JP3324586B2 - 高層集合住宅 - Google Patents
高層集合住宅Info
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Description
する長辺の比率の大きい平面を持つRC系の高層集合住
宅に関するものである。
集合住宅やホテル、事務所ビル等を限られた敷地に建て
る上で、住戸数や部屋数を稼ぐために高層化する場合、
通常は長辺と短辺の差が小さい平面の塔状建物として構
築されることが多い。
平面で鉄筋コンクリート造の超高層建物を構築する場
合、短辺方向に風力や地震力を受けたときに建物の脚部
に作用する転倒モーメントによる引き抜き力の処理が難
しくなるためであり、構造計画上、解決されない課題が
残されていることを示している。
塔状建物しか建てられないことになり、土地の有効利用
が図られない。
を全方位に均等に配置せざるを得ないことから、住居に
相応しくない、南向き以外の面にも住戸を配置すること
になるため、建物全体では多数の南向き以外に面する住
戸が発生する。
のように風力や地震力を受けたときの転倒モーメントに
よる引き抜き力の処理のために、構造的には南北に長
い、すなわち奥行きの長い住宅平面となり、住戸の間取
り設定に制約があり、自由な間取り割りに対応できな
い。
ず、建物内に駐車場を組み込まざる得ない場合に平面形
状が正方形に近ければ効率的な駐車スペースの配置が難
しく、収容台数も限られることになる。
合を解消するRC系の高層集合住宅を提案するものであ
る。
長辺の比率の大きい平面を持つ建物において、短辺方向
の片側寄りにコアを配置すると共に、短辺方向にコアと
それに対向する柱との間にコアに接続するガーダーを架
設し、ガーダーと柱との間に地震時に減衰力を発生する
制震装置を設置して双方に接続することにより、短辺方
向に風力や地震力を受けたときに建物に対して変形と逆
向きの曲げ戻しモーメントを作用させ、建物の曲げ変形
を低減すると共に、風力や地震力を受けたときの転倒モ
ーメントによる引き抜き力を低減する。
辺方向を向く壁柱と長辺方向を向く壁柱を組み合わせた
形の連層の耐震要素から構成される。
し、短辺方向にコアに対向する柱側へ張り出し、先端部
において制震装置を介して柱に接続されることで、短辺
方向のコアの曲げ変形をガーダー先端部の鉛直方向の相
対変位に変換する。これにより短辺方向には水平力を伝
達するための梁を架設する必要がなく、短辺方向の梁を
不在にできるため、スラブだけの構成とすることがで
き、建物は短辺方向には梁が不在で、柱とスラブのみで
構成され、長辺方向にはラーメン構造のフレームが耐震
要素として水平力に抵抗する。
設され、双方に接続されることで、ガーダー先端部の鉛
直方向の相対変位時にその方向の揺れを減衰させると同
時に、ガーダーにその鉛直変位と逆向きの反力を与え、
コアに曲げ戻しモーメントを作用させ、コアの脚部に作
用する転倒モーメントと引き抜き力を低減する。ガーダ
ーはコアが柱側へ曲げ変形したときには制震装置から圧
縮力の反力を受け、反対側へ曲げ変形したときに引張力
の反力を受ける。
つ建物において問題になる短辺方向の引き抜き力がコア
に接続するガーダーと制震装置によって処理されること
で、短辺方向の風力や地震力が構造計画上の障害になる
ことがなくなり、板状建物を高層化することが可能にな
り、敷地形状が長方形の場合の土地の有効利用が図られ
る。具体的には従来、3程度が限界であった板状建物の
短辺に対する高さの比率を5〜6程度まで増大させるこ
とが可能になる。
ることにより、住戸を短辺方向の片側寄りに、長辺方向
に沿って配置することが可能になり、南向き以外に面す
る住戸数が削減され、集合住宅に適した平面計画を行う
ことが可能になる。特に住戸用の空間を長辺方向に連続
的に確保できることで、住戸の間取り設定上の自由度が
増し、その上、短辺方向の梁を不在にできることで、自
由な間取り割りに対応することが可能になる。
で、例えば廊下を挟んで住戸の反対側に採光を必要とし
ない設備諸室等を配置することができ、住居に不向きな
北向き面の空間を有効に活用することができる。この場
合、設備諸室、廊下、コアに必要な換気と排煙を外部に
直接面する位置で行うことが可能になる。
住戸の反対側寄りの空間を駐車場として利用すれば、平
面形状が長方形状の空間を駐車場として確保することが
できるため、効率的に駐車スペースを配置することが可
能で、一平面内に多くの車両を収容することが可能にな
る。この場合、平面上の一定領域を駐車場として確保す
れば、地上から任意の層まで立体駐車場として利用でき
る。
に相対的に短辺に対する長辺の比率の大きい平面を持つ
RC系の高層集合住宅において、短辺方向の片側寄りに
コア1を配置し、建物内に地震時に減衰力を発生する制
震装置5を設置したものである。
を向く壁柱状の、または短辺方向を向く壁柱と長辺方向
を向く壁柱を組み合わせた形の連層の耐震要素から構成
され、長辺方向には図示するように両側に分散して、ま
たは両側と中央部に均等に配置される。図3は図1,図
6に示す形のコア1が鉄筋コンクリート造である場合の
配筋例を示す。
コア1とそれに対向する柱2との間にコア1に接続する
ガーダー4を架設し、両者間に制震装置5を設置して構
成される。
部に接続し、短辺方向にコア1に対向する柱2側へ張り
出す。ガーダー4の先端部は柱2から切り離され、この
先端部と柱2との間に制震装置5が架設される。図4
中、ハッチ入れた部分がコア1とガーダー4を示す。図
5は図4のガーダー4を通る平面を示す。
ば柱2の軸方向の頂部から水平に張り出す張出部21と、
同様にガーダー4の柱2側の先端部から水平に張り出す
張出部41との間に軸を鉛直に向けて架設され、双方に回
転自在に接続される。
トン53の両側に油圧室52,52を持つ油圧シリンダ51内を
ピストンロッド54が往復動し、圧力油が油圧室52,52間
を移動するときの抵抗力を減衰力として発生する装置で
あり、油圧シリンダ51がガーダー4の先端部と柱2のい
ずれか一方に相対回転変位可能に接続され、ピストンロ
ッド54が他方に相対回転変位可能に接続される。図8−
(a) はガーダー4と柱2間距離が拡大したときの様子
を、(b) は縮小したときの様子を示す。
コア1は図7に示すような曲げ変形を起こし、ガーダー
4の先端部は主に鉛直方向に柱2との間に相対変位を生
じ、その相対変位量に応じた減衰力を制震装置5から受
ける。
きの、コア1の曲げ変形を低減する反力を制震装置5か
ら受け、コア1は変形の発生と同時に、振動を減衰させ
られながら、脚部の転倒モーメントに対して抵抗する。
図7に実線で示すようにコア1が柱2側へ曲げ変形した
ときには制震装置5から圧縮力の反力を受け、反対側へ
曲げ変形したときには引張力の反力を受け、いずれのと
きにも変形の向きと逆向きの反力を受ける。
ア1と建物外周位置の柱2との間で水平力の伝達が行わ
れることで梁を架設する必要がないため、短辺方向には
図2,図4に示すように梁が不在で、柱2とスラブ8の
みで構成されている。
ムが耐震要素として水平力に抵抗する。図9−(a) ,
(b) はフレームが鉄筋コンクリート造である場合に、フ
レームに靱性と強度を持たせる配筋をした柱2と梁3の
断面を示す。
に示すように住戸6は短辺方向の片側寄りの、住居に適
するいずれか一方側に長辺方向に沿って配置され、短辺
方向の住戸の反対側寄りには住居に不向きな空間が配置
される。図1,図2では住戸6の反対側の空間を複数層
に亘って連続させ、その空間をタワーパーキング(立体
駐車場)7として利用した場合を示す。
図1,図6のいずれの場合も住戸用の空間を長辺方向に
連続的に確保することができる上、図示の場合は短辺方
向に梁のない空間となるため、自由な間取り割りを行う
ことが可能になっている。
持つ建物において、短辺方向の片側寄りにコアを配置す
ると共に、建物内に地震時に減衰力を発生する制震装置
を設置するため、短辺方向に風力や地震力を受けたとき
に建物に対して変形と逆向きの曲げ戻しモーメントを作
用させることができ、転倒モーメントによる引き抜き力
を低減することができる。
辺方向の風力や地震力が構造計画上の障害ではなくなる
ため、板状建物を高層化することが可能になり、敷地形
状が長方形の場合の土地の有効利用を図ることができ
る。
の間にコアに接続するガーダーを架設し、制震装置をガ
ーダーと柱との間に設置して双方に接続するため、短辺
方向のコアの曲げ変形をガーダー先端部の鉛直方向の相
対変位に変換できる結果、短辺方向には水平力を伝達す
るための梁を架設する必要がなく、スラブだけの構成と
することができる。
自由な間取り割りに対応することができる。
方向に沿って配置するため、南向き以外に面する住戸数
が削減され、集合住宅に適した平面計画を行うことがで
きる。特に住戸用の空間を長辺方向に連続的に確保でき
ることで、住戸の間取り設定上の自由度が増す。
ことで、例えば廊下を挟んで住戸の反対側に採光を必要
としない設備室等を配置することができ、住居に不向き
な南向き以外に面する空間を有効に活用することができ
る。この場合、設備室やコアが直接外部に面するため、
換気と排煙を直接的に行うことができる。
りの空間を駐車場として利用するため、平面形状が長方
形状の空間を駐車場として確保することができ、効率的
に駐車スペースを配置することが可能で、一平面内に多
くの車両を収容することが可能になる。
ある。
を示した立面図である。
距離が拡大したときの様子を示した立面図、(b) はガー
ダーと柱間距離が縮小したときの様子を示した立面図で
ある。
配筋例を示した断面図である。
…ガーダー、41……張出部、5……制震装置、51……油
圧シリンダ、52……油圧室、53……ピストン、54……ピ
ストンロッド、6……住戸、7……タワーパーキング、
8……スラブ。
Claims (2)
- 【請求項1】 相対的に短辺に対する長辺の比率の大き
い平面を持つRC系の高層集合住宅において、短辺方向
の片側寄りに、短辺方向を向く壁柱状の、または短辺方
向を向く壁柱と長辺方向を向く壁柱を組み合わせた形の
連層の耐震要素から構成されるコアが配置され、短辺方
向にコアの頂部とそれに対向する柱との間にコアに接続
し、柱側へ張り出すガーダーが架設され、ガーダーと柱
との間に地震時に減衰力を発生する制震装置が設置され
て双方に接続されており、住戸が短辺方向の片側寄り
に、長辺方向に沿って配置され、短辺方向には梁が不在
で、柱とスラブのみで構成され、長辺方向にはラーメン
構造のフレームが耐震要素として水平力に抵抗する高層
集合住宅。 - 【請求項2】 短辺方向の、住戸の反対側寄りの空間が
駐車場である請求項1記載の高層集合住宅。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34730999A JP3324586B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 高層集合住宅 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34730999A JP3324586B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 高層集合住宅 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001164788A JP2001164788A (ja) | 2001-06-19 |
JP3324586B2 true JP3324586B2 (ja) | 2002-09-17 |
Family
ID=18389355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34730999A Expired - Lifetime JP3324586B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | 高層集合住宅 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3324586B2 (ja) |
-
1999
- 1999-12-07 JP JP34730999A patent/JP3324586B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001164788A (ja) | 2001-06-19 |
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