JPH10306614A - メガストラクチャとフラットスラブを採用した建物の免震構造 - Google Patents

メガストラクチャとフラットスラブを採用した建物の免震構造

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JPH10306614A
JPH10306614A JP11775497A JP11775497A JPH10306614A JP H10306614 A JPH10306614 A JP H10306614A JP 11775497 A JP11775497 A JP 11775497A JP 11775497 A JP11775497 A JP 11775497A JP H10306614 A JPH10306614 A JP H10306614A
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JP
Japan
Prior art keywords
building
megastructure
flat slab
floor
seismic isolation
Prior art date
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Application number
JP11775497A
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English (en)
Inventor
Masayuki Yamamoto
正幸 山本
Tetsuya Muroya
哲也 室屋
Mitsuo Seki
光雄 関
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Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁式ラーメン構造を応用したメガストラクチ
ャと免震装置を採用して、大梁を無くし、フラットスラ
ブのみで床を構成した建物の免震構造を提供する。 【解決手段】 メガストラクチャとフラットスラブを採
用した建物の免震構造は、建物の基礎梁と地盤との間で
あって各メガストラクチャ柱の直下位置に免震装置が設
置され、前記の各メガストラクチャ柱の相互間に各階の
水平なフラットスラブを設けてラーメン架構が構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、壁式ラーメン構
造を応用したメガストラクチャと免震装置を採用して、
大梁を無くし、フラットスラブのみで床を構成した建物
の免震構造に関する。
【0002】
【従来の技術】現状の集合住宅における建物の構造架構
形式は、一方向を柱と梁からなるラーメン架構とし、直
交する方向には各住戸の境の壁(戸境壁)を耐震壁とし
た連層耐震壁架構とする形式が一般的になっている。ま
た、ラーメン架構において、柱の横断面を偏平形状とし
て耐力、剛性がより一層大きいものとすることにより、
中高層建物を鉄骨鉄筋コンクリート造に代わる鉄筋コン
クリート造とする、壁式ラーメン構造も普及している。
【0003】一方、最近は上記のような集合住宅の住環
境において、より開放的で、外気に接する面積ができる
だけ広いもの、或いは一戸建て感覚の要素を有する集合
住宅が求められている。建築施工においては、より一層
の省人化、省資源が求められている。特に型枠工事や外
壁のシステム施工化が急務となっている。
【0004】以上の考えを総合した技術の例として、特
開昭64ー14443号(特許第2532482号)公
報には、下端部を免震装置で支持された柱とフラットス
ラブとから成る建物の免震構造が記載されている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】 通常、免震構造を採用する場合には、柱、梁の断面
を若干小さめにする程度で、免震構造の特性を活かした
抜本的な架構計画はなされていない。 ラーメン架構における大梁が住戸の開口部の上部に
あると、図8に例示したように、特にバルコニー側の居
室に面する大梁aの存在が視界を角度θに狭め、高天井
化の中で視界の開放性を妨げる要因になっている。建物
の高さは、大梁aの断面成hと開口サッシュ高さLとを
加算した階高Hにより決定されるのが通例であるが、大
梁aが有る以上は階高Hの縮小にも限界がある。 施工法の検討において、床板は合成床板等の採用で
型枠の合理化が比較的簡単であるが、大梁の型枠はそれ
が立体的構造であるため、設置方法や取り外しに手間が
掛かって非効率的であり、システム型枠の採用は難し
い。 大梁があると、大梁を貫通する設備配管の位置が構
造的に制約されため、天井の必要範囲が広がる問題、或
いは外部のデザインに影響を及ぼす問題がある。 上記特開昭64ー14443号公報に記載された建
物の免震構造の場合は、基礎梁も無く、フラットスラブ
を柱と接合した構造であるため、構造上高層建物の建築
は無理で、せいぜい2〜3階程度の低層建物が実施可能
範囲と考えられる。
【0006】従って、本発明の目的は、大梁を無くし、
フラットスラブのみで床を構成するべく、メガストラク
チャとフラットスラブを採用した建物の免震構造を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの手段として、請求項1に記載した発明に係るメガス
トラクチャとフラットスラブを採用した建物の免震構造
は、建物の基礎梁と地盤との間であって各メガストラク
チャ柱の直下位置に免震装置が設置されていること、前
記の各メガストラクチャ柱の相互間に各階の水平なフラ
ットスラブを設けてラーメン架構が構成されているこ
と、をそれぞれ特徴とする、。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1に記載し
たメガストラクチャ柱の相互間を連結する戸境壁が梁間
方向に連層耐震壁として構成されていることを特徴とす
る。請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載した
建物が高層建物の場合は、地震力に耐えられる最低限度
に、メガストラクチャ柱の相互間を水平に結ぶメガスト
ラクチャ大梁が一乃至複数設けられラーメン架構が構成
されていることを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1又は2に
記載したメガストラクチャ柱とフラットスラブとの結合
部分に減衰機構が設けられていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施形態及び実施例】請求項1記載の発明に係
るメガストラクチャとフラットスラブを採用した建物の
免震構造の実施形態の代表的な例を図1〜図3に示し
た。いずれも建物の基礎梁2と地盤1との間であって各
メガストラクチャ柱3(以下、メガ柱と略す。)の直下
位置に免震装置4が設置されていること、及び前記の各
メガ柱3の相互間に各階の水平なフラットスラブ5を設
けてラーメン架構が構成されていることがそれぞれ共通
する。
【0011】図1は建物が5階程度に低層で、基礎梁2
の上に建つメガ柱3とフラットスラブ4のみでラーメン
架構が構成され、無梁構造とした実施例を示す。図2は
10階程度の中層建物の実施例で、基礎梁2に加えて、
建物の中間部及び必要に応じて頂部にも、地震力に耐え
られる最低限度にメガ大梁6が設けられている。図3は
15階程度の高層建物の実施例で、建物の中間部及び頂
部に、地震力に耐えられる最低限度にメガ大梁6が複数
設けられている。本発明の免震構造によれば、20階程
度の高層建物の建築に適用できる。
【0012】上記したいずれの実施例も、建物の基礎梁
2と地盤との間に免震装置4を設置して地震の入力を1
/3〜1/2程度に低減しているから、低減度に比例し
て建物を構成するメガ柱3、メガ大梁6共にその断面が
比較的小さなものとなり、通常の耐震ラーメン架構程度
に構成される。因みに、本発明で言うメガストラクチャ
柱3又はメガ大梁(又はスーパーフレームとも言う)
は、各階の柱、梁、ブレースの各部材を集合して大きく
構成した柱又は梁を言う。免震装置4とは、建物と地盤
の縁を切り、地盤から建物へ伝わる振動エネルギを低減
する支承とダンパーの組み合わせを言い、支承には積層
ゴム支承体が一般的に使用される。
【0013】図4は跳ね出しスラブ5と断面が偏平型壁
柱に構成されたメガ柱3、及びメガ柱3、3の相互間を
連結する戸境壁が梁間方向に連層耐震壁7として構成さ
れている場合の平面図を示している。要するに、X方向
には図5が象徴的に表しているようにラーメン架構が構
成されて梁は無く、Y方向には戸境壁が連層耐震壁7と
して設けられ、もって耐震建物の性能が満たされている
のである。従って、図6を従来構造の図8と対比して明
らかなように、本発明の建物は、バルコニー側の居室に
面する大梁が存在しない分だけ視界が角度αに拡大さ
れ、視界の開放性がもたらされている。従って、建物の
高さを決定する階高の縮小にも繋がる利点もある。図6
中の符号8はハイサッシュを表す。
【0014】図7は、上述したメガ柱3とフラットスラ
ブ5との結合部分に、一例として極低降伏点鋼などによ
る鉄筋9を配筋して両者の繋ぎを行い、同鉄筋を減衰機
構として設けた実施例を示している。つまり、免震装置
4のみならず、前記減衰機構によっても地震エネルギを
吸収せしめ、建物の耐震、制振効果を高めるのである。
【0015】
【発明の効果】本発明に係るメガストラクチャとフラッ
トスラブを採用した建物の免震構造は、次の効果を奏す
る。 1.無梁構造により、バルコニー側の開口サッシュ高さ
を天井高さと同一とすることができ、開放性にすぐれた
住環境を提供できる(図6参照)。 2.フラットスラブを各階の構造体とするため、型枠工
事においてシステム化された転用型枠を使用することが
可能で、大幅な省資源・省人化を図れる。 3.無梁により階高を縮小することができ、コスト低減
が可能である。 4.無梁により、設備配管の大梁貫通がなくなり、貫通
孔の位置に制約がなくなる。また、大梁貫通による補強
工事がなくなり、施工性が向上する。 5.フラットスラブ又はメガ大梁を人工地盤とすること
で、スラブ上に戸建て感覚の2階建て独立住戸を作るこ
とも可能となる。 6.高層建物の場合は、地震力によりメガストラクチャ
ーを形成するためのメガ大梁を途中階に設置するが、こ
の途中階の利用方法として、住戸内部にロフトを有 す
るいわゆる1.5層住宅、あるいは床下収納を有する住
宅として活用できる。 7.フラットスラブと偏平型壁柱の変形量の違いを利用
し、その間に極低降伏点鉄筋などの減衰機構を挿入する
ことでエネルギーの減衰部分を作り、上部架構の地震力
を低減させることも可能となる(図7参照)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の免震構造建物を示した立面図である。
【図2】本発明の免震構造建物の異なる実施例を示した
立面図である。
【図3】本発明の免震構造建物の異なる実施例を示した
立面図である。
【図4】前記建物の一部の水平断面図である。
【図5】図4のA−A線矢視の断面図である。
【図6】フラットスラブの特性を説明する部分図であ
る。
【図7】壁柱とフラットスラブとを連結する減衰機構を
説明する平面図である。
【図8】従来の大梁構造の欠点を説明する部分図であ
る。
【符号の説明】
2 基礎梁 1 地盤 3 メガストラクチャ柱 4 免震装置 5 フラットスラブ 7 連層耐震壁 6 メガストラクチャ大梁 9 減衰機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の基礎梁と地盤との間であって各メ
    ガストラクチャ柱の直下位置に免震装置が設置されてい
    ること、 前記の各メガストラクチャ柱の相互間に各階の水平なフ
    ラットスラブを設けてラーメン架構が構成されているこ
    と、をそれぞれ特徴とする、メガストラクチャとフラッ
    トスラブを採用した建物の免震構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したメガストラクチャ柱
    の相互間を連結する戸境壁が梁間方向に連層耐震壁とし
    て構成されていることを特徴とする、メガストラクチャ
    とフラットスラブを採用した建物の免震構造。
  3. 【請求項3】 高層建物においては、地震力に耐えられ
    る最低限度に、メガストラクチャ柱の相互間を水平に結
    ぶメガストラクチャ大梁が一乃至複数設けられフラット
    スラブと共にラーメン架構が構成されていることを特徴
    とする、請求項1又は2に記載したメガストラクチャと
    フラットスラブを採用した建物の免震構造。
  4. 【請求項4】 メガストラクチャ柱とフラットスラブと
    の結合部分に減衰機構が設けられていることを特徴とす
    る、請求項1又は2に記載したメガストラクチャとフラ
    ットスラブを採用した建物の免震構造。
JP11775497A 1997-05-08 1997-05-08 メガストラクチャとフラットスラブを採用した建物の免震構造 Pending JPH10306614A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227303A (ja) * 2001-01-29 2002-08-14 Takenaka Komuten Co Ltd 建築物の構造
JP2009002107A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Okumura Corp 建築物の構造
JP2013234506A (ja) * 2012-05-10 2013-11-21 Hazama Ando Corp フラットスラブ構造建物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2009002107A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Okumura Corp 建築物の構造
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