JP3319776B2 - サーマルリレー - Google Patents

サーマルリレー

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JP3319776B2
JP3319776B2 JP06771392A JP6771392A JP3319776B2 JP 3319776 B2 JP3319776 B2 JP 3319776B2 JP 06771392 A JP06771392 A JP 06771392A JP 6771392 A JP6771392 A JP 6771392A JP 3319776 B2 JP3319776 B2 JP 3319776B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通電量に応じて変位す
る熱動素子により接点装置を駆動するようにしたサーマ
ルリレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のサーマルリレーとし
て各電路ごとにバイメタル等を備えた熱動素子を設け、
欠相などの電流の不平衡状態で生じる各熱動素子の変位
の差を差動機構によって取り出して接点装置を開放する
ようにしたものが知られている(特公昭59−2113
4号公報、特公昭60−7334号公報等)。差動機構
は、図20に示すように、通電電流の増加に伴う熱動素
子2の変形によって押されるように熱動素子2の一方の
側面に当接する第1連動板17と、熱動素子2に対して
第1連動板17とは反対側面に当接する第2連動板28
と、第2連動板28の端部に一端部が軸着された差動レ
バー20とにより構成される。第1連動板17の端部は
差動レバー20の中間部に設けた当接ピン20aに当接
する。したがって、欠相時などにはいずれかの熱動素子
2の変位量が他の熱動素子2の変位量に比較して小さく
なることによって、第1連動板17と第2連動板28と
の変位量に差が生じ、この差に対応した角度で差動レバ
ー20が回動することによって、接点装置を開閉操作す
るための作動板38が押圧されるのである。一方、過負
荷時には第1連動板17が所定量だけ変位して差動レバ
ー20を押圧することによって作動板38を押圧する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第1連動板
17および第2連動板28は、それぞれ3本の第1脚片
17aおよび第2脚片28aを第1連結片17bおよび
第2連結片28bを介して一体に連結した略E形に形成
されている。従来構成では、第1連動板17と第2連動
板28とが同一平面上に配列されるように、熱動素子2
を挟んで第1連結片17bと第2連結片28bとを配置
していたものであるから、図20に示す構成では、器体
を構成するボディ11に熱動素子2を組み込む前に第1
連動板17をボディ11に組み込んでおくことが必要に
なる。したがって、各熱動素子2の間のピッチの調節を
第1連動板17を取り付けた状態で行うことになり、調
節作業が面倒であるという問題がある。また、第1連動
板17と第2連動板28との組み合わせや、差動レバー
20の仕様を変更すれば動作仕様を変更することができ
るが、上記従来構成では、第1連動板17を熱動素子2
よりも先に器体1に組み込むから、動作仕様の異なるサ
ーマルリレーを製造する際には、熱動素子2を組み込む
前の段階の中間品に対して仕様の異なる部品を組み付け
ることになり、共通化された中間品に対して組み付ける
部品点数が多くなるから、生産性が低いという問題があ
る。
【0004】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、熱動素子の調節作業を容易にし、かつ、動作
仕様が異なる場合に共通化部分を従来よりも多くして生
産性を向上させたサーマルリレーを提供しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、スリットを有する複数の仕切
壁が形成された一面開口するボディと、ボディ内で仕切
壁により形成される各区画内に配設され各電路の通電量
に応じて変位する複数の熱動素子と、各熱動素子の変位
方向において電流の増加に伴って押される側面にそれぞ
れ当接する複数本の第1脚片の一端部を第1連結片を介
して一体に連結し、第1連結片が第1脚片に対してボデ
ィの開口側に位置して各仕切壁に跨る形で各スリット内
に配設された第1連動板と、各熱動素子の変位方向にお
いて電流の増加に伴って押される側面の反対側面にそれ
ぞれ当接する複数本の第2脚片の一端部を第2連結片を
介して一体に連結し、第2連結片が第2脚片に対してボ
ディの開口側に位置して各仕切壁に跨る形で各スリット
内に配設された第2連動板と、第2連動板に一端部が回
動自在に軸着された差動レバーと、差動レバーの他端部
と第1連動板の端部とに対向配置される作動板と、第1
連動板と差動レバーとの少なくとも一方によって作動板
が所定量押圧されると開閉操作される接点装置とを器体
内に備え、第1連動板は差動レバーの中間部に当接し、
各熱動素子の変位量の差に基づく第1連動板と第2連動
板との変位差に比例して差動レバーが回動するサーマル
リレーにおいて、前記スリットは、第1連動板と第2連
動板とを移動方向に直交する方向で厚み方向に重ねた状
態において、第1連動板に設けた第1脚片が挿入される
第1スリット部と、第1スリット部に連設されボディの
開口面から第1スリット部の奥行方向底面までの間隔よ
りもボディの開口面から奥行方向底面までの間隔を短く
して第2連動板に設けた第2連結片が挿入される第2ス
リット部とを備えているのである。
【0006】請求項2の発明では、前記差動レバーは、
その一端部表面から厚み方向に突設して第2連動板に軸
着される軸ピンと、中間部表面から厚み方向に突設して
第1連動板の端部に当接する当接ピンとを有し、ボディ
の開口面から見て作動板に非重合状態としてボディ内に
配設され、前記軸ピンは、第1連動板の厚み程度の高さ
位置に先端側を小径として第2連動板が軸着される段部
備えている。
【0007】
【作用】請求項1の構成によれば、第1連動板および第
2連動板は、それぞれ第1連結片および第2連結片が第
1脚片および第2脚片に対してボディの開口側に位置
し、かつ、移動方向に直交する方向で厚み方向に重ねて
配設されているので、熱動素子をボディに組み付けた後
に、第1連動板と第2連動板とを組み付けることができ
るのであって、動作仕様が異なる場合でも熱動素子を組
み付けた段階までは中間品を共通化することができるの
である。すなわち、動作仕様を変更する場合には、熱動
素子を組み付けた中間品に対して、所望の動作仕様を得
ることができる第1連動板と第2連動板とを嵌めるだけ
の簡単な作業になり、生産性が向上するのである。しか
も、熱動素子については第1連動板および第2連動板を
組み付ける前に調節することができるから、熱動素子の
調節作業が容易になるのである。また、スリットは、第
1連動板と第2連動板とを移動方向に直交する方向で厚
み方向に重ねた状態において、第1連動板に設けた第1
脚片が挿入される第1スリット部と、第1スリット部に
連設されボディの開口面から第1スリット部の奥行方向
底面までの間隔よりもボディの開口面から奥行方向底面
までの間隔を短くして第2連動板に設けた第2連結片が
挿入される第2スリット部とを備えているので、第1連
動板を第1スリット部に、また第2連動板を第2スリッ
ト部にそれぞれ間違いなく配設することができるととも
に、第1連動板と第2連動板とを個別に取り替えること
ができ、動作仕様の変更が一層容易になる。
【0008】請求項2の構成によれば、差動レバーは、
その一端部表面から厚み方向に突設して第2連動板に軸
着される軸ピンと、中間部表面から厚み方向に突設して
第1連動板の端部に当接する当接ピンとを有し、ボディ
の開口面から見て作動板に非重合状態としてボディ内に
配設され、前記軸ピンには、第1連動板の厚み程度の高
さ位置に先端側を小径として第2連動板が軸着される段
部を有しているので、差動レバーの軸ピンを第2連動板
に軸着させるとともに第2の連動板と差動レバーとの間
に第1連動板を配設した状態で第1連動板および第2連
動板と差動レバーとをボディの開口面から直線的にボデ
ィ内に配設することができ、動作仕様の変更が一層容易
になるのである。
【0009】
【実施例】本実施例では、三相交流における欠相を検出
することができるサーマルリレーを例示する。図2、図
3、図4などに示すように、器体1は、一面が開口した
ボディ11と、ボディ11の開口を閉塞するカバー12
と、ボディ11の一部を覆う形でボディ11とカバー1
2との間に介装される中蓋6とにより形成され、ボディ
11に形成されたボス13に対してカバー12を通して
組立ねじ14を螺合させることによって、ボディ11と
カバー12とが結合される。図6に示すように、ボディ
11の一側面には係合突起11aが突設され、カバー1
2に設けた孔明き係合片12aに係合することによっ
て、ボディ11とカバー12との結合強度が高められて
いる。
【0010】ボディ11の内部は、仕切壁15によって
大きく3つの区画16a、16b、16cに分割され
る。第2区画16bは、器体1の一方の側部に図2にお
ける上下方向のほぼ全長に亙って形成され、第1区画1
6aと第3区画16cとは、図2における上下に配置さ
れる。第1区画16aは、ほぼ平行に形成された図2の
上下方向の仕切壁15によってさらに3室に分割され、
各室にそれぞれ熱動素子2が収納される。熱動素子2
は、矩形板状に形成されたバイメタル21に絶縁材22
を介して帯状のヒータ23を螺旋状に巻回したものであ
って、ヒータ23の一端はバイメタル21の一端部に溶
着などの方法で固着される。バイメタル21は、第1区
画16aを3室に仕切る仕切壁15と平行になるように
配置され、バイメタル21は加熱されると、仕切壁15
の厚み方向に変形するようになっている。バイメタル2
1の他端部とヒータ23の他端部とは、それぞれ端子板
24、25に固着される。
【0011】端子板24は、板金によって形成され、ボ
ディ11の底壁内側面に沿って配置された固定片24a
と、ボディ11の底壁内側面に対して突出する形で配設
され固定片24aに一体に連続した接続片24bと、ボ
ディ11の底壁を貫通する形で配設され固定片24bに
一体に連続した端子片24cとを備えている。固定片2
4aにはねじ孔24dが形成され、図6に示すように、
ボディ11の底壁を通してねじ孔24dに螺合する固定
ねじ26によって、端子板24がボディ11に固定され
る。また、接続片24bにはバイメタル21の上記他端
部が溶着などの方法で固着される。端子片24cには、
座金27aを有した端子ねじ27が螺合するようにねじ
孔24eが形成されている。
【0012】一方、端子板25は、バイメタル21にほ
ぼ平行な接続片25aと、カバー12を通して器体1か
ら突出する端子片25bとを一体に連続させた形状を有
している。接続片25aにはヒータ23の上記他端部が
溶着などの方法によって固着される。また、接続片25
aには階段部25cが形成され、接続片25aの一部は
ボディ11の開口面よりも外側に突出して第3区画16
cに跨がるようになっている。
【0013】ボディ11の外側面において、各端子片2
4cが突出する部位には、各端子片24cを隔絶するよ
うに隔壁11bが設けられている(図7参照)。また、
カバー12において、端子片25bが突出する部位に
は、保持壁12bが突設され、端子片25bのがたつき
が防止される。以上の構成によれば、端子片24cと端
子片25bとの間で通電すれば、バイメタル21および
ヒータ23を通して電流が流れるのであって、バイメタ
ル21の自己発熱およびヒータ23の発熱によって、バ
イメタル21の上記一端部が他端部に対してバイメタル
21の厚み方向に変位する。変位の向きは上記一端部が
第2区画16bに近づく向きであり、変位の量はバイメ
タル21およびヒータ23の発熱量に依存する。
【0014】第1区画16aを3室に分割する仕切壁1
5、および第1区画16aと第2区画16bとを仕切る
仕切壁15には、それぞれバイメタル21の上記一端部
に対応する位置でスリット15aが形成され、スリット
15aの開口面に直交する方向に移動自在となるように
第1連動板17および第2連動板28が配置される。第
1連動板17および第2連動板28は、図1に示すよう
に、それぞれ3本の第1脚片17aおよび第2脚片28
aを第1連結片17bおよび第2連結片28bを介して
一体に連結した略E形に形成される。第1連動板17
は、少なくとも一つのバイメタル21が変形したときに
脚片17aが押圧されて第1連動板17の一端部の第2
区画16bへの突出量が大きくなるように配置される。
また、第2連動板28に設けた第2脚片28bは、それ
ぞれ第1連動板17に設けた第1脚片17aに対してバ
イメタル21を挟んで反対側面に対向する。第2区画1
6bに突出する第1脚片17aには押し片17cが突設
される。第1連動板17および第2連動板28はバイメ
タル21に対して移動方向に遊びがあり、一つのバイメ
タル21が変形したときに他のバイメタル21を変形さ
せることなく移動できるようになっている。第2連動板
28の移動方向における端部には支持片28cが突設さ
れ、支持片28cの先端部には差動レバー20が軸着さ
れる。
【0015】差動レバー20は、一端部に軸ピン20b
が突設され中間部に当接ピン20aが突設されていて、
軸ピン20bが第2連動板28の支持片28cに軸着さ
れるようになっている。また、軸ピン20bは第1連動
板17の厚み程度の高さ位置に段部20cを有し、段部
20cよりも先端側が小径になっている。差動レバー2
0は第2連動板28に対して軸ピン20bの小径部分に
おいて軸着される。第1連動板17の押し片17cは、
第2連動板28と差動レバー20との間に差し込まれ、
第1連動板17の側縁が当接ピン20aに当接するよう
になっている。すなわち、第1連動板17と第2連動板
28とは厚み方向に重ねた状態で配設されるのである。
また、第1連動板17に設けた第1連結片17bおよび
第2連動板28に設けた第2連結片28bは、バイメタ
ル21に対してボディ11の開口側に位置するように配
置される。したがって、熱動素子2をボディ11に組み
付けた状態で、第1連動板17と第2連動板28とを着
脱することができる。
【0016】一方、スリット15aは、ボディ11の開
口側の一端部が広幅になり他端部が狭幅になるように段
差を有する形状に形成されている。段差に対してボディ
11の開口側の部分は第2連動板28の連結片28bが
挿入される第2スリット部15a2 であり、残りの部分
は第1連動板17の脚片17aが挿入される第1スリッ
ト部15a1 になる。すなわち、第1連動板17はボデ
ィ11の底部側で支持され、第2連動板28はボディ1
1の開口部側で支持されるのである。第1連動板17お
よび第2連動板28のボディ11への組み付け時には、
第1連動板17および第2連動板28を重ねた状態でス
リット15aに挿入すればよい。
【0017】上記構成によれば、欠相が生じたときに
は、欠相線の熱動素子2は変位がなく他相の熱動素子2
は変位しているから熱動素子2の変位量に差が生じるの
であって、差動レバー20の軸着部とは反対側の端部を
第2区画16bに突出させる向きに回転させることにな
る。また、過負荷の際には、熱動素子2の変位によって
第1連動板17が変位して押し片17cが第2区画16
bに突出する向きに移動することになる。ここにおい
て、欠相を検出する必要がなければ、第2連動板28お
よび差動レバー20を外せばよい、このとき、第1連動
板17は狭幅の第1スリット部15a1 で支持されてい
るから、がたつきが生じることはない。すなわち、第2
連動板28の有無によって、過電流に加えて欠相を検出
する形式と過電流のみを検出する形式との両方に対応す
ることができ、仕様の異なるサーマルリレーに対して部
品を共用化することができる。
【0018】第2区画16bには、トリップ装置3が収
納される。トリップ装置3は反転機構部31と動作点調
節機構部32とを備えている。反転機構部31は、図9
に示すように、ボディ11に固定されるフレーム33に
対して第1の反転板34と第2の反転板35とを揺動自
在に取り付け、第1の反転板34と第2の反転板35と
をコイルスプリングよりなる引張ばねである反転ばね3
6を介して連結した構成を有している。フレーム33
は、ボディ11に形成された取付孔18(図8参照)に
圧入される圧入片33aと、略V形の切欠溝33d、3
3eを有した腕片33b、33cとを備える。第1の反
転板34および第2の反転板35は、それぞれ切欠溝3
3d、33eに一端部が挿入されることによってフレー
ム33の厚み方向において他端部が揺動自在となるよう
に支承される。また、切欠溝33d、33eは互いに離
れる向きに開放されており、第1の反転板34と第2の
反転板35との間に反転ばね36を介して引張力を与え
ることによってフレーム33に保持されるようになって
いる。反転ばね36は、両端部にリング状の引掛部36
aを備え、第1の反転板34および第2の反転板35に
貫設された引掛孔34a,35aに各引掛部36aを挿
通した形で、第1の反転板34および第2の反転板35
に連結される。
【0019】この反転機構部31では、第2の反転板3
5の先端部をフレーム33の厚み方向においてフレーム
33から離れる向きに移動させたときに、反転ばね36
の中心線が、第2の反転板35における反転ばね36と
の結合部と第2の反転板35のフレーム33に対する支
点とを結ぶ直線を越えてフレーム33の反対側に位置す
るようになると、第2の反転板35の先端部をフレーム
33から引き離す向きに反転ばね36のばね力が作用す
る。したがって、第2の反転板35の先端部がフレーム
33の厚み方向においてフレーム33から離れた位置に
保持される(以後、この位置をリセット位置と呼称す
る)。また、第2の反転板35の先端部がフレーム33
の厚み方向においてフレーム33から離れている状態で
は、第1の反転板34の中間部をフレーム33に近付け
る向きに押圧したときに、反転ばね36の中心線が、第
2の反転板35における反転ばね36との結合部と第2
の反転板35のフレーム33に対する支点とを結ぶ直線
を越えてフレーム33寄りに位置するようになると、第
2の反転板35の先端部をフレーム33に近付ける向き
に反転ばね36のばね力が作用して、第2の反転板35
をフレーム33に近付く向きに急速に移動させる。すな
わち、いわゆるトリップ動作を行い、第2の反転板35
の先端部がフレーム33の厚み方向においてフレーム3
3に近い位置に保持される(以後、この位置をトリップ
位置と呼称する)。
【0020】動作点調節機構部32は、図9に示すよう
に構成され、ボディ11に対して底壁に直交する向きに
突設された軸突起19(図2参照)に回動自在に取着さ
れた回動レバー37と、回動レバー37に対して揺動自
在に保持された作動板38と、ボディ11の周壁に対し
て回動自在に取り付けられた動作点調節カム39aとか
らなる。
【0021】回動レバー37は、互いに平行な一対の脚
片37aを一対の連結片37bを介して連結した略コ形
のレバー本体37cを有し、一方の脚片37aには軸突
起19が挿通される軸受孔37dが形成され、他方の脚
片37aには軸突起19の周面に当接する弧状の軸受凹
所37eが形成されている。レバー本体37cの一方の
連結片37bは略T形であって、T形の脚部に略直交す
る形で保持片37fが形成され、保持片37fには作動
板38を揺動自在に保持する保持孔37gが形成され
る。保持孔37gは、図10に示すように略矩形状であ
って、連結片37b側の一辺に保持凹所37hが形成さ
れた形状を有している。また、保持凹所37hに対向し
て保持孔37gの内周縁には保持突起37iが突設され
る。軸受孔37dを設けた脚片37aは軸受孔37dに
対して保持片37fとは反対側に延長されており、この
脚片37aの先端部には連結片37bとほぼ同じ面内で
調節片37jが形成される。
【0022】作動板38は、中間部の両側縁に切欠溝3
8aを有している。この作動板38は、回動レバー37
の保持孔37gに挿通され、両切欠溝38aには、保持
孔37gの保持凹所37hの両側部が嵌入される。すな
わち、作動板38の一部を保持凹所37h内に嵌入する
ことにより、作動板38の長手方向および幅方向への移
動が規制されるのである。また作動板38の厚み方向へ
の移動規制のために、保持凹所37hの底面と保持突起
37iの先端面との距離が作動板38の厚みより若干大
きい程度になるように、図11(a)の状態で作動板3
8を保持孔37gに挿入した後、図11(b)に示すよ
うに、保持孔37gの周部のうち保持突起37iを設け
た一辺をたたき加工などの方法で塑性変形させる。ここ
において、保持凹所37hの底面と保持突起37iとの
距離によって、図12に示すように、回動レバー37に
対する作動板38の揺動範囲θが規制されることにな
る。すなわち、図13に示すように、保持凹所37hの
底面と保持突起37iの先端面との間の隙間に対応した
範囲でのみ作動板38は揺動するのである。作動板38
の一端部は連動板17の押し片17cに当接可能な位置
に配置され、他端部は第1の反転板34に当接可能な位
置に配置される。すなわち、熱動素子2の変形によって
連動板17が移動すると、作動板38は連動板17に押
圧されて保持孔37gを中心として回転し、第1の反転
板34をフレーム33に向かって押圧するのである。
【0023】一方、動作点調節カム39は、図2に示す
ように、円柱状の脚部39aと、脚部39aの一端に設
けたフランジ部39bと、脚部39aの他端に突設した
カム突起39cとを備えている。脚部39aはボディ1
1の周壁に穿孔された貫通孔11cに挿通され、フラン
ジ部39bはボディ11の外側面に当接する。動作点調
節カム39においてボディ11の外側面に露出している
部分の中心部にはプラスドライバの先端部などが挿入で
きるように十字形のドライバ溝39fが形成され、ドラ
イバなどを用いて動作点調節カム39を回動させること
ができるようになっている。また、ボディ11の周壁外
側面にはフランジ部39bの周縁を囲む保護壁11dが
形成され、フランジ部39bの外周縁に他の部材が触れ
て動作点調節カム39が不用意に回転するのを防止して
いる。脚部39aの周面には全周に亙って溝部39dが
形成され、ボディ11の周壁内周面に形成された保持溝
11eとの間に保持ばね39eが装着される。また、ボ
ディ11には保持ばね39eに対向する部位に、脚部3
9aが当接する保持壁11fが形成され、保持ばね39
eと保持壁11fとの間に脚部39aを挟持することに
よって動作点調節カム39のボディ11からの抜け止め
がなされる。
【0024】カム突起39cは、回動レバー37におけ
る調節片37jが当接可能な位置で、脚部39aの回転
中心に対して偏心して設けられている。したがって、動
作点調節カム39を回動させれば、回動レバー37の軸
突起19の回りでの回動範囲を調節することができる。
また、作動板38は回動レバー37に対する揺動範囲が
規制されているから、動作点調節カム39を回動させる
ことによって、第1の反転板34が作動板38からの押
圧力を受けるときの熱動素子2の変形量を変えることが
できるのである。すなわち、熱動素子2の変形によって
連動板17が移動すると作動板38が押圧されるが、回
動レバー37の調節片37jがカム突起39cに当接す
るまでは連動板17から作動板38が受ける押圧力は、
回動レバー37を回転させるのみであって(図5におけ
る右回りに回転する)、反転機構部31の第1の反転板
34には作用しないのである。一方、回動レバー37の
調節片37jがカム突起39cに当接すると回動レバー
37は回転できなくなるから、連動板17から作動板3
8に作用する押圧力が第1の反転板34に伝達されるの
である。このような構成によって、反転機構部31がリ
セット位置であるときにトリップ位置に反転させるのに
要する熱動素子2の変形量を、動作点調節カム39の回
転位置によって調節することができるのである。すなわ
ち、動作点調節カム39を回動することによって、感度
が調節されるのである。
【0025】接点装置4は、第2区画16bおよび第3
区画16cに跨がって配置される。接点装置4は、一対
の可動ばね板41a、42aと、各可動ばね板41a、
42aにそれぞれ対応した一対の固定板43a、44a
とを備えている。各可動ばね板41a、42aおよび各
固定板43a、44aは、それぞれボディ11の底壁を
貫通するように配置された端子板41b、42b、43
b、44bに固着される。各端子板41b、42b、4
3b、44bには、それぞれ座金45aを有した端子ね
じ45が螺合するねじ孔41c、42c、43c、44
cが形成される。器体1の外側面において各端子板41
b、42b、43b、44bの間は、図7に示すよう
に、隔壁11bによって隔絶される。各可動ばね板41
a、42aおよび各固定板43a、44aには、それぞ
れ細長形に形成された接点がほぼ直交する形で設けられ
ている。また、各可動ばね板41a、42aは、外力を
作用させないときに対応する各固定板43a、44aに
接触するようにばね力を有している。
【0026】可動ばね板41a、41bには、絶縁性の
合成樹脂よりなるカード46を介して、反転機構部31
の第2の反転板35に連結されている。カード46は、
仕切壁15に形成されたスリット15b、15cに両端
部が挿通される形でスライド自在に配置され、スリット
15bを通して第2区画16bと第3区画16cとに跨
がるように配置される。図14に示すように、カード4
6において第2区画16bの中に挿入される一端部に
は、第2の反転板35が係合する切欠溝46aと、一方
の可動ばね板41aが係合する切欠溝46bとが形成さ
れる。また、カード46において第3区画16cに配置
されている部分には、各可動ばね板41bが挿通される
広幅の切欠溝46cが形成される。したがって、反転機
構部31の第2の反転板35の揺動に伴ってカード46
がスライドし、カード46によって可動ばね板41a、
42aが揺動するのである。カード46のスライド方向
における広幅の切欠溝46cの両周部には、各スリット
15b、15cの周部に対して当接可能なストッパ突起
46d、46eが突設され、カード46の移動時にいず
れか一方のストッパ突起46d、46eが対応するスリ
ット15b、15cの周縁に当接することによって、カ
ード46の移動範囲が規制されるようになっている。す
なわち、両ストッパ突起46d、46eは両スリット1
5b、15cの間に形成され、両スリット15b、15
cの間の距離と両ストッパ突起46d、46eの間の距
離との差に相当する距離が、カード46の移動可能距離
になる。反転機構部31がリセット位置であって、カー
ド46がスライド方向において第2区画16b側に移動
した位置では、可動ばね板41aが固定板43aに接触
し、可動ばね板42aは切欠溝46cの周縁に押圧され
て固定板44aから離れる。また、反転機構部31がト
リップ位置であって、カード46がスライド方向におい
て第3区画16c側に移動した位置では、可動ばね板4
2aが固定板44aに接触し、可動ばね板41aは切欠
溝46bの周縁に押圧されて固定板43aから離れる。
要するに、両可動ばね板41a、42aは、対応する固
定板43a、44aに対する開閉状態が互いに逆になる
のである。
【0027】カード46には、カバー12を通して器体
1の外部に突出するテスト片46fが突設され、テスト
片46fをドライバ等を用いて操作することにより、接
点装置4の開閉状態についての動作試験ができるように
なっている。また、図7、図15に示すように、ボディ
11の外側面にはカード46における第3区画16c側
の一端縁に対応する部位で3面に囲まれた凹段部11g
が形成されており、凹段部11gを囲む3面のうちカー
ド46に直交する2面により形成される入隅部分にはカ
ード46の一部が進退自在に挿通される。すなわち、カ
ード46がスライドするのに伴って凹段部11gへのカ
ード46の露出量が変化するのである。ここに、反転機
構部31がリセット位置に位置しているときには、凹段
部11gにカード46がほとんど露出しないように凹段
部11gの形状を設定している。また、器体1を黒色、
カード46を黄色などとして、器体1とカード46とが
容易に識別できるようにすることによって、カード46
の位置確認が容易に行えるようにしてある。要するに、
凹段部11gへのカード46の突出量を見ることによっ
て、反転機構部31の動作状態や接点装置4の開閉状態
を確認できるのである。
【0028】ボディ11には、反転機構部31がトリッ
プ位置であるときにボディ11側に押し込むことによっ
て、カード46を介して反転機構部31をリセット位置
に復帰させるために、リセット釦5が設けられる。リセ
ット釦5は、円柱状の頭部5aの一端面から脚部5bが
突設され、脚部5bの中間部に円板状の鍔部5cが設け
られた形状に形成されている。ボディ11には、カード
46と平行な外壁の一部と、カバー12との対向面とが
開口し、カード46と平行な仕切壁52を有した凹所5
1が形成される。この凹所51の仕切壁52に形成され
たスリット溝53の周縁を、リセット釦5の脚部5bに
挿着されるコイルスプリングよりなる復帰ばね54の一
端縁と鍔部5cとの間で挟持することにより、リセット
釦5は頭部5aがボディ11の外側面に突出するように
復帰ばね54によって付勢されることになる。したがっ
て、リセット釦5は、復帰ばね54が頭部5aと凹所5
1の仕切壁52との間で最大限に圧縮される位置(ボデ
ィ11の中にもっとも押し込まれた位置)と、鍔部5c
が凹所51の仕切壁52に当接する位置(ボディ11か
らもっとも突出した位置)との間で進退自在になる。
【0029】凹所51の周壁のうちカード46と平行で
あってボディ11の外壁となる周壁には、カバー12側
が開口した切欠55が形成され、この切欠55の周縁の
うちカバー12に対向する周縁の中央部には半円状に凹
没した切欠凹所56が形成される。また、凹所51の内
部には、図16に示すように、ストッパリブ57および
ガイドリブ58が形成される。ストッパリブ57は、カ
ード46に対して略直交する方向に走り、ガイドリブ5
8は、ストッパリブ57の一部に対向して平行に形成さ
れた部分とカード46に平行になるようにボディ11の
外壁から離間して形成された部分とが連続するように形
成されている。ガイドリブ58のうちカード46に平行
な部分の端縁は切欠凹所56の開口縁に沿う形状に形成
されている。
【0030】ところで、第3区画16cに対応する部位
には、ボディ11の仕切壁15とカバー12との間で挟
持される中蓋6が配設される。中蓋6には2か所に位置
決め孔61が形成され、仕切壁15の先端面に突設され
た位置決め突起15dが位置決め孔61に挿入されるこ
とによって、中蓋6のボディ11に対する位置決めがな
される。中蓋6におけるカバー12との対向面には、図
17に示すように、各端子板25の一部をそれぞれ保持
する保持壁62が形成されている。さらに、中蓋6に
は、図18に示すように、上記凹所51に挿入される第
1突台63と、第3区画16cに挿入される第2突台6
4とが一体に形成される。第1突台63と第2突台64
とは、凹所51の仕切壁52を挟んで離間している。第
1突台63は切欠51のうち切欠凹所56を除く部位を
満たす形状に形成されており、切欠凹所56との対向面
は、切欠凹所56と合わせて円形をなしてリセット釦5
の頭部5aを保持できるように、断面半円状に形成され
ている。第1突台63には、リセット釦5の頭部5aの
外周面に沿ってボディ11の外側面に突出する突壁65
が一体に形成されている。この突壁65のボディ11か
らの突出量は、リセット釦5のボディ11からの最大突
出量とほぼ等しくなるように設定され、リセット釦5の
頭部5aの半周を囲むようになっている。したがって、
突壁65が存在することによってリセット釦5に他の部
材が不用意に当接することが防止されるのである。突壁
65の周方向における中間部には窓孔66が形成され、
窓孔66の中には、第1突台63に一部が一体に連結さ
れるとともに、一部が突壁65の内周面よりも内側に突
出するガイド片67が設けられる。ガイド片67は比較
的容易に折り取ることができるように第1突台63に結
合されている。第2突台64の先端面は、リセット釦5
の鍔部5cが当接してスライドできるように、断面半円
状に形成されている。したがって、リセット釦5は、ス
リット溝53、切欠凹所56、第1突台63、第2突台
64などによって、軸振れすることなく進退できるよう
に保持されるのである。
【0031】リセット釦5の頭部5aの周面には、図1
9に示すように、ガイド突起5eが突設され、ガイド突
起5eは、ガイドリブ58に沿ってのみ移動できるよう
に配置される。すなわち、ガイド突起5eは、ストッパ
リブ57とガイドリブ58との間、および、ガイドリブ
58と凹所51の底壁との間のみで移動できるのであ
る。ガイド突起5eがストッパリブ57とガイドリブ5
8との間に位置していると、リセット釦5は回転ができ
ないから進退することになり、ガイド突起5eがガイド
リブ58と凹所51の底壁との間に位置していると、リ
セット釦5は回転はできるが、ガイドリブ58によって
ボディ11に押し込まれた状態に規制されて進退はほと
んどできなくなる。また、回転の範囲は、ストッパリブ
57に当接する位置(以後、手動リセット位置と呼称す
る)と第1突台63の先端面に当接する位置(以後、自
動リセット位置と呼称する)との間で約90度の範囲に
規制されている。
【0032】リセット釦5の脚部5bの先端には傾斜面
5dが形成されている(図2参照)。傾斜面5dは、手
動リセット位置ではカード46のスライド方向において
傾斜するのであって、反転機構部31のトリップ位置側
がリセット位置側よりも突出するように傾斜する。い
ま、反転機構部31がトリップ位置であると、リセット
釦5を押し込むことによってカード46の切欠溝46c
の周縁に傾斜面5dが当接するのであって、傾斜面5d
から受ける押圧力によってカード46が移動し、反転機
構部31がリセット位置に反転するようになっている。
一方、傾斜面5dは、自動リセット位置ではカード46
のスライド方向にほぼ直交する方向に傾斜し、この状態
では、反転機構部31がトリップ位置に移動しようとす
ると、カード46の切欠溝46cの周縁にリセット釦5
の脚部5bが当接することによって、トリップ位置が保
持されないようにカード46の移動範囲が規制される。
すなわち、反転機構部31の第1の反転板34に作動板
38からの押圧力が作用している間のみ可動ばね板42
aを固定板44aに接触させ、第1の反転板34への押
圧力が除去されると、可動ばね板41aが固定板43a
に接触する状態に自動的に復帰するのである。要する
に、リセット位置でのみ安定することになって単安定動
作になる。
【0033】リセット釦5の頭部5aには、手動リセッ
ト位置において、ガイド片67が挿入されるガイド溝5
fが形成される。ガイド溝5fはリセット釦5の進退方
向に沿って形成されており、ガイド片67がガイド溝5
fに挿入された状態では、リセット釦5は進退のみが可
能なように移動規制がなされる。すなわち、ガイド片6
7が存在しているときには自動リセット位置をとること
ができないようになっている。通常の使用状態では手動
によってリセットすればよいから、機能に支障は生じな
い。ガイド片67は比較的容易に折り取ることができる
から、リセット釦5を自動リセット位置に移動させるこ
とが必要になれば、ガイド片67を折り取ればよい。リ
セット釦5の頭部5aの先端面には、プラスドライバを
差し込むことができるようにドライバ溝5gが形成さ
れ、ドライバなどを用いてリセット釦5の押し込み、お
よび、回転ができるようになっている。
【0034】上記実施例では三相交流の欠相検出につい
て説明したが、単相三線の場合の中性線欠相などを検出
する目的にも用いることが可能である。また、その場合
に負荷との接続関係によっては、3個の熱動素子2のう
ちの中央の熱動素子2を省略して端子板24,25の間
を単に電気的に接続したものを用いてもよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明は、第1連動板および第
2連動板は、それぞれ第1連結片および第2連結片が第
1脚片および第2脚片に対してボディの開口側に位置
し、かつ、移動方向に直交する方向で厚み方向に重ねて
配設されているので、熱動素子をボディに組み付けた後
に、第1連動板と第2連動板とを組み付けることができ
るのであって、動作仕様が異なる場合でも熱動素子を組
み付けた段階までは中間品を共通化することができると
いう効果がある。すなわち、動作仕様を変更する場合に
は、熱動素子を組み付けた中間品に対して、所望の動作
仕様を得ることができる第1連動板と第2連動板とを嵌
めるだけの簡単な作業になり、生産性が向上する。しか
も、熱動素子については第1連動板および第2連動板を
組み付ける前に調節することができるから、熱動素子の
調節作業が容易になるという利点がある。また、スリッ
トは、第1連動板と第2連動板とを移動方向に直交する
方向で厚み方向に重ねた状態において、第1連動板に設
けた第1脚片が挿入される第1スリット部と、第1スリ
ット部に連設されボディの開口面から第1スリット部の
奥行方向底面までの間隔よりもボディの開口面から奥行
方向底面までの間隔を短くして第2連動板に設けた第2
連結片が挿入される第2スリット部とを備えているの
で、第1連動板を第1スリット部に、また第2連動板を
第2スリット部にそれぞれ間違いなく配設することがで
きるとともに、第1連動板と第2連動板とを個別に取り
替えることができ、動作仕様の変更が一層容易になると
いう利点がある。
【0036】請求項2の構成によれば、差動レバーは、
その一端部表面から厚み方向に突設して第2連動板に軸
着される軸ピンと、中間部表面から厚み方向に突設して
第1連動板の端部に当接する当接ピンとを有し、ボディ
の開口面から見て作動板に非重合状態としてボディ内に
配設され、上記軸ピンには、第1連動板の厚み程度の高
さ位置に先端側を小径として第2連動板が軸着される段
部を有しているので、差動レバーの軸ピンを第2連動板
に軸着させるとともに第2の連動板と差動レバーとの間
に第1連動板を配設した状態で第1連動板および第2連
動板と差動レバーとをボディの開口面から直線的にボデ
ィ内に配設することができ、動作仕様の変更が一層容易
になるという利点を有するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の要部分解斜視図である。
【図2】実施例の分解斜視図である。
【図3】実施例の外観斜視図である。
【図4】実施例の分解斜視図である。
【図5】実施例のカバーおよび中蓋を外した状態の背面
図である。
【図6】実施例の縦断面図である。
【図7】実施例の正面図である。
【図8】実施例の縦断面図である。
【図9】実施例に用いる動作点調節機構部の分解斜視図
である。
【図10】実施例を示す要部の分解斜視図である。
【図11】実施例を示す要部の組立過程を示す図であ
る。
【図12】実施例の要部の動作説明図である。
【図13】実施例の要部の動作説明図である。
【図14】実施例の要部の横断面図である。
【図15】実施例の要部の平面図である。
【図16】実施例の要部のカバーおよび中蓋を外した状
態の背面図である。
【図17】実施例のカバーを外した状態の背面図であ
る。
【図18】実施例に用いる中蓋の斜視図である。
【図19】実施例の要部断面図である。
【図20】従来例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 器体 2 熱動素子 4 接点装置 11 ボディ 12 カバー 15 仕切壁 15a スリット 15a1 第1スリット部 15a2 第2スリット部 17 第1連動板 17a 第1脚片 17b 第1連結片 20 差動レバー 28 第2連動板 28a 第2脚片 28b 第2連結片 38 作動板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭57−17481(JP,Y1) 実公 昭40−33713(JP,Y1) 実公 昭40−33943(JP,Y1) 実公 昭39−435(JP,Y1) 実公 昭41−17472(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 61/01 H01H 37/74

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリットを有する複数の仕切壁が形成さ
    れた一面開口するボディと、ボディ内で仕切壁により形
    成される各区画内に配設され各電路の通電量に応じて変
    位する複数の熱動素子と、各熱動素子の変位方向におい
    て電流の増加に伴って押される側面にそれぞれ当接する
    複数本の第1脚片の一端部を第1連結片を介して一体に
    連結し、第1連結片が第1脚片に対してボディの開口側
    に位置して各仕切壁に跨る形で各スリット内に配設され
    第1連動板と、各熱動素子の変位方向において電流の
    増加に伴って押される側面の反対側面にそれぞれ当接す
    る複数本の第2脚片の一端部を第2連結片を介して一体
    に連結し、第2連結片が第2脚片に対してボディの開口
    側に位置して各仕切壁に跨る形で各スリット内に配設さ
    れた第2連動板と、第2連動板に一端部が回動自在に軸
    着された差動レバーと、差動レバーの他端部と第1連動
    板の端部とに対向配置される作動板と、第1連動板と差
    動レバーとの少なくとも一方によって作動板が所定量押
    圧されると開閉操作される接点装置とを備え、第1連動
    板は差動レバーの中間部に当接し、各熱動素子の変位量
    の差に基づく第1連動板と第2連動板との変位差に比例
    して差動レバーが回動するサーマルリレーにおいて、
    記スリットは、第1連動板と第2連動板とを移動方向に
    直交する方向で厚み方向に重ねた状態において、第1連
    動板に設けた第1脚片が挿入される第1スリット部と、
    第1スリット部に連設されボディの開口面から第1スリ
    ット部の奥行方向底面までの間隔よりもボディの開口面
    から奥行方向底面までの間隔を短くして第2連動板に設
    けた第2連結片が挿入される第2スリット部とを備えて
    成ることを特徴とするサーマルリレー。
  2. 【請求項2】 前記差動レバーは、その一端部表面から
    厚み方向に突設して第2連動板に軸着される軸ピンと、
    中間部表面から厚み方向に突設して第1連動板の端部に
    当接する当接ピンとを有し、ボディの開口面から見て作
    動板に非重合状態としてボディ内に配設され、前記軸ピ
    ンは、第1連動板の厚み程度の高さ位置に先端側を小径
    として第2連動板が軸着される段部を有することを特徴
    とする請求項1記載のサーマルリレー。
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