JP3298389B2 - 熱形過負荷継電器 - Google Patents

熱形過負荷継電器

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JP3298389B2
JP3298389B2 JP31145595A JP31145595A JP3298389B2 JP 3298389 B2 JP3298389 B2 JP 3298389B2 JP 31145595 A JP31145595 A JP 31145595A JP 31145595 A JP31145595 A JP 31145595A JP 3298389 B2 JP3298389 B2 JP 3298389B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、検出対象である
電流が通流される加熱体によって加熱されて湾曲動作を
行うバイメタル装置を備えた熱形過負荷継電器に係わ
り、動作電流値の微調整を行う調整ねじに必要となる寸
法精度の軽減と、その緩み防止とが容易となるように改
良されたその構成に関する。
【0002】
【従来の技術】多相および単相の電路に設置されて,電
路に通流される電流値が過大となった場合にこれを検出
して信号を出力する装置の一つとして、検出対象である
電流が通流される加熱体によって加熱されて湾曲動作を
行うバイメタル装置を備えた熱形過負荷継電器が広く使
用されていることは周知のことである。
【0003】この種の熱形過負荷継電器の従来例を図1
2,図13を用いて説明する。ここで図12は、従来例
の熱形過負荷継電器を蓋体を除いて示したその正面図で
あり、図13は、図12に関する部分詳細図であり、
(a)は、図12のP部の詳細図であり、(b)は、図
13の(a)におけるA−A断面図である。なお、図1
2は、正常運転状態に在る従来例の単相〜3相用の熱形
過負荷継電器を示している。図12,図13において、
9は、2組の主バイメタル装置8と、シフタ93と、開
閉機構7と、反転動作機構6と、接点機構5と、調整用
のダイアル99と、ケース921と図示しない蓋体とを
有する収納容器92を備えた熱形過負荷継電器である。
【0004】それぞれの主バイメタル装置8は、平板状
のバイメタル板を用いて短冊形に形成され,その一端が
ケース921に保持された受温部81と、受温部81の
周囲に電気絶縁層を介しで巻回された電熱線でなる加熱
体82とを有して構成されている。加熱体82には、前
記の電路に通流されている電流が通流され、電流値に従
う量のジュール熱が発生される。受温部81は、加熱体
82から発生されるジュール熱を受けて加熱され、バイ
メタル板が持つ性質に従ってその温度に応じる湾曲動作
を行う。受温部81の固定された一端に対する反対側の
端部は自由端とされており、この自由端は、受温部81
の温度が高温となるほど大きく、図12における右側の
方向に変位するように設置されている。両主バイメタル
装置8が有する受温部81のそれぞれの自由端はシフタ
93に連結されている。シフタ93は、ケース921に
形成されたシフタ93用の案内溝922によって移動自
在に支持されており、シフタ93の図12における右端
側の端部93aは、受温部81の自由端の変位量に応じ
て、図12において左右方向の移動動作を行うこととな
る。
【0005】開閉機構7は、ビーム状体71と、ビーム
状体71の一方の端部付近にねじ込んで装着された調整
ねじ72と、釈放レバー73と、補償用バイメタル装置
74と、押当体75とを有している。ビーム状体71
は、そのほぼ中央部付近に形成された貫通穴711を、
ケース921に固着された丸ピン923に差し込んで装
着されることで、ケース921に回動自在に支持されて
いる。ビーム状体71の一端には調整ねじ72の挿入用
のめねじ713が形成されている。押当体75は、薄い
平板状のばね板材を用いて形成されており、ビーム状体
71の貫通穴711よりもめねじ713側にかしめ付に
よって固着されており、調整ねじ72の先端部をダイア
ル99の後記する偏心カム992のカム面に押し当てる
役目を果たしている。
【0006】調整ねじ72にはこの事例の場合には無頭
ねじが採用されており、調整ねじ72のねじ込み量が決
定されると、調整ねじ72の緩みを防止して熱形過負荷
継電器9の動作電流値を設定値のとおりに長時間安定に
保持するために、ビーム状体71との間に合成樹脂製の
ロック剤721が塗布されている。釈放レバー73は、
ビーム状体71の他方の端部側に固着された丸ピン71
2に差し込まれて回動自在に支持されている。補償用バ
イメタル装置74は、平板状のバイメタル板を用いて短
冊形に形成され、そのほぼ中央部付近で釈放レバー73
に固着されている。この補償用バイメタル装置74は、
図12における下側の端部74aがシフタ93の端部9
3aと対向でき、また、図12における上側の端部が反
転動作機構6の被押圧部6aと対向できる寸法とされて
いる。そうして補償用バイメタル装置74は、その温度
が高温となるに従って、端部74aが図12において右
側方向に変位するようにしてビーム状体71に固着され
ている。
【0007】図12中に示した事例では、反転動作機構
6は、薄い平板状のばね板材を用いてすでに良く知られ
ている形状・構造を持ち、そのほぼ中央部付近に被押圧
部6aが形成されている。この反転動作機構6は、図1
2中において上下の関係となる位置に2箇所の支持点を
有しており、この両支持点はケース921に支持されて
いる。このような構造を持つ反転動作機構6は、その被
押圧部6aを補償用バイメタル装置74の上側の端部に
よって図12において右側から押圧され、その押圧の度
合いが予め設定された押圧値を越えると、周知の反転動
作を行うことになる。反転動作機構6の図12における
上側の端部は、反転動作機構6の前記の反転動作に伴っ
て、図12において左右方向の急速な移動動作を行うこ
ととなる。
【0008】図12中に示した事例では、接点機構5
は、固定接点51,53と、可動接点52,54と、ス
ライダー55とを有しており、固定接点51,53およ
び可動接点52,54はケース921に保持され、そう
して、可動接点52,54はスライダー55に当接され
ている。そうして、固定接点51と可動接点52とで1
a接点を構成し、固定接点53と可動接点54とで1b
接点を構成している。スライダー55は、ケース921
に形成された明示しないスライダー55用の案内溝によ
って移動自在に支持されると共に、スライダー55の図
12における右端側の端部で反転動作機構6の上側の端
部と連結されている。これによりスライダー55は、反
転動作機構6の上側の端部の左右方向の移動動作に伴
い、図12において左右方向の移動動作を行うこととな
る。接点機構5は、スライダー55が反転動作機構6に
よって左側に押されている場合(図12示した状態であ
る。)には、1a接点は開路され,1b接点は閉路され
ている。また、スライダー55が反転動作機構6によっ
て右側に押されている場合には、前記とは逆に、1a接
点は閉路され,1b接点は開路される。
【0009】調整用のダイアル99は、ケース921の
側端部に回動自在に保持されたダイアル部991と、位
置調整部である偏心カム992とを有している。偏心カ
ム992は、そのカム面に開閉機構7が持つ調整ねじ7
2の先端部が当接されるように構成されており、ダイア
ル99を回動することにより、ダイアル99の中心軸線
Xと調整ねじ72の先端部との間隔長L99を変化させて
いる〔図13の(b)を参照〕。熱形過負荷継電器9で
は、外部からダイアル99のダイアル部991を回動し
て間隔長L99を変化し、補償用バイメタル装置74の端
部74aの位置を変化させることにより、その動作値で
ある動作電流値を調整することが可能なのである。
【0010】従来例の熱形過負荷継電器9は前記の如く
構成されているので、例えば、3相3線式の電路に対し
て使用する場合には、電路のいずれか2本の電線を、ま
た、単相2線式の電路に対して使用する場合には、電路
のいずれか一方の電線を、主バイメタル装置8の加熱体
82が接続された熱形過負荷継電器9の端子に接続す
る。電路に通流される電流の値が小さい場合には、受温
部81の湾曲度が小さいので、開閉機構7を介して反転
動作機構6の被押圧部6aが押圧される度合いが小さい
ので、反転動作機構6は図12に示した状態に在ること
になる。このために、接点機構5のスライダー55は反
転動作機構6によって左側に押されていて熱形過負荷継
電器9は、正常運転状態に在ることになる。
【0011】電路に通流される電流の値が増大して熱形
過負荷継電器9の動作電流値に到達すると、この動作電
流値を持つ電流が加熱体82に通流されるので、受温部
81が大きく湾曲する。これにより開閉機構7が持つ補
償用バイメタル装置74の端部74aは、シフタ93の
端部93aによって右側方向に大きな変位を受ける。そ
うすると、補償用バイメタル装置74が固着された釈放
レバー73は、丸ピン712に差し込まれた部位を回動
中心として図12における反時計方向に回動する。この
結果、補償用バイメタル装置74の上側の端部は反転動
作機構6の被押圧部6aを強く押圧することとなる(図
12においては、この状態の補償用バイメタル装置74
を2点鎖線で示している)。
【0012】これにより反転動作機構6は反転動作を行
ってその上側の端部は右方向に瞬時に移動し、接点機構
5のスライダー55は右側に押された状態に切り換わ
り、1a接点は閉路され,1b接点は開路されて、熱形
過負荷継電器9は動作状態となる。多くの場合に、1b
接点は熱形過負荷継電器9が設置されている電路に設置
された電磁開閉器などの励磁コイルに接続され、1a接
点は警報器に接続されているので、熱形過負荷継電器9
が動作状態となると、電磁開閉器は直ちに電路を遮断
し、電路や電路に接続された負荷装置の安全処置がなさ
れると共に,警報が発せられることになるのである。
【0013】なお、主バイメタル装置8を構成している
受温部81は、加熱体82による加熱以外に熱形過負荷
継電器9が設置されている室温によっても加熱されるの
で、このままでは熱形過負荷継電器9の動作電流値が室
温値の影響を受けることになる。これを補償しているの
が補償用バイメタル装置74であり、補償用バイメタル
装置74の温度は室温とほぼ同等になるので、室温が高
温になるに従い補償用バイメタル装置74の端部74a
が右側方向に変位する。この補償用バイメタル装置74
の端部74aの室温に従う変位によって、熱形過負荷継
電器9ではその動作電流値に対する室温値の影響をキャ
ンセルしているのである。また、調整ねじ72は、熱形
過負荷継電器9を構成している前記の諸部品の製作寸
法,取付寸法,変位量などのばらつきによる動作電流値
の誤差が極小となるように調整するために備えられてい
る部品である。この動作電流値の調整は、ビーム状体7
1の一端に形成されためねじ713への調整ねじ72の
ねじ込量を変えて、開閉機構7と偏心カム992のカム
面との間隔長L72〔図13の(b)を参照〕を調整する
ことで行われている。この調整作業は、多くの場合に、
熱形過負荷継電器9の組み立て完成後の試験時において
行われている。このため熱形過負荷継電器9のケース9
21には、調整ねじ72と対向する部位に、調整ねじ7
2のねじ込み作業に用いる工具(例えばドライバーであ
る)を挿入することができる形状・寸法を持つ貫通穴9
24が形成されているのが一般である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る熱形過負荷継電器、例えば熱形過負荷継電器9におい
ては、用いる諸部品などが多少のばらつきを持っていた
としても、動作電流値の設定誤差を許容誤差内に納める
ことができ、しかも、室温変動を補償することができる
製品を提供することができているが、しかし、まだ次記
する問題が有る。すなわち、(1)調整ねじ72とめね
じ713との間に隙間が存在していると、めねじ713
の中心軸線に対する調整ねじ72のなす角度や,調整ね
じ72の中心軸線の位置が、振動などによって変化する
ことが発生している。この角度や中心軸線の位置が変化
することは、ダイアル99が持つ偏心カム992のカム
面と,調整ねじ72の先端部との接触点Q(図13を参
照)がずれることである。このことは、カム面が円弧状
をしているために、開閉機構7と偏心カム992のカム
面との間隔長L72が変化することであり、熱形過負荷継
電器の動作電流の設定値が変化してしまうこととなって
いる。また、調整ねじ72の先端部の形状が、例えば、
斜面状に形成されている(調整ねじ72の先端部が、中
心軸線に対する角度が90度ではない角度を持つ平面と
して形成されていると言うことである。)場合には、偏
心カム992のカム面が円弧状をしているために、調整
ねじ72の回動角度に対して間隔長L72がリニアには変
化しない(ヒステリシス,不感帯などを持つことにな
る。)ことが起こり得る。この場合には、調整ねじ72
を用いての動作電流値の調整作業の際に動作電流値の設
定値に好ましくない誤差が発生することとなっている。
以上のことに対処するために、調整ねじ72には、高い
寸法精度としたおねじを有したり、正確な球体とした先
端部の形状を有したりする特別製のものを採用する必要
が有った。特別製の調整ねじ72の採用は、前記の動作
電流値の設定誤差量を低減することはできるのではある
が、汎用のねじが使用できないことで、調整ねじ72自
体の製造原価が高価になると共に、汎用のねじと別個に
その購入・保管等を行わなければならないので、管理費
用が嵩むこととなることも、熱形過負荷継電器9の製造
原価を高価にする原因となっていた。また、(2)間隔
長L72を長期間安定に保持するために、前述のように調
整ねじ72にはロック剤721が塗布される必要が有る
のであるが、ロック剤721の使用は、ロック剤721
を塗布する塗布工程と、ロック剤721が所定とおりに
塗布されていることを確認する塗布確認工程とが必要と
なり、このことが熱形過負荷継電器9の製造原価を高価
にする原因となっていた。
【0015】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その第1の目的は、調整ねじの
寸法精度がその動作温度の設定精度に影響を与えること
のない熱形過負荷継電器を提供することにあり、その第
2の目的は、上記熱形過負荷継電器において、調整ねじ
の緩み止め工程が改良された熱形過負荷継電器を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の第1
の目的は、 1)請求項1に記載したところにより、検出対象である
電流が通流される加熱体によって加熱されて湾曲動作を
行う主バイメタル装置と、開閉機構を介して主バイメタ
ル装置の湾曲度に応じて押圧されると共に,押圧の度合
いに応じて反転動作を行う反転動作機構と、反転動作機
構の反転動作に伴って開路および/または閉路される接
点機構と、開閉機構の一方の端部の位置を調整する調整
部を有し,反転動作機構が反転動作を行う際の電流値を
調整する調整用のダイアルとを備え、開閉機構は、ほぼ
中央部付近で回動自在に支持されたビーム状体と,ビー
ム状体の一方の端部付近に装着されてダイアルが有する
調整部に当接される調整ねじとを有し,ビーム状体の他
方の端部側で主バイメタル装置の湾曲動作を受け止める
ものであり、過電流状態の電流が加熱体に通流されるこ
とで主バイメタル装置が大きく湾曲し,大きく湾曲され
た主バイメタル装置に開閉機構を介して強く押圧された
反転動作機構が反転動作を行うことにより接点機構が開
路および/または閉路されてなる熱形過負荷継電器にお
いて、開閉機構は、ビーム状体に保持された板状体を備
え、調整ねじはこの板状体の一方の側面に当接されると
共に、ダイアルが有する調整部はこの板状体の他方の側
面に当接されてなる構成とすることにより達成される。
【0017】そうして、調整ねじの先端部が接触するの
が板状体であるので、調整ねじ挿入用のめねじの中心軸
線に対して調整ねじのなす角度や,調整ねじの中心軸線
の位置が振動などによって変化することで、後記する図
3の(b)中に示したR矢方向の調整ねじの先端部の変
位が発生したとしても、開閉機構とダイアルが有する調
整部との間隔長〔図3の(b)中に示したL2 であ
る。〕は変化することはないのである。また、調整ねじ
の先端部が接触するのが板状体であることで、調整ねじ
の先端部の形状が斜面状に形成されているような場合で
あっても、調整ねじの回動角度に対して前記の間隔長は
リニアに変化することができるのである。
【0018】また、この発明では前述の第2の目的は、 2)請求項2に記載したところにより、請求項1に記載
熱形過負荷継電器において、開閉機構は、調整ねじの
圧入による緩み防止構造を備えてなる構成とすることに
より達成される。
【0019】そうして、開閉機構が調整ねじの圧入によ
る緩み防止構造を備えているので、調整ねじの緩みを防
止するのに当たり、従来例のようにロック剤を用いるこ
とは不要となる。また、 3)請求項3に記載したところにより、前記2項に記載
の手段において、開閉機構が備える調整ねじの緩み防止
構造は、調整ねじの装着用としてビーム状体に形成され
ると共に,調整ねじの持つおねじのねじ径よりも小さい
ねじ径のめねじと、このめねじの一部を径方向に削除す
ると共にビーム状体の端面に達するスリットとを有する
構成とすることにより達成される。
【0020】そうして、前記のめねじに調整ねじが挿入
される場合には、スリットはその幅を拡げられることに
なるので、めねじと調整ねじとの間にはスリットの幅が
拡げられたことにより発生した反力が加わることとな
る。この反力に対応する摩擦力が、めねじと調整ねじの
持つおねじとの間に働くこととなる。また 4)請求項4に記載したところにより、前記2項に記載
の手段において、開閉機構が備える調整ねじの緩み防止
構造は、ビーム状体の調整ねじの装着部に形成された三
角形または多角形の貫通穴と、調整ねじの装着用として
前記の貫通穴の内径側に形成されると共に,調整ねじの
持つおねじのねじ径よりも小さいねじ径のめねじとを有
する構成とすることにより達成される。
【0021】そうして、前記のめねじに調整ねじが挿入
される場合には、ビーム状体の調整ねじの装着部に形成
された三角形または多角形の貫通穴の対辺距離は拡げら
れることになるので、めねじと調整ねじとの間にはスリ
ット間隔が拡げられたことにより発生した反力が加わる
こととなる。この反力に対応する摩擦力が、めねじと調
整ねじの持つおねじとの間に働くこととなる。また、 5)請求項5に記載したところにより、前記3項または
4項に記載の手段において、開閉機構が備える調整ねじ
の緩み防止構造が持つ調整ねじは、調整ねじが挿入され
るめねじが形成される部位のビーム状体よりも柔らかい
材質の材料を用いてなる構成とすることにより達成され
る。
【0022】そうして、前記のめねじに調整ねじが挿入
される工程において、調整ねじに形成されているおねじ
が、めねじによって切削されることとなる。これによ
り、調整ねじに形成されているおねじのねじ形状は、め
ねじのねじ形状とほとんど同一にすることが可能とな
る。さらにまた、 6)請求項6に記載したところにより、前記2項から5
項までのいずれかに記載の手段において、開閉機構が備
える調整ねじは、先端部位がめねじのねじ径よりも小さ
いおねじのねじ径を持つと共に,最大径のおねじのねじ
径がめねじのねじ径よりも大きい径のテーパねじを有す
る構成とすることにより達成される。
【0023】そうして、調整ねじの装着用としてビーム
状体に形成されためねじが、調整ねじの持つおねじの最
大ねじ径よりも小さいねじ径のめねじを持つものであっ
ても、調整ねじのめねじへの挿入を容易に行うことがで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。なお、この項の以下の説明
においては、図12,図13に示した従来例の熱形過負
荷継電器と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省
略する。また、この項の以後の説明に用いる図中には、
図12,図13で付した符号については、代表的な符号
のみを記した。
【0025】実施例1;図1は、請求項1に対応するこ
の発明の一実施例による熱形過負荷継電器を蓋体を除い
て示したその正面図であり、図2は、図1中に示した開
閉機構の要部を示すその斜視図である。図3は、図1に
関する部分詳細図であり、(a)は、開閉機構の要部の
詳細図であり、(b)は、図1に示した熱形過負荷継電
器の前記の図13の(b)に対応した部位の詳細図であ
る。図4は、図3の(a)におけるS部の斜視図であ
る。図1〜図4において、1は、図12,図13に示し
た従来例による熱形過負荷継電器9に対して、開閉機構
7に替えて開閉機構2を用いるようにした熱形過負荷継
電器である。
【0026】開閉機構2は、従来例による開閉機構7に
対して板状体3を追加して備えたものである。板状体3
は、例えば、薄い平板状のばね板材を用いて短冊状に形
成され、図1における下側の端部がビーム状体71に押
当体75と一体にかしめ付けられると共に、図1におけ
る上側の端部が調整ねじ72の先端部と対向できる寸法
に形成されている。板状体3の調整ねじ72の先端部と
対向する部位は、調整ねじ72の先端部に向かって凹と
なる円弧状に形成された円弧部31としている。そうし
て開閉機構2は、調整用のダイアル99が持つ偏心カム
992のカム面に、板状体3の円弧部31の凸側の面で
当接されるようにしている。
【0027】図1〜図4に示す実施例では前述の構成と
したので、課題を解決するための手段の項の第(1)項
ですでに説明したように、調整ねじ72の先端部が接触
しているのが板状体3の一方の側面である。このことに
より、1つとして、熱形過負荷継電器1の使用中に何ら
かの原因によって、めねじ713の中心軸線に対して調
整ねじ72のなす角度や,調整ねじ72の中心軸線の位
置が変化したとしても、図3の(b)中に示したR矢方
向の調整ねじ72の先端部の変位によっては、間隔長L
2 が変化しないようにすることができるのである。また
2つとして、調整ねじ72の先端部の形状が例えば斜面
状に形成されているような不整形な場合であっても、調
整ねじ72の回動角度に対して、間隔長L2 をほぼリニ
アに変化させることができるようになるのである。そう
して、前記したような調整ねじ72の先端部位置の変化
が有ったとしても、ダイアル99が持つ偏心カム992
のカム面と,板状体3の他方の側面との接触点Q3 〔図
3の(b)を参照〕は変化を受けないようにすることが
できるのである。
【0028】そうして熱形過負荷継電器1では、調整ね
じ72が多少の寸法誤差を持っていたとしても、振動な
どを受けてその動作電流の設定値が変化してしまうこと
は発生しないし、調整ねじ72の回動角度に対する間隔
長L2 の変化に,ヒステリシスや不感帯などを持つこと
も発生しないこととなる。これにより、調整ねじ72と
して安価な汎用のねじを使用できることになり、購入・
保管等に係わる管理費用を低減することができることに
なるのである。
【0029】実施例1における今までの説明では、板状
体3の調整ねじ72と対向する部位は円弧部31が形成
されるとしてきたが、これに限定されるものではなく、
例えば、平板状であってもよいものである。そうして、
調整ねじ72と対向する部位の板状体を平板状にする場
合には、この平板状部分は、めねじ713が形成されて
いる部位のビーム状体71とほぼ平行するように形成す
ることが間隔長L2 の安定化の点からは好ましいもので
ある。
【0030】また、実施例1における今までの説明で
は、板状体3の一方の端部は、ビーム状体71に対して
押当体75と一体にかしめ付けられるとしてきたが、こ
れに限定されるものではなく、例えば、押当体75がか
しめ付けられる部位以外の適宜の部位において、ビーム
状体71に対して固着されてもよいものである。 実施例2;図5は、請求項1〜3に対応するこの発明の
一実施例による熱形過負荷継電器を蓋体を除いて示した
その正面図である。図6は、図5中に示した組み立て状
態の開閉機構の要部を示すその斜視図であり、図7は、
図5中に示した開閉機構の要部を分解状態で示すその斜
視図である。図5〜図7において、図1〜図4に示した
請求項1に対応するこの発明の一実施例による熱形過負
荷継電器と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省
略する。図5〜図7において、1Aは、図1〜図4に示
したこの発明による熱形過負荷継電器1に対して、開閉
機構2に替えて開閉機構2Aを用いるようにした熱形過
負荷継電器である。
【0031】開閉機構2Aは、この発明になる前述の開
閉機構2に対して、開閉機構2に用いられている開閉機
構7に替えて、ビーム状体41を採用した開閉機構4A
を用いるようにしている。ビーム状体41は、前述の開
閉機構2に採用されているビーム状体71に対して、調
整ねじ72挿入用のめねじとして調整ねじ72が持つお
ねじのねじ径よりも小さいねじ径を持つめねじ42に替
えると共に、このめねじ42のねじ部分の一部を径方向
に削除して,ビーム状体41の端面41aに達するスリ
ット43を形成するようにしたものである。すなわち、
開閉機構2Aにおいては、調整ねじ72の緩み防止構造
は、めねじ42とスリット43とで構成されていること
になる。
【0032】図5〜図7に示す実施例では前述の構成と
したので、課題を解決するための手段の項の第(2)
項,第(3)項ですでに説明したように、めねじ42に
調整ねじ72を挿入しようとする場合には、めねじ42
が持つねじ径が調整ねじ72が持つおねじのねじ径より
も小さいので、スリット43はその幅を図6中のT矢方
向に拡げられることになる。この結果、めねじ42と調
整ねじ72との間にはスリット43の幅を拡げたことに
より発生した反力が加わることとなり、この反力に対応
する摩擦力が、めねじ42と調整ねじ72との間に加わ
ることとなる。この摩擦力によって、調整ねじ72が振
動等によって緩むことを防止できるので、従来例の場合
に必要としていたロック剤721を不要にできるのであ
る。そうしてこの摩擦力は、めねじ42に調整ねじ72
を挿入することによって自動的に発生する力であるの
で、摩擦力の確認工程は不要なのである。開閉機構2A
を用いた熱形過負荷継電器1Aでは、前記のことによっ
て、ロック剤721やその塗布確認工程が不要になる
分、その製造原価を低減することが可能となるのであ
る。
【0033】実施例3;図8は、請求項1,2,4に対
応するこの発明の一実施例による熱形過負荷継電器に用
いられる開閉機構の要部を示すその斜視図であり、図9
は、図8中に示したビーム状体の要部を示すその平面図
である。図8,図9において、図1〜図4に示した請求
項1に対応するこの発明の一実施例による熱形過負荷継
電器と同一部分には同じ符号を付し、その説明を省略す
る。図8,図9において、2Bは、図5〜図7に示した
この発明による熱形過負荷継電器1Aに用いられている
開閉機構2Aに対して、ビーム状体41に替えてビーム
状体44を用いた開閉機構4Bを用いるようにした開閉
機構である。ビーム状体44は、前述の開閉機構2Aに
採用されているビーム状体41に対して、めねじ42が
形成される部位にスリット43に替えて、矩形状の貫通
穴45を形成するようにしたものである。すなわち、開
閉機構2Bにおいては、調整ねじ72の緩み防止構造
は、めねじ42と貫通穴45とで構成されていることに
なる。
【0034】図8,図9に示す実施例では前述の構成と
したので、課題を解決するための手段の項の第(2)
項,第(4)項ですでに説明したように、めねじ42に
調整ねじ72を挿入しようとする場合には、めねじ42
が持つねじ径が調整ねじ72が持つおねじのねじ径より
も小さいので、貫通穴45はその対辺距離L45を拡げら
れることになる。この結果、めねじ42と調整ねじ72
との間には対辺距離L45が拡げられたことにより、ビー
ム状体44の貫通穴45の形成部に発生した反力が加わ
ることとなり、この反力に対応する摩擦力が、めねじ4
2と調整ねじ72との間に働くこととなる。そうしてこ
の摩擦力によって、前述の実施例2の場合と同様の作用
・効果を得ることができるのである。
【0035】実施例3における今までの説明では、開閉
機構2Bが有するビーム状体44に形成される貫通穴は
矩形状をした貫通穴45であるとしてきたが、これに限
定されるものではなく、例えば、貫通穴の形状は、正方
形,三角形,五角形以上の多角形であってもよいもので
ある。また、実施例3における今までの説明では、開閉
機構2Bが有するビーム状体44に形成される貫通穴は
その隅部に丸みを持たせた貫通穴45であるとしてきた
が、これに限定されるものではなく、例えば、隅部に切
欠を設けた貫通穴であってもよいものである。隅部に切
欠を設けることで、対辺距離L45を拡げた際に発生する
前記の反力の値を低減することができて、調整ねじ72
をめねじ42に挿入する際に要するトルク値を低減する
ことができることとなる。
【0036】実施例4;図10は、請求項1〜5に対応
するこの発明の一実施例による熱形過負荷継電器に用い
られる開閉機構の要部を分解状態で示すその斜視図であ
る。図10において、図1〜図4に示した請求項1に対
応するこの発明の一実施例による熱形過負荷継電器と同
一部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図1
0において、4Cは、図5〜図7に示したこの発明によ
る熱形過負荷継電器1Aに用いられている開閉機構4A
に対して、調整ねじ72に替えて、調整ねじ46を用い
るようにした開閉機構である。調整ねじ46は、前述の
開閉機構4Aに採用されている調整ねじ72に対して、
その用材として、ビーム状体41の用材よりも柔らかい
材質の材料を用いるようにしたものである。そうして、
調整ねじ46の用材は、例えばビーム状体41の用材が
軟鉄である場合には、公知の快削性の真鍮材や合成樹脂
材などを採用することができ、また、調整ねじ46の用
材に軟鉄材を採用する場合などには、少なくともめねじ
42が形成される部分に焼入処理などの硬化処理を施し
た鉄材製のビーム状体41を用いることもできるもので
ある。
【0037】図10に示す実施例では前述の構成とした
ので、課題を解決するための手段の項の第(2)項,第
(5)項ですでに説明したように、めねじ42に調整ね
じ46を挿入しようとする場合に、めねじ42が持つね
じ径が調整ねじ46が持つおねじのねじ径よりも小さい
のであるが、めねじ42に調整ねじ46が挿入される工
程において、少なくともめねじ42が形成されている部
位に用いられている用材の硬さよりも柔らかい用材が用
いられている調整ねじ46では、調整ねじ46に形成さ
れているおねじが、めねじ42によって切削されること
となる。これにより、調整ねじ46に形成されているお
ねじのねじ形状は、めねじ42のねじ形状とほとんど同
一にすることが可能となる。これにより、前述の実施例
2によるスリット43の幅が拡げられるることによる摩
擦力に加えて、調整ねじ46に形成されているおねじ
と,めねじ42との間の接触面積が増加することによ
り、得られる摩擦力を増大することができることになる
のである。そうしてこのような摩擦力によって、前述の
実施例2の場合と同様の作用・効果を得ることができる
のである。
【0038】実施例4における今までの説明では、開閉
機構4Cはビーム状体としてビーム状体41を有すると
してきたが、これに限定されるものではなく、例えば、
ビーム状体44であってもよいものである。 実施例5;図11は、請求項1〜6に対応するこの発明
の一実施例による熱形過負荷継電器に用いられる開閉機
構の要部を分解状態で示すその斜視図である。図11に
おいて、図1〜図4に示した請求項1に対応するこの発
明の一実施例による熱形過負荷継電器と同一部分には同
じ符号を付し、その説明を省略する。図11において、
4Dは、図5〜図7に示したこの発明による熱形過負荷
継電器1Aに用いられている開閉機構4Aに対して、調
整ねじ72に替えて、調整ねじ47を用いるようにした
開閉機構である。調整ねじ47は、前述の開閉機構4A
に採用されている調整ねじ72に対して、その先端部位
がめねじ42のねじ径よりも小さいおねじのねじ径を持
つと共に,最大径のおねじのねじ径がめねじ42のねじ
径よりも大きい径のテーパねじを持つようにしたもので
ある。
【0039】図11に示す実施例では前述の構成とした
ので、課題を解決するための手段の項の第(2)項,第
(6)項ですでに説明したように、調整ねじ47の最大
径のおねじのねじ径がめねじ42のねじ径よりも大きい
径としながらも、その先端部位がめねじ42のねじ径よ
りも小さいおねじのねじ径を持つので、調整ねじ47の
めねじ42への挿入を容易に行うことができることにな
る。
【0040】実施例5における今までの説明では、開閉
機構4Dはビーム状体としてビーム状体41を有すると
してきたが、これに限定されるものではなく、例えば、
ビーム状体44であってもよいものである。また実施例
5における今までの説明では、調整ねじ47の用材につ
いて言及してこなかったが、調整ねじ47の用材は、調
整ねじ72の用材や調整ねじ46の用材を用いることが
できるのである。
【0041】実施例2〜実施例5における今までの説明
では、開閉機構は板状体3を有するとしたきたが、これ
に限定されるものではなく、調整ねじ72,調整ねじ4
6,47が高い寸法精度を必要としない場合などでは、
板状体3を用いないようにしてもよいものである。
【0042】
【発明の効果】この発明においては、前記の課題を解決
するための手段の項で述べた構成とすることにより、次
記する効果を奏する。 課題を解決するための手段の項の第(1)項による構
成とすることにより、調整ねじの先端部やダイアルが有
する調整部は板状体と接触し合うことになるので、調整
ねじに多少の寸法誤差が有ったとしても、振動などが原
因での動作電流の設定値の変化や、調整ねじによる間隔
長L2 の調整時におけるヒステリシスや不感帯などは発
生しない。これにより、動作電流値の設定精度が高く,
長期間にわたりその動作電流値が安定な熱形過負荷継電
器を得ることが可能になる共に、調整ねじとして安価な
汎用のねじを使用できることになり、購入・保管等に係
わる管理費用を含めた熱形過負荷継電器の製造原価を低
減することが可能になる。また、 課題を解決するための手段の項の第(2)項,第
(3)項による構成とすることにより、調整ねじをめね
じに挿入する際にスリットの幅が拡げられることにより
発生した反力による摩擦力が、調整ねじの緩みを防止す
る防止力として加わるので、従来の熱形過負荷継電器で
用いられていたロック剤の使用を不要とすることができ
る。これにより、塗布確認工程分を含めた熱形過負荷継
電器の製造原価を低減することが可能になる。また、 課題を解決するための手段の項の第(4)項による構
成とすることにより、調整ねじをめねじに挿入する際に
貫通穴の対辺距離が拡げられることにより発生した反力
による摩擦力が、調整ねじの緩みを防止する防止力とし
て加わるので、従来の熱形過負荷継電器で用いられてい
たロック剤の使用を不要とすることができる。これによ
り、塗布確認工程分を含めた熱形過負荷継電器の製造原
価を低減することが可能になる。また、 課題を解決するための手段の項の第(5)項による構
成とすることにより、調整ねじをめねじに挿入する際
に、調整ねじが持つおねじがめねじによって切削される
こととなり、両者が持つねじ形状がほとんど同一になる
ことで、両者間の摩擦力が増加するので、前記の項,
項の効果をさらに増大することが可能となる。
【0043】課題を解決するための手段の項の第
(6)項による構成とすることにより、前記の項〜
項の効果を得ながら、調整ねじのめねじへの挿入を容易
にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、請求項1に対応するこの発明の一実施
例による熱形過負荷継電器を蓋体を除いて示したその正
面図
【図2】図1中に示した開閉機構の要部を示すその斜視
【図3】図1に関する部分詳細図であり、(a)は、開
閉機構の要部の詳細図、(b)は、調整ねじと偏心カム
の詳細図
【図4】図3の(a)におけるS部の斜視図
【図5】請求項1〜3に対応するこの発明の一実施例に
よる熱形過負荷継電器を蓋体を除いて示したその正面図
【図6】図5中に示した組み立て状態の開閉機構の要部
を示すその斜視図
【図7】図5中に示した開閉機構の要部を分解状態で示
すその斜視図
【図8】請求項1,2,4に対応するこの発明の一実施
例による熱形過負荷継電器に用いられる開閉機構の要部
を示すその斜視図
【図9】図8中に示したビーム状体の要部を示すその平
面図
【図10】請求項1〜5に対応するこの発明の一実施例
による熱形過負荷継電器に用いられる開閉機構の要部を
分解状態で示すその斜視図
【図11】請求項1〜6に対応するこの発明の一実施例
による熱形過負荷継電器に用いられる開閉機構の要部を
分解状態で示すその斜視図
【図12】従来例の熱形過負荷継電器を蓋体を除いて示
したその正面図
【図13】図12に関する部分詳細図であり、(a)
は、図12のP部の詳細図、(b)は、図13の(a)
におけるA−A断面図
【符号の説明】
1 熱形過負荷継電器 2 開閉機構 3 板状体 71 ビーム状体 72 調整ねじ 75 押当体 99 ダイアル 992 偏心カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 61/01

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検出対象である電流が通流される加熱体に
    よって加熱されて湾曲動作を行う主バイメタル装置と、
    開閉機構を介して主バイメタル装置の湾曲度に応じて押
    圧されると共に,押圧の度合いに応じて反転動作を行う
    反転動作機構と、反転動作機構の反転動作に伴って開路
    および/または閉路される接点機構と、開閉機構の一方
    の端部の位置を調整する調整部を有し,反転動作機構が
    反転動作を行う際の電流値を調整する調整用のダイアル
    とを備え、開閉機構は、ほぼ中央部付近で回動自在に支
    持されたビーム状体と,ビーム状体の一方の端部付近に
    装着されてダイアルが有する調整部に当接される調整ね
    じとを有し,ビーム状体の他方の端部側で主バイメタル
    装置の湾曲動作を受け止めるものであり、過電流状態の
    電流が加熱体に通流されることで主バイメタル装置が大
    きく湾曲し,大きく湾曲された主バイメタル装置に開閉
    機構を介して強く押圧された反転動作機構が反転動作を
    行うことにより接点機構が開路および/または閉路され
    てなる熱形過負荷継電器において、 開閉機構は、ビーム状体に保持された板状体を備え、調
    整ねじはこの板状体の一方の側面に当接されると共に、
    ダイアルが有する調整部はこの板状体の他方の側面に当
    接されてなることを特徴とする熱形過負荷継電器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の熱形過負荷継電器におい
    て、 開閉機構は、調整ねじの圧入による緩み防止構造を備え
    てなることを特徴とする熱形過負荷継電器。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の熱形過負荷継電器におい
    て、 開閉機構が備える調整ねじの緩み防止構造は、調整ねじ
    の装着用としてビーム状体に形成されると共に,調整ね
    じの持つおねじのねじ径よりも小さいねじ径のめねじ
    と、このめねじの一部を径方向に削除すると共にビーム
    状体の端面に達するスリットとを有することを特徴とす
    る熱形過負荷継電器。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の熱形過負荷継電器におい
    て、 開閉機構が備える調整ねじの緩み防止構造は、ビーム状
    体の調整ねじの装着部に形成された三角形または多角形
    の貫通穴と、調整ねじの装着用として前記の貫通穴の内
    径側に形成されると共に,調整ねじの持つおねじのねじ
    径よりも小さいねじ径のめねじとを有することを特徴と
    する熱形過負荷継電器。
  5. 【請求項5】請求項3または4に記載の熱形過負荷継電
    器において、 開閉機構が備える調整ねじの緩み防止構造が持つ調整ね
    じは、調整ねじが挿入されるめねじが形成される部位の
    ビーム状体よりも柔らかい材質の材料を用いてなること
    を特徴とする熱形過負荷継電器。
  6. 【請求項6】請求項3から5までのいずれかに記載の熱
    形過負荷継電器において、 開閉機構が備える調整ねじは、先端部位がめねじのねじ
    径よりも小さいおねじのねじ径を持つと共に,最大径の
    おねじのねじ径がめねじのねじ径よりも大きい径のテー
    パねじを有することを特徴とする熱形過負荷継電器。
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