JP3313268B2 - 半導電性組成物 - Google Patents

半導電性組成物

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JP3313268B2 JP27455095A JP27455095A JP3313268B2 JP 3313268 B2 JP3313268 B2 JP 3313268B2 JP 27455095 A JP27455095 A JP 27455095A JP 27455095 A JP27455095 A JP 27455095A JP 3313268 B2 JP3313268 B2 JP 3313268B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック絶縁
電力ケーブルの外部半導電層に有用な半導電性組成物、
特に架橋ポリエチレン絶縁体との密着性および剥離性の
両方に優れ、かつ押出加工性、表面平滑性にも優れた外
部半導電層を形成することのできる半導電性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック絶縁電力ケーブル、特に、
架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの外部半導電層は、
押出被覆により形成されるのが一般的である。この外部
半導電層は、コロナ放電を起こさないよう、架橋ポリエ
チレン絶縁体と密着している必要がある。しかし、一方
では、ケーブルの端末処理を行う場合、絶縁体を傷付け
ることなく容易に外部半導電層を取り除くことが要求さ
れている。従って、通常は絶縁体と良好に密着し、必要
に応じて容易に剥離することができる外部半導電層が望
まれている。このような半導電層を得るには、架橋ポリ
エチレン絶縁体と親和性を持たないポリマをベースとす
ることが有効であり、従来より、エチレン−酢酸ビニル
共重合体をベースとする組成物が用いられてきている。
【0003】このような半導電性組成物として、特公平
5−77123号公報に開示のものがある。この半導電
性組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とす
るベースポリマーに、パラフィンワックスなどのワック
ス状炭化水素と平均粒子径25〜40nm、ヨウ素吸着
量40〜60mg/g、DBP吸油量120〜150m
l/100gのファーネスカーボンブラックを配合した
もので、特にワックス状炭化水素とファーネスカーボン
ブラックの相乗作用により、優れた剥離性と押出加工性
が得られると言うものである。
【0004】しかしながら、この半導電性組成物にあっ
ては、ワックス状炭化水素の配合により組成物の耐熱性
が低下することがあり、また上記ファーネスカーボンブ
ラックはベースポリマー中への分散が良好ではなく、外
部半導電層としたときにその表面に微小な突起が多数生
じ、この微小突起による水トリーを誘発する場合があ
り、また十分な導電性が得られにくいなどの不都合があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、良好な密着性と易剥離性の両方を確保しつ
つ、優れた押出加工性、表面平滑性、導電性を有する外
部半導電層となりうる半導電性組成物を得ることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、酢酸ビニ
ル含量20〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合
体にスチレン系モノマーを3〜10重量%グラフト処理
して得られたスチレン変性エチレン−酢酸ビニル共重合
体100重量部に対して、平均粒子径35〜45nm、
ヨウ素吸着量55〜65mg/g、DBP吸油量155
〜180cc/100gであるオイルファーネスカーボ
ンブラック40〜80重量部、老化防止剤1.5〜5重
量部を配合してなる半導電性組成物によって解決され
る。
【0007】
【作用】上記オイルファーネスカーボンブラックの使用
により、良好な導電性、押出加工性、表面平滑性が得ら
れ、老化防止剤の使用により絶縁体と外部半導電層との
界面における共架橋が阻害され、優れた剥離性が得られ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるスチレン変性
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル含有量が
20〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体に、
スチレン、メチルスチレン、α−メチルスチレン、クロ
ルメチルスチレンなどのスチレン系モノマーをグラフト
共重合したものである。このグラフト共重合は、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体粒子にスチレン系モノマーの大
部分を含浸せしめたのち、水性懸濁重合する方法などに
よって行われる。このグラフト共重合体中のスチレン系
モノマーの量は3〜10重量%とされ、3重量%未満で
は剥離性が低下し、10重量%を越えると組成物の溶融
粘度が上昇して押出加工性が低下する。また、エチレン
−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル含有量が20重量
%未満では、剥離性が低く、30重量%を越えるとペレ
ット間の融着が生じやすく加工性に支障を来す。
【0009】また、本発明で用いられるオイルファーネ
スカーボンブラックの平均粒子径は電子顕微鏡法による
ものであり、35nm未満ではコンパウンドの粘度が上
昇するため加工性が悪くなり、45nmを越えると十分
な導電性が得られない。また、ヨウ素吸着量は、JIS
−K−6221によるものであり、55mg/g未満で
は導電性が不足し、65mg/gを越えると溶融粘度が
大きくなり、押出加工性が低下する。DBP吸油量は、
JIS−K−6221によるもので、155cc/10
0g未満では導電性が不足となり、180cc/100
gを越えるとコンパウンドの粘度が上昇し不都合とな
る。
【0010】このオイルファーネスカーボンブラックの
配合量は、スチレン変性エチレン−酢酸ビニル共重合体
100重量部に対して、40〜80重量部の範囲とさ
れ、40重量部未満では導電性が不足し、80重量部を
越えるとコンパウンドの粘度が上昇するために不都合と
なる。また、上記特定のオイルファーネスカーボンブラ
ック以外に混練作業性、剥離性に支障がない限り、アセ
チレンブラックを併用することもできる。
【0011】本発明では、また老化防止剤を必須成分と
し、老化防止剤をスチレン変性エチレン−酢酸ビニル共
重合体100重量部に対して1.5〜5重量部添加され
る。1.5重量部未満では絶縁体と外部半導電層との界
面での共架橋を阻害することができなくなり十分な剥離
性が得られず、5重量部を越えると混練性、機械的強度
が低下して好ましくない。この老化防止剤としては、
4,4′−チオビス−(6−第3ブチル−3−メチルフ
ェノール)が上述の効果を得るうえで、最も好ましい
が、これ以外に2,6,ジ−第3ブチル−4−メチルフ
ェノール、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−
6−第3ブチルフェノール)スチレン化フェノール、フ
ェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチル
アミン、N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェ
ニルジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェ
ニレンジアミンなども良好な効果を示し、使用可能であ
る。
【0012】本発明の半導電性組成物は、架橋型でも非
架橋型でもよい。架橋型とする場合にはジクミルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチル
−ペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(第3ブチル−ペルオキシ)ヘキシン、1,3−ビス
(第3ブチル−ペルオキシイソプロピル)ベンゼンなど
の過酸化物をベースポリマー100重量部に対して0.
2〜2重量部程度配合すればよい。また、本発明の組成
物にあっては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉛、ス
テアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩や脂肪酸エ
ステルなどの滑剤を必要に応じて配合することができ
る。
【0013】本発明の電力ケーブルは、上述の半導電性
組成物をバンバリミキサなどで混練し、これをポリエチ
レンなどの絶縁体上に押出被覆して外部半導電層とした
ものである。外部半導電層の押出成形は、絶縁体の押出
成形と同時に共押出によって行うこともできる。この外
部半導電層の厚みは、通常0.2〜2mm程度とされ
る。
【0014】本発明の半導電性組成物にあっては、これ
を外部半導電層とした際、絶縁体と良好に密着し、必要
に応じて絶縁体から容易に剥離することができる。ま
た、優れた機械的特性を有し、表面が平滑で微小な突起
が無く、熱安定性に優れ、溶融粘度が低く、押出加工性
も良好となる。また、導電性も良好となる。
【0015】以下、具体例を示す。ベースポリマーとし
て、酢酸ビニル含量28重量%、メルトフローレート4
のエチレン−酢酸ビニル共重合体にスチレンモノマーを
種々の割合でグラフト共重合させて、スチレンモノマー
含有量が0重量%、2重量%、5重量%、7重量%およ
び12重量%のスチレン変性エチレン−酢酸ビニル共重
合体(以下、S−EVA−0,S−EVA−2,S−E
VA−5,S−EVA−7,S−EVA−12と表記す
る。)を用い、これに表1ないし表3に示すオイルファ
ーネスカーボンブラック、老化防止剤、有機過酸化物、
滑剤を配合し、バンバリーミキサで混練して半導電性組
成物とした。
【0016】これらの半導電性組成物を架橋ポリエチレ
ン絶縁体上に押出被覆して外部半導電層としたうえ、窒
素ガス雰囲気中で赤外線ヒーターを用いて加熱、架橋
し、6kV 1×100mm2 の架橋ポリエチレン絶縁
電力ケーブルを製造した。この電力ケーブルの外部半導
電層について、剥離性、押出加工性、平滑性、導電性を
検討した。
【0017】剥離性は、得られた電力ケーブルの外部半
導電層にケーブルの長手方向に0.5インチ幅の平行な
切り目を入れ、50℃で絶縁体からの剥離の容易さで評
価した。押出加工性は、半導電性組成物を押出機で押し
出す際、組成物が押出機から出ないか、電動機の負荷が
著しく高い場合を×として評価した。
【0018】平滑性は、得られたケーブルの外部半導電
層の表面を面積10cm2 にわたって顕微鏡観察し、5
0μm以上の高さの突起の有無によって評価し、突起が
無い場合を○とし、5個未満の場合は△とし、5個以上
ある場合には×として表示した。導電性は、外部半導電
層の体積抵抗率を測定し、その値が104 Ω・cm未満
のものを○とし、104 〜105 Ω・cmのものを△と
し、105 Ω・cmを越えるものを×として表示した。
【0019】また、表1ないし表3において、FCB−
Aは平均粒子径40nm、ヨウ素吸着量60mg/g、
DBP吸油量170cc/100gのオイルファーネス
カーボンブラックを示し、FCB−Xは平均粒子径30
nm、ヨウ素吸着量50mg/g、DBP吸油量135
cc/100gのオイルファーネスカーボンブラックを
示す。さらに、老化防止剤には、4,4′−チオビス−
(6−第3ブチル−3−メチルフェノール)を用い、滑
剤にはステアリン酸亜鉛を、有機過酸化物にはジクミル
パーオキサイドを用いた。配合量はすべて重量部で表し
た。結果を表1ないし表3に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】表1ないし表3の結果から、本発明の半導
電性組成物は、押出加工性、剥離性、平滑性、導電性に
優れた外部半導電層を形成しうることが明らかである。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導電性
組成物によれば、絶縁体に対する良好な密着性と易剥離
性の両方を有し、かつ優れた押出加工性、表面平滑性、
導電性を有する電力ケーブル用の外部半導電層を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−311745(JP,A) 特開 平6−116362(JP,A) 特開 平4−311729(JP,A) 特開 平4−39811(JP,A) 特開 平1−246708(JP,A) 特開 昭58−222140(JP,A) 特開 昭56−73812(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 51/06 C08K 3/04 H01B 1/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニル含量20〜30重量%のエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体にスチレン系モノマーを3〜
    10重量%グラフト処理して得られたスチレン変性エチ
    レン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、平均
    粒子径35〜45nm、ヨウ素吸着量55〜65mg/
    g、DBP吸油量155〜180cc/100gである
    オイルファーネスカーボンブラック40〜80重量部、
    老化防止剤1.5〜5重量部を配合してなる半導電性組
    成物。
  2. 【請求項2】 上記老化防止剤が、4,4′−チオビス
    −(6−第3ブチル−3−メチルフェノール)である請
    求項1記載の半導電性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導電性組成物
    からなる外部半導電層を有する電力ケーブル。
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