JP3320344B2 - ライブラリ装置用カートリッジ移送ロボットおよびライブラリ装置 - Google Patents

ライブラリ装置用カートリッジ移送ロボットおよびライブラリ装置

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JP3320344B2
JP3320344B2 JP25483197A JP25483197A JP3320344B2 JP 3320344 B2 JP3320344 B2 JP 3320344B2 JP 25483197 A JP25483197 A JP 25483197A JP 25483197 A JP25483197 A JP 25483197A JP 3320344 B2 JP3320344 B2 JP 3320344B2
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    • G11B15/675Guiding containers, e.g. loading, ejecting cassettes
    • G11B15/68Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements
    • G11B15/682Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements with fixed magazines having fixed cassette storage cells, e.g. in racks
    • G11B15/6835Automatic cassette changing arrangements; automatic tape changing arrangements with fixed magazines having fixed cassette storage cells, e.g. in racks the cassettes being transferred to a fixed recorder or player using a moving carriage
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B17/00Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor
    • G11B17/22Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor from random access magazine of disc records
    • G11B17/225Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor from random access magazine of disc records wherein the disks are transferred from a fixed magazine to a fixed playing unit using a moving carriage

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  • Automatic Tape Cassette Changers (AREA)
  • Automatic Disk Changers (AREA)
  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 発明の属する技術分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態 〔1〕ライブラリ装置の全体構成の説明(図2) 〔2〕アクセッサの全体構成の説明(図3) 〔3〕ハンドアセンブリの説明(図4,図5) 〔4〕ピッカ部の説明(図6〜図10) 〔5〕チルト機構の説明(図11〜図14) 〔6〕ハンド機構の説明(図1,図15〜図44) 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープカート
リッジ,光ディスクカートリッジ等のカートリッジを多
数格納するライブラリ装置内において、そのカートリッ
ジを、収納棚やカートリッジ投入/排出機構やデッキの
間で移送するためのカートリッジ移送ロボット、およ
び、そのカートリッジ移送ロボットを有するライブラリ
装置に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に、ライブラリ装置は、大容量外部
記憶装置として機能するもので、その筐体(ロッカ)内
の収納棚に、例えば磁気テープを記憶媒体として収容す
るカートリッジを数千巻保管し、各カートリッジ内の記
憶媒体に対して記録データの書込/読出等のアクセスが
自動で行なわれている。
【0004】また、ライブラリ装置には、前述のように
カートリッジを格納する収納棚(ストレージユニット)
がそなえられるほか、カートリッジを外部から装置内へ
投入もしくは装置内から外部へ排出するための機構〔例
えば、CAS(Cartridge Access Station),DEE(Di
rect Entry/Exit),FES(Forced Exit Station)〕
や、カートリッジ内の記憶媒体(磁気テープ)に対して
記録データの書込/読出等のアクセスを行なう複数の磁
気テープデッキ(以下、単にデッキという)や、これら
の収納棚やカートリッジ投入/排出機構やデッキの間で
カートリッジを移送するカートリッジ移送ロボット〔自
動搬送ロボット;以下、アクセッサ(ACC)という〕
がそなえられている。
【0005】このようなライブラリ装置では、上位装置
等から、あるカートリッジに対するアクセス要求を受け
ると、アクセッサが、収納棚へ移動して対象カートリッ
ジを探し、そのカートリッジを、ハンド機構により把持
した状態でデッキまで移送してからそのデッキに挿入す
る。これにより、デッキにおいて、カートリッジ内の記
憶媒体(磁気テープ)に対する処理が行なわれる。処理
を終了してデッキから排出されたカートリッジは、再び
アクセッサのハンド機構により把持され、このアクセッ
サにより収納棚まで移送されて所定位置に収納される。
【0006】なお、従来、各デッキにはデッキ専用のカ
ートリッジ受渡し機構がそなえられており、アクセッサ
はカートリッジ受渡し機構にカートリッジを一旦挿入
し、実際のデッキへのカートリッジ挿入(ロード)はカ
ートリッジ受渡し機構によって行なわれる。また、デッ
キから排出されたカートリッジはカートリッジ受渡し機
構を介してアクセッサに渡されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年のコンピュータシ
ステムにおける情報量の増大に伴い、オペレータを必要
とすることなく記録/再生を自在に行なえる状態で情報
を保管する手段として、上述のような完全自動化された
ライブラリ装置が出現し、大量のカートリッジを保管で
きるようになっているが、このようなライブラリ装置の
市場はハイエンドユーザを対象としたもので、かなり高
価なものとなっている。しかし、今後、ライブラリ装置
の市場はミドル/ローエンドユーザに拡大される傾向に
有るので、ミドル/ローエンドユーザを対象とした多機
能で低コストかつコンパクトなライブラリ装置の開発が
急務となり、多機能化,低コスト化且つ小型化を実現す
ることが望まれている。
【0008】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、ハンド機構を多機能化することによりデッキ
とハンド機構との間でカートリッジの挿抜を直接的に行
なえるようにして、ライブラリ装置の小型化や低コスト
化を実現した、ライブラリ装置用カートリッジ移送ロボ
ットを提供するとともに、そのカートリッジ移送ロボッ
トを有するライブラリ装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】記目的を達成するため
に、本発明のライブラリ装置用カートリッジ移送ロボッ
ト(請求項1)は、記憶媒体を収容するカートリッジを
格納する収納棚とカートリッジを投入/排出するための
カートリッジ投入/排出機構とカートリッジ内の記憶媒
体に対するアクセスを行なうデッキとを有するライブラ
リ装置内においてカートリッジを移送すべく、カートリ
ッジを把持して挿抜するハンド機構を含むピッカ部と、
このピッカ部を所定位置に移動させるための移動機構と
をそなえてなるものであって、ハンド機構を、カートリ
ッジに上下から当接してカートリッジを把持しうる上下
一対のハンド部材と、これら上下一対のハンド部材を上
下方向に摺動可能に取り付けられるハンドベースと、カ
ートリッジを把持する閉方向に上下一対のハンド部材を
付勢する付勢機構と、上下一対のハンド部材に取り付け
られた上下一対のカムフォロアと、上下一対のカムフォ
ロアの相互間に配設されこれらのカムフォロアの間隔を
調整することにより付勢機構の付勢力に対抗しながら上
下一対のハンド部材を開閉駆動しうるカムと、このカム
を回転駆動する駆動機構とから構成し、カムに、上下一
対のハンド部材を付勢機構の付勢力により閉じた状態に
するように上下一対のカムフォロアの間隔を調整するカ
ートリッジ把持部位と、上下一対のハンド部材を付勢機
構の付勢力に対抗してそれぞれ異なる間隔で開いた状態
にするように上下一対のカムフォロアの間隔を調整する
2以上のハンド開放部位とを形成し、駆動機構が、カー
トリッジ把持部位および2以上のハンド開放部位のうち
の一つを上下一対のカムフォロア間に配置させるべく、
カムを回転駆動することを特徴としている。
【0010】また、本発明のライブラリ装置(請求項
)は、記憶媒体を収容するカートリッジを格納する収
納棚と、カートリッジを投入/排出するためのカートリ
ッジ投入/排出機構と、カートリッジ内の記憶媒体に対
するアクセスを行なうデッキと、これらの収納棚,カー
トリッジ投入/排出機構およびデッキの間でカートリッ
ジを移送すべくカートリッジを把持して挿抜するハンド
機構を含むピッカ部とこのピッカ部を所定位置に移動さ
せるための移動機構とを有するカートリッジ移送ロボッ
トとをそなえてなるものであって、そのカートリッジ移
送ロボットのハンド機構を、カートリッジに上下から当
接してカートリッジを把持しうる上下一対のハンド部材
と、これら上下一対のハンド部材を上下方向に摺動可能
に取り付けられるハンドベースと、カートリッジを把持
する閉方向に上下一対のハンド部材を付勢する付勢機構
と、上下一対のハンド部材に取り付けられた上下一対の
カムフォロアと、上下一対のカムフォロアの相互間に配
設されこれらのカムフォロアの間隔を調整することによ
り付勢機構の付勢力に対抗しながら上下一対のハンド部
材を開閉駆動しうるカムと、このカムを回転駆動する駆
動機構とから構成し、カムに、上下一対のハンド部材を
付勢機構の付勢力により閉じた状態にするように上下一
対のカムフォロアの間隔を調整するカートリッジ把持部
位と、上下一対のハンド部材を付勢機構の付勢力に対抗
してそれぞれ異なる間隔で開いた状態にするように上下
一対のカムフォロアの間隔を調整する2以上のハンド開
放部位とを形成し、駆動機構が、カートリッジ把持部位
および2以上のハンド開放部位のうちの一つを上下一対
のカムフォロア間に配置させるべく、カムを回転駆動す
ことを特徴としている。
【0011】上述した本発明のライブラリ装置用カート
リッジ移送ロボット(請求項1)およびライブラリ装置
(請求項)では、駆動機構によりカムを回転駆動し、
このカムにより上下一対のカムフォロアの間隔を調整す
ることで、上下一対のハンド部材がその間隔を調整され
ながら開閉駆動される。つまり、カムにより上下一対の
カムフォロアの間隔を押し拡げた場合、上下一対のハン
ド部材が開放される。カートリッジをハンド機構により
把持する際には、前述のような開放状態でハンド部材の
相互間にカートリッジが挿入されるようにハンド機構
(ピッカ部)を移動させてから、カムを駆動機構により
回転駆動することで、上下一対のハンド部材が、バネの
付勢力を受けてカートリッジに上下から当接し、カート
リッジを把持することができる。
【0012】
【0013】このとき、駆動機構によりカートリッジ把
持部位を上下一対のカムフォロア間に配置させた状態で
は、上下一対のハンド部材が、バネの付勢力を受けてカ
ートリッジに上下から当接し、カートリッジを把持する
ことができる。また、駆動機構により、ハンド開放部位
をそれぞれ上下一対のカムフォロア間に配置させた状態
では、ハンド開放部位毎に、異なる間隔で上下一対のハ
ンド部材が開かれることになる。従って、カートリッジ
の厚さに応じてハンド部材の間隔を変更でき、厚さの異
なる各種カートリッジを、ハンド部材の相互間に導き入
れて、ハンド部材により把持することが可能になる。
【0014】また、本発明のライブラリ装置用カートリ
ッジ移送ロボット(請求項2)は、記憶媒体を収容する
カートリッジを格納する収納棚とカートリッジを投入/
排出するためのカートリッジ投入/排出機構とカートリ
ッジ内の記憶媒体に対するアクセスを行なうデッキとを
有するライブラリ装置内においてカートリッジを移送す
べく、カートリッジを把持して挿抜するハンド機構を含
むピッカ部と、このピッカ部を所定位置に移動させるた
めの移動機構とをそなえてなるものであって、ハンド機
構を、カートリッジに上下から当接してカートリッジを
把持しうる上下一対のハンド部材と、これら上下一対の
ハンド部材を上下方向に摺動可能に取り付けられるハン
ドベースと、カートリッジを把持する閉方向に上下一対
のハンド部材を付勢する付勢機構と、上下一対のハンド
部材に取り付けられた上下一対のカムフォロアと、上下
一対のカムフォロアの相互間に配設されこれらのカムフ
ォロアの間隔を調整することにより付勢機構の付勢力に
対抗しながら上下一対のハンド部材を開閉駆動しうるカ
ムと、このカムを回転駆動する駆動機構とから構成し、
カムに、このカムと各カムフォロアとの間に隙間を空け
た状態で上下一対のハンド部材を付勢機構の付勢力によ
り閉じた状態にするバッファ機能付きカートリッジ把持
部位と、上下一対のハンド部材を付勢機構の付勢力に対
抗して開いた状態にするように上下一対のカムフォロア
の間隔を調整するハンド開放部位と、カートリッジを把
持した状態で上下一対のハンド部材をハンドベースに対
して固定すべく下側のカムフォロアが嵌合しうる、ロッ
ク部位としてのロック溝とを形成し、駆動機構が、バッ
ファ機能付きカートリッジ把持部位ハンド開放部位
よびロック部位のうちの一つを上下一対のカムフォロア
間に配置させるべく、カムを回転駆動することを特徴を
特徴としている。そして、本発明のライブラリ装置(請
求項8)は、記憶媒体を収容するカートリッジを格納す
る収納棚と、カートリッジを投入/排出するためのカー
トリッジ投入/排出機構と、カートリッジ内の記憶媒体
に対するアクセスを行なうデッキと、これらの収納棚,
カートリッジ投入/排出機構およびデッキの間でカート
リッジを移送すべくカートリッジを把持して挿抜するハ
ンド機構を含むピッカ部とこのピッカ部を所定位置に移
動させるための移動機構とを有するカートリッジ移 送ロ
ボットとをそなえてなるものであって、そのカートリッ
ジ移送ロボットのハンド機構を、カートリッジに上下か
ら当接してカートリッジを把持しうる上下一対のハンド
部材と、これら上下一対のハンド部材を上下方向に摺動
可能に取り付けられるハンドベースと、カートリッジを
把持する閉方向に上下一対のハンド部材を付勢する付勢
機構と、上下一対のハンド部材に取り付けられた上下一
対のカムフォロアと、上下一対のカムフォロアの相互間
に配設されこれらのカムフォロアの間隔を調整すること
により付勢機構の付勢力に対抗しながら上下一対のハン
ド部材を開閉駆動しうるカムと、このカムを回転駆動す
る駆動機構とから構成し、カムに、このカムと各カムフ
ォロアとの間に隙間を空けた状態で上下一対のハンド部
材を付勢機構の付勢力により閉じた状態にするバッファ
機能付きカートリッジ把持部位と、上下一対のハンド部
材を付勢機構の付勢力に対抗して開いた状態にするよう
に上下一対のカムフォロアの間隔を調整するハンド開放
部位と、カートリッジを把持した状態で上下一対のハン
ド部材をハンドベースに対して固定すべく下側のカムフ
ォロアが嵌合しうる、ロック部位としてのロック溝とを
形成し、駆動機構が、バッファ機能付きカートリッジ把
持部位,ハンド開放部位およびロック部位のうちの一つ
を上下一対のカムフォロア間に配置させるべく、カムを
回転駆動することを特徴を特徴としている。
【0015】上述の構成により、駆動機構によりバッフ
ァ機能付きカートリッジ把持部位を上下一対のカムフォ
ロア間に配置させた状態では、カムとカムフォロアとの
間に隙間が形成されるので、上下一対のハンド部材は、
カートリッジを把持した状態で、その隙間(ガタ)分だ
け上下に移動し、その隙間がバッファとして機能するこ
とになる。つまり、デッキのカートリッジ挿入口とハン
ド機構で把持されたカートリッジとの間に多少の位置ず
れがあっても、その位置ずれは、前記隙間(ガタ)分の
上下移動により吸収され、その隙間をバッファとして利
用しながら、確実にカートリッジをデッキに挿入するこ
とができる。
【0016】、駆動機構によりロック部位を上下一
対のカムフォロア間に配置させた状態では、下側のカム
フォロアがロック溝に嵌合し、上下一対のハンド部材
が、カートリッジを把持した状態でハンドベースに対し
て固定することができる。
【0017】なお、カートリッジを把持した状態で上下
一対のハンド部材を強制的に持ち上げるべく下側のカム
フォロアが嵌合しうるリフトアップ溝を、カムにリフト
アップ部位として形成し、駆動機構が、バッファ機能付
きカートリッジ把持部位,ハンド開放部位,ロック部位
およびリフトアップ部位のうちの一つを上下一対のカム
フォロア間に配置させるべく、カムを回転駆動するよう
に構成してもよい(請求項)。これにより、駆動機構
によりリフトアップ部位を上下一対のカムフォロア間に
配置させた状態では、下側のカムフォロアがリフトアッ
プ溝に嵌合し、上下一対のハンド部材を、カートリッジ
を把持した状態で強制的に持ち上げることが可能にな
る。
【0018】また、付勢機構を、下側のハンド部材とハ
ンドベースとの間に介設され下側のハンド部材を上方向
へ付勢する第1バネと、上側のハンド部材とハンドベー
スとの間に介設され上側のハンド部材を下方向へ付勢す
る第2バネとから構成してもよい(請求項)。これに
より、駆動機構によりバッファ機能付きカートリッジ把
持部位を上下一対のカムフォロア間に配置させてカムと
カムフォロアとの間に隙間を形成した状態で、第1バネ
と第2バネとの付勢力により、ハンド機構で把持された
カートリッジを、前記隙間(ガタ)による上下移動範囲
のほぼ中央で保持することができる。
【0019】さらに、ハンド機構に、カートリッジに押
圧力を作用させてカートリッジをデッキに挿入させるマ
ウンタ機構をそなえ、このマウンタ機構を、カートリッ
ジの端面に当接してカートリッジをデッキへ押し込む方
向に移動可能にそなえられたマウンタアームと、このマ
ウンタアームに形成されたラックと歯合するピニオン
と、マウンタアームを前記方向へ移動させるべくピニオ
ンを回転させる回転駆動機構とから構成してもよい(請
求項5,9)
【0020】
【0021】これにより、カートリッジをデッキに挿入
する際には、カートリッジをハンド機構によりデッキの
カートリッジ挿入口まで搬送しハンド機構を開放してか
ら、回転駆動機構によりピニオンを回転駆動し、ピニオ
ンとこのピニオンに歯合するラックとによってマウンタ
アームをカートリッジ押込み方向へ移動させる。これに
より、カートリッジは、マウンタアームによって押圧さ
れながら、デッキの奥まで挿入される。
【0022】お、マウンタ機構に、カートリッジに所
定負荷以上の押圧力が作用した場合に超過分の押圧力を
吸収しうるバッファ機構をそなえてもよく、このとき、
バッファ機構を、ピニオンと回転駆動機構側の駆動軸と
の間に樹脂ベアリングもしくは樹脂スペーサを介設する
ことにより構成することができる。
【0023】上述の構成により、カートリッジに所定負
荷以上の押圧力が作用すると、バッファ機構によりその
超過分の押圧力が吸収される。例えば、ピニオンと回転
駆動機構側の駆動軸との間で、樹脂ベアリングや樹脂ス
ペーサを介してスリップが発生し、その時の摩擦力によ
り超過分の押圧力が吸収され、過剰な押圧力がカートリ
ッジに作用するのを防止することができる。
【0024】た、マウンタアームを、カートリッジを
デッキへ押し込む方向へ移動可能に支持するブッシュを
そなえ、このブッシュを含油式ブッシュとして構成して
もよい。さらに、マウンタアームに、ガタ抑え溝を前記
方向に沿って形成するとともに、このガタ抑え溝に嵌合
してマウンタアームを案内するガタ抑え金具をそなえて
もよい。これにより、マウンタアームの直進運動がスム
ーズに行なわれる。また、含油式ブッシュを用いること
により、マウンタアームの直進運動をよりスムーズに行
なえる。
【0025】またさらに、ハンド機構を成す上下一対の
ハンド部材の間にカートリッジが挿入されたことを検知
する第1センサと、この第1センサによりカートリッジ
の挿入を検知した後にカートリッジの端面が所定位置に
到達したことを検知する第2センサとをそなえて構成し
てもよい(請求項6,10)
【0026】
【0027】上述の構成により、カートリッジが上下一
対のハンド部材の間に存在することを第1センサの検知
結果により保証した状態で、第2センサにより、カート
リッジの端面が所定位置に到達したことを敏感に検知す
ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔1〕ライブラリ装置の全体構成の説明 図2は本実施形態を適用されるライブラリ装置の全体構
成を模式的に示す斜視図であり、この図2に示すよう
に、本実施形態のライブラリ装置1は、多数の磁気テー
プカートリッジ10(図9,図10参照;記憶媒体とし
て磁気テープを収容するカートリッジ)を格納し、各磁
気テープカートリッジ10に対して記録データの書込/
読出等のアクセスを行なうものである。
【0029】そして、ライブラリ装置1は、例えば、左
右2つのアクセッサユニット(以下、それぞれLAU,
RAUと略記)2および3と、カートリッジストレージ
ユニット(以下、CSUと略記)4と、テープドライブ
マウントユニット(以下、TMUと略記)5と、アクセ
ッサエクステンドユニット(以下、AEUと略記)6と
を連結して構成されるとともに、これらのユニット2〜
6内を移動してカートリッジ10を移送するカートリッ
ジ移送ロボット(自動搬送ロボット;以下、単にアクセ
ッサという)7を左右に1台ずつ有している。
【0030】LAU2およびRAU3は、それぞれ、ア
クセッサ7のガレージとしての機能を果たすほか、RA
U3の表側(外部空間側、つまりオペレータが操作する
側)には、ライブラリ装置1に対しカートリッジ10の
投入もしくは排出を行なうための上下一対のカートリッ
ジ投入/排出機構〔CAS(Cartridge Access Statio
n)〕11,11と、不良カートリッジを強制的に外部へ
排出するためのカートリッジ強制排出機構〔FES(For
ced Exit Station)〕13とがそなえられている。ま
た、LAU2の表側にもFES13がそなえられてい
る。
【0031】CSU4は、多数のカートリッジ10を格
納するもので、本実施形態では、カートリッジ直接投入
/排出機構〔DEE(Direct Entry/Exit)〕12を上下
に5台ずつ合計10台有している。各DEE12は、ラ
イブラリ装置1に対して複数のカートリッジ10の同時
投入もしくは同時排出を行なうべく、複数のカートリッ
ジ10を収納したマガジン(図示省略)をセットされる
ものである。
【0032】また、LAU2,RAU3やCSU4の内
側壁面には、多数のカートリッジ10を収納すべく多数
のセルを有する収納棚(図示省略)が設けられ、CAS
11やDEE12から投入されたカートリッジ10は、
アクセッサ7により収納棚の所定セルに格納されるよう
になっている。TMU5は、複数(図2中では6台)の
磁気テープデッキ(以下、単にデッキという)5aを有
しており、各デッキ5aは、アクセッサ7により移送さ
れてきたカートリッジ10内の磁気テープに対して記録
データの書込/読出処理を行なうものである。
【0033】AEU6は、アクセッサ7に作動用電力を
供給する電源(図示省略)や、アクセッサ7を制御する
ためのコントローラ(図示省略)を有している。これら
のユニット2〜6は、相互に連結され、その裏面側(前
述した表側の反対側)を壁面等に接触させるようにして
配置され、ライブラリ装置1を形成している。また、ラ
イブラリ装置1内には、ユニット2〜6を貫通するアク
セッサ7のための動作空間(アクセッサ通路)9が形成
され、この動作空間9の底面上には、各アクセッサ7が
動作空間9内を移動できるように各アクセッサ7を案内
するレール(Xレール)8が付設されている。
【0034】各アクセッサ7は、カートリッジ10を把
持して挿抜するハンド機構7d(図15〜図44参照)
を有するほか、このハンド機構7dを含むハンドアセン
ブリ7aを所定位置に移動させるべく、Xレール8に沿
って水平方向に移動する台車7bと、この台車7b上で
ハンドアセンブリ7aを鉛直方向に案内する垂直コラム
7cとを移動機構として有している。本発明は、このア
クセッサ7に関するものであり、その構成や動作につい
ては、図1および図3〜図44を参照しながら後述す
る。
【0035】上述のごとく構成されたライブラリ装置1
では、CAS11やDEE12から投入されるカートリ
ッジ10は、アクセッサ7のハンド機構7dにより把持
されて取り出され、アクセッサ7により動作空間9を通
じて収納棚の所定セルに挿入・格納される。そして、収
納棚の各セルに格納された多数のカートリッジ10の中
から、上位装置により指定されたカートリッジ10が、
アクセッサ7のハンド機構7dにより把持されて取り出
され、アクセッサ7により動作空間9を通じてTMU5
のデッキ5aまで移送されデッキ5aに挿入される。
【0036】デッキ5aにおいて、カートリッジ10に
収容された磁気テープに対する記録/再生処理が行なわ
れた後には、このデッキ5a内のカートリッジ10が、
デッキ5aから排出され、アクセッサ7のハンド機構7
dにより把持されて取り出され、アクセッサ7により動
作空間9を通じて収納棚の所定セルに挿入・格納され
る。
【0037】なお、収納棚に格納されているカートリッ
ジ10をライブラリ装置1の外部へ排出する際には、排
出対象のカートリッジ10は、アクセッサ7のハンド機
構7dにより把持されて収納棚から取り出され、アクセ
ッサ7により動作空間9を通じてCAS11またはDE
E12まで移送され、CAS11またはDEE12の所
定位置(セル)に挿入される。
【0038】〔2〕アクセッサの全体構成の説明 図3は本実施形態のアクセッサ7を示す正面図で、この
図3に示すように、アクセッサ7は、前述した通り、ハ
ンド機構7dを含むハンドアセンブリ7aや、台車7
b,垂直コラム7cから構成されている。ハンドアセン
ブリ7aは、支持ベース7e上に、チルトベース7fを
介して、ハンド機構7dを含むピッカ部7gを載置して
構成されている。その詳細構成については後述する。
【0039】ハンドアセンブリ7aを成す支持ベース7
eは、垂直コラム7cに沿って鉛直方向に形成されたガ
イドレール7hに案内されながら上下方向にスライド移
動できるように、垂直コラム7cに装着されている。ま
た、支持ベース7eは、ベルト(図示省略;垂直コラム
7cの上下位置に内蔵された上下一対のプーリに巻回さ
れたベルト)に連結されている。このベルトを昇降駆動
用モータ7iにより回動させることで、支持ベース7e
つまりはハンドアセンブリ7aの全体が、上下方向に移
動して所定高さに位置決めされるように構成されてい
る。
【0040】台車7bは、垂直コラム7cの下端側に一
体的に連結され、垂直コラム7cを支持しながらXレー
ル8に沿って走行するものである。この台車7bには、
Xレール8を上下から挟み込みながら台車7bの走行に
伴って回動する上下一対の走行ローラ7j,7jが、前
後2組枢着されている。また、Xレール8には、その長
手方向に沿って走行駆動用ラック(図示省略)が形成さ
れている。そして、台車7bには、そのラックに歯合し
て走行駆動用モータ7kにより回転駆動されるピニオン
(図示省略)がそなえられている。
【0041】さらに、アクセッサ7の動作空間9の上部
には、Xレール8と平行にトップレール14が敷設され
ている。そして、垂直コラム7cの上端側には、そのト
ップレール14を左右から挟み込みながら台車7bの走
行に伴って回動する左右一対のガイドローラ7m,7m
が、前後2組枢着されている。従って、走行駆動用モー
タ7kがピニオンを回転駆動することにより、ピニオン
と走行駆動用ラックとが歯み合いながら、アクセッサ7
の全体がXレール8に沿って移動する。また、昇降駆動
用モータ7iがベルトを回動させることにより、ハンド
アセンブリ7aの全体が垂直コラム7cに沿って上下方
向に移動する。このようにして、ハンドアセンブリ7a
(ハンド機構7dを含むピッカ部7g)が、Xレール8
と垂直コラム7cとを含む面内の所定位置に移動して位
置決めされる。
【0042】〔3〕ハンドアセンブリの説明 図4および図5はそれぞれ本実施形態のアクセッサ7に
おけるハンドアセンブリ7aを示す正面図および平面図
で、これらの図4および図5に示すように、本実施形態
のハンドアセンブリ7aにおいて、ハンド機構7dは、
ピッカ部7g(ピッカベース30)に対して前後進可能
に装着され、図6〜図10を参照しながら後述するごと
く、サーボモータ31およびタイミングベルト32によ
りLMガイド33に沿って前後方向(図5の左右方向)
にスライド駆動されるようになっている。
【0043】また、ピッカ部7g(ピッカベース30)
は、チルトベース7fに対して揺動可能に装着され、支
持ベース7e側にそなえられたチルトモータ26,板カ
ム27およびガイドローラ28とピッカ部7g側にそな
えられたカムフォロア29とから成る揺動駆動機構16
により、支軸(回転軸,シャフト)30aのまわりに揺
動駆動されるようになっている。上述したチルトベース
7fおよび揺動駆動機構16から成るチルト機構15の
詳細については、図11〜図14を参照しながら後述す
る。
【0044】さらに、チルトベース7fは、支持ベース
7eに対して旋回可能に装着され、旋回駆動用モータ2
0,プーリ20a,21,タイミングベルト22により
鉛直軸まわりに旋回駆動されるようになっている。つま
り、旋回駆動用モータ20は、駆動軸20bを鉛直方向
に配置した状態で支持ベース7e側に固設され、その駆
動軸20bに取り付けられたプーリ20aを鉛直軸まわ
りに回転駆動するものである。また、チルトベース7f
は、支持ベース7eに対して鉛直軸まわりに旋回可能に
支持され、プーリ21が、その旋回軸と同軸的にチルト
ベース7fに取り付けられている。そして、プーリ20
aとプーリ21とにはタイミングベルト22が巻回され
ている。
【0045】従って、旋回駆動用モータ20がプーリ2
0aを回転駆動することにより、モータ20の回転駆動
力が、タイミングベルト22およびプーリ21を介して
チルトベース7fに伝達され、このチルトベース7f
が、ピッカ部7gやハンド機構7dとともに鉛直軸まわ
りに旋回駆動される。また、プーリ21の下方には、ケ
ーブルケーシング23がそなえられるとともに、プーリ
21やチルトベース7fと一体的に回動する回動位置検
出用のスリット付き円板24が取り付けられている。
【0046】ケーブルケーシング23には、支持ベース
7e側とチルトベース7f側との間で各種信号の送受や
電力供給を行なうためのケーブル(図示省略)が、旋回
動を許容できるように、旋回軸に対して渦状に内蔵され
ている。スリット付き円板24は、支持ベース7e側に
固定されたフォトセンサ25の位置を通過するように配
置されており、この円板24に形成されたスリット(図
示省略)をフォトセンサ25にて検知することにより、
チルトベース7fの旋回位置、即ち、ピッカ部7g(ハ
ンド機構7d)がどの方向を向いているかを検知できる
ようになっている。
【0047】なお、図4および図5に示すように、ピッ
カ部7gには、前述したピッカベース30,サーボモー
タ31,タイミングベルト32およびLMガイド33の
他に、左右一対のガイド部材35a,35bと、ローラ
36a,アーム36b,コイルバネ36c,フラグ36
dおよび回転軸36eから成るカートリッジ識別用のア
クチュエータ36と、フォトセンサ37と、回転軸38
aのまわりに揺動可能で且つバネ38bにより付勢され
た爪(係止部材)38とがそなえられているが、これら
の各部の詳細については、図6〜図10を参照しながら
後述する。
【0048】また、図4および図5に示すように、ハン
ド機構7dには、上下一対のハンド部材40a,40b
と、ハンドベース41と、バネ42と、上下一対のカム
フォロア43a,43bと、カム44と、ハンド開閉駆
動用モータ45と、リニアウェイ46と、ラック51a
付きのマウンタアーム51,ピニオン52,マウンタア
ーム駆動用モータ53等から成るマウンタ機構50と、
CIP/CSPユニット70とがそなえられている。こ
のハンド機構7dは本発明の特徴的な構成を含む部分で
あり、その詳細については、図1および図15〜図44
を参照しながら後述する。
【0049】〔4〕ピッカ部の説明 図6〜図10は本実施形態のアクセッサ7におけるピッ
カ部7gを示すもので、図6はその正面図、図7はその
平面図、図8はその側面図、図9および図10はそれぞ
れピッカ部7gにおけるハンド機構7dの前進状態を示
す平面図および側面図である。なお、図中、既述の符号
と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示してい
る。
【0050】図6〜図8に示すように、ハンド機構7d
は、ピッカ部7gに対して前後進可能に装着され、サー
ボモータ31およびタイミングベルト32によりLMガ
イド33に沿って前後方向(図8の左右方向)にスライ
ド駆動されるようになっている。つまり、ハンド機構7
dのハンドベース41は、タイミングベルト32に連結
されている。また、タイミングベルト32は、図6,図
7,図9および図10に示すように、ピッカベース30
の前後にそれぞれ配置されたプーリ32a,32bと、
サーボモータ31の駆動軸(図示省略)に連結されたプ
ーリ31aとに巻回されるとともに、ガイドローラ32
cにより案内されている。
【0051】従って、タイミングベルト32をサーボモ
ータ31により回動させることで、ハンドベース41つ
まりはハンド機構7dの全体が、前後方向に移動し、図
6〜図8に示す引込み状態(後退位置)と、図9および
図10に示すカートリッジ10の受渡しを行なう状態
(前進位置)とのいずれかの位置に配置されるように構
成されている。
【0052】なお、ピッカベース30の後端には、ハン
ド機構7dをホーム位置(後退位置)まで引き込んだこ
とを検知するためのピッカホームセンサ(フォトセン
サ)34が取り付けられている。一方、本実施形態で
は、ライブラリ装置1内で複数種類のカートリッジ10
を取り扱うべく、ハンド機構7dにより把持された状態
でピッカ部7gに保持されるカートリッジ10の種類を
識別するための種類識別機構が、後述するごとくアクチ
ュエータ36およびフォトセンサ37から構成されて、
ピッカ部7gにそなえられている。
【0053】そして、ピッカ部7gには、ハンド機構7
dにより把持されてピッカ部7g内へ導かれるカートリ
ッジ10をその両側から保持しながら案内する左右一対
のガイド部材35a,35bがそなえられている。これ
らの左右一対のガイド部材35a,35bの間隔は、複
数種類のカートリッジ10のうちの最も大きなものより
も僅かに大きく設定されている。
【0054】また、本実施形態の種類識別機構は、ピッ
カ部7gに保持されるカートリッジの一側面の凹凸に応
じて移動するアクチュエータ36と、このアクチュエー
タ36の移動量を検知する検知部としてのフォトセンサ
37と、このフォトセンサ37により検知されたアクチ
ュエータ36の移動量に基づいてカートリッジ10の種
類を識別する識別部(図示省略;アクセッサ7の動作を
制御する制御用CPU等)とから構成されている。
【0055】本実施形態のアクチュエータ36は、一方
のガイド部材35a側にそなえられ、前述した通り、ロ
ーラ36a,アーム36b,コイルバネ36c,フラグ
36dおよび回転軸36eから構成されている。ここ
で、ローラ36aは、ガイド部材35aからカートリッ
ジ側へ突出するように配置され、カートリッジ10の一
側面に当接しながらカートリッジ10の移動面と直交す
る軸まわりに回転するものである。アーム36bは、ロ
ーラ36aを枢着されるとともに、ピッカ部7gに対し
てカートリッジ10の移動面と直交する回転軸36eの
まわりに揺動可能に取り付けられ、カートリッジ10の
一側面の凹凸に応じて揺動するものである。コイルバネ
36cは、ローラ36aをカートリッジ10の一側面に
押圧するようにアーム36bを付勢するものである。フ
ラグ36dは、アーム36bから突設され、このアーム
36bの揺動動作に伴って移動するものである。
【0056】そして、フォトセンサ37は、フラグ36
dの移動に伴ってこのフラグ36dにより遮光されるも
ので、前記識別部は、フォトセンサ37からの遮光状態
情報に基づいてカートリッジ10の種類を識別するよう
に構成されている。なお、本実施形態では、アクセッサ
7に、ライブラリ装置1内の所定位置に配置された診断
セル(図示省略)に対する診断カートリッジ(図示省
略)の出し入れを行なわせることにより、アクセッサ7
の寸法精度を診断するための診断機能がそなえられてお
り、前述したアクチュエータ36,フォトセンサ37お
よび識別部から成る種類識別機構が、その診断カートリ
ッジの一側面の凹凸形状(つまりフォトセンサ37から
の遮光状態情報)に基づいて、複数種類のカートリッジ
10のうちの一つとして診断カートリッジを識別できる
ようになっている。
【0057】さらに、本実施形態のアクセッサ7では、
ハンド機構7dを、カートリッジ10をピッカ部7g内
へ引き込んだ状態でカートリッジ10を掴み直す動作を
行なうように、アクセッサ7の動作が制御されるように
なっている。このハンド機構7dによるカートリッジ1
0の掴み直し動作時には、アクチュエータ36が、コイ
ルバネ36cの付勢力を受けカートリッジ10の他側面
を他方のガイド部材35bに押圧するようになってお
り、カートリッジ10の他側面の位置をピッカ部7g内
で常に一定にする位置決め機構としての機能を果たして
いる。
【0058】このとき、カートリッジ10の掴み直し動
作時に、ハンド機構7dから一旦放されたカートリッジ
10がピッカ部7gから飛び出すのを防止すべく、ガイ
ド部材35b側には、爪(係止部材)38がそなえられ
ている。この爪38は、ガイド部材35bからカートリ
ッジ側へ突出するように配置され、回転軸38aのまわ
りに揺動可能で且つバネ38bにより適当な力で付勢さ
れていて、ハンド機構7dによるカートリッジ10の挿
抜動作時にはカートリッジ10により排動される一方
で、ハンド機構7dによるカートリッジ10の掴み直し
動作時にはカートリッジ10を係止するものである。
【0059】本実施形態のアクセッサ7のピッカ部7g
は、上述のごとく、種類識別機構や、位置決め機構とし
て機能するアクチュエータ36や、飛び出し防止用の爪
38を有しているので、以下のような作用効果を得るこ
とができる。各種カートリッジ10は、いずれも左右一
対のガイド部材35a,35bに案内されながら、ハン
ド機構7dによってピッカ部7g内へ導かれる。また、
アクチュエータ36は、ピッカ部7g内へ引き込まれた
カートリッジ10の一側面の凹凸(外形寸法)に応じて
移動(開閉)する。そして、その移動量がカートリッジ
10の外形寸法(カートリッジ10の種類)に応じて変
化することを利用し、カートリッジ10の種類が識別さ
れる。
【0060】つまり、ハンド機構7dによってカートリ
ッジ10がピッカ部7g内へ引き込まれると、ローラ3
6aは、回転してカートリッジ10の移動を許容しなが
ら、コイルバネ36cの付勢力によりカートリッジ10
の一側面に当接し、その凹凸に応じてアーム36bを回
転軸36eまわりに揺動させる。このアーム36bの揺
動動作に同期してフラグ36dが移動し、このフラグ3
6dの移動量が、フォトセンサ37により遮光状態情報
として検知され、フォトセンサ37からの遮光状態情報
に基づいて、識別部(図示省略)によりカートリッジ1
0の種類が識別される。
【0061】このようにして、ピッカ部7gに保持され
るカートリッジ10の種類を識別することができるの
で、その識別結果に応じた処理(種類に応じた収納棚や
デッキ5aへのカートリッジ移送・挿入処理等)を確実
に行なうことができ、一つのライブラリ装置1内で複数
種類のカートリッジ10を同時に取り扱うことが可能に
なるので、複数種類のカートリッジ10を確実に移送で
き、利用者の使い勝手の幅が広がり、利用者からの多様
なニーズに応えることができる。
【0062】また、ハンド機構7dは、カートリッジ1
0をピッカ部7g内へ引き込んだ状態でカートリッジ1
0を掴み直す動作を行なうが、このとき、カートリッジ
10の一側面に当接するローラ36aが、コイルバネ3
6cの付勢力をアーム36bを介して受け、カートリッ
ジ10の他側面をその種類に関係なく常にガイド部材3
5bに押し付ける。
【0063】これにより、各種カートリッジ10を取り
扱う場合であっても、ピッカ部7g内で、カートリッジ
10の他側面をガイド部材35bに当接させた一定の位
置(基準位置)に各種カートリッジ10を常にリセット
することができる。従って、アクセッサ7内でカートリ
ッジ10の種類を認識できると同時にカートリッジ10
の位置付け(基準位置へのリセット)を行なうことがで
きるため、カートリッジ10を、その種類に応じた収納
棚やデッキ5aに対して容易に挿入することが可能にな
る。
【0064】さらに、前述のごとくハンド機構7dによ
るカートリッジ10の掴み直し動作を行なった場合に、
万一、カートリッジ10がピッカ部7g内から外方へ移
動しても、カートリッジ10は爪38に係止されピッカ
部7g内から外方へ落下するのを防止することができ
る。つまり、爪38にはバネ38bにより適当な付勢力
が作用されているため、ハンド機構7dをサーボモータ
31やタイミングベルト32により前後進させてカート
リッジ10を出し入れする際、爪38は、カートリッジ
10からサーボモータ31による駆動力を受け、バネ3
8bの付勢力に対抗して排動され、カートリッジ10の
出し入れ動作が規制されない。しかし、バネ38bの付
勢力により、カートリッジ10の自重だけでは爪38を
排動できないようになっており、カートリッジ10は爪
38に係止される。
【0065】従って、アクセッサ7内でのカートリッジ
10の位置付け(基準位置へのリセット)に際して、ハ
ンド機構7dがカートリッジ10を放しても、飛び出し
防止用の爪38が機能し、カートリッジ10をピッカ部
7g内に確実に保持した状態を常に維持できるため、振
動やアクセッサ7自体の異常動作に対してもカートリッ
ジ10がピッカ部7gから外方へ飛び出すことなく、高
い信頼性をもってライブラリ装置1を運用することがで
きる。
【0066】またさらに、本実施形態のアクセッサ7で
は、磁気テープ等の記憶媒体を収容するカートリッジ1
0のみならず、診断カートリッジも識別することが可能
になり、ハンド機構7dが診断カートリッジを把持して
いる場合には、それに対応した動作を行なうことができ
る。これにより、アクセッサ7自体の寸法に異常がない
かどうかを診断する際、診断用の特殊なカートリッジを
使用しても、そのカートリッジが診断用のものであるこ
とを認識できるため、アクセッサ7自体の診断動作を円
滑かつ確実に行なうことができる。
【0067】また、診断から正常運用に切り替わった時
に、もし診断カートリッジをハンド機構7dが掴んだま
まの状態であっても、それを認識できるため、診断カー
トリッジを掴んだまま正常運用に入ってしまうという異
常行為を未然に防止することができる。 〔5〕チルト機構の説明 さて、本実施形態においては、ユニット毎にカートリッ
ジ10を挿入/排出する角度が異なるため、ハンド機構
7dによるカートリッジ挿抜角度を変える必要がある。
【0068】本実施形態のハンド機構7dによるカート
リッジ挿抜方向(角度)としては、水平方向(0°)
と、水平方向から所定角度だけ下方へ向かう方向との2
種類がある。デッキ5aでは、通常、カートリッジ10
は水平方向(0°)に挿抜される一方、収納棚などで
は、カートリッジ10が地震等の振動により収納棚のセ
ルから落下しないように水平方向よりも下方へ向かった
状態(例えば12°)で収納されているため、カートリ
ッジ10はその角度で挿抜される。
【0069】そこで、本実施形態のアクセッサ7には、
水平面に対するカートリッジ挿抜方向の角度を調整する
チルト機構15として、図11〜図14に示すようなも
のがそなえられている。図11(a)および図11
(b)はいずれも本実施形態のアクセッサ7におけるチ
ルト機構15を模式的に示す側面図で、図11(a)は
ピッカ部7gの水平配置状態を示し、図11(b)はピ
ッカ部7gのチルト状態(水平方向よりも12°だけ下
方へ向かった状態)を示している。また、図12〜図1
4も本実施形態のアクセッサ7におけるチルト機構15
を示すもので、図12および図13はいずれもはその要
部(チルトベース7f)を示す斜視図、図14はその模
式的な平面図である。なお、図中、既述の符号と同一の
符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、そ
の詳細な説明は省略する。
【0070】図11(a),図11(b),図12およ
び図13にも示すごとく、ピッカ部7g(ピッカベース
30)は、チルトベース7fに対して支軸(回転軸,シ
ャフト)30aのまわりに揺動可能に装着され、支持ベ
ース7e側にそなえられたチルトモータ26,板カム2
7およびガイドローラ28とピッカ部7g側にそなえら
れたカムフォロア29とから成る揺動駆動機構16によ
り、支軸30aのまわりに揺動駆動されるようになって
いる。
【0071】即ち、本実施形態のチルト機構15は、チ
ルトベース7fと揺動駆動機構16とから構成されてお
り、チルトベース7fにおいては、ピッカ部7gが、カ
ートリッジ10の挿抜先に対向するピッカ部前面側〔図
11(a),図11(b)や図14の左側〕の上部に配
置された支軸30aのまわりに揺動可能に支持されてい
る。また、揺動駆動機構16は、ピッカ部7gの後側
〔図11(a),図11(b)や図14の右側〕の下部
側面に配置されている。
【0072】そして、揺動駆動機構16は、ピッカ部7
gの後部側面に突設されたカムフォロア29と、チルト
ベース7fに対してカートリッジ挿抜方向へ移動可能に
そなえられ前後移動に伴ってカムフォロア29を上下方
向へ案内する板カム27と、この板カム27をチルトベ
ース7fに対してカートリッジ挿抜方向へ移動させる駆
動機構17とから構成されている。
【0073】チルトベース7f側には、図11(a),
図11(b)や図13に示すように、ピッカ部7gの後
部側面において、板カム27を支持するための前後一対
のガイドローラ28,28が上下2組枢着されている。
板カム27には、ガイド用長穴27aが前後方向に形成
され、このガイド用長穴27aに、チルトベース7f側
に枢着された下側の前後一対のガイドローラ28,28
が嵌合している。また、板カム27の水平上縁部27c
には、チルトベース側に枢着された上側の前後一対のガ
イドローラ28,28が上方側から当接している。これ
により、板カム27は、ガイドローラ28によって案内
されながらカートリッジ挿抜方向(前後方向)へ移動で
きるように、チルトベース7fに取り付けられている。
【0074】また、図11(a),図11(b),図1
3および図14に示すように、板カム27には、ラック
27dが形成されており、このラック27dに、図13
および図14に示すごとくチルトモータ26の駆動軸
(図示省略)に取り付けられたピニオン26aが歯合し
ている。なお、図14においてチルトモータ26の図示
は省略されている。
【0075】従って、チルトモータ26によりピニオン
26aを回転駆動すると、このピニオン26aと歯合す
るラック27dによって回転運動が板カム27の直線運
動に変換され、板カム27がカートリッジ挿抜方向(前
後方向)へ往復駆動されるようになっている。つまり、
チルトモータ26,ピニオン26aおよびラック27d
により、駆動機構17が構成されている。
【0076】さらに、板カム27には、カムフォロア2
9が嵌合する揺動駆動用長穴27bが形成されている。
この揺動駆動用長穴27bは、高さの異なる2つの水平
部27b−1および27b−3と、これらの水平部27
b−1,27b−3の間を結ぶ傾斜部27b−2とを有
している。前方側の水平部27b−1は、ピッカ部7g
を水平に保持するための部分である。図11(a)に示
すように、長穴27bの水平部27b−1にカムフォロ
ア29が位置する状態では、ピッカ部7gは水平に配置
され、ハンド機構7dによるカートリッジ挿抜方向は水
平に保持される。
【0077】また、後方側の水平部27b−3は、前方
側の水平部27b−1よりも高い位置に形成されてお
り、ピッカ部7gの前面を水平方向から所定角度(例え
ば12°)だけ下方へ向けたチルト状態にピッカ部7g
を保持するための部分である。図11(a)に示す状態
から板カム27を前方向〔図11(a)の左方向〕へ移
動させ、カムフォロア29を水平部27b−1から傾斜
部27b−2を通じて水平部27b−3へ案内して移動
させることにより、図11(b)に示すように、ピッカ
部7gは支軸30aまわりに揺動してチルト状態とな
り、ハンド機構7dによるカートリッジ挿抜方向は水平
方向から所定角度(例えば12°)だけ下方へ向けた状
態で保持される。
【0078】上述のごとく構成された本実施形態のアク
セッサ7におけるチルト機構15では、ピッカ部7g
が、このピッカ部7gの後側に配置された揺動駆動機構
16により、ピッカ部前面側に配置された支軸30aの
まわりに揺動駆動され、水平面に対するカートリッジ挿
抜方向の角度が調整される。つまり、チルト動作の支点
(つまり支軸30aの位置)がピッカ部7gの前側に配
置され、力点(揺動駆動機構16による駆動位置つまり
カムフォロア29の位置)がピッカ部7gの後側に配置
されるため、支点(支軸30a)からハンド機構7d
(ハンド部材40a,40b)の先端位置までの距離L
2 に対して支点から力点(カムフォロア29)までの距
離L1 を十分に大きく設定することが可能になる。
【0079】従って、本実施形態のチルト機構15で
は、L2 /L1 を1以下に設定することが可能で、力点
(カムフォロア29)での寸法誤差dyがハンド機構7
dの先端位置で拡大・増幅されることはない。このよう
に、本実施形態のチルト機構15によれば、チルト動作
の支点,力点の位置関係を変えるだけで、極めて簡素な
構成により、ハンド機構7dによるカートリッジ挿抜角
度の精度が大幅に向上し、直接的にデッキ5aに対して
カートリッジ10の挿抜を行なうのに十分な、ハンド機
構先端の位置精度を確保することができる。これによ
り、デッキ5a毎にカートリッジ受渡し機構をそなえる
ことなく、ハンド機構7dから各デッキ5aに対して直
接的にカートリッジ10を挿抜することが可能になり、
ライブラリ装置1の小型化や低コスト化に大きく寄与す
る。
【0080】〔6〕ハンド機構の説明 さて、以下に、本発明の本発明の特徴的な構成を含むハ
ンド機構7dの詳細構成について説明する。図15およ
び図16はそれぞれ本実施形態のアクセッサ7における
ハンド機構7dを示す平面図および側面図、図17〜図
20は本実施形態のアクセッサ7のハンド機構7dの要
部を取り出して示すもので、図17はその平面図、図1
8は図17の XVIII矢視図、図19は図17の XIX矢視
図、図20は図17のXX矢視図である。
【0081】これらの図15〜図20に示すように、本
実施形態のハンド機構7dには、前述の通り、ハンド部
材40a,40b,ハンドベース41,バネ42,カム
フォロア43a,43b,カム44,ハンド開閉駆動用
モータ45,リニアウェイ46,マウンタ機構50,C
IP/CSPユニット70等がそなえられている。な
お、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同
一の部分を示している。
【0082】上下一対のハンド部材40a,40bは、
カートリッジ10に上下から当接してこのカートリッジ
10を把持しうるものであり、これらのハンド部材40
a,40bは、左右一対のリニアウェイ(直動ベアリン
グ,LMガイド)46,46を介して上下方向に摺動可
能にハンドベース41に取り付けられている。ハンド部
材40a,40bの間には3本のバネ(付勢機構)42
が介設され、これらのバネ42によりハンド部材40
a,40bはカートリッジ10を把持する閉方向に付勢
されている。
【0083】なお、図1(a)および図1(b)に示す
ように、各リニアウェイ46は、ハンドベース41側に
取り付けられる1本のガイドレール46cと、このガイ
ドレール46cに沿って上下方向に案内されて摺動する
2つのブロック(ベアリング)46a,46bとから構
成され、これらのブロック46a,46bに、ハンド部
材40a,40bがそれぞれ取り付けられている。ただ
し、図1(a)および図1(b)では一方のリニアウェ
イ46のみが図示されている。また、リニアウェイ46
は、図1(a)および図1(b)に示すように1本だけ
そなえてもよい。
【0084】〔6−1〕ハンド部材の開閉機構の説明 次に、図1および図21〜図34を参照しながら、本実
施形態のハンド機構7dにおけるハンド部材40a,4
0bの開閉機構について説明する。ここで、図1(a)
および図1(b)は、それぞれ、本実施形態のアクセッ
サ7におけるハンド機構7dの要部を一部破断して模式
的に示す側面図および斜視図であり、これらの図1
(a)および図1(b)に示すように、ハンド部材40
a,40bには、それぞれカムフォロア43a,43b
が取り付けられている。これら上下一対のカムフォロア
43a,43bの相互間には、円盤2段カム44が配設
されている。
【0085】この円盤2段カム44は、カムフォロア4
3a,43bの間隔を調整することによりバネ42の付
勢力に対抗しながらハンド部材40a,40bを開閉駆
動しうるもので、上側のカムフォロア43aの外周面と
当接しうる円盤状の第1カム44aと、下側のカムフォ
ロア43bの外周面と当接しうる円盤状の第2カム44
bとから構成され、第2カム44bには、後述するよう
なロック溝44cが形成されている。
【0086】そして、円盤2段カム44は、ハンド開閉
駆動用モータ(駆動機構)45の回転駆動軸45aに連
結され、このハンド開閉駆動用モータ45によって回転
駆動されるようになっている。ここで、円盤2段カム4
4の具体的な形状および機能について、図21〜図24
を参照しながら説明する。なお、図21および図22は
それぞれカム44を示す側面図および正面図、図23
(a)および図23(b)はそれぞれ図21のA−A線
に沿う断面図および図21のB−B線に沿う断面図、図
24はカム44のカム曲線を示す図である。
【0087】これらの図21,図22,図23(a)お
よび図23(b)に示すように、本実施形態のカム44
には、上側のカムフォロア43aの外周面と当接しうる
円盤状の第1カム44aと、下側のカムフォロア43b
の外周面と当接しうる円盤状の第2カム44bとが連設
されている。また、第2カム44bの外周の一部(後述
するロック部位44−3)には、下側のカムフォロア4
3bが嵌合しうるロック溝44cが形成されている。な
お、第1カム44aの断面形状を図23(a)に、第2
カム44bおよびロック溝44cの断面形状を図23
(b)に示す。
【0088】また、これらの第1カム44a,第2カム
44bおよびロック溝44cによって、カム44には、
図24に示すように、ハンド開放部位44−1,バッフ
ァ機能付きカートリッジ把持部位44−2およびロック
部位44−3が形成されている。ハンド開放部位44−
1がカムフォロア43a,43bの間に配置されると、
ハンド部材40a,40bをバネ42の付勢力に対抗し
て開いた状態にするようにカムフォロア43a,43b
の間隔が調整される。
【0089】バッファ機能付きカートリッジ把持部位4
4−2がカムフォロア43a,43bの間に配置される
と、図25に示すごとく、カム44(第1カム44a,
第2カム44b)と各カムフォロア43a,43bとの
間には隙間(ガタ)が形成され、この状態でハンド部材
40a,40bはバネ42の付勢力により閉じられてカ
ートリッジ10を把持した状態になる。前記隙間(ガ
タ)は、後述するごとくバッファ機能を果たすものであ
る。
【0090】ロック部位44−3は、前述したロック溝
44cを形成された部位であり、このロック部位44−
3がカムフォロア43a,43bの間に配置されると、
図26に示すごとく、ロック溝44cに下側のカムフォ
ロア43bが嵌合することにより、前記隙間(ガタ)が
無くなり、ハンド部材40a,40bが、カートリッジ
10を把持した状態で、ハンドベース41に対して固定
されるようになっている。
【0091】なお、図25は、バッファロックオフ状態
(ガタ有り状態)でのカートリッジ把持状態を模式的に
示す要部側面図、図26は、バッファロックオン状態
(ガタ無し状態)でのカートリッジ把持状態を模式的に
示す要部側面図である。そして、ハンド開閉駆動用モー
タ45が、ハンド開放部位44−1,バッファ機能付き
カートリッジ把持部位44−2およびロック部位44−
3のうちの一つをカムフォロア43a,43b間に配置
させるべく、カム44を正転/反転駆動するようになっ
ている。
【0092】ここで、モータ45によりカム44を正転
駆動するか反転駆動するかは、ハンド部材40a,40
b間にカートリッジ10を把持した状態で前記隙間を形
成するか否か(バッファロックオフ/オン)によって決
定される。例えば、ハンド開状態とバッファ機能付き
(隙間/ガタ有り)のハンド閉状態との切替を行なう場
合、部位44−1〔0°(360°)〕と部位44−2
との間でカム44は正転/反転駆動される。
【0093】また、ハンド開状態とバッファ機能無し
(隙間/ガタ無し)のハンド閉状態との切替を行なう場
合、部位44−1〔360°(0°)〕と部位44−3
との間でカム44は正転/反転駆動される。さらに、バ
ッファ機能付き(隙間/ガタ有り)のハンド閉状態とバ
ッファ機能無し(隙間/ガタ無し)のハンド閉状態との
切替(バッファ機能有無の切替)を行なう場合、部位4
4−2と部位44−3との間でカム44は正転/反転駆
動される。
【0094】次に、上述のごとく構成された、本実施形
態のハンド部材40a,40bの開閉機構の動作につい
て説明する。モータ45によりカム44のハンド開放部
位44−1をカムフォロア43a,43b間に配置した
場合、カム44によりカムフォロア43a,43bの間
隔が押し拡げられてハンド部材40a,40bが開放さ
れる。カートリッジ10をハンド機構7dにより把持す
る際には、開放状態のハンド部材40a,40bの相互
間にカートリッジ10を挿入してから、モータ45によ
りカム44のカートリッジ把持位置44−2をカムフォ
ロア43a,43b間に配置することで、ハンド部材4
0a,40bが、バネ42の付勢力を受けてカートリッ
ジ10に上下から当接し、カートリッジ10を把持す
る。
【0095】このとき、図25に示すように、カム44
a,44bとカムフォロア43a,43bとの間に隙間
がそれぞれ形成されるので、ハンド部材40a,40b
は、カートリッジ10を把持した状態で、その隙間(ガ
タ)分だけ上下に移動することができ、その隙間がバッ
ファとして機能することになる。従って、デッキ5aの
カートリッジ挿入口とハンド機構7dで把持されたカー
トリッジ10との間に多少の位置ずれがあっても、その
位置ずれは、前記隙間(ガタ)分の上下移動により吸収
され、その隙間をバッファとして利用しながら、確実に
カートリッジ10をデッキ5aに挿入することができ
る。
【0096】また、モータ45によりカム44のロック
部位44−3をカムフォロア43a,43b間に配置す
ると、図26に示すように、下側のカムフォロア43b
が第2カム44のロック溝44cに嵌合し、ハンド部材
40a,40bが、カートリッジ10を把持した状態で
ハンドベース41に対して固定される。例えば、カート
リッジ10を収納棚から抜き取る際に収納棚でカートリ
ッジ10を係止している係止部材をカートリッジ10か
ら外す際には、カートリッジ10をハンド部材40a,
40bにより把持しながら微小量だけ持ち上げる必要が
ある。このような場合、本実施形態では、図26に示ご
とくバッファロックオンとすることにより、カートリッ
ジ10を把持した状態でハンド部材40a,40bをハ
ンドベース41に対して固定すれば、ガタによってハン
ド機構40a,40bが上下するのを抑止でき、カート
リッジ10を確実に持ち上げることが可能になる。
【0097】上述のような開閉機構を有する本実施形態
のハンド機構7d(アクセッサ7)によれば、ハンド部
材40a,40bの開閉機構を極めて簡素かつコンパク
トに構成でき、図2に示すようなライブラリ装置1の小
型化や低コスト化を実現することができる。また、カム
フォロア43a,43b間にカム44のバッファ機能付
きカートリッジ把持部位44−2を配置することによ
り、デッキ5aのカートリッジ挿入口とハンド機構7d
で把持されたカートリッジ10との間に多少の位置ずれ
があっても、その位置ずれは、カム44a,44bとカ
ムフォロア43a,43bとの間のガタ分の上下移動に
より吸収される。
【0098】つまり、本実施形態では、ガタをバッファ
として積極的に活用し、ガタ分だけハンド部材40a,
40bを自在に相手側(デッキ5aのカートリッジ挿入
口)に倣わせることにより、確実にカートリッジ10を
デッキ5aに挿入することができる。従って、デッキ5
a毎にカートリッジ受渡し機構をそなえる必要がなくな
り、ライブラリ装置1の小型化や低コスト化に寄与する
ことになる。
【0099】次に、本実施形態のハンド機構7dにおけ
るハンド部材40a,40bの開閉機構の各種変形例に
ついて、図27〜図34を参照しながら説明する。 〔6−1−1〕カムの第1変形例の説明 図27は本実施形態のハンド機構7dにおけるカムの第
1変形例についてのカム曲線を示す図であり、この図2
7に示すように、第1変形例としてのカム44Aも、カ
ム44とほぼ同様の円盤2段カムとして構成されてい
る。そして、カム44Aでは、図27に示すように、上
側のカムフォロア43aの外周面に当接する第1カム4
4aと、下側のカムフォロア43bの外周面に当接する
第2カム44bとによって、1つのカートリッジ把持部
位44A−1と2つのハンド開放部位44A−2および
44A−3とが形成されている。
【0100】カートリッジ把持部位44A−1がカムフ
ォロア43a,43bの間に配置されると、各カムフォ
ロア43a,43bとカム44A(第1カム44a,第
2カム44b)とが略接触した状態(隙間の無い状態)
で、ハンド部材40a,40bは、バネ42の付勢力に
より閉じられてカートリッジ10を把持した状態にな
る。
【0101】また、2つのハンド開放部位44A−2お
よび44A−3は、それぞれ、カムフォロア43a,4
3bの間に配置されると、ハンド部材40a,40bを
バネ42の付勢力に対抗してそれぞれ異なる間隔で開い
た状態にするようにカムフォロア43a,43bの間隔
を調整するようになっている。ここでは、ハンド開放部
位44A−3の方が、ハンド開放部位44A−2よりも
ハンド部材40a,40bの間隔を大きく拡げるように
形成されている。
【0102】そして、ハンド開閉駆動用モータ45が、
カートリッジ把持部位44A−1,ハンド開放部位44
A−2および44A−3のうちの一つをカムフォロア4
3a,43b間に配置させるべく、カム44Aを正転/
反転駆動するようになっている。上述のようなカム44
Aは、厚さの異なる異種媒体(カートリッジ10)がラ
イブラリ装置1内に混在する場合に用いられるものであ
り、カートリッジ把持部位44A−1の位置(0°)を
基準位置とし、カム44Aをカートリッジ10の厚さに
応じて基準位置から正転/反転駆動することにより、ハ
ンド開放部位44A−2および44A−3のうちの一方
がカムフォロア43a,43b間に配置される。
【0103】正転側のハンド開放部位44A−3は、把
持対象のカートリッジ10が厚い場合に使用され、カー
トリッジ把持部位44A−1とハンド開放部位44A−
3との間でカム44Aを往復動させることによりハンド
部材40a,40bが開閉駆動される。また、逆転側の
ハンド開放部位44A−2は、把持対象のカートリッジ
10が薄い場合で、特に、ハンド部材40a,40bの
開き幅(間隔)を、ハンド開放部位44A−3による開
き幅まで開くことができないという制約がある場合に使
用され、カートリッジ把持部位44A−1とハンド開放
部位44A−2との間でカム44Aを往復動させること
によりハンド部材40a,40bが開閉駆動される。
【0104】上述のごとく構成されたカム44Aを用い
たハンド機構7dでは、カートリッジ10の厚さや、ハ
ンド部材40a,40bの開き幅の制限に応じて、ハン
ド部材40a,40bの間隔を変更でき、厚さの異なる
各種カートリッジを、ハンド部材40a,40bの相互
間に導き入れて、ハンド部材40a,40bにより確実
に把持することが可能になる。
【0105】従って、前述した本実施形態のピッカ部7
gにおける種類識別機構の作用と相まって、複数種類の
カートリッジの混在するライブラリ装置1を実現するこ
とができる。なお、図27に示すようなカム44Aにお
いて、カートリッジ把持部位44A−1に代えて図24
により前述したようなバッファ付きカートリッジ把持部
位やロック部位を形成してもよいし、3以上のハンド開
放部位を形成してもよい。また、カムフォロア43a,
43bの間隔を無段階に調整できるようにカム44Aを
形成すれば、モータ45によりカム44Aの適当な部位
をカムフォロア43a,43b間に配置するだけで、ハ
ンド部材40a,40bの間隔を任意の開き幅に調整す
ることも可能になる。
【0106】〔6−1−2〕カムの第2変形例の説明 図28は本実施形態のハンド機構7dにおけるカムの第
2変形例についてのカム曲線を示す図であり、この図2
8に示すように、第2変形例としてのカム44Bも、カ
ム44とほぼ同様の円盤2段カムとして構成されてい
る。この第2変形例のカム44Bでは、図28に示すよ
うに、カム44と同様の第1カム44a,第2カム44
bおよびロック溝44cに加え、後述するリフトアップ
溝44dにより、ハンド開放部位44B−1,バッファ
機能付きカートリッジ把持部位44B−2,ロック部位
44B−3およびリフトアップ部位44B−4が形成さ
れている。
【0107】ハンド開放部位44B−1,バッファ機能
付きカートリッジ把持部位44B−2およびロック部位
44B−3は、図24を参照しながら前述したハンド開
放部位44−1,バッファ機能付きカートリッジ把持部
位44−2およびロック部位44−3と同様のものであ
るので、その説明は省略する。第2変形例のカム44B
におけるリフトアップ部位44B−4は、図28に示す
ごとく、ロック溝44cに連通するようにリフトアップ
溝44dを形成された部位であり、このリフトアップ部
位44B−4がカムフォロア43a,43bの間に配置
されると、リフトアップ溝44dに下側のカムフォロア
43bが嵌合することにより、前記隙間(ガタ)が無く
なるとともに、ハンド部材40a,40bが、カートリ
ッジ10を把持した状態で、ハンドベース41に対して
強制的に持ち上げられて固定されるようになっている。
【0108】そして、ハンド開閉駆動用モータ45が、
部位44B−1〜44B−4のうちの一つをカムフォロ
ア43a,43b間に配置させるべく、カム44Bを正
転/反転駆動するようになっている。上述のごとく構成
されたカム44Bを用いたハンド機構7dでは、前述し
たカム44を用いたハンド機構7dと同様の作用効果が
得られるほか、前述した例のようにカートリッジ10を
ハンド部材40a,40bにより把持しながら微小量だ
け持ち上げる必要がある場合、ハンド開閉駆動用モータ
45によりリフトアップ部位44B−4をカムフォロア
43a,43b間に配置する。これにより、下側のカム
フォロア43bがリフトアップ溝44dに嵌合し、ハン
ド部材40a,40bが、カートリッジ10を把持した
状態で強制的に持ち上げられるので、ハンドアセンブリ
7aの全体を上昇駆動させることなく、収納棚でのカー
トリッジ10と係止部材との係合状態の解除等の動作を
確実かつ容易に行なうことができる。
【0109】〔6−1−3〕カムの第3変形例の説明 図29および図30は、いずれも第3変形例としてのカ
ム44Cをそなえた本実施形態のハンド機構7dを示す
もので、それぞれ、そのハンド開放状態およびカートリ
ッジ把持状態を模式的に示す要部側面図であり、これら
の図29および図30に示すように、カム44Cは前述
したカム44,44A,44Bと異なって1段円盤状の
ものであるが、このようなカム44Cであっても前述と
同様の作用効果を得ることが可能である。
【0110】このカム44Cには、長径部であるハンド
開放部位44C−1と、短径部であるバッファ機能付き
カートリッジ把持部位44C−2とが形成されている。
ハンド開放部位44C−1は、カムフォロア43a,4
3bの間に配置されると、図29に示すごとく、ハンド
部材40a,40bをバネ42の付勢力に対抗して開い
た状態にするようにカムフォロア43a,43bの間隔
を調整する。
【0111】また、バッファ機能付きカートリッジ把持
部位44C−2は、カムフォロア43a,43bの間に
配置されると、図30に示すごとく、カム44Cと各カ
ムフォロア43a,43bとの間には隙間(ガタ)が形
成され、この状態でハンド部材40a,40bはバネ4
2の付勢力により閉じられてカートリッジ10を把持し
た状態になる。
【0112】そして、ハンド開閉駆動用モータ45が、
部位44C−1と44C−2とのうちの一つをカムフォ
ロア43a,43b間に配置させるべく、カム44Cを
正転/反転駆動するようになっている。上述のごとく構
成されたカム44Cを用いたハンド機構7dによれば、
前述したカム44と同様、ハンド部材40a,40bの
開閉機構を極めて簡素かつコンパクトに構成でき、図2
に示すようなライブラリ装置1の小型化や低コスト化を
実現することができる。
【0113】また、カムフォロア43a,43b間にカ
ム44のバッファ機能付きカートリッジ把持部位(短径
部)44C−2を配置することにより、カム44Cとカ
ムフォロア43a,43bとの間のガタがバッファとし
て積極的に活用され、確実にカートリッジ10をデッキ
5aに挿入でき、デッキ5a毎にカートリッジ受渡し機
構をそなえる必要がなくなり、ライブラリ装置1の小型
化や低コスト化に寄与することになる。
【0114】なお、カムフォロア43a,43bの間隔
を無段階に調整できるようにカム44Cを形成すれば、
モータ45によりカム44Cの適当な部位をカムフォロ
ア43a,43b間に配置するだけで、ハンド部材40
a,40bの間隔を任意の開き幅に調整することも可能
になる。 〔6−1−4〕カムの第4変形例の説明 図31および図32は、それぞれ、第4変形例としての
カム(円筒カム47)をそなえた本実施形態のハンド機
構7dの要部を一部破断して模式的に示す側面図および
斜視図であり、これらの図31および図32に示すよう
に、カム47は前述したカム44,44A〜44Cと異
なって円筒状のものであるが、このような円筒カム44
Cであっても前述と同様の作用効果を得ることが可能で
ある。
【0115】この円筒カム47は、ハンドベース41に
対し、鉛直方向に配置された回転軸47cを介して回転
可能に軸支され、回転軸47cにはギア47dが同軸的
に連結されている。円筒カム47の上側円周面47a
は、上側のカムフォロア43aの外周面と当接してこの
カムフォロア43aを案内する一方、円筒カム47の下
側円周面47bは、下側のカムフォロア43bの外周面
と当接してこのカムフォロア43bを案内するようにな
っている。
【0116】また、円筒カム47を回転駆動するハンド
開閉駆動用モータ(駆動機構)48がそなえられてお
り、このモータ48の回転駆動軸48aに同軸的に連結
されたギア48bがギア47dと歯合することで、モー
タ48の回転駆動力が、回転軸47cに伝達され、円筒
カム47が、鉛直方向の回転軸47cまわりに回転駆動
されるようになっている。
【0117】さらに、円筒カム47には、上側円周面4
7aと下側円周面47bとの間隔により、カムフォロア
43a,43bの間隔を調整しうる、間隔大のハンド開
放部位47−1と間隔小のバッファ機能付きカートリッ
ジ把持部位47−2とが形成されている。ハンド開放部
位47−1は、カムフォロア43a,43bの間に配置
されると、ハンド部材40a,40bをバネ42の付勢
力に対抗して開いた状態にするようにカムフォロア43
a,43bの間隔を調整する。
【0118】また、バッファ機能付きカートリッジ把持
部位47−2は、カムフォロア43a,43bの間に配
置されると、図31および図32に示すごとく、円筒カ
ム47(上側円周面47a,下側円周面47b)と各カ
ムフォロア43a,43bとの間には隙間(ガタ)が形
成され、この状態でハンド部材40a,40bはバネ4
2の付勢力により閉じられてカートリッジ10を把持し
た状態になる。なお、図31および図32において、カ
ートリッジ10の図示は省略されている。
【0119】そして、前述したハンド開閉駆動用モータ
48が、部位47−1と47−2とのうちの一つをカム
フォロア43a,43b間に配置させるべく、円筒カム
47を正転/反転駆動するようになっている。上述のご
とく構成された円筒カム47を用いたハンド機構7dに
よれば、前述したカム44Cと同様の作用効果を得るこ
とができる。
【0120】また、図31や図32に示す円筒カム47
は、上側円周面47aと下側円周面47bとの間隔が無
段階に変化するように形成されているので、モータ48
により円筒カム47の適当な部位をカムフォロア43
a,43b間に配置すれば、ハンド部材40a,40b
の間隔を任意の開き幅に調整することも可能になる。さ
らに、円筒カム47を、図24,図27,図28に示す
ようなカム曲線をもつように形成すれば、前述したカム
44,44Aあるいは44Bと同様の作用効果を得るこ
ともできる。
【0121】〔6−1−5〕付勢機構の変形例の説明 図33および図34は、いずれも本実施形態のハンド機
構7dにおける付勢機構の変形例を説明するためのもの
で、それぞれ、その付勢機構をそなえたハンド機構7d
のハンド開放状態およびカートリッジ把持状態を模式的
に示す要部側面図であり、これらの図33および図34
に示す付勢機構は、前述したハンド機構7dにおけるバ
ネ42に代えて、第1バネ42aと第2バネ42bとか
ら構成されている。
【0122】第1バネ42aは、下側のハンド部材40
bとハンドベース41との間に介設され、下側のハンド
部材40bを上方向へ付勢するものであり、第2バネ4
2bは、上側のハンド部材40aとハンドベース41と
の間に介設され、上側のハンド部材40aを下方向へ付
勢するものである。なお、図33および図34に示すハ
ンド機構7dにおいて、バネ42a,42bからなる付
勢機構以外の部分は、図29および図30に示したカム
44Cを有するハンド機構7dと同様に構成されてい
る。
【0123】上述のごとく構成された付勢機構(バネ4
2a,42b)をそなえたハンド機構7dでは、図34
に示すごとく、バッファ機能付きカートリッジ把持部位
(短径部)44C−2をカムフォロア43a,43b間
に配置させてカム44Cと各カムフォロア43a,43
bとの間に隙間(ガタ)を形成した場合、第1バネ42
aと第2バネ42bとの付勢力により、ハンド機構7d
で把持されたカートリッジ10を、ハンド部材40a,
40bとともに、前記隙間(ガタ)による上下移動範囲
のほぼ中央で保持することが可能になる。
【0124】従って、カートリッジ10をデッキ5aに
挿入する際に、前記隙間(ガタ)による位置ずれの吸収
が、より効率的に且つ確実に行なわれることになる。な
お、図33および図34では、第1バネ42aおよび第
2バネ42bからなる付勢機構を、カム44Cを用いた
ハンド機構7dに適用した場合について示しているが、
同様の付勢機構は、前述したカム44,44A,44B
や円筒カム47を用いたハンド機構7dにも適用され、
上述と同様の作用効果を得ることができる。
【0125】〔6−2〕マウンタ機構の説明 さて、次に、図35〜図41を参照しながら、本実施形
態のハンド機構7dにおけるマウンタ機構50について
説明する。ここで、図35および図36は、それぞれ、
マウンタ機構50の要部を示す平面図および側面図であ
り、これらの図35および図36に示すように、ハンド
機構7dには、カートリッジ10に押圧力を作用させて
カートリッジ10をデッキ5aに挿入させるためのマウ
ンタ機構50がそなえられている。
【0126】本実施形態のマウンタ機構50は、マウン
タアーム51,ピニオン52,マウンタアーム駆動用モ
ータ(回転駆動機構)53,バッファ機構56を有して
構成されている。マウンタアーム51は、ハンド部材4
0a,40bにより把持されているカートリッジ10の
後端面に当接してカートリッジ10をデッキ5aへ押し
込む方向に移動可能にそなえられ、その先端にはカート
リッジ10の後端面に当接するマウンタ51bが取り付
けられている。
【0127】ピニオン52は、マウンタアーム51に形
成されたラック51aと歯合し、モータ53により回転
駆動され、マウンタアーム51をカートリッジ押込み方
向へ移動させるものである。このピニオン52は、鉛直
方向に配置された回転軸54に、バッファ機構56を介
して取り付けられている。回転軸54には傘歯車54a
が同軸的に取り付けられており、この傘歯車54aが、
モータ53の回転駆動軸53aに同軸的に連結された傘
歯車53bと歯合することで、モータ53の回転駆動力
が、回転軸54に伝達され、ピニオン52が、バッファ
機構56を介して鉛直方向の回転軸54まわりに回転駆
動されるようになっている。
【0128】一方、バッファ機構56は、カートリッジ
10に所定負荷以上の押圧力が作用した場合に超過分の
押圧力を吸収しうるもので、図37に示すように、ピニ
オン52とモータ53の駆動軸53aに連結された回転
軸54との間に、樹脂ベアリング57や樹脂スペーサ5
8を介設することにより構成されるている。なお、図3
7はバッファ機構56の詳細構成を示す断面図である。
【0129】つまり、図37に示すごとく、回転軸54
の外周にはフランジ部54bが突出形成されるととも
に、ピニオン52の中心には、回転軸54が貫通しうる
嵌合孔52aが形成されている。そして、フランジ部5
4bの上方側では、フランジ部54bの上面とピニオン
52の下面との間、および、回転軸54の外周面とピニ
オン52の嵌合孔52aの内周面との間に樹脂ベアリン
グ57を挟み込むようにして、ピニオン52が回転軸5
4に取り付けられている。
【0130】また、ピニオン52の上方側では、樹脂ス
ペーサ58が、ピニオン52の上面に当接するようにし
て回転軸54に嵌め込まれている。さらに、樹脂スペー
サ58よりも上方側における回転軸54の上端部には、
スペーサ59,60およびバネ61が嵌め込まれナット
62により締め付けられている。スペーサ59は樹脂ス
ペーサ58の上面に当接しており、このスペーサ59と
スペーサ60との間にバネ61を介装した状態で、ナッ
ト62がスペーサ60の上面側から回転軸54の上端に
螺着されている。このナット62の回転軸54上端に対
する締め込み量を調節することにより、樹脂ベアリング
57/樹脂スペーサ58とピニオン52との間の摩擦力
(前記所定負荷)が調整されるようになっている。
【0131】上述のごとく構成されたマウンタ機構50
の動作について、図38(a)〜図38(c)を参照し
ながら説明する。なお、図38(a)〜図38(c)は
マウンタ機構50の要部を模式的に示す側面図である。
カートリッジ10をデッキ5aに挿入する際には、カー
トリッジ10をハンド部材40a,40bにより把持し
ながらデッキ5aのカートリッジ挿入口まで搬送しハン
ド部材40a,40bを開放してから、モータ53によ
りピニオン52を正転駆動し、図38(a)に示すごと
く、ピニオン52とこのピニオン52に歯合するラック
51aとによってマウンタアーム51をカートリッジ押
込み方向(図中の右方向)へ移動させる。
【0132】これにより、カートリッジ10は、図38
(b)に示すごとく、マウンタアーム51のマウンタ5
1bによって押圧されながらデッキ5aの奥まで挿入さ
れるが、このとき、本実施形態では、カートリッジ10
に所定負荷以上の押圧力が作用すると、ピニオン52と
モータ53側の駆動軸との間に設けたバッファ機構56
によりその超過分の押圧力が吸収される。
【0133】つまり、バッファ機構56では、ピニオン
52と回転軸54との間で、樹脂ベアリング57や樹脂
スペーサ58を介してスリップが発生し、その時の摩擦
力により超過分の押圧力が吸収される。これにより、マ
ウンタアーム51からカートリッジ10への力の伝達が
不能になり、過剰な押圧力がカートリッジ10に作用す
るのを防止することができる。
【0134】従って、上述のようなバッファ機構56を
そなえることにより、マウンタアーム51は常に一定の
力でカートリッジ10を押し続けることができるほか、
何らかのトラブルが発生してマウンタ機構50からカー
トリッジ10に対して過大な負荷が発生したとしても、
カートリッジ10やその周辺部のほか、マウンタ機構5
0やその駆動系(モータ53等)などを保護することが
できる。
【0135】なお、ピニオン52が回転軸54に対して
スリップを開始する所定負荷は、前述したように、ナッ
ト62の回転軸54上端に対する締め込み量を調節し樹
脂ベアリング57/樹脂スペーサ58とピニオン52と
の間の摩擦力を調整することによって設定される。ま
た、カートリッジ10をデッキ5aの奥まで挿入した後
には、モータ53によりピニオン52を逆転駆動し、図
38(c)に示すごとく、ピニオン52とこのピニオン
52に歯合するラック51aとによってマウンタアーム
51をハンド機構7d側(図中の左側)へ引き込む。
【0136】上述のようなマウンタ機構50を有する本
実施形態のハンド機構7d(アクセッサ7)によれば、
カートリッジ10をデッキ5aの奥まで確実に挿入する
ことができるので、デッキ5a毎にカートリッジ受渡し
機構をそなえる必要がなくなり、ライブラリ装置1の小
型化や低コスト化に寄与する。ここで、マウンタ機構5
0におけるマウンタアーム51のガイド構造の例につい
て、図39〜図41を参照しながら説明する。図39は
そのガイド構造を示す斜視図、図40は図39のC−C
矢視断面図、図41はそのガイド構造の他例を示す斜視
図、図42は図41のD−D矢視断面図である。
【0137】図39および図40に示すガイド構造で
は、マウンタアーム51の長手方向に沿って長円孔51
cが形成され、この長円孔51cに前後一対のコロ(ベ
アリング)66a,66bが嵌まり込んでいる。これに
より、マウンタアーム51は前後方向(長手方向)へ案
内されて直進移動できるようになっている。なお、コロ
66a,66bは図40に示すごとくハンドベース41
側に枢着されている。
【0138】ところで、マウンタアーム51は例えば板
金製のものであり、このマウンタアーム51には、その
前後方向(長手方向)の位置を検出すべく、センサフラ
グ51dが一体的に形成されている。このセンサフラグ
51dがセンサ63を作動させることにより、マウンタ
アーム51の位置検出が行なわれる。例えばセンサ63
はフォトセンサで、センサフラグ51dがセンサ63に
おける発光素子と受光素子との間を通過する際に発光素
子からの光を遮ることにより、センサ63が検出動作を
行なうようになっている。
【0139】このとき、長円孔51cとコロ66a,6
6bとの間には隙間が生じやすく、その隙間のためにガ
タが発生し、マウンタアームの直進運動がスムーズに行
なえなくなる可能性がある。このような場合、ガタによ
りセンサフラグ51dの位置が変動し、センサフラグ5
1dとセンサ63とが干渉してしまうおそれもある。そ
こで、図41および図42に示すガイド構造を用いても
よい。このガイド構造では、マウンタアーム51は、中
実の棒状部材として形成され、ハンドベース41上のブ
ッシュ64により、カートリッジ10をデッキ5aへ押
し込む方向(マウンタアーム51の長手方向)へ移動可
能に支持されている。ブッシュ64としては例えば含油
式ブッシュが用いられる。
【0140】また、マウンタアーム51の側面にはガタ
抑え溝51eが長手方向に沿って形成されるとともに、
ハンドベース41上には、ガタ抑え溝51eに嵌合して
マウンタアーム51を長手方向に案内するガタ抑え金具
65が設置されている。上述のごとく構成されたガイド
構造では、ブッシュ64によってガタを生じることなく
マウンタアーム51が支持・案内されるだけでなく、ガ
タ抑え溝51eにガタ抑え金具65が嵌合しながらマウ
ンタアーム51が移動することで、マウンタアーム51
の直進性が確保され、その直進運動がスムーズに行なわ
れる。従って、マウンタ機構50に付設されたセンサフ
ラグ51dとセンサ63とが干渉し合うといった不具合
の発生を確実に防止することができる。このとき、ブッ
シュ64として含油式ブッシュを用いることにより、マ
ウンタアーム51の直進運動をよりスムーズに行なえる
ようになる。
【0141】〔6−3〕CIP/CSPユニットの説明 最後に、図43および図44を参照しながら、本実施形
態のハンド機構7dにおけるCIP/CSPユニット7
0について説明する。ここで、図43(a)〜図43
(c)はいずれもCIP/CSPユニット70を示すも
ので、図43(a)はその側面図、図43(b)は図4
3(a)のb矢視図、図43(c)は図43(a)のc
矢視図である。
【0142】図15〜図20にも示したように、本実施
形態のハンド機構7dには、CIP/CSP(Cartridge
In Picker/Cartridge Secured Position)ユニット7
0がそなえられている。このCIP/CSPユニット7
0は、図43(a)〜図43(c)に示すように、アク
チュエータ71,フラグ72,バネ73,CIPセンサ
(第1センサ)74およびCSPセンサ(第2センサ)
75を有して構成されている。
【0143】CIPセンサ74は、ハンド部材40a,
40bの間にカートリッジ10が挿入されたことを検知
するものであり、CSPセンサ75は、CIPセンサ7
4によりカートリッジ10の挿入を検知した後にカート
リッジ10の後端面が所定位置に到達したことを検知す
るものである。フラグ72は、CIPセンサ74および
CSPセンサ75をそれぞれ作動させるための第1エッ
ジ72aおよび第2エッジ72bを形成され、アクチュ
エータ71により後方〔図43(a)および図43
(b)の左方〕へ駆動されるようになっている。
【0144】CIPセンサ74およびCSPセンサ75
は前後方向について同一位置に配置されているが、フラ
グ72において、第1エッジ72aは、第2エッジ72
bよりも若干(3mm程度)後方に形成されている。これ
により、CIPセンサ74の方がCSPセンサ75より
も先に作動するようになっている。つまり、CIPセン
サ74およびCSPセンサ75は、それぞれ、フォトセ
ンサにより構成されており、フラグ72の第1エッジ7
2aおよび第2エッジ72bがそれぞれCIPセンサ7
4およびCSPセンサ75における発光素子と受光素子
との間を通過する際に発光素子からの光を遮ることによ
り、CIPセンサ74およびCSPセンサ75がそれぞ
れ検出動作を行なう。
【0145】なお、CIPセンサ74およびCSPセン
サ75は、具体的には、それぞれ、カートリッジ10が
ハンド部材40a,40b間に挿入された状態と、カー
トリッジ10を確実に保持した状態とを検知するように
なっている。また、アクチュエータ71は、バネ73に
より前方向〔図43(a)および図43(b)の右方
向〕へ付勢されており、カートリッジ10がハンド部材
40a,40bの間に挿入されてくると、図44(b)
および図44(c)に示すごとくカートリッジ10の後
端面と当接し、バネ71の付勢力に対抗して押圧され、
CIPセンサ74およびCSPセンサ75を順次作動さ
せるようにフラグ72を駆動するようになっている。
【0146】上述のごとく構成されたCIP/CSPユ
ニット70の動作について、図44(a)〜図44
(c)を参照しながら説明する。なお、図44(a)〜
図44(c)はCIP/CSPユニット70を模式的に
示す側面図である。ハンド部材40a,40bの間にカ
ートリッジ10が存在しない状態では、図44(a)に
示すように、フラグ72はバネ73により前方(図中の
右方)へ付勢されており、CIPセンサ74やCSPセ
ンサ75はいずれもオフ状態となっている。
【0147】カートリッジ10を把持すべくハンド機構
7dを前進させ、カートリッジ10の後端部がハンド4
0a,40bの間に進入してくると、まず、図44
(b)に示すように、アクチュエータ71がカートリッ
ジ10の後端面と当接して押圧され、CIPセンサ74
が第1エッジ72aによってオン状態となる。このよう
にCIPセンサ74がオン状態の時には、カートリッジ
10がハンド部材40a,40bの間に存在しているこ
とが保証されている。
【0148】さらに、ハンド機構7dが前進し、カート
リッジ10の後端部がより奥まで進入してくると、図4
4(c)に示すように、CSPセンサ75が第2エッジ
72bによってオン状態となる。このようにして、カー
トリッジ10がハンド部材40a,40bの間に存在す
ることをCIPセンサ74の検知結果により保証した状
態で、CSPセンサ75により、カートリッジ10の後
端面が所定位置に到達したことを敏感に検知できる。
【0149】従って、カートリッジ10のハンド部材4
0a,40bに対する位置が確実に保証され、デッキ5
aから排出されたカートリッジ10や収納棚におけるカ
ートリッジ10が、ハンド部材40a,40bに対し常
に同一位置関係になった状態で、ハンド機構7dにより
確実に把持される。これにより、ハンド部材40a,4
0bがカートリッジ10を浅く掴んだり、ハンド部材4
0a,40bがカートリッジ10を掴みに行った時点で
誤ってカートリッジ10を誤ってデッキ5aに再挿入し
たりすることを未然に防ぐことができる。
【0150】図1および図15〜図44を参照しながら
上述したようにハンド機構7dを多機能化することによ
り、カートリッジ受渡し機構(フィーダ)を介在させる
ことなくデッキ5aとハンド機構7dとの間でカートリ
ッジ10の挿抜を直接的に行なうことが可能になり、ラ
イブラリ装置1の小型化および低コスト化を実現できる
ほか、複数種類のカートリッジの混在するライブラリ装
置1を実現するこができる。
【0151】従来、ライブラリ装置のコストを増大させ
ている要因の一つとして、デッキ毎にカートリッジ受渡
し機構をそなえていることが挙げられる。つまり、従
来、デッキ専用の受渡し機構がデッキの台数分必要であ
り、その受渡し機構が、コストアップの要因となってい
る。また、ライブラリ専用のデッキが必要になり、単体
機(デッキ)の流用を行なうことができなかった。
【0152】しかし、上述した本実施形態のライブラリ
装置1では、デッキ5aのカートリッジ挿入口とアクセ
ッサ7のハンド機構7dで把持されたカートリッジ10
との間に多少の位置ずれがあっても確実にカートリッジ
10をデッキ5aに挿入できるほか、カートリッジ受渡
し機構がなくてもカートリッジ10をデッキ5aの奥ま
で確実に挿入でき、さらに、デッキ5aから排出された
カートリッジ10をアクセッサ7のハンド機構7dによ
り確実に把持することができる。従って、ライブラリ装
置1に単体機のデッキ5aを搭載しながら、カートリッ
ジ受渡し機構を介在させることなく、アクセッサ7が、
直接的に且つ確実にデッキ5aに対してカートリッジ1
0の挿抜を行なえるようになる。
【0153】また、従来のアクセッサによる移送対象の
カートリッジは1種類であり、従来のライブラリ装置で
は、その1種類のカートリッジによりデータの大容量バ
ックアップを行なっており、必然的に、従来のアクセッ
サは、1種類のカートリッジのみの搬送機能を有してい
れば十分な構成となっている。このため、従来のアクセ
ッサを用いて異種媒体が混在するライブラリ装置を実現
することは不可能であり、上述のような要望に応えるこ
とができなかった。
【0154】これに対し、本実施形態では、アクセッサ
7のハンド機構7d自体が、種々の形状のカートリッジ
10を、人間の手のように自由に把持し、デッキ5aや
収納棚に対して挿抜する機能も実現され、さらなる低コ
スト化を実現できる。また、本実施形態のアクセッサ7
を用いることにより、ライブラリ装置1において、1種
類の媒体だけでなく2種類以上の媒体(カートリッジ)
を使用してデータを保管することができるようになり、
大容量のデータを確実にバックアップすることが可能に
なる。
【0155】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。
【0156】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のライブラ
リ装置用カートリッジ移送ロボットおよびライブラリ装
置によれば、以下のような効果ないし利点を得ることが
できる。 (1)駆動機構によりカムを回転駆動し、このカムによ
り上下一対のカムフォロアの間隔を調整することで、上
下一対のハンド部材が、その間隔を調整されながら開閉
駆動される。従って、ハンド部材の開閉機構を極めて簡
素かつコンパクトに構成できライブラリ装置の小型化や
低コスト化に寄与することになるほか、厚さの異なる各
種カートリッジをハンド部材により把持可能になるの
で、複数種類のカートリッジの混在するライブラリ装置
を実現することができる(請求項1,)。
【0157】(2)上下一対のカムフォロア間にカムの
バッファ機能付きカートリッジ把持部位を配置すること
により、デッキのカートリッジ挿入口とハンド機構で把
持されたカートリッジとの間に多少の位置ずれがあって
も、その位置ずれは、カムフォロアとカムとの間の隙間
分の上下移動により吸収され、その隙間をバッファとし
て利用しながら、確実にカートリッジをデッキに挿入す
ることができる。従って、デッキ毎にカートリッジ受渡
し機構をそなえる必要がなくなり、ライブラリ装置の小
型化や低コスト化に寄与する(請求項2,8)。
【0158】(3)カートリッジを上下一対のハンド部
材により把持しながら微小量だけ持ち上げる必要がある
場合には、上下一対のカムフォロア間にカムのロック部
位を配置することにより、カートリッジを把持した状態
で上下一対のハンド部材をハンドベースに対して固定す
ることができるので、ガタによってハンド機構が上下す
るのを抑止でき、カートリッジを確実に持ち上げること
が可能になる(請求項2,8)。
【0159】(4)前述のごとくカートリッジを上下一
対のハンド部材により把持しながら微小量だけ持ち上げ
る必要がある場合には、上下一対のカムフォロア間にカ
ムのリフトアップ部位を配置することにより、カートリ
ッジを把持した状態で上下一対のハンド部材が強制的に
持ち上げられるので、収納棚でのカートリッジと係止部
材との係合状態の解除等の動作を確実かつ容易に行なう
ことができる(請求項)。
【0160】(5)第1バネと第2バネとの付勢力によ
り、ハンド機構で把持されたカートリッジは隙間(ガ
タ)による上下移動範囲のほぼ中央で保持されるので、
カートリッジをデッキに挿入する際の位置ずれの吸収を
より効率的に且つ確実に行なうことができる(請求項
)。 (6)カートリッジをデッキに挿入する際、カートリッ
ジはマウンタ機構のマウンタアームによって所定の方向
へ押圧されるので、デッキの奥まで確実に挿入すること
ができる。従って、デッキ毎にカートリッジ受渡し機構
をそなえる必要がなくなり、ライブラリ装置の小型化や
低コスト化に寄与する(請求項5,9)。
【0161】(7)マウンタ機構による押込み動作に伴
いカートリッジに対して過度な押圧力が作用した場合に
は、その超過分の押圧力がバッファ機構(樹脂ベアリン
グもしくは樹脂スペーサのスリップによる摩擦力)によ
り吸収されるので、過剰な押圧力がカートリッジに作用
するのを防止でき、カートリッジに対して過大な負荷が
発生しても、カートリッジやその周辺部のほか、マウン
タ機構やその駆動系などを保護することができる。
【0162】(8)ブッシュ(含油式ブッシュ)やガタ
抑え溝/ガタ抑え金具を用いることにより、マウンタア
ームの直進運動がスムーズに実行されガタを生じること
がないので、マウンタ機構に付設されたセンサフラグと
センサとが干渉し合うといった不具合の発生を確実に防
止できる。 (9)カートリッジが上下一対のハンド部材の間に存在
することを第1センサの検知結果により保証した状態
で、第2センサにより、カートリッジの端面が所定位置
に到達したことを敏感に検知できるので、デッキから排
出されたカートリッジをハンド機構により確実に把持す
ることができる。従って、デッキ毎にカートリッジ受渡
し機構をそなえる必要がなくなり、ライブラリ装置の小
型化や低コスト化に寄与する(請求項,1)。
【0163】(10)以上のように、ハンド機構を多機
能化することにより、カートリッジ受渡し機構を介在さ
せることなくデッキとハンド機構との間でカートリッジ
の挿抜を直接的に行なうことができ、ライブラリ装置の
小型化および低コスト化を実現できるほか、複数種類の
カートリッジの混在するライブラリ装置を実現できる
(請求項1〜1)。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)はそれぞれ本発明の一実施形態
としてのライブラリ装置用カートリッジ移送ロボット
(アクセッサ)におけるハンド機構の要部を一部破断し
て模式的に示す側面図および斜視図である。
【図2】本実施形態を適用されるライブラリ装置の全体
構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】本実施形態のアクセッサを示す正面図である。
【図4】本実施形態のアクセッサのハンドアセンブリを
示す正面図である。
【図5】本実施形態のアクセッサのハンドアセンブリを
示す平面図である。
【図6】本実施形態のアクセッサのピッカ部を示す正面
図である。
【図7】本実施形態のアクセッサのピッカ部を示す平面
図である。
【図8】本実施形態のアクセッサのピッカ部を示す側面
図である。
【図9】本実施形態のアクセッサのピッカ部におけるハ
ンド機構の前進状態を示す平面図である。
【図10】本実施形態のアクセッサのピッカ部における
ハンド機構の前進状態を示す側面図である。
【図11】(a),(b)はいずれも本実施形態のアク
セッサのチルト機構を模式的に示す側面図で、(a)は
ピッカ部の水平配置状態を示し、(b)はピッカ部のチ
ルト状態を示している。
【図12】本実施形態のアクセッサのチルト機構の要部
(チルトベース)を示す斜視図である。
【図13】本実施形態のアクセッサのチルト機構の要部
(チルトベース)を示す斜視図である。
【図14】本実施形態のアクセッサのチルト機構を模式
的に示す平面図である。
【図15】本実施形態のアクセッサのハンド機構を示す
平面図である。
【図16】本実施形態のアクセッサのハンド機構を示す
側面図である。
【図17】本実施形態のアクセッサのハンド機構の要部
を取り出して示す平面図である。
【図18】図17の XVIII矢視図である。
【図19】図17の XIX矢視図である。
【図20】図17のXX矢視図である。
【図21】本実施形態のハンド機構におけるカムを示す
側面図である。
【図22】本実施形態のハンド機構におけるカムを示す
正面図である。
【図23】(a),(b)はそれぞれ図21のA−A線
に沿う断面図および図21のB−B線に沿う断面図であ
る。
【図24】本実施形態のハンド機構におけるカムのカム
曲線を示す図である。
【図25】本実施形態のバッファロックオフ状態でのカ
ートリッジ把持状態を模式的に示す要部側面図である。
【図26】本実施形態のバッファロックオン状態でのカ
ートリッジ把持状態を模式的に示す要部側面図である。
【図27】本実施形態のハンド機構におけるカムの第1
変形例についてのカム曲線を示す図である。
【図28】本実施形態のハンド機構におけるカムの第2
変形例についてのカム曲線を示す図である。
【図29】第3変形例としてのカムをそなえた本実施形
態のハンド機構のハンド開放状態を模式的に示す要部側
面図である。
【図30】第3変形例としてのカムをそなえた本実施形
態のハンド機構のカートリッジ把持状態を模式的に示す
要部側面図である。
【図31】第4変形例としてのカムをそなえた本実施形
態のハンド機構の要部を一部破断して模式的に示す側面
図である。
【図32】第4変形例としてのカムをそなえた本実施形
態のハンド機構の要部を一部破断して模式的に示す斜視
図である。
【図33】本実施形態のハンド機構における付勢機構の
変形例を説明すべく、その付勢機構をそなえたハンド機
構のハンド開放状態を模式的に示す要部側面図である。
【図34】本実施形態のハンド機構における付勢機構の
変形例を説明すべく、その付勢機構をそなえたハンド機
構のカートリッジ把持状態を模式的に示す要部側面図で
ある。
【図35】本実施形態のハンド機構におけるマウンタ機
構の要部を示す平面図である。
【図36】本実施形態のハンド機構におけるマウンタ機
構の要部を示す側面図である。
【図37】本実施形態のマウンタ機構におけるバッファ
機構の詳細構成を示す断面図である。
【図38】(a)〜(c)はいずれも本実施形態におけ
るマウンタ機構の動作を説明すべくそのマウンタ機構の
要部を模式的に示す側面図である。
【図39】本実施形態のマウンタ機構におけるマウンタ
アームガイド構造を示す斜視図である。
【図40】図39のC−C矢視断面図である。
【図41】本実施形態のマウンタ機構におけるマウンタ
アームガイド構造の他例を示す斜視図である。
【図42】図41のD−D矢視断面図である。
【図43】(a)〜(c)はいずれも本実施形態のハン
ド機構におけるCIP/CSPユニットを示すもので、
(a)はその側面図、(b)は(a)のb矢視図、
(c)は(a)のc矢視図である。
【図44】(a)〜(c)は、いずれも、本実施形態に
おけるCIP/CSPユニットの動作を説明すべく、そ
のCIP/CSPユニットを模式的に示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ライブラリ装置 2 アクセッサユニット(LAU) 3 アクセッサユニット(RAU) 4 カートリッジストレージユニット(CSU) 5 テープドライブマウントユニット(TMU) 5a 磁気テープデッキ(デッキ) 6 アクセッサエクステンドユニット(AEU) 7 アクセッサ(カートリッジ移送ロボット,自動搬送
ロボット) 7a ハンドアセンブリ 7b 台車(移動機構) 7c 垂直コラム 7d ハンド機構 7e 支持ベース 7f チルトベース(チルト機構) 7g ピッカ部 7h ガイドレール 7i 昇降駆動用モータ(移動機構) 7j 走行ローラ 7k 走行駆動用モータ(移動機構) 7m ガイドローラ 8 レール(Xレール) 9 動作空間(アクセッサ通路) 10 磁気テープカートリッジ(カートリッジ) 11 カートリッジ投入/排出機構(CAS) 12 カートリッジ直接投入/排出機構(DEE) 13 カートリッジ強制排出機構(FES) 14 トップレール 15 チルト機構 16 揺動駆動機構 17 駆動機構 20 旋回駆動用モータ 20a プーリ 20b 駆動軸 21 プーリ 22 タイミングベルト 23 ケーブルケーシング 24 スリット付き円板 25 フォトセンサ 26 チルトモータ 26a ピニオン 27 板カム 27a ガイド用長穴 27b 揺動駆動用長穴 27b−1,27b−3 水平部 27b−2 傾斜部 27c 水平上縁部 27d ラック 28 ガイドローラ 29 カムフォロア 30 ピッカベース 30a 支軸(回転軸,シャフト) 31 サーボモータ 32 タイミングベルト 33 LMガイド 34 ピッカホームセンサ(フォトセンサ) 35a,35b ガイド部材 36 アクチュエータ(種類識別機構) 36a ローラ 36b アーム 36c コイルバネ 36d フラグ 36e 回転軸 37 フォトセンサ(種類識別機構,検知部) 38 爪(係止部材) 38a 回転軸 38b バネ 40a,40b ハンド部材 41 ハンドベース 42 バネ(付勢機構) 42a 第1バネ(付勢機構) 42b 第2バネ(付勢機構) 43a,43b カムフォロア 44 円盤2段カム 44a 第1カム 44b 第2カム 44c ロック溝 44d リフトアップ溝 44−1 ハンド開放部位 44−2 バッファ機能付きカートリッジ把持部位 44−3 ロック部位 44A,44B,44C カム 44A−1 カートリッジ把持部位 44A−2,44A−3,44B−1,44C−1 ハ
ンド開放部位 44B−2,44C−2 バッファ機能付きカートリッ
ジ把持部位 44B−3 ロック部位 44B−4 リフトアップ部位 45 ハンド開閉駆動用モータ(駆動機構) 45a 回転駆動軸 46 リニアウェイ(直動ベアリング,LMガイド) 46a,46b ブロック(ベアリング) 46c ガイドレール 47 円筒カム 47a 下側円周面 47b 下側円周面 47c 回転軸 47d ギア 47−1 ハンド開放部位 47−2 バッファ機能付きカートリッジ把持部位 48 ハンド開閉駆動用モータ(駆動機構) 48a 回転駆動軸 48b ギア 50 マウンタ機構 51 マウンタアーム 51a ラック 51b マウンタ 51c 長円孔 51d センサフラグ 51e ガタ抑え溝 52 ピニオン 52a 嵌合孔 53 マウンタアーム駆動用モータ(回転駆動機構) 53a 回転駆動軸 53b 傘歯車 54 回転軸 54a 傘歯車 54b フランジ部 56 バッファ機構 57 樹脂ベアリング 58 樹脂スペーサ 59,60 スペーサ 61 バネ 62 ナット 63 センサ 64 ブッシュ(含油式ブッシュ) 65 ガタ抑え金具 66a,66b コロ(ベアリング) 70 CIP/CSPユニット 71 アクチュエータ 72 フラグ 72a 第1エッジ 72b 第2エッジ 73 バネ 74 CIPセンサ(第1センサ) 75 CSPセンサ(第2センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 桂一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 堀 大輔 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−139649(JP,A) 特開 平5−285878(JP,A) 実開 平5−73736(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 15/68 G11B 17/22

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記憶媒体を収容するカートリッジを格納
    する収納棚と該カートリッジを投入/排出するためのカ
    ートリッジ投入/排出機構と該カートリッジ内の記憶媒
    体に対するアクセスを行なうデッキとを有するライブラ
    リ装置内において該カートリッジを移送すべく、該カー
    トリッジを把持して挿抜するハンド機構を含むピッカ部
    と、該ピッカ部を所定位置に移動させるための移動機構
    とをそなえてなるカートリッジ移送ロボットであって、 該ハンド機構が、 該カートリッジに上下から当接して該カートリッジを把
    持しうる上下一対のハンド部材と、 該上下一対のハンド部材を上下方向に摺動可能に取り付
    けられるハンドベースと、 該カートリッジを把持する閉方向に該上下一対のハンド
    部材を付勢する付勢機構と、 該上下一対のハンド部材に取り付けられた上下一対のカ
    ムフォロアと、 該上下一対のカムフォロアの相互間に配設され、該上下
    一対のカムフォロアの間隔を調整することにより該付勢
    機構の付勢力に対抗しながら該上下一対のハンド部材を
    開閉駆動しうるカムと、 該カムを回転駆動する駆動機構とから構成され 該カムに、 該上下一対のハンド部材を該付勢機構の付勢力により閉
    じた状態にするように該上下一対のカムフォロアの間隔
    を調整するカートリッジ把持部位と、 該上下一対のハンド部材を該付勢機構の付勢力に対抗し
    てそれぞれ異なる間隔で開いた状態にするように該上下
    一対のカムフォロアの間隔を調整する2以上のハンド開
    放部位とが形成され、 該駆動機構が、該カートリッジ把持部位および該2以上
    のハンド開放部位のうちの一つを該上下一対のカムフォ
    ロア間に配置させるべく、該カムを回転駆動する ことを
    特徴とする、ライブラリ装置用カートリッジ移送ロボッ
    ト。
  2. 【請求項2】 記憶媒体を収容するカートリッジを格納
    する収納棚と該カー トリッジを投入/排出するためのカ
    ートリッジ投入/排出機構と該カートリッジ内の記憶媒
    体に対するアクセスを行なうデッキとを有するライブラ
    リ装置内において該カートリッジを移送すべく、該カー
    トリッジを把持して挿抜するハンド機構を含むピッカ部
    と、該ピッカ部を所定位置に移動させるための移動機構
    とをそなえてなるカートリッジ移送ロボットであって、 該ハンド機構が、 該カートリッジに上下から当接して該カートリッジを把
    持しうる上下一対のハンド部材と、 該上下一対のハンド部材を上下方向に摺動可能に取り付
    けられるハンドベースと、 該カートリッジを把持する閉方向に該上下一対のハンド
    部材を付勢する付勢機構と、 該上下一対のハンド部材に取り付けられた上下一対のカ
    ムフォロアと、 該上下一対のカムフォロアの相互間に配設され、該上下
    一対のカムフォロアの間隔を調整することにより該付勢
    機構の付勢力に対抗しながら該上下一対のハンド部材を
    開閉駆動しうるカムと、 該カムを回転駆動する駆動機構とから構成され、 該カムに、 該カムと各カムフォロアとの間に隙間を空けた状態で、
    該上下一対のハンド部材を該付勢機構の付勢力により閉
    じた状態にするバッファ機能付きカートリッジ把持部位
    と、 該上下一対のハンド部材を該付勢機構の付勢力に対抗し
    て開いた状態にするように該上下一対のカムフォロアの
    間隔を調整するハンド開放部位と、 該カートリッジを把持した状態で該上下一対のハンド部
    材を該ハンドベースに対して固定すべく下側の該カムフ
    ォロアが嵌合しうる、ロック部位としてのロック溝とが
    形成され、 該駆動機構が、該バッファ機能付きカートリッジ把持部
    位,該ハンド開放部位および該ロック部位のうちの一つ
    を該上下一対のカムフォロア間に配置させるべく、該カ
    ムを回転駆動することを特徴とする、ライブラリ装置用
    カートリッジ移送ロボット。
  3. 【請求項3】 該カートリッジを把持した状態で該上下
    一対のハンド部材を強制的に持ち上げるべく下側の該カ
    ムフォロアが嵌合しうるリフトアップ溝が、該カムにリ
    フトアップ部位として形成され、 該駆動機構が、該バッファ機能付きカートリッジ把持部
    位,該ハンド開放部位,該ロック部位および該リフトア
    ップ部位のうちの一つを該上下一対のカムフォロア間に
    配置させるべく、該カムを回転駆動することを特徴とす
    る、請求項記載のライブラリ装置用カートリッジ移送
    ロボット。
  4. 【請求項4】 該付勢機構が、 下側の該ハンド部材と該ハンドベースとの間に介設さ
    れ、下側の該ハンド部材を上方向へ付勢する第1バネ
    と、 上側の該ハンド部材と該ハンドベースとの間に介設さ
    れ、上側の該ハンド部材を下方向へ付勢する第2バネと
    から構成されていることを特徴とする、請求項記載の
    ライブラリ装置用カートリッジ移送ロボット。
  5. 【請求項5】ハンド機構に、該カートリッジに押圧
    力を作用させて該カートリッジを該デッキに挿入させる
    マウンタ機構がそなえられ、 該マウンタ機構が、 該カートリッジの端面に当接して該カートリッジを該デ
    ッキへ押し込む方向へ移動可能にそなえられたマウンタ
    アームと、 該マウンタアームに形成されたラックと歯合するピニオ
    ンと、 該マウンタアームを前記方向へ移動させるべく該ピニオ
    ンを回転させる回転駆動機構とから構成されていること
    を特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    イブラリ装置用カートリッジ移送ロボット。
  6. 【請求項6】ハンド機構を成す上下一対のハンド部
    材の間に該カートリッジが挿入されたことを検知する第
    1センサと、 該第1センサにより該カートリッジの挿入を検知した後
    に該カートリッジの端面が所定位置に到達したことを検
    知する第2センサとがそなえられていることを特徴とす
    る、請求項1〜5のいずれか1項に記載のライブラリ装
    置用カートリッジ移送ロボット。
  7. 【請求項7】 記憶媒体を収容するカートリッジを格納
    する収納棚と、 該カートリッジを投入/排出するためのカートリッジ投
    入/排出機構と、 該カートリッジ内の記憶媒体に対するアクセスを行なう
    デッキと、 これらの収納棚,カートリッジ投入/排出機構およびデ
    ッキの間で該カートリッジを移送すべく、該カートリッ
    ジを把持して挿抜するハンド機構を含むピッカ部と、該
    ピッカ部を所定位置に移動させるための移動機構とを有
    するカートリッジ移送ロボットとをそなえてなるライブ
    ラリ装置であって、 該カートリッジ移送ロボットの該ハンド機構が、 該カートリッジに上下から当接して該カートリッジを把
    持しうる上下一対のハンド部材と、 該上下一対のハンド部材を上下方向に摺動可能に取り付
    けられるハンドベースと、 該カートリッジを把持する閉方向に該上下一対のハンド
    部材を付勢する付勢機構と、 該上下一対のハンド部材に取り付けられた上下一対のカ
    ムフォロアと、 該上下一対のカムフォロアの相互間に配設され、該上下
    一対のカムフォロアの間隔を調整することにより該付勢
    機構の付勢力に対抗しながら該上下一対のハンド部材を
    開閉駆動しうるカムと、 該カムを回転駆動する駆動機構とから構成され 該カムに、 該上下一対のハンド部材を該付勢機構の付勢力により閉
    じた状態にするように該上下一対のカムフォロアの間隔
    を調整するカートリッジ把持部位と、 該上下一対のハンド部材を該付勢機構の付勢力に対抗し
    てそれぞれ異なる間隔で開いた状態にするように該上下
    一対のカムフォロアの間隔を調整する2以上のハンド開
    放部位とが形成され、 該駆動機構が、該カートリッジ把持部位および該2以上
    のハンド開放部位のうちの一つを該上下一対のカムフォ
    ロア間に配置させるべく、該カムを回転駆動する ことを
    特徴とする、ライブラリ装置。
  8. 【請求項8】 記憶媒体を収容するカートリッジを格納
    する収納棚と、 該カートリッジを投入/排出するためのカートリッジ投
    入/排出機構と、 該カートリッジ内の記憶媒体に対するアクセスを行なう
    デッキと、 これらの収納棚,カートリッジ投入/排出機構およびデ
    ッキの間で該カートリッジを移送すべく、該カートリッ
    ジを把持して挿抜するハンド機構を含むピッカ部と、該
    ピッカ部を所定位置に移動させるための移動機構とを有
    するカートリッジ移送ロボットとをそなえてなるライブ
    ラリ装置であって、 該カートリッジ移送ロボットの該ハンド機構が、 該カートリッジに上下から当接して該カートリッジを把
    持しうる上下一対のハンド部材と、 該上下一対のハンド部材を上下方向に摺動可能に取り付
    けられるハンドベースと、 該カートリッジを把持する閉方向に該上下一対のハンド
    部材を付勢する付勢機構と、 該上下一対のハンド部材に取り付けられた上下一対のカ
    ムフォロアと、 該上下一対のカムフォロアの相互間に配設され、該上下
    一対のカムフォロアの間隔を調整することにより該付勢
    機構の付勢力に対抗しながら該上下一対のハンド部材を
    開閉駆動しうるカムと、 該カムを回転駆動する駆動機構とから構成され、 該カムに、 該カムと各カムフォロアとの間に隙間を空けた状態で、
    該上下一対のハンド部材を該付勢機構の付勢力により閉
    じた状態にするバッファ機能付きカートリッジ把持部位
    と、 該上下一対のハンド部材を該付勢機構の付勢力に対抗し
    て開いた状態にするように該上下一対のカムフォロアの
    間隔を調整するハンド開放部位と、 該カートリッジを把持した状態で該上下一対のハンド部
    材を該ハンドベースに対して固定すべく下側の該カムフ
    ォロアが嵌合しうる、ロック部位としてのロック溝とが
    形成され、 該駆動機構が、該バッファ機能付きカートリッジ把持部
    位,該ハンド開放部位および該ロック部位のうちの一つ
    を該上下一対のカムフォロア間に配置させるべ く、該カ
    ムを回転駆動することを特徴とする、ライブラリ装置。
  9. 【請求項9】カートリッジ移送ロボットの該ハンド
    機構に、該カートリッジに押圧力を作用させて該カート
    リッジを該デッキに挿入させるマウンタ機構がそなえら
    れ、 該マウンタ機構が、 該カートリッジの端面に当接して該カートリッジを該デ
    ッキへ押し込む方向へ移動可能にそなえられたマウンタ
    アームと、 該マウンタアームに形成されたラックと歯合するピニオ
    ンと、 該マウンタアームを前記方向へ移動させるべく該ピニオ
    ンを回転させる回転駆動機構とから構成されていること
    を特徴とする、請求項7または請求項8に記載のライブ
    ラリ装置。
  10. 【請求項10】カートリッジ移送ロボットに、 該ハンド機構を成す上下一対のハンド部材の間に該カー
    トリッジが挿入されたことを検知する第1センサと、 該第1センサにより該カートリッジの挿入を検知した後
    に該カートリッジの端面が所定位置に到達したことを検
    知する第2センサとがそなえられていることを特徴とす
    る、請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載のライブ
    ラリ装置。
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