JP3313972B2 - 乾燥フラックス処理操作に関連する流動はんだ付け方法及び装置 - Google Patents

乾燥フラックス処理操作に関連する流動はんだ付け方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子工学における
流動はんだ付けの操作に関する。すなわち、本発明は、
特に以下の操作に適用し得る。
【0002】回路上に部品を流動はんだ付けする操作
(挿入された部品及び表面搭載部品の両者の場合)、及
び電子支持体上にコンタクトストリップ(contact stri
p) を流動はんだ付けする操作であって、問題の支持体
を別の支持体に接続することを可能にする操作(これら
コンタクトを用いてプリント回路内に挿入されるべきと
ころのハイブリッド回路若しくはプリント回路の例、こ
のコネクション端を用いてコネクタ内に差込まれ得るハ
イブリッド回路若しくはプリント回路の例をここで挙げ
ることができる)。
【0003】
【従来の技術】フラックス処理(fluxing) の役割は、は
んだ付けされるべき金属表面を準備すること(吸着層の
脱グリース、脱酸素、脱汚染物、又は他の表面の準備)
であり、これは、はんだによるこれら表面のその後の濡
れを容易にすることを目的とし、さらにはんだ付け合金
上に熱形成されるかもしれない酸化物を除去するための
ものでもある。
【0004】このフラックス処理操作は、特に酸性成分
を補った樹脂ベース(base)から頻繁に得られる化学フラ
ックスを用いて最も一般的に行われる。はんだ付け後、
物体上に残留するフラックス残渣は、最も頻繁には塩素
化溶媒を用いる洗浄操作を行うことを製造者に度々要求
する。この洗浄操作は、そのような溶媒を非常に厳しく
規制し、又は国によってはある場合には、そのような溶
媒を完全に禁止する「モントリオールプロトコール」及
びその後の改訂の文脈において非常に論争の的である。
【0005】流動はんだ付け機の設計は、はんだ付けさ
れるべき物体が、液体はんだの1つ又はそれ以上の流動
波(wave)と接触するようになされ、流動波は、1つ又は
それ以上のノズルを通してバット内に含有されるはんだ
浴の循環により得られる。
【0006】物体(例えば部品が取付けられた回路)
は、一般に、機械の上流領域において、フラックススプ
レー又はフラックスフォームを用いてあらかじめフラッ
クス処理され、通常このフラックス操作の後に、予備加
熱操作が行われる。予備加熱操作は、回路上にあらかじ
め沈着したフラックスを活性化するために、及び回路が
熱いはんだ付け領域に到達する前に回路を予備加熱する
ために行われる。
【0007】はんだ付け後の対象物を洗浄することの問
題により、これらの化合物の使用に置き換わる解決手段
を提供することを試みるために、過去2、3年間世界中
で多くの研究努力に刺激が与えられた。
【0008】考えられた解決手段のうち、はんだ付け前
の表面のプラズマフラックス処理のような乾燥フラック
ス処理方法を言及することができる。この方法により、
化学フラックスを用いることが回避され、よって下流に
おける洗浄操作の実際の必要性が回避される。考えられ
た混合物は、特に水素を用いる。
【0009】この分野において、EP−A−0,42
7,020を言及することができる。この文献には、は
んだ付けされるべきアセンブリ部品を処理気体のプラズ
マを用いて処理することが提案され、「アセンブリ部品
への熱損害を回避する目的で」この処理を低圧で行うこ
とを推薦している。提供される図面と共に、提示される
全ての例は、30〜100Paの範囲で変化する圧力条
件に関連している。
【0010】同じコメントを文献EP−A−0,37
1,693についてすることができる。この文献は、水
素を含有するマイクロ波プラズマを用いてはんだ付け前
に金属表面を洗浄する方法に関する。ここでも、「プラ
ズマ中の残留酸素レベルを制限することを可能にするた
めに」、低圧の使用が推薦されている。
【0011】このプラズマフラックス処理操作を実行す
るために低圧条件を使用することに賛成する意見の一致
は、特にそのような圧力を得るコストに関係する欠点、
又は相当する基礎構造体を生産ライン中に設備すること
の困難性に関係する欠点にもかかわらず、伝統的に低圧
で得られたパーフォーマンスに匹敵するパーフォーマン
スを与えるプラズマを大気圧において得ることが機械的
かつ技術的に困難であることと関係することは疑いがな
い。
【0012】この文脈において、出願人は、文献FR−
A−2,697,456において、はんだ付け前に金属
表面にプラズマフラックス処理するための方法であっ
て、大気圧において、プラズマを発生させるために、処
理されるべき物体上に配置される誘電体層内に適切に配
置されたスロットを経由して輸送される誘電障壁放電(d
ielectric-barrier discharge)又はマイクロ波源を用い
る方法を提案した。この文献は、当該問題への有利な解
決を提供するが、出願人は、提案された方法が、特に以
下の点において改良され得るという事実を例証した。
【0013】その方法の効率(処理されるべき支持体と
実際に相互作用するところの生産される種の密度に対す
るプラズマを発生させるための電力入力の比)、又はも
しそれが高めらるべきならば、より短い処理時間を許容
するであろうところの許容出力密度(permissible power
density) (誘電障壁放電の場合、誘電体1cm2 当り
わずか2〜3(few) Wにしか到達しない)、 制限的な「幾何学的」要素:コロナ放電の場合、電極/
試料距離は極めて重要であり、非常に小さく保たれなけ
ればならない。電極/試料距離は、その表面構造が比較
的複雑な基体の場合に問題を起こし得る。マイクロ波放
電の場合、プラズマ源により制限される定められた寸法
を有するプラズマ発生性シミ(plasma-generating spot)
の形成を引き起す、 さらに、この文献において発生したプラズマは、定義に
よれば、電子部品上での使用が常に困難であるところの
イオン種及び電子(すなわち荷電された種)を含有す
る。
【0014】この主題での研究を続け、出願人は、合金
を用いるはんだ付け又はスズめっき(tinning) 前に金属
表面を乾燥フラックス処理するための改良された方法
を、1995年6月16日に公開されたフランス特許出
願番号第2,713,528号に最近提案した。この方
法は、次の工程を用いることにおいて注目すべきであ
る。
【0015】a)器具(apparatus) の出口において主要
気体混合物(primary gas mixture)を得るために、不活
性気体及び/又は還元気体及び/又は酸化気体を包含す
る開始気体混合物が、励起又は不安定気体種を生成させ
るための少なくとも1つの器具を通過する工程、 b)大気圧に近い圧力において、フラックス処理される
べき表面を、当該主要気体混合物から得られるところの
励起された又は不安定な種を包含しかつ荷電された種を
実質的に含まない気体状処理雰囲気で処理する工程。
【0016】この文献に開示される例には、この方法を
用いると、特に,実質的に大気圧において操作するこ
と、処理されるべき対象と、この処理を行うために用い
られる装置との間の距離に関する高い適応性の程度が得
られること、荷電種(electrically charged species)と
の物体の接触を除去すること、及び改良された出力密度
を提供し、高められた処理速度を達成することを可能に
することが可能であることが明らかに例証された。
【0017】主要気体混合物から得られるところの処理
雰囲気は、それ自体は、励起された又は不安定な気体種
を形成するための器具の気体出口において得られるが、
この文献によれば、もし適切ならば器具を通過しなかっ
た隣接気体混合物(adjacentgas mixture)を包含するこ
ともできる。
【0018】従って、この配置(configuration) を「後
放電(post-discharge)」と呼ぶことができる。なぜなら
ば、励起又は不安定気体種を包含するところの処理雰囲
気の主要成分は、器具の出口において得られ、この主要
成分中のいずれもの荷電種の実質的不存在を保証するか
らである。器具を通過しなかった処理雰囲気の隣接成分
は、そのような種をなおさら含まない。
【0019】さらに、この配置により、雰囲気の主要成
分の発生場所を、それが用いられる場所から分離するこ
とを明らかに可能にする。このことは、器具の汚染の観
点から少なくない利点を有し(表面フラックス処理の操
作から生じる多様な放出物が、例えば装置の電極のよう
な装置の内部を汚染することを防止する)、また物体と
遭遇する雰囲気の再生産性の観点からも少なくない利点
を有する。
【0020】最後に、器具内(例えば電極間の放電内)
で処理されない物体は、上述の「距離」面に関する非常
により良い適応性から利益を得る。
【0021】この文献において、この方法は、励起又は
不安定気体分子を形成するための特定の装置であって、
実質的に大気圧において作動する装置の助けにより、よ
り具体的に例示され、説明されている。この方法は、本
出願人が先に開発し、文献FR−A−2,692,73
0に記載されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】以来、本出願人は、文
献FR−2,713,528のはんだ付け又はスズめっ
き前に金属表面に乾燥フラックス処理するための方法を
さらに改良すること、さらに、特にその方法を、流動は
んだ付けの特定の場合であって、「表面搭載(surface m
ounted) 」型及び「電線結束(wire bonded) 」型電気部
品を備えた両側回路が、はんだ付けされることをときど
き必要とする場合に適用することを目的としてこの主題
の研究を続けた。この研究により、化学フラックス処理
を乾燥フラックス処理で置換する場合、結束された部品
のはんだ付けは顕著な困難性を生じさせ、この場合は、
金属化孔(metallized hole) 中に生じるはんだによる欠
損の観察を引き起すことを例証することができた。
【0023】この研究により、次のことを例証すること
を可能にした。すなわち、流動はんだ付けの場合、はん
だ浴の上流において、回路のそれぞれの面を、励起又は
不安定気体分子を生成させるための少なくとも1つの器
具の気体出口において得られる主要気体混合物と接触に
供することが特に有利であり、好ましくは、回路の上方
面は、励起又は不安定気体分子を生成させるための直列
に配置された少なくとも2つの器具の出口気体との接触
に供される。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の回路を流動はん
だ付けするための方法は、回路を液体はんだ合金の少な
くとも1つの流動波との接触に供し、この流動波は、バ
ット内に包含される合金の液体浴を、少なくとも1つの
ノズルを経由してポンプ搬送することにより得られるも
のであり、回路のそれぞれの面は、大気圧に近い圧力に
おいて、励起又は不安定気体種を生成させるための少な
くとも1つの器具の気体出口の前方に予め供され、転換
後に、励起又は不安定気体種を包含しかつ荷電した種を
実質的に包含しない主要気体混合物を器具の気体出口に
おいて得るために、不活性気体及び/又は還元気体及び
/又は酸化気体を包含する開始気体混合物が器具を通過
することを特徴とする方法である。
【0025】有利には、回路の上方面は、励起又は不安
定気体種を生成させるための、直列に配置される少なく
とも2つの器具の気体出口の前方に連続的に供される。
【0026】本発明において「回路」とは、部品をはん
だ付けすることを目的として部品が取付けられたところ
の(部品が挿入された部品でも、表面に搭載された部品
でもよい)電子回路のような、又はコンタクトストリッ
プ/電子支持体ペアリング(pairing) (ストリップの支
持体上へのはんだ付け)のようなはんだ付け操作に係わ
り得るいずれものアセンブリから構成され得る。
【0027】本発明において「合金」とは、例えばSn
−Pb、Sn−Pb−Agのようなはんだ付け操作に考
え得るいずれもの組成から構成されるであろう。
【0028】本発明によれば、「大気圧に近い圧力」と
の用語は、有利には、0.1×105 Pa〜3×105
Paの範囲、すなわち約0.1〜3バールの範囲にある
圧力を意味することを意図する。本発明によれば、「荷
電種」との用語は、イオン又は電子を意味することを意
図する。従って、回路と遭遇し、かつ主要混合物から得
られる処理雰囲気は、それが荷電種すなわちイオン又は
電子を実質的に含まないことにおいて先行技術文献にお
いて用いられるプラズマ雰囲気と区別され得る。
【0029】主要気体混合物から得られるところの回路
を処理するための雰囲気は、もし適切であるならば、隣
接気体混合物をも包含することができ、主要気体混合物
は、励起又は不安定気体種を生成させるための器具の気
体出口において得られるものである。前記器具中で、開
始気体混合物が転換される一方で、隣接気体混合物それ
自体は前記器具を通過しない。
【0030】文献FR2,713,528についての段
落において先に明らかにしたように、この配置を「後放
電」と呼ぶことができる。この配置は、既に記載したこ
の配置に起因する全ての利点を有するものである。
【0031】不活性気体は、例えば、窒素、アルゴン、
ヘリウム又はそのような不活性気体の混合物から構成さ
れ得る。還元気体は、例えば水素、CH4 若しくはアン
モニア又はそのような還元気体の混合物から構成され得
る。酸化気体は、例えば酸素若しくはCO2 、N2 O若
しくはH2 O又はそのような酸化気体の混合物からなり
得る。各々のカテゴリで示した気体のリストは、むろん
単なる例示であり、限定を課するものではない。
【0032】本発明の器具は、器具の気体出口におい
て、不安定又は励起気体種を包含する別の気体混合物
(ここでは主要気体混合物という)を得るために、開始
気体混合物を「励起」することを可能にするいずれもの
装置である。主要気体混合物は、荷電された種を実質的
に包含しない。そのような励起は、例えばコロナ放電型
のような電気放電により得ることができる。
【0033】上述の、本出願人の名義の文献FR−A−
2,692,730には、本発明の方法を実施するため
に好適な、励起又は不安定気体分子を生成させるための
器具が記載されている。
【0034】本発明の隣接気体混合物は、例えば不活性
気体、若しくはもし適切ならば、試料周辺の保護雰囲気
を維持することを可能にする不活性気体の混合物、還元
気体又は酸化気体、又はこれら3つの種類の1つに属す
る気体の混合物であってもよいいずれもの気体又は気体
混合物であり得る。
【0035】本発明の側面の1つによれば、隣接気体混
合物は、シランSiH4 を含有する。シランを含有する
そのような隣接混合物の存在は、処理されるべき物体の
表面上に存在するある種の金属酸化物に関連する還元作
用故に有利に利用され得る。また必要である場合は、用
いられる開始気体混合物に依存して、酸素「捕獲剤(get
ter)」(又はトラップ)として、すなわち回路上に存在
する雰囲気内の残留酸素との相互作用において、この残
留酸素レベルを最低レベルにまで低減させることを目的
として有利に利用される。
【0036】本発明の他の側面によれば、回路が、少な
くとも1つの器具の気体出口の前方にある間、その後の
流動はんだ付け操作を行うために、回路は周囲の気温と
用いられる合金の融点との間の温度に加熱される。従っ
て、この上限は、用いられる合金に依存し、例えば、通
常用いられるSn63−Pb37又はSn62−Pb3
6−Ag2合金の場合は、180℃の近辺にあるであろ
う。有利には、かつ処理される物体又は支持体の特定の
型に依存して、金属間化合物(intermetallic)の成長を
制限するために、例えば、Sn63−Pb37又はSn
62−Pb36−Ag2合金の場合は160℃を越えな
いような、用いられる合金の融点に近すぎない温度を採
用する努力が払われるであろう。
【0037】本発明の側面の1つによれば、回路は、運
搬システムにより器具の気体出口の前方に供される。運
搬システムは、被覆構造体(例えば、トンネル又は基礎
的覆い又はフードのセットであって、周囲の雰囲気から
隔離されているもの)により境界づけられた内部空間を
通過する。被覆構造体は、漏れを防止するように器具に
連結されているか又は器具を包含している。
【0038】本発明の1つの態様によれば、開始気体混
合物がその中で転換されるところの器具の少なくとも1
つが、第1の電極と第2の電極との間に生成される電気
放電のシート(seat)である。誘電材料の層が、電極の少
なくとも1つの表面上に配置され、他の電極に対面し、
開始気体混合物が、第1の電極と第2の電極に対して横
方向に(transversely to the electrodes)放電を通過す
るこの器具内で転換される。
【0039】器具内で用いられる出力は、誘電体の単位
表面積当り、有利には1W/cm2以上であり、好まし
くは10W/cm2 であり、最も頻繁には10W/cm
2 〜100W/cm2 の範囲にある。
【0040】本発明の態様の1つによれば、少なくとも
1つの器具内で転換される開始気体混合物は、水蒸気を
包含し、水蒸気を包含するところの当該開始気体混合物
の水蒸気含有量は、有利には50ppm〜6%の範囲、
好ましくは100ppm〜1%の範囲、より好ましくは
500ppm〜5000ppmの範囲である。
【0041】本発明の他の態様によれば、少なくとも1
つの器具内で転換される開始気体混合物は、酸素を包含
する。この場合、開始気体混合物の酸素含有量は、有利
には200〜300(a few hundreds)ppmより低く保
たれる。
【0042】本発明の他の態様によれば、少なくとも1
つの器具内で転換される開始気体混合物は、窒素/水素
/水蒸気混合物から構成される。
【0043】本発明の他の態様によれば、少なくとも1
つの器具内で転換される開始気体混合物は、窒素/水素
/水蒸気/酸素混合物から構成される。
【0044】本発明の態様の1つによれば、少なくとも
1つの器具内で転換される開始気体混合物は、水素を包
含し、その水素含有量は、有利には1000ppm〜5
0%の範囲にあり、好ましくは10%以下である。
【0045】本発明の態様の1つによれば、コンベヤー
に沿って回路が連続的に遭遇する雰囲気は、 a)励起又は不安定気体種を生成させるための少なくと
も1つの器具が、当該構造体内においてそれよりも先行
する器具により転換されたものとは異なる開始気体混合
物を転換するように、及び/又は b)励起又は不安定気体種を生成させるための器具の少
なくとも1つの内で用いられる隣接気体混合物は、当該
構造体内においてそれよりも先行する器具内で用いられ
るものと異なるように区分される。
【0046】本発明の態様の1つによれば、上述の工程
a)及びb)は、1つの同じ器具に関連し得る。
【0047】本発明の1つの側面によれば、回路が遭遇
する器具の群の(従って、この群が行う処理操作の)上
流又は下流において、回路は予備加熱操作に供される。
従って、例えば、次の連続工程を行うことができる。
【0048】本発明の処理(フラックス処理)(冷たい
又は熱い)、その後に予備加熱操作(その後にはんだ付
け)、予備加熱操作、その後に本発明の処理(熱い又は
冷たい)、(その後にはんだ付け)、本発明の処理(冷
たい)、その後に予備加熱操作、その後に別の本発明の
操作(熱い)、(その後にはんだ付け)。
【0049】この連続のリストは、むろん、本発明に提
供される多くの可能性の説明にすぎない。
【0050】回路がはんだ流動波と接触に供された後、
すなわちはんだ付け操作の下流において、もし適当なら
ば、回路の適切な、少なくとも1つの面を、励起又は不
安的気体種を生成させるための(「下流」と呼び得ると
ころの)器具の少なくとも1つの気体出口の前方に供す
ることができる。前記器具の気体出口において、励起又
は不安定気体種を包含し、かつ荷電種を実質的に包含し
ない下流主要気体混合物を得るために、前記器具内を不
活性気体及び/又は還元気体及び/又は酸化気体を包含
する(ここでも「下流」と呼び得る)開始気体混合物が
通過する。これにより、必要ならば、回路表面の後洗浄
を行うことができる。
【0051】はんだ流動波との接触中の全て又は一部分
で、回路面の少なくとも1つを、励起又は不安定気体種
を生成させるための「付加の」と呼び得るところの少な
くとも1つの器具の気体排出との接触に供することを考
えることもできる。器具の気体出口において、励起又は
不安定気体種を包含し、かつ荷電種を実質的に含まない
「付加の」主要気体混合物を得るために、前記器具内
を、不活性気体及び/又は還元気体及び/又は酸化気体
を包含する(これも「付加の」と呼び得るところの)開
始気体混合物が通過する。
【0052】当業者には明確に明らかなように、実際の
はんだ付け中に行われるこの「付加の」処理は、特には
んだ合金上に形成され得る酸化物を実質的に排除する観
点から極めて有利であり得る。
【0053】本発明の1つの側面にれば、はんだ付け操
作が一時的に中断されなければならない場合は、はんだ
付け前に行われる処理の「待ち」と呼び得る状況を設定
するための準備がなわれる。
【0054】本発明によれば、準備は、例えば、使用者
による意図的動作の結果のような状況に備えて行われ、
又は所与の期間中に構造体の入口において検知される回
路がない故に行われ、次の手段の少なくとも1つが開始
される。
【0055】各々の器具への主要気体混合物の供給が停
止される、当該器具内で循環する主要気体混合物の低減
された流量(例えば、処理に用いられる基準状態(nomin
al regime)における流量の2〜3%から20〜30%)
が、各々の器具内で維持される、少なくとも1つの器具
内において隣接気体混合物が用いられる場合、これらの
器具の少なくとも1つにおける隣接気体混合物の供給が
停止される、当該器具内を循環する主要気体混合物の代
りに、代用品と呼び得るところの主要気体混合物(例え
ば中性気体、又は中性気体/水素混合物)が各々の器具
を通過する、及び各々の器具が、処理状態から、そこで
用いられる出力密度がわずか2〜3W/cm2 であると
ころの代用状態に切替えられる。
【0056】本発明は、液体合金を用いる回路を流動は
んだ付けするための装置にも関する。本発明の装置は、
次のものを包含する。
【0057】その中を回路を運搬するための手段が通過
するところの内部空間を境界付ける被覆構造体であっ
て、内部空間が、周囲の大気から隔離され、構造体内部
の回路を運搬するための通路を規定するもの、励起又は
不安定気体種を形成させるための、直列に配置された少
なくとも2つの器具であって、外部電極と内部電極との
間に形成され及び軸を有するところの管状気体通路を少
なくとも1つ包含し、他の電極と対面する電極の少なく
とも1つが誘電コーティングを有し、これら電極は、高
電圧及び高周波数源に接続され、外部電極は、誘電体を
包囲し、及びいわゆる開始気体のための入口少なくとも
1つと、いわゆる主要気体のための出口少なくとも1つ
とを有し、これらは、細長く、軸に対して平行で、かつ
実質的に正に対向し(diametrically opposit) 、気体出
口が構造体内部に開口し、構造体は、器具を包囲するか
又は漏れを防止する状態で器具に連結され、器具の少な
くとも1つが通路の上方に配置され、器具の別の少なく
とも1つが通路の下方に配置され、並びに合金浴を包含
するために適切なバットが、構造体の下流(すなわち構
造体の外部)に配置され、又は器具の下流に配置され、
この場合は、構造体はバットを包囲し、又は構造体はバ
ットに漏れを防止するように連結される。
【0058】本発明の態様の1つによれば、構造体は、
器具の少なくとも1つを通過しないところのいわゆる隣
接気体を射入するための手段を少なくとも1つ備える。
【0059】本発明の1つの側面によれば、装置は、器
具の上流又は下流に回路を加熱するための手段を包含す
る。
【0060】
【発明の実施の形態】本発明の他の特徴及び利点は、説
明のために示され、いずれもの限定を課することなく添
付の図面を参照して行われる以下の態様の記載から明ら
かになるであろう。
【0061】図1は、はんだ付けされるべき回路1(単
一の厚さにより図示され、電子部品は図示されず)の存
在を示す。回路1は、運搬通路2に沿い、運搬システム
(明快にするために図示せず)(例えば、トンネルのい
ずれかの側で回路を把持する2つの鎖のフィンガ(finge
r)を包含する型)を用いて励起又は不安定気体種を生成
させるための3つの器具4、11、12の気体出口の前
に供される。第1の器具の気体出口に6の参照番号を付
した。
【0062】運搬通路2は、有利には漏れを防止する様
式で器具に連結される被覆構造体3(ここではトンネ
ル)により境界を付けられる内部空間13内を通過す
る。
【0063】回路と連続的に遭遇する器具の気体出口に
おいて得られ、各々の装置内における開始混合物7、2
9、30の転換によりそれぞれ得られる主要気体混合物
が、8、31、32に概略的に示される。
【0064】器具4の気体入口に5の参照番号を付し
た。
【0065】図1に示される態様において、器具4の隣
接気体混合物のための入口9、10の存在もまた示され
ている。
【0066】装置は、もし必要ならば、回路1を加熱す
るための手段(図1には示さず)をさらに備える。この
加熱手段として例えば、トンネル内に存在する赤外ラン
プ、対流加熱(熱トンネル壁)、又は物体が加熱基体台
上に配置される事実を考え得る。
【0067】図1の構造は、いずれもの流動はんだ付け
機械と独立に示したが、上で広く説明したように、この
構造体の多くの配置の可能性を考え得る。すなわち、例
えば、このトンネル構造体3の出口において、回路が流
動はんだ付け機械に入り(33で参照される方向)、も
し適切ならば、回路はトンネルの出口と機械の入口との
間は保護雰囲気下に維持されること、又は本発明の処理
及びはんだ付け操作が同じトンネル構造体3内で行われ
ること(従って、はんだバットは、遭遇する最後の器具
の下流、ここでは12に配置される。)。従って、構造
体の入口の方向は、参照番号34により、またはんだ浴
の場所の方向は参照番号33により示される。
【0068】従って、上述したように、励起又は不安定
気体種を生成させるための3つの器具4、12、11を
組込むトンネル部分から構成されるアセンブリAは、は
んだ浴の上流に配置される必要があるであろうが、場合
に応じて、回路を予備加熱する工程の上流又は下流に配
置され得る。
【0069】当業者には明確に明らかなように、図1に
は器具のそれぞれの位置の特定の配置が示されるが、本
発明では、2つの器具において、一方の器具が他方の器
具上に配置されることを含む、器具相互の空間の全ての
配置を考えることができる。
【0070】図2の態様に示されるように、この態様の
器具は、円柱状の幾何形状であり、例えば、金属ブロッ
ク15の内面により形成される第1の管状電極14を包
含する。管状電極14の内部には、例えばセラミックか
らなる誘電体材料の管16を包含するアセンブリが同心
円状に配置され、図2において明確化のためにその厚さ
が誇張されたところの第2の電極17が、誘電体管の内
面上に金属被覆法(metallization) によりに沈着する。
【0071】誘電体16及び第2の電極17を包含する
アセンブリは、第1の電極14とともに管状気体通路1
8の境界を付け、さらに内部に、内部体積(internal vo
lume) 19の境界を付ける。有利には、その電気陰性特
性故にフレオン(Freon) であるか又は脱イオン水である
冷却剤が内部体積19内を循環する。内部気体通路18
は、1m未満、典型的には50cm未満の軸方向の長さ
を有し、その遠心方向厚さはeは、3mmを越えず、典
型的には2. 5mm未満である。
【0072】ブロック15には、2つの正対する縦方向
スロット20及び21が包含され、通路18内で励起さ
れるべき開始気体のための入口、及び励起又は不安定気
体種を含有する主要気体流れのための出口をそれぞれ形
成する。
【0073】スロット20及び21は、空胴18の全て
の軸方向の長さに渡り伸び、図2に示される態様の場合
は、厚さeを越えず、かつ典型的には厚さeと実質的に
同一の幅を有する(例えば、幅が厚さeよりもわずかに
大きいような別の配置を考えることができる)。本体1
5は、有利には、第1の電極14の周辺部に、例えば水
のような冷却剤の通過のための複数の導管22を包含す
る。気体入口20は、均質化室又はプレナム23と連通
する。プレナム23は、ブロック15に取付けられたケ
ーシング24内に形成される。ケーシング24は、開始
気体源26に依存して変化し得る圧力の、典型的には
2、3バールから100又は200バールの圧力の開始
気体を供給するための管25を包含する。電極14及び
17は、有利には15kHzより大きい周波数で作動
し、かつ例えば10kWのオーダの電力を配達する高電
圧かつ高周波数発電器27に連結される。発電器により
配達されるこの電力を、誘電体の単位表面積当りに標準
化することにより表すことがさらに有利であり得る。
【0074】気体出口21において入手可能な励起され
た種を含有する気体流は、例えば金属表面をフラックス
処理するための使用者ステーション28へ送られる。
【0075】図3は、本発明の流動はんだ付け機械の態
様の1つを概略的に示すものである。
【0076】この機械は、次の3つの領域に分けられ得
る。
【0077】(この領域の下方部に配置される手段39
を用いて)回路を予備加熱するための領域35、(3つ
の器具4、12、11を用いるものであり、器具4及び
12は、機械内を通過する各々の回路の上方面の前方に
配置される一方、器具11は、回路の下方面の前方に配
置される)はんだ付け前の回路を処理するための領域3
6、並びに流動はんだ付けのための領域37(流動波
は、バット46内に含有されるはんだ浴をノズル44を
通りポンプ搬送することにより形成される)。
【0078】(その上に電線結束型電子部品41及び表
面搭載型の電子部品42が取付けられたところの)回路
40は、機械の1つの領域から他の領域に移動し、機械
は、その全体の長さに渡りトンネル状3であり、トンネ
ルのいずれかの側で回路を把持する2つの鎖フィンガの
を包含する運搬システムの補助を有する。図面は、それ
に沿って回路が機械の内部を運搬されるところの通路2
と、コンベヤー鎖を動かすシステム43のみを示す。
【0079】予備加熱領域とはんだ付け領域との間にお
いて、各々の回路は、器具4(回路上方面)、次いで器
具11(回路下方面)、そして最後に器具12(再度上
方面)の気体出口において得られる主要気体混合物との
接触に連続的に供されることにより処理される。
【0080】この態様においては、トンネル内への隣接
混合物流入を言及しない。
【0081】参照番号38は、この領域内で回路が遭遇
する処理雰囲気を概略的に表わす。
【0082】
【実施例】図2に関連して説明したもののような3つの
器具を組入れている図3に関連して説明したもののよう
な装置が、本発明の実施例を行うために用いられた。
【0083】これら例の共通の実施条件は以下のとおり
である。
【0084】各々の器具は、3kWのオーダの電力を用
い、これは35W/cm2 のオーダの出力密度に相当
し、予備加熱領域は、回路における温度を150ないし
160℃のオーダに維持し、回路が領域36内で運搬さ
れる速度は、8cm/分であり、3つの器具の各々にお
いて、各々の器具の反対側の放射管(radiation tube)の
存在により(従って、各々の器具において回路は、器具
と、図3には示されていない放射管との間に「サンドイ
ッチ」される)回路は加熱され(回路の温度は150〜
160℃のオーダの水準に維持される)、試験された回
路は、プリント回路(PCB)型の、予備すずメッキさ
れた、金属被覆孔(metallized hole) を両側に有する、
かつ「表面搭載」及び「電線結束」の2つの分野の部品
を包含するものであり、各々の例について、特に処理が
困難であるところの電線により結束された部品上のはん
だ付け欠損(金属被覆孔内に生じるはんだの欠損)の数
を、各々のはんだ付けされた回路について数えた。すな
わち、各々の例では、1つのボードは「金属被覆孔」型
のはんだ付け位置100個を含むという事実の認識にお
いて、少なくとも10枚のはんだ付けされたボードを対
象として、ボード当りに観察された欠損の数の平均を示
した。
【0085】第1の実施例において、操作条件及び得ら
れた結果は以下のとおりである。
【0086】第1及び第2の器具内で転換された開始混
合物は、4%の水素を包含するN2/H2 混合物、17
3 /時間であり、第3の器具(12)内で転換された
開始混合物は、4%水素及び1000ppmのH2 Oを
包含するN2 /H2 /H2 O混合物、17m3 /時間で
あり、並びに平均欠損率は、<10%である。
【0087】比較のための第2の実施例において、領域
36において、回路の下方面の前方の器具(11)1つ
だけが用いられた。
【0088】処理された回路の型では、金属被覆孔によ
り構成される特定のはんだ付け位置に対する欠損の率
は、単一の器具内で処理された開始混合物が、実施例1
で用いられたN2 /H2 /H2 O混合物であろうが、又
は4%の水素を包含するN2 /H2 混合物であろうが6
0%に近かった。
【0089】上述の結果は、回路の各々の面の前方に少
なくとも1つの器具を、ここでは特に、上方面の前方に
2つの器具を用いることにより、はんだ付けが最も困難
な回路(電線により結束される部品、金属被覆孔)の位
置において観察された結果において、非常に十分な改良
を示すものである。
【0090】(下方面に配置される器具に追加して)上
方面で単一の器具を用いて得られた結果は、試験された
回路に対して正に満足であることを証明したが、(2つ
の器具が上方面に配置される場合に用いられ得る前進速
度と比較して)器具の下方を回路が前進する速度を低下
させることを必要とした。従って、各々の使用者の場合
に依存して、最良の妥協を見いだすことが必要であるこ
とが理解されよう。
【0091】本発明を特例の態様を参照してして説明し
てきたが、決してそれにより限定されるものではなく、
反対に前記の請求の範囲の文脈において当業者にとって
明かであろう修飾及び変形を受け得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被覆構造体の概略図である。被覆構造
体は、本発明の方法を実施するのに好適な、励起又は不
安的気体種を生成するための3つの器具に連結されてい
る。
【図2】本発明の方法を実施するために好適な、励起又
は不安定気体種を生成するための器具の例の断面を概略
的に示す。
【図3】本発明の方法を実施するために好適な流動はん
だ付け装置(機械)の概略図である。
【符号の説明】
2…通路、3…被覆構造、4…本発明の器具、7…開始
気体混合物、8…主要気体混合物、11…本発明の器
具、12…本発明の器具、29…開始気体混合物、30
…開始気体混合物、31…主要気体混合物、32…主要
気体混合物、40…回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ステファン・ラビア フランス国、91190 ジフ・シュール・ イベット、アブニュ・デュ・ジェネラ ル・ルクレール 160、レジダンス・デ ュ・パルク・デュ・シャトー・デ・クー ルセル 14 (72)発明者 ニコラス・ポティエ フランス国、75015 パリ、リュ・ロー ザンワル 23 (56)参考文献 特開 平6−115907(JP,A) 特開 平4−220169(JP,A) 国際公開93/19575(WO,A1) 国際公開94/22628(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 1/00 - 3/08 B23K 31/02 H05K 3/54

Claims (31)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路を流動はんだ付けするための方法で
    あって、前記回路(1)を液体はんだ合金の少なくとも
    1つの流動波(45)との接触に供し、この流動波は、
    バット(46)内に包含される合金の液体浴を、少なく
    とも1つのノズル(44)を経由してポンプ搬送するこ
    とにより得られるものであり、前記回路の上方及び下方
    の両面は、大気圧に近い圧力において、励起又は不安定
    気体種を生成させるための器具(4、12、11)の少
    なくとも1つの気体出口の前方に予め供され、前記器具
    内での転換の後に、前記少なくとも1つの器具の気体出
    口において、励起又は不安定気体種を包含しかつ荷電し
    た種を実質的に包含しない主要気体混合物(8、31、
    32)を得るために、不活性気体及び/又は還元気体及
    び/又は酸化気体を包含する開始気体混合物(7、2
    9、3)前記少なくとも1つの器具を通過することを
    特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記回路の上方面が、励起又は不安定気
    体種を生成させるための、直列に配置される少なくとも
    2つの器具(4、12)の気体出口の前方に連続的に供
    されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 被覆構造体(3)により境界をつけら
    れ、かつ周囲の雰囲気から隔離されたところの内部空間
    (13)内を通過する運搬システム(43、2)により
    前記器具の気体出口の前方に前記回路が供され、前記構
    造体は、漏れを防止するように器具に連結されているか
    又は前記器具を包含していることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記回路が前記構造体から出て、液体は
    んだ流動波との前記接触が行われる機械内に入り、もし
    適切ならば、はんだ付けされるべき回路が、構造体と機
    械の入り口との間は保護雰囲気下に維持されることを特
    徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 液体はんだ流動波との接触が、同じ前記
    構造体内にある前記器具(4、12、11)の下流にお
    いて行われることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記回路が、前記器具(4、12、1
    1)の少なくとも1つの気体出口の前方にある間、前記
    回路が、周囲の温度と前記合金の融点との間の温度に加
    熱されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記合金の融点が180℃付近であり、
    及び回路が加熱される前記温度が160℃を超えないこ
    とを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記器具(4、12、11)の上流又は
    下流において、前記回路が予備加熱操作に供されること
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記器具(4、12、11)の少なくと
    も1つの中で転換される開始気体混合物が、水蒸気を包
    含し、及び当該水蒸気を含有する開始気体混合物の水蒸
    気含有量が、100ppmないし1%の範囲であること
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記器具(4、12、11)の少なく
    とも1つの中で転換される開始気体混合物が、水蒸気を
    包含し、及び当該水蒸気を含有する開始気体混合物の水
    蒸気含有量が、500ppmないし5000ppmの範
    囲であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか
    1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記器具(4、12、11)の少なく
    とも1つ中で転換される開始気体混合物が、酸素を包含
    することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1
    項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記器具(4、12、11)の少なく
    とも1つ中で転換される開始気体混合物が、窒素/水素
    /水蒸気混合物からなることを特徴とする請求項1ない
    10のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記器具(4、12、11)の少なく
    とも1つ中で転換される開始気体混合物が、窒素/水素
    /水蒸気/酸素混合物からなることを特徴とする請求項
    11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記器具(4、12、11)の少なく
    とも1つの中で転換される前記開始気体混合物が、水素
    を包含し、及び当該水素を含有する開始気体混合物の水
    素含有量が、1000ppmないし50%の範囲である
    ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 前記器具(4、12、11)の少なく
    とも1つが、第1の電極(14)と第2の電極(17)
    との間で生成される放電のシートであり、誘電材料の層
    (16)が、他の電極と対面する電極(17)の少なく
    とも1つの表面上に配置され、及びこの器具内で転換さ
    れる開始気体混合物が、第1の電極及び第2の電極に対
    して横方向に放電を通過することを特徴とする請求項1
    ないし14のいずれか1項記載の方法。
  16. 【請求項16】 誘電体の単位表面積当たりに標準化さ
    れた、前記器具内で用いられる電力が、10W/cm2
    〜100W/cm 2 であることを特徴とする請求項15
    に記載の方法。
  17. 【請求項17】 励起又は不安気体種を生成させるため
    前記器具(4、12、11)の少なくとも1つが、前
    記構造体(3)内の、当該器具よりも先行する器具によ
    り転換される開始気体混合物と異なる種類の開始気体
    混合物(7)を転換することを特徴とする請求項3ない
    し5のいずれか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記器具(4、12、11)の少なく
    とも1つ前方において、前記回路が、当該器具の気体
    出口から排出される主要気体混合物であって、前記開始
    気体混合物を前記器具内で励起することにより得られる
    ものから、及びこの器具内を通過しなかったところの隣
    接気体混合物(9、10)であって、不活性気体及び/
    または還元気体及び/または酸化気体を含むものから
    られる気体処理雰囲気との接触に供されることを特徴と
    する請求項1ないし17のいずれか1項記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記隣接気体混合物が、シランSiH
    を包含することを特徴とする請求項18に記載の方
    法。
  20. 【請求項20】 前記コンベヤーに沿って回路が連続的
    に遭遇する雰囲気が、 a)励起又は不安定気体種を生成させるための器具(1
    1、4、12)の少なくとも1つが、当該構造体(3)
    内においてそれよりも先行する器具により転換された開
    始気体混合物と異なる種類の開始気体混合物を転換す
    ることを特徴とする請求項18又は19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記コンベヤーに沿って回路が連続的
    に遭遇する雰囲気が、 b)励起又は不安定気体種を生成させるための器具(1
    1、4、12)の少なくとも1つので用いられる隣接
    気体混合物(9、10)が、前記構造体(3)内におい
    てそれよりも先行する器具内で用いられる隣接気体混合
    物と異なる種類であることを特徴とする請求項18
    19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記コンベヤーに沿って回路が連続的
    に遭遇する雰囲気が、 a)励起又は不安定気体種を生成させるための器具(1
    1、4、12)の少なくとも1つが、当該構造体(3)
    内においてそれよりも先行する器具により転換された開
    始気体混合物と異なる種類の開始気体混合物を転換
    し、及びb)励起又は不安定気体種を生成させるための
    器具(11、4、12)の少なくとも1つので用いら
    れる隣接気体混合物(9、10)が、前記構造体(3)
    内においてそれよりも先行する器具内で用いられる隣接
    気体混合物と異なる種類であることを特徴とする請求
    18又は19に記載の方法。
  23. 【請求項23】 工程a)及びb)が1つの同じ器具内
    で行われることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 はんだ流動波との前記接触の下流にお
    いて、前記回路の少なくとも1つの面を、励起又は不安
    的気体種を生成させるための下流器具の少なくとも1つ
    の気体出口の前方に供し、前記下流器具の気体出口にお
    いて、励起又は不安定気体種を包含しかつ荷電種を実質
    的に包含しない下流主要気体混合物を得るために、前記
    下流器具内を、不活性気体及び/又は還元気体及び/又
    は酸化気体を包含する下流開始気体混合物が通過するこ
    とを特徴とする請求項1ないし23のいずれか1項に記
    載の方法。
  25. 【請求項25】 はんだ流動波との前記接触の間すべて
    又は一部分で、回路の少なくとも1つの面が、励起又は
    不安的気体種を生成させるための追加の器具の少なくと
    も1つの気体排出との接触状態にあり、前記追加の器具
    の気体出口において、励起又は不安定気体種を包含しか
    つ荷電種を実質的に包含しない追加の主要気体混合物を
    得るために、前記追加の器具内を不活性気体及び/又は
    還元気体及び/又は酸化気体を包含する追加の開始気体
    混合物が通過することを特徴とする請求項1ないし24
    のいずれか1項に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記構造体の入り口における前記回路
    の到着を検知するための手段が前記構造体の上流又は入
    り口に取り付けられることを特徴とし、及び使用者によ
    る故意の動作の結果として、又は所与の期間に前記構造
    体の入り口において回路が検知されない故に、 前記合金の液体浴よりも上流の器具それぞれへの主要気
    体混合物の供給を停止する工程、 当該器具内で循環する主要気体混合物の低減された供給
    流量レベルを、各々の器具内で維持する工程、及び当該
    器具内を循環する主要気体混合物の代りに、代用主要気
    体混合物であって、中性気体、または中性気体/水素混
    合物が各々の器具内を通過するようにする工程の少なく
    とも1つ開始ることを特徴とする請求項3ないし
    のいずれか1項に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記構造体の入り口における前記回路
    の到着を検知するための手段が前記構造体の上流又は入
    り口に取り付けられることを特徴とし、及び使用者によ
    る故意の動作の結果として、又は所与の期間に前記構造
    体の入り口において回路が検知されないに、前記器具
    (11、4、12)の少なくとも1つにおいて用いられ
    る隣接気体混合物の供給を停止することを特徴とする請
    求項18又は19に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記構造体の入り口における回路の到
    着を検知するための手段が前記構造体の上流又は入り口
    に取り付けられることを特徴とし、及び使用者による故
    意の動作の結果として、又は所与の期間に前記構造体の
    入り口において回路が検知されないに、各々の器具
    が、その中で用いられる電力が2〜3W/cm2である
    代用状態におかれることを特徴とする請求項15又は
    に記載の方法。
  29. 【請求項29】 液体合金を用いて回路を流動はんだ付
    けするための装置であって、前記回路を運搬するための手段が通過している内部空間
    (13)を境界付けるトンネル状または基礎的覆い又は
    フードのセットである被覆構造体(3)であっ て、前記
    内部空間が、周囲の大気から隔離され、かつ回路(2)
    を運搬するための通路を前記構造体(3)内に規定する
    ものである被覆構造体、 励起又は不安定気体種を形成させるための、直列に配置
    される器具(4、11、12)の少なくとも2つであっ
    て、外部電極と内部電極との間に形成され及び軸を有す
    るところの管状気体通路(18)を少なくとも1つ包含
    し、他の電極と対面する外部電極(14)と内部電極
    (17)のうち少なくとも1つが誘電コーティングを有
    し、これら電極は、高電圧及び高周波数源に接続され、
    外部電極(14)は、誘電体(16)を包囲し、並びに
    開始気体のための入口(20)と、主要気体のための出
    (21)少なくとも1つとを有し、これら入口及び出
    口は、前記管状構造の軸方向に伸長され、軸に対して平
    行で、かつ実質的に直径方向に対向し、前記気体出口が
    前記構造体内部に開口し、前記器具の少なくとも1つ
    (4)が前記通路の上方に配置され、前記器具の別の少
    なくとも1つ(11)が前記通路の下方に配置された器
    具であって、前記構造体が漏れを防止する状態に前記
    (4、11、12)を包囲するか又は前記器具(4、
    11、12)に連結されるもの、並びに前記合金浴を
    収容するために適切なバット(46)であって、前記構
    造体の下流に配置され、又は前記器具の下流に配置され
    るものであり前記バットが前記器具(4、11、1
    2)の下流に配置される場合は、前記構造体はバットを
    包囲し、又は構造体はバットに漏れを防止するように連
    結されるものを具備する装置。
  30. 【請求項30】 前記構造体が、前記器具(4、11、
    12)の少なくとも1つを通過しないところの隣接気体
    であって、不活性気体、還元気体、または酸及びこれら
    の混合物を含むものを射入するための手段(9、10)
    少なくとも1つ前記器具の側部に備えることを特徴と
    する請求項29に記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記器具(4、11、12)の上流又
    は下流に、回路を加熱するための手段を具備することを
    特徴とする請求項29又は30に記載の装置。
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