JP3318708B2 - 可撓性のある鋼製凹凸盤と法面保護工法 - Google Patents

可撓性のある鋼製凹凸盤と法面保護工法

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JP3318708B2 JP05306299A JP5306299A JP3318708B2 JP 3318708 B2 JP3318708 B2 JP 3318708B2 JP 05306299 A JP05306299 A JP 05306299A JP 5306299 A JP5306299 A JP 5306299A JP 3318708 B2 JP3318708 B2 JP 3318708B2
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エキスパンドメ
タル部と平板部とを交互に繰り返し形成し、エキスパン
ドメタル部と平板部との境界線で、両部を所定の交差角
度で交互に屈折して形成した法面保護盤と、それを用い
た法面保護工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、法面に金網を固定して、その上
からモルタルを吹き付ける、とか、金網などからなる軽
便な法枠を設置して枠中に客土をする、とか、鉄筋を組
み上げて、その周囲にコンクリートを打設して法枠を構
築するとか、の方法で法面保護を行ってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近時、法面を保護しな
がら、植生・植栽をして緑の多い環境を作ろう、という
要望が強く、単なる法面保護ではなく、植栽を中心とし
た緑化可能な方法が選択される傾向が強くなったった。
【0004】
【課題を解決するための手段】鋼材の素材に切り込み線
を刻設し、全体を拡げてメッシュ部として構成したエキ
スパンドメタルは、広い用途に利用されている。特に、
公称厚さ1.2ないし6ミリメートルの薄板鋼板を素材
としたエキスパンドメタルは強度が大きく、且つ、多数
の隙間があって通風性、透視性がよく、大量生産が可能
で比較的安価に入手できるなどの理由で、建築、土木資
材を中心に広い分野で大量に使用されている。又、圧延
工程で同時に亜鉛を中心にした金属メッキを施した熱延
鋼板を素材としたものには、所謂どぶ漬けめっきを施し
たものと同等の防錆効果が認められているので、めっき
材を素材としたエキスパンドメタルは評価を高めてい
る。
【0005】このようなエキスパンドメタルの原材料と
して用いる鋼材の板厚には限界があるので、高強度を要
求される場合には、平らなエキスパンドメタルを繰り返
しの波形に屈折するなどして対応している。板全面がエ
キスパンドメタルで構成されていると、それぞれの鋼線
(ストランド)の向きが必ずしも一致しないので、平板
を屈折するのに比べて曲げ難く、且つ、正確には曲げ難
い。又、屈折したエッジの箇所が多くの隙間を持った細
いストランドで構成されているので、リブの効果が少な
く、波形にする効果が充分に得られない。
【0006】この発明では、全面がメッシュ部に形成さ
れたエキスパンドメタルを波形に屈折する代わりに、メ
ッシュ状にしたエキスパンドメタル部と、切り込み線を
刻設しない板部とを、交互に繰り返し形成し、エキスパ
ンドメタル部と板部とを、境界線の箇所で、交互に反対
側に屈折して形成した法面保護盤を提供するものであ
る。この法面保護盤には、緩効性肥料などの植生・植栽
に好適な助成材を取り付けておくとよい。
【0007】このように形成した法面保護盤を、保護し
ようとする法面に直接、ないし、大型のコンクリート法
枠の中などに敷設し、この法面保護盤を基盤に絡ませ
て、土壌・人工土壌・植生客土材・モルタル・コンクリ
ート等の法面被覆材を定着させて、法面を保護する工法
を提案するものである。これを基盤として、安定した、
植生・植栽が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】エキスパンドメタルは、機械で所
定の幅の原板を一定長さ送り出し、一定間隔で並列され
た複数の刃で、一定間隔に切れ目を設ける。次に原板を
一定長さ送り出し、刃を横方向に半相ずらした上で、二
列目の切れ目を設ける。次には刃を半相分戻して、三列
目の切れ目を設ける、という動作を行い、切れ目を入れ
た刃で半相ずれた直前の切れ目を、押し広げで開口を形
成する、という操作を繰り返して、全面に交互に開口し
た板を形成するものである。
【0009】この操作の中で、切れ目を入れた後、所定
の長さだけ切れ目を入れないまま、原板を送り出して板
部を形成する。所定の長さの板部を形成した後、切れ目
を入れて送る、という通常の操作により、所定の長さの
エキスパンドメタル部を形成する。このような操作を繰
り返して、板部とエキスパンドメタル部とを、交互に形
成する。
【0010】通常の生産では、エキスパンドメタル部は
原板を切って押し広げる時に、上から下に、角度を以て
押し下げる。板部を形成する場合には、原板を平らに送
り出すので、形成されたエキスパンドメタル部と板部と
は、一定の角度で屈折された状態で生産される。逆に、
原板からエキスパンドメタル部に移行する場合には、逆
の角度で屈折される。従って、エキスパンドメタル部と
板部とを交互に生産する場合には、出来上がった製品
は、一定の角度で交互に屈折される。
【0011】板部Aとして原板のまま残す長さ、エキス
パンドメタル部Bとしてメッシュ状に形成する長さ,そ
れぞれを規定して生産した後、屈折機械を用いるなどの
手段で、それぞれの屈折箇所の屈折角度を調節すること
により、本発明の法面保護盤Zを形成する。このように
形成した法面保護盤Zの全体形状は、厚みを持った平盤
状が一般的である。
【0012】
【実施例1】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。図1に示すのは、エキスパンドメタル部B
のメッシュbの形状である。幅w・送り長さl・刻線
(ストランド)sの幅はある程度任意に選定できるが、
以下の実施例に於いては、メッシュの幅w100ミリメ
ートル、長さl33ミリメートル、刻線sの幅5ミリメ
ートルの製品を用いて説明する。
【0012】図2に示すのは、厚さ4.5ミリメート
ル、板幅1.5メートル、平方メートル当り1キログラ
ムの特殊亜鉛めっき鋼板、(新日本製鐵株式会社製「ダ
イマジンク」〔登録商標出願中〕)を用いて形成した法
面保護盤Zである。送り長10センチメートルの板部A
と、送り長30センチメートルのエキパンドメタル部B
が、約90度の角度で繰り返し屈折されて形成されてい
る。製品の長さは、重量の関係から、長さは約2メート
ルとする。
【0013】図3に示すように、板部Aには、板部を幅
方向を三分割する箇所で、板部を縦断する切込Cを設け
る。この切込Cの位置は、エキスパンドメタル部Bの刻
線sを切断しない箇所を慎重に選定する必要がある。こ
の切込Cは、この法面保護盤にある程度の可撓性を持た
せて、不陸に対応可能とするものである。
【0014】図4に示すように、分割された板部の各片
には、それぞれ一個の貫通孔1を設け、エキスパンドメ
タル部Bの両縁と中央で、それぞれ貫通孔1とメッシュ
bとを共通して貫通するワイヤーロープ2三本を付設す
る。ワイヤーロープ2の両端には、ワッシャー30を介
して連結環3を取り付けておく。
【0015】このような法面保護盤Zを使用する場合に
は、保護しようとする法面に直接、ないし、大型のコン
クリート法枠の中などに敷設する。図5に示すように、
法面4の上端に確りしたアンカー5を打設し、法面保護
盤Zの上端の連結環3を確りとアンカー5に連結した上
で、法面保護盤Zを吊り下げる。
【0016】法面保護盤Zを設置する場合には、板部A
を谷側に立て、エキスパンドメタル部Bを山側に設置す
る。法面の勾配の大きさにもよるが、このように設置す
ると、板部Aが法面上に立設され、エキスパンドメタル
部Bが横方向に設置される。
【0017】このように形成される板部Aとエキスパン
ドメタル部Bの間にできる谷部Dの箇所に、ところどこ
ろで、緩効性肥料を含め、化成肥料・土壌改良剤・保水
材などからなる植生助成材60を封入した、通水性のあ
る樹脂製ネットで形成した細長い袋6を設置しておく
と、植生を助長するのに有効である。
【0018】エキスパンドメタル部Bが横方向に設置さ
れるので、土壌やモルタル等の法面被覆材7をスラリー
状にして吹き付けるような場合にも都合がよいし、植生
物・植栽物の生育のためにも都合がよい。一方、板部A
が壁のように立っているので、上からの強度が大きく、
作業員の足場としても確りするし、定着された法面被覆
材などが流亡し難くなるので、都合がよい。
【0019】図6に示すように、法面保護盤同士を連結
する場合には、上下の法面保護盤Zの上下のワイヤーロ
ープ2の連結環3同士を、細いワイヤーロープで結び合
わせると同時に、両連結環を通してアンカーピン51を
法面に打設する。長大法面にこの法面保護盤を全面に敷
設する場合には、勾配によるが、所定の間隔でアンカー
5を打設して確りと、法面に固定する。隣設する法面保
護盤Z同士も、ところどころで連結環3を用いて連結す
るのが望ましい。
【0020】図7に示すように、大型のコンクリート法
枠8の中にこの法面保護盤Zを敷設する場合には、上端
を法枠の横梁81に固定されたフック82などに、確り
と固定する必要がある。このように法面に敷設された法
面保護盤Zの上に、ポンプを用いた吹き付けなどの方法
により、土壌・人工土壌・植生客土材・モルタル・コン
クリート等の法面被覆材7を定着させることができる。
【0021】
【発明の効果】この発明は、エキスパンドメタル部と平
板部とを交互に繰り返し形成し、エキスパンドメタル部
と平板部との境界線で、両部を所定の交差角度で交互に
屈折して形成してある。このようなエキスパンドメタル
の原材料として用いる鋼材の板厚には限界があるので、
高強度を要求される場合には、平らなエキスパンドメタ
ルを繰り返しの波形に形成して用いている。全体がエキ
スパンドメタルで構成されていると、繰り返しの波形に
形成しても屈折したエッジの箇所が多くの隙間を持った
細いストランドで構成されているので、リブの効果が少
なく、波形の効果が充分に得られなかった。
【0020】この発明では、全面がメッシュ部に形成さ
れたエキスパンドメタルを波形に屈折する代わりに、メ
ッシュ状にしたエキスパンドメタル部と、切り込み線を
刻設しない板部とを、交互に繰り返し形成し、エキスパ
ンドメタル部と板部とを、境界線の箇所で、交互に反対
側に屈折して法面保護盤を形成してある。全体がエキス
パンドメタルで形成された場合と異なり、切れ目を入れ
ないで板部とエキスパンドメタル部とが、繰り返しのリ
ブ構造に形成されているので、屈折強度を含め、全体の
強度を飛躍的に大きくできる。特に、板部を互いに平行
に形成した場合には、リブとしての効果が大きい。
【0021】強度が大きい上に、板部とエキスパンドメ
タル部のそれぞれの機能を生かすように計画すること
で、板部は法面に立設して上からの強度に対抗すると共
に、土壌などの流亡を抑止し、エキスパンドメタル部は
水平方向に設置されて、土壌が入り易く、植生物が生育
し易くなる。
【0022】通常の生産では、エキスパンドメタル部は
原板を切りながら押し広げる時に、上から下に押し下げ
る。板部を形成する場合には、原板を平らに送り出すの
で、形成されたエキスパンドメタル部と板部とは、一定
の角度で屈折された状態で生産される。原板からエキス
パンドメタル部に移行する場合には、逆の角度で屈折さ
れる。生産時に互いに、一定の角度で交互に屈折され
る。エキスパンドメタル部と板部の比率を定めて凹凸盤
の原板を生産し、その原板を屈折機械を用いてそれぞれ
の屈折箇所の屈折角度を調節することにより、所望の法
面保護盤を形成することができるので、都合がよい。
【図面の簡単な説明】
【図 1】 Z型エキスパンドメタルの一例を示す斜視
図である。
【図 2】 複合盤体の一例を示す側面図である。
【図 3】 板部の一例を示す部分斜視図である。
【図 4】 連結環の取付け状況の一例を示す斜視図で
ある。
【図 5】 法面保護盤の設置状況の一例を示す側面図
である。
【図 6】 法面保護盤同士の連結状況の一例を示す側
面図である。
【図 7】 コンクリート法枠内に法面保護盤を敷設す
る状況を示す側断面図である。
【符号の説明】
A 板部 B エキスパンドメタル部 C 切込 D 谷部 Z 法面保護盤 1 貫通孔 2 ワイヤーロープ 3 連結環 4 法面 5 アンカー 51 アンカーピン 6 袋 60 植生助成材 7 法面被覆材 8 コンクリート法枠 81 横梁 82 フック

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定巾の鋼板に、多数の巾方向の断続
    的切込線を刻設した部分を拡げて略菱形開口を持つエキ
    スパンドメタル部と、切込線を刻設しない板部とを交互
    に繰り返し形成し、 上記、エキスパンドメタル部と板部とを、相互の境界線
    で交互に反対側に屈折して形成した鋼製凹凸盤におい
    て、 上記板部の一ないし複数の所定箇所に、板部を上記境界
    線と交差方向に分割する一ないし複数の切込を設けてな
    る、可撓性のある鋼製凹凸盤。
  2. 【請求項2】 それぞれの板部の所定の少なくとも一
    箇所に貫通孔を設け、上記貫通孔とエキスパンドメタル
    部のメッシュとを共通して貫通する、一ないし複数のロ
    ープ状の補強材を付設した、請求項1に記載の、可撓性
    のある鋼製凹凸盤。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし請求項2のいずれか一
    項に記載の、可撓性のある鋼製凹凸盤を、所定の方法で
    法面上に直接、ないし、法面上に設置した法枠の中に固
    定した後、上記可撓性のある鋼製凹凸盤に絡ませて、土
    壌・人工土壌・植生客土材・モルタル・コンクリート等
    の法面被覆材を定着させる、法面保護工法。
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