JP3316321B2 - 感熱記録媒体 - Google Patents

感熱記録媒体

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JP3316321B2
JP3316321B2 JP28243694A JP28243694A JP3316321B2 JP 3316321 B2 JP3316321 B2 JP 3316321B2 JP 28243694 A JP28243694 A JP 28243694A JP 28243694 A JP28243694 A JP 28243694A JP 3316321 B2 JP3316321 B2 JP 3316321B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録適性、保存安定性
及び耐久性を改良した感熱記録媒体に関し、特に乗車
券、定期券、通行券等の券紙やプリペードカード等のカ
ード類への応用が可能な感熱記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録方式は、装置が小型軽量化でき
無騒音で記録を行うことが可能であり、現像剤や転写紙
等の消耗品も不要である等の利点から、広くファクシミ
リやプリンターのアウトプットに使用されているのみな
らず、乗車券、定期券、通行券等の券紙やプリペイドカ
ード等のカード類及びPOSラベル等のラベル類への応
用も近年盛んに行われている。特に券紙やカード類では
磁気記録方式と組合せる例が多く見られている。感熱記
録方式に使用されている記録媒体は、特公昭45−14
035号公報等に記載されているように、無色ないしは
淡色のロイコ染料と酸性物質である顕色剤とを発色成分
とするいわゆる「NCRタイプ」が広く使用されてい
る。かかる記録媒体は、例えばクリスタルバイオレット
ラクトンのごときトリアリールメタンフタリド類をはじ
めとして、フルオラン類、フルオレンフタリド類、ジビ
ニルフタリド類、フェチアジン類、オーラミン類、スピ
ロピラン類、ローダミンラクタム類等のロイコ染料と、
例えばビスフェノールAのごときフェノール類、チオビ
スフェノール類、ナフトール類、安息香酸、サリチル
酸、没食子酸等の酸性物質からなる顕色剤とを、例えば
ポリビニルアルコール等の水系結着剤中に分散してなる
感熱記録層を基体上に設けたものである。この種の感熱
記録媒体は、記録が明瞭、熱感度が高い、地肌が白いな
どの優れた特徴を示すものである。
【0003】しかしながら、この種の感熱記録媒体は、
塩化ビニルフィルムに含まれるDOP等の可塑剤やアル
コール類などの薬品との接触で、記録部分の消色や未記
録部分の発色といった問題に加え、基本的に水を媒体と
して塗料を塗布乾燥して製造されることにより、水に接
触した場合では感熱記録層が軟化したり溶出したりして
欠落してしまうといった耐水性に問題を有するものであ
った。特に乗車券や定期券などの券紙やカード類にこの
種の感熱記録媒体を使用した場合、記録特性はもちろん
のこと、厳しい品質特性、即ち耐可塑剤性、耐油性、耐
酸性、耐アルカリ性、耐汗性等の耐薬品性、耐水性、耐
熱性が強く要求される。また、磁気記録方式との組合せ
による券紙やカード類では、自動改札等において磁気ヘ
ッドを内蔵した改札機を高速で通過させる必要から、圧
発色に対する耐性や、高い耐磨耗性、強固な塗面接着性
も要求される。
【0004】このような厳しい要求の中でこれらの諸特
性を解決すべく、例えば特公平3−26154号公報で
は、芳香族炭化水素溶剤を媒体として感熱記録層を形成
すべく、芳香族炭化水素溶剤に実質的に不溶なロイコ染
料と顕色剤を用い、結着剤として芳香族炭化水素溶剤に
可溶なポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチルメタ
クリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂を使用
する感熱記録媒体用インキ組成物の提案がなされてい
る。また、特開昭56−126193号、特開昭57−
139993号、特開昭57−29491号、特開昭5
6−146794号公報等には、感熱記録層上に表面層
を設けた感熱記録材料が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術では、耐水性や耐可塑剤性はある程度改良さ
れているものの、記録特性や耐久性は未だ問題を有する
ものであり、更に券紙やカード類として使用される場合
の、耐薬品性、耐水性、耐磨耗性等のすべての特性を満
足する感熱記録媒体は得られていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、芳香族炭化水素溶剤に可溶な樹脂系からなるロイ
コ染料系感熱記録層上に、中間層として硬化性ホスフア
ゼン化合物を紫外線又は電子線で硬化した樹脂層を設
け、更に中間層上に紫外線又は電子線硬化型樹脂及びあ
る種の添加剤を含有する混合物を紫外線又は電子線で硬
化した保護層を積層することにより、上記の目的が達成
できることを見出し、本発明を完成した。本発明は、基
体上にロイコ染料、該ロイコ染料を熱時に発色させる顕
色剤を主成分とする感熱記録層、樹脂を主成分とする中
間層及び保護層を順次積層した感熱記録媒体において、
感熱記録層は実質的に芳香族炭化水素溶剤に不溶なロイ
コ染料と顕色剤及び芳香族炭化水素溶剤に可溶な樹脂を
主成分として含有し、かつ中間層が硬化性ホスフアゼン
化合物を紫外線又は電子線により架橋した樹脂層よりな
り、更に保護層が紫外線又は電子線硬化型樹脂を主成分
とし、顔料、高級脂肪酸もしくはその金属塩、熱可融性
滑剤、潤滑剤から選ばれる1種以上を含有し、紫外線又
は電子線で硬化した保護層であることを特徴とする感熱
記録媒体である。本発明の感熱記録媒体は、基体と感熱
記録層の間に磁気記録層及び隠蔽層を有していてもよ
い。
【0007】本発明の感熱記録層中に含有されるロイコ
染料と該ロイコ染料を熱時発色させる顕色剤は、ともに
芳香族炭化水素溶剤に実質的に溶解しないものから選択
される。これは、ロイコ染料または顕色剤のいずれか一
方でも該溶剤に溶解すれば感熱記録用塗料、または感熱
記録層自体が着色してしまい到底使用に耐えなくなるか
らである。本発明で使用可能なロイコ染料の具体的な化
合物の例を構造式(1)〜(5)として次に示すが、こ
れに限定されるものではない。
【化1】
【0008】また、本発明で使用可能な顕色剤の具体例
を構造式(6)〜(15)として次に示すが、これに限
定されるものではない。
【化2】
【0009】これらのロイコ染料、顕色剤は各々単独
で、または発色色調や熱感度調整のために、各々2色以
上を混合して使用することもできる。本発明における感
熱記録層の結着剤としては、芳香族炭化水素溶剤に可溶
な樹脂が使用される。ここでいう芳香族炭化水素溶剤
は、本発明に用いられるロイコ染料と顕色剤とを実質的
に溶解せず、結着剤だけを溶解するものである。具体的
には、トルエン、キシレン、ナフサ等が挙げられる。こ
の様な芳香族炭化水素溶剤に可溶な結着剤としては、例
えばスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、n−
ブチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン類、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フエニ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸n−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸フエニル等の
アクリル酸エステル、アクリルニトリル、メタクリルニ
トリル、アクリルアミド等のアクリル酸誘導体等(モノ
マーA)の単独重合体および共重合体が挙げられる。
【0010】本発明では、感熱記録層の結着剤としての
樹脂は、イソシアネート系又はアジリジン系硬化剤で硬
化可能なアクリル系樹脂が硬化剤と共に配合されている
ことが好ましい。硬化剤を配合する場合は上記のモノマ
ーAに下記の−COOH、−OH、−NH2 等の官能基
を有するアクリル系モノマー(モノマーB)を共重合す
る必要がある。このようなモノマーBとしては、例えば
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等
のアクリル系有機酸類、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル
酸ヒドロキシアルキルエステル類、(メタ)アクリル酸
アミノエチル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、
(メタ)アクリル酸2−アミノプロピル、(メタ)アク
リル酸2−アミノブチル等の(メタ)アクリル酸アミノ
アルキルエステル類、アクリル酸アミド類等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。本発明のアク
リル系共重合体は、前記のような官能基を有するアクリ
ル系モノマーと他のビニル系モノマーとの共重合体でも
よい。他のビニル系モノマーとしては、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸フェニルエ
ステル、アクリルニトリル、塩化ビニル、スチレン及び
その誘導体が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。なお、上記の如きアクリル系共重合体の中で
も、固形分換算で酸価10以上、又はOH価20以上の
少なくともいずれかを有するアクリル系共重合体が好ま
しい。さらに塗工膜の表面強度、接着性等を考慮すると
ガラス転移温度が少なくとも50℃以上であることが好
ましい。
【0011】本発明において、上記の如き官能基を有す
るアクリル系樹脂を架橋せしめるためには、イソシアネ
ート系又はアジリジン系硬化剤を用いることが好まし
い。イソシアネート系硬化剤としては、分子中に少なく
とも2つのイソシアネート基を有するものが適宜用いら
れ、例えばトリレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシ
アネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート及びこれらの変性品等が挙げられる。具体的に
は、コロネート系硬化剤(日本ポリウレタン社)やデス
モジュール系硬化剤(バイエル社)を用いることができ
る。
【0012】また、アジリジン系硬化剤としては、例え
ばトリメチロールプロパン−トリ−β−アリジニルプロ
ピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アリ
ジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−
4,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、
N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)等が挙げられる。
【0013】本発明の感熱記録媒体は、上記の如き芳香
族炭化水素溶剤中に結着剤を溶解し、更に、該溶液に前
記ロイコ染料及び顕色剤を分散して得た感熱記録層用塗
液を、基体上に塗布・乾燥することによって作成され
る。ロイコ染料と顕色剤との配合比率は、10:1〜
1:10、好ましくは1:1〜1:3であり、全感熱記
録層中に占める結着剤の割合は、固形分で5〜95%、
好ましくは15〜50%である。
【0014】本発明の感熱記録層には、必要に応じ添加
剤を添加することができる。添加剤としては例えば、水
酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、シリカ、タルク等
の無機顔料、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、
尿素−ホルマリン樹脂等からなる有機顔料、高級脂肪酸
の金属塩、ワックス類、フルオロカーボン等の滑剤、紫
外線吸収剤等が挙げられる。また、耐熱性を損なわない
範囲での各種増感剤の使用も可能である。本発明で使用
される基体としては、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムその他のプラスチックフィルムや、コート紙、アー
ト紙、ラミネート紙、合成紙、ガラス、金属等が挙げら
れるが、実用的にはプラスチックフィルムや合成紙が好
適である。
【0015】本発明の中間層に配合する硬化性ホスフア
ゼン化合物としては、下記一般式(I)
【化3】 −[ −NP(A)a (B)b −]3− (I) (式中、Aは重合硬化性基、Bは非重合硬化性基を示
し、a及びbはa>0、b≧0であり、a+b=2を満
たす実数を示す)で表される繰り返し単位を有する重合
度3以上の硬化性ホスフアゼン樹脂、及び一般式(I)
で表される繰り返し単位が環状に結合した硬化性ホスフ
アゼン樹脂を用いることができる。上記一般式(I)
中、重合硬化性基Aとしては、反応二重結合を有する官
能基、例えばアクロイル基、メタクリロイル基、アリル
基を含む官能基等が挙げられる。具体例としては
【化4】CH2 =CR1 COOR1 O− CH2 =CR1 CONHR2 O− CH2 =CR1 CONH− CH2 =CR1 CR3 4 O− CH2 =CR1 CH2 −Ph−O− CH2 =CR1 CH2 OCO−Ph−O− (式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は炭素数
1〜12の直鎖状または分枝状アルキレン基、R3 及び
4 はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のア
ルキル基、Phはフェニレン基を示す)等の官能基をあ
げることができる。
【0016】また、非重合硬化性基Bとしては、一般式
5 M−または
【化5】 (式中、Mは酸素原子、硫黄原子またはイミノ基、R5
は炭素数1〜18のアルキル基または炭素数1〜18の
ハロゲン化アルキル基を示し、 R6 〜R10はそれぞれ
独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基または炭素数1〜4のハロゲン化アルキル基を示
す)で表される基があげられる。
【0017】本発明に使用することができる硬化性ホス
フアゼン化合物の具体例としては、
【化6】−[ −NP(OC2 4 OCOC(CH3 )=
CH2 2 −]3−, −[ −NP(OCH2 CH=CH2 2 −]3−, −[ −NP(OC2 4 OOCC(CH3 )=CH2 )
(OCH2 CF3 )−]3− などの環状化合物があげられる。
【0018】これらのホスフアゼン化合物は電子線照
射、または光重合開始剤の添加により紫外線照射により
硬化可能であり、硬化塗膜は透明性、耐熱性、強度、感
熱記録層との密着性に優れ、また硬化による塗膜の収縮
が非常に少ないため、カードとした際のカールの発生が
ほとんど無いという特徴を有している。中間層は感熱記
録層の上に慣用の塗工方法や印刷方法で塗布された後、
紫外線や電子線により硬化塗膜として形成される。その
厚さは0.1〜5μmの範囲、好ましくは0.5〜3μ
mである。
【0019】本発明の保護層に用いられる紫外線又は電
子線硬化型樹脂としては、例えば、ビニル基を含むモノ
マー、オリゴマー等のラジカル重合を行うことができる
ものが使用される。特にオリゴアクリレート、ウレタン
アクリレート、シリコンアクリレート等多くの種類が適
用できる。紫外線により硬化させる場合は、ベンゾイル
アルキルエーテル、ベンゾフェノン、ベンジルミヒラー
ケトン等の光重合開始剤を含有させることが必要であ
る。またルイス酸触媒によるカチオン反応で開環重合す
るエポキシ化合物も紫外線硬化型樹脂として使用でき、
この場合光開始剤としてルイス酸の芳香族ハロニウム
塩、ルイス酸の芳香族スルホニウム塩等を用いることが
必要である。また、中間層に用いたホスフアゼン化合物
も保護層の樹脂として使用することが可能である。
【0020】保護層は直接感熱ヘッドと接触するため、
印字時には300℃以上の高温に曝される場合もあり、
感熱ヘッドとのマッチング性向上を目的として顔料、高
級脂肪酸もしくはその金属塩、熱可融性滑剤、潤滑剤か
ら選ばれる1種以上が添加される。顔料としては例えば
水酸化アルミニウム、シリカ、タルク、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂等の有機顔料または無機顔料が用いられ
る。熱可融性滑剤としてはポリエチレンワックス、パラ
フインワックス、フルオロカーボン等が用いられる。潤
滑剤としては、パラフイン、シリコン系オイル等の液体
潤滑剤、反応性シリコーン樹脂等の固体潤滑剤が用いら
れる。顔料、高級脂肪酸もしくはその金属塩、熱可融性
滑剤、潤滑剤の添加量は、紫外線又は電子線硬化性樹脂
100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは3〜
30重量部である。添加量がこれより少ないと、感熱ヘ
ッドとのマッチング性向上が十分ではない。保護層の形
成方法は慣用の塗工方法、印刷方法のいずれでもよく、
層厚は0.1〜3μmの範囲、好ましくは0.5〜2μ
mである。
【0021】
【実施例】
実施例1 厚さ188μmの白色ポリエチレンテレフタレートフイ
ルムからなる基体上に以下に示す組成からなる感熱記録
層塗料を塗布し、70℃で乾燥して感熱記録層を形成し
た。なお乾燥塗布量は5.0g/m2 であった。 構造式(5)のロイコ染料のトルエン分散液(固形分20重量%)10重量部 構造式(6)の顕色剤のトルエン分散液(固形分20重量%) 15重量部 水酸化アルミニウムのトルエン分散液(固形分30重量%) 10重量部 スチレン/メタクリル酸/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体の トルエン溶液(固形分20重量%、酸価6.5、OH価65) 15重量部 イソシアネート系硬化剤(固形分75重量%、日本ポリウレタン社製 コロネートL) 0.4重量部 次に、上記感熱記録層上に中間層として硬化性ホスフア
ゼン化合物(出光マテリアル社製N−1000)100
重量部に対して紫外線重合開始剤として1−ヒドロキシ
ヘキシルフェニルケトン3重量部を混合した混合物を、
UVオフセット印刷方式で印刷し紫外線硬化することに
より、厚さ1.0μmの中間層を形成した。更に、上記
中間層上に保護層として以下の組成の混合物を調製し中
間層上にUVオフセット方式で印刷し、紫外線硬化する
ことにより1μmの保護層を形成し、感熱記録媒体を作
製した。 ポリエステルアクリレート(サンノプコ社製、フォトマー5018) 100重量部 1−(4′−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2− メチルプロパン−1−オン 1重量部 ポリエチレンワックス 5重量部 反応性シリコーン樹脂(ポリエステル変性シリコーン樹脂) 2重量部 水酸化アルミニウム 5重量部
【0022】実施例2 バリウムフェライト(保磁力2750エルステッド) 100重量部 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 からなる混合液をボールミルで10時間分散し、ポリイ
ソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL)を
10重量部混合して磁気塗料を作製し、厚さ188μm
の白色ポリエチレンテレフタレートフイルムからなる基
体上にグラビア塗工法で塗布乾燥し磁気記録層を形成し
た。なお乾燥塗布量は30g/m2 であった。得られた
磁気記録層上に以下の組成からなる銀色の隠蔽層用塗料
をグラビア塗工法で塗布乾燥し隠蔽層を形成した。なお
乾燥塗布量は3g/m2 であった。 アルミペースト 40重量部 ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロン200) 60重量部 イソシアネート系硬化剤(固形分75重量%、日本ポリウレタン社製 コロネートL) 0.4重量部 トルエン 150重量部 メチルエチルケトン 150重量部
【0023】次に、隠蔽層上に以下の組成からなる感熱
記録層用塗料を作成し、塗布乾燥し感熱記録層を形成し
た。なお乾燥塗布量は5.0g/m2 であった。 構造式(5)のロイコ染料のトルエン分散液(固形分20重量%)10重量部 構造式(6)の顕色剤のトルエン分散液(固形分20重量%) 15重量部 水酸化アルミニウムのトルエン分散液(固形分30重量%) 10重量部 スチレン/メタクリル酸/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体 トルエン溶液(固形分20重量%、酸価6.5、OH価65) 15重量部 アジリジン系硬化剤(トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロ オネート) 0.4重量部 次に、中間層として硬化性ホスフアゼン化合物(出光マ
テリアル社製 N−3300)10重量部をトルエン4
0重量部に希釈し、グラビアコーティング法で感熱記録
層上に塗布し、乾燥により溶媒を除去後、電子線硬化装
置を用いて照射量5Mradで硬化させ、厚さ1μmの
中間層を得た。更に中間層上に保護層として以下の組成
の混合物を調製し中間層上にUVオフセット方式で印刷
し、紫外線硬化することにより厚さ1μmの保護層を形
成し、感熱記録媒体を作製した。 ポリエステルアクリレート(サンノプコ社製、フォトマー5018) 100重量部 1−(4′−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2− メチルプロパン−1−オン 1重量部 フルオロカーボン 5重量部 水酸化アルミニウム 5重量部
【0024】比較例1 実施例1で中間層を設けない以外は実施例1と同様にし
て比較例1の感熱記録媒体を作成した。 比較例2 実施例1で中間層塗料として、20重量%ポリメチルメ
タクリレート樹脂トルエン溶液を塗布、乾燥して厚さ
1.5μmの中間層を形成した以外は実施例1と同様に
して比較例2の感熱記録媒体を作成した。 比較例3 実施例1で保護層として以下に示す組成に代えた以外は
実施例1と同様にして比較例3の感熱記録媒体を作成し
た。 ポリエステルアクリレート(サンノプコ社製、フォトマー5018) 100重量部 1−(4′−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2− メチルプロパン−1−オン 1重量部
【0025】以上の実施例1〜2及び比較例1〜3で作
成した感熱記録媒体について次に示す特性の評価を行な
った。 (1)記録特性 ラインドット型薄膜感熱ヘッドを用い、0.45W
(1.0mj/dot)のエネルギーで画像記録を行
い、その黒ベタ部分をマクベス濃度計のビジュアルフィ
ルターで測定した。 (2)耐水性 記録してある感熱記録媒体を、温度20℃の水に5日間
浸漬後、黒ベタ部分及び地肌部分のマクベス濃度計によ
る画像濃度を測定した。また、爪でこすって記録面の状
態を観察した。 ○ 全く変化が無い △ わずかに傷、剥がれがみられる × 傷、剥がれが大きい 更に、水に浸漬後の感熱記録媒体の地肌部分に、再度上
記の記録特性評価を行い、再記録部の画像濃度を測定し
た。 (3)耐酸性 記録後、pH3の酢酸水溶液中に2分間浸漬し、記録面
の状態を観察した。 ○ 記録部の消色、地肌部の発色、傷、はがれが殆ど
みられない。 △ 記録部の消色、地肌部の発色、傷、はがれがやや
見られる。 × 記録部の消色、地肌部の発色、傷、はがれがかな
り見られる。 (4)耐アルカリ性 記録後、pH12の水酸化ナトリウム水溶液中に2分間
浸漬し、記録面の状態を観察した。評価基準は上記耐酸
性に準ずる。
【0026】(5)耐アルコール性 記録後、エタノールの50%水溶液中に2分間浸漬し、
記録面の状態を観察した。評価基準は上記耐酸性に準ず
る。 (6)耐可塑剤性 記録後、記録面に可塑剤含有プラスチック消しゴムを2
kg/cm2 の圧力で圧着し24時間放置後、消しゴム
をはがして記録面の状態を観察した。 ○ 全く変化が無い △ 消しゴムへの記録の転移や記録面のはがれ、汚れ
等が僅かにみられる。 × 消しゴムへの記録の転移や記録面のはがれ、汚れ
等がかなりみられる。 (7)耐摩耗性 記録した感熱記録媒体をカード状に打ち抜き、搬送速度
2m/秒の駅務用自動改札機にて3000回通過させ、
感熱記録面の擦傷跡や塗面はがれを観察して耐摩耗性を
観察した。 ○ 全く変化が無い △ わずかに傷、剥がれがみられる × 傷、剥がれが大きい
【0027】
【表1】
【0028】なお、比較例3の感熱記録媒体は、感熱ヘ
ッドとのステイッキングが発生し良好な記録が得られ
ず、試験評価を行なえる状態にはなかった。表1より、
本発明の感熱記録媒体は、記録特性に優れるのみなら
ず、実用上十分な耐薬品性を有するとともに、耐摩耗性
においても十分な耐久特性を示し、特に乗車券、定期
券、通行券やプリペイドカード等のカード類への応用が
可能な優れたものであることがわかる。
【0029】
【発明の効果】以上の如く本発明の感熱記録媒体は、良
好な記録特性を有する上に、耐薬品性、及び耐摩耗性が
非常に優れたものであり、特に耐久性を要求される乗車
券、定期券、通行券やプリペイドカード等のカード類等
の用途にも十分応用できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−155905(JP,A) 特開 平6−8624(JP,A) 特開 平5−32050(JP,A) 特開 平5−8549(JP,A) 特開 平5−8548(JP,A) 特開 平6−148827(JP,A) 特開 平6−143628(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上にロイコ染料、該ロイコ染料を熱
    時に発色させる顕色剤を主成分とする感熱記録層、樹脂
    を主成分とする中間層及び保護層を順次積層した感熱記
    録媒体において、感熱記録層は実質的に芳香族炭化水素
    溶剤に不溶なロイコ染料と顕色剤、及び芳香族炭化水素
    溶剤に可溶な樹脂を主成分として含有し、かつ中間層が
    硬化性ホスフアゼン化合物を紫外線又は電子線により架
    橋した樹脂層よりなり、更に保護層が紫外線又は電子線
    硬化型樹脂を主成分とし、顔料、高級脂肪酸もしくはそ
    の金属塩、熱可融性滑剤、潤滑剤から選ばれる1種以上
    を含有し、紫外線又は電子線で硬化した保護層であるこ
    とを特徴とする感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 基体と感熱記録層の間に、磁気記録層、
    隠蔽層を設けたことを特徴とする請求項1記載の感熱記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 感熱記録層にイソシアネートまたはアジ
    リジン系硬化剤が配合されており、該感熱記録層の樹脂
    が該硬化剤により硬化可能なアクリル系樹脂であること
    を特徴とする請求項1または2記載の感熱記録媒体。
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