JP3319014B2 - 成膜方法、成膜装置、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

成膜方法、成膜装置、及び半導体装置の製造方法

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JP3319014B2
JP3319014B2 JP07703993A JP7703993A JP3319014B2 JP 3319014 B2 JP3319014 B2 JP 3319014B2 JP 07703993 A JP07703993 A JP 07703993A JP 7703993 A JP7703993 A JP 7703993A JP 3319014 B2 JP3319014 B2 JP 3319014B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成膜方法、成膜装置、
及び半導体装置の製造方法に関する。本発明の成膜方法
及び成膜装置は、原料ガスにより成膜を行わせる各種の
分野で利用でき、例えば電子材料形成の際の膜形成に利
用することができる。本発明の半導体装置の製造方法
は、各種の半導体装置の製造に適用でき、例えば、微細
化・集積化した配線構造を有する半導体装置の製造につ
いて好ましく用いることができ、例えば、高度に微細化
高集積化したメモリー素子等の集積半導体回路等の製造
の際利用することができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】デバイ
スの高度化に伴って配線技術は微細化多層化の方向に進
んでいる。しかし、高集積化は信頼性を低下させる要因
になる場合もある。これは配線の微細化と多層化の進展
によって層間絶縁膜の段差は大きく且つ急峻となりその
上に形成される配線の加工精度、信頼性を低下させるた
めである。このため、Al配線の段差被覆の大幅は改善
ができない現在層間平坦化膜の平坦性を向上させる必要
がある。
【0003】これまでに、下記の表に示した各種の絶縁
膜の形成技術及び平坦化技術が開発されてきた(プレス
ジャーナル社刊 月刊 Semiconductor
World 1989年11月 第81頁)。
【0004】
【表1】
【0005】従来、この種の絶縁膜の形成技術及び平坦
化技術としては、上記表に示すように、例えば有機シラ
ン系ガスを用いて化学気相成長(以下CVDという)を
行なう方法,膜形成と同時にスパッタエッチを行い角を
とるバイアススパッタやバイアスECR CVD技術,
SOG(Spin On Glass)等を塗布する平
坦化技術,熱処理により膜を軟化させる平坦化技術,エ
ッチバック法等が各種知られている。
【0006】しかしこれら従来技術を、微細化,多層化
した配線層に適用した場合、配線間隔が広い場所での平
坦化の不足や配線間隔における層間膜での“す”(中
空)の発生により、配線間における接続不良等が重大な
問題になっている。
【0007】そこで、この問題を改善する手段として、
水を添加した有機シランのプラズマCVDにより高アス
ペクト比のAl配線上を平坦化する技術が注目されてい
る。この種の技術については、例えば応用物理学会19
91年第38回応用物理学会関係連合講演会予稿集(第
632頁、29P−V−8,29P−V−9)に記載が
ある。しかし、水を添加した場合には、膜中の水酸基濃
度及び反応系内に副反応生成物であるアルコールの濃度
が高いことから、その後のアニール時に熱収縮率が大き
いためにクラックが発生する。このため、多層配線の信
頼性を低下させる懸念がある。これに対して膜質を向上
させる試みとして、加水分解が進んで水酸基が減少する
とされている有機シランと無機酸とをソースガスとする
CVD法(特開平3−116835号)により低水酸基
含有量の層間平坦化膜の形成が可能なことが報告されて
いる。
【0008】しかし、逆に無機酸に代表される水素供与
体を添加した場合、プロトンが加水分解の触媒となり加
水分解が急速に進行するため、系内の水酸基濃度が急増
することも報告されている(Journal of N
on−CrystallinSohds 63(198
4)13〜21North−Holland.Amst
erdam)。このため、熱処理における収縮率や吸湿
性が高いなどの膜質に関する問題点については解決でき
ていないとも考えられている。
【0009】更に、セルフフロー(特に平坦化手段を要
さず、膜形成がそれ自体平坦に行われることをいう)形
状が得られるように分子量の高い反応生成物をウエハ表
面に形成するためには、無機酸の添加では加水分解速度
が非常に速く低分子の加水分解物が優先的に生成するこ
ととなり、高分子化を妨げており、セルフフロー形状が
得られにくいと考えられる。
【0010】従って、セルフフローによるステップカバ
レージの向上が求められている現在、分子量の高い反応
生成物をウエハ表面に形成することが必要とされてお
り、加水分解速度に比べて脱水縮合の速度を著しく向上
できる触媒の添加が必要とされている。また、このよう
な触媒を原料ガスに添加した場合に、CVD装置の反応
室でパーティクル等の発生のない良好な成膜反応が行え
る成膜手段が必要とされている。さらに、配線の形成時
などに悪影響を及ぼす、膜からの脱離ガスを低減する技
術が切望されている。
【0011】この発明が解決しようとする課題は、触媒
の添加を伴うCVDにおいてパーティクル等の問題が生
じず、良好な成膜を達成するには、どのような手段を講
じればよいかという点にある。また、平坦且つ低水酸基
濃度の良好な層間絶縁膜を備える半導体装置を得るに
は、どのような手段を講じればよいかという点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのような課題を解決す
るものとして、以下に説明するような成膜方法、成膜装
置、及び半導体装置の製造方法を創案した。
【0013】この出願の請求項1記載に係る発明は、
なくとも有機シリコン化合物及び水を含む原料ガスと
基性の反応触媒ガスとを反応室に導入して膜を化学気相
成長法で形成する成膜方法において、該原料ガスのうち
少なくとも1種類のガスを、該反応触媒ガスのガス供給
口とは別のガス供給口から該反応室に導入することを、
構成としている。
【0014】
【0015】
【0016】この出願の請求項2記載に係る発明は、
なくとも有機シリコン化合物及び水を含む原料ガスと
基性の反応触媒ガスとを反応室へ導入してCVD法によ
る膜形成を行う成膜装置において、反応室が複数のガス
供給口を有し、該原料ガスのうち少なくとも1種類のガ
スを反応触媒ガスのガス供給口とは別のガス供給口から
反応室へ導入することを構成としている。
【0017】
【0018】
【0019】この出願の請求項3記載に係る発明は、
なくとも有機シリコン化合物及び水を含む原料ガスと
基性の反応触媒ガスとを反応室へ導入して半導体基板上
に層間絶縁膜をCVD法により形成させる工程を備える
半導体装置の製造方法において、原料ガスのうち少なく
とも1種類のガスを、反応触媒ガスのガス供給口とは別
のガス供給口から反応室へ導入することを、構成として
いる。
【0020】なお、上記した請求項1〜3記載に係る発
明においては、原料ガスは1種類でも2種類以上でもよ
い。
【0021】
【0022】また、請求項4記載に係る発明は、有機シ
リコン化合物ガス,水及びヒドラジン誘導体とを少なく
とも含む導入ガスを用いてCVD法を行い、半導体基板
上に層間絶縁膜を形成する工程を備えることを、半導体
装置の製造方法の構成としている。
【0023】さらに、請求項5記載に係る発明は、有機
シリコン化合物ガスと、塩基性の反応触媒(ヒドラジン
誘導体の場合も含む)を水に溶解させた水溶液と、を少
なくとも含ませた導入ガスを用いてCVD法を行い、半
導体基板上に層間絶縁膜を形成する工程を備えること
を、半導体装置の製造方法の構成としている。
【0024】さらにまた、請求項6記載に係る発明は、
有機シリコン化合物ガス,水及びヒドラジン誘導体等の
塩基性の反応触媒(水溶液の場合を含む)と酸化性ガス
とを少なくとも含む導入ガスを用いてCVD法を行い、
半導体基板上に層間絶縁膜を形成する工程を備えること
を、半導体装置の製造方法の構成としている。
【0025】そしてまた、請求項7記載に係る発明は、
有機シリコン化合物ガス,水及び少なくともアミノ基を
持つ塩基性の反応触媒(水溶液の場合を含む)とを少な
くとも含む導入ガス(酸化性ガスを添加する場合も含
む)を用いてCVD法を行い、半導体基板上に層間絶縁
膜を形成する工程を備えることを、半導体装置の製造方
法の構成としている。
【0026】なお、半導体基板上に、水を含まない原料
ガスを用いてCVD法により下層絶縁膜を成膜し、その
後、下層絶縁膜の表面上に、有機シリコン化合物ガスと
酸化剤とを含む原料ガスを用いてCVD法によって中層
絶縁膜を成膜した後、中層絶縁膜の表面上に、水を含ま
ない原料ガスを用いてCVD法によって上層絶縁膜を成
膜する工程を備えることを、半導体装置の製造方法の構
成としても良い
【0027】また、半導体基板上に、水を含まない原料
ガスを用いてCVD法により下層絶縁膜を形成し、下層
絶縁膜の表面上に有機シリコン化合物ガスと水(酸化
剤)とを含む原料ガスを用いてCVD法によって中層絶
縁膜を形成した後、中層絶縁膜の表面上に、水を含まな
い原料ガスを用いてCVD法によって上層絶縁膜を形成
する工程を備えることを、半導体装置の製造方法の構成
としても良い
【0028】さらに、半導体基板上に、水を含まない原
料ガスを用いてCVD法により下層絶縁膜を形成した
後、下層絶縁膜の表面上に、有機シリコン化合物ガスと
酸化剤(水である場合を含む)と塩基性の反応触媒とを
含む原料ガスを用いてCVD法によって中間層絶縁膜を
形成し、その後中層絶縁膜の表面上に、水を含まない原
料ガスを用いてCVD法によって上層絶縁膜を形成する
工程を備えることを、半導体装置の製造方法の構成とし
も良い
【0029】なお、上記した請求項1〜3記載に係る発
明における原料ガス及び請求項4〜7記載に係る発明に
おける有機シリコン化合物ガスとしては、例えばTEO
S{Tetra Ethoxy Ortho Sila
ne:Si(OC254}などのSiアルコキシドを
用いることが好ましい。TEOSも含め、好ましいSi
アルコキシド及びその他使用できる有機シリコン化合物
を、アルコキシシラン類、アルコキシアセトキシシラン
類、鎖状ポリシロキサン類、環状ポリシロキサンの4種
類について以下に列挙する。
【0030】(アルコキシシラン類) テトラメトキシシラン:Si(OCH34 テトラエトキシシラン:Si(OC254 テトライソプロポキシシラン:Si(i−OC374 テトラターシャリブトキシシラン:Si(t−OC
494 (アルコキシアセトキシシラン類) ジイソプロポキシジアセトキシシラン:Si(OC
372(OCOCH32(DADBS) (鎖状ポリシロキサン類) ヘキサチメチルジシロキサン:Si2618O(HMD
S) (環状ポリシロキサン類) オクタメチルシクロテトラシロキサン:Si4824
2(OMCTS) テトラメチルシクロテトラシロキサン:Si4416
4(TOMCATS) また、反応触媒としては、水素イオン濃度制御可能な触
媒、例えば塩基性触媒を用いることができ、このような
ものとして、アンモニア、アルキルアミン、ヒドラジン
誘導体等のアミノ基を持つ化合物を挙げることができ
る。
【0031】従来、混合ガス系を用いるCVD技術にあ
っては、プレミックスと言って、反応室にガス導入する
前にできるだけ原料ガスを十分に混合しておくことが推
奨されていた。この混合により、速やか且つ均等な膜形
成が行われるからである。このような背景から、CVD
技術において、ガス導入を分離し、別々にするという本
出願の発明の如き発想は従来はなされなかったものと考
えられる。
【0032】なお、半導体基板上に、化学気相成長法に
よって成膜する方法において、上記半導体基板上に、有
機シリコン化合物と酸化剤を用いて少なくとも1回以上
の成膜を行う際に、前記成膜に先立ち、予め、被処理体
表面にプラズマ処理しておくことを、成膜方法の構成と
しても良い
【0033】また、半導体基板上に、化学気相成長法に
よって成膜する方法において、上記半導体基板上に、有
機シリコン化合物と酸化剤を用いて少なくとも1回以上
の成膜を行う際に、前記成膜に先立ち、予め、被処理体
表面に有機溶剤を塗布する工程を少なくとも含むこと
を、成膜方法の構成としても良い
【0034】さらに、上記成膜方法において、酸化剤
少なくともH2Oを用いても良い
【0035】
【作用】この出願の請求項1記載の発明においては、成
膜原料ガスの少なくとも1つは反応触媒ガスと別のガス
供給口から反応室に導入するので、反応室より前の段階
では触媒作用は行われない。よって、成膜反応を要する
部分より前に反応が起こってパーティクルが生ずるのを
防止することができる。また、反応触媒は反応室におい
てはじめてその触媒作用を示し、よって良好な成膜反応
がなされる。
【0036】また、請求項1記載の発明においては、
料ガスが少なくとも有機シリコン化合物を含むため、反
応触媒ガスにより脱水縮合反応の速度を向上する作用を
奏する。
【0037】さらに、請求項1記載の発明においては、
反応触媒が塩基性の反応触媒であるため、脱水縮合反応
の速度を著しく向上させることが可能となる。このた
め、分子量の高い反応生成物で成る膜が形成出来、セル
フフローによるステップカバレージを向上することがで
きる。
【0038】この出願の請求項2記載に係る発明におい
ては、成膜原料ガスの少なくとも1つは、反応触媒ガス
とは別のガス供給口から反応室に導入されるため、反応
室内に導入されるまでは触媒作用は成立せず、反応生成
物が形成されることがない。このため、反応生成物がパ
ーティクルとして反応室に導入されることがなく、反応
触媒は反応室においてはじめてその触媒作用を示し、良
好な成膜反応がなされる。
【0039】また、請求項2記載に係る発明において
は、脱水縮合反応の強度を促進する作用があり、このた
め、分子量の高い反応生成物膜を成膜できる。このよう
な膜は、セルフフローによるステップカバレージが向上
する。
【0040】この出願の請求項3記載に係る発明におい
ては、成膜原料ガスの少なくとも1つは、反応触媒ガス
とは別のガス供給口から反応室に導入されるため、反応
室内に導入されるまでは触媒作用は成立せず、反応生成
物が形成されることがない。このため、反応生成物がパ
ーティクルとして反応室に導入されることがなく、反応
触媒は反応室においてはじめてその触媒作用を示し、良
好な層間絶縁膜が形成される。
【0041】また、請求項3記載に係る発明において
は、CVD法において塩基性の反応触媒を導入ガスに添
加することにより、加水分解反応速度に比べて脱水縮合
反応の速度を向上させ、層間絶縁膜中の水酸基濃度を低
下させ、膜質の向上が可能となる。このように、膜中の
水酸基濃度の低下を図ることにより、熱処理における収
縮率や吸湿性が大きくなることを防止できる。さらに
上記したように、加水分解速度に比べて脱水縮合の速度
を向上させたため、層間絶縁膜を形成する反応生成物の
分子量を高めることができる。このため、層間絶縁膜の
セルフフロー形状が得られ易くなり、半導体装置の層間
絶縁膜の平坦化を達成できる。
【0042】この出願の請求項4記載に係る発明におい
ては、塩基性の反応触媒としてヒドラジン誘導体を用い
ることにより、上記請求項3記載に係る発明と同様の作
用を奏する。
【0043】この出願の請求項5記載に係る発明におい
ては、塩基性の反応触媒を水溶液の形で例えばバブリン
グ法を用いて導入しても上記請求項3記載の発明と同様
の作用を奏する。
【0044】この出願の請求項6記載に係る発明におい
ては、加水分解反応速度に比べて脱水縮合反応の速度を
向上させると共に、膜中の水酸基濃度の低下を図ること
が可能となる。このため、熱処理による、層間絶縁膜の
収縮率や吸湿性が大きくなることを防止できる。
【0045】この出願の請求項7記載に係る発明におい
ては、アミノ基を持つ塩基性の触媒により脱水縮合反応
の速度を向上させ、反応生成物の高分子化を達成し、セ
ルフフロー形状の得られる平坦な層間絶縁膜の形状が可
能となる。このため、配線の微細化及び多層化された信
頼性の高い半導体装置の作成が可能となる。
【0046】なお、上記した半導体装置の製造方法にお
いて、上下層絶縁膜が、水を含まない原料ガスでCVD
法により成膜された場合、例えば膜中の水酸基濃度及び
副反応生成物であるアルコールの濃度が低く、そのため
アニール時の熱収縮率が小さく、クラックの発生が抑制
できる。また、中層絶縁膜は、有機シリコン化合物ガス
と酸化剤(例えば水)を含む原料を用いたCVD法によ
り形成されたため、平坦な絶縁膜が形成できる。このよ
うな上・中・下の積層構造とすることにより、中層絶縁
膜の膜質を上・下層絶縁膜が補ない、中層絶縁膜からの
脱ガスを抑制する作用を奏する。
【0047】また、上記した成膜方法において、有機シ
リコン化学物と酸化剤を用いて、とりわけ平坦性と膜質
を向上させるため、塩基性触媒を添加した系で、下地に
よらず安定にセルフフロー形状の得られる膜を形成する
ことができる。
【0048】さらに、上記した成膜方法において、既に
常圧系でのO3/TEOSCVDの系でも明らかな様
に、成膜前に被処理基体表面に有機溶剤を塗布すること
で、その原理的なメカニズムは諸説があって、明確では
ないものの、例えば表面をすべて疎水性に変え、流動性
を増し、下地依存性をなくすことができる。この原理
は、プラズマを用いる酸化剤/TEOS系や、更に塩基
性触媒を添加した系でも有効である。また、成膜前に有
機溶剤の雰囲気に晒すことで同じように例えば表面をす
べて疎水性に変え、流動性を増し、下地依存性をなくす
ことができる。同様に、この原理は、プラズマを用いる
酸化剤/TEOS系や、更に塩基性触媒を添加した系で
も有効である。
【0049】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
して説明する。但し当然のことではあるが、本発明は図
示の実施例により限定を受けるものではない。
【0050】(実施例1)本実施例は、有機シリコン化
合物、特にSiアルコキシドを原料ガスの1つとして用
い、塩基性反応触媒を用いてCVD成膜を行って半導体
装置を形成する場合に、本出願の発明を適用したもので
ある。
【0051】即ち、この実施例は、絶縁膜形成時にSi
アルコキシドに反応触媒を添加し、触媒反応を被成膜基
体であるウェハ表面で発生させる場合であり、かつ通常
用いている平行平板型プラズマCVD装置を使用するプ
ロセスの場合に、成膜反応の反応触媒と使用する材料ガ
スとを分離して反応装置に導入するようにして、本発明
を具体化したものである。
【0052】図1は本実施例で用いたCVD装置を示
す。なお、基板ウェハ載置の構成や使用方法の工夫につ
いては、特に限定されるものではない。
【0053】図1中、反応室11の上部には有機Si化
合物(例えばTEOS)と酸化剤である酸素ガスを矢印
B1の方向から導入するための導入管12が設けられて
いる。反応室11には導入したガスを高い面内均一性を
確保できるように均一にガスを分散できる分散板13及
びシャワーヘッド14が設けられている。
【0054】更に、反応室11内部には、被処理基板で
あるウェハ15を載置するウェハ載置台16が収容され
ている。また、ウェハ15を所定の反応温度に保つため
のヒータ17が埋設されている。
【0055】本実施例においては、H2O−TEOSプ
ラズマCVD装置において、分子量の高いTEOSの反
応生成物をウェハ表面に形成することを可能にする塩基
性反応触媒となるアンモニア(NH3)を、ウェハ表面
上で混合できるように、図1に示したように反応室11
内にガス導入リング18を設ける。
【0056】本実施例においては、反応触媒の添加がウ
ェハ表面上で行うことができ、H2O−TEOS系の脱
水縮合反応が効果的に進行し、良好な絶縁膜の形成が可
能となる。
【0057】層間絶縁膜の形成は以下の条件で行った。
【0058】 ガス流量 TEOS/O2/H2O/NH3=150/150/100/10 (sccm) 圧力 1330 Pa (10Torr) 温度 150 ℃ RF 350 W 本実施例により、パーティクル発生が抑えられた成膜が
達成できた。本実施例の場合と、反応触媒ガスを分離し
ない図6の比較の装置(図6中、図1と同じ符合は、対
応する構成部分を示す)を用いた場合のパーティクル発
生状況を、次の表2に示す。なお、これは、SiO2
膜膜厚を200nmとした場合について、125nm径
のウェハ上成膜部に、0.3μm径以上のパーティクル
が何個発生したかで示した。
【0059】
【表2】
【0060】(実施例2)本実施例は、実施例1と同
様、H2O−TEOSプラズマCVDにおいて層間絶縁
膜を形成する場合について本発明を応用したもので、図
2に示したように加水分解触媒と原料ガスとの導入管と
して2重管12aを用いて、これらを添加したものであ
る。2重管12a内部からは、成膜の原料ガスであるT
EOSとO2とを矢印B1で導入し、2重管12bの外
側からは、反応触媒としてのメチルアミン(CH3
2)水溶液を導入したものである。
【0061】本実施例では、脱水縮合反応が効果的に進
行し、良好な絶縁膜の形成が可能となる。
【0062】層管絶縁膜の形成は以下の条件で行った。
【0063】 圧力 1330 Pa (10Torr) 温度 200 ℃ RF 300 W 本実施例では有機塩基としてメチルアミンを用いたが、
水に可溶な有機塩基であれば適宜変更可能である。例え
ばエチルアミン、イソプロピルアミン等を用いることが
できる。
【0064】(実施例3)本実施例では、図3の装置を
用いた。即ち、反応ガスであるTEOS及び触媒ガスN
3を、できるだけウェハ近傍で混合できるように、ガ
ス導入リングを2個設置し、効果的に重合体を形成する
ようにした。
【0065】図3中、18a,18bで2個のガス導入
リングを示し、リング18aからTEOSを、リング1
8bからNH3を導入するようにした。これにより、シ
ャワーヘッド14とウェハ15との間の成膜反応部にお
いて両ガスの混合が行われ、効率良い、パーティクルの
ない反応が進行する。
【0066】(実施例4)本実施例はAl配線層間を平
坦化する場合に本発明を適用した例である。図4(a)
に示すようにシリコン等から成る半導体基板21上に酸
化シリコン等からなる層間絶縁膜22及びAl配線層2
3が形成されたウエハを用意した。
【0067】次いで、図4(b)に示すように、層間絶
縁膜22の露出面及びAl配線層23の表面上に下層絶
縁膜24を形成した。この下層絶縁膜24は次工程での
アルカリ水溶液添加によるプラズマCVD膜の膜質を補
う目的で形成した。
【0068】下層絶縁膜24は有機Si化合物(ここで
はテトラエトキシシランを使用)を用いて形成した。層
間絶縁膜の形成は図1のそひし装置を用い以下の条件で
行なった。
【0069】○ガス及びその流量 TEOS/O2=350/350sccm ○圧力…1330Pa(10〔torr〕) ○温度…390℃ ○RF…350w 次に、図4(c)に示すように中層絶縁膜25をアルカ
リ水溶液を添加した以下の条件で形成した。
【0070】○ガス及びその流量 TEOS/O2/H2O/NH3=350/350/10
sccm ○圧力…1330Pa(10[torr]) ○温度…120℃ ○RF…350w なお、上記条件においてアンモニア水濃度は5%とし
た。
【0071】この有機シランと無機塩基とはウエハ15
表面で両者間の反応が起こるように別々の導入管(TE
OS/O2については導入管12、アンモニア水につい
てはガス導入リング18)から反応室に供給される。本
実施例では、水の添加量はTEOSに対してTEOS:
2O=350:10としたが、この混合比に限定する
事なく、10/1≦TEOS/H2O≦100/1程度
であれば良い。
【0072】また、本実施例ではアンモニア水を用いた
がアンモニア濃度については脱水縮合反応の反応触媒で
あるため添加した水に対して0.1%以上の濃度であれ
ば特に問題はない。
【0073】このようにTEOSと無機塩基との混合比
を設定したことにより、前記中層絶縁膜25中に無機塩
基が未反応の状態で残存することはなくなり、塩基によ
って前記中層絶縁膜25の膜質が低下することは防止さ
れる。
【0074】次いで、図4(d)に示すように必要な膜
厚となるように上層絶縁膜26を下層絶縁膜24を形成
したと同様の条件で形成し層間の平坦化が完成する。
【0075】なお、反応温度の下限については添加した
アンモニア水の除去の関点から100℃以上、上限につ
いてはアルミ配線層の信頼性の関点から500℃以下が
適用され、特に200℃以下の低温でセルフフロー形状
が得られることから100℃から200℃が最も望まし
い。
【0076】また、層間膜の形成にはテトラエトキシシ
ランを用いたが、絶縁膜の形成が可能である有機Si化
合物に適宜変更可能である例えばOMCTS(octa
methyl cycletetra siloxa
ne),TPOS(tetra propoxy si
lane),TMCTS(tetra methylc
yclo tetra siloxane)等でも可能
である。
【0077】(実施例5)本実施例はAl配線層間隙を
平坦化した場合である。特に、実施例4に加えて無機塩
基を添加して形成した中層絶縁膜をAl配線間隙にのみ
に残すためにエッチバックプロセスを行なったものであ
る。これにより常法により形成した層間膜絶縁膜に比べ
て膜質が若干劣る中層絶縁膜をできるだけ除去すること
により信頼性の高い層間絶縁膜を形成したものである。
図5(a)に示すようにシリコン等からなる半導体基体
31上に酸化シリコン等からなる層間絶縁膜32を、ま
た、その上にAl配線層33を形成した後、レジストプ
ロセスによりAl配線層33がエッチングにより加工し
てあるウエハを用意した。
【0078】次いで、実施例1と同様に、図5(b)に
示すように下層絶縁膜34を形成した後、有機アルカリ
水溶液(CH3NH2)をバブリングの手法で添加した以
下の条件で中層絶縁膜35を形成した。
【0079】次に、以下の条件でエッチングすることに
より図5(c)に示すように余分の中層絶縁膜35を除
去しAl配線間隙に残した。
【0080】エッチバック条件は、以下の条件で行なっ
た。
【0081】○ガス及びその流量 CF4/O2=100/8sccm ○圧力…339Pa(300(mtorr)) ○RF…450w 次いで、図3(b)に示すように所定の膜厚となるよう
に層間膜36を層間膜34を形成したと同様の条件で形
成し、層間の平坦化が完成する。
【0082】本実施例では有機塩基としてメチルアミン
を用いたが水に可溶の有機塩基であれば適宜変更可能で
ある。例えばエチルアミン、イソプロピルアミン等が考
えられる。
【0083】(実施例6)本実施例は、H2O−TEO
SプラズマCVDにおいて分子量の高いTEOSの反応
生性物をウェハ表面に形成することが可能な塩基触媒と
してヒドラジン誘導体を添加することを特徴とするもの
である。本実施例によりウェハ表面上でH2O−TEO
S系の脱水縮合反応が効果的に進行し良好な絶縁膜の形
成が可能となる。
【0084】本実施例は、Al配線層間を平坦化した場
合であり、構造的には上記実施例4で用いた図4と同様
であるため図4を用いて説明する。図4(a)に示され
たようにシリコン等からなる半導体基板21上に酸化シ
リコン等からなる層管絶縁膜22及びAl配線層23が
形成されたウェハを用意した。
【0085】次いで図4(b)に示したように、下層絶
縁膜24を形成した。層間絶縁膜24は次工程での塩基
性ガス添加によるプラズマCVD膜を補う目的形成し
た。
【0086】次いで図4(c)に示したように中層絶縁
膜25を以下の条件で行った。
【0087】 ガス流量 TEOS/H2O/N24=/150/100/10sccm 圧力 1330 Pa (10Torr) 温度 150 ℃ RF 350 W 次いで、図4(d)に示したように必要な膜厚にするよ
うに上層絶縁膜26を下層絶縁膜24を形成したと同様
な条件で形成し層間の平坦化が完成する。
【0088】また、層間絶縁膜の形成にはテトラエトキ
シシランを用いたが、絶縁膜の形成が可能である有機S
i化合物に適宜変更可能である例えばOMCTS(oc
tamethyl cycletetra silox
ane),TPOS(tetra propoxy s
ilane)等でも可能である。
【0089】更に、ヒドラジン誘導体の添加方法につい
て本実施例では予め原料ガスを混合して導入したが、パ
ーティクルの発生を防止するたろに図1〜図3に示すよ
うな装置を用いて、ヒドラジン誘導体を単独に反応室に
導入することも考えられる。
【0090】(実施例7)実施例は、特に実施例6に加
えてヒドラジン誘導体を添加して形成した中層絶縁膜を
Al配線間隙にのみ残すためにエッチバックプロセスを
行ったものである。これにより常法により形成した層間
絶縁膜に比べて膜質が若干劣る中層絶縁膜をできるだけ
除去することにより信頼性の高い層間絶縁膜を形成した
ものである。本実施例は、上記実施例5と同様の構造に
適用されないため図5を用いて説明する。
【0091】図5(a)に示されるようにシリコン等か
らなる半導体基体31上に酸化シリコン等からなる層間
絶縁膜32上にAl絶縁層33を形成した後、レジスト
プロセスによりAl配線層33がエッチングにより加工
してあるウェハを用意した。
【0092】次いで実施例6と同様に図5(b)に示し
たように下層絶縁膜34を形成した後、ヒドラジン誘導
体としてメチルヒドラジンを予め水に溶解した水溶液添
加した以下の条件で中層絶縁膜35を形成した。
【0093】 ガス流量 TEOS/H2O/CH323=/150/100/10 sccm 圧力 1330 Pa (10Torr) 温度 150 ℃ RF 350 W 次に、以下の条件エッチバックすることにより図5
(c)に示したように余分の層間絶縁膜35を除去しA
l配線間隙に残した。
【0094】エッチバック条件は以下の条件で行った。
【0095】CP4/O2=100/8sccm 圧力 =399Pa(300mTorr) RF=450W 次いで図5(d)に示したように所定の膜厚となるよう
上層絶縁膜36を下層絶縁膜34を形成したと同様な条
件で形成し層間の平坦化が完成する。
【0096】本実施例ではヒドラジン誘導体としてメチ
ルヒドラジンを用いたが水に可溶であれば適宜変更可能
である。例えば、ジメチルヒドラジン、トリメチルヒド
ラジン、エチルヒドラジン等が考えられる。
【0097】(実施例8)本実施例は、Al配線層間を
平坦化した場合である。本実施例も上記実施例4と同様
の構造に適用できるため図4を用いて説明する。
【0098】図4(a)に示されたようにシリコン等か
らなる半導体基板21上に酸化シリコン等からなる層管
絶縁膜22及びAl配線層23が形成されたウェハを用
意した。次いで図4(b)に示したように、下層絶縁膜
24を形成した。層間絶縁膜24は次工程での塩基性ガ
ス添加プラズマCVD膜質を補う目的形成した。下層絶
縁膜24は有機Si化合物(ここではテトラエトキシシ
ラン)を用いて常法により形成した。
【0099】中層絶縁膜25の形成は図1に示す装置を
用いて以下の条件で行った。
【0100】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3=150/100/10 sccm 圧力 1330 Pa (10Torr) 温度 150 ℃ RF 350 W このようなTEOSと無機塩基との混合比を設定するこ
とにより中層絶縁膜25の膜質が低下することは防止さ
れるので中層間絶縁膜25の膜質を向上することができ
る。
【0101】次いで、図4(d)に示したように必要な
膜厚にするように上層膜26を常法で形成し層間の平坦
化が完成する。
【0102】層間膜の形成にはテトラエトキシシランを
用いたが、絶縁膜の形成が可能である有機Si化合物に
適宜変更可能である例えばOMCTS(octa me
thyl cycletetra siloxan
e),TPOS(tetra propoxy sil
ane),TMCTS(tetra methyl c
yclo tetra siloxane)等でも可能
である。
【0103】本実施例では反応触媒として塩基性物質を
添加したが特に添加した系に限定されるものではない。
【0104】(実施例9)本実施例は、Al配線層間を
平坦化した場合である。特に実施例8に加えて無機塩基
を添加して形成した層間膜を、Al配線間隙にのみ残す
ためにエッチングプロセスを行ったものである。これに
より、常法により形成した層間絶縁膜に比べて膜質が若
干劣る層間膜をできるだけ除去することにより信頼性の
高い層間絶縁膜を形成したものである。本実施例におい
ては、上記実施例5と同様の膜構造であるため、図5を
用いて説明する。
【0105】先ず、図5(a)に示されたようにシリコ
ン等からなる半導体基板31上に酸化シリコン等からな
る層管絶縁膜32上にAl配線層33が形成した後、レ
ジストプロセスによりAl配線層33がエッチングによ
り加工してウェハを用意した。 次いで、実施例8と同
様図5(b)に示したように、下層絶縁膜34を形成し
た後、水と有機塩基性ガスを添加した以下の条件で上層
絶縁膜35を形成した。
【0106】次に、常法によりエッチングを行うことに
より、図5(c)に示したように余分な中層絶縁膜35
除去しAl配線間隙に残した。
【0107】次いで、図5(D)に示したよう所定の膜
厚となるように上層絶縁膜36を常法により形成し、層
間の平坦化が完成する。
【0108】なお、上記した上,下層絶縁膜36,34
の成膜条件(常法)は以下に示す通りである。
【0109】 ガス流量 TEOS/O2=350/350 sccm 圧力 1330Pa (10Torr) 温度 150 ℃ RF 350 W 本実施例では有機塩基としてメチルアミンを用いたが、
有機塩基であれば適宜変更可能である。例えばエチルア
ミン、イソプロピルアミン等が考えられる。
【0110】特に、本実施例においては、中層絶縁膜3
5を酸化剤(水)と有機Si化合物ガス(TEOS)を
含む原料ガスで形成したことにより、セルフフロー形状
が得られる平坦な膜にすることができた。また、上,下
層絶縁膜36,34が常法で形成した膜質の良い膜であ
るため、中層絶縁膜の膜質を補うことができた。
【0111】(実施例10)本実施例は、図7に示す成
膜装置を用いて実施したAl配線層間を平坦化した場合
である。図6に示したようにシリコン等からなる半導体
基板41上に酸化シリコン等からなる層間絶縁膜42及
びAl配線層23が形成されたウェハを用意した。そこ
で、以下の条件で表面をプラズマ処理した。
【0112】 ガス流量 N2=300 sccm 圧力 1330Pa (10Torr) 温度 150℃ RF 200W この際、このプラズマ処理により、基体の露出面に例え
ば、疎水面ができた。これを44で示す(以下同じ)。
次に、層間膜45を形成した。
【0113】層間絶縁膜45の形成は図7の装置を用い
て以下の条件で行った。
【0114】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3=150/100/10 sccm 圧力 1330Pa (10Torr) 温度 150℃ RF 350W ここで、予め、プラズマ処理を施しているので、下地に
依らず、セルフフロー形状が得られた。
【0115】このようなTEOSと無機塩基との混合比
を設定することにより層間平坦化絶縁膜45の膜質が低
下することは防止されるので、層間絶縁膜45の膜質を
向上することができるとともに、平坦化膜が形成でき
る。
【0116】層間膜の形成にはテトラエトキシシランを
用いたが、絶縁膜形成が可能である有機シリコン化合物
に適宜変更可能である。
【0117】本実施例では反応触媒として塩基性物質を
添加したが特に添加した系に限定されるものではない。
また、塩基系触媒もアンモニアに限られたものではな
い。例えば有機塩基としてメチルアミンやエチルアミ
ン、イソプロピルアミン等を用いることも考えられる。
【0118】(実施例11)本実施例もAl配線層間を
平坦化した場合である。本実施例では、RFパワーを間
欠的に供給したCVDに応用した。まず、実施例10と
同じように、基板表面を処理しておく。次に以下の条件
で層間膜を形成した。
【0119】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3=150/100/10 sccm 圧力 1330Pa (10Torr) 温度 150℃ RF 350W RF on/off 10″on 5″off この場合も、予め、プラズマ処理を施しているので、下
地に依らず、セルフフロー形状が得られた。
【0120】(実施例12)本実施例もAl配線層間を
平坦化した場合である。本実施例はプラズマを用いない
LP−CVDに応用した。
【0121】まず、実施例10と同じように、基板表面
を処理しておく。次に以下の条件で層間膜を形成した。
【0122】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3=50/30/3 sccm 圧力 0.6Pa 温度 375℃ 予め、プラズマ処理を施しているので、下地に依らず、
セルフフロー形状が得られた。
【0123】(実施例13)本実施例も、Al配線層間
を平坦化した場合である。本実施例もプラズマを用いな
い常圧CVDに応用した。
【0124】まず、実施例10と同じように、基板表面
を処理しておく。次に以下の条件で層間膜を形成した。
【0125】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3/He=300/200/20/100 sccm 圧力 常圧 温度 300℃ この場合も、予め、プラズマ処理を施しているので、下
地に依らず、セルフフロー形状が得られた。
【0126】尚、実施例12,13では、特に図示しな
かったが、通常のLP−CVD及び常圧CVD装置を用
いることができる。
【0127】(実施例14)本実施例は、図7に示す成
膜装置を用いて実施したAl配線層間を平坦化した場合
である。図6に示したようにシリコン等からなる半導体
基板41上に酸化シリコン等からなる層間絶縁膜42及
びAl配線層23が形成されたウェハを用意した。そこ
で、層間膜の形成に先立ち、以下の条件で表面に有機溶
剤を塗布した 。 有機溶剤 エタノール 使用器具 通常のスピナー 回転数 2000rpm 温度 室温 次に、層間膜45を形成した。
【0128】層間絶縁膜45の形成は図7の装置を用い
て以下の条件で行った。
【0129】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3=150/100/10 sccm 圧力 1330Pa (10Torr) 温度 150℃ RF 350W ここで、予め、有機溶剤処理を施しているので、たとえ
ば基体表面が疎水性に変化しており、下地に依らず、セ
ルフフロー形状が得られた。
【0130】このようなTEOSと無機塩基との混合比
を設定することにより層間平坦化絶縁膜45の膜質が低
下することは防止されるので、層間絶縁膜45の膜質を
向上することができるとともに、平坦化膜が形成でき
る。
【0131】層間膜の形成にはテトラエトキシシランを
用いたが、絶縁膜形成が可能である有機シリコン化合物
に適宜変更可能である。
【0132】本実施例では反応触媒として塩基性物質を
添加したが特に添加した系に限定されるものではない。
また、塩基系触媒もアンモニアに限られたものではな
い。例えば有機塩基としてメチルアミンやエチルアミ
ン、イソプロピルアミン等を用いることも考えられる。
【0133】(実施例15)本実施例もAl配線層間を
平坦化した場合である。本実施例では、RFパワーを間
欠的に供給したCVDに応用した。まず、実施例14と
同じように、基板表面を有機溶剤処理しておく。次に以
下の条件で層間膜を形成した。
【0134】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3=150/100/10 sccm 圧力 1330Pa (10Torr) 温度 150℃ RF 350W ON/OFF比 1:1 (実施例16)本実施例も、Al配線層間を平坦化した
例である。本実施例はプラズマを用いない減圧CVDに
応用した。
【0135】まず、実施例14と同じように、基板表面
を処理しておく。次に以下の条件で層間膜を形成した。
【0136】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3=50/30/3 sccm 圧力 0.6Pa 温度 375℃ この場合も、予め、有機溶剤処理を施しているので、下
地に依らず、セルフフロー形状が得られた。
【0137】(実施例17)本実施例も、Al配線層間
を平坦化した例である。本実施例もプラズマを用いない
常圧CVDに応用した。
【0138】まず、実施例14と同じように、基板表面
を処理しておく。次に以下の条件で層間膜を形成した。
【0139】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3/He=300/200/20/100 sccm 圧力 常圧 温度 300℃ この場合も、予め、有機溶剤処理を施しているので、下
地に依らず、セルフフロー形状が得られた。
【0140】(実施例18)本実施例もAl配線層間を
平坦化した例である。本実施例では有機溶剤雰囲気に被
処理基体を晒す方法を用いた。
【0141】まず、層間膜を形成する前の被処理基体を
エタノール雰囲気に晒す方法は色々であるが、ここでは
通常の有機ドラフト中を100%エタノール雰囲気にし
て、その中に前記被処理基体を入れるという単純な方法
を用いた。この方法で基体表面を10分処理しておく。
【0142】次に以下の条件で層間膜を形成した。
【0143】 ガス流量 TEOS/H2O/NH3=50/30/3 sccm 圧力 0.6Pa 温度 375℃ ここでも、予め、有機溶剤処理を施しているので、下地
に依らず、セルフフロー形状が得られた。
【0144】尚、実施例16,17では、特に図示しな
かったが、通常の減圧及び常圧CVD装置を用いること
ができる。
【0145】以上、本発明の典型的な各実施例について
説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、構成の要旨に基づいて各種の変更が可能である。
【0146】
【発明の効果】この出願の請求項1〜3記載に係る発明
によれば、反応触媒を用いるにもかかわらずパーティク
ルの発生を防止して良好な成膜を可能にすると共に、加
水分解反応の速度に比べて脱水縮合反応の速度を著しく
向上して、分子量の高いセルフフロー形状の得られる平
坦化絶縁膜を備えることを可能となる。
【0147】また、この出願の請求項3〜7記載に係る
発明によれば、低水酸基濃度の良質な平坦化絶縁膜を形
成できる効果があり、膜質が良好となるに伴ない、熱処
理における収縮率の増加や吸湿性が大きくなるのを防止
する効果を奏する。また、有機Si化合物の脱水縮合反
応を円滑に進行させて、良好な層間絶縁膜の形成が可能
になる。
【0148】なお、成膜方法において、積層構造により
層間の平坦化層を形成した場合、脱離ガスを低減する効
果を奏する。
【0149】また、成膜方法において、有効シリコン化
合物と酸化剤を用いた場合、とりわけ平坦性と成膜を向
上させるため、塩基性触媒を添加した系で、下地によら
ず、安定に、セルフフロー形状の得られる膜を形成する
ことができる。従って、超LSIを信頼性の良いプロセ
スで歩留り良く製造することができる。
【0150】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で用いたCVD装置の概略説
明図。
【図2】本発明の実施例2で用いたCVD装置の概略説
明図。
【図3】本発明の実施例3で用いたCVD装置の概略説
明図。
【図4】(a)〜(d)は本発明の実施例4の工程断面
図。
【図5】(a)〜(d)は本発明の実施例5の工程断面
図。
【図6】本発明の実施例10の一工程断面図。
【図7】従来のCVD装置の概略説明図。
【符号の説明】 11…反応室 12…導入管 12a…二重管 15…ウェハ 18,18a,18b…ガス導入リング 24…下層絶縁膜 25…中層絶縁膜 26…上層絶縁膜 44…疎水層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/00 - 16/56 H01L 21/31 H01L 21/316

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも有機シリコン化合物及び水を
    含む原料ガスと塩基性の反応触媒ガスとを反応室に導入
    して膜を化学気相成長法で形成する成膜方法において、 該原料ガスのうち少なくとも1種類のガスを、該反応触
    媒ガスのガス供給口とは別のガス供給口から該反応室に
    導入することを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも有機シリコン化合物及び水を
    含む 原料ガスと塩基性の反応触媒ガスとを反応室内へ導
    入して化学気相成長法による膜形成を行う成膜装置にお
    いて、 該反応室が複数のガス供給口を有し、該原料ガスのうち
    少なくとも1種類のガスを該反応触媒ガスのガス供給口
    とは別のガス供給口から該反応室へ導入することを特徴
    とする成膜装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも有機シリコン化合物及び水を
    含む 原料ガスと塩基性の反応触媒ガスとを反応室へ導入
    して半導体基板上に層間絶縁膜を化学気相成長法により
    形成させる工程を備える半導体装置の製造方法におい
    て、 上記原料ガスのうち少なくとも1種類のガスを、該反応
    触媒ガスのガス供給口とは別のガス供給口から該反応室
    へ導入することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記塩基性の反応触媒はヒドラジン誘導
    体である請求項3記載に係る半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記水及び塩基性の反応触媒は該反応触
    媒を該水に溶解させた水溶液である請求項3又は請求項
    記載に係る半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記導入ガスに酸化性ガスを含む請求項
    3〜請求項5記載のいずれかに係る半導体装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 上記塩基性の反応触媒は少なくともアミ
    ノ基を持つ請求項3〜請求項6のいずれかに係る半導体
    装置の製造方法。
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