JP3322201B2 - 薄膜半導体装置の製造方法および製造装置 - Google Patents
薄膜半導体装置の製造方法および製造装置Info
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Description
り、1枚の基板上に複数の光電変換素子が形成され、ま
た直列接続がなされてなる光電変換装置およびその製造
方法に関する。
素子が直列接続されてなる光電変換装置の代表例は薄膜
太陽電池である。薄膜太陽電池は、フレキシブルな絶縁
性基板に、第1電極、薄膜半導体層からなる光電変換層
および第2電極の3層が積層された単一の領域である光
電変換素子(または太陽電池素子)が複数形成されてな
っている。ある光電変換素子の第1電極と隣接する光電
変換素子の第2電極を電気的に接続することを繰り返す
ことにより、最初の光電変換素子の第1電極と最後の光
電変換素子の第2電極とに必要な電圧を出力させること
できる。例えばインバータにより交流化し商用電力源と
して交流100V を得ためには、100V 以上が望まし
く、実際には数10個以上の素子が直列接続される。
は、電極層と光電変換層の成膜と各層のパターニングお
よびそれらの組み合わせ手順により形成される。基板の
面積当りに対する光電変換素子の面積を大きくとるた
め、光電変換素子間の分離線の幅は狭い方が望ましく、
このような加工には加工幅の狭いレーザ加工は適してい
る。
続された薄膜太陽電池を例として、従来技術を説明す
る。図7は従来の基板の両面に電極を有し、直列接続さ
れた薄膜太陽電池を示し、(a)は薄膜太陽電池面の平
面図、(b)は裏面の平面図である。また、図8は従来
の電極を基板の両面に有する直列接続された薄膜太陽電
池を示し、図7における線ABCDおよび線BQCに沿
っての断面図である。また、図9は従来の電極を基板の
両面に有する薄膜太陽電池を示し(a)は図7における
EE断面図であり、(b) 図7におけるFF断面図であ
る。この例では6個の太陽電池素子が直列接続されてい
る。
は第1電極層、光電変換層および第2電極層が積層され
(基板のこの面を表側とする)パターニングされて太陽
電池素子が形成され、基板の反対側面(裏面)には第3
電極層および第4電極層が積層され、パターニングされ
て裏面電極が形成されている。先ず、接続孔h1が開け
られた基板1に第1電極層その反対面に第3電極層を成
膜すると、接続孔h1の内壁で第1電極層と第3電極層
とが重なり、接続されて導通する。
て、下電極l1〜l6を形成した後、集電孔h2を開け
る。次に、a-Siからなる光電変換層の成膜および第2電
極層の成膜をおこなう。第2電極層の成膜では基板両端
部と中央の2列の直列接続光電変換素子の隣接する部分
にはマスクを被せ、接続孔h1に第2電極層が成膜され
ないようにする。そして第4電極層の成膜(裏側全面)
を行ない、集電孔h2の内壁で第2電極層と第4極層と
を重ねて導通させる。次に、光電変換層と第2電極層、
および第3電極層と第4電極の積層をレーザ加工し、そ
れぞれ上電極u1〜u6、電力取り出し電極o1、o2
および接続電極e12〜e56を形成する。全ての薄膜
太陽電池素子を一括して囲う周縁、および2列の直列接
続薄膜太陽電池素子の隣接する境界には(周縁導電部f
の内側)分離線g1がある。分離線g1の中は基板表面
が露出している。裏側では、全ての電極を一括して囲う
周縁部f、および2列の直列接続電極の隣接する境界に
は(周縁導電部fの内側)分離線g2がある。分離線g
2の中にはどの層も無い。
極o1−集電孔h2−上電極u1、光電変換層、下電極
l1−接続孔h1−接続電極e12−集電孔h2−上電
極2、光電変換層、下電極l2−・・・−接続電極e5
6−集電孔h2−上電極u6、光電変換層、下電極l6
−接続孔h1−電力取り出し電極o2の順の光電変換素
子の直列接続が完成する。
xyステージに装着された薄膜が形成された基板1にレ
ーザビームが一定の周波数のパルスで照射され、薄膜の
照射された部分は除去される(加工される)。除去部分
の形状はxyステージの移動に従った幅の狭い線状(ラ
イン)となる。全てのレーザ加工ラインには、xyステ
ージの速度すなわち加工速度の安定した定速領域で加工
された状態と、定速領域の前後に付随する加減速領域で
加工した状態が生ずる。
の重複は一定であり、加工ラインの幅や形状は一定であ
る。しかし、加減速領域で加工されたラインの状態は幅
や形状が一定でないので、これを避けるため、通常は、
加工距離を必要なライン長さより長くとり、光電変換部
の周縁部fに食い込んだ部分をxyステージの加減速領
域として用いている。しかし、この光電変換部の周縁部
fは、光電変換部の膜構成と同じであるために、加減速
領域では、xyステージの速度が遅くなるために、レー
ザパルスの重複が増え、レーザ光の投入エネルギーが増
加し、除去された部分の周縁部のみならず、加工面と反
対側の面の薄膜にもダメージを与えてしまっていた。ダ
メージを受けた薄膜は、基板との付着力も低下するため
に、以降の製造プロセス時に剥がれピンホールの原因と
なったり、外観不良の原因になっていた。
膜にレーザ加工によるダメージを生じさせない薄膜半導
体装置の製造方法および製造装置を提供することであ
る。
めに、本発明によれば、絶縁性の基板の表面に第1電極
層、光電変換層および第2電極層からなる光電変換素子
を形成し、これと反対の面に第3電極層と第4電極層か
らなる接続電極を備え、前記光電変換素子および接続電
極を互いにずらして単位部分にパターニングしてなり、
前記第2電極形成領域外に形成した直列接続用の接続孔
および第2電極形成領域内に形成した集電孔を介して、
前記パターニングされて隣り合う光電変換素子を電気的
に直列に接続してなる薄膜半導体装置のパターニング方
法として、被加工物にレーザビームを照射するレーザ光
源と、被加工物が配置され、レーザ光源に相対的に移動
するxyステージとを備えたレーザ加工装置を用いて、
前記加工物である絶縁性の基板上の両面に形成された半
導体や金属などの薄膜にレーザ加工により除去部分を形
成する薄膜半導体装置の製造方法において、前記xyス
テージの移動の定速領域の前後に付随する加減速領域す
なわち、レーザパルスの重複が定速領域に対して異なる
領域では、レーザ光を遮断または発振停止して前記薄膜
に照射させないこととする。ここで、レーザ光の遮断
は、レーザ光源部に設けられたシャッターによって行わ
れるか、 xyステージに装着されたマスクによって行
われることがよい。また、別の本発明によれば、被加工
物にレーザビームを照射するレーザ光源と、被加工物が
配置され、レーザ光源に相対的に移動するxyステージ
とを備えたレーザ加工装置を用いて、前記被加工物であ
る絶縁性の基板上の両面に形成された半導体や金属など
の薄膜にレーザ加工により除去部分を形成する薄膜半導
体装置の製造方法において、前記xyステージの移動の
定速領域の前後に付随する加減速領域は、最上層がレー
ザ光に対し高反射である薄膜領域内に収められることと
する。ここで、レーザ光に対し高反射である薄膜をレー
ザ加工するために、この薄膜の少なくともレーザ加工部
分には低反射率の薄膜が積層されていることがよい。
尚、被加工物は、絶縁性の基板の少なくとも1面に第1
電極、光電変換層および第2電極層が積層された光電変
換素子が複数形成されており、反対側の基板面に各光電
変換素子の直列接続用の電極または電力取り出し用電極
である裏面電極が形成され、光電変換素子が直列接続さ
れてなる薄膜半導体装置であることが好適である。さら
に別の本発明によれば、絶縁性の基板の表面に第1電極
層、光電変換層および第2電極層からなる光電変換素子
を形成し、これと反対の面に第3電極層と第4電極層か
らなる接続電極を備え、前記光電変換素子および接続電
極を互いにずらして単位部分にパターニングしてなり、
前記第2電極形成領域外に形成した直列接続用の接続孔
および第2電極形成領域内に形成した集電孔を介して、
前記パターニングされて隣り合う光電変換素子を電気的
に直列に接続してなる薄膜半導体装置のパターニング装
置として、被加工物にレーザビームを照射するレーザ光
源と、被加工物が配置され、レーザ光源に相対的に移動
するxyステージとを備えたレーザ加工装置であって、
前記被加工物である絶縁性の基板の両面に形成された半
導体や金属などの薄膜にレーザ加工により除去部分を形
成する薄膜半導体装置の製造装置において、前記xyス
テージの移動の定速領域に付随する加減速領域でのレー
ザ光の照射を無くす手段として、前記レーザ光源の絞り
込まれる前のレーザ光を遮断するシャッターが設けられ
ていることとする。さらに異なる本発明によれば、絶縁
性の基板の表面に第1電極層、光電変換層および第2電
極層からなる光電変換素子を形成し、これと反対の面に
第3電極層と第4電極層からなる接続電極を備え、前記
光電変換素子および接続電極を互いにずらして単位部分
にパターニングしてなり、前記第2電極形成領域外に形
成した直列接続用の接続孔および第2電極形成領域内に
形成した集電孔を介して、前記パターニングされて隣り
合う光電変換素子を電気的に直列に接続してなる薄膜半
導体装置のパターニング装置として、被加工物にレーザ
ビームを照射するレーザ光源と、被加工物が配置され、
レーザ光源に相対的に移動するxyステージとを備えた
レーザ加工装置であって、前記被加工物である絶縁性の
基板の両面に形成された半導体や金属などの薄膜にレー
ザ加工により除去部分を形成する薄膜半導体装置の製造
装置において、前記xyステージの移動の定速領域に付
随する加減速領域でのレーザ光の照射を無くす手段とし
て、前記xyステージにレーザビームを遮断するマスク
またはマスクとマスクを固定する枠とが設けられている
こととする。
られたシャッターによって行われると良い。前記レーザ
光の遮断はxyステージに装着されたマスクによってな
されると良い。被加工物にレーザビームを照射するレー
ザ光源と、被加工物が配置され、レーザ光源に相対的に
移動するxyステージとを備えたレーザ加工装置を用い
て、前記被加工物である絶縁性の基板上の両面に形成さ
れた半導体や金属などの薄膜にレーザ加工により除去部
分を形成する薄膜半導体装置の製造方法において、前記
xyステージの移動の定速領域の前後に付随する加減速
領域は、最上層がレーザ光に対し高反射である薄膜領域
内に収められることとする。
ーザ加工するために、この薄膜の少なくともレーザ加工
部分には低反射率の薄膜が積層されていると良い。前記
被加工物は、絶縁性の基板の少なくとも1面に第1電極
層、光電変換層および第2電極層が積層された光電変換
素子が複数形成されおり、反対側の基板面に各光電変換
素子の直列接続用の電極または電力取り出し用電極であ
る裏面電極が形成され、光電変換素子が直列接続されて
なる薄膜半導体装置であると良い。
光源と、被加工物が配置され、レーザ光源に相対的に移
動するxyステージとを備えたレーザ加工装置であっ
て、前記被加工物である絶縁性の基板上の両面に形成さ
れた半導体や金属などの薄膜にレーザ加工により除去部
分を形成する薄膜半導体装置の製造装置において、前記
レーザ光源の絞り込まれる前のレーザビームを遮断する
シャッターが設けられていることとする。
光源と、被加工物が配置され、レーザ光源に相対的に移
動するxyステージとを備えたレーザ加工装置であっ
て、前記被加工物である絶縁性の基板上の両面に形成さ
れた半導体や金属などの薄膜にレーザ加工により除去部
分を形成する薄膜半導体装置の製造装置において、前記
xyステージにレーザビームを遮断するマスクまたはマ
スクとマスクを固定する枠とが設けられていることとす
る。
加減速領域ではシャッターまたはマスクにより、レーザ
パルスを遮断して被加工物にレーザビームを照射しない
ようにしたので、レーザパルスの重複増加が原因で起こ
る加工面と反対側の面の薄膜にダメージを生じさせな
い。
域が高反射率の薄膜上に来るようにしたので、レーザ光
の一部は反射され、高反射率の薄膜を加工することはで
きない。従って、上記と同様に何方の面の薄膜にもダメ
ージは生じない。また、高反射率の薄膜の上に低反射率
の薄膜を積層したので、低反射率の薄膜を被覆した部分
では高反射率の薄膜の反射率は適度に低下し、高反射率
の薄膜を定速でレーザ加工し、加減速領域を低反射率膜
で被覆しない部分とすることにより所定の形状のレーザ
加工をダメージを生じさせずに行うことができる。
る。 実施例1 図1は本発明に係るシャッタを有するレーザ加工装置の
概要を示すx駆動軸に平行な断面図である。基板1はx
y方向に駆動されるxyステージ21に装着されてい
る。レーザ光源部22から出射されたレーザビームLB
はミラーMにより基板1に垂直方向を変えられレンズ2
4により基板面に絞られて、その部分の基板上の薄膜を
加工する(除去する)。レーザ光源部22の前部に設置
されたシャッター2sは開閉され開時にはレーザビーム
LBを通し、閉時には遮ることができる。これらの光学
系は静止している。制御部25は、所定の加工形状に従
って、xyステージ21の移動速度または位置とシャッ
ター2sの開閉を連動して、制御することができる。
テージ21を制御する制御部25が、xyステージ6の
加減速領域で、シャッター3を閉じるように制御する場
合について説明する。図2は本発明に係るシャッタを有
するレーザ加工装置の動作を示すグラフである。横軸は
xyステージの静止、移動そして静止に至る間の移動距
離(直線)を示している。グラフ(a)はこの移動時の
xyステージの速度プロファイルを示し、始動時および
終了時は加減速領域v2であり、一定速度での移動時は
定速領域v1である。従来の加工領域(c)の加工領域
c3は移動距離であり、加減速領域v2内でも加工を行
うので、除去部分の周辺の薄膜は剥離を生じやすく、加
工面の基板反対側面の薄膜にダメージを与えることもあ
った。本発明の加工域(b)では加減速領域v2ではシ
ャッターを閉じ、加工を行わず(非加工域c2)、定速
領域v1内ではシャッターを開け、加工を行う(加工域
c1)。従って、加減速領域v2内で加工を行った時に
生ずる形状不良や剥離および反対側面の薄膜への膜ダメ
ージを生じさせない。
て試作した薄膜太陽電池を示し、(a)は表面の平面図
であり、(b)は裏面の平面図である。符号は図7に同
じであり説明は省略する。本実施例では、基板1に厚さ
50μm のポリイミド基板を用い、基板1にパンチを用
いて、接続孔h1を開け、基板1の一面(表面または表
側とする)に第1電極層として、スパッタによりアルミ
ニウムを厚さ0.1μm 成膜し、これと反対の面(裏面
または裏側とする)には、第3電極層として、銀を厚さ
0.2μm成膜した。接続孔h1の内壁で第1電極層と
第3電極層とは重なり、接続導通する。この後、本発明
のレーザ加工装置を用い、第1電極層のレーザ加工(図
2参照)を行った。
射されないため、従来問題であった加減速領域での第1
電極層の膜ダメージ(図9の膜ダメージDm)を無くすこ
とができた。そして、膜ダメージによる、剥離が原因で
発生する、ピンホールや外観不良を無くすことができ
た。そして、再度パンチを用いて、集電孔h2を開けた
後、表側に、光電変換層としてa-Si層をプラズマCVD
により成膜し、さらに第2電極層として表側にITO層
を厚さ0.07μm 成膜した。但し、ITO層は、2つ
の素子列の間とこれに平行な基板の両側端部にはマスク
を掛け接続孔h1には成膜しないようにし、光電変換素
子部のみに成膜した。
ル電極を厚さ0.2μm 成膜した。第4電極層の成膜に
より、集電孔h2の内壁で第2電極層と第4電極層とが
重なり、導通する。表側では、第1電極層のレーザ加工
と同様に、本発明の装置を用いてレーザ加工により下電
極と同じパターンの分離線を入れ、個別の第2電極とを
形成し、裏側でも同様に、第3電極層と第4電極層とを
同時にレーザ加工し個別の接続電極e12ないしe5
6、および電力取り出し電極o1、o2を形成した。
の加工時と同様であり、また表面の第2電極層の加工時
に裏面の第3および第4電極層に膜ダメージを生じなか
った。また、裏面の第3電極層および第4電極層の加工
時に、表面の光電変換素子構成膜に膜ダメージを生じな
かった。こうして、電力取り出し電極o1−集電孔h2
−上電極u1、光電変換層、下電極l1−接続孔h1−
接続電極e12−上電極u2、光電変換層、下電極l2
−接続電極e23−・・・−上電極u6、光電変換層、
下電極l6−接続孔h1−電力取り出し電極o2なる直
列接続を完成させた。
加減速領域では、シャッターによりレーザ光を遮光する
ことにより、加工面に対し反対側の面の膜ダメージを無
くしその結果、前記膜ダメージが原因となる膜剥がれを
無くし、ピンホールによる薄膜太陽電池特性の低下や膜
剥がれによる外観不良を無くした。さらに、本装置は、
定速領域内の任意の位置でレーザ光を遮断するようにシ
ャッターを開閉制御することもできるため、薄膜太陽電
池発電領域内部でレーザ光を遮断するような、複雑なパ
ターン形成にも適用することができる。 実施例2 本実施例では、遮光マスクを用いて、xyステージの加
減速領域でのレーザ光を遮断した場合の薄膜太陽電池の
製造方法を記す。
ーザ加工装置のx軸方向の断面図である。本図は図1と
殆ど同じなので異なる部分の符号のみを説明する。遮光
マスク2mは薄膜太陽電池の電極形状に対応して、xy
ステージの加減速領域では基板を覆うように作製されて
いる。図5は本発明に係る遮光マスクの基板およびxy
ステージに対する位置を示した図で、(a)は平面図、
(b)および(c)は(a)のxx断面図で、(b)は
基板装着作業時であり、(c)はレーザ加工時である。
遮光マスク2mは、基板1のxyステージへの装着時に
は、遮光マスク2mとxyステージ21との間に基板が
挿入できる余地を残すように持ち上げられ、基板1を装
着後は、xyステージ6側に移動され、xyステージ6
に基板1を固定している。
配置された遮光マスクが、レーザ光を遮断することによ
り、基板上の薄膜の除去を防ぐ。遮光マスクは、レーザ
光によるダメージの少ない、テトラフルオロエチレン板
などを用いると良い。また、遮光マスクのレーザ光によ
るダメージを低減するために、加工面からマスク上面ま
での距離を大きくし、マスク面のレーザ出力密度を低減
することも有効な手段である。
因する、形状不良や膜剥離は生じなかった。本実施例で
用いた遮光マスク方式は、シャッターを用いたレーザ光
遮断方式に比べ、単純なパターンに適しており、制御を
特に必要としないといった利点がある。 実施例3 この実施例では、レーザ加工装置側ではなく、レーザ光
を反射する薄膜を電極層薄膜として用いたレーザ加工方
法について説明する。
陽電池の平面図を示し、(a)は第1電極層成膜後の表
面であり、(b)は第4電極層成膜後の裏面である。図
にはこれらの工程後に行われる予定のレーザ加工による
分離線と電極も示してある。以下にこの製作工程を基に
本発明を説明する。本実施例では、基板1に厚さ50μ
m のアラミド基板を用い、基板1にパンチを用いて、接
続孔h1を開け、基板1の片側(表側とする)に第1電
極層(高反射率層Lr)としてスパッタにより高反射率
金属である銀を全面に0.1μm の厚さで成膜し、その
上に(低反射率層Ln)ITO層Liを0.07μm の
厚さで、薄膜太陽電池発電部より一回り大きい領域だけ
にマスク成膜した。これと反対の面(裏側とする)に
は、第3電極層として、銀電極を厚さ0.2μm 成膜し
た。接続孔h1の内壁で第1電極層と第3電極層とは重
なり、導通する。成膜後、レーザ加工装置を用い、第1
電極層のレーザ加工を行った。
する銀電極が露出した場所をxyステージ加減速領域と
し、薄膜太陽電池発電部内の銀層/ITO層を加工する
レーザ出力では、xyステージ加減速領域の銀が除去さ
れないようにした。こうすることにより、第1電極加工
時のレーザ光によるxyステージ加減速領域の第3電極
層のダメージも防止した。
を開けた後、表側に、光電変換層としてa-Si層をプラズ
マCVDにより、薄膜太陽電池発電部より一回り大きい
領域だけに成膜し、さらに第2電極層として表側にIT
O層を0.07μm 成膜した。但し、ITO層は、2つ
の素子列の間とこれに平行な基板の両側端部にはマスク
を掛け接続孔h1には成膜しないようにし、薄膜太陽電
池発電部のみに成膜した。
Ln)としてニッケル層を厚さ0.2μm で、第1電極
層におけるITO層Liと同様に薄膜太陽電池発電部よ
り大きく第4電極層領域より小さい領域にのみ成膜し
た。第4電極層の成膜により、集電孔h2の内壁で第2
電極層と第4電極層とが重なり、導通する。表側では、
第1電極層のレーザ加工と同様に、レーザ加工により下
電極と同じパターンの分離線を入れ、個別の第2電極と
を形成し、裏側でも同様に、第3電極層と第4電極層と
を同時にレーザ加工し接続電極e12ないしe56、お
よび電力取り出し電極o1、o2をそれぞれ形成した。
加工においても、高反射率を有する銀電極(第3電極層
L3)は、薄膜太陽電池発電部内の第3電極層と第4電
極層の積層部を除去するレーザ出力では、加工できない
ため、裏側の第1電極層がダメージを受けることはなか
った。これは第2電極層の加工時でも同様である。ま
た、本実施例のように、第1電極層や第3電極層が、高
反射率電極である場合は、電極層自体が反対側の面の薄
膜に対する保護膜の役割を果たすことから、製造工程上
の無駄が無い。
ニッケル電極層を選択形成することからロールツーロー
ル搬送方式で薄膜を形成する場合は、ステップ成膜に適
している。
ムを照射するレーザ光源と、被加工物が配置され、レー
ザ光源に相対的に移動するxyステージとを備えたレー
ザ加工装置を用いて、前記被加工物である絶縁性の基板
上の両面に形成された半導体や金属などの薄膜にレーザ
加工により除去部分を形成する薄膜半導体装置の製造方
法において、xyステージの加減速領域ではシャッター
またはマスクにより、レーザパルスを遮断して被加工物
にレーザビームを照射しないようにしたので、レーザパ
ルスの重複増加が原因で起こる加工面と反対側の面の薄
膜にダメージを生じさせない。
域が高反射率の薄膜上に来るようにしたので、レーザ光
の一部は反射され、高反射率の薄膜を加工することはで
きない。従って、上記と同様に何方の面の薄膜にもダメ
ージは生じない。また、高反射率の薄膜の上に低反射率
の薄膜を積層したので、低反射率の薄膜を被覆した部分
では高反射率の薄膜の反射率は適度に低下し、高反射率
の薄膜を定速でレーザ加工し、加減速領域を低反射率膜
で被覆しない部分とすることにより所定の形状のレーザ
加工をダメージを生じさせずに行うことができる。
膜にダメージを与えずにレーザ加工を施すことができる
ので、レーザ加工に起因する特性不良や外観不良は減少
し薄膜半導体装置を歩留り良く製造することができる。
また、薄膜半導体装置はシャッタやマスクを備えている
ので、上記の製造方法を効果的に実施することに寄与で
きる。
の概要を示すx駆動軸に平行な断面図
の動作を示すグラフ
薄膜太陽電池を示し、(a)は表面の平面図であり、
(b)は裏面の平面図
置のx軸方向の断面図
ージに対する位置を示した図で(a)は平面図、(b)
および(c)は(a)のxx断面図で、(b)は基板装
着作業時であり、(c)はレーザ加工時
面図を示し、(a)は第1電極層成膜後の表面であり、
(b)は第4電極層成膜後の裏面
た薄膜太陽電池を示し、(a)は薄膜太陽電池面の平面
図、(b)は裏面の平面図
た薄膜太陽電池を示し、図7における線ABCDおよび
線BQCに沿っての断面図
を示し(a)は図7におけるEE断面図であり、(b)
図7におけるFF断面図
Claims (8)
- 【請求項1】絶縁性の基板の表面に第1電極層、光電変
換層および第2電極層からなる光電変換素子を形成し、
これと反対の面に第3電極層と第4電極層からなる接続
電極を備え、前記光電変換素子および接続電極を互いに
ずらして単位部分にパターニングしてなり、前記第2電
極形成領域外に形成した直列接続用の接続孔および第2
電極形成領域内に形成した集電孔を介して、前記パター
ニングされて隣り合う光電変換素子を電気的に直列に接
続してなる薄膜半導体装置のパターニング方法として、 被加工物にレーザビームを照射するレーザ光源と、被加
工物が配置され、レーザ光源に相対的に移動するxyス
テージとを備えたレーザ加工装置を用いて、前記加工物
である絶縁性の基板上の両面に形成された半導体や金属
などの薄膜にレーザ加工により除去部分を形成する薄膜
半導体装置の製造方法において、 前記xyステージの移動の定速領域の前後に付随する加
減速領域すなわち、レーザパルスの重複が定速領域に対
して異なる領域では、レーザ光を遮断または発振停止し
て前記薄膜に照射させないことを特徴とする薄膜半導体
装置の製造方法。 - 【請求項2】前記レーザ光の遮断は、レーザ光源部に設
けられたシャッターによって行われることを特徴とする
請求項1に記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】前記レーザ光の遮断は、xyステージに装
着されたマスクによって行われることを特徴とする請求
項1に記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】被加工物にレーザビームを照射するレーザ
光源と、被加工物が配置され、レーザ光源に相対的に移
動するxyステージとを備えたレーザ加工装置を用い
て、前記被加工物である絶縁性の基板上の両面に形成さ
れた半導体や金属などの薄膜にレーザ加工により除去部
分を形成する薄膜半導体装置の製造方法において、 前記xyステージの移動の定速領域の前後に付随する加
減速領域は、最上層がレーザ光に対し高反射である薄膜
領域内に収められることを特徴とする薄膜半導体装置の
製造方法。 - 【請求項5】前記レーザ光に対し高反射である薄膜をレ
ーザ加工するために、この薄膜の少なくともレーザ加工
部分には低反射率の薄膜が積層されていることを特徴と
する請求項4に記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】前記被加工物は、絶縁性の基板の少なくと
も1面に第1電極、光電変換層および第2電極層が積層
された光電変換素子が複数形成されており、反対側の基
板面に各光電変換素子の直列接続用の電極または電力取
り出し用電極である裏面電極が形成され、光電変換素子
が直列接続されてなる薄膜半導体装置であることを特徴
とする請求項4または5に記載の薄膜半導体装置の製造
方法。 - 【請求項7】絶縁性の基板の表面に第1電極層、光電変
換層および第2電極層からなる光電変換素子を形成し、
これと反対の面に第3電極層と第4電極層からなる接続
電極を備え、前記光電変換素子および接続電極を互いに
ずらして単位部分にパターニングしてなり、前記第2電
極形成領域外に形成した直列接続用の接続孔および第2
電極形成領域内に形成した集電孔を介して、前記パター
ニングされて隣り合う光電変換素子を電気的に直列に接
続してなる薄膜半導体装置のパターニング装置として、 被加工物にレーザビームを照射するレーザ光源と、被加
工物が配置され、レーザ光源に相対的に移動するxyス
テージとを備えたレーザ加工装置であって、前記被加工
物である絶縁性の基板の両面に形成された半導体や金属
などの薄膜にレーザ加工により除去部分を形成する薄膜
半導体装置の製造装置において、 前記xyステージの移動の定速領域に付随する加減速領
域でのレーザ光の照射を無くす手段として、前記レーザ
光源の絞り込まれる前のレーザ光を遮断するシャッター
が設けられていることを特徴とする薄膜半導体装置の製
造装置。 - 【請求項8】絶縁性の基板の表面に第1電極層、光電変
換層および第2電極層からなる光電変換素子を形成し、
これと反対の面に第3電極層と第4電極層からなる接続
電極を備え、前記光電変換素子および接続電極を互いに
ずらして単位部分にパターニングしてなり、前記第2電
極形成領域外に形成した直列接続用の接続孔および第2
電極形成領域内に形成した集電孔を介して、前記パター
ニングされて隣り合う光電変換素子を電気的に直列に接
続してなる薄膜半導体装置のパターニング装置として、 被加工物にレーザビームを照射するレーザ光源と、被加
工物が配置され、レーザ光源に相対的に移動するxyス
テージとを備えたレーザ加工装置であって、前記被加工
物である絶縁性の基板の両面に形成された半導体や金属
などの薄膜にレーザ加工により除去部分を形成する薄膜
半導体装置の製造装置において、 前記xyステージの移動の定速領域に付随する加減速領
域でのレーザ光の照射を無くす手段として、前記xyス
テージにレーザビームを遮断するマスクまたはマスクと
マスクを固定する枠とが設けられていることを特徴とす
る薄膜半導体装置の製造装置。
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JP00206098A JP3322201B2 (ja) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | 薄膜半導体装置の製造方法および製造装置 |
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JP00206098A JP3322201B2 (ja) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | 薄膜半導体装置の製造方法および製造装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11204815A JPH11204815A (ja) | 1999-07-30 |
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-
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- 1998-01-08 JP JP00206098A patent/JP3322201B2/ja not_active Expired - Fee Related
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