JP3323522B2 - 分子線セル - Google Patents

分子線セル

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JP3323522B2
JP3323522B2 JP22503191A JP22503191A JP3323522B2 JP 3323522 B2 JP3323522 B2 JP 3323522B2 JP 22503191 A JP22503191 A JP 22503191A JP 22503191 A JP22503191 A JP 22503191A JP 3323522 B2 JP3323522 B2 JP 3323522B2
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crucible
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graphite
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純朗 酒井
仁章 平間
周一 横山
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アネルバ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分子線エピタキシー(M
BE)に用いられる分子線セルに関する。
【0002】
【従来の技術】MBE装置は超高真空蒸着法の一種で、
ぼぼ方向の揃った蒸気(分子)の流れを基板に当てて薄
膜結晶を成長させる装置であることは良く知られてい
る。このMBE装置でGaを分子線セルで蒸発させる場
合、従来の分子線セルではGaのドロップレットがルツ
ボ上部の温度の低い部分に発生し、Ga2 Oが温度の低
い部分に凝縮してそれが基板に飛来していた。飛来した
Ga2 Oが成長する膜の欠陥の核になると一般に言われ
てきた。そこで、これを解決するためにトップヒート分
子線セルが用いられた。図4は従来のトップヒート分子
線セルの構造を説明するための概略断面図である。つば
13aを有するルツボ13はPBN(パイロリティック
ボロンナイトライド)によって構成されており、その
上部(開口部からルツボ全長の1/3までのところ)外
面にヒーター12が配設されている。これは図6に示す
ようにルツボ上部の温度が低くなることを防ぐためであ
る。PBNはヒーターの絶縁石として使用されるもの
で、他の絶縁石に比較して高温でガス放出が少ないとい
う特長を有しているので、MBEで加熱される部分は一
般にこれが用いられている。ヒーターの外側にはルツボ
の温度を管理するために熱電対14が設けられており、
さらにその周囲には放射熱を逃げにくくするためにリフ
レクター11が設けられている。ルツボ13の開口部の
上部に設けられているシャッター15はルツボ13から
蒸発する分子線が基板に達しないようにするために遮蔽
するためのものである。ルツボ13内には溶融したGa
が入っている。ルツボ13の上部をヒーター12によっ
て1000℃以上に加熱することによってGa2 Oを凝
縮させないでGaとO2 に分解させるように構成した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造のトップヒート分子線セルにおいては、ヒーターの形
状に起因する温度分布が生じ、ヒーターが巻かれている
範囲内においても、その中でヒーターの巻いている部分
と巻いていない部分で温度が高い部分と低い部分が生
じ、なおルツボ内壁にGaドロップレットが付着する原
因が発生していた。図5は図4のルツボの上部に配置さ
れたヒーターの構造およびGaドロップレットの付着の
状況を示す図である。図5からわかるようにヒーター1
2はルツボ形状に対応してヒーター線を巻いて設けられ
ている。そのためにヒーター線間にもどうしても不均一
な温度部分が発生してしまい、ヒーター線12a,12
b,12cおよび12dのそれぞれの間に対応するルツ
ボの内壁部分の温度分布が均一とならず、依然としてG
aドロップレットが内壁に目視においても数10から数
100個付着し、それが基板に飛来し成長した膜の欠陥
の原因になっていた。平均的に、20〜30個/cm2
欠陥が存在していた。これは、この基板を用いて素子を
製作する場合に、素子の集積化を行うに当たって不良率
増加の最大の原因であった。本発明の目的は、ヒーター
を巻回したルツボ上部の、ヒーターの形状に対応する温
度分布を極力軽減した構造の分子線セルを提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明による分子線セルは、つばを有するルツボの基
部となる部分をPBNで形成し、さらにルツボ全体の長
さに対し開口部より長さ1/3の範囲のルツボの外側部
分にグラファイトコーティングを行い、かつ前記つばの
下部部分にもグラファイトコーティングを行い、前記グ
ラファイトをコーティングした部分を含む外面にさらに
PBNをコーティングしてなるルツボと、前記ルツボ内
の試料を溶融する発熱体より構成されている。
【0005】
【作用】このような構成によれば、発熱体たとえばヒー
ターが発生する熱は、熱伝導の良いグラファイトを加熱
するためにセルの上部の温度が低くならず、しかも、早
く温度が上がる。そこで、ルツボ上部の内壁の温度分布
は均一となり、しかもヒーターの形状に起因するルツボ
上部での温度分布がなくなる。
【0006】
【実施例】以下、図面等を参照して本発明をさらに詳し
く説明する。図1は本発明による分子線セルのルツボの
実施例を示す断面図である。内壁1aおよびつばの上面
1bを形成する基部がPBNで形成されている。ついで
基部の上部外面およびつばの下面にグラファイト1cが
コーティングされる。ルツボ1の基部の上部外面にコー
ティングされる範囲はルツボ1の長さの1/3以下であ
る。さらにグラファイト1cがコーティングされたルツ
ボ1の基部の外面全体およびつばの下面にPBNがコー
ティングされて外壁1dが形成される。
【0007】図2は本発明による分子線セルの実施例を
示す図である。図1のルツボ1の上部外面に発熱体とし
てヒーター2が巻かれている。その外側に熱電対4が配
置され、さらにその周りにリフレクター3が設けられて
いる。ヒーター2に通電して図示しない試料を入れたル
ツボ1を加熱し熱電対4で温度管理を行って試料を蒸発
または昇華させる。ヒーター2の熱は熱伝導性のよいグ
ラファイト1cがコーティングされているために、ルツ
ボ1に均一にしかも速く熱伝導する。このためヒーター
が巻かれた部分のルツボ1の内壁の温度はヒーターの形
状に起因する温度分布が生じず、均一となる。
【0008】図3は本発明による分子線セルの他の実施
例を示す図である。図2と異なるのはヒーター6がルツ
ボ1の上部だけでなく、つばの下面まで設けられている
点である。他の構成は図2と同じである。このような構
成にすれば、つばの部分を含むルツボ上部全体の内壁の
温度分布がヒーターの形状によらず図2と同様に、均一
となり、Gaドロップレットは観察されない。
【0009】
【発明の効果】以上、説明したように本発明による分子
線セルは、PBN製のルツボ上部壁に、開口部よりルツ
ボ全体の長さの1/3以下の長さになるように、かつ、
つばの部分に及ぶグラファイトを設けて構成してあるの
で、ルツボ上部に近接して配置される発熱体、例えばト
ップヒートヒーターの形状に起因する温度分布をなくし
てGaのドロップレットの発生を目視では完全におさえ
ることができる。したがって、MBE装置において本発
明による分子線セルのルツボを用いれば、欠陥密度が1
〜10個/cm2 の表面欠陥の少ない良好な膜質の膜を成
長させることができる。この結果、高周波素子の集積化
(IC化)が可能となり、半導体素子の性能向上に著し
い寄与がある。なお、本発明はグラファイトコーティン
グされたルツボの外面全体およびつばの下面にPBNコ
ーティングがされているので、近接する加熱ヒータと接
触してヒータが短絡するという危険性はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による分子線セルのルツボの実施例を示
す断面図である。
【図2】本発明による分子線セルの第1の実施例を示す
断面図である。
【図3】本発明による分子線セルの第2の実施例を示す
断面図である。
【図4】従来のトップヒート分子線セルの構造を説明す
るための断面図である。
【図5】図4のルツボに巻かれたヒーターの構造および
Gaのドロップレットの付着を説明するための図であ
る。
【図6】ヒーターの巻き方(位置)とルツボの温度分布
の関係を説明するための図である。
【符号の説明】
1,13…ルツボ 2,6,12…ヒーター 3,11…リフレクター 4,14…熱電対 5,15…シャッター 16…試料(Ga)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−38367(JP,U) 実開 平3−22067(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 F27B 14/10 C30B 23/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 つばを有するルツボの基部となる部分を
    PBNで形成し、さらにルツボ全体の長さに対し開口部
    より長さ1/3の範囲のルツボの外側部分にグラファイ
    トコーティングを行い、かつ前記つばの下部部分にもグ
    ラファイトコーティングを行い、前記グラファイトをコ
    ーティングした部分を含む外面にさらにPBNをコーテ
    ィングしてなるルツボと、 前記ルツボ内の試料を溶融する発熱体より構成された分
    子線セル。
  2. 【請求項2】 前記発熱体は前記ルツボの上部グラファ
    イトコーティング部外面に近接して配置したトップヒー
    トヒーターである請求項1記載の分子線セル。
  3. 【請求項3】 前記発熱体は前記ルツボの上部グラファ
    イトコーティング部外面およびつばの下部外面に近接し
    て配置したトップヒートヒーターである請求項1記載の
    分子線セル。
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KR101097302B1 (ko) * 2005-04-23 2011-12-23 삼성모바일디스플레이주식회사 증착 소스 유닛, 이를 구비한 증착 장치 및 이를 이용한유기 발광 소자의 제조방법
US8747554B2 (en) * 2006-06-20 2014-06-10 Momentive Performance Materials Inc. Multi-piece ceramic crucible and method for making thereof

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