JPH10309879A - 感光性平版印刷版の製造方法 - Google Patents

感光性平版印刷版の製造方法

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JPH10309879A
JPH10309879A JP12074597A JP12074597A JPH10309879A JP H10309879 A JPH10309879 A JP H10309879A JP 12074597 A JP12074597 A JP 12074597A JP 12074597 A JP12074597 A JP 12074597A JP H10309879 A JPH10309879 A JP H10309879A
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printing plate
photosensitive lithographic
water
photosensitive
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JP12074597A
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Eriko Toshimitsu
恵理子 利光
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実用感度が高く、印刷汚れが発生しにくい感
光性平版印刷版を提供する。 【解決手段】 粗面化後、陽極酸化を施したアルミニウ
ム支持体上に、少なくとも感光層を有する感光性平版印
刷版の製造方法において、該アルミニウム支持体の陽極
酸化処理以降にSi含有量が1ppm以上10ppm以
下の水で洗浄する第1の洗浄工程、及び第1の洗浄工程
以降で、感光層を塗布する前に、Si含有量が1ppm
以下の水で洗浄する最終洗浄工程を有することを特徴と
する感光性平版印刷版の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性平版印刷版
の製造方法に関する。更に詳しくは、粗面化後、陽極酸
化を施したアルミニウム支持体上に、少なくとも感光層
を有する感光性平版印刷版の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、感光性平版印刷版は、製版時間の
短縮及び製版コスト減少を図るため感光層の高感度化が
求められており、それに伴う様々な問題を生じている。
例えば、レーザーによって走査露光される感光性平版印
刷版の場合には、レーザーのパワーの問題や、走査速度
の高速化の追求によって非常に高い感度が要求されるた
め、感光層の感光率が低いレベルで製版される場合も起
こりうる。感光層と支持体間の接着性は感光層の感光率
に支配される部分も大きく、これが低過ぎる場合、製版
上問題は無くても、印刷によって版トレ等の問題が生じ
る、つまり実用感度が低くなることがある。
【0003】この問題を改善するため、感光層自体の高
感度化が常に計られてはいるものの、露光時間の短縮化
やプロッターの小型化といった高感度化を要とするニー
ズが常に先行しているのが現状である。一方で粗面化や
陽極酸化、およびデスマット処理や後処理などの工夫で
支持体自体の接着性を向上させる検討も種々なされてい
るものの(米国特許第3,511,661号明細書、米
国特許第4,647,346号明細書、特開昭61−1
00497号公報等参照)、その場合印刷時の汚れが発
生しやすくなるといった傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は実用感
度が高く、印刷時の汚れも発生しにくい感光性平版印刷
版を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、粗面化
後、陽極酸化処理を施したアルミニウム支持体上に、少
なくとも感光層を有する感光性平版印刷版において、該
アルミニウム支持体の陽極酸化処理以降に、Si含有量
が1ppm以上、10ppm以下の水で洗浄する第1の
洗浄工程、及び第1の洗浄工程以降で感光層を塗布する
前にSi含有量が1ppm以下の水で洗浄する最終洗浄
工程を有することを特徴とする感光性平版印刷版の製造
方法により達成された。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の感光性平版印刷版用支持体としては、ア
ルミニウム、又はその合金が用いられる。この支持体は
通常、表面の圧延油を除去するための脱脂処理を施した
後、粗面化処理(砂目立て処理)、次いで陽極酸化処理
をし、その後必要に応じて封孔処理等の表面処理を行う
といった工程で製造される。
【0007】まず脱脂処理は、アルミニウム支持体の表
面は圧延油分及びその他の付着物で汚染されているの
で、機械的粗面化または電気化学的粗面化に先立ち常法
に従って行われることが好ましい。例えば、濃度1〜1
0重量%の苛性ソーダ水溶液に30〜80℃で2秒〜1
分浸漬し脱脂だけでは除去出来ない汚れ、自然酸化皮膜
を除去し、次いで、濃度5〜30重量%の硝酸または硫
酸水溶液に10〜50℃で2秒〜1分浸漬し、アルカリ
エッチング後の中和及びスマットの除去(デスマット処
理)を行なう方法等がある。
【0008】次いで、砂目立て処理については、通常、
機械的処理または電気化学的処理が行なわれる。機械的
処理方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラ
スト研磨法、バフ研磨法等の公知の方法を用いることが
出来る。電気化学的処理法としては、塩酸または硝酸電
解液中で交流または直流により電解を行なって粗面化す
る方法がある。また特開昭54−63902号公報に開
示されているように両者を組み合わせた方法も利用する
ことができる。このようにして、粗面化されたアルミニ
ウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理及び中
和処理される。
【0009】次いで、砂目立てしたアルミニウム板を陽
極酸化処理して酸化膜を形成させ、耐摩耗性、耐薬品
性、保水性を向上させる。陽極酸化処理は、電解液とし
て、公知の燐酸、硫酸、及びそれらの混酸を含む溶液を
用い、アルミニウム板を陽極として電解して行われる。
電解液のうちでは、燐酸を含む溶液が好ましく、燐酸を
主成分とする溶液が更に好ましい。燐酸を主成分とする
溶液には硫酸、クロム酸、シュウ酸、マロン酸等を添加
しても良い。形成される陽極酸化皮膜量は通常5〜40
mg/dm2 であり、好ましくは10〜25mg/dm
2 である。
【0010】次に、本発明の感光性平版印刷版の製造方
法においては、アルミニウム支持体の陽極酸化処理以降
にSi含有量が1ppm以上10ppm以下の水で洗浄
する第1の洗浄工程、及び第1の洗浄工程以降で、光重
合性感光層を塗布する前に、Si含有量が1ppm以下
の水で洗浄する最終洗浄工程を有することを特徴として
いる。ここでSi含有量は原子換算である。
【0011】本発明における最終洗浄工程は、Si含有
量が1ppm以下の水を用いるが、Si以外の元素の濃
度については特に限定されない。また、水の温度も、特
に限定されず、常温の水のほか、一般に封孔処理に用い
るような高温の水も用いることができる。さらに、洗浄
方法に関しても、シャワー、スプレー、浸漬、塗布等の
方法が挙げられる。また、最終洗浄工程は1回でもよい
が、2回以上に分けて、即ち洗浄を一回以上中断して行
うこともできる。また、洗浄時間についても特に制限は
ないが、好ましくは1秒以上、更に好ましくは3秒以上
である。最終洗浄工程を2回以上に分けて行った場合に
は、それらの累積の時間として、好ましくは1秒以上、
更に好ましくは3秒以上である。また、洗浄時間が著し
く長いと、Si含有量が不足する場合があるので、10
分以下が好ましく、5分以下が更に好ましい。
【0012】また、本発明においては最終洗浄工程に先
だって、第1の洗浄工程が1ppm以上10ppm以下
の水を用いて行われる。第1の洗浄工程に用いられる水
に関しても、Si以外の元素、温度、洗浄方法について
は特に制限されない。また、第1の洗浄工程は、1回で
もよいが、2回以上に分けて、即ち洗浄を一回以上中断
して行うこともできる。また、洗浄時間についても特に
制限はないが、好ましくは1秒以上、更に好ましくは3
秒以上である。第1の洗浄工程を2回以上に分けて行っ
た場合には、それらの累積の時間として、好ましくは1
秒以上、更に好ましくは3秒以上である。
【0013】本発明においては、第1の洗浄工程に先立
って、必要に応じて洗浄を行っても良い。この場合、洗
浄水中のSi濃度には特に制限がない。なお、水道水
や、地下水のSi濃度は通常3〜9ppm程度であるの
で、本発明の通常の実施態様は、陽極酸化処理後、水道
水あるいは地下水を用いて洗浄し(第1の洗浄工程)、
引き続き脱塩水等のSi含有量が1ppm以下の水で洗
浄(最終洗浄工程)を行うものである。
【0014】本発明の感光性平版印刷版の製造方法によ
って得られた感光性平版印刷版が上記した優れた効果を
発揮する理由は必ずしも明らかではないが、陽極酸化後
の支持体上のSiが、感光性平版印刷版の感光層と支持
体との接着に大きな影響を与えているものと考えられ、
Si含有量が1ppm以上10ppm以下の水で洗浄す
る第1の洗浄工程、及びSi含有量が1ppm以下の水
で洗浄する最終洗浄工程を有することにより、支持体上
のSiの最適量が確保されているものと考えられる。
【0015】従って、Si含有量が1ppm以上10p
pm以下の水で洗浄する第1の洗浄工程を有さない場合
は、実用感度が悪くなり、Si含有量が1ppm以下の
水で洗浄する最終洗浄工程を有さない場合は、汚し回復
性に劣る。この他、限定はされないが例えば、支持体と
感光層の間に充分な接着性を持たせたり、支持体の親水
性並びに保水性を向上させるために、更に表面処理(後
処理)を施しても良い。例えば特公昭56−22063
号公報に記載の支持体表面に熱水による封孔処理などを
施す方法、親水性高分子化合物、酢酸塩に浸漬する方法
等が挙げられる。感光層を塗布する前に水または水溶液
を用いて後処理する場合は、該後処理が、最終洗浄工程
に当たることになるため、その処理液のSi含有量は1
ppm以下とする必要がある。
【0016】次に本発明に用いられる感光層について説
明する。本発明に用いられる感光層としては、公知のも
のから適宜選択して用いることができるが、本発明の好
ましい実施態様は、光重合性感光層を有するものである
ので以下、光重合性感光層を例として、説明を行う。本
発明の平版印刷版の製造方法に基づいて製造された支持
体上に施される光重合性感光層は通常エチレン性不飽和
結合を少なくとも1個有する付加重合可能な化合物、光
重合開始剤、及び高分子結合剤を含有する光重合性組成
物から成る。
【0017】本発明において、エチレン性不飽和結合を
少なくとも1個有する付加重合可能な化合物(以下「エ
チレン性化合物」と略す)とは、光重合性組成物が活性
光線の照射を受けた場合、光重合開始系の作用により付
加重合し、硬化するようなエチレン性二重結合を有する
化合物であって、例えばエチレン性不飽和結合を有する
単量体、または、側鎖もしくは主鎖にエチレン性不飽和
結合を有する重合体である。なお、本発明における単量
体の意味するところは、いわゆる高分子物質に相対する
概念である。従って、狭義の単量体以外に二量体、三量
体、オリゴマーをも包含するものである。
【0018】エチレン性不飽和結合を有する単量体とし
ては、例えば不飽和カルボン酸;脂肪族ポリヒドロキシ
化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリヒ
ドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;不飽
和カルボン酸と多価カルボン酸及び前述の脂肪族ポリヒ
ドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価
ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエ
ステル等が挙げられる。
【0019】前記脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和
カルボン酸とのエステルとしては、エチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート等の
アクリル酸エステル、これら例示化合物のアクリレート
をメタクリレートに代えたメタクリル酸エステル、同様
にイタコネートに代えたイタコン酸エステル、クロトネ
ートに代えたクロトン酸エステル、マレイネートに代え
たマレイン酸エステル等がある。
【0020】芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリ
レート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシン
ジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガ
ロールトリアクリレート等が挙げられる。不飽和カルボ
ン酸と多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物との
エステル化反応により得られるエステルとしては必ずし
も単一物ではないが代表的な具体例を挙げれば、アクリ
ル酸、フタル酸及びエチレングリコールの縮合物;アク
リル酸、マレイン酸及びジエチレングリコールの縮合
物;メタクリル酸、テレフタル酸及びペンタエリスリト
ールの縮合物;アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオー
ル及びグリセリンの縮合物等がある。
【0021】その他のエチレン性化合物の例としては、
トリレンジイソシアネートとヒドロキシエチルアクリレ
ートとの付加反応の様なウレタンアクリレート類;ジエ
ポキシ化合物とヒドロキシエチルアクリレートとの付加
反応の様なエポキシアクリレート類;エチレンビスアク
リルアミド等のアクリルアミド類;フタル酸ジアクリル
等のアクリル酸エステル類;ジビニルフタレート等のビ
ニル基含有化合物などが有用である。
【0022】前記した主鎖にエチレン性不飽和結合を有
する重合体は、例えば、不飽和二価カルボン酸とジヒド
ロキシ化合物との重縮合反応により得られるポリエステ
ル、不飽和二価カルボン酸とジアミンとの重縮合反応に
より得られるポリアミド等がある。側鎖にエチレン性不
飽和結合を有する重合体は、側鎖に不飽和結合をもつ二
価カルボン酸、例えばイタコン酸、プロヒリデンコハク
酸、エチリデンマロン酸等とジヒドロキシまたはジアミ
ン化合物等との縮合重合体がある。また、側鎖にヒドロ
キシ基やハロゲン化メチル基の如き反応活性を有する官
能基を持つ重合体、例えばポリビニルアルコール、ポリ
(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリエピク
ロルヒドリン等とアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸等の不飽和カルボン酸との高分子反応により得られる
ポリマーも好適に使用し得る。
【0023】以上記載したエチレン性化合物の内、アク
リル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの単量体が
特に好適に使用できる。次に光重合開始剤について説明
する。光重合開始剤としては、前記エチレン性不飽和結
合を少なくとも1個有する化合物の重合を開始させうる
ものはすべて使用できる。特に可視領域の光線に対して
感光性を有するものであれば、いずれも好適に使用でき
る。この内、光励起された増感剤と何らかの作用を惹起
することにより活性ラジカルを生成する活性剤として
は、例えば、ヘキサアリールビイミダゾール類、チタノ
セン化合物、ハロゲン化炭化水素誘導体、ジアリールヨ
ードニウム塩、有機過酸化物等を挙げることができる。
この内、ヘキサアリールビイミダゾール類あるいは、チ
タノセン化合物を用いた系が、感度、保存性、塗膜の基
板への密着性等が良く好ましい。
【0024】ヘキサアリールビイミダゾール類として
は、種々のものを用いることができるが、例えば、2,
2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,4′,5,
5′−テトラ(p−フルオロフェニル)ビイミダゾー
ル、2,2′−ビス(o−ブロムフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラ(p−ヨードフェニル)ビイミ
ダゾール、2,2′−ビス(o−クロルフェニル)−
4,4′,5,5′−テトラ(p−クロルナフチル)ビ
イミダゾール、2,2′−ビス(o−クロルフェニル)
−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロルフェニル)
ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロムフェニ
ル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロル−p−
メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス
(o−クロルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ
(o,p−ジクロルフェニル)ビイミダゾール、2,
2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,4′,5,
5′−テトラ(o,p−ジブロムフェニル)ビイミダゾ
ール、2,2′−ビス(o−ブロムフェニル)−4,
4′,5,5′−テトラ(o,p−ジクロルフェニル)
ビイミダゾール、2,2′−ビス(o,p−ジクロルフ
ェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(o,p−ジク
ロルフェニル)ビイミダゾール等が挙げられる。これら
のビイミダゾールは、必要に応じ、他種のビイミダゾー
ルと併用して使用することもできる。ビイミダゾール類
は、例えばBull.Chem.Soc.Japan,
33,565(1960)およびJ.Org.Che
m,36[16]2262(1971)に開示されてい
る方法により容易に合成することができる。
【0025】チタノセン化合物としては、種々のものを
用いることができるが、例えば、特開昭59−1523
96号、特開昭61−151197号各公報に記載され
ている各種チタノセン化合物から適宜選んで用いること
ができる。さらに具体的には、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−
Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェ
ニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス
−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、
ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−
トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−
イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4
−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペ
ンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−テト
ラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタ
ジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1
−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,
6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1
−イル等をあげることができる。
【0026】次に、光重合開始剤の内の増感剤について
説明する。本発明における増感剤とは、前述の活性剤と
共存した場合、可視光線照射により、効果的に活性ラジ
カルを発生し得る化合物を意味している。代表的な増感
剤の例としては、例えば、米国特許第3,479,18
5号明細書に開示されている様なロイコクリスタルバイ
オレットやロイコマラカイトグリーンの様なトリフェニ
ルメタン系ロイコ色素、エリスロシンやエオシンYの様
な光還元性染料、米国特許第3,549,367号明細
書、米国特許第3,652,275号明細書等に開示さ
れているミヒラーズケトンやアミノスチリルケトンの様
なアミノフェニルケトン類、米国特許第3,844,7
90号明細書に示されるβ−ジケトン類、米国特許第
4,162,162号明細書に見られるインダノン類、
特開昭52−112681号公報に示されるケトクマリ
ン類、特開昭59−56403号公報で開示されている
アミノスチレン誘導体やアミノフェニルブタジエン誘導
体、米国特許第4,594,310号明細書に見られる
アミノフェニル複素環類、米国特許第4,966,83
0号明細書に示されるジュロリジン複素環類、特開平5
−241338号公報に示されるピロメテン系色素など
が挙げられる。
【0027】さらに、本発明で用いる重合開始剤に必要
に応じて2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカ
プトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサ
ゾール、3−メルカプト1,2,4−トリアゾール、N
−フェニルグリシン、N,N−ジアルキル安息香酸アル
キルエステル等の水素供与性化合物を加えることによっ
てさらに光重合開始能力を高めることができる。このう
ち特に好ましいのは、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプ
トベンズオキサゾール、3−メルカプト1,2,4−ト
リアゾール等のメルカプト基を有する化合物である。
【0028】次に高分子結合剤について説明する。これ
は、皮膜形成能や粘度調節能を付与する成分であり、そ
の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、マ
レイン酸、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、酢酸
ビニル、塩化ビニリデン、マレイミド等の単独もしくは
共重合体、その他、ポリエチレンオキサイド、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレ
ンテレフタレート、アセチルセルロース、またはポリビ
ニルブチラール等が挙げられる。
【0029】以上、本発明に用いられる光重合性組成物
の主要構成成分について詳述してきたが、それらの好適
な使用比率は重合可能なエチレン性不飽和化合物100
重量部に対して光重合開始剤の内、増感剤が好ましくは
0.01〜20重量部、特に好ましくは0.05〜10
重量部、活性剤が好ましくは0.1〜80重量部、特に
好ましくは0.5〜50重量部、高分子結合剤が、好ま
しくは10〜400重量部、特に好ましくは20〜20
0重量部の範囲である。
【0030】本発明に用いられる光重合性組成物は前記
の各構成成分の他に、それの使用目的に応じて、更に他
の物質を添加混合することができる。例えば、ハイドロ
キノン、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾールなどの熱重合防止剤;有機または
無機の染顔料からなる着色剤;ジオクチルフタレート、
ジドデシルフタレート、トリクレジルホスフェート等の
可塑剤、三級アミンやチオールの様な感度特性改善剤、
その他色素前駆体などの添加剤も加えることができる。
【0031】以上述べた各種添加剤の好ましい添加量
は、エチレン性化合物100重量部に対して熱重合防止
剤2重量部以下、着色剤20重量部以下、可塑剤40重
量部以下、色素前駆体30重量部以下の範囲であること
が一般的である。上記した光重合性組成物等の感光性組
成物は適当な溶媒で希釈して、前記支持体上に塗布、乾
燥し感光層として塗設される。塗布方法としては、ディ
ップコート、コーティングロッド、スピナーコート、ス
プレーコート、ロールコート等の周知の方法により塗布
することが可能である。塗布膜厚は、0.1〜10g/
2 程度、乾燥温度は、30〜150℃程度である。
【0032】本発明に用いられる感光性平版印刷版にお
ける感光層の上層には、酸素による重合禁止作用を防止
するための酸素遮断層として、必要に応じて保護層を設
けてもよい。保護層は通常水溶性高分子結合剤を含有
し、公知の種々の水溶性高分子が挙げられるが、具体例
としてはポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレンオキサイド、セルロース等の水溶性高
分子が挙げられる。これら水溶性高分子は単独または混
合で用い、また感光層への塗布性を向上させる目的等で
界面活性剤の添加が好適に行われる。塗布方法として
は、感光層と同様に周知の塗布方法により塗布すること
が可能である。塗布膜厚は、0.5〜10g/m2 であ
ることが一般的で、乾燥温度は、30〜110℃である
ことが一般的である。
【0033】本発明の感光性平版印刷版用支持体の製造
方法に従って得られた感光性平版印刷版の露光光源は限
定されるものではないが、アルゴンイオンレーザー、F
D・YAGレーザー、ヘリウムネオンレーザー等が特に
適している。このようにして画像露光を行なった後、現
像液で現像して画像を形成する。現像液の成分としては
アルカリ剤、有機溶剤、界面活性剤等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例により詳細に
述べるが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。 (実施例1〜3、比較例1〜5) (支持体1〜8)厚さ0.24mmのアルミニウム板
(材質A1050、調質H16)を3重量%苛性ソーダ
水溶液中、50℃で20秒間浸漬した後、水洗し、10
重量%硝酸水溶液中、25℃で、30秒間浸漬中和した
後水洗した。このアルミニウム板をブラシ研磨法により
砂目立てをし、平均粗さが0.40μmのアルミニウム
板を得た。その後、ブラシ研磨による研磨剤の除去と2
重量%の苛性ソーダ50℃に20秒間浸漬した。その後
水洗し、10重量%硝酸水溶液中、25℃、30秒浸漬
中和した後水洗した。
【0035】次いで、りん酸30重量%−硝酸0.5重
量%の電解液で温度40℃にて陽極酸化処理した。その
後シャワー1、シャワー2、シャワー3を順次5秒ずつ
通して水洗した後、50℃で5分間乾燥し、支持体1〜
8を作製した。尚、シャワーに用いた水及びそれに含有
されているSi量は第1表に示す通りである。またこの
ときの水温は25℃であった。
【0036】
【表1】
【0037】得られた支持体1〜8に下記の組成の感光
性組成物塗布液をバーコーターを用いて乾燥膜厚2μm
となるように塗布し、80℃で3分間乾燥した。
【0038】
【表2】 (感光性組成物塗布液) トリメチロールプロパントリアクリレート 30重量部 下記構造のエチレン性化合物(I) 20重量部 第2表に示す高分子結合剤−1 50重量部 下記構造の増感剤(II) 2重量部 下記構造の活性剤(III) 2重量部 2−メルカプトベンゾチアゾール 5重量部 銅フタロシアニン顔料 3重量部 メチルエチルケトン 900重量部
【0039】
【表3】
【0040】
【化1】
【0041】塗布乾燥して得られた版上に、下記組成の
保護層液をバーコーターを用いて乾燥膜厚が3g/m2
に成るように塗布、乾燥を行い、光重合性感光性と保護
層から成る感光性平版1〜8を得た。
【0042】
【表4】 (保護層液) ポリビニルアルコールGL−03 10重量部 (日本合成化工業(株)製) リポノックスNC−95(ライオン(株)製) 0.02重量部 脱塩水 90重量部
【0043】上記の感光性平版を、アルゴンレーザー
(波長488nm)で内面ドラム式の走査露光を行っ
た。上記の様に露光処理した感光性平版1〜8を自動現
像機HL−860X(三菱化学(株)製)を用いて、下
記現像液−1で現像処理を行い感光性平版印刷版1〜8
を得た。
【0044】
【表5】 (現像液−1) 水酸化カリウム 1.5重量% A珪酸カリ 11重量% ペレックスNBL(花王(株)製) 5重量% (アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム;含有率35%) 水 82.5重量%
【0045】得られた感光性平版印刷版1〜8を印刷機
(ローランドRP−1)にかけ印刷テストを行なった。
実用感度は、各露光量(224・317・448μJ/
cm 2 )において5万枚印刷後に完全に残存している最
小小点サイズで判定した。尚、小点の出力に関してはス
クグラ補正を行なった。また、汚し回復性については、
印刷し始めてから、1000枚目で湿し水を絞り強制的
に汚した後、湿し水を復活させ、汚れが回復するまでの
枚数で判定した。得られた結果を第3表に示す。
【0046】
【表6】 *実用感度における小点再現性は数値が小さい程好ましく、2%以下が合格。 汚し回復性は枚数が少ない程好ましい。
【0047】
【発明の効果】本発明の感光性平版印刷版用支持体の製
造方法によって、高い実用感度と印刷時の汚れ難さを両
立した感光性平版印刷版を提供することが可能となっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/11 501 G03F 7/11 501

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗面化後、陽極酸化を施したアルミニウ
    ム支持体上に、少なくとも感光層を有する感光性平版印
    刷版の製造方法において、該アルミニウム支持体の陽極
    酸化処理以降にSi含有量が1ppm以上10ppm以
    下の水で洗浄する第1の洗浄工程、及び第1の洗浄工程
    以降で、感光層を塗布する前に、Si含有量が1ppm
    以下の水で洗浄する最終洗浄工程を有することを特徴と
    する感光性平版印刷版の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記感光層の上にさらに保護層を有する
    請求項1に記載の感光性平版印刷版の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記感光層が、光重合性感光層である請
    求項1または2に記載の感光性平版印刷版の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記感光性平版印刷版が、レーザー光源
    を用いて走査露光されるものであることを特徴とする請
    求項1乃至3に記載の感光性平版印刷版の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記陽極酸化処理を燐酸を含む電解液を
    用いて行うことを特徴とする請求項1乃至4に記載の感
    光性平版印刷版の製造方法。
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