JPH08118809A - 感熱記録媒体 - Google Patents

感熱記録媒体

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JPH08118809A
JPH08118809A JP6283964A JP28396494A JPH08118809A JP H08118809 A JPH08118809 A JP H08118809A JP 6283964 A JP6283964 A JP 6283964A JP 28396494 A JP28396494 A JP 28396494A JP H08118809 A JPH08118809 A JP H08118809A
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layer
resin
weight
heat
electron beam
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Application number
JP6283964A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawashima
浩志 川島
Takeshi Suzuki
武 鈴木
Nagao Makino
長夫 牧野
Senichi Yoshizawa
泉一 吉澤
Masayasu Suzuki
雅康 鈴木
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】芳香族炭化水素溶剤に不溶なロイコ染料と顕色
剤、イソシアネート系またはアジリジン系硬化剤、これ
らの硬化剤により架橋可能なアクリル系樹脂を含有する
感熱記録層、紫外線又は電子線硬化樹脂よりなる中間
層、及び紫外線又は電子線硬化樹脂中に顔料、高級脂肪
酸もしくはその金属塩、熱可融性滑剤、潤滑剤から選ば
れる1種以上を含有する保護層を基体上に順次積層した
感熱記録媒体。 【効果】この感熱記録媒体は記録特性が良好であり、耐
薬品性、耐磨耗性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録適性、保存安定性
及び耐久性を改良した感熱記録媒体に関し、特に乗車
券、定期券、通行券等の券紙やプリペードカード等のカ
ード類への応用が可能な感熱記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録方式は、装置が小型軽量化でき
無騒音で記録を行うことが可能であり、現像剤や転写紙
等の消耗品も不要である等の利点から、広くファクシミ
リやプリンターのアウトプットに使用されているのみな
らず、乗車券、定期券、通行券等の券紙やプリペイドカ
ード等のカード類及びPOSラベル等のラベル類への応
用も近年盛んに行われている。特に券紙やカード類では
磁気記録方式と組合せる例が多く見られている。感熱記
録方式に使用される記録媒体は、特公昭45−1403
5号公報等に記載されているように、無色ないしは淡色
のロイコ染料と酸性物質である顕色剤とを発色成分とす
るいわゆる「NCRタイプ」が広く使用されている。か
かる記録媒体は、例えばクリスタルバイオレットラクト
ンのごときトリアリールメタンフタリド類をはじめとし
て、フルオラン類、フルオレンフタリド類、ジビニルフ
タリド類、フェチアジン類、オーラミン類、スピロピラ
ン類、ローダミンラクタム類等のロイコ染料と、例えば
ビスフェノールAのごときフェノール類、チオビスフェ
ノール類、ナフトール類、安息香酸、サリチル酸、没食
子酸等の酸性物質からなる顕色剤とを、例えばポリビニ
ルアルコール等の水系結着剤中に分散してなる感熱記録
層を基体上に設けたものである。この種の感熱記録媒体
は、記録が明瞭、熱感度が高い、地肌が白いなどの優れ
た特徴を示すものである。
【0003】しかしながら、この種の感熱記録媒体は、
塩化ビニルフィルムに含まれるDOP等の可塑剤やアル
コール類などの薬品との接触で、記録部分の消色や未記
録部分の発色といった問題に加え、基本的に水を媒体と
して塗料を塗布乾燥して製造されることにより、水に接
触した場合では感熱記録層が軟化したり溶出したりして
欠落してしまうといった耐水性に問題を有するものであ
った。特に乗車券や定期券などの券紙やカード類にこの
種の感熱記録媒体を使用した場合、記録特性はもちろん
のこと、厳しい品質特性、即ち耐可塑剤性、耐油性、耐
酸性、耐アルカリ性、耐汗性等の耐薬品性、耐水性、耐
熱性が強く要求される。また、磁気記録方式との組合せ
による券紙やカード類では、自動改札等において磁気ヘ
ッドを内蔵した改札機を高速で通過させる必要から、圧
発色に対する耐性や、高い耐磨耗性、強固な塗面接着性
も要求される。
【0004】このような厳しい要求の中でこれらの諸特
性を解決すべく、例えば特公平3−26154号公報で
は、芳香族炭化水素溶剤を媒体として感熱記録層を形成
すべく、芳香族炭化水素溶剤に実質的に不溶なロイコ染
料と顕色剤を用い、結着剤として芳香族炭化水素溶剤に
可溶なポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチルメタ
クリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂を使用
する感熱記録媒体用インキ組成物の提案がなされてい
る。また、特開昭56−126193号、特開昭57−
139993号、特開昭57−29491号、特開昭5
6−146794号公報等には、感熱記録層上に表面層
を設けた感熱記録材料が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術では、耐水性や耐可塑剤性はある程度改良さ
れているものの、記録特性や耐久性は未だ問題を有する
ものであり、更に券紙やカード類として使用される場合
の、耐薬品性、耐水性、耐磨耗性等のすべての特性を満
足する感熱記録媒体は得られていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、芳香族炭化水素溶剤に不溶なロイコ染料と顕色
剤、架橋可能なアクリル系樹脂及び硬化剤を含む感熱記
録層上に、中間層としてを紫外線又は電子線で硬化した
樹脂層を設け、更に中間層上に紫外線又は電子線硬化型
樹脂及びある種の添加剤を含有する混合物を紫外線又は
電子線で硬化した保護層を積層することにより、上記の
目的が達成できることを見出し、本発明を完成した。本
発明は、基体上にロイコ染料、該ロイコ染料を熱時に発
色させる顕色剤を主成分とする感熱記録層、樹脂を主成
分とする中間層及び保護層を順次積層した感熱記録媒体
において、該ロイコ染料と該顕色剤は実質的に芳香族炭
化水素溶剤に不溶であり、感熱記録層の樹脂は芳香族炭
化水素溶剤に可溶であって、イソシアネート系またはア
ジリジン系硬化剤を含有するとともに該硬化剤によって
架橋可能なアクリル系樹脂が配合されており、かつ中間
層の樹脂が紫外線又は電子線硬化型樹脂よりなり、更に
保護層が紫外線又は電子線硬化型樹脂を主成分とし顔
料、高級脂肪酸もしくはその金属塩、熱可融性滑剤、潤
滑剤から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする
感熱記録媒体である。本発明の感熱記録媒体は、基体と
感熱記録層の間に磁気記録層及び隠蔽層を有していても
よい。
【0007】本発明の感熱記録層中に含有されるロイコ
染料と該ロイコ染料を熱時発色させる顕色剤は、ともに
芳香族炭化水素溶剤に実質的に溶解しないものから選択
される。これは、ロイコ染料または顕色剤のいずれか一
方でも該溶剤に溶解すれば感熱記録層用塗料、または感
熱記録層自体が着色してしまい到底使用に耐えなくなる
からである。本発明で使用可能なロイコ塗料の具体的な
化合物の例を構造式(1)〜(5)として次に示すが、
これに限定されるものではない。
【化1】
【0008】また、本発明で使用可能な顕色剤の具体例
を構造式(6)〜(15)として次に示すが、これに限
定されるものではない。
【化2】
【0009】これらのロイコ染料、顕色剤は各々単独
で、または発色色調や熱感度調整のために、各々2種以
上を混合して使用することもできる。本発明における感
熱記録層の結着剤としては、芳香族炭化水素溶剤に可溶
な樹脂が使用される。ここでいう芳香族炭化水素溶剤
は、本発明に用いられるロイコ染料と顕色剤とを実質的
に溶解せず、結着剤だけを溶解するものである。具体的
には、トルエン、キシレン、ナフサ等が挙げられる。本
発明で使用される硬化剤によつて架橋可能なアクリル系
樹脂としては、下記の単量体Aと単量体Bを重合成分と
する共重合体があげられる。単量体Aとしては、例えば
スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、n−ブチ
ルスチレン、クロルスチレン等のスチレン類、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フエニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸フエニル等のアク
リル酸エステル、アクリルニトリル、メタクリルニトリ
ル、アクリルアミド等のアクリル酸誘導体が挙げられ
る。
【0010】単量体Bは−COOH、−OH、−NH2
等の官能基を有するものであり、例えばアクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等のアクリル系有
機酸類、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−
ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシア
ルキルエステル類、(メタ)アクリル酸アミノエチル、
(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸2−アミノプロピル、(メタ)アクリル酸2−アミ
ノブチル等の(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステ
ル類、アクリル酸アミド類等が挙げられる。なお、単量
体Aと単量体Bから得られるアクリル系共重合体の中で
も、固形分換算で酸価10以上、又はOH価20以上の
少なくともいずれかを有するアクリル系共重合体が好ま
しい。
【0011】本発明において、上記の如き官能基を有す
るアクリル系樹脂を架橋せしめるためには、イソシアネ
ート系又はアジリジン系硬化剤が用いられる。イソシア
ネート系硬化剤としては、分子中に少なくとも2つのイ
ソシアネート基を有するものが適宜用いられ、例えばト
リレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシ
アネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キ
シレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びこ
れらの変性品等が挙げられる。具体的には、コロネート
系硬化剤(日本ポリウレタン社)やデスモジュール系硬
化剤(バイエル社)を用いることができる。
【0012】また、アジリジン系硬化剤としては、例え
ばトリメチロールプロパン−トリ−β−アリジニルプロ
ピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アリ
ジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−
4,4−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、
N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)等が挙げられる。本発明の感熱
記録層の結着剤はイソシアネート系又はアジリジン系硬
化剤により架橋可能なアクリル樹脂を用いているため、
架橋することで塗工膜の強度が向上する上に、結着剤自
身に極性基が導入されるため、後述する中間層との接着
強度が向上し、感熱記録媒体の耐久性が大幅に向上こと
となる。
【0013】本発明の感熱記録媒体は、上記の如き芳香
族炭化水素溶剤中に結着剤を溶解し、更に該溶液に前記
ロイコ染料及び顕色剤を分散して得た感熱記録層用塗液
を、基体上に塗布・乾燥することによって作成される。
ロイコ染料と顕色剤との配合比率は、10:1〜1:1
0、好ましくは1:1〜1:3であり、全感熱記録層中
に占める結着剤の割合は、固形分で5〜95%、好まし
くは15〜50%である。
【0014】本発明の感熱記録層には、必要に応じ添加
剤を添加することができる。添加剤としては例えば、水
酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、シリカ、タルク等
の無機顔料、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、
尿素−ホルマリン樹脂等からなる有機顔料、高級脂肪酸
の金属塩、ワックス類、フルオロカーボン等の滑剤、紫
外線吸収剤等が挙げられる。また、耐熱性を損なわない
範囲での各種増感剤の使用も可能である。本発明で使用
される基体としては、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムその他のプラスチックフィルムや、コート紙、アー
ト紙、ラミネート紙、合成紙、ガラス、金属等が挙げら
れるが、実用的にはプラスチックフィルムや合成紙が好
適である。
【0015】本発明の中間層は基本的には紫外線又は電
子線硬化樹脂のみからなる。本発明において、中間層の
存在は、外部からの水、薬品等の感熱記録層への浸入防
止、及び後述する保護層だけでは不十分な耐磨耗性、耐
熱性の向上、また感熱記録層と保護層の間に介在して層
間の接着強度や機械強度を高める機能を果たす。本発明
の中間層においては、上記機能から機械強度、薬品バリ
ヤー性、感熱記録層との接着性、保護層との接着性を低
下させるような慣用の添加剤、即ち、有機あるいは無機
顔料、滑性を付与するようなワックス類やオイルを基本
的には含んではならない。本発明の中間層は感熱記録層
の上に設けられるものであるが、形成方法は慣用の塗工
方法や印刷方法のいずれでもよく、その厚さは0.1〜
5μmの範囲、好ましくは0.5〜3μmである。
【0016】本発明の中間層に用いられる紫外線硬化型
または電子線硬化型樹脂としては、例えばビニル基を含
むモノマー、オリゴマー等のラジカル重合を行うことの
できるものが使用される。特にオリゴアクリレート、ウ
レタンアクリレート、シリコンアクリレート等が適用で
きる。紫外線により硬化させる場合、ベンゾイルアルキ
ルエーテル、ベンゾフェノン、ベンジルミヒラーケトン
等の光重合開始剤を含有させることが必要である。また
ルイス酸触媒によるカチオン反応で開環重合するエポキ
シ化合物も紫外線硬化型樹脂として使用できる。この場
合光開始剤としてルイス酸のジアゾニウム塩、ルイス酸
の芳香族ハロニウム塩、ルイス酸の芳香族スルホニウム
塩等を用いることが必要である。
【0017】本発明の保護層に用いられる紫外線又は電
子線硬化型樹脂としては、例えば、ビニル基を含むモノ
マー、オリゴマー等のラジカル重合を行うことができる
ものが使用される。特にオリゴアクリレート、ウレタン
アクリレート、シリコンアクリレート等多くの種類が適
用できる。紫外線により硬化させる場合は、ベンゾイル
アルキルエーテル、ベンゾフェノン、ベンジルミヒラー
ケトン等の光重合開始剤を含有させることが必要であ
る。またルイス酸触媒によるカチオン反応で開環重合す
るエポキシ化合物も紫外線硬化型樹脂として使用でき、
この場合光開始剤としてルイス酸の芳香族ハロニウム
塩、ルイス酸の芳香族スルホニウム塩等を用いることが
必要である。
【0018】保護層は直接感熱ヘッドと接触するため、
印字時には300℃以上の高温に曝される場合もあり、
感熱ヘッドとのマッチング性向上を目的として顔料、高
級脂肪酸もしくはその金属塩、熱可融性滑剤、潤滑剤か
ら選ばれる1種以上が添加される。顔料としては例えば
水酸化アルミニウム、シリカ、タルク、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂等の有機顔料または無機顔料が用いられ
る。熱可融性滑剤としてはポリエチレンワックス、パラ
フインワックス、フルオロカーボン等が用いられる。潤
滑剤としては、パラフイン、シリコン系オイル等の液体
潤滑剤、反応性シリコーン樹脂等の固体潤滑剤が用いら
れる。顔料、高級脂肪酸もしくはその金属塩、熱可融性
滑剤、潤滑剤の添加量は、紫外線又は電子線硬化性樹脂
100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは3〜
30重量部である。添加量がこれより少ないと、感熱ヘ
ッドとのマッチング性向上が十分ではない。保護層の形
成方法は慣用の塗工方法、印刷方法のいずれでもよく、
層厚は0.1〜3μmの範囲、好ましくは0.5〜2μ
mである。
【0019】
【実施例】
実施例1 厚さ188μmの白色ポリエチレンテレフタレートフイ
ルムからなる基体上に以下に示す組成からなる感熱記録
層塗料を塗布し、70℃で乾燥して感熱記録層を形成し
た。なお乾燥塗布量は5.0g/m2 であった。 構造式(5)のロイコ染料のトルエン分散液(固形分20重量%)10重量部 構造式(6)の顕色剤のトルエン分散液(固形分20重量%) 15重量部 水酸化アルミニウムのトルエン分散液(固形分30重量%) 10重量部 スチレン/メタクリル酸/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体 トルエン溶液(固形分20重量%、酸価6.5、OH価65) 15重量部 イソシアネート系硬化剤(固形分75重量%、日本ポリウレタン社製 コロネートL) 0.4重量部 次に、上記感熱記録層上に中間層としてウレタンアクリ
レート(日本合成化学工業社製、UV7210B)10
0重量部に対して紫外線重合開始剤として1−(4′−
ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
パン−1−オンを1重量部を混合した混合物を、UVオ
フセット印刷方式で印刷しUV硬化することにより、厚
さ1.5μmの中間層を形成した。更に、上記中間層上
に保護層として以下の組成の混合物を調製し中間層上に
UVオフセット方式で印刷し、UV硬化することにより
1μmの保護層を形成し、感熱記録媒体を作成した。 ポリエステルアクリレート(サンノプコ社製、フォトマー5018) 100重量部 1−(4′−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2− メチルプロパン−1−オン 1重量部 ポリエチレンワックス 5重量部 反応性シリコーン樹脂(ポリエステル変性シリコーン樹脂) 2重量部 水酸化アルミニウム 5重量部
【0020】実施例2 バリウムフェライト(保磁力2750エルステッド) 100重量部 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 からなる混合液をボールミルで10時間分散し、ポリイ
ソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL)を
10重量部混合して磁気塗料を作製し、厚さ188μm
の白色ポリエチレンテレフタレートフイルムからなる基
体上にグラビア塗工法で塗布乾燥し磁気記録層を形成し
た。なお乾燥塗布量は30g/m2 であった。得られた
磁気記録層上に以下の組成からなる銀色の隠蔽層用塗料
をグラビア塗工法で塗布乾燥し隠蔽層を形成した。なお
乾燥塗布量は3g/m2 であった。 アルミペースト 40重量部 ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロン200) 60重量部 イソシアネート系硬化剤(固形分75重量%、日本ポリウレタン社製 コロネートL) 0.4重量部 トルエン 150重量部 メチルエチルケトン 150重量部
【0021】次に、隠蔽層上に以下の組成からなる感熱
記録層用塗料を作成し、塗布乾燥し感熱記録層を形成し
た。なお乾燥塗布量は5.0g/m2 であった。 構造式(5)のロイコ染料のトルエン分散液(固形分20重量%)10重量部 構造式(6)の顕色剤のトルエン分散液(固形分20重量%) 15重量部 水酸化アルミニウムのトルエン分散液(固形分30重量%) 10重量部 スチレン/メタクリル酸/アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体 トルエン溶液(固形分20重量%、酸価6.5、OH価65) 15重量部 アジリジン系硬化剤(トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロ オネート) 0.4重量部 次に、中間層としてウレタンアクリレート(日本合成化
学工業社製、UV7210B)10重量部、トルエン4
0重量部の混合物をグラビアコーティング法で感熱記録
層上に塗布し、乾燥により溶媒を除去した後、電子線硬
化装置を用いて照射量5Mradで硬化させ、厚さ2μ
mの中間層を形成した。更に保護層として以下の組成の
混合物を調製し中間層上にUVオフセット方式で印刷
し、UV硬化することにより厚さ1μmの保護層を形成
し、実施例2の感熱記録媒体を作成した。 ポリエステルアクリレート(サンノプコ社製、フォトマー5018) 100重量部 1−(4′−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2− メチルプロパン−1−オン 1重量部 フルオロカーボン 5重量部 水酸化アルミニウム 5重量部
【0022】比較例1 実施例1で中間層を設けない以外は実施例1と同様にし
て比較例1の感熱記録媒体を作成した。 比較例2 実施例1で中間層塗料として、20重量%ポリメチルメ
タクリレート樹脂トルエン溶液を塗布、乾燥して厚さ
1.5μmの中間層を形成した以外は実施例1と同様に
して比較例2の感熱記録媒体を作成した。 比較例3 実施例1で感熱記録層塗料を以下に示す組成に代えた以
外は実施例1と同様にして比較例3の感熱記録媒体を作
成した。 構造式(5)のロイコ染料のトルエン分散液(固形分20重量%)10重量部 構造式(6)の顕色剤のトルエン分散液(固形分20重量%) 15重量部 水酸化アルミニウムのトルエン分散液(固形分30重量%) 10重量部 ポリメチルメタクリレート樹脂(固形分20重量%) 15重量部 比較例4 実施例1で保護層として以下に示す組成に代えた以外は
実施例1と同様にして比較例4の感熱記録媒体を作成し
た。 ポリエステルアクリレート(サンノプコ社製、フォトマー5018) 100重量部 1−(4′−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2− メチルプロパン−1−オン 1重量部
【0023】以上の実施例1〜2及び比較例1〜4で作
成した感熱記録媒体について次に示す特性の評価を行な
った。 (1)記録特性 ラインドット型薄膜感熱ヘッドを用い、0.45W
(1.0mj/dot)のエネルギーで画像記録を行
い、その黒ベタ部分をマクベス濃度計のビジュアルフィ
ルターで測定した。 (2)耐水性 記録してある感熱記録媒体を、温度20℃の水に5日間
浸漬後、黒ベタ部分及び地肌部分のマクベス濃度計によ
る画像濃度を測定した。また、爪でこすって記録面の状
態を観察した。 ○ 全く変化が無い △ わずかに傷、剥がれがみられる × 傷、剥がれが大きい 更に、水に浸せき後の感熱記録媒体の地肌部分に、再度
上記の記録特性評価を行い、再記録部の画像濃度を測定
した。 (3)耐酸性 記録後、pH3の酢酸水溶液中に2分間浸漬し、記録面
の状態を観察した。 ○ 記録部の消色、地肌部の発色、傷、はがれが殆ど
みられない。 △ 記録部の消色、地肌部の発色、傷、はがれがやや
見られる。 × 記録部の消色、地肌部の発色、傷、はがれがかな
り見られる。 (4)耐アルカリ性 記録後、pH12の水酸化ナトリウム水溶液中に2分間
浸漬し、記録面の状態を観察した。評価基準は上記耐酸
性に準ずる。
【0024】(5)耐アルコール性 記録後、エタノールの50%水溶液中に2分間浸漬し、
記録面の状態を観察した。評価基準は上記耐酸性に準ず
る。 (6)耐可塑剤性 記録後、記録面に可塑剤含有プラスチック消しゴムを2
kg/cm2 の圧力で圧着し24時間放置後、消しゴム
をはがして記録面の状態を観察した。 ○ 全く変化が無い △ 消しゴムへの記録の転移や記録面のはがれ、汚れ
等が僅かにみられる。 × 消しゴムへの記録の転移や記録面のはがれ、汚れ
等がかなりみられる。 (7)耐摩耗性 記録した感熱記録媒体をカード状に打ち抜き、搬送速度
2m/秒の駅務用自動改札機にて3000回通過させ、
感熱記録面の擦傷跡や塗面はがれを観察して耐摩耗性を
観察した。 ○ 全く変化が無い △ わずかに傷、剥がれがみられる × 傷、剥がれが大きい
【0025】
【表1】
【0026】なお、比較例4の感熱記録媒体は、感熱ヘ
ッドとのステイッキングが発生し良好な記録が得られ
ず、試験評価を行なえる状態にはなかった。表1より、
本発明の感熱記録媒体は、記録特性に優れるのみなら
ず、実用上十分な耐薬品性を有するとともに、耐摩耗性
においても十分な耐久特性を示し、特に乗車券、定期
券、通行券やプリペイドカード等のカード類への応用が
可能な優れたものであることがわかる。
【0027】
【発明の効果】以上の如く本発明の感熱記録媒体は、良
好な記録特性を有する上に、耐薬品性、及び耐摩耗性が
非常に優れたものであり、特に耐久性を要求される乗車
券、定期券、通行券やプリペイドカード等のカード類等
の用途にも十分応用できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/18 101 F 111 (72)発明者 吉澤 泉一 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所情報メデイア事業部内 (72)発明者 鈴木 雅康 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所情報メデイア事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上にロイコ染料、該ロイコ染料を熱
    時に発色させる顕色剤を主成分とする感熱記録層、樹脂
    を主成分とする中間層及び保護層を順次積層した感熱記
    録媒体において、該ロイコ染料と該顕色剤は実質的に芳
    香族炭化水素溶剤に不溶であり、感熱記録層の樹脂は芳
    香族炭化水素溶剤に可溶であって、かつイソシアネート
    系またはアジリジン系硬化剤を含有するとともに該硬化
    剤によって架橋可能なアクリル系樹脂が配合されてお
    り、かつ中間層の樹脂が紫外線又は電子線硬化型樹脂よ
    りなり、更に保護層が紫外線又は電子線硬化型樹脂を主
    成分とし、顔料、高級脂肪酸もしくはその金属塩、熱可
    融性滑剤、潤滑剤から選ばれる1種以上を含有する保護
    層であることを特徴とする感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 基体と感熱記録層の間に、磁気記録層、
    隠蔽層を設けたことを特徴とする請求項1記載の感熱記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 保護層における顔料、高級脂肪酸もしく
    はその金属塩、熱可融性滑剤、潤滑剤の含有量が、紫外
    線又は電子線硬化型樹脂100重量部に対し1〜40重
    量部であることを特徴とする請求項1または2記載の感
    熱記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007144704A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Sunny Sealing:Kk 感熱記録紙

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