JP3323468B2 - アルカリ電池用ゲル化剤及びアルカリ電池 - Google Patents

アルカリ電池用ゲル化剤及びアルカリ電池

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ電池用ゲ
ル化剤及びアルカリ電池に関する。更に詳しくは、アル
カリ電解液と亜鉛粉末を主とするアルカリ電池の負極用
のゲル化剤を使用するゲル状負極アルカリ電池用ゲル化
剤及びそれを使用したアルカリ電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アルカリ電池の陰極には、高
濃度のアルカリ電解液(高濃度の水酸化カリウム水溶
液、必要により酸化亜鉛などを含有させたもの)と亜鉛
粉末及び/又は亜鉛合金粉末等の混合物が主として使用
されており、アルカリ電解液中の亜鉛粉末等の沈降防止
の目的で、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩類を架橋
剤で不溶化した比較的粒子の大きな吸水性樹脂などをゲ
ル化剤として使用したものが提案されている。((i)特
公平8−28216号公報、(ii)特公平8−12775
号公報、(iii)特開平10−50303号公報等)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のゲル化剤は亜鉛粉末の沈降防止、電池からの液漏れ、
ゲル化剤の液切れ、電池の生産効率等の点で必ずしも満
足し得なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記状況
に鑑み鋭意検討した結果、驚くべきことに曳糸性、粒径
等を特定範囲に規定したゲル化剤は上記問題点を改良
し、電池の放電特性や寿命、耐衝撃性、作業性等に関し
て極めて好結果を与えることを見出し本発明に到達し
た。
【0005】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は水溶液重合法
または逆相懸濁重合法により得られた(メタ)アクリル
酸及び/又はそのアルカリ金属塩を主構成単量体単位と
する架橋重合体(A)からなる水膨潤性のゲル化剤であ
って、下記(1)(2)(3)の要件を具備するアルカ
リ電池用ゲル化剤である。 要件(1);濃度40重量%水酸化カリウム水溶液中で
ゲル化剤を膨潤した際に、膨潤した粒子が300〜4,
000μmの粒径となるものをゲル化剤中に50重量%
以上含有すること 要件(2);ゲル化剤3重量%を添加した濃度40重量
%水酸化カリウム水溶液の曳糸性が0〜20mmである
こと要件(3);ゲル化剤3重量%を添加した濃度40重量
%水酸化カリウム水溶液の1日後及び60日後の40℃
の粘度が50〜1,000Pa・Sであること
【0006】本発明のゲル化剤は上記(1)(2)
(3)の要件を具備する。要件(1)は、亜鉛粉末の沈
降防止とゲル化剤を電池に挿入する場合に必要な要件で
あり、濃度40重量%水酸化カリウム水溶液中でゲル化
剤を膨潤させた際に、膨潤した粒子が300〜4000
μmの粒径となるものをゲル化剤中に50重量%以上含
有することを必要とし、要件(2)は、ゲル化剤を含む
アルカリ電解液を電池に高速注入する際の液切れを改良
し、電池外部に電解液が付着するのを防止し、電池1個
あたりの電解液の注入量の偏りも小さくなるために必要
であり、ゲル化剤3重量%を添加した水酸化カリウムの
濃度40重量%の水溶液の曳糸性を0〜20mmとし
た。 要件(3):ゲル化剤3重量%を添加した濃
度40重量%水酸化カリウム水溶液の1日後及び60日
後の40℃の粘度が50〜1,000Pa・Sであるこ
と要件(3)については、要件(1)と同様に、亜鉛粉
末の沈降防止とゲル化剤を電池に挿入する場合に必要な
要件であり、ゲル化剤3重量%を添加した濃度40重量
%水酸化カリウム水溶液の1日後及び60日後の40℃
の粘度が50〜1,000Pa・Sであることとした。
【0007】さらに本発明は、上記要件 (1)〜
(3)に加えて要件(4)を具備したアルカリ電池用ゲ
ル化剤である。要件(4)ゲル化剤中における、亜鉛よ
りイオン化傾向の低い金属の含量が0〜15ppmであ
ること要件(4)については、ゲル化剤中の亜鉛のより
イオン化傾向の低い金属があると、使用する電池の構造
や容量、電池へのゲル化剤の添加量にもよるが、電池中
で亜鉛粉末と混入した金属イオンの間で電池を形成し、
電気分解により水素ガスが発生し、電池内部の圧力が上
昇しアルカリ電解液の流出やひどい場合は電池の破損を
引き起こす場合があるので、これらを防止する目的でゲ
ル化剤中における亜鉛よりイオン化傾向の低い金属の含
量を0〜15ppmとした。
【0008】本発明において、アルカリ電池用のゲル化
剤とする架橋重合体(A)は、(メタ)アクリル酸(ア
ルカリ)(アクリル酸及び/若しくはメタクリル酸及び
/又はそのアルカリ金属塩を表す。以下同様の表現をす
る。)を主体としてアリルエーテル型の共重合性の架橋
剤(b)の存在下、水溶液重合法又は逆相懸濁重合法に
より重合を行うことにより得られるのが好ましい。。こ
こで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタク
リル酸を意味し、その金属塩とはカリウム、ナトリウ
ム、リチウム等のアルカリ金属でアクリル酸又はメタク
リル酸を中和した塩である。本発明において、(メタ)
アクリル酸のアルカリ金属による中和は、本発明のゲル
化剤は高濃度のアルカリ水溶液中で使用されるため、架
橋重合体(A)は未中和体であっても、中和体であって
も構わないが、(A)の粘着性低減や分散性改良、
(A)を製造する上での作業性の改良等の目的で(メ
タ)アクリル酸の一部あるいは全てを中和するのが好ま
しい。
【0009】必要により(メタ)アクリル酸の中和を行
う場合は、通常水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物又はその水溶液
をを重合前のモノマー段階、あるいは重合後の含水ゲル
に添加すれば良いが、後述するアリルエーテル型の共重
合性の架橋剤(b)は、架橋剤の水溶性が乏しいため、
(メタ)アクリル酸の中和度が高い状態で重合すると、
所定量の架橋剤(B)を添加しても架橋剤(b)がモノ
マー水溶液から分離し所定の架橋が行えず規定の物性の
架橋重合体(A)が得られない場合があるので、(メ
タ)アクリル酸の中和度を0〜30モル%として重合を
行った後、必要により含水ゲルにアルカリ金属水酸化物
を添加して中和度を調整する方が更に好ましい。本発明
におけるゲル化剤の(メタ)アクリル酸の最終的な中和
度は、30〜100%が好ましく、50〜90%が更に
好ましい。
【0010】本発明において、架橋重合体(A)を作成
するにあたり、モノマーとしては(メタ)アクリル酸
(アルカリ)の重合体を主体として水溶液重合及び又は
逆相懸濁重合を行うが、必要により(メタ)アクリル酸
(アルカリ)と共重合可能な他のモノエチレン性不飽和
単量体を共重合させてもよい。他のモノエチレン性不飽
和単量体としては共重合可能なものであれば特に限定は
ないが、アニオン性エチレン性不飽和単量;例えばマレ
イン酸(アルカリ金属塩)、フマル酸(アルカリ金属
塩)、イタコン酸(アルカリ)等のカルボン酸(塩)基
含有単量体、アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸(アルカリ)、スルホアルキル(メタ)アクリレ
ート、スチレンスルホン酸(アルカリ)等のスルホン酸
(塩)基含有単量体等;ノニオン性の水溶性エチレン性
不飽和単量体;例えば(メタ)アクリルアミド、N−ア
ルキル(炭素数1〜3)置換(メタ)アクリルアミド
[N−メチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリ
ルアミドなど]、N−ビニルアセトアミド、モノヒドロ
キシアルキル(炭素数1〜3)モノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール(重合度:2〜100)モ
ノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
(重合度:2〜100)モノ(メタ)アクリレート、メ
トキシポリエチレングリコール(重合度:2〜100)
モノ(メタ)アクリレート等;他のモノエチレン性不飽
和単量体;例えば(メタ)アルキル(炭素数1〜5)ア
クリレート、酢酸ビニル等を例示することができる。こ
れらのエチレン性不飽和単量体は、所定量の範囲で2種
以上を併用しても良い。これら(メタ)アクリル酸及び
/又はそのアルカリ金属塩以外のエチレン性不飽和単量
体の添加量は、重合時の(メタ)アクリル酸の重量に対
して通常0〜50重量%、好ましくは0〜30重量%で
ある。
【0011】本発明において、(A)を作成するにあた
り、高濃度アルカリ電解液中での曳糸性の低減およびア
ルカリ下でのゲルの安定性を向上させるために、分子内
にアリル基を2個以上有するアリルエーテル型の共重合
性の架橋剤(b)の使用が好ましい。これらアリルエー
テル型の共重合性の架橋剤としては、例えばアルキレン
(炭素数2〜5)グリコールジアリルエーテル、ポリエ
チレングリコールジアリルエーテル(Mw:100〜4
000)等に代表される分子内にアリル基を2個有しか
つ水酸基を有さない架橋剤(b1);グリセリンジアリ
ルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテ
ル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ポリグリ
セリンジアリルエーテル等に代表される分子内にアリル
基を2個有しかつ水酸基を1〜5個有する架橋剤(b
2)、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グ
リセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテ
トラアリルエーテル、テトラアリルオキシエタン等に代
表される分子内にアリル基を3〜10個有しかつ水酸基
を有さない架橋剤(b3);ペンタエリスリトールトリ
アリルエーテル、ジグリセリントリアリルエーテル、ポ
リグリセリン(重合度3〜13)ポリアリルエーテル等
に代表される分子内にアリル基が3〜10個で且つ水酸
基を1〜5個有する架橋剤(b4)等を例示することが
できる。これらアリルエーテル型の架橋剤は2種以上を
併用しても良い。これら、アリルエーテル型の架橋剤
(b)の中で、(b4)は分子内に1〜5個水酸基を有
し、且つ3〜10個のアリル基を3〜10個有するた
め、水溶液重合及び/又は逆相懸濁重合においてアクリ
ル酸及び/又はアルカリ金属塩との相溶性が良く、また
アリル基の数が多いためアリル基特有の共重合性低さを
カバーでき効率的な架橋が行えるので好ましい。
【0012】本発明において(b)の添加量は、使用す
る架橋剤種類、(メタ)アクリル酸の平均重合度にもよ
るが、好ましくは(メタ)アクリル酸(アルカリ)に対
して通常0.05〜2重量%、更に好ましくは0.1〜
1重量%である。添加量が0.05重量%以上では、作
成したゲル化剤のアルカリ水溶液中でのゲル化剤の曳糸
性を低減することが出来、またアルカリ下でのゲル化剤
の安定性を向上させ経時的な粘度低下を防止することが
出来る。また、添加量が2重量%以下であると架橋密度
が高くなりすぎず、アルカリ水溶液に対する吸収量が低
下しないため、ゲル化剤を添加したアルカリ水溶液の粘
度が低くならず、アルカリ電解液の離漿を防止すること
が出来る。本発明において、上記に記載したように架橋
剤としては高濃度のアルカリ下で架橋構造が安定な上記
アリルエーテル型の架橋剤(b)が好ましく、通常の吸
水性樹脂に使用されているトリメチロールプロパントリ
アクリレートなどのエステル型、メチレンビスアクリル
アミドに代表されるアミド型共重合性架橋剤、エチレン
グリコールジグリシジルエーテルに代表されるカルボン
酸との反応型の架橋剤は、強アルカリ下では容易に架橋
構造が分解するため、強アルカリ下でのポリマーの曳糸
性の低減やゲルの長期安定性向上には殆ど効果はない
が、ゲル化剤のアルカリ電解液への分散性の向上や吸収
速度の向上といった目的に関しては、アリルエーテル型
以外の他の架橋剤(c)を少量併用使用しても良い。
【0013】他の架橋剤(c)としては、例えばN,
N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート等に代表される分子内の官能基数が2〜10
の共重合性の架橋剤(c1);例えば、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル等に代表される多価グリシジ
ル化合物、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト等に代表される多価イソシアネート化合物、エチレン
ジアミン等に代表される多価アミン化合物及びグリセリ
ン等に代表される多価アルコール化合物等に代表される
カルボン酸との反応型架橋剤(c2);を例示すること
ができる。これらの反応性架橋剤(c2)を使用した場
合は、架橋剤添加後、任意の段階で、通常100〜23
0℃、好ましくは120〜160℃に加熱し架橋反応を
進行させるのが一般的である。また、これら反応性架橋
剤は、所定量の範囲で2種以上、更には共重合性架橋剤
(c1)と併用しても良い。これら必要により添加する
他の架橋剤(c)の添加量は、(メタ)アクリル酸(ア
ルカリ)の重量に対して、0〜0.5%が好ましく、0
〜0.3%が更に好ましい。
【0014】(メタ)アクリル酸(アルカリ)を主体と
するモノマー水溶液に該アリルエーテル型の架橋剤
(b)を添加溶解し重合する水溶液重合法、又は分散剤
の存在下、疎水性溶媒(例えばヘキサン、トルエン、キ
シレン等)中に同様なモノマー水溶液をヘキサン、トル
エン、キシレン等の有機溶剤中に分散・懸濁して重合す
るいわゆる逆相懸濁重合法のいずれかを利用することに
より、高濃度アルカリ下で、長期間にわたって高粘度の
ゲルを作成し、かつ液切れが極めて良く、かつ大粒径の
ゲルの製造が可能となる。本発明において、(メタ)ア
クリル酸(アルカリ)を水溶液重合法又は逆相懸濁重合
法で重合する方法は、通常の方法で良く、例えばラジカ
ル重合開始剤を用いて重合する方法、放射線、紫外線、
電子線等を照射する方法があげられる。ラジカル重合開
始剤を用いる方法において、この開始剤としてはアゾ化
合物[アゾビスイソバレロニトリル、アゾビスイソブチ
ロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリッ
クアシッド)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’
−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライ
ド等]、無機過酸化物[過酸化水素、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等]、有機過酸
化物[ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパ
ーオキサイド等]、レドックス開始剤[アルカリ金属塩
の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニウム、
重亜硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸等の還元剤
と、アルカリ金属塩の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、
過酸化水素水等の過酸化物の組み合わせ]及びこれらの
2種類以上の併用があげられる。
【0015】この開始剤を用いて重合させる方法は特に
限定されず、例えば重合温度は使用する開始剤の種類に
よっても異なるが、好ましくは−10℃〜100℃、更
に好ましくは(メタ)アクリルの重合度アップするため
に−10℃〜80℃である。開始剤の量に関しても、特
に限定はないが、(メタ)アクリル酸および/またはそ
の金属塩の合計重量に対して、ポリマーの重合度をアッ
プするために好ましくは0.000001〜3.0%、
更に好ましくは0.000001〜0.5%である。水
溶液重合時の重合濃度に関しては、他の重合条件によっ
ても種々異なるが、(メタ)アクリル酸及び/又はその
アルカリ金属塩は、重合濃度をアップすると重合反応と
並行してモノマー自体の疑似架橋(自己架橋)が起こり
易く、吸収量の低下や直鎖ポリマーの平均重合度の低下
を招くこと、また重合時の温度コントロールも行いづら
くポリマーの平均重合度の低下やオリゴマー成分の増加
を招きやすいので、重合濃度は、10〜40重量%が好
ましく、更に10〜30重量%が更に好ましい。また、
重合温度に関しては−10〜100℃が好ましく、−1
0〜80℃が更に好ましい。重合時の溶存酸素量に関し
ては、ラジカル開始剤の添加量にもよるが、0〜2pp
mが好ましく、0〜0.5ppmが更に好ましい。本発
明において、重合時の(メタ)アクリル酸の中和度は、
所定量のアリルエーテル型架橋剤(b)がモノマー水溶
液に完全に溶解できるのであれば特に限定はないが、通
常アリルエーテル型架橋剤(b)は水溶性が乏しく、特
に(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩など水溶液に対
する溶解度は極めて低く所定量のアリルエーテル型架橋
剤(b)を添加しても架橋剤(b)がモノマー水溶液か
ら分離し所定の架橋が行えない場合があるので、重合時
の(メタ)アクリル酸の中和度は0〜30モル%で重合
を行ない必要により重合後に更に中和するのが好まし
く、未中和の状態で重合した後必要により重合後に中和
するのが更に好ましい。また、(メタ)アクリル酸は、
同一条件で重合を行った場合、中和度が低い方が重合度
が上がりやすいため、ポリマーの重合度をアップさせる
ためにも、中和度が低い状態で重合を行った方が好まし
い。
【0016】本発明で使用する重合法の一つである逆相
懸濁懸濁重合法に関しては、ヘキサン、トルエン、キシ
レン等に代表される疎水性有機溶媒中でアクリル酸およ
び/またはそのアルカリ金属塩の水溶液を、分散剤の存
在下、懸濁・分散して重合する重合法であるが、この重
合法においても、上記同様モノマー水溶液中のモノマー
濃度は10〜40質量%が好ましく、10〜30重量%
が更に好ましい。尚、この逆相懸濁重合法に関しては、
重合時分散剤の使用が必須となるが、分散剤としてはH
LBが3〜8のソルビタンモノステアリン酸エステル等
のソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリンモノステア
リン酸エステル等のグリセリン脂肪酸エステル類及び蔗
糖ジステアリン酸エステル等の蔗糖脂肪酸エステル類等
の界面活性剤;エチレン/アクリル酸共重合体やエチレ
ン/酢酸ビニル共重合体のマレイン化物、スチレンスル
ホン酸(Na)/スチレン共重合体の様に分子内に親水
性基を有しかつ、モノマー水溶液を分散させる溶媒に可
溶な高分子分散剤(親水性基;0.1〜20重量%、重
量平均分子量;1,000〜1,000,000)等を
例示できるが、分散剤としては高分子分散剤を使用した
方が、溶媒中でのモノマー水溶液の懸濁粒子を大きくで
き、大粒径の含水ゲルを作成できるので好ましい。
【0017】界面活性剤及び/又は高分子分散剤の添加
量は、疎水性有機溶剤に対して、0.1〜20重量%が
好ましく、0.5〜10重量%が更に好ましい。逆相懸
濁重合におけるモノマー水溶液と疎水性有機溶剤とのW
/O比は、重量換算で0.1〜2.0が好ましく、0.
3〜1.0が更に好ましい。本発明では、(メタ)アク
リル酸(アルカリ)の水溶液を、上記の様なマイルドな
条件で重合することにより、架橋剤を使用しない場合の
ポリマーの平均重合度が、好ましくは5,000〜1,
000,000、更に好ましくは10,000〜1,0
00,000となる条件で重合することが好ましい。平
均重合度が、5,000以上となる条件で重合を行う
と、適量の架橋剤を使用することにより、ゲル化剤を添
加した高濃度アルカリ水溶液の粘度ダウン及び/又は曳
糸性のアップを防止することが出来る。上記重合度の測
定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GP
C法)にて行った。
【0018】一般に、(メタ)アクリル酸(アルカリ)
を重合する方法としては、該水溶液重合や逆相懸濁重合
の他に、アクリル酸を芳香族炭化水素やアルコールなど
の極性溶媒中で重合し極性溶媒に対するモノマーとポリ
マーの溶解度の違いを利用して重合するいわゆる析出
(沈殿)重合法やアクリル酸および/またはそのアルカ
リ金属塩を乳化剤を使用して重合する乳化重合法、アク
リル酸(アルカリ)無溶媒下で重合するいわゆる塊状重
合法等を例示することができるが、析出重合法や乳化重
合法では生成したポリマーが微粒子状になるのが一般的
であり、本発明の目的とするアルカリ水溶液中で亜鉛粉
末の沈降を防止するために必要な大粒径のゲルとなるポ
リマーは得られない。仮に沈殿重合法や乳化重合法たと
えその後造粒を行って乾燥ポリマーの粒径を大きくして
も、その接合部の強度が弱くなるため、アルカリ水溶液
中で機械的に攪拌すると造粒したポリマーの多くがもと
の微粉末状まで破壊されてしまうのでアルカリ水溶液中
で大粒径のゲルをつくる方法としては適さない。
【0019】また、沈殿重合においては、溶媒として、
芳香族炭化水素やアルコール等の極性溶媒中で重合を行
うのが一般的であり、これらの極性溶媒はモノマーの生
長ラジカルに対する連鎖移動定数が高いためこれらの溶
媒中で重合するとポリマーの平均重合度が低下しやすく
またオリゴマーも生成しやすい。塊状重合に関しても、
モノマー濃度を100%に近い状態で重合を行うと、莫
大な重合熱が発生し重合温度のコントロールが極めて難
しくなるため、ポリマーの高分子量化が困難で、オリゴ
マーが多量に生成しやすい。また、沈殿重合において
も、溶媒として芳香族炭化水素やアルコール等の極性溶
媒中で重合を行うのが一般的であり、これらの極性溶媒
はモノマーの生長ラジカルに対する連鎖移動定数が高い
ためこれらの溶媒中で重合するとポリマーの平均重合度
が低下しやすくまたオリゴマーも生成しやすい。これら
アクリル酸単位の平均重合度が低下したポリマーやオリ
ゴマーを多量に含むポリマーは、未架橋のポリマーを架
橋させ曳糸性を低減するために多量の架橋剤の添加が必
要になるが、架橋重合体(A)の高濃度アルカリ水溶液
に対する吸収量に関してはポリマーの分子量に係わら
ず、架橋剤の添加量に比例して低下する傾向があるた
め、曳糸性の低減とポリマー吸収量アップによるアルカ
リ水溶液の粘度アップのバランスがとれず、本発明に記
載した物性を有する架橋重合体の生成が困難になる。更
に、塊状重合の様に(メタ)アクリル酸(アルカリ)を
高濃度で重合すると、モノマーの特性上いわゆる自己架
橋とよばれる一種の疑似架橋反応が重合時並行して進行
し、架橋度のコントロールが極めて困難になり、本発明
所望のゲル化剤の作成は困難である。
【0020】以上のように水溶液重合又は逆相懸濁重合
で重合した架橋重合体(A)は、 (i)アルカリ水溶液中で攪拌等を行っても、ゲルの破壊
等が起こりにくい大粒径のゲルを作成できる。従って、
アルカリ電池用ゲル化剤として用いると、亜鉛粉末は大
粒径のゲルを通過しては沈降できないため、電池として
の放電特性や寿命を向上させる。また大粒径のゲルに
は、亜鉛粉末は入り込めないので、実質上の亜鉛粉末濃
度がアップし亜鉛粉末同士の接触頻度がアップするた
め、放電特性や寿命を向上させるばかりか、大粒径のゲ
ルは流動しずらいので衝撃時にも、電圧や短絡電流の低
下を防止することができる。 (ii)重合温度のコントロールやマイルドな条件で重合が
でき、且つ連鎖移動定数が低い水を溶媒とするためポリ
マーの平均重合度アップやオリゴマー成分の低減が行え
る。従って、電池用のゲル化剤として使用した場合、高
濃度アルカリ水溶液の粘度アップと曳糸性低減の両者を
同時に満足できるため、曳糸性低減によるアルカリ電解
液の電池高速充填時の作業性の向上、かつアルカリ電解
液の高粘度化による亜鉛粉末の安定化による電池特性の
向上を同時に満足できる。
【0021】本発明において、水溶液重合又は逆相懸濁
重合により得た重合体の含水ゲルは、通常乾燥して使用
する。含水ゲルの乾燥方法に関しては、水溶液重合の場
合は、例えば重合ゲルをミートチョッパーやカッター式
の粗砕機でゲルをある程度細分化(細分化のレベルは
0.5〜20mm角程度)あるいはヌードル化し、必要
によりアルカリ金属塩水酸化物を添加して含水ゲルの中
和を行った後、透気乾燥(パンチングメタルやスクリー
ン上に含水ゲルを積層し、強制的に50〜150℃の熱
風を通気させて乾燥する等)や通気乾燥(含水ゲルを容
器中に入れ、熱風を通気・循環させ乾燥、ロータリーキ
ルンの様な機械で更にゲルを細分化しながら乾燥する)
等の方法を例示できる。これらの中で、透気乾燥は短時
間で効率的な乾燥が行えるため好ましい。一方、逆相懸
濁重合の場合の含水ゲルの乾燥方法は、重合した含水ゲ
ルと有機溶媒をデカンテーション等の方法で固液分離し
た後、減圧乾燥(減圧度;100〜50,000Pa程
度)や該通気乾燥を行うのが一般的である。
【0022】水溶液重合における含水ゲルの他の乾燥方
法としては、例えば、特公平8−28216号公報記載
のドラムドライヤー上に含水ゲルを圧縮延伸して乾燥す
る接触乾燥法等があるが、含水ゲルは熱伝導が悪いた
め、乾燥を行うためにドラム上などに含水ゲルの薄膜を
作成する必要がある。しかし、通常市販のドラムドライ
ヤーの材質は、鉄や鉄、クロム、ニッケルなどの亜鉛よ
りイオン化傾向の低い金属で形成されているのが一般的
であるため、含水ゲルあたりのドラム金属面と接触する
頻度が極めて高くなりまた含水ゲルはポリ(メタ)アク
リル酸及び又はそのアルカリ金属塩の含水ゲルであるた
め、ゲル中に溶質する金属イオン含量が多くなる。ま
た、該含水ゲルとドラムとの接触頻度が極めて高く、該
含水ゲルは粘着性が高いため、ナイフの様なものをドラ
ムドライヤーに接触させ乾燥物をドラムドライヤーから
剥離させる必要があり、ドラムとナイフの機械的摩耗た
めドラムあるいはナイフの金属面が摩耗し、金属が乾燥
物中に混入する。以上の様に、ドラムドライヤー等の接
触乾燥法を利用すると、ゲル化剤中に金属イオンや金属
粉末が混入しやすく、これら亜鉛よりイオン化傾向の低
い金属(標準電極電位が亜鉛よりも低い金属のことで、
Cr、Fe、Ni、Sn、Pb、Cu、Hg、Agなど
の原子記号で表せる金属)イオンや金属粉末をかなり多
量に含有したゲル化剤をアルカリ電池用のゲル化剤とし
て使用すると電池中で亜鉛粉末と混入した金属イオンの
間で電池を形成し、電気分解により水素ガスし、電池内
部の圧力が上昇しアルカリ電解液の流出やひどい場合は
電池の破損を引き起こす場合があるので好ましくない。
更に、含水ゲルをドラムドライヤー上などで圧縮延伸し
て乾燥した薄膜フィルム状乾燥物は、その後粉砕を行い
乾燥物の粒径を所望の粒径に調整しても粒子が鱗片状と
成っているため、透気乾燥法や通気乾燥法でブロック状
の乾燥物の粉砕物と比較すると遙かに強度が弱く、高濃
度のアルカリ水溶液中で膨潤させ亜鉛粉末と機械的に攪
拌混合すると、膨潤したゲルが破壊されてしまいゲルが
小さくなるので好ましくない。
【0023】本発明において、含水ゲル乾燥時の乾燥温
度は、使用する乾燥機や乾燥時間等により種々異なる
が、好ましくは、50〜150℃、更に好ましくは80
〜130℃である。乾燥温度が、150℃以上になると
乾燥時の熱によりポリマーが架橋し吸収量が低下し粘度
が低下する場合があり、50℃以下で乾燥に長時間を要
し非効率的である。乾燥時間に関しても、使用する乾燥
機の機種および乾燥温度などにより異なるが、好ましく
は5〜300分、更に好ましくは、5〜120分であ
る。このようにして得られた架橋重合体の乾燥物は、必
要により粉砕して粉末化する。粉砕方法は、通常の方法
でよく、例えば衝撃粉砕機(ピンミル、カッターミル、
スキレルミル、ACMパルペライザー等)や空気粉砕
(ジェット粉砕機等)で行うことができる。尚、乾燥物
の粉砕を行う際も、金属同志回転部が直接接触する様な
粉砕機を使用すると、機械的な摩耗により発生した金属
粉末がゲル化剤中に混入する恐れがあるので好ましくな
い。必要により乾燥した乾燥粉末は、必要により所望の
スクリーンを備えたフルイ機(振動フルイ機、遠心フル
イ機など)を用いて、所望の粒径の乾燥粉末を採取する
ことができる。尚、本発明において、乾燥後の任意の段
階で、除鉄機を用いて混入した鉄などの金属粉末を除去
しても良い。しかし、除鉄機を用いてかなり精密に除鉄
を行っても、除鉄機では磁性のない金属を除去するのは
困難であり、また磁性のある金属に関しても、乾燥した
ポリマー粒子内部に含まれているものや乾燥粒子に付着
しているものは除去できないので、初めからこれら金属
が混入しないように、生産設備に関しても、十分に配慮
することが望ましい。
【0024】本発明において、使用するゲル化剤の粒径
[要件(1)]は、使用する電池の大きさ、亜鉛粉末の
大きさによっても異なるが、通常、40%水酸化カリウ
ム水溶液中でゲル化剤を膨潤攪拌した後のゲル化剤の粒
径が300〜4000μm、更に好ましくは500〜2
000μmなるものをゲル化剤中に50重量%以上含む
様に、乾燥粉末などの粒度を調整する。膨潤したゲル化
剤の平均粒径が300〜4000μmのものが50%以
上であると、電池中での亜鉛粉末の沈降を防止でき、ま
たゲル化剤を電池に挿入する際にも問題が起こらない。
乾燥時の粒径に関しては、ゲル化剤のアルカリ水溶液の
膨潤倍率やアルカリ水溶液中で攪拌した場合のゲルの破
壊度合いにもよるが、本発明のゲル化剤は、アルカリ水
溶液中で攪拌すると、通常一辺が約3〜4倍に膨潤する
ので、100〜1000μmが好ましく、200〜90
0μmが更に好ましい。
【0025】本発明のゲル化剤の曳糸性について[要件
(2)]は、ゲル化剤3重量%を添加した水酸化カリウ
ムの濃度40重量%の水溶液の曳糸性が通常0〜20m
m、好ましくは0〜15mmである。曳糸性が、20m
m以下であると、ゲル化剤を含むアルカリ電解液を電池
に高速注入する際に液切れが良く、電池外部に電解液が
付着せず作業を悪化させないばかりか、電池1個あたり
の電解液の注入量の偏りも小さくなるので好ましい。
【0026】本発明において、膨潤したゲルの粒径[要
件(1)]及び曳糸性[要件(2)]がいずれも所定の
範囲となるゲル化剤を製造するための方法は、既にその
方法を上記に記載してきたが、整理すると以下のとおり
である。 (i)(メタ)アクリル酸及び又はそのアルカリ金属塩を
主体とするモノマー水溶液に、所定量(0.05〜1.
0重量%の範囲、但し、架橋剤量はポリマーの平均重合
度や重合濃度などにより最適点が異なるため、規定の範
囲内での調整が必要)のアリルエーテル型の架橋剤
(B)を添加し、架橋剤をモノマー水溶液に完全かつ均
一に溶解させる。 (ii)架橋剤(B)を添加しない場合のポリマーの平均重
合度が5,000〜1,000,000となり、かつ過
度の自己架橋(重合濃度は40重合%以下が好ましい)
が起こりにくいマイルドな重合条件で、水溶液重合法及
び/又は逆相懸濁重合法により重合を行い、架橋重合体
(A)の含水ゲルを作成する。 (iii)水溶液重合の場合は、得られた含水ゲルに必要に
よりある程度含水ゲルを細分化した後、必要によりアル
カリ金属の水酸化物を添加し中和度を調整し、透気乾燥
法又は通気乾燥法を用いて乾燥する。逆相懸濁重合の場
合は、含水ゲルを固液分離した後、減圧乾燥法又は通気
乾燥法を用いて乾燥する。尚、乾燥時も加熱によるポリ
マー熱架橋を抑制させるために、乾燥温度(品温)15
0℃以下(好ましくは130℃以下)で出きるだけ短時
間で乾燥する。 (iv)乾燥した粉砕物は必要により粉砕し、必要によりフ
ルイ機を用いて、燥物の粒径が100〜1000μmも
のを主体とするゲル化剤作成する。本発明のゲル化剤は
アルカリ水溶液中で攪拌すると通常一辺が約3〜4倍に
膨潤するので、アルカリ水溶液中での粒径が300〜4
000μmが主体とゲル化剤が得られる。 (v)中和度を規定量内で行う。
【0027】さらに本発明のゲル化剤の粘度について
[要件(3)]は、ゲル化剤3重量%を添加した水酸化
カリウムの濃度40重量%の水溶液の初期および60日
後の40℃での粘度が、通常50〜1,000であり、
好ましくは100〜200Pa・Sである。粘度が50
Pa・S以上であると、電池中での亜鉛粉末の沈降を殆
ど防止でき、1、000Pa・S以下であると水酸化カ
リウム水溶液の取り扱い性が比較的容易である。ゲル化
剤を添加した水酸化カリウム水溶液の粘度[要件
(3)]がいずれも所定の範囲となるゲル化剤を製造す
るための方法は、前記の(i)〜(v)に記載した方法が適用
できる。さらに本発明のゲル化剤の亜鉛よりイオン化傾
向の低い金属の含量について[要件(4)]は、使用す
る原料や前記生産設備に関しても十分に配慮を行うこと
より、ゲル化剤中の亜鉛よりイオン化傾向の低い金属の
含量を、ゲル化剤中に0〜15ppm、好ましくは0〜
10ppmとすることができる。ゲル化剤中の亜鉛のよ
りイオン化傾向の低い金属の含量が15ppmを越える
と、使用する電池の構造や容量、電池へのゲル化剤の添
加量にもよるが、電池中で中で亜鉛粉末と混入した金属
イオンの間で電池を形成し、電気分解により水素ガス
し、電池内部の圧力が上昇しアルカリ電解液の流出やひ
どい場合は電池の破損を引き起こす場合があるので好ま
しくない。
【0028】本発明のゲル化剤の、10%水酸化カリウ
ム水溶液中での可溶性成分量は、ゲル化剤の0〜30量
%が好ましく、0〜20重量%が更に好ましい。ゲル化
剤の可溶性成分量が、30重量%以下であるとアルカリ
水溶液の曳糸性のアップや長期的な粘度低下を起こさな
い。可溶性成分量を低下させるためには、ポリマーの平
均重合度をアップさせるか、架橋剤量アップさせれば良
いが、架橋剤量をアップするとゲル化剤の吸収量が低下
し、ゲル化剤を添加したアルカリ水溶液の粘度が低下す
る場合があるので、ポリマーの平均重合度をアップさせ
た方が好ましい。
【0029】本発明のゲル化剤のアルカリ電池への充填
方法は、(a)本発明のゲル化剤、アルカリ電解液溶液
(例えば高濃度の水酸化カリウム水溶液、必要により酸
化亜鉛などを含有する)及び亜鉛粉末(及び/又は亜鉛
合金粉末)を事前混合し陰極物質の混合物を作成し、電
池の陰極容器内にこれを充填してゲル状負極とする方
法、(b)本発明のゲル化剤及び該亜鉛粉末(及び/又
は亜鉛合金粉末)を電池の陰極容器内に充填した後、ア
ルカリ電解液を充填し容器内でゲル状負極を生成する方
法等を例示できるが、亜鉛粉末が電池の陰極容器内に均
一に分散できるため(a)の方法が好ましい。ゲル化剤
の添加量は、陰極容器の構造や該亜鉛粉末の粒径やアル
カリ電解液に対する添加量によっても種々異なるが、ア
ルカリ電解液に対して、0.5〜10重量%が好まし
く、1.0〜5.0重量%が更に好ましい。添加量が、
0.5〜10重量%では、アルカリ電解液の粘度が適度
となり、亜鉛粉末の沈降を防止でき取り扱い性も容易で
ある。
【0030】本発明において、(a)の方法でアルカリ
電池のゲル状負極を作成にあたり、陰極物質の混合物の
充填時の流動性の改善等を目的として、作業性や電池特
性に問題が起こらない範囲で、必要により他のゲル化剤
を併用添加しても良い。他のゲル化剤としては、例え
ば、CMC、天然ガム、ポリ(メタ)アクリル酸及び/
又はそのアルカリ金属塩、微架橋型のポリ(メタ)アク
リル酸及び/又はその塩、本発明のゲル化剤の微粉末、
ポリビニルアルコール等を例示することができる。これ
らの中で、微粉末状の微架橋型のポリ(メタ)アクリル
酸及び/又はその塩、本発明のゲル化剤の微粉等は、樹
脂自体の曳糸性が比較的小さく、かつ陰極物質混合物の
充填時の流動性を与えられるので好ましい。これら必要
により添加する増粘剤の粒径は、乾燥物の平均粒径で
0.1〜100μm、更には0.1〜50μm以下であ
る方が、他のゲル化剤の添加により陰極物質混合物の若
干曳糸性がアップしても、アルカリ下で膨潤した粒子が
小さく、陰極物質混合物の電池あたりの充填量にはさほ
ど影響を与えないので好ましい。これら必要により添加
するゲル化剤の添加量は、アルカリ電解液に対して、0
〜5.0重量%が好ましく、0〜3.0%が更に好まし
い。他のゲル化剤の添加方法は、本発明のゲル化剤と他
のゲル化剤とを事前にドライブレンドした後亜鉛粉末及
びアルカリ電解液等の他の陰極物質とブレンドする方
法、陰極物質の混合物作成時に本発明のゲル化剤とは別
に添加し混合する方法、アルカリ電解液と他のゲル化剤
混合した後、本発明のゲル化剤及び亜鉛粉末とを混合す
る方法等;を例示することができるが、必要により所定
量の他のゲル化剤を添加できる方法であればいずれでも
良い。
【0031】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 (i)ゲル化剤の40重量%水酸化カリウム水溶液に対す
る吸収量、(ii)ゲルの粒径(300〜4000μmの含
量、500〜2000μmの含量)(iii)曳糸性、(iv)
ゲル化剤を添加した40%重量水酸化カリウム水溶液一
日後および60日後の粘度、(v)ゲル化剤中の亜鉛より
イオン化傾向の小さい金属の含量、及び(vi)10%水酸
化カリウム水溶液中での可溶性成分量を下記の方法で試
験した。以下、特に定めない限り、%は重量%を示す。
【0032】(i)40%水酸化カリウム水溶液に対する
ゲル化剤の吸収量:ゲル化剤2.0gを、一方に開口部
を持つ250メッシュのナイロンスクリーンの袋の中に
入れ、40%水酸化カリウム(試薬特級)水溶液の中に
3時間浸せきした後、ナイロンスクリーンを引き上げて
30分間水切りした。同様な操作を空のナイロンスクリ
ーン袋を用いて行い、下式により吸収量を測定した。 吸収量(g/g)=(浸漬後のナイロンスクリーン重量−空試験
のナイロンスクリーン重量)/2
【0033】(ii)40%水酸化カリウム水溶液中攪拌し
た後のゲルの粒径:500mlのポリビーカーにゲル化
剤2gと40%水酸化カリウム水溶液300gを及び回
転子(長さ4cm)入れ、マグネティックスターラーを
用いて、600rpmの速度で室温で3時間攪拌した。
下段にJIS50メッシュ(スクリーン目開き:300
ミクロン)、JIS4.7メッシュ(スクリーン目開
き:4000ミクロン)を配置した直径20cmのフル
イの上に、攪拌した後のアルカリ溶液を注ぎ、40%水
酸化カリウム水溶液で数回洗浄した。30分間水切りし
た後、スクリーンに付着した過剰の水酸化カリウム水溶
液をキムワイフでふき取り、50メッシュのフルイの上
部に残ったゲルの重量を測定し、下式により水酸化カリ
ウム中での300〜4000μmのゲルの含量(%)を
測定した。 300〜4000μmのゲルの含量(%)=100×
[50メッシュ上のゲルの重量(g)]/[2×ゲル化
剤の吸収量(g)] 下段にJIS30メッシュ(スクリーン目開き:500
ミクロン)、JIS8.6メッシュ(スクリーン目開
き:2000ミクロン)を用いて同様な操作を行い、水
酸化カリウム水溶液中でのゲル化の500〜2000μ
mの含量(%)を測定した。 500〜2000μmのゲルの含量(%)=100×
[30メッシュ上のゲルの重量(g)]/[2×ゲル化
剤の吸収量(g)]
【0034】(iii)ゲル化剤3%を含有した40%水酸
化カリウム水溶液の曳糸性:1日後の粘度を測定したゲ
ル化剤のゲルサンプルに、曳糸性試験器(協和化学製)
付属の一方に直径2.5mm長さ10mmの円柱状の結
合部を備えた長さ11mm、幅8mmの回転楕円体のガ
ラス玉を、円柱の付け根までゲルサンプルの中に入れ、
16mm/秒の速度でガラス玉を上昇させ、ゲルからガ
ラス玉を抜き上げた。ガラス玉がゲルサンプルから完全
に分離した時点でガラス玉の上昇を停止させ、曳糸性試
験器付属の測定器を用いて、ゲル上部面からガラス玉が
ゲルから分離した点の距離(mm)を測定した。同様な
操作を計10回行いその平均値を曳糸性(mm)とし
た。
【0035】(iv)ゲル化剤3%を含有した40%水酸化
カリウム水溶液の粘度:250mlの蓋付きの透明なポ
リ容器に、40%水酸化カリウム水溶液200gを入
れ、内容物を攪拌しながらままこにならない様にゲル化
剤6.0gを少量ずつ添加した。全体が均一にゲル化
(あるいは増粘)した後、40℃の恒温恒湿機に入れ密
閉下1日放置した後、デジタルB型粘度計(TOKIM
EC社製)を用いて内容物の粘度を測定し、1日後の粘
度とした。(測定温度:40℃、ローターNo.4、回
転数:3rpm) 粘度の測定が終わったサンプルの一部を密閉し、再度4
0℃の恒温恒湿機に入れ密閉下60日放置した後、デジ
タルB型粘度計を用いて同様な条件で内容物の粘度を測
定し、60日後の粘度とした。
【0036】(v)亜鉛よりイオン化傾向の低い金属の含
量:白金の蒸発皿にゲル化剤3gとイオン交換水4ml
を添加しゲル化させた。ゲル化したサンプルに、濃硫酸
6mlを入れ、白金皿の下からバーナーで加熱し灰化さ
せ、更に電気炉(800℃)で5時間加熱し、完全に灰
化させた。白金皿に少量の純水を数回加え内容物を洗い
流し、20mlのメスフラスコに移して、トータルで2
0mlとし、ICP(インダクティブリーカップリング
プラズマ)を用いてFe、Ni、Cr、Sn、Pb、C
u、Agの金属に関して含量を測定した。別途、標準液
を用いて上記金属の検量線を作成し、検量線を用いて、
各金属の含量を測定した。 金属イオン含量(ppm)=ゲル化在中の(Fe、N
i、Cr、Sn、Pb、Cu、Ag)のトータル量
(g)/ゲル化剤サンプル量(g)
【0037】(vi)10%水酸化カリウム水溶液中での可
溶性成分量:500mlのビーカーにゲル化剤1gと1
0%水酸化カリウム水溶液200gを入れ、マグネティ
ックスターラーを用いて300rpmで3時間攪拌し
た。攪拌した溶液を濾紙(東洋濾紙社製、No.2タイ
プ)で濾過し、濾液を採取した。濾液20gにイオン交
換水30gを加え、10%硫酸水溶液を添加してpHを
7.0に調整し試料溶液とした。ブランクとして、使用
した10%の水酸化カリウム水溶液20gにイオン交換
水30gを添加し、10%硫酸水溶液を添加し、pHを
7.0に調整しブランク溶液を作成した。自動滴定装置
(三菱化学社製、GT−05タイプ)を用いて、試料溶
液に0.01Nの水酸化カリウム水溶液を添加し、試料
溶液のpHが10.0まで一旦調整した後、更に試料溶
液に0.01Nの塩酸水溶液を添加し、試料溶液のpH
が2.7になるまでに要した0.01Nの塩酸水溶液の
ml(Va)を測定した。同様な操作をブランク溶液に
関しても行い、ブランク溶液の塩酸水溶液添加ml(V
b)を測定した。下式−1、2、3により、ゲル化中の
水酸化カリウム水溶液中での可溶性成分量(%)を算出
した。 M=(Va−Vb)×N 式−1 M:試料溶液中のアクリル酸カリウム量(mmol)、N:塩酸水溶液の規定度 W=M×E×D 式−2 W:試料中のアクリル酸カリウム重量、E:アクリル酸カリウム分子量、D:希釈倍率(200/20 ) 可溶性成分量(%)=W(g)×100/サンプル重量(g) 式−3 尚、ゲル化剤の組成がメタクリル酸の場合は、上記Eを
メタクリル酸カリウムの分子量とする。(メタ)アクリ
ル酸以外のモノマーを共重合した重合体に関しては、単
位分子量のあたりのカルボン酸量のを計算し補正する。
【0038】実施例1 2リットルのビーカーに、アクリル酸200gとペンタ
エリスリトールトリアリルエーテル(ダイソー社製)
0.6g(0.3%/アクリル酸)とイオン交換水80
0gを入れ8℃に冷却した。アクリル酸水溶液を1.5
リットルの断熱重合槽に入れ、水溶液に窒素を通じて水
溶液中の溶存酸素量を0.1ppm以下とし、0.1%
の過酸化水素水4.0gと0.1%L−アスコルビン酸
水溶液4.0g及び2,2’−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)ハイドロクロライド(和光純薬工業社製、商
品名:V−50)の10%水溶液1.0gを添加し、重
合が開始するまで水溶液中への窒素パージを継続した。
重合が開始し、アクリル酸水溶液の粘度が上昇し始めた
ので、窒素のパージを停止し、6時間重合した。打点温
度計でアクリル酸水溶液の温度を測定したところ、最高
到達温度は、63℃であった。尚、上記重合において、
架橋剤であるペンタエリスリトールトリアリルエーテル
を除いて重合したポリマーの平均重合度をGPCを用い
て測定したところ、ポリマーの平均重合度は約28,0
00であった。ブロック状の架橋された含水ゲルを断熱
重合槽から取り出し、小型ミートチョッパー(ローヤル
社製)を用いてゲルを3〜10mmに細分化した後、水
酸化ナトリウム(試薬特級)の40%水溶液222g
(中和度80モル%)を加え含水ゲルを中和した。
【0039】中和した含水ゲルを、目開き850ミクロ
ンのSUS製のスクリ−ンの上に、厚さ5cmで積層
し、小型透気乾燥機((株)井上金属社製)を用いて1
20℃の熱風を1時間含水ゲルに透気させて、含水ゲル
を乾燥した。乾燥物をクッキングミキサーを用いて粉砕
し、フルイを用いて210〜850μm(JIS:70
メッシュ〜JIS:18メッシュ)の粒径をものを採取
し、本発明のゲル化剤(1)を得た。本発明のゲル化剤
(1)に関して、ゲル化剤中の金属の含量、ゲル化剤の
40重量%水酸化カリウム水溶液に対する吸収量、ゲル
化剤を添加した40%重量水酸化カリウム水溶液一日後
および60日後の粘度、曳糸性、ゲルの粒径(300〜
4000μmの含量、500〜2000μmの含量)、
及び10%水酸化カリウム水溶液中での可溶性成分量を
測定した。また、実施例2〜5、比較例1〜10につい
ても同様な測定を行った。その結果を表1に示す。
【0040】実施例2 実施例1において、ペンタエリスリトールトリアリルエ
ーテルの添加量を0.2g(0.1%/アクリル酸)と
した以外は、実施例−1と同様な操作を行い、本発明の
ゲル化剤(2)を得た。 実施例3 実施例2で得られた本発明のゲル化剤(2)の粉末10
0gに、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナ
ガセ化成社製、商品名:デナコール810)0.1gと
メタノール7.9g及びイオン交換水2.0gを混合し
た溶液を添加し十分に混合した。混合した粉体を、13
0℃の循風乾燥機に入れ、30分間加熱し、ゲル化剤の
表面架橋を行い、本発明のゲル化剤(3)を得た。
【0041】実施例4 1リットルのビーカーにアクリル酸100gとイオン交
換水272.2g及びペンタエリスリトールトリアリル
エーテル0.2g(0.2%/アクリル酸)を入れ混合
し架橋剤を溶解させた。ビーカーを氷浴で冷却しなが
ら、40%の水酸化ナトリウム水溶液27.8gを添加
し、アクリル酸の一部(20モル%)を中和した。中和
したモノマー溶液を5℃に冷却した後、重合開始剤とし
て過硫酸カリウム0.2gを添加した。攪拌機とコンデ
ンサー(冷却器)を備えた2リットルのセパラブルフラ
スコに、シクロヘキサン1000ml及び分散剤として
スチレンスルホン酸Na/スチレンブロック共重合体1
0gを、湯浴を用いて内容物を60℃に加熱し攪拌し
て、シクロヘキサンに分散剤を溶解させた。セパラブル
フラスコ中のシクロヘキサン液中に窒素を通じてシクロ
ヘキサンの溶存酸素を低減した後、攪拌機を用いてシク
ロヘキサンを攪拌しながら、滴下ロートを用いて該モノ
マー水溶液400gを滴下し、重合温度60℃で逆相懸
濁重合を行い、更にモノマー水溶液の滴下終了後、更に
2時間加熱し、懸濁重合を完結させ、シクロヘキサン中
で粒径の大きな球状の含水ゲルを得た。攪拌機の回転を
停止し、生成した含水ゲルを沈降させた後、デカンテー
ションによりシクロヘキサンを除去し、残った含水ゲル
を数回シクロヘキサンで洗浄し、含水ゲルに付着した分
散剤を除去した。得られた球状の粒径の大きな含水ゲル
を、離型紙の上に広げ、80℃の減圧乾燥機(10,0
00〜20,000Pa)で2時間乾燥させた。乾燥物
の粒径を測定したところ、210〜850μmの含量が
92%であったので、そのまま本発明のゲル化剤(4)
とした。
【0042】実施例5 実施例1で得られた本発明のゲル化剤75gと市販の沈
殿重合で得られた微架橋型ポリアクリル酸微粉末(BF
グッドリッチカンパニー社製、商品名:カーボポール9
41)25gを粉末ブレンドし本発明のゲル化剤(5)
を得た。本発明のゲル化剤(5)に関して、ゲル化剤中
の金属の含量、ゲル化剤の40重量%水酸化カリウム水
溶液に対する吸収量、ゲル化剤を添加した40%重量水
酸化カリウム水溶液一日後および60日後の粘度、曳糸
性、ゲルの粒径(300〜4000μmの含量、500
〜2000μmの含量)、及び10%水酸化カリウム水
溶液中での可溶性成分量を測定した。その結果を表1に
示す。
【0043】比較例1 市販のカルボキシメチルセルロース(CMC2450、
ダイセル化学工業社製)を比較のゲル化剤(I)とし
た。 比較例2 市販の微架橋型ポリアクリル酸微粉末(カーボポール9
41、BFグットリッチカンパニー社製、平均粒径約2
0μm)を比較のゲル化剤(II)とした。 比較例3 市販の沈殿重合法による微架橋型ポリアクリル酸の微粉
末(ジュンロンPW−150、日本純薬製、平均粒径約
20μm)20gにメタノール水溶液(メタノール/水
=70/30の混合物)20gを添加し攪拌して造粒し
た。造粒したもの循風乾燥機で100℃で乾燥した後、
クッキングミキサーで軽く粉砕し、フルイ機を用いて2
10〜850μmのものを採取し比較のゲル化剤(II
I)とした。
【0044】比較例4 実施例1で得られたゲル化剤(1)を、ジェットミル粉
砕機粉砕機を用いて、平均粒径(日本ニューマティック
社製)20μmに粉砕した。粉砕した微粉を20gにメ
タノール水溶液(メタノール/水=70/30の混合
物)10gを添加し攪拌して造粒した。造粒したもの循
風乾燥機で100℃で乾燥した後、クッキングミキサー
で軽く粉砕し、フルイ機を用いて210〜850μmの
ものを採取し比較のゲル化剤(IV)とした。
【0045】比較例5 アクリル酸30gと35%のアクリル酸ナトリウム水溶
液770g、イオン交換水2g、メチレンビスアクリル
アミド0.005g(0.0017%/アクリル酸)と
トリメチロールプロパンジアリルエーテル0.01g
(0.0034%/アクリル酸)を1.5リットルのポ
リビーカーに入れ、氷浴を用いて10℃に冷却した。こ
の溶液に窒素を通じて溶存酸素を低減した後、過硫酸ア
ンモニウム0.2%の過硫酸アンモニウム水溶液5ml
と0.06%のソルビットN水溶液(重合開始剤、アス
コルビン酸系の還元剤)5mlを入れ混合し重合を開始
させた。約2時間で重合が完結し、最高到達温度は約8
5℃に達した。重合後の含水ゲルをポリ容器から取り出
し、ハサミを用いて含水ゲルを1cm角に細分化した。
細分化したゲル約10gを60%メタノ−ル水溶液(メ
タノール/水:60/40の混合物)100gに入れ、
メタノール水溶液中で24時間浸漬した。浸せきした後
の含水ゲルを観察すると、含水ゲルの表面は含水ゲル中
の水が吐き出され白濁してたが、内部は浸漬前の含水ゲ
ルのままであったが、かまわず105℃の循風乾燥機に
入れ、24時間乾燥した。乾燥物をクッキングミキサー
を用いて粉砕し、フルイ機を用いて210〜850μm
のものを採取し比較のゲル化剤(V)とした。
【0046】比較例6 アクリル酸ナトリウム94gとアクリル酸28g、N、
N−メチレンビスアクリルアミド0.5g、水400g
を開閉可能な密閉容器に入れ、窒素雰囲気下で液温を2
0℃とし、0.5%の過硫酸アンモニウム水溶液1gと
0.5%亜硫酸水素ナトリウム1gを添加して混合し重
合を開始した。最高到達温度は約75℃であった。6時
間後に密閉容器から含水ゲルを取り出して、ドラムドラ
イヤーでの乾燥を行うために、数回ミートチョッパーを
通してゲルを0.5〜2mmに細分化した。160℃に
加熱した鉄とクロムの合金から成るドラムドライヤー
(楠木機械社製)と、ドラムドライヤー付属のテフロン
製の加圧ロールの間(クリアランス0.5mm)に細分
化した含水ゲルを入れ、含水ゲルを0.5mmの膜厚で
ドラムドライヤー上に圧延して3分間乾燥した。乾燥
後、ドラムドライヤー付属のナイフ(SUS製)をドラ
ムドライヤーに接触させて、乾燥したフィルムをドラム
ドライヤーから剥離させた。フィルムの膜厚を、膜厚計
で測定したところ厚みは約0.2mmであった。乾燥し
たフィルムをクッキングミキサーを用いて粉砕し、フル
イ機を用いて210〜850μmのものを採取し比較の
ゲル化剤(VI)とした。
【0047】比較例7 アクリル酸100gと、テトラアリルオキシエタン0.
5g、水400gを開閉可能な密閉容器に入れ、窒素雰
囲気下で液温を10℃とし、1%の過酸化水素水1gと
0.5%L−アスコルビン酸水溶液1gして混合し重合
を開始した。最高到達温度は約65℃であった。6時間
後に密閉容器から含水ゲルを取り出して、ドラムドライ
ヤーでの乾燥を行うために、数回ミートチョッパーを通
してゲルを0.5〜2mmに細分化した。160℃に加
熱した鉄とクロムの合金から成るドラムドライヤーと、
ドラムドライヤー付属のテフロン製の加圧ロールの間
(クリアランス0.5mm)に細分化した含水ゲルを入
れ、含水ゲルを0.5mmの膜厚でドラムドライヤー上
に圧延して3分間乾燥した。乾燥後、ドラムドライヤー
付属のナイフ(SUS製)をドラムドライヤーに接触さ
せて、乾燥したフィルムをドラムドライヤーから剥離さ
せた。フィルムの膜厚を、膜厚計で測定したところ厚み
は約0.2mmであった。乾燥したフィルムをクッキン
グミキサーを用いて粉砕し、フルイ機を用いて210〜
850μmのものを採取し比較のゲル化剤(VII)とし
た。
【0048】比較例8 実施例1に使用したペンタエリスリトールトリアリルエ
ーテルの添加量を0.06g(0.03%/アクリル
酸)とした以外は、実施例1と同じ操作を行い比較のゲ
ル化剤(VIII)を得た。 比較例9 実施例1ので添加した重合開始剤(過酸化水素、アスコ
ルビン酸、V−50)の添加量を10倍とし、イオン交
換水のかわりに20%のエタノール水溶液(エタノール
/水=20/80)とした以外は、実施例−1と同様な
操作を行い、比較のゲル化剤(IX)を得た。尚、架橋剤
であるペンタエリルリトールトリアリルエーテルを除い
て重合したポリマーの平均重合度をGPCを用いて測定
したところ、ポリマーの平均重合度は約1,700であ
った。
【0049】比較例10 市販の吸水性樹脂(ジュンロンQP、日本純薬社製、平
均粒径約100μm)を比較のゲル化剤(X)とした。
実施例1〜5で作成したゲル化剤(1)〜(5)及び比
較例1〜10で作成した(I)〜(X)のゲル化剤とアル
カリ電解液を用いて、亜鉛粉末(UNIONMINIE
RES.A.製、品名:004F(2)/68)の沈降
性、注入時間及び注入量のバラツキ、水素ガスの発生
量、モデル電池の持続時間及び耐衝撃性を下記の方法で
測定した。その結果を表2に示す。
【0050】亜鉛粉末の沈降性;1リットルの2軸のニ
ーダー(入江商会社製、品名:PNV−1)に40%水
酸化カリウム水溶液500gとゲル化剤15gを添加
し、50rpmの回転速度で60分間混合し、ゲル状の
水酸化カリウム水溶液を作成した。作成したゲル状の水
酸化カリウム水溶液50gを、密閉可能な容量50ml
のサンプル瓶(直径34mm、高さの77mm、ポリプ
ロピレン製)に入れ、混合時に入った気泡を減圧下で脱
泡し後、平均粒径150μmの亜鉛粉末10gをゲル状
の水酸化カリウム水溶液の上に出来るだけ均一になる様
に添加した。サンプル瓶を密閉し、40℃の恒温槽で3
0日間放置した後、パウダーテスター(ホソカワミクロ
ン社製)付属の装置を用いて、300回スクリュー管を
3cmの高さからタッピング(30回/MIN)して、
亜鉛粉末の沈降を促進させた。タッピングを終了した
後、亜鉛粉末の初期の位置から亜鉛粉末の最も沈降した
距離(mm)を測定し、これを亜鉛粉末の沈降性(m
m)とした。
【0051】注入時間及び注入量のバラツキ;1リット
ルの2軸のニーダーに40%水酸化カリウム水溶液50
0gとゲル化剤15gを添加し、50rpmの回転速度
で60分間混合し、ゲル状の水酸化カリウム水溶液を作
成した。作成したゲル状の水酸化カリウム水溶液をビー
カーに移し、混合時に入った気泡を減圧下で脱泡した。
脱泡したゲル状の水酸化カリウム水溶液を、注入口が5
mmの内径を有し、かつ0.1ml単位の目盛りを有す
る20mlの注射器内部に吸引した。5mlのサンプル
瓶(内径18mm、高さ40mm)の口に高さから、注
射器を2.0ml圧縮してゲル状の水酸化カリウム水溶
液をサンプル瓶注入し、注射器の圧縮を終了した時点か
ら、注射器注入口からゲル状の水酸化カリウム水溶液が
完全に分離した時点までの時間(秒)をストップウオッ
チで測定した。同様な操作を計20回繰り返してその平
均値を注入時間(秒)とした。サンプル瓶に注入された
水酸化カリウム水溶液の重量(20回)を測定し、注入
量の標準偏差(σ)を算出して、注入量のバラツキとし
た。
【0052】水素ガス発生量;50mlのサンプル瓶
(直径34mm、高さの77mm、ポリプロピレン製)
に亜鉛粉末(試薬、粒径約50μm)15g、酸化亜鉛
を飽和させた40%水酸化カリウム水溶液50g、及び
ゲル化剤1.5gを入れ、テフロン製の棒を用いて内容
物を均一に混合した。サンプル瓶に蓋(ガス検知管が挿
入可能な直径約3mmの穴をあけ、その部分をシールテ
ープで塞いだもの)して内部を密閉した後、50℃の恒
温槽に10日間入れた。30日後にサンプル瓶を取り出
し、予め開口しておいた蓋の穴に水素ガス検知管(北川
式ガス検知管、光明理化学工業社製、水素ガス測定範
囲:500〜8000ppm)をサンプル瓶の気相部に
挿入して、気相中の水素ガス濃度を測定した。
【0053】電池の持続時間;1リットルの2軸のニー
ダーに、酸化亜鉛を飽和させた40%の水酸化カリウム
水溶液500gと亜鉛粉末500g及びゲル化剤12.
5gを添加し、70rpmで60分間混合し、ゲル状の
亜鉛電解液を作成した。減圧下で脱泡を行った後、この
亜鉛電解液を用い15gを、図1に示したLR−20型
のモデル電池の負極容器内に注入し、モデル電池を作成
した。作成したモデル電池に、室温(20〜25℃)で
2Ωの外部抵抗を接続して、連続放電し、電圧が0.9
Vに低下するまでの時間を電池の持続時間(hour)
とした。モデル電池作成後、50℃の恒温槽で60日間
放貯蔵したモデル電池に関しても同様な操作を行い、電
池の持続時間を測定した。
【0054】電池の耐衝撃性;上記と同様にして作成し
たモデル電池、室温(20〜25℃)で2Ωの外部抵抗
を接続して連続放電しながら、モデル電池を1mの高さ
から10回連続して落下させ、落下前の電圧と落下直後
の電圧を測定し、下式により耐衝撃性(%)を算出し
た。 耐衝撃性(%)=落下(10回目)直後の電圧(V)/落下前の
電圧(V)×100 モデル電池作成後、50℃の恒温槽で60日間放貯蔵し
たモデル電池に関しても同様な操作を行い、耐衝撃性を
求めた。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【発明の効果】本発明のゲル化剤は次のような効果を奏
する。 (i)本発明のゲル化剤をアルカリ電池に使用した場合、
長期間に渡って、放電の持続時間や耐衝撃性に極めて優
れた電池を作成することができる。 (ii)本発明のゲル化剤を添加したアルカリ電解液は、
液切れが良いため、昨今の電池生産速度の高速化による
アルカリ電解液の高速充填にも十分対応できる。 (iii)充填時の電池1個あたりの電解液の充填量のバラ
ツキが少ないため、大量生産時も均一な品質を有する電
池を生産できる。 (iv)アルカリ電解液中で亜鉛粉末と接触させても殆ど水
素ガスを発生しないため、電池内部の圧力の上昇による
電解液の流出や電池の破損を起こす恐れがない。上記効
果を奏することから、本発明のゲル化剤は、円筒状のア
ルカリ電池のいならず、アルカリボタン電池、酸化銀電
池、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル水素蓄電池な
どの一次及び2次アルカリ電池用のゲル化剤としても有
用である。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルカリ電池の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1.正極端子板 2.収縮チューブ 3.正極剤(MnO2+炭素) 4.外装缶 5.セパレーター 6.集電棒 7.ガスケット 8.負極端子板 9.ゲル負極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−50303(JP,A) 特開 平3−89458(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/00 - 4/62

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶液重合法または逆相懸濁重合法によ
    り得られた(メタ)アクリル酸及び/又はそのアルカリ
    金属塩を主構成単量体単位とする架橋重合体(A)から
    なる水膨潤性のゲル化剤であって、下記(1)(2)
    (3)の要件を具備するアルカリ電池用ゲル化剤。 要件(1);濃度40重量%水酸化カリウム水溶液中で
    ゲル化剤を膨潤した際に、膨潤した粒子が300〜4,
    000μmの粒径となるものをゲル化剤中に50重量%
    以上含有すること 要件(2);ゲル化剤3重量%を添加した濃度40重量
    %水酸化カリウム水溶液の曳糸性が0〜20mmである
    こと要件(3);ゲル化剤3重量%を添加した濃度40重量
    %水酸化カリウム水溶液の1日後及び60日後の40℃
    の粘度が50〜1,000Pa・Sであること
  2. 【請求項2】 さらに下記(4)の要件を具備するもの
    である請求項記載のアルカリ電池用ゲル化剤。 要件(4);ゲル化剤中における、亜鉛よりイオン化傾
    向の低い金属の含量が0〜15ppmであること
  3. 【請求項3】 該ゲル化剤を濃度10重量%水酸化カリ
    ウム水溶液に膨潤した際に、該ゲル化剤の該水溶液への
    可溶性成分量が0〜30重量%である請求項1または2
    記載のアルカリ電池用ゲル化剤。
  4. 【請求項4】 該(A)が分子内にアリル基を2〜10
    個有するアリルエーテル型架橋剤(b)を用いて、平均
    重合度5,000〜1,000,000の重合体を架橋
    した架橋重合体であって、(b)の添加量が(メタ)ア
    クリル酸及び/又はそのアルカリ金属塩の合計重量に対
    して、0.05〜1.0重量%である請求項1〜の何
    れか記載のアルカリ電池用ゲル化剤。
  5. 【請求項5】 該(b)が分子内にアリル基を3〜10
    個有し、且つ分子内に1〜5個の水酸基を有するもので
    ある請求項記載のアルカリ電池用ゲル化剤。
  6. 【請求項6】 該(A)が、中和度が0〜30%の(メ
    タ)アクリル酸(アルカリ金属塩)を主体とする単量体
    を重合させ、必要により重合後に更に中和して得られる
    ものである請求項1〜の何れか記載のアルカリ電池用
    ゲル化剤。
  7. 【請求項7】 該(A)の含水ゲルを乾燥する工程にお
    いて、必要により含水ゲルを細分化した後透気乾燥及び
    /または通気乾燥するか、含水ゲルを固液分離した後減
    圧乾燥及び/又は通気乾燥する方法によって得られる請
    求項1〜の何れか記載のアルカリ電池用ゲル化剤。
  8. 【請求項8】 亜鉛粉末を含有するアルカリ電解液を負
    極とするアルカリ電池において、請求項1〜の何れか
    記載のゲル化剤をアルカリ電解液重量に対して0.5〜
    10重量%添加したアルカリ電池。
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