JP3315720B2 - 液体金属イオン源及び加熱洗浄方法 - Google Patents

液体金属イオン源及び加熱洗浄方法

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JP3315720B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J27/00Ion beam tubes
    • H01J27/02Ion sources; Ion guns
    • H01J27/20Ion sources; Ion guns using particle beam bombardment, e.g. ionisers
    • H01J27/22Metal ion sources

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造工程におけ
るマスクの製作、修正、配線修正、マスクレスイオン注
入、イオン露光、イオンエッチング、デポジション、デ
バイス移植など、また、分析の分野における試料の断面
切出し、微小領域の二次イオン質量分析等に用いられる
集束イオンビームを形成するための液体金属イオン源
び加熱洗浄方法に係り、特に、長時間非常に安定したイ
オン放出を実現できる液体金属イオン源及び加熱洗浄方
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、イオンビームが工業面で多岐にわ
たり積極的に応用されている。また、各種元素のイオン
を効率良く発生させるために種々のイオン源が開発され
てきた。その一つに、溶融状態にした純金属や合金をイ
オン材料として、これらから強電界によってそれら純金
属や合金の構成元素をイオンとして引出すEHD(Elec
tro-Hydro-Dynamic)イオン源がある。これは溶融状態
の金属からイオンを引出すことから液体金属イオン源
(Liquid Metal Ion Source;以下、略してLMISと
記す)とも呼ばれ、高電界でイオンを放出させることか
ら電界放出型イオン源の一種である。
【0003】液体金属イオン源は点状領域からイオンが
放出されるため高輝度であり、イオンを最終ターゲット
である試料面上で直径1μm以下のビームに集束(一般
に集束イオンビームまたはFIBと呼ばれている。以
下、FIBと記す)させることが可能なイオン源として
知られている。このFIB自体が高電流密度で、極微細
なビームであるため、半導体プロセスにおけるリソグラ
フィやイオン注入、エッチングなどが、従来用いられて
きたマスクを使用せず(マスクレス)に行える。また、
イオンビームを試料表面に照射し、スパッタリングによ
り弾き出された二次イオンを分析する、所謂、二次イオ
ン質量分析方法にFIBを適用すると、その試料表面の
サブミクロン領域の成分分析が可能となる。このよう
に、様々な分野でFIBの応用が考えられることから、
LMISは近年特に注目を浴びている。
【0004】まず、LMISの構成と動作原理を説明す
る。LMISは、例えば、論文集ジャーナル・オブ・ヴ
ァキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー、第A
2巻、(1984年)第1365頁から第1369頁
(Journal of Vacuum Scienceand Technology A2,(1
984)1365-1369)に記載のデヴェロップメント・オブ・
ボロン・リクイッド・メタル・イオン・ソース(Develo
pment of boron Liquid-metal-ion source)と題した論
文(公知例1)中でイシタニ(T.Ishitani)らが示して
いるように(図2参照)、イオン化すべき材料(イオン
化材料)1を溶融状態で保持するためのヒータ2と、こ
のヒータ2から供給される溶融状態の上記イオン材料1
のイオン3をその先端から放出するように配置されたエ
ミッタ4と、このエミッタの先端に高電界を集中させる
ことによって上記エミッタ先端からイオン3を引出すた
めの引出し電極5とから構成される。6は真空容器、
7、7′は電流導入端子、8、8′、8″は電源類であ
る。イオン化すべき材料を溶融状態で保持するための手
段としては、イオン材料の溜め部への通電による抵抗加
熱方式や、エミッタの先端近傍を電子衝撃によって加熱
する方式、更には、イオン材料の溜め部(リザーバとも
呼ばれる)のまわりにヒータを巻き付けそのヒータの熱
によってイオン材料を溶融状態にする方式など種々の方
式があるが、LMISの基本構成としては大きな相違は
ない。
【0005】このような構成をしたLMISは次のよう
に動作する。真空容器6内の真空排気後、イオン材料の
溜め部を兼ねたヒータ2を加熱し、その結果熱伝導によ
りイオン材料1、エミッタ4が加熱され、溶融したイオ
ン材料1がエミッタ4先端に濡れ伝わって供給される。
ここで、引出し電極5に、エミッタ4に対して負の高電
圧を印加していくと、エミッタ1先端に電界が集中して
いく。更に、高電圧を印加していくと、あるしきい値で
エミッタ先端の溶融金属はテーラーコーンと呼ばれる円
錐状突起を形成し、その先端からイオン3が引出され
る。引出されたイオンは、イオン源の下流側に設置され
たレンズ、偏向器などのイオン光学系(図示せず)を通
過してFIBとして試料面上に照射される。
【0006】一般に用いられるLMISは、最も典型的
な様式としてヘアピンタイプとリザーバタイプの2形式
がある。図3(a)はヘアピンタイプで、絶縁物製の座
10に2本の電流導入端子11、11′が立ち、それら
の端子を結ぶ金属細線12の中央部に針状電極13が点
状溶接されている。このタイプの公知例として特公昭5
8−3679号公報(公知例2)に開示されている。こ
のタイプの特徴は構造が非常に簡単で、金属細線12は
イオン材料14を貯溜するリザーバであり、2本の電流
導入端子11、11′間に電流を通電することによりヒ
ータをも兼ねていることである。
【0007】図3(b)はリザーバタイプであり、絶縁
物製の座15に2本の電流導入端子16、16′が固着
しており、イオン材料17を保持するリザーバ18は加
熱電流をリザーバ18に導く導線19、19′によって
支持されている。また、エミッタ20はリザーバ18に
固定されている。特徴は、多量のイオン材料17が貯溜
できることである。このタイプの公知例は、特公昭58
−38905号公報(公知例3)に開示されている。
【0008】さらに、リザーバタイプの変形として図3
(c)に示したように、リザーバ21下端を毛細管(キ
ャピラリ)22状にしてエミッタ23とキャピラリ22
の間隔を非常に小さくして、その間を溶融イオン材料2
4が毛細管現象でエミッタ23先端まで到達しやすくし
たキャピラリニードルタイプのLMISもある。
【0009】いずれのタイプとも、イオンビーム装置に
これらLMISが着脱でき、イオン材料の枯渇や針状電
極の破損等の場合には、電流導入端子、エミッタ、リザ
ーバ、絶縁碍子、導線を一体にしたLMISが交換され
る。所謂、LMISはカートリッジ式になっている。
【0010】また、リザーバ、エミッタの加熱洗浄方
法、これらへのイオン材料の付着方法については、エイ
・ワグナ(A.Wagner)らが『ジャーナル・オブ
・ヴァキューム・サイエンス・アンド・テクノロジ』
(Journal of Vacuum Scienc
e and Technology)なる論文の197
9年、第16巻の第1871頁から第1875頁に記載
された『リクイッド・ゴールド・イオン・ソース』(L
iquid gold ion Source)と題す
る論文(公知例4)に記されている。つまり、図4
(a)に示すようにフィラメント30によって加熱の可
能な坩堝31に予めイオン材料32を保持し溶解させて
おき、フィラメントタイプのLMIS33を通電加熱し
たのち、LMIS33を溶融状態のイオン材料32内に
浸漬(ディッピング)し、溶融イオン材料32をエミッ
タ34ならびにヒータ35に付着させる方法である。図
4(b)はイオン材料36を付着した後のLMIS37
の状態を示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】LMISは長時間安定
してイオン放出できることが理想である。LMISが理
想的に動作している場合のエミッタ表面では、イオン放
出として消費されるイオン材料量とリザーバから供給さ
れるイオン材料量が釣り合って、液体金属はリザーバか
らエミッタ先端へスムーズな流れをする。イオン放出部
への液体金属の供給よりイオン放出による消耗の方が多
い場合、一定引出し電圧の下ではイオン電流の減少、一
定電流制御のもとでは引出し電圧の上昇となる。逆に、
イオン放出部への液体金属の供給がイオン放出による消
耗より多い場合、エミッタ先端での液体金属の曲率半径
が大きくなり、引出し電圧の上昇や、液体金属の落下な
どの問題を引き起こす。従って、理想的なLMISはエ
ミッタ表面での液体金属の流れが常に一定であることで
ある。一般のLMISに見られる問題は、イオン放出部
への液体金属の供給不足が直接の原因となるものが大半
である。
【0012】液体金属が供給不足となる原因は、LM
ISそのものの構造、つまり、LMISの構造におい
て、特にエミッタ、リザーバ、ヒータの構成によって
は、液体金属がリザーバからエミッタ先端へ到達するの
にエミッタの表面抵抗により、液体金属の流れが遅くな
ったり、時として流れが停止することが発生する。エ
ミッタ表面での液体金属の非均一な濡れ、具体的には、
エミッタ表面に酸化物などの不純物層が形成されている
と液体金属とエミッタの濡れが悪くなり、液体金属のス
ムーズな流れが阻害されるためである。
【0013】これら問題点を更に詳しく説明する。
【0014】(イ)リザーバからエミッタ先端への液体
金属の流れについて。
【0015】ヘアピンタイプLMISの最大の欠点は、
溶融イオン材料がリザーバからエミッタ先端へ連続的に
円滑に移動しないことである。つまり、一定条件のもと
で連続的にイオン放出させると、ある時間毎にイオン電
流が低下し、再度元と同じ放出状態に戻すには、一時的
にLMIS動作温度を上昇させる操作をしなければなら
ない。その原因を図5と6を用いて説明する。エミッタ
41はヒータ42にスポット溶接されている(図5)。
このために溶接部43の表面が荒れ、リザーバ44に貯
溜されたイオン材料45が円滑にエミッタ先端まで流れ
ることができないためである。ヒータ42とエミッタ4
1の交点付近Aの拡大図、特にイオン材が付着していな
い状態を図6に示す。図6において(a)は正面図、
(b)は側面図である。タングステン線はその製法上、
表面に軸方向の細溝46を有し、液体金属(溶融イオン
材料)はその細溝46に沿って流れることが知られてい
る。この種のLMISを連続放出させてその放出が停止
したエミッタ近傍を電子顕微鏡観察すると、リザーバ4
4から流出したイオン材料45が、エミッタ41とヒー
タ42のスポット溶接部43で堰き止められた状態とな
り、流れが止まっていることが確認できる。一方、ヒー
タ42側に付着したイオン材料45はヒータ42表面に
形成されている細溝46を横切って反対側に乗り移るこ
とができない。従って、スポット溶接部43から下のエ
ミッタ部分41に付着したイオン材料のみがイオン放出
として消耗されるとイオン放出が停止するのである。こ
のように、リザーバ自体44には十二分にイオン材料4
5が貯溜されているにも関わらず、エミッタに付着して
いるイオン材料がイオン放出により消耗する数十時間毎
にイオン源を加熱して、イオン材料をスポット溶接部や
ヒータの細溝を乗り越えさせてエミッタに補給しなけれ
ばならず、ユーザにとっては非常に面倒な作業を強いら
れるという問題を有している。
【0016】このような現状から、リザーバに保持され
たイオン材料が枯渇するまで、加熱処理をせずに長時間
に渡って途切れること無く円滑にエミッタ先端に供給さ
れるLMISが望まれていた。
【0017】(ロ)エミッタ表面の不純物除去につい
て。
【0018】エミッタ、リザーバ表面に不純物が付着し
ていると溶融イオン材料はこれらの表面に一様に濡れる
ことはない。金属表面の酸化膜などの不純物層は液体金
属との一様な接触を阻害する原因となり、イオン放出の
安定性に悪影響を与える。
【0019】これを避けるためには、超高真空状態にお
いて、少なくともエミッタ、リザーバを高温加熱洗浄す
ることで、エミッタやリザーバ表面の炭素や酸化物など
の不純物が焼き出されて清浄表面となる。このような清
浄表面には多くの液体金属は非常に良く濡れる。
【0020】これまで、公知例4のようにフィラメント
タイプのLMISを通電加熱でエミッタを加熱した例
(図4)や、リザーバタイプでもエミッタがリザーバに
固着された構造で(図3(b))のリザーバを通電加熱
する報告例はあるが、リザーバとエミッタが電気的接触
のない構造のLMISについての加熱洗浄方法、装置の
報告はない。また、LMISのその他の課題として以下
の2点が指摘できる。
【0021】(ハ)エミッタ、リザーバ加熱方法、及び
装置について。
【0022】LMISにおいて、エミッタの表面が酸化
物などの被膜に被われて、液体金属とエミッタもしくは
リザーバとが濡れが良くない場合、液体金属がエミッタ
先端まで安定して供給されず、延いてはイオン放出の途
切れとなる。長時間安定してイオンが放出し続けること
がイオンビーム装置におけるLMISに課せられる使命
にもかかわらず、イオン放出の中断はイオン源として致
命的な動作となる。従って、イオン材料をエミッタ、リ
ザーバに接触させる前の超高真空状態での少なくともエ
ミッタ、リザーバの高温加熱クリーニングはなくてはな
らない操作となる。
【0023】従来の通電加熱方法によると、エミッタ、
リザーバの加熱効率は、図3(a)のヘアピンタイプの
場合非常に良いが、図3(b)、(c)のようなリザー
バタイプでエミッタがリザーバに固着された形状では、
エミッタは加熱されたリザーバからの熱伝導と熱輻射で
のみ加熱され効率的ではない。また、リザーバとエミッ
タとが分離して設置された形状では、リザーバは通電加
熱できるがエミッタは熱輻射で加熱されるのみである。
リザーバタイプのLMISで、特に、エミッタとリザー
バが分離したLMISについてのエミッタとリザーバ両
者の効率的加熱方法と、それを実現するための装置はこ
れまで報告例がなかった。
【0024】(ニ)絶縁碍子への蒸着防止について。
【0025】長時間動作後のLMISや、リザーバへの
イオン材料の充填時において、図7に示したように蒸発
したイオン材料60が絶縁碍子61に蒸着して、導電性
蒸着膜63を形成するため、所定の電圧印加が不能にな
ったり、電流供給端子62、62′間が短絡してリザー
バ64加熱のための電流が供給できないなどの問題が生
じる。例えば、電流導入端子の両端子間が短絡すると、
リザーバに所定のイオン材料の溶解のための電流供給が
できなくなり、イオン材料が固化し、ついにはイオン放
出が停止する。従って、溶融イオン材料の蒸着、特に、
加熱電流供給用の端子間の絶縁碍子への蒸着を防止する
何らかの方法が望まれていた。
【0026】以上の問題点に鑑み、本発明は上記問題点
(イ)、(ロ)を同時に解決することを最大の目的と
し、さらに問題点(ハ)と(ニ)をも解決することを目
的としている。
【0027】具体的には、本発明の第1の目的は、液体
金属(溶融イオン材料)のエミッタ先端への長時間安定
した連続流れを、簡単な構造で実現する液体金属イオン
源を提供することにある。
【0028】本発明の第2の目的は、上記第1の目的を
達成して、長時間高安定に動作する液体金属イオン源を
提供することにある。
【0029】本発明の第3の目的は、エミッタとリザー
バを効率的に加熱できる構造を有する液体金属イオン源
を提供することにある。
【0030】本発明の第4の目的は、イオン材料の蒸着
による電極間の短絡、それが原因となって生じるイオン
源の短寿命を防止する構造を有する液体金属イオン源を
提供することにある。
【0031】本発明の第5の目的は、エミッタとリザー
バを高温加熱洗浄する装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明の第1と第2と第
3の目的は、(1)絶縁碍子を貫通して固着された2本
の電流導入端子、イオン材料を保持するためのリザー
バ、上記電流導入端子と上記リザーバを電気的に接続す
る導線、上記リザーバを貫通して配置されてリザーバか
ら供給される溶融状態のイオン材料で表面が濡らされる
針状のエミッタ、絶縁碍子を貫通して固着されてエミッ
タを支持する導電性のエミッタ支持端子からなり、かつ
イオン材料の未搭載の状態においては、上記電流導入端
子と上記エミッタ支持端子とに電気的接触がないことを
特徴とする液体金属イオン源、(2)絶縁碍子を貫通し
て固着された2本の電流導入端子、イオン材料を保持す
るためのリザーバ、このリザーバを貫通して配置されて
リザーバから供給される溶融状態の該イオン材料で表面
が濡らされるエミッタ、絶縁碍子を貫通して固着されて
エミッタを支持する導電性のエミッタ支持端子からな
り、上記2本の電流導入端子のエミッタ側の端部を細線
化してリザーバとの電気的接続がなされ、かつイオン材
料の未搭載の状態においては、上記電流導入端子と上記
エミッタ支持端子とに電気的接触がないことを特徴とす
る液体金属イオン源、(3)前記1または2記載の液体
金属イオン源において、前記リザーバが特に円管状であ
ることを特徴とする液体金属イオン源、(4)絶縁碍子
を貫通して固着された2本の電流導入端子、金属線を螺
旋状に巻き、その両端が両電流導入端子に固定されたイ
オン材料を保持するためのリザーバ、このリザーバを貫
通して配置されてリザーバから供給される溶融状態のイ
オン材料で表面が濡らされるエミッタ、絶縁碍子を貫通
して固着されてエミッタを支持する導電性のエミッタ支
持端子からなり、かつイオン材料の未搭載の状態におい
ては、電流導入端子とエミッタ支持端子とが電気的接触
がないことを特徴とする液体金属イオン源、(5)前記
1から4のいずれかに記載の液体金属イオン源におい
て、前記2本の電流導入端子に電流を供給し、前記エミ
ッタ支持端子に電圧を供給し、リザーバとエミッタの間
に電位差を与えられる構造であることを特徴とする液体
金属イオン源、(6)前記3から5のいずれかに記載の
液体金属イオン源において、前記エミッタと前記リザー
バとのエミッタ軸に垂直の半径方向の間隔が0.2mm
から2mmであることを特徴とする液体金属イオン源、
(7)前記1から6のいずれかに記載の液体金属イオン
源において、エミッタ支持端子と2本の電流導入端子は
絶縁碍子に固着され、特にエミッタ支持端子は上記2本
の電流端子の中心に配置されていることを特徴とする液
体金属イオン源、(8)前記1から6のいずれかに記載
の液体金属イオン源において、前記絶縁碍子は特に円板
状であって、2本の電流導入端子は上記円板状絶縁碍子
の直径上に固着され、エミッタ支持端子は上記円板状絶
縁碍子の中心に固着されていることを特徴とする液体金
属イオン源、(9)前記1から8のいずれかに記載の液
体金属イオン源において、前記エミッタ支持端子がエミ
ッタの着脱機構を有することを特徴とする液体金属イオ
ン源、(10)前記1から9のいずれかに記載の液体金
属イオン源において、前記2本の電流導入端子及び前記
エミッタ支持端子の前記絶縁碍子面上での互いの距離が
1mm以上であることを特徴とする液体金属イオン源、
(11)円管状絶縁碍子を介して金属基板を貫通して固
着された2本の電流導入端子、イオン材料を保持するた
めのリザーバ、上記電流導入端子とリザーバを電気的に
接続する導線、上記リザーバを貫通して配置されてリザ
ーバから供給される溶融状態のイオン材料で表面が濡ら
される針状のエミッタ、このエミッタを支持する金属基
板と同電位の支持部からなり、かつイオン材料を未搭載
の状態においては上記電流導入端子と上記金属基板とに
電気的接触がないことを特徴とする液体金属イオン源に
よって達成される。
【0033】上記第4の目的は、(12)前記1から1
0のいずれかに記載の液体金属イオン源において、前記
絶縁碍子へのイオン材料の蒸着を防止するための蒸着シ
ールドを、上記絶縁碍子と前記リザーバの間に設けたこ
とを特徴とする液体金属イオン源、(13)前記12記
載の液体金属イオン源において、前記蒸着シールドが液
体金属イオン源に対して着脱可能であることを特徴とす
る液体金属イオン源、(14)前記12または13記載
の液体金属イオン源において、前記蒸着シールドは2分
割でき、前記電流導入端子、エミッタ支持端子列にほぼ
直角方向から上記電流導入端子、エミッタ支持端子列を
挾み込む状態で取り付けられることを特徴とする液体金
属イオン源、(15)前記12または13記載の液体金
属イオン源において、前記蒸着シールドは上記絶縁碍子
に面し、特にその絶縁碍子と蒸着シールドとの間隔が
0.5mm以上、2mm以下であることを特徴とする液
体金属イオン源、(16)前記12から15のいずれか
に記載の液体金属イオン源において、前記蒸着シールド
は、前記電流導入端子、エミッタ支持端子のいずれと
も、少なくとも0.5mm以上、5mm以下の間隙を有
していることを特徴とする液体金属イオン源、(17)
前記11記載の液体金属イオン源において、前記絶縁碍
子のリザーバ側の端部が円板状つばに形成されているこ
とを特徴とする液体金属イオン源、(18)前記11記
載の液体金属イオン源において、前記円管状絶縁碍子の
リザーバ側一端に接して、円管状絶縁碍子に対する蒸着
シールドを前記電流導入端子に一体的に設けたことを特
徴とする液体金属イオン源によって達成される。
【0034】上記第5の目的は、(19)前記1から1
0のいずれかに記載の液体金属イオン源を搭載する真空
容器、前記2本の電流導入端子にそれぞれつながる電極
およびこれらの電極に電流を供給して前記リザーバを通
電加熱して洗浄する第1の電源、前記エミッタ支持端子
に接触する電極およびこの電極にリザーバに対して正電
位を印加してリザーバからの熱電子でエミッタを電子衝
撃することでエミッタを加熱洗浄する第2の電源を設け
てなることを特徴とする液体金属イオン源におけるエミ
ッタとリザーバの加熱洗浄装置、(20)前記11から
18のいずれかに記載の液体金属イオン源を搭載する真
空容器、前記2本の電流導入端子にそれぞれつながる電
極およびこれらの電極に電流を供給して前記リザーバを
通電加熱して洗浄する第1の電源、前記エミッタを支持
している前記金属基板に接触する電極およびこの電極に
リザーバに対して正電位を印加してリザーバからの熱電
子でエミッタを電子衝撃することでエミッタを加熱洗浄
する第2の電源を設けてなることを特徴とする液体金属
イオン源におけるエミッタとリザーバの加熱洗浄装置に
よって達成される。
【0035】以下、上記本発明による構成について詳述
する。
【0036】(i)パイプ状リザーバについて 課題の項で述べたように、導線を折り曲げ、V字の先端
部にエミッタをスポット溶接したヘアピンタイプのLM
ISは長時間連続運転には不向きである。溶融イオン材
料の流れを阻害しない構造、つまり、エミッタがリザー
バやヒータに溶接されていないリザーバタイプが望まし
い。イオン材料の保持部に要求される役割が、イオン材
料をフィラメントタイプより多く保持でき、リザーバに
保持された溶融イオン材料を連続的にエミッタ先端に供
給できることを同時に満足させるには、イオン材料保持
部がリザーバタイプであることが望ましく、さらに、リ
ザーバからのイオン材料の熱蒸着個所を限定するために
リザーバ上面の露出面積を小さくすることを考慮すると
パイプ状リザーバでなければならない。
【0037】(ii)電子衝撃加熱について。
【0038】超高真空下でエミッタ、リザーバを高温加
熱クリーニングができ、かつ、その場でイオン材料を充
填することを考慮すると、リザーバがエミッタを電子衝
撃加熱させる熱電子源の役割を果さなければならない。
【0039】(iii)エミッタと電流導入端子との電気
的絶縁について。
【0040】軸合わせの面からエミッタは直線状である
ことが望ましい。また、エミッタの加熱効率を考慮する
と、リザーバと接触させての通電加熱より、電子衝撃加
熱の方が望ましい。従って、リザーバとエミッタとは独
立に電圧を印加できること、つまり、イオン材が充填さ
れていない状態で両者が電気絶縁されていなければなら
ない。
【0041】イオン材料の充填前に行なわなければなら
ないエミッタ、リザーバの高温加熱洗浄を実行するため
に、電流導入端子とエミッタの電気絶縁を確実にし、加
熱されたリザーバから熱電子が加速されてエミッタに衝
突するような構成にする。
【0042】(iv)蒸着防止手段の作用について。
【0043】電流導入端子間にシールドを設け、絶縁碍
子製の基板への蒸着を防止する、または、基板を金属製
とし、電流導入端子と金属基板との間の絶縁碍子を電流
導入端子に設けたシールドによって蒸着による電流端子
間の短絡は防止できる。
【0044】
【作用】絶縁碍子を貫通して固着された2本の電流導入
端子と導線を介して、リザーバを加熱し、イオン材料を
溶解させて、エミッタ先端に液体金属(溶融イオン材
料)を供給する。エミッタは導電性の支持端子に保持さ
れ、イオン材料を未搭載の状態では電流導入端子とエミ
ッタ間に電圧を印加することができるため、イオン材料
の充填前にエミッタを電子衝撃加熱洗浄することができ
る。また、リザーバが円筒状であるため、リザーバ作成
が容易であること、エミッタ加熱時には効率良い電子源
となること、かつ、溶融イオン材料を円滑にエミッタ先
端のイオン放出部に供給することができること、更に、
図8に示したようにリザーバ70からの蒸発したイオン
材料71が絶縁碍子72に付着する領域が限定され電流
導入端子間73、73′の短絡が防げることなどの特徴
を有している。
【0045】パイプの具体的寸法については、その内径
が0.2mm以内ではエミッタとリザーバが接触し易
く、一方、2mm以上では、溶融イオン材料が落下し易
くなる。例えば、エミッタの外径が0.32mm、リザ
ーバの内径が1mm、外径が1.4mm、長さが2mm
の場合、このリザーバの貯蔵容量は約1.4mm3であ
り、パイプの上下端のふくらみ部分をも考慮すると、約
1.8mm3の溶融イオン材料が保持できる。イオン材
料がガリウムとするとこの容積は約11mgに相当し、
全放出イオン電流1μAで連続放出させると、寿命は約
180日となって、この種のイオン源に関しては満足で
きる寿命をもたらす。
【0046】エミッタの加熱には、通電加熱と、エミッ
タの周囲に電子衝撃用のフィラメントを設置し、フィラ
メントとエミッタの間に電位差を与えて、赤熱したフィ
ラメントからの熱電子でのエミッタの電子衝撃加熱とが
ある。本発明では、後者のようなフィラメントは設置せ
ず、導電性のリザーバを通電加熱し、そこからの熱電子
をエミッタに衝突させて赤熱加熱させる。これにより、
余分な加熱電源や電圧導入端子、さらに、フィラメント
設置などのLMIS設計上の煩雑な問題を考慮する必要
がなくなった。
【0047】上述のことから、長寿命リザーバから
エミッタ先端への円滑な流れエミッタ、リザーバの効
率良い加熱方法イオン材料のリザーバへの充填、エミ
ッタへ付着させる装置の観点を満足し、上記課題を解決
するLMISの基本構造として、絶縁碍子を貫通して固
着された2本の電流導入端子、イオン材料を保持するた
めの円管状のリザーバ、電流導入端子とリザーバを電気
的に接続する導線、リザーバを貫通して配置されてリザ
ーバから供給される溶融状態のイオン材料で表面が濡ら
される針状のエミッタ、このエミッタを支持する電圧供
給端子からなり、かつイオン材料の未搭載の状態におい
ては、電流導入端子とエミッタ支持端子とが電気的接触
がないことを基本構成とするLMISが好適となること
がわかる。この基本構造をもとにして、リザーバを螺旋
状にしたり、蒸着防止用のシールドを付加するなどの構
成にすることが効果的であることがわかる。
【0048】
【実施例】
(実施例1)本発明によるLMISの最も典型的な実施
例を図1に示す。図1(a)は正面図、(b)は下面図
であり、101は絶縁碍子、102、102′は電流導
入端子、103はリザーバ、104はエミッタ、10
5、105′は導線、106はエミッタ支持端子、10
8はイオン材料である。
【0049】2本の電流導入端子102、102′は絶
縁碍子101に固定され、タングステン製の薄肉パイプ
からなるリザーバ103は、導線105、105′によ
って電流導入端子102、102′に溶接固定されてい
る。エミッタ104は導電性のエミッタ支持端子106
に連結固定され、このエミッタ支持端子106は2本の
電流導入端子のほぼ中間に位置し、その端部を僅かに露
出させて絶縁碍子101に固定されている。具体的寸法
を示すと、エミッタ104は直径0.3mm、半径約3
μmの先端曲率を有する針状のタングステン棒、リザー
バ103は外径1.4mm、内径1.0mm、長さ2m
mのタングステンパイプ、導線105、105′は直径
0.3mmのタングステン線である。また、電流導入端
子102、102′の形状は、絶縁碍子101に対して
リザーバ側を四角柱として導線105、105′をスポ
ット溶接し易くし、その反対側を円柱にしてメス型電極
(図示せず)と結合し易くした。
【0050】このLMIS、特にエミッタとリザーバを
高温加熱洗浄し、その後、溶融イオン材料をリザーバに
充填する方法及び装置について図9を用いて説明する。
まず、LMIS110をイオン材料の充填を兼ねたLM
IS加熱洗浄装置111に装着する。LMIS加熱洗浄
装置111はLMIS装着部112、イオン材料溶解部
113、イオン材料114の加熱手段115から成り、
これらは真空容器117に納められる。LMIS加熱洗
浄装置111には、特に、エミッタ、リザーバの高温加
熱洗浄時に発生する不純物をイオン材料114に付着さ
せないためと、イオン材料溶解部113からのイオン材
料114のLMIS110への蒸着を軽減するための回
転導入器118で動作するシャッタ116を備えている
ことが特徴である。なお、図9では真空排気系の図示は
省略した。本実施例ではイオン材料溶解部113にはイ
オン材料114であるガリウムを充填し、真空容器11
7内を排気させた。真空度が約1×10~9Torrに達した
時点で、LMIS110の電流導入端子に通電し、リザ
ーバを1800℃程度に赤熱させ、エミッタを接地電
位、リザーバを負の高電圧状態にしてエミッタを電子衝
撃加熱する。エミッタは約1500℃程度に加熱され、
加熱電流、加速電圧停止後、即座にシャッタ116を開
放し、直線導入器120によりイオン材料溶解部113
を上昇させて溶融イオン材料114に接触させ、リザー
バ内に溶融イオン材料を充填させる。119、119′
は導線、121、122、123は電源類である。
【0051】LMIS装着部112の詳細については図
10を用いて説明する。LMIS装着部112は2本の
メス型電極300、300′と1本のオス型電極301
を備えていて、まだ、イオン材料の充填されていないL
MIS110の電流導入端子302、302′をメス型
電極300、300′に差込むとオス型電極301はエ
ミッタ支持端子303に接続する。オス型電極301は
先端部306とバネ307から成り、エミッタ支持端子
303との接触時に余分な力がLMIS110に伝わら
ないようになっている。LMIS110の絶縁碍子30
8が受け部309に密着した後、押え310と共にLM
IS110は袋ナット311で締め込まれ、イオン源装
着部112に固定される。この状態で、LMIS110
の電流導入端子に通電し、リザーバ312を1800℃
程度に赤熱させるとともに、負の高電圧を印加していく
と約1kVでリザーバ312の熱電子がエミッタ313
に向かって飛び出し、エミッタ313を電子衝撃加熱し
始める。エミッタは約1500℃程度に加熱される。な
お、図10では明確には図示していないが、押え31
0、受け部309、袋ナット311はリザーバ312と
同電位である。
【0052】次に、このLMISを用いて実際にイオン
放出させ、従来型LMISとの比較評価を行なう。
【0053】リザーバからエミッタ先端への液体金属
(溶融イオン材料)の流れのスムーズさを示す指標とし
て、V/I(引出し電圧値/全放出イオン電流値)(単
位:V/μA)がある。これは、エミッタ表面での液体
金属の流れ抵抗に対応し、この値に時間変化がなく一定
であれば、エミッタ表面の液体金属はイオン放出として
消費される分とリザーバから供給される分が釣り合っ
て、液体金属はスムーズな流れをしているといえる。逆
に、この値が時間とともに増加すると、液体金属の流れ
抵抗が何らかの原因で増し、イオン放出による消耗にリ
ザーバからの供給が追いつけない状態を示す。
【0054】引出し電圧の変動は、FIBが形成された
際にビーム径や照射位置の変動につながりFIB利用の
立場からは大きな問題である。このようなイオン電流が
減少したり、引出し電圧が上昇したり始めると、FIB
装置のオペレータはLMIS動作温度を上昇させたり、
これまでの放出イオン電流に比べて10から100倍も
の大電流を放出させて、もとのイオン放出状態に戻すこ
とを経験的に行なっている。このような大電流や加熱操
作によりイオン電流放出状態をもとの状態に戻すことを
リフレッシュと称する。
【0055】例えば、エミッタがヒータにスポット溶接
されたガリウムLMIS(ここではイオン源Aと呼ぶ)
と、エミッタはヒータやリザーバと全く接触しない構造
の本発明による上述のガリウムLMIS(ここではイオ
ン源Bと呼ぶ)のV/I値の時間変化を比較測定した。
勿論、両イオン源におけるイオン材料の充填量、全放出
イオン電流値、真空度、エミッタ先端と引出し電極間距
離など外部環境は全く同一である。全放出イオン電流1
μA、動作温度30℃、イオン材料充填量10mgの場
合の結果を図11に示す。イオン源AのV/I値の時間
変化を破線で示す。初期状態ではその値は約40(V/
μA)で一定だが、約60時間経過するとV/I値は著
しく上昇し、ついにはイオン放出は停止する。イオン材
料充填量11mgをイオン放出のみで枯渇させるには、
全放出イオン電流値1μAで約180日(約4300時
間)かかるにもかかわらず、実際にイオン源Aを動作さ
せると、たった60時間でイオン放出が停止する。つま
り、イオン源Aのリフレッシュ無しの寿命は60μA・
hである。一方、イオン源Bの結果を実戦で示す。イオ
ン源Bの場合、イオン放出開始から約4000時間経過
までV/I値にほとんど変化はなく、約4000時間経
過後、V/I値は上昇し始め、約5000時間後にイオ
ン放出は停止した。イオン源Bの場合のイオン放出停止
の理由は、イオン材料の枯渇(本実施例の場合、リザー
バ容積から予想した充填量より若干多くガリウムが付着
していた)であり、真の寿命であった。結局、イオン源
Bにはリフレッシュをする必要がなく、イオン材料を枯
渇するまでイオン放出が継続できた。
【0056】イオン源Aの結果と合わせて、溶融イオン
材料を長時間スムーズにエミッタ先端へ至らせるために
は、導線を折り曲げてV字の先端部にエミッタをスポッ
ト溶接したヘアピンタイプのLMISは長時間連続運転
には不向きであり、エミッタがリザーバやヒータに接触
せず溶融イオン材料の流れを阻害しない、リザーバタイ
プが望ましいことが示された。
【0057】上述のLMISに類似の公知例として、実
開昭63−101452号『液体金属イオン源』、実開
昭59−55848号『電界放射型イオン源』が開示さ
れているが、本発明によるものと最も異なる点は、本発
明がエミッタ、リザーバの高温加熱洗浄を目的として、
エミッタとリザーバに別々の電圧を印加することを考慮
している点にある。
【0058】(実施例2)上記実施例1では、リザーバ
に薄肉パイプを用いたが、必ずしも薄肉パイプに限る必
要はなく、本実施例では図12に示したように金属細線
を螺旋状にしたものをリザーバ130としている。この
LMISの特徴は、リザーバと導線をスポット溶接する
必要はなく、螺旋状リザーバ130の両端131、13
1′を電流導入端子132、132′に固定する構成で
あるので、リザーバと導線とのスポット溶接部で時折発
生する剥離などの事故は起こらず、信頼性が高い。この
LMISについても、リザーバ130にイオン材料13
3を充填する前に、リザーバ130を通電により加熱
し、エミッタ134を電子衝撃により加熱洗浄した。
【0059】本実施例に類似のLMISが、日本学術振
興会、荷電粒子ビームの工業への応用第132委員会の
研究資料、(昭和55年10月13日開催)の第13頁
から第18頁に『Ga,Au,Pb電界放出液体金属イ
オン源』と題する論文(公知例5)において紹介されて
いる。しかし、このLMISは、エミッタの一端がヒー
タ(または電流導入端子)に接続されているため、本発
明のようにエミッタとリザーバ間に電位差を与えること
ができない。
【0060】(実施例3)上記実施例1、2では、リザ
ーバを赤熱加熱させるための電流供給に電流導入端子と
リザーバの間の細い導線を用いたが、本実施例では図1
3のように細い導線を用いずに、電流導入端子135、
135′の先端部を細く加工し、これにリザーバ136
を直接固定する方法を用いた。図ではリザーバ136の
手前側上部と背面側下部でスポット溶接を施した。実施
例1に比べてスポット溶接箇所が軽減され、溶接部の剥
離などの事故発生確率を低減できる利点を有する。
【0061】(実施例4)本実施例4は実施例1から3
で用いたLMISにおける絶縁碍子への蒸着を防止する
ためのシールドを備えたLMISである。図14、15
を用いて説明する。
【0062】図14、15は、本発明による絶縁碍子の
シールドを実施例1で示したLMISに適用した例であ
る。図14はLMIS140にシールド141を取付け
た状態の断面図である。具体的には図15に示したよう
に、LMIS140の絶縁碍子142に固定された2本
の電流導入端子143、143′と、エミッタ支持端子
144の電極列に対して、ほぼ直角方向から挿入でき、
上記電極列を僅かに越える長さを有する金属製のシール
ド141′と、シールド141′とほぼ同型で高さが僅
かに異なる金属製のシールド141″から成り、それぞ
れのシールド141′、141″は電極類と約1mmの
空隙を保つように切られた溝152、153、154及
び155、156、157を有する。但し、シールド1
41′、141″の電位をリザーバ161と同電位にす
るためシールド141′、141″の一部が電流導入端
子143に接触している。シールド141′、141″
を電極列に対してほぼ直角方向から差し込み、絶縁碍子
142側面に当てるとシールド141′は絶縁碍子14
2に加工されたネジ穴158を利用してネジ160止め
固定することができる。同様に、シールド141″につ
いても碍子に固定することができる。シールド14
1′、141″を絶縁碍子142に固定すると、エミッ
タ162先端方向からLMIS140を見ると、絶縁碍
子142は殆どシールド141′、141″によって覆
われる。但し、2本の電流導入端子143、143′
と、1本のエミッタ支持端子144の足元は約3mmの
距離を隔てている。これらシールド141′、141″
は高温加熱洗浄時に発生するリザーバ161、エミッタ
162の不純物の飛来を絶縁碍子142に付着させない
役割と、イオン材料のリザーバ161への充填時にイオ
ン材料の蒸着を防ぐ役割を有する。
【0063】同様の構造として、図16はシールド16
3と座164によって覆われたLMIS165を示して
いる。図17はこのシールドされたLMIS165が袋
ナット167によってイオン源装着部166に取付けら
れた様子を示している。
【0064】さらに、別の実施例として、エミッタ支持
端子をエミッタ側に裾拡がりとなったテーパ形状にする
ことで絶縁基板への蒸着をシールドすることができる。
図14に示したようなシールドも用いることなく最も簡
単で、部品点数が少なく、上述のシールド付きLMIS
と同等の効果をもたらすという特徴を有する。
【0065】(実施例5)実施例1におけるLMISと
異なった構造で同様の働きをするLMISを示す。図1
8において、LMIS170は円管状の絶縁碍子17
1、171′を介して金属基板172を貫通して固着さ
れた2本の電流導入端子173、173′、イオン材料
を保持するためのリザーバ174、上記電流導入端子1
73、173′と該リザーバ174を電気的に接続する
導線175、175′、エミッタ176、イオン材料を
未搭載の状態においては、電流導入端子173、17
3′とエミッタ176とが電気的接触がなく、絶縁碍子
171、171′のリザーバ174側はつば177、1
77′形状をなしている。エミッタ176は金属基板1
72に直接接続されている。このLMIS170は絶縁
碍子の末端が円板状つばになっていて、蒸発したイオン
材料は円板状のつば177、177′によって、絶縁碍
子171、171′への蒸着が防止でき、長時間のイオ
ン源の動作やイオン材料の充填時に生じる電流導入端子
間の短絡が防げる。この構造は、実施例1のように、エ
ミッタの反対側に3本の電極を立てる必要はなく構成
上、簡素な構造が特徴である。
【0066】また、イオン源装着部の拡大図を図19に
示したように、このLMIS170に、更に実施例4と
類似の蒸着シールド178をつけることにより、シール
ド効果が増し、電流導入端子間、エミッタの相互間の蒸
着による短絡が防止でき、長時間のイオン源動作が可能
となる。
【0067】(実施例6)さらに、別の実施例を図20
に示す。金属製基板200と、この金属製基板200に
絶縁碍子201、201′を介して固定された電流導入
端子202、202′との蒸着による導通を防止効果を
更に高めるために、電流導入端子202、202′の一
部に鍔203、203′を設けたLMIS204であ
る。図21に電流導入端子202′周辺の拡大図を示し
た。リザーバ205内の溶融イオン材料206の蒸発物
207は、金属製基板200と電流導入端子202、2
02′には付着するが、絶縁碍子201、201′には
付着しないため、金属製基板200、つまりエミッタ2
08と電流導入端子202、202′間の絶縁破壊、電
流導入端子202、202′間の短絡は防止される。
【0068】
【発明の効果】液体金属(溶融イオン材料)のエミッタ
先端への長時間安定した連続流れを、簡単な構造で実現
できるため、放出電流/引出し電圧特性が変化せず、イ
オン源の加熱などの処理をしなくとも長時間高安定に動
作できる。また、エミッタとリザーバを効率的に加熱で
きるため、エミッタ、リザーバの表面の清浄化が容易に
でき、これによって液体金属をエミッタに一様に濡れさ
せることができ、安定イオン放出を実現できる。更に、
イオン材料の蒸着による電極間の短絡、それが原因とな
って生じるイオン源の短寿命を防止できるため、液体金
属イオン源の長寿命化が実現できる。
【0069】また、エミッタ/リザーバの加熱洗浄時に
発生する不純物の液体金属への付着を軽減すると共に、
液体金属の蒸発物をイオン源の絶縁碍子への付着を軽減
する高温加熱洗浄装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であり、最も基本的な構成を
示す、(a)は断面図、(b)は下面図である。
【図2】従来の液体金属イオン源(LMIS)の全体構
成を説明するための概略構成図である。
【図3】従来のLMISの、(a)はフィラメント・タ
イプの、(b)はリザーバ・タイプの、(c)はキャピ
ラリ・ニードル・タイプの要部断面図である。
【図4】従来のエミッタ、リザーバへの溶融イオン材料
の付着状態を説明する図で、(a)はイオン材料付着
前、(b)は付着後の様子を示す。
【図5】従来のフィラメント・タイプLMISにおける
周期的イオン放出停止の原因を説明する図である。
【図6】図5におけるエミッタとヒータ(リザーバ)の
交点付近の拡大図で、(a)は正面図、(b)は側面図
である。
【図7】従来のリザーバ・タイプLMISにおける、電
流導入端子間で短絡を起こす様子を示す図である。
【図8】パイプ状リザーバを用いる場合の蒸着物の付着
する領域を説明する図である。
【図9】本発明における図1の構成のLMISの、エミ
ッタとリザーバを加熱洗浄し、溶融イオン材料を付着さ
せる装置の構成図である。
【図10】図9におけるイオン源装着部の詳細断面図で
ある。
【図11】従来型フィラメント・タイプLMIS(イオ
ン源A)と本発明によるLMIS(イオン源B)との、
電圧/電流の長時間変化の対比を示す実験結果である。
【図12】本発明の別の実施例を示す断面図である。
【図13】本発明の別の実施例を示す側面図である。
【図14】本発明による蒸着シールドを説明するための
図である。
【図15】本発明による蒸着シールドを更に詳細に説明
する分解斜視図である。
【図16】本発明による蒸着シールドの別の実施例を示
す断面図である。
【図17】図16のLMISをイオン源装着部に取付け
た状態を示す断面図である。
【図18】本発明による蒸着シールドの別の実施例を示
す断面図である。
【図19】図18のLMISをイオン源装着部に取付け
た状態を示す断面図である。
【図20】本発明による蒸着シールドの別の実施例を示
す断面図である。
【図21】図20の電流導入端子202′周辺を拡大し
て示す断面図である。
【符号の説明】
101、142、308…絶縁碍子 102、102′、132、132′、135、13
5′、143、143′、173、173′、202、
202′、302、302′…電流導入端子 103、130、136、161、174、205、3
12…リザーバ 104、134、162、176、208、313…エ
ミッタ 105、105′、119、119′、175、17
5′…導線 106、144、303…エミッタ支持端子 108、114、133、206…イオン材料 110、140、165、170、204…LMIS
(液体金属イオン源) 111…加熱洗浄装置 112、166…LMIS(イオン源)装着部 113…イオン材料溶解部 115…加熱手段 116…シャッタ 117…真空容器 118…回転導入器 120…直線導入器 121〜123…電源 141、141′、141″、163、178…シール
ド 152〜157…溝 158、158′…ネジ
穴 159、159′…穴 160、160′…ネジ 164…座 167、311…袋ナッ
ト 171、171′、201、201′…円管状絶縁碍子 172、200…金属基板 177、177′、203、203′…つば 300、300′…メス型電極 301…オス型電極 306…先端部 307…バネ 309…受け部 310…押え
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空で、かつ、2つの離間した部分に電圧
    を印加して通電加熱が可能なリザーバと、そのリザーバ
    にイオン材料が搭載されていない状態では前記リザーバ
    と電気的接触がないように、かつ、前記リザーバの中空
    部分を貫通するように配置されたエミッタとを有し、 前記リザーバに前記イオン材料が搭載されていない状態
    で前記リザーバを通電加熱し、前記リザーバが通電加熱
    された状態で前記エミッタには前記リザーバとは異なる
    電位を印加することにより前記リザーバ側から電子を放
    出し、その電子で前記エミッタを電子衝撃加熱するよう
    に構成されたことを特徴とする液体金属イオン源。
  2. 【請求項2】中空で、かつ、2つの離間した部分に電圧
    を印加して通電加熱が可能なリザーバと、そのリザーバ
    にイオン材料が搭載されていない状態では前記リザーバ
    と電気的接触がないように、かつ、前記リザーバの中空
    部分を貫通するように配置されたエミックとを有し、 前記リザーバに前記イオン材料が搭載されていない状態
    で前記リザーバを通電加熱し、前記リザーバが通電加熱
    された状態で前記エミッタには前記リザーバとは異なる
    電位を印加することにより前記リザーバ側から電子を放
    出し、その電子で前記エミッタを電子衝撃加熱すること
    を特徴とする加熱洗浄方法。
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