JP2000292939A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2000292939A
JP2000292939A JP9599599A JP9599599A JP2000292939A JP 2000292939 A JP2000292939 A JP 2000292939A JP 9599599 A JP9599599 A JP 9599599A JP 9599599 A JP9599599 A JP 9599599A JP 2000292939 A JP2000292939 A JP 2000292939A
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JP9599599A
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Hideaki Okamoto
英明 岡本
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度が良好で耐刷性の改善される画像形成方
法を提供する。 【解決手段】 支持体上に、A)付加重合可能なエチレ
ン性二重結合含有単量体、B)光重合開始剤及びC)高
分子結合材を含有する光重合性感光層及び酸素遮断層を
順次有する感光材料を、レーザーで走査露光後、水洗
し、更に現像処理して画像形成する方法において現像処
理の後、少なくとも画像部を露光する事を特徴とする画
像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成方法に関
し、特に、印刷版の作成に有利な画像形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、画像形成技術の発展に伴い、光線
に対し高い感応性を有する光重合系感光材料が要請され
ている。特に生産性の大幅な効率化の望めるレーザー走
査露光への要求が高い。レーザーの光源としてはArレ
ーザー、FD−YAGレーザー、半導体レーザー、YA
Gレーザー等が挙げられる。この内でも特に可視光レー
ザーのArレーザーの488nm光、FD−YAGレー
ザーの532nm等が有望視されている。
【0003】可視光レーザーとしては、Arレーザーの
488nm光、FD−YAGレーザーの532nm等が
有望視されている。このような光重合系感光材料におい
ては、高感度化が非常に重要な性能であり、高感度化に
有利なラジカル重合を利用した感光体が数多く研究、開
発されている。ただし、ラジカル重合系は、酸素による
重合阻害を受けやすい系であり、重合層の上に酸素遮断
性に優れた保護層を設けるなどの工夫が一般的に行われ
ている。
【0004】このような酸素遮断性を持つ素材として
は、ポリビニルアルコールが有利であり、頻繁に使用さ
れている。一方、ポリビニルアルコールからなる酸素遮
断層を光重合性感光層に積層すると、接着力不足から膜
剥離が発生しやすく、その部分が酸素の重合阻害による
膜硬化不良などの故障につながるため、上記2相間を強
固に接着させることが重要である。そのため、ポリビニ
ルアルコールを主とする酸素遮断層に、例えばポリビニ
ルピロリドンや、米国特許第292501号、米国特許
第44563号記載のアクリル系エマルジョン又は水溶
性のビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体や、
特開平10−115930、特開平10−104842
などに記載のリン酸基、p−トルエンスルホン酸、ヒド
ロキシ酢酸や活性水素基とジイソシアネート化合物の重
縮合物などを添加することによって、十分な接着性が得
られることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これら、酸素遮断層は
基本的には該層下の光重合性感光層を溶解する現像液で
同時に除去処理することは可能である。この場合、理由
は定かではないが、得られた画像強度は比較的高く、し
かも非画線部の除去も問題なく行われる。現像液はまず
酸素遮断層から溶解除去し始めるので得られる画像が現
像液に対して侵されにくく、かつ酸素遮断層のポリビニ
ルアルコール等が界面活性剤的に作用して画像部の強度
と非画線部の除去性をなんらかの方法で両立しているも
のと想像される。しかし、同時に酸素遮断層と光重合性
感光層を現像液で除去する場合、連続して多くの面積の
現像処理を行うと、ポリビニルアルコールなどの素材が
大量に現像液中にとけ込むために、現像液の粘度は現像
処理面積に応じて極めて高くなり現像槽中に一部不溶化
物として沈殿してしまう問題が生じてしまう。そのた
め、現像処理前にあらかじめ酸素遮断層を水で完全に、
もしくはその大部分を除去してから、続いて光重合性感
光層を現像するといった方法も提案されている。しかし
この場合には、上記同時除去方式に比べると画像部の強
度は損なわれる傾向にあることが判った。
【0006】本発明の目的は、支持体上に、光重合性感
光層と酸素遮断膜を有する感光材料において、レーザー
の走査露光によって得られた画像に十分な画像強度を与
えることによって、結果的にレーザー露光時の必要露光
量を実質上大幅に低減する処理方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究の結果、酸素遮断膜を有する感光
材料において、レーザーで走査露光後水洗して酸素遮断
層を除去した後に、光重合性感光層を現像処理して画像
を形成する方法に於て、現像後に少なくとも画像部を露
光する事によって、十分な画像強度と連続処理性が両立
出来ることを見いだし、本発明に到達した。即ち、本発
明の要旨は、支持体上に、A)付加重合可能なエチレン
性二重結合含有単量体、B)光重合開始剤及びC)高分
子結合材を含有する光重合性感光層及び酸素遮断層を順
次有する感光材料を、レーザーで走査露光後、水洗し、
更に現像処理して画像形成する方法において現像処理の
後、少なくとも画像部を露光する事を特徴とする画像形
成方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。まず、画像形成材料の感光層を構成する光重合性組
成物について説明する。本発明の光重合性組成物におい
て第一の必須成分として含まれるA)付加重合可能なエ
チレン性不飽和二重結合含有単量体(以下「エチレン性
単量体」と略す)とは、光重合性組成物が活性光線の照
射を受けた場合、第二の必須成分である光重合開始系の
作用により付加重合し、硬化するようなエチレン性不飽
和二重結合を有する単量体である。なお、本発明におけ
る単量体の意味するところは、いわゆる高分子体に相対
する概念であって、従って、狭義の単量体以外にも二量
体、三量体、オリゴマーをも包含するものである。
【0009】エチレン性単量体としては、エチレン性不
飽和結合を一個以上有する化合物であり、エチレン性不
飽和二重結合を一個有する化合物としては、(メタ)ア
クリル酸、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、ア
クリロニトリル、スチレン、エチレン性不飽和結合を一
個有するカルボン酸と多(単)価アルコールのモノエス
テル等が挙げられる。
【0010】本発明においては、エチレン性単量体とし
て1分子中にエチレン性不飽和結合を二個以上有する多
官能エチレン性化合物を含有することが望ましい。かか
る多官能エチレン性化合物の例としては、例えば脂肪族
ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステ
ル;芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸と
のエステル;脂肪族ポリヒドロキシ化合物、芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物と不飽和カ
ルボン酸及び多価カルボン酸とのエステル化反応により
得られるエステルなどが挙げられる。
【0011】前記脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和
カルボン酸とのエステルは限定されないが、エチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエ
リスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスルトールペンタアクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートグリセロールアクリレート等の
脂肪族ポリヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル、こ
れら例示化合物のアクリレートをメタクリレートに代え
たメタクリル酸エステル、同様にイタコネートに代えた
イタコン酸エステル、クロネートに代えたクロトン酸エ
ステルもしくはマレエートに代えたマレイン酸エステル
等が挙げられる。
【0012】芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリ
レート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシン
ジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガ
ロールトリアクリレート等の芳香族ポリヒドロキシ化合
物のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル等が
挙げられる。
【0013】不飽和カルボン酸及び多価カルボン酸なら
びに多価ヒドロキシ化合物のエステル化反応により得ら
れるエステルとしては必ずしも単一物ではないが代表的
な具体例を挙げれば、アクリル酸、フタル酸、及びエチ
レングリコールの縮合物、アクリル酸、マレイン酸、及
びジエチレングリコールの縮合物、メタクリル酸、テレ
フタル酸及びペンタエリスリトールの縮合物、アクリル
酸、アジピン酸、ブタンジオール及びグリセリンの縮合
物等がある。
【0014】その他、本発明に用いられる多官能エチレ
ン性単量体の例としては、ポリイソシアネート化合物と
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルまたはポリイソ
シアネート化合物とポリオールおよび水酸基含有(メ
タ)アクリル酸エステルを反応させて得られる様なウレ
タン(メタ)アクリレート類;多価エポキシ化合物とヒ
ドロキシ(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸
との付加反応物のようなエポキシアクリレート類:エチ
レンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;フタル
酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート
等のビニル基含有化合物等が有用である。これら多官能
エチレン性単量体のうちウレタン(メタ)アクリレート
類を含有する事が望ましい。
【0015】上記ウレタン(メタ)アクリレート類の合
成に用いられるポリイソシアネート化合物としては、ポ
リウレタンの原料として公知の種々のポリイソシアネー
ト化合物が使用可能であり、芳香族ジイソシアネート、
脂環式ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート化合
物およびそれらの3量体等の誘導体が挙げられる。より
好適にはジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シ
クロヘキサンジイソシアネートおよびイソシアヌレート
化合物等が挙げられる。
【0016】ポリイソシアネート化合物と反応させる水
酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては複数のア
クリロイル基又はメタクリロイル基を有し、1個のヒド
ロキシル基を有する化合物である事が好ましい。具体的
にはグリシジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリ
ル酸との反応生成物、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。更に、本発明に用い
られるエチレン性単量体として、少なくとも一つの(メ
タ)アクリロイル基を含有するリン酸エステル化合物
(以下、「リン酸エステル化合物」と略す)が挙げられ
るが、該リン酸エステル化合物を含有する場合、耐刷性
及び非画線部の抜け性改良の点で特に有用である。該化
合物は、リン酸の水酸基の少なくとも一部がエステル化
された化合物であり、しかも、(メタ)アクリロイル基
を有する限り特に限定はされないが、具体的には例えば
下記一般式(I)、(II)で示される化合物が挙げられ
る。
【0017】
【化1】
【0018】(一般式(I)、(II)中、R1 及びR2
は夫々水素原子又はメチル基を表し、nは1〜25の整
数を示し、mは1〜3の整数を示す。)
【0019】一般式(I)、(II)で表される化合物の
内、nが1〜10、特に1〜4であるものが特に好まし
い。一般式(I)、(II)で表される化合物の内、特に
好ましい化合物の具体例としては、メタアクリルオキシ
エチルフォスフェート、ビス(メタアクリルオキシエチ
ル)フォスフェート、メタアクリルオキシエチレングリ
コールフォスフェート等が挙げられる。本発明で使用す
るリン酸エステル化合物は単独でも、複数の化合物の混
合物でも良い。リン酸エステル化合物を含有する場合、
その含有量は、エチレン性単量体中、1〜60重量%が
好ましく、特に5〜50重量%が好ましい。
【0020】本発明の第二の必須成分であるB)光重合
開始剤について説明する。光重合開始剤は、通常ラジカ
ル発生剤と増感剤を含み、必要により重合加速剤を含
む。ラジカル発生剤としては、前記エチレン性単量体の
重合を開始させうるものは全て使用できる。特にその内
でも可視領域の光線に対して感光性を有するものであれ
ば、いずれも好適に使用し得る。このうち、光励起され
た増感剤と何らかの作用を及ぼしあうことにより活性ラ
ジカルを生成するラジカル発生剤としては、例えば、チ
タノセン類、ヘキサアリールビイミダゾール類、ハロゲ
ン化炭化水素誘導体、ジアリールヨオードニウム塩、有
機過酸化物等公知のラジカル発生剤を挙げることができ
る。この内、特にチタノセン類を含む光重合性組成物
が、感度が特に良好で好ましい。
【0021】チタノセン類としては、種々のものを用い
ることができるが、例えば特開昭59−152396
号、特開昭61−151197号各公報に記載されてい
る各種チタノセン類から適宜選んで用いることができ
る。更に具体的には、ジ−シクロペンタジエニル−Ti
−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−
ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビ
ス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−
イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,
3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シ
クロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフ
ルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−T
i−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シク
ロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロ
フェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−
Ti−ビス−2,3,4,5,6−テトラフルオロフェ
ニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti
−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シ
クロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ
−3−(ピル−1−イル)−フェニ−1−イル等を挙げ
ることができる。これらは、二種以上を併用して用いて
も良い。
【0022】ヘキサアリールビイミダゾール類として
は、例えば、2,2’−ビス(o−クロルフェニル)−
4,4’,5,5’−テトラ(p−フルオロフェニル)
ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロムフェニ
ル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−ヨードフェニ
ル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロルフェ
ニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−クロルナフ
チル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロルフ
ェニル)−4,4’5,5’−テトラ(p−クロルフェ
ニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロムフ
ェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−クロル−
p−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビ
ス(o−クロルフェニル)−4,4’,5,5’−テト
ラ(o,p−ジクロルフェニル)ビイミダゾール、2,
2’−ビス(o−クロルフェニル)−4,4’5,5’
−テトラ(o,p−ジブロムフェニル)ビイミダゾー
ル、2,2’−ビス(o−ブロムフェニル)−4,4’
5,5’−テトラ(o,p−ジクロルフェニル)ビイミ
ダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロルフェニ
ル)−4,4’5,5’−テトラ(o,p−ジクロルフ
ェニル)ビイミダゾール類等のベンゼン環上にハロゲン
置換基を有するヘキサアリールビイミダゾール類が好ま
しい。
【0023】これらのヘキサアリールビイミダゾール類
は、必要に応じ、多種のビイミダゾールと併用して使用
することもできる。ビイミダゾール類は例えばBul
l.Chem.Soc.Japan.33,565(1
960)及びJ.Org.Chem.36[ 16] 22
62(1971)に開示されている方法により容易に合
成することができる。
【0024】次に、光重合開始剤の内の増感剤について
説明する。本発明における増感剤とは、前述のラジカル
発生剤と共存させることにより、光照射、好ましくは可
視光線照射により、ラジカル発生剤が効果的に活性ラジ
カルを発生しうる化合物を意味している。代表的な増感
剤の例としては、例えば、米国特許第3,479,18
5号明細書に開示されているロイコクリスタルバイオレ
ットやロイコマラカイトグリーンの様なトリフェニルメ
タン系ロイコ色素、エリスロシンやエオシンYのような
光還元性染料、米国特許第3,549,367号明細
書、米国特許第3,652,275号明細書等に開示さ
れているミヒラーズケトンやアミノスチリルケトンの様
なアミノフェニルケトン類、米国特許第3,844,7
90号明細書に示されるβ−ジケトン類、米国特許第
4,162,162号明細書に見られるインダノン類、
特開昭52−112681号公報に示されるケトクマリ
ン類、特開昭59−56403号公報で開示されている
アミノスチレン誘導体やアミノフェニルブタジエン誘導
体、米国特許第4,594,310号明細書に見られる
アミノフェニル複素環類、米国特許第4,966,83
0号明細書に示されるジュロリジン複素環類、特開平5
−241338号公報に示されるピロメテン系色素等が
挙げられる。この中でも特に、特開平6−30120
8、特開平8−146605、特開平8−21160
5、特開平8−129258、特開平8−129259
に記載の如きクマリン系色素及び特開平7−5685、
特願平10−144242に記載の如きピロメテン系色
素が好ましい。
【0025】更に、本発明で用いる光重合開始剤に必要
に応じて2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカ
プトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサ
ゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、
N−フェニルグリシン、N,N−ジアルキル安息香酸ア
ルキルエステル等の水素供与性の重合加速剤を加えるこ
とによって更に光重合開始能力を高めることができる。
このうち特に好ましいのは、2−メルカプトベンゾチア
ゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メル
カプトベンズオキサゾール、3−メルカプト−1,2,
4−トリアゾール等のメルカプト基を有する化合物や、
N,N−ジアルキル安息香酸アルキルエステル、N−フ
ェニルグリシン、N−フェニルグリシンの塩、N−フェ
ニルグリシンのカルボン酸をエステル化した化合物等の
N−アリール−α−アミノ酸、その塩及びエステル体、
更に以下の一般式で表される化合物が挙げられる。
【0026】
【化2】
【0027】pは、2〜10であり、Q1 〜Q5 は、独
立に水素原子、置換基を有しても良いアルキル基、置換
基を有しても良いアリール基、置換基を有しても良い芳
香族複素環基、置換基を有していも良いアルコキシ基、
置換基を有しても良いアシル基、置換基を有しても良い
アルコキシカルボニル基、置換基を有しても良いアリル
基、置換基を有しても良いビニル基、置換基を有しても
良いアクリロイルオキシ基を表す。Q6 は水素原子、置
換基を有しても良いアルキル基を表す。Q7 は、水素原
子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有して
も良いアリール基、置換基を有しても良い芳香族複素環
基、置換基を有しても良いアリル基、置換基を有しても
良いビニル基、置換基を有しても良いアクリロイルオキ
シ基を表す。
【0028】次に、本発明の第3の必須成分であるC)
高分子結合材について説明する。具体例としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、(メタ)ア
クリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデ
ン、マレイミド等の単独もしくは共重合体、その他、ポ
リエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリア
ミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポ
リエチレンテレフタレート、アセチルセルロース、また
はポリビニルブチラール等が挙げられる。中でもアルカ
リ現像液に対する現像性の点からカルボキシル基を含有
する高分子結合材が好ましく、特に(メタ)アクリル酸
エステルの少なくとも一種と(メタ)アクリル酸を共重
合成分として含有する共重合体が好ましい。高分子結合
材の好ましい重量平均分子量(以下Mwと略す)は5千
から100万である。又、分子内にカルボキシル基を有
する高分子結合材の好ましい酸価の値は10〜250で
あり、これらの高分子結合材は、側鎖に不飽和結合を有
する事が望ましく、特に下記一般式(III)〜(V)で示
される少なくとも1種の不飽和結合を有する事が好まし
い。
【0029】
【化3】
【0030】(式中、R3 は水素原子又はメチル基を示
す。また、R4 〜R8 は各々独立して水素原子、ハロゲ
ン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル
基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シ
アノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基
を有していてもよいアリール基、置換基を有していても
よいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール
オキシ基、置換基を有していてもよいアルキルアミノ
基、置換基を有していてもよいアリールアミノ基、置換
基を有していてもよいアルキルスルホニル基、又は置換
基を有していてもよいアリールスルホニル基、又は置換
基を有していてもよいアリールスルホニル基を示し、Z
は酸素原子、硫黄原子、イミノ基、又はアルキルイミノ
基を示す。)
【0031】なお、置換基を有していてもよいアルキル
基等の置換基としては炭素−炭素二重結合の反応性を極
端に低下させない限り特に限定されないが、通常ハロゲ
ン原子、アルキル基、フェニル基、シアノ基、ニトロ
基、アルコキシ基、アルキルチオ基、又はジアルキルア
ミノ基等から選ばれる。具体的には、例えば、カルボキ
シル基含有重合体に、アリルグリシジルエーテル、グリ
シジル(メタ)アクリレート、α−エチルグリシジル
(メタ)アクリレート、グリシジルクロトネート、グリ
シジルイソクロトネート、クロトニルグリシジルエーテ
ル、イタコン酸モノアルキルモノグリシジルエステル、
フマール酸モノアルキルモノグリシジルエステル、マレ
イン酸モノアルキルモノグリシジルエステル等の脂肪族
エポキシ基含有不飽和化合物、又は、3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等の脂環式
エポキシ基含有不飽和化合物を、80〜120℃程度の
温度、1〜50時間程度の時間で、カルボキシル基含有
重合体の有するカルボキシル基の5〜90モル%、好ま
しくは30〜70モル%程度を反応させることにより得
られた反応生成物、及び、アリル(メタ)アクリレー
ト、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、シンナミル(メタ)アクリレート、
クロトニル(メタ)アクリレート、メタリル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド
等の2種以上の不飽和基を有する化合物、又は、ビニル
(メタ)アクリレート、1−クロロビニル(メタ)アク
リレート、2−フェニルビニル(メタ)アクリレート、
1−プロペニル(メタ)アクリレート、ビニルクロトネ
ート、ビニル(メタ)アクリルアミド等の2種以上の不
飽和基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽
和カルボン酸、又は更に不飽和カルボン酸エステルと
を、前者の不飽和基を有する化合物の全体に占める割合
を10〜90モル%、好ましくは30〜80モル%程度
となるように共重合させることにより得られた反応生成
物等が挙げられる。又、特開平10−312055号公
報に記載のカルボキシル基及び不飽和結合を有する高分
子結合材も挙げられる。
【0032】以上、本発明の光重合性組成物の主要構成
成分について詳述してきたが、それ等の好適な使用比率
は重合可能なエチレン性化合物100重量部に対して光
重合開始剤の内、ラジカル発生剤が好ましくは0.1〜
80重量部、特に好ましいのは0.5〜60重量部、増
感剤が好ましくは0.01〜20重量部、特に好ましい
のは0.05〜10重量部、重合加速剤が好ましくは
0.1〜80部、特に好ましいのは0.5〜60重量
部、また高分子結合材が、好ましくは10〜400重量
部、特に好ましくは20〜200重量部の範囲である。
【0033】本発明の光重合性組成物は前記の各必須成
分の他に、その目的に応じて更に他の物質を含有するこ
とができる。例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフ
ェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等
の熱重合防止剤;有機又は無機の染顔料からなる着色
剤;ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、ト
リクレジルホスフェート等の可塑剤、三級アミンやチオ
ールのような感度特性改善剤、その他色素前駆体等の添
加剤も加えることができる。また、本発明の光重合性組
成物は、塗布性改良剤として界面活性剤を含有すること
が出来る。その中でも特に好ましいのはフッ素系界面活
性剤である。
【0034】以上述べた添加剤の好ましい添加量は、エ
チレン性化合物100重量部に対して熱重合防止剤2重
量部以下、着色剤20重量部以下、可塑剤40重量部以
下、色素前駆体30重量部以下、界面活性剤10重量部
以下の範囲である。以上述べた光重合性組成物は、上記
各成分を溶解可能な適当な有機溶媒で希釈して、支持体
上に塗布・乾燥し感光層を形成することにより画像形成
材料を得る。支持体としては、金属板、合成樹脂フィル
ム等、画像形成材料分野で使用される種々の支持体が使
用できるが、画像形成材料が感光性平版印刷版である場
合は、支持体として表面を粗面化した後陽極酸化処理し
たアルミニウム支持体が好適に使用し得る。粗面化の方
法としては、一般に公知のブラシ研磨法、ボール研磨
法、電解エッチング、化学エッチング、液体ホーニン
グ、サンドブラスト法等の方法及びこれらの組み合わせ
が挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、ボール研磨法、
電解エッチング、化学エッチング、液体ホーニングが挙
げられる。更に粗面化処理が施されたアルミニウム版は
必要に応じて酸またはアルカリ水溶液にてデスマット処
理される。こうして得られたアルミニウム板は、通常、
陽極酸化処理されるが、特に好ましくは、硫酸を含む電
解液で処理する方法が挙げられる。硫酸を含む電解液で
陽極酸化する方法は、従来公知の方法、例えば特開昭5
8−213894号公報に記載の方法等に準じて行われ
る。具体的には、例えば硫酸5〜50重量%、好ましく
は15〜30%が用いられ、温度は5〜50℃程度、好
ましくは15〜35℃であり、電流密度1〜60A/d
m2 で5秒〜60秒間程度で行なわれる。また、更に必
要に応じて珪酸ソーダ処理等の珪酸アルカリや熱水によ
る処理、その他カチオン性4級アンモニウム基を有する
樹脂やポリビニルホスホン酸等の水性高分子化合物を含
有する水溶液への浸漬等による表面処理を行うことがで
きる。
【0035】感光性組成物の塗布方法としては、ディッ
プコート、コーティングロッド、スピナーコート、スプ
レーコート、ロールコート等の周知の方法により塗布す
ることが可能である。膜厚は特に限定されないが、0.
1〜10g/m2 、より好ましくは0.5〜5g/m2
の範囲にあるのが望ましい。次に感光層上に形成される
酸素遮断層について説明する。本発明において、酸素遮
断層としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリエチレンオキサイド、セルロース等の水溶
性高分子が挙げられる。この内、特に酸素ガスバリア性
の高いポリビニルアルコールを主に含むもの、特に60
重量%以上含むものが好ましい。
【0036】ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニル
をアルカリ、酸、アンモニア水等で鹸化することにより
得ることが出来る。本発明におけるポリビニルアルコー
ルの重量平均分子量は0.2万〜50万が好ましく、よ
り好ましくは0.4万〜10万である。また、ポリビニ
ルアルコールの鹸化度としては70〜99mol%であ
ることが好ましく、より好ましくは85〜95mol%
である。鹸化度が上記範囲より小さい場合、水あるいは
アルカリ水への溶解性が劣り除去性が悪くなる傾向にあ
り、また上記範囲より大きい場合、効果が充分に得られ
ない怖れがある。
【0037】また、重量平均分子量、鹸化度が上記範囲
内であり、水あるいはメタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソノニルアルコール等のアルコール、テトラ
ヒドロフラン等の水混和性有機溶剤と水との混合物に可
溶なポリビニルアルコールの誘導体も使用することが出
来る。この様な誘導体の例としては、例えばポリビニル
アルコールを部分的にアセタール化したもの、4級アン
モニウム塩によりカチオン変性した変成ポリビニルアル
コール、或いはスルホン酸ソーダ等によりアニオン変成
したもの等が挙げられる。また上記ポリビニルアルコー
ル及びその誘導体を1種又はそれ以上を組み合わせて用
いることもできる。
【0038】その他光重合性感光層と酸素遮断層の接着
を強固にするためにピロリドン化合物、アクリル系エマ
ルジョン、ジイソシアネート化合物p−トルエンスルホ
ン酸、ヒドロキシ酢酸等様々な添加物や方法を採って良
い。中でもビニルピロリドンをその構成単位として含有
する化合物は特に有用である。例えば、ポリビニルピロ
リドンやビニルピロリドン/酢酸ビニルの共重合体など
が挙げられる。これら接着性向上をもたらす添加剤は、
前記ポリビニルアルコール100重量部に対して0.1
〜60重量部が好ましく、更に好ましくは1〜50重量
部である。それより少ないと接着性向上の効果が充分発
揮されない傾向にあり、それ以上では感度低下を起こす
恐れがある。その他酸素遮断層には、保存性改良のため
にコハク酸などの有機酸やEDTA等の有機酸塩等も添
加して良い。
【0039】本発明の酸素遮断層には前記以外にもそれ
の使用目的に応じて更に他の物質を含有することが出来
る。例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル等のノニオン性界面活性剤、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、その他消
泡材、色素、可塑剤、pH調整剤等が挙げられる。以上
述べた各種添加剤の好ましい含有量は、保護層中の10
重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。
【0040】本発明の酸素遮断層の乾燥重量は特に限定
されないが1g/m2 以上10g/m2 以下が好まし
い。より好ましくは1.5〜7g/m2 である。1g/
2 未満では光重合性感光材料の感度が低くなる傾向が
あり、一方10g/m2 を越えると現像性が悪くなる傾
向がある。酸素遮断層の塗布方法としては、水又はこれ
と水混和性有機溶剤との混合溶媒に溶解して感光層上に
塗布乾燥して設けられる。塗布方法は、ディップコー
ト、コーティングロッド、スピナーコート、スプレーコ
ート、ロールコート、ダイコート等の周知の方法により
塗布することが可能である。
【0041】本発明の画像形成方法に適用し得るレーザ
ー露光光源としては、特に限定されないが例えば、ヘリ
ウムカドミウムレーザー、アルゴンイオンレーザー、F
D−YAGレーザー、ヘリウムネオンレーザー、半導体
レーザー、YAGレーザー等であり、好ましくは400
〜700nmの波長のレーザーが特に好適に使用し得
る。この中でも特に、アルゴンイオンレーザーによる4
88nmの光及びFD−YAGレーザーによる532n
mの光が好ましい。レーザー露光のエネルギーは、レー
ザー光源の種類により異なるが、1μJ/cm2〜1J
/cm2、特に好ましい態様である400〜700nm
の波長では、10μJ/cm2〜1mJ/cm2程度であ
る。
【0042】本発明の画像形成方法は、かかるレーザー
露光機にて画像形成材料を画像露光行った後、現像処理
前に予め酸素遮断層を水洗して、その全てもしくは大部
分を除去する工程を必須としている。水洗方法は特に限
定されないが、具体的には水中に浸積して溶解する方
法、シャワー状に水を吹き付けることによって溶解除去
させる方法、更には水に浸積もしくは水を吹き付けた状
態でブラシで除去する方法などが挙げられる。水洗の温
度は、通常4〜70℃、好ましくは10〜50℃、更に
好ましくは15〜30℃であり、水洗時間は水洗方法に
よるが1秒〜5分程度である。尚、水洗水は必要に応じ
て、界面活性剤、水混和性有機溶剤を含んでいてもよ
い。
【0043】本発明ではかかる水洗により、酸素遮断層
を除去した後に、光重合性感光層を現像処理し、未露光
部を除去する。現像処理に用いる現像液としては、界面
活性剤とアルカリを含有する水溶液および、もしくは有
機溶剤を用いて現像すれば支持体上に画像を形成するこ
とができる。現像液には、更にその他有機溶剤、緩衝
剤、染料または顔料を含有することができる。適当なア
ルカリ剤としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第
三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム等の無機アル
カリ剤、及びトリメチルアミン、ジエチルアミン、イソ
プロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン類な
どの有機アミン化合物などが挙げられ、これらは単独も
しくは組み合わせて使用できる。界面活性剤としては、
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリ
オキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエ
ステル類、モノグリセリドアルキルエステル類等のノニ
オン系界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩類、
アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩
類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル
塩類等のアニオン界面活性剤;アルキルベタイン類、ア
ミノ酸類等の両性界面活性剤が使用可能である。アルカ
リ現像液のpHは通常9〜14である。また、有機溶剤
としては例えば、イソプロピルアルコール、ベンジルア
ルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェ
ニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジアセトンア
ルコール等を必要により含有させることが可能である。
【0044】現像方法としては特に限定されないが、現
像液に浸積揺動する方法や物理的にブラシなどで現像液
で溶解しかかった非画像部を除去する方法や、現像液を
スプレー状に吹き付けて非画線部を除く方法などが挙げ
られる。現像条件は上記現像方法に応じて未露光部が十
分に除去できる時間を選定すればよく、5秒〜10分の
範囲から適宜選ばれる。現像後は、特に印刷版に置いて
必要に応じてアラビアガムなどの親水化処理などを適宜
行っても良い。
【0045】本発明の処理方法では上記現像処理後に、
少なくとも画像部に露光(後露光)を更に施すことを必
須としている。本処理により、著しく画像強度が増大す
る。本発明の処理方法では、画像自体は現像処理で既に
得られているので、該後露光が画像再現に影響を与える
ことが全くないことも本発明の処理方法の利点である。
後露光は画像部に対して行なわれれば良いが、画像形成
材料の画像形成面を全面露光するのが簡便で好ましい。
全面後露光の光源としては特に限定されはしないが例え
ば、カーボンアーク、高圧水銀灯、キセノンランプ、メ
タルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンラン
プ、ハロゲンランプなどが挙げられる。これらの光源か
ら発せられる光はフィルターなどによって波長制限して
用いる場合もあり得る。後露光の波長としては200〜
1100nmの波長の光が使用できる。
【0046】全面露光の方法としては、画像を停止させ
た状態で行っても、画像を処理方向に連続的に搬送して
いる状態で行ったも良い。また、その露光量は特に限定
されるものではなく、大きいほど効果が期待できるが、
画像形成工程の合理化という意味から10mJ/cm2
以上、好ましくは50mJ/cm2 以上、10J/cm
2 以下、好ましくは8J/cm2 以下が望ましい。尚、
本願発明の処理方法に加えて必要に応じてレーザー露光
直後、(現像前)や、後露光時に加熱工程を加えること
は、場合によって画像の強度を向上させる点で有効であ
る。その条件や方法は特に限定されないが画像形成材料
を40〜400℃でホットプレートやドライヤーなどの
温風、セラミックヒーターや強力な光源等のの輻射熱等
が挙げられる。加熱は、画像を停止させた状態でも画像
を処理方向に連続して搬送している状態で行っても良
い。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定
されるものではない。 <結合剤の合成>メチルメタクリレート/メタアクリル
酸=80/20mol%(仕込み比)の共重合体、Mw
=5万(以下「高分子結合材−1」と略す。)を39.
0重量部、下記脂環式エポキシ含有不飽和化合物7.3
0重量部、
【0048】
【化4】
【0049】p−メトキシフェノール0.044重量
部、テトラブチルアンモニウムクロライド0.20重量
部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト87.0重量部を反応容器中に加え、110℃、24
時間空気中で攪拌反応させて高分子結合材(酸価53、
高分子結合材−1のメタアクリル酸成分全体の5割に不
飽和基が反応。以下「高分子結合材−2」と略す。)溶
液を得た。 <アルミニウム支持体の製造>アルミニウム板を3%水
酸化ナトリウムにて脱脂し、これを11.5g/l塩酸
浴中で25℃、80A/dm2 の電流密度で11秒電解
エッチングし、水洗後30%硫酸浴中で30℃、11.
5A/dm2 の条件で15秒間陽極酸化し、水洗、乾
燥して平版印刷版用アルミニウム板(以下「支持体−
1」と略す。)を得た。
【0050】実施例1〜2、比較例1〜2 上記支持体−1上に、下記の光重合性組成物塗布液をバ
ーコーターを用いて乾燥膜厚2g/m2 となるように塗
布乾燥した。更にこの上に、ポリビニルアルコールとポ
リビニルピロリドン水溶液(重量比でポリビニルアルコ
ール:ポリビニルピロリドン=7:3溶液)をバーコー
ターを用いて乾燥膜厚3g/m2 となるように塗布乾燥
し感光性平版印刷板を作製した。 光重合性組成物塗布液 下記光重合開始剤−1 5 重量部 下記光重合開始剤−2 5 重量部 下記光重合開始剤ー3 5 重量部 下記増感剤−1 0.5重量部 下記増感剤−2 0.5重量部 下記エチレン性単量体−1 22 重量部 下記エチレン性単量体−2 22 重量部 下記エチレン性単量体−3 11 重量部 高分子結合材−2 45 重量部 顔料(P.B.15:6) 4 重量部 Disperbyk 161 (ビックケミー社製) 2 重量部 エマルゲン104P(花王社製) 2 重量部 S−381(フッ素系界面活性剤) 0.3 重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 600 重量部 シクロヘキサノン 545 重量部
【0051】
【化5】
【0052】
【化6】
【0053】
【化7】
【0054】
【化8】
【0055】
【化9】
【0056】
【化10】
【0057】
【化11】
【0058】得られた感光性平版印刷版について以下の
方法により画像を形成し、評価を行った。画像形成方法−1 各印刷版にSTEPチャート(コニカ(株)製)を貼り
付けて、FDYAGレーザー露光機(製品名:Plat
ejet。Cymbolic Sciences社製)
で、2000dpi、6.8mWの条件(版面露光量1
20μJ/cm 2)で100%画像を露光した後、酸素
遮断層の水洗(25℃の水に20秒浸漬後、スポンジで
1回擦る)後Aケイ酸カリウムを3重量%、ペレックス
NBL(花王(株)製)5重量%を含む水溶液中に、2
5℃で30秒浸漬後スポンジで1回擦りにより現像し、
次いで被露光面の露光量が表−1の量となる条件で後露
光を行い画像を形成した。 <STEP感度>処理後に、硬化膜が残っている最高の
段数を読みSTEP感度とした。
【0059】画像形成方法−2 FDYAGレーザー露光機で(製品名:Plateje
t。CymbolicSciences社製)、200
0dpi、6.8mWの条件で2%小点(175線)画
像を露光した後、画像形成−1と同様に酸素遮断層の水
洗後Aケイ酸カリウムを3重量%、ペレックスNBL
(花王(株)製)5重量%を含む水溶液中に、25℃で
30秒浸漬後スポンジで1回擦りにより現像し、次いで
被露光面の露光量が表−1の量となる条件で後露光を行
い画像を形成した。 <耐刷力>得られた印刷版を”DAIYA−1F−2
型”(三菱重工(株)社製)にて印刷し、画線部(17
5線、2%の小点)が跳ぶまでの印刷枚数を耐刷力とし
て示した。尚、上記画像形成−1及び2に於いて後露光
はメタルハライドランプを用いて行った。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明の方法に従い画像形成することに
より従来の方法に比べ、同等の感度を有し、耐刷性が改
善され、強度の良好な画像、特に画像強度に優れた印刷
版を作成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/038 501 G03F 7/038 501 7/11 501 7/11 501 7/30 7/30 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA04 AA12 AA13 AC08 AD01 BC13 BC31 BC53 BC83 BC85 CA00 CA39 CA41 CB13 CB14 CB43 DA04 DA36 FA10 FA12 FA14 FA17 FA30 2H096 AA06 BA05 BA06 CA03 CA20 EA04 FA10 GA08 HA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、A)付加重合可能なエチレ
    ン性二重結合含有単量体、B)光重合開始剤及びC)高
    分子結合材を含有する光重合性組成物からなる感光層及
    び酸素遮断層を順次有する画像形成材料を、レーザーで
    走査露光後、水洗し、更に現像処理して画像形成する方
    法において、現像処理の後、少なくとも画像部を露光す
    る事を特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 高分子結合材が、少なくとも側鎖に付加
    重合可能なエチレン性二重結合を含有することを特徴と
    する請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 付加重合可能なエチレン性二重結合含有
    単量体が、少なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を
    含有するリン酸エステル化合物を含有していることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 光重合開始剤が、チタノセン類を含有す
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    画像形成方法。
  5. 【請求項5】 光重合開始剤が、可視光に吸収のある増
    感剤を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 画像形成材料が感光層上に酸素遮断層を
    有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 支持体が少なくとも粗面化及び陽極酸化
    処理が施されたアルミニウム基板上であって、陽極酸化
    処理が硫酸を含む電解液中でおこなわれたものである請
    求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002087882A1 (fr) * 2001-04-26 2002-11-07 Mitsubishi Chemical Corporation Methode et dispositif de traitement et d'impression regeneratifs
WO2007061115A1 (ja) * 2005-11-28 2007-05-31 Asahi Glass Company, Limited 隔壁、カラーフィルタ、有機elの製造方法

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