JP3324098B2 - 熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法、および該樹脂からなるパッキン類の製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法、および該樹脂からなるパッキン類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂の製
造方法、および該樹脂からなるパッキン類の製造方法
関する。さらに詳しくは、耐熱性、圧縮永久歪性、低温
特性を大幅に向上させた熱可塑性ポリウレタン樹脂の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタン樹脂は高い引張強
さ、耐疲労性および良好な耐摩耗性等の優れた物理的性
質を持っている。さらに熱可塑性ポリウレタン樹脂は、
射出成形および押出成形等による成形も容易であること
から、例えば射出成形では、各種パッキン類、消音ギ
ア、精密機械部品、自動車部品、電子機器部品等が、押
出成形では、ベルト、ホース、チューブ、フィルム等の
多くの工業材料が生産されている。しかしながら熱可塑
性ポリウレタン樹脂を構成するイソシアネート原料に
4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートを用いた
従来の一般的な熱可塑性ポリウレタン樹脂の可使温度の
上限は、約100℃であり、そのために高温雰囲気下と
なる自動車のエンジン廻りに使用するチューブ、被覆
物、パッキン類等は耐熱性の面で使用が困難であった。
また建設機械等に使用される油圧シリンダー用パッキン
の用途においては、耐熱性のみならず圧縮永久歪および
低温特性もあわせて良好であることが要求され、この用
途に現在使われている熱硬化型のウレタンエラストマー
である注型エラストマーやミラブルタイプウレタン樹脂
と比較すると、今までの一般的な熱可塑性ポリウレタン
樹脂では、低温性は良好であるものの、耐熱性と圧縮永
久歪性において著しく劣った性能のものしか得られてい
なかった。
【0003】一方これら注型エラストマーやミラブルタ
イプウレタン樹脂は、先に挙げた性能の面では非常に良
い評価を得ているものの、生産性が低いこと、ハンドリ
ング性が悪いこと等の生産面での大きな問題が指摘され
ている。よってこれらの用途では、性能が注型エラスト
マーやミラブルタイプウレタン樹脂と同等かそれ以上
で、かつ射出成形等の生産性の高い成形方法がとれる熱
可塑性の樹脂がかねてより望まれていた。さらにつけ加
えればこの油圧シリンダー用パッキンの用途に使用する
場合には、低温での硬度変化が少ないこと、反発弾性が
良いこと、耐グリース性が良いこと等があわせて要求さ
れている。
【0004】このような問題点を解決するために現在ま
でに種々の検討が行われており、最近では、特開平1−
95119号にみられる、本発明と同様にイソシアネー
ト原料にパラフェニレンジイソシアネートを使用した新
規の熱可塑性ポリウレタン樹脂の例があるが、イソシア
ネート原料としてパラフェニレンジイソシアネートを使
用したのみでは、たしかに4,4´−ジフェニルメタン
ジイソシアネートを使用した従来の熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂に較べ、耐油性,耐熱性や温度依存性等の諸性能
において物性の向上がみられるが、前述の油圧シリンダ
ー用パッキンのような非常に厳しい要求特性の求められ
る用途では、特に耐熱性および高温下での圧縮永久歪性
がいまだ満足すべき水準に達していない。また特開平2
−269113号にあるパラフェニレンジイソシアネー
トを使用し、鎖延長剤に短鎖ジオールと短鎖トリオール
を併用する例では、熱間成形前の樹脂がすでに短鎖トリ
オールに起因する分岐構造を有しており溶融時の粘度が
高く熱間成形時、特に複雑な形状や薄肉のパッキン類等
を射出成形する場合には形状不良や欠肉等の加工面での
不具合が生じているのが現状である。
【0005】本発明者らは、特に耐熱性と圧縮永久歪の
改善を目指し、建設機械用油圧シリンダーパッキン用途
のような、複数の性能が同時に要求される厳しい用途に
も使用でき、かつ生産効率の高い成形方法がとれる成形
材料の開発を目的とし鋭意研究を重ねた結果、耐熱性,
圧縮永久歪性や、その他の物性が注型エラストマーやミ
ラブルタイプウレタン樹脂と同等かそれ以上であり、か
つ射出成形および押出成形ができる熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂の製造方法を見いだし本発明を完成するに至っ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、パラ
フェニレンジイソシアネートと分子量850〜8000
の高分子ポリオール、および鎖延長剤として炭素数2〜
10の低分子ジオールとを反応して得られる樹脂中に未
反応のイソシアネート基を含有する熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂の製造方法において、樹脂中のイソシアネート基
含有量(重量%)をA、N−メチル−2−ピロリドンを
溶媒とした溶液粘度(ηinh )をBとしたとき、 0.1≦A×B≦1.0 を満足する熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法、およ
び該樹脂を熱間成形した後、熱キュアーを行って未反応
のイソシアネート基の反応を完結させて得るポリウレタ
ン樹脂の製造方法である。ここでηinh は、毛細管式に
よる試験温度30℃でのInhernet Viscosity(固有粘
度)であり、以下の式で定義される。 ηinh =1nηrel /C ηre1 (相対粘度)=溶液流出時間(sec )/溶媒流出時間(sec ) C=0.5:溶媒100ml中のポリマーのグラム数
【0007】本発明に使用することのできる高分子ポリ
オールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテ
ルポリオール、ポリカーボネートポリオール等があげら
れ、これらの単独あるいは混合物が使用できる。これら
高分子ポリオールの分子量としては、850〜800
0、より好ましくは1000〜5000の範囲のもので
ある。
【0008】ポリエステルポリオールの例としては、エ
タンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、
メチルオクタンジオール、ノナンジオール等の低分子ジ
オールとアジピン酸、フタル酸、イソフタル酸などの二
塩基酸との縮重合物や、ラクトンの開環重合物であるポ
リ(カプロラクトン)ポリオール等があげられる。ポリ
エーテルポリオールの例としてはポリエチレングリコー
ル、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール等があ
げられる。ポリ(カーボネート)ポリオールの例として
はポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ポリオールがあ
げられる。これら高分子ポリオールのうち特に好ましい
のは、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ポリオール
である。
【0009】また本発明に使用することのできる低分子
ジオールとしては、炭素数2〜10の短鎖グリコールで
あり、例えば、エタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、P−キシレングリコール、メチルオ
クタンジオール、ノナンジオール、1,4−ビス(β−
ヒドロキシエトキシ)ベンゼンである。これら低分子ジ
オールのうち特に好ましいのは、1,4−ブタンジオー
ル、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン
である。
【0010】本発明の方法において、使用する高分子ポ
リオールと低分子ジオールとの比率を変化させること、
または高分子ポリオールの分子量を変えること、および
低分子ジオールの種類を変えることによって、任意の硬
さを有する熱可塑性ポリウレタン樹脂を得ることができ
る。本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、必要に応じ
て製造の適当な段階において、酸化防止剤、滑剤、安定
剤、顔料、難燃剤、耐候性改良剤等の添加剤を混合する
ことができる。
【0011】また特に分子量が大きい高分子ジオールを
使用したり、鎖延長剤としての低分子ジオールの比率の
少ない場合の製造においては、反応が遅くなるため、第
3級有機アミン触媒、有機錫触媒等を使用することがで
きる。代表的な第3級アミン触媒としては、トリエチル
アミン、トリエチレンジアミン、N,N,N´,N´−
テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルフォリ
ン等およびこれに類似のものが含まれる。
【0012】本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂
の製造装置としては、特公昭56−43245号で示さ
れているような双腕型ニーダー、特公昭43−5920
号のようなベルトコンベアと熱風加熱炉を利用した連続
静置重合とよばれるもの、あるいは多軸押出機を利用し
た特公昭44−25600号、特公昭56−5244号
等の連続重合装置があり、いずれの場合も適用が可能で
ある。
【0013】このようにして得られる熱可塑性ポリウレ
タン樹脂のイソシアネート基含有量および溶液粘度の測
定を行うと、イソシアネート基の含有量は0.05〜
2.0重量%であり、溶液粘度(ηinh)は0.2〜
2.0である。
【0014】本発明における溶液粘度の測定は、N−メ
チルー2−ピロリドン100mlに対して熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂0.5gを溶解させた溶液を毛細管式によ
る試験温度30℃でのInherent Viscosityの測定を行な
う。本発明により規定される熱可塑性ポリウレタン樹脂
は、上記のイソシアネート基含有量(重量%)をA、N
−メチル−2−ピロリドンを溶媒とした溶液溶液(ηin
h)をBとしたとき、0.1≦A×B≦1.0の条件を
満たす範囲である。
【0015】この値が0.1よりも小さいとき、すなわ
ちイソシアネート基含有量または溶液粘度、あるいはそ
のどちらもが小さすぎる場合は、イソシアネート基含有
量が小さすぎる場合は、射出成形等の熱間成形およびそ
の後の熱キュアー工程を行っても物性向上に寄与するだ
けの反応が伴わず本発明の目的とする耐熱性や圧縮永久
歪性が十分でない。溶液粘度が小さい場合は、樹脂本来
の分子量が物性を発現するには小さすぎるため、熱間成
形だけではもちろんのこと、その後の熱キュアーによっ
ても本発明の目的とする耐熱性や圧縮永久歪性が十分で
ない。一方、1.0よりも大きいとき、すなわちイソシ
アネート含有量または溶液粘度、あるいはそのどちらも
が大きすぎる場合は、イソシアネート基含有量が大きす
ぎる場合は、射出成形等の熱間成形時に成形機内で反応
が進みすぎ成形機内で固化するなど成形不良が起こる。
溶液粘度が大きすぎる場合は、射出成形等の成形そのも
のが難しくなってしまう。
【0016】上記の範囲を満たす熱可塑性ポリウレタン
樹脂は、射出成形や押出成形等の熱間成形と同時に、含
有イソシアネート基による架橋反応が進行し、本願の目
的とする性能のものを得ることができる。熱間成形後、
高温で短時間熱キュアーを行うことは、含有イソシアネ
ート基の反応を促進および完結させるのに有効であり、
このことにより性能はさらに向上する。熱キュアーの条
件としては、60〜150℃の温度で、6〜72時間で
あり、好ましくは90〜120℃で10〜72時間の範
囲である。温度があまり低い場合あるいは時間が短すぎ
る場合は、含有イソシアネート基の反応の促進が充分で
はなく、温度が高すぎるあるいは時間が長すぎる場合は
熱可塑性ポリウレタン樹脂自体の劣化が心配されるため
である。
【0017】本発明により得られる成形品の例として
は、先にあげた複数のきびしい要求性能が求められる油
圧シリンダー用パッキン類の他、各種O−リング、ショ
ックアブソーバ、履帯部品、ガスケット、ダイヤフラ
ム、および各種ベルト類等があげられる。
【0018】
【発明の効果】本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂の製
方法により得られた最終成形物は、注型エラストマー
やミラブルタイプウレタン樹脂と同等かそれ以上の耐熱
性、圧縮永久歪性、低温特性等をバランス良く有してお
り、従来の熱可塑性ポリウレタン樹脂では、使用するこ
とのできなかった油圧シリンダー用パッキン類等にも使
用できる性能をもっている。また生産効率の高い成形方
法である射出成形および押出成形ができるため生産コス
ト等の面でも大いに利点がある。
【0019】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明する。例中の部は特にことわりのない限り重量部
である。
【0020】実施例1 ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ポリオール(分子
量2010)819部と1,4−ブタンジオール37部
を、撹拌機付きの容器に仕込み、80℃の温度で混合し
た後、約100℃の溶融したパラフェニレンジイソシア
ネート(以下PPDIと略す)144部を加えた。約1
分間よく撹拌した後、内容物を150℃の加熱板上に注
出しウレタン化反応を行った。得られた板状の反応生成
物を密閉容器に収缶し、オーブン中に入れ80℃で16
時間熱熟成を行った後、粉砕機にて粉砕し、粉〜粒状の
熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポ
リウレタン樹脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有
量と溶液粘度を測定した結果を表1に示す。次にこの熱
可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成形により試験
片(120×120×2mmのシートおよび圧縮永久歪
試験用ブロック)を作製し、室温で14日間放置した
後、各種の物性試験を行った。結果を表1に示す。
【0021】実施例2 実施例1の熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成
形により試験片(120×120×2mmのシートおよ
び圧縮永久歪試験用ブロック)を作製し、105℃で1
6時間熱キュアーを行った後、室温で1日間放置し、そ
の後各種の物性試験を行った。結果を表1に示す。
【0022】実施例3 ポリ(カプロラクトン)ポリオール(分子量1980)
817部と1,4−ブタンジオール37部およびPPD
I 146部から実施例1と同様の方法で熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン樹
脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有量と溶液粘度
を測定した結果を、表1に示す。次にこの熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を用いて、射出成形により試験片(120
×120×2mmのシートおよび圧縮永久歪試験用ブロ
ック)を作製し、室温で14日間放置した後、各種の物
性試験を行った。結果を表1に示す。
【0023】実施例4 実施例3の熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成
形により試験片(120×120×2mmのシートおよ
び圧縮永久歪試験用ブロック)を作製し、105℃で1
6時間熱キュアーを行った後、室温で1日間放置し、そ
の後各種の物性試験を行った。結果を表1に示す。
【0024】実施例5 ポリ(カプロラクトン)ポリオール(分子量1210)
718部と1,4−ブタンジオール54部およびPPD
I 228部から実施例1と同様の方法で熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン樹
脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有量と溶液粘度
を測定した結果を、表1に示す。次にこの熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を用いて、射出成形により試験片(120
×120×2mmのシートおよび圧縮永久歪試験用ブロ
ック)を作製し、105℃で16時間熱キュアーを行っ
た後、室温で1日間放置し、その後各種の物性試験を行
った。結果を表1に示す。
【0025】実施例6 1,4−ブタンジオールとアジピン酸を反応させて得ら
れたポリ(ブチレンアジペート)ポリオール(分子量4
860)869部と1,4−ブタンジオール32部およ
びPPDI 99部から実施例1と同様の方法で熱可塑
性ポリウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポリウレ
タン樹脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有量と溶
液粘度を測定した結果を、表1に示す。次にこの熱可塑
性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成形により試験片
(120×120×2mmのシートおよび圧縮永久歪試
験用ブロック)を作製し、105℃で16時間熱キュア
ーを行った後、室温で1日間放置し、その後各種の物性
試験を行った。結果を表1に示す。
【0026】実施例7 ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ポリオール(分子
量2010)746部と1,4−ブタンジオール67部
およびPPDI 187部から実施例1と同様の方法で
熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポ
リウレタン樹脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有
量と溶液粘度を測定した結果を、表1に示す。次にこの
熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成形により試
験片(120×120×2mmのシートおよび圧縮永久
歪試験用ブロック)を作製し、105℃で16時間熱キ
ュアーを行った後、室温で1日間放置し、その後各種の
物性試験を行った。結果を表1および図1に示す。
【0027】実施例8 ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ポリオール(分子
量3100)913部と1,4−ブタンジオール13部
およびPPDI 74部から実施例1と同様の方法で熱
可塑性ポリウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有量
と溶液粘度を測定した結果を、表1に示す。 次にこの
熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成形により試
験片(120×120×2mmのシートおよび圧縮永久
歪試験用ブロック)を作製し、105℃で16時間熱キ
ュアーを行った後、室温で1日間放置し、その後各種の
物性試験を行った。結果を表1に示す。
【0028】実施例9 実施例1の熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成
形により0.5〜2mmの薄肉形状の複雑な成形物を成
形し、加工性の評価を行った。さらに内径60mm、厚
さ8mm、高さ10mmのパッキン状成形物を成形し、
105℃で16時間熱キュアーを行った後、室温で1日
間放置し、その後パッキン材としての各種評価を行っ
た。結果を表2に示す。
【0029】比較例1 ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ポリオール(分子
量2010)828部と1,4−ブタンジオール37部
およびPPDI 135部から実施例1と同様の方法で
熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポ
リウレタン樹脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有
量と溶液粘度を測定した結果を、表1に示す。次にこの
熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成形により試
験片(120×120×2mmのシートおよび圧縮永久
歪試験用ブロック)を作製し、105℃で16時間熱キ
ュアーを行った後、室温で1日間放置し、その後各種の
物性試験を行った。結果を表1に示す。
【0030】比較例2 ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ポリオール(分子
量2010)799部と1,4−ブタンジオール36部
およびPPDI 165部から実施例1と同様の方法で
熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポ
リウレタン樹脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有
量と溶液粘度を測定した結果を、表1に示す。次にこの
熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成形により試
験片(120×120×2mmのシートおよび圧縮永久
歪試験用ブロック)を作製し、105℃で16時間熱キ
ュアーを行った後、室温で1日間放置し、その後各種の
物性試験を行った。結果を表1に示す。
【0031】比較例3 ポリ(カプロラクトン)ポリオール(分子量1980)
826部と1,4−ブタンジオール38部およびPPD
I 136部から実施例1と同様の方法で熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性ポリウレタン樹
脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含有量と溶液粘度
を測定した結果を、表1に示す。次にこの熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を用いて、射出成形により試験片(120
×120×2mmのシートおよび圧縮永久歪試験用ブロ
ック)を作製し、105℃で16時間熱キュアーを行っ
た後、室温で1日間放置し、その後各種の物性試験を行
った。結果を表1に示す。
【0032】比較例4 ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ポリオール(分子
量2010)594部と1,4−ブタンジオール80部
を、撹拌機付きの反応容器に仕込み、80℃の温度で混
合した後、約70℃の溶融した4,4´−ジフェニルメ
タンジイソシアネート326部を加え、さらに撹拌を行
った。約1分間撹拌を行った後、150℃の加熱板上に
注出しウレタン化反応を行った。得られた板状の反応生
成物を密閉容器に収缶し、オーブン中に入れ80℃で1
6時間熱熟成を行った後、粉砕機にて粉砕し、粉〜粒状
の熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。得られた熱可塑性
ポリウレタン樹脂の樹脂中の未反応イソシアネート基含
有量と溶液粘度を測定した結果を、表1に示す。次にこ
の熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射出成形により
試験片(120×120×2mmのシートおよび圧縮永
久歪試験用ブロック)を作製し、105℃で16時間熱
キュアーを行った後、室温で1日間放置し、その後各種
の物性試験を行った。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】表2の註 1)実施例1の熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、射
出成形により0.5〜2mmの薄肉形状の成形物を成形
し、成形性の評価を行った。 2)実施例1の熱可塑性ポリウレタン樹脂を用いて、内
径60mm、厚さ8mm、高さ10mmのパッキン状成
形物を成形し、厚み方向に20%圧縮し、80℃×10
00時間放置後の厚みの回復率を測定した。 3)2)のパッキン状成形物より切出したサンプルをJ
IS K7206(1kgf 荷重)でのビカット軟化点を
測定した。 4)2)のパッキン状成形物を用いて厚み方向に圧縮し
た時の温度−応力特性。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラフェニレンジイソシアネートと、分子
    量850〜8000の高分子ポリオール、および鎖延長
    剤として炭素数2〜10の低分子ジオールとを反応して
    得られる樹脂中に未反応のイソシアネート基を有する熱
    可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法において、前記該
    脂中のイソシアネート基含有量(重量%)をA、N−メ
    チル−2−ピロリドンを溶媒とした溶液粘度(ηinh )
    をBとしたとき、 0.1≦A×B≦1.0 であることを特徴とする、前記熱可塑性ポリウレタン樹
    の製造方法
  2. 【請求項2】高分子ポリオールが、ポリ(ヘキサメチレ
    ンカーボネート)ポリオールである請求項1の熱可塑性
    ポリウレタン樹脂の製造方法
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2の熱可塑性ポリウレ
    タン樹脂の製造方法において、前記該樹脂を熱間成形し
    た後、熱キュアーを行って未反応のイソシアネート基の
    反応を完結させて得る熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造
    方法
  4. 【請求項4】パラフェニレンジイソシアネートと、分子
    量850〜8000の高分子ポリオール、および鎖延長
    剤として炭素数2〜10の低分子ジオールとを反応して
    得られる樹脂中に未反応のイソシアネート基を有する熱
    可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法において、前記該樹
    脂中のイソシアネート基含有量(重量%)をA、N−メ
    チル−2−ピロリドンを溶媒とした溶液粘度(ηinh )
    をBとしたとき、 0.1≦A×B≦1.0 であることを特徴とする、前記熱可塑性ポリウレタン樹
    脂を用いたパッキンの製造方法。
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