスキージロー
ラーに向けて15リッター/分の割合で放水されるよう
にセットした。さらにこのシャワーパイプは電磁弁を介
し水道栓からローラーを洗浄する洗浄液も供給できるよ
うにした。尚、この電磁弁はスイッチを1度押すと30
秒間開き、水道水をシャワーパイプに供給できるように
した。水道栓の30秒での水供給量は約10リッターで
あるので、スイッチを1度押すとエントリーローラー及
びスキージローラーはそれぞれ約5リッターの水で洗浄
される。この洗浄用の水が供給されると現像前処理槽の
20リッターの容量の高さに設けているオーバーフロー
ドレインからオーバーフローが生じこの排水は直接下水
道へ流れるようにセットした。
【0041】また現像槽には下記組成の現像液を20リ
ッター仕込み、現像温度を30℃に設定した。さらにガ
ムタンクには10リッターの水を仕込んだ。感光性平版
印刷版の搬送速度は100cm/分となるようにした。
この場合、感光性平版印刷版の先端での現像前処理時間
は約10秒となり、また現像液に浸漬している時間は約
12秒となる。
【0042】
【表3】 現像液組成 メタ珪酸ナトリウム(9水塩) 5重量部 アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ 3.5重量部 (ペレックスNBL 花王(株)製) 脱塩水 91.5重量部
【0043】参考例に従って露光した感光性平版印刷版
(サイズ50cm×80cm)を、前記自動現像機で1
時間当たり40枚の割合で通算6時間処理し続けた。
尚、この際処理面積1m2 当たり30mlの割合で前記
組成の現像液を補充した。また、現像処理終了直後、洗
浄用の水を供給するための電磁弁開閉スイッチを1度押
してローラーを洗浄した。この後装置の電源を切り3日
間放置した。
【0044】処理されたすべての感光性平版印刷版の現
像性とりわけ非画像部の抜け性をしらべたがすべて良好
な現像性であった。又、3日間放置後の現像槽中のスラ
ッジ等を調べたが、スラッジは全く発生していなかっ
た。又、3日間放置後の現像前処理ゾーンのエントリー
ローラーとスキージローラーの上下の固着を調べたがこ
れらのローラーは全く固着していなかった。
【0045】比較例1 参考例に従って露光した感光性平版印刷版(サイズ50
cm×80cm)を前処理ゾーンがないことを除けば実
施例1で使用したものと同一の自動現像機で同一の現像
条件で現像を行った。これにより処理された感光性平版
印刷版の非画像部の抜け性は極端に悪くほとんどの感光
層が残膜となっていた。そこで自動現像機の搬送速度を
20cm/分づつ落としていき、非画像部の抜け性が良
好になる搬送速度を調べたところ40cm/分であり極
めて迅速性にかける結果であった。ここで搬送速度を4
0cm/分として1時間当たり20枚の割合で通算6時
間処理し続けた。この後装置の電源を切り3日間放置し
た後に現像槽中のスラッジ等を調べたところ、ヘドロ状
上のスラッジが現像槽の底に発生していた。
【0046】比較例2 処理終了後にローラー洗浄を行わなかったこと以外はす
べて実施例1と同様の処理を行い、この後装置の電源を
切り3日間放置し、現像前処理ゾーンのエントリーロー
ラーとスキージローラーの上下の固着を調べたところ上
下のローラーがエントリー、スキージともに固着してし
まい、装置の電源を入れ、駆動ローラーを作動させよう
としたが動かなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明の感光性平版印刷版の自動現像機
をもちいることにより、高感度光重合型感光性平版印刷
版においても汎用の感光性平版印刷版等と同様にアルカ
リ性の現像液で迅速に処理可能となり、さらに現像液中
のスラッジ発生が抑制され現像液の持ちが向上する。ま
た現像前処理ゾーンのローラーに洗浄液を供給すること
により、ローラーの固着を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像機の一例を示す断面概略図であ
る。
【符号の説明】
1 エントリーローラー 2 スキージローラー 3,4 シャワーパイプ 5 オーバーフロードレイン 6 循環ポンプ 7 電磁弁 8 現像槽 12 前処理槽
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−142551(JP,A) 特開 昭54−130931(JP,A) 特開 昭58−159530(JP,A) 特開 平7−5696(JP,A) 実開 昭60−156562(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/30 G03F 7/00 G03D 3/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に光重合性感光層及び水溶性高
    分子結合剤を含有する保護層が順次積層されてなる感光
    性平版印刷版の自動現像機において、感光層の現像を行
    うための現像ゾーンの前に現像前処理液を用いて保護層
    を溶解除去するための前処理ゾーンが設けられ、この前
    処理ゾーンには一対のエントリーローラーと一対のスキ
    ージローラーがあり、かつ少なくともエントリーローラ
    ーに現像前処理液を供給する手段を有することを特徴と
    する感光性平版印刷版用自動現像機。
  2. 【請求項2】 現像前処理液供給手段がシャワーパイプ
    であることを特徴とする請求項1に記載の自動現像機。
  3. 【請求項3】 現像前処理液供給手段がローラーを洗浄
    する洗浄液供給手段を兼ねていることを特徴とする請求
    項1又は2項に記載の自動現像機。
  4. 【請求項4】 洗浄液が未使用の現像前処理液であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の自動現像機。
  5. 【請求項5】 現像前処理液及び洗浄液が実質的に水で
    あることを特徴とする請求項3記載の自動現像機。
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