JP3319875B2 - 3極コンセント - Google Patents

3極コンセント

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JP3319875B2
JP3319875B2 JP14517794A JP14517794A JP3319875B2 JP 3319875 B2 JP3319875 B2 JP 3319875B2 JP 14517794 A JP14517794 A JP 14517794A JP 14517794 A JP14517794 A JP 14517794A JP 3319875 B2 JP3319875 B2 JP 3319875B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンセント、殊に逆ハの
字形に並ぶ2極と接地極とからなる3極コンセントに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】逆ハの字形に並ぶ2極と接地極とからな
る3極コンセントで従来から提供されているものでは、
栓刃差し込み口を閉じて充電部に導電性異物が差し込ま
れることによる感電事故を防ぐ扉を備えたものがなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このために、感電事故
が生じるおそれが大であった。本発明はこのような点に
鑑み為されたものであり、その目的とするところは栓刃
差し込み口を開閉する扉を備えて感電事故のおそれをな
くした3極コンセントを提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明は、規格
化された配線器具モジュール寸法に沿って形成されたハ
ウジングと、このハウジング表面に形成された3個1組
の栓刃差し込み口と、各栓刃差し込み口の奥側に位置す
る刃受ばねと、刃受ばねが夫々接続された端子板とを
え、上記3個1組の栓刃差し込み口は、2つが逆ハの字
形に並び、この2つの間の中央線上で且つ逆ハの字形の
間隔が広い側に接地極用の刃受ばねに対応する他の1つ
が位置しており、ハウジングの上記の各栓刃差し込み口
と刃受けばねとの間には、栓刃挿通孔を有する中板と、
この中板によってスライド自在に支持されるとともにば
ねによって栓刃差し込み口と刃受ばねとの間を遮断する
位置に付勢されている扉とが配設されており、二等辺三
角形状であって一対の傾斜辺が逆ハの字形に並ぶ栓刃差
し込み口と平行となっている上記扉における上記接地極
用の刃受けばねに対応する栓刃差し込み口の奥に位置す
る部分には、栓刃差し込み口に差し込まれる接地極用栓
刃による押圧で扉を上記ばねに抗してスライドさせる傾
斜面が設けられていることに特徴を有している。
【0005】
【作用】本発明によれば、栓刃差し込み口を開閉する扉
を備えているために、充電部の露出がなく、しかも扉の
開閉は接地極となっている栓刃によって行うために、扉
を不用意にあけることがあっても安全なものである。
かも扉の平面形状を二等辺三角形状とし、一対の傾斜辺
が逆ハの字形に並ぶ栓刃差し込み口と平行となるように
しているために扉のスライド量が小さくて済む上に、栓
刃を刃受けばねまで案内する存在ともなる。そして、扉
における傾斜面が上面に設けられた部分の下面側に補強
用突部が設けられている時、扉全体の厚みを大きくしな
くとも扉に必要とする強度を持たせることができ、ま
た、この補強突起が係合するスライドガイド溝を中板の
扉側の面に設けておけば、補強突起は扉のスライド動作
のガイドともなる。
【0006】にはばねの周囲を囲むリブを設けておく
ことがばねの位置ずれによる動作不良を招くことがなく
なる点で好ましく、さらに、逆ハの字形に並ぶ栓刃差し
込み口の間を横切る方向のリブを中板の扉側である上面
に設けておけば、絶縁距離の確保の点で有利となる。
【0007】ハウジングが規格化された配線器具モジュ
ール寸法3個分の大きさであり且つ表面に6個2組の栓
刃差し込み口を備えるとともに、2組の栓刃差し込み口
は逆向きに且つ中央の接地極が互いに近接する向きに形
成され、各組の栓刃差し込み口の奥側に、向きが逆とさ
れた扉と中板とが夫々配設されている時には、いわゆる
ダブルコンセントを容易に構成することができる。
【0008】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
ると、このコンセントは、ボディ11とカバー12とか
らなるハウジング1と、各3個の刃受ばね2と端子板
3,端子板3との間で速結端子を構成する鎖錠ばね4、
速結端子からの電線の取り外し時に用いられる解除釦
5、扉6、そして中板7とからなる。図中10はハウジ
ング1のボディ11とカバー12とを結合するための組
立枠であり、コ字形に形成されるとともに係合用突起1
5を備えたこの組立枠10は、カバー12に被せられる
とともに両端がかしめられてボディ11の外壁に係止さ
れることで、ボディ11とカバー12との結合を行う。
【0009】カバー12はその表面に3個の栓刃差し込
み口14を有しており、カバー12の背面側に接合され
るボディ11は、その内部が2個の区画リブ16,16
によって3室に区画されている。なお、ここに示したハ
ウジング1は、配線器具における規格化された寸法にお
ける2モジュール分のサイズに形成されている。また、
3つの栓刃差し込み口14は、2つの栓刃差し込み口1
4,14が逆ハの字形に配置され、この両者間の中央線
上に残る1つが配置されている。ちなみにこの配置は中
華人民共和国向けであり、上記中央線上に位置する栓刃
差し込み口14が接地極用である。
【0010】各栓刃差し込み口14の奥に位置すること
になる刃受ばね2は、逆Ω字形をしており、端子板3に
おける接続片31の先端部に底部が固着されている。そ
して各端子板3は、鎖錠ばね4と共に速結端子を構成す
る端子部30と、この端子部30から一体に延出された
上記接続片31とから形成されている。刃受ばね2が固
着された各端子板3は、各々2個の鎖錠ばね4,4と1
個の解除釦5と共に、上記ボディ11の各室に納められ
る。各端子板3への結線作業は、ボディ11裏面の電線
挿通孔(図示せず)に先端被覆を剥いだ電線を差し込ん
で鎖錠ばね4によって固定することで行い、結線解除は
電線挿通孔に隣接する解除孔19にドライバーの先端を
押し込んで解除釦5を押すことで鎖錠ばね4を強制的に
撓ませることによって行う。
【0011】なお、ここで示した鎖錠ばね4は、端子板
3の側壁に電線を押し付けることで電線と端子板3との
電気的な接続を行うとともに、斜め方向を向いた端縁に
よって電線の抜け止めを行うものであり、1つの端子板
3について上述のように2個配設されている。一方は通
常接続用、他方は送り接続用である。また、鎖錠ばね4
の上記一端縁を押し戻すことで電線の引き抜きが可能な
状態とする解除釦5は、1つの端子板3について1個配
設され、上述の結線解除操作を行えば、解除釦5の両翼
部が2個の鎖錠ばね4,4の端縁を同時に押し戻すので
あるが、この解除釦5は、横方向に並んでいる対の鎖錠
ばね4,4の間に位置することになる立ち上がり片50
を有している。この立ち上がり片50は、鎖錠ばね4の
動きを規制して、鎖錠ばね4と端子板3との対向面間に
差し込まれる電線の保持を確実なものとするとともに、
電線挿通孔18から差し込む被覆を剥いだ電線の差し込
み量が多かった場合の電線先端の他の部分への回り込み
を防ぐ。
【0012】扉6はカバー12の背面に配されるもの
で、図5に示すように、接地極である栓刃のための挿通
孔60を有するとともに、一端側に傾斜面61が、両側
に傾斜辺が形成されている他端側にばね受け突起64が
立ち上がっており、ばね受け突起64と挿通孔60との
間には、この部分に配されるコイルばね8の両側を囲む
ことになるリブ63,63が設けられている。また、扉
6の背面側で上記傾斜面61が設けられた部分の裏側と
なるところには、補強用突部62が設けられ、他端側に
はガイド溝65が設けられている。そして、この扉6
は、図3(a)(b)に示すように、カバー12の背面に形成
されているリブに傾斜面61の部分やばね受け突起64
の部分をスライド自在に係合させるとともに、ばね受け
突起64とカバー12側のばね受けリブ19との間にコ
イルばね8が配された状態でカバー12に取り付けられ
る。この時、扉6の一対の傾斜辺が逆ハの字形に並ぶ栓
刃差し込み口14と平行となるようにされているととも
に、上記コイルばね8の付勢でカバー12の傾斜壁18
に傾斜辺が当接することで、栓刃差し込み口14は扉6
で閉じられた状態となる。
【0013】一方、中板7は図6に示すように、矩形状
のもので、3つの栓刃挿通孔70をカバー12の栓刃差
し込み口14に対応させて備えているとともに、扉6の
補強用突部62がスライド自在に係合するスライドガイ
ド溝72と、扉6のガイド溝65にスライド自在に係合
するガイドリブ75と、コイルばね8の浮きを抑えるた
めの突部74とを扉6側の面に備え、両側面にはカバー
12に取り付ける時のための複数個の圧入リブ78を備
えている。この圧入リブ78により、中板7はカバー1
2に仮止めすることができるために、コイルばね8や扉
6のカバー12への組み付けが容易となっている。図中
77は扉6用のストッパーである。
【0014】しかして、扉6や中板7を組み付けたカバ
ー12を、上記の刃受けばね2等を組み込んだボディ1
1と組み合わせれば、栓刃差し込み口14が扉6で閉じ
られたコンセントとなり、充電部の露出がないものとな
る。そして、栓刃の接続に際しては、栓刃を栓刃差し込
み口14に差し込めばよく、この時、3極のうちの接地
極用の栓刃が扉6の傾斜面61を押してコイルばね8に
抗して扉6をスライドさせて図4に示すように、各栓刃
差し込み口14を開くために、栓刃は扉6の挿通孔60
と傾斜辺のそばを通るとともに、中板7の栓刃挿通孔7
0を通じて各刃受けばね2に接続される。また、この
時、栓刃は扉6の縁や中板の栓刃挿通孔70の縁に沿っ
て差し込まれることで、刃受けばね2側へと傾くことな
く送り込まれる。
【0015】扉6の傾斜面61の周囲を囲んでいる壁
が、栓刃を傾斜面61へと導く上に、扉6と中板7との
間には補強用突部62とスライドガイド溝72並びにガ
イド溝65とガイドリブ75との係合によるスライドガ
イドがあるために、扉6は栓刃に押されてスムーズに移
動して栓刃差し込み口14を開く。また、コイルばね8
がばね受け突起64とリブ63とカバー12のばね受け
19及び中板7の突部74で周囲が囲まれているため
に、コイルばね8が浮いたりずれたりすることもない。
【0016】さらに、上記補強用突部62は、栓刃で押
されるために強度が必要となる傾斜面61部分の補強を
行う存在ともなっており、ガイドリブ75も、その両側
に位置する互いに異なる極となる充電部間の絶縁距離を
増し、切り粉によって栓刃同士が短絡してしまうような
事態の発生を防ぐ。図7及び図8に示すものは、2口タ
イプのものであり、配線器具の規格化された寸法におけ
る3モジュール分のサイズとなっているハウジング1
に、栓刃差し込み口14の配置が、両口において、逆向
きとなるように、且つ中央の接地極同士が接近するよう
にして設けてある。そして各端子板3には各々2個の刃
受ばね2,2を設けている。また、ここで用いている各
2個の中板7や扉6やコイルばね8は、上記実施例のも
のとまったく同じである。
【0017】なお、以上で示したコンセント1は、組立
枠10における係合用突起15を利用して規格化された
配線器具用の取付枠(図示せず)に取り付けて、表面周
部をプレートと化粧プレートとで被覆して施工する。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明においては、栓刃差
し込み口を開閉する扉を備えているために、充電部の露
出がなく、しかも扉の開閉は接地極となっている栓刃に
よって行うために、開閉用の傾斜面の押すことで、扉を
不用意にあけることがあっても安全なものである。しか
も扉の平面形状を二等辺三角形状とし、一対の傾斜辺が
逆ハの字形に並ぶ栓刃差し込み口と平行となるようにし
ていることから、扉を小さくすることができると同時に
扉のスライド量を小さくすることができるものであり、
また上記傾斜辺は栓刃を刃受けばねまで案内する存在と
もなるために、栓刃の挿入もスムーズに行うことができ
る。
【0019】そして、扉における傾斜面が上面に設けら
れた部分の下面側に補強用突部を設けておけば、扉全体
の厚みを大きくしなくとも扉に必要とする強度を持たせ
ることができ、また、この補強突起が係合するスライド
ガイド溝を中板の扉側の面に設けておけば、補強突起は
扉のスライド動作のガイドともなるために、スムーズな
扉の開閉動作をえることができる。
【0020】
【0021】更に、扉にばねの周囲を囲むリブを設けて
おく時、ばねの位置ずれによる動作不良を招くことがな
くなるものであり、逆ハの字形に並ぶ栓刃差し込み口の
間を横切る方向のリブを中板の扉側である上面に設けて
おけば、絶縁距離の確保の点でも有利となる。ハウジン
グが規格化された配線器具モジュール寸法3個分の大き
さであり且つ表面に6個2組の栓刃差し込み口を備える
とともに、2組の栓刃差し込み口は逆向きに且つ中央の
接地極が互いに近接する向きに形成され、各組の栓刃差
し込み口の奥側に、向きが逆とされた扉と中板とが夫々
配設されている時には、2口のいわゆるダブルコンセン
トを容易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の分解斜視図である。
【図2】(a)は同上の正面図、(b)は同上の破断側面図で
ある。
【図3】同上の扉と中板との組み付け状態を示すもの
で、(a)はカバーの背面図、(b)は扉を配した状態のカバ
ーの背面図、(c)は更に中板を配した状態のカバーの背
面図である。
【図4】同上の扉をスライドさせた状態のカバーの背面
図である。
【図5】同上の扉を示しており、(a)は底面図、(b)は左
側面図、(c)は平面図、(d)は右側面図、(e)は正面図で
ある。
【図6】同上の中板を示しており、(a)は平面図、(b)は
左側面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は正面図
である。
【図7】他例の分解斜視図である。
【図8】同上の扉を配したカバーを示すもので、(a)は
栓刃差し込み口閉鎖時の背面図、(b)は栓刃差し込み口
開放時の背面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 刃受ばね 6 扉 7 中板 8 コイルばね 14 栓刃差し込み口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−49170(JP,A) 特開 平5−205807(JP,A) 実開 昭50−33292(JP,U) 実開 昭55−128380(JP,U) 実開 平4−54167(JP,U) 実開 昭61−193678(JP,U) 実開 昭52−89685(JP,U) 実公 昭49−9985(JP,Y1) 実公 昭37−16669(JP,Y1) 特表 平1−503016(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/453 H01R 13/52 302

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 規格化された配線器具モジュール寸法に
    沿って形成されたハウジングと、このハウジング表面に
    形成された3個1組の栓刃差し込み口と、各栓刃差し込
    み口の奥側に位置する刃受ばねと、刃受ばねが夫々接続
    された端子板とを備え、上記3個1組の栓刃差し込み口
    は、2つが逆ハの字形に並び、この2つの間の中央線上
    で且つ逆ハの字形の間隔が広い側に接地極用の刃受ばね
    に対応する他の1つが位置しており、ハウジングの上記
    の各栓刃差し込み口と刃受けばねとの間には、栓刃挿通
    孔を有する中板と、この中板によってスライド自在に支
    持されるとともにばねによって栓刃差し込み口と刃受ば
    ねとの間を遮断する位置に付勢されている扉とが配設さ
    れており、二等辺三角形状であって一対の傾斜辺が逆ハ
    の字形に並ぶ栓刃差し込み口と平行となっている上記
    における上記接地極用の刃受けばねに対応する栓刃差し
    込み口の奥に位置する部分には、栓刃差し込み口に差し
    込まれる接地極用栓刃による押圧で扉を上記ばねに抗し
    てスライドさせる傾斜面が設けられていることを特徴と
    する3極コンセント。
  2. 【請求項2】 扉における傾斜面が上面に設けられた部
    分の下面側に補強用突部が設けられていることを特徴と
    する請求項1記載の3極コンセント。
  3. 【請求項3】 中板は補強突起と係合するスライドガイ
    ド溝を扉側の面に備えていることを特徴とする請求項2
    記載の3極コンセント。
  4. 【請求項4】 扉はばねの周囲を囲むリブを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の3極コンセント。
  5. 【請求項5】 中板は、逆ハの字形に並ぶ栓刃差し込み
    口の間を横切る方向のリブを扉側である上面に備えてい
    ることを特徴とする請求項1記載の3極コンセント。
  6. 【請求項6】 ハウジングは規格化された配線器具モジ
    ュール寸法3個分の大きさであり且つ表面に6個2組の
    栓刃差し込み口を備えるとともに、2組の栓刃差し込み
    口は逆向きに且つ中央の接地極が互いに近接する向きに
    形成され、各組の栓刃差し込み口の奥側に、向きが逆と
    された扉と中板とが夫々配設されていることを特徴とす
    る請求項1記載の3極コンセント。
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