JP3309517B2 - 薄膜トランジスタの製造方法及び液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
薄膜トランジスタの製造方法及び液晶表示装置の製造方法Info
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Description
晶表示装置の製造方法に関する。
給するデ−タ線および走査信号を伝達するゲ−ト線が格
子状に配置されており各画素領域が区画形成された一方
側の透明絶縁基板と共通電極が形成された他方側の透明
絶縁基板との間に液晶が封入されており、共通電極と各
画素領域の画素電極との間に印加される電位を制御し
て、画素領域毎の液晶の配向状態を変化させるようにな
っている。このため、各画素領域から構成されたマトリ
クスアレイの一般的な構造は、垂直方向のデ−タ線と、
水平方向のゲ−ト線とによって区画形成された画素領域
にデ−タ線が導通接続するソ−スおよびゲ−ト線が導通
接続するゲ−トを有する薄膜トランジスタ(以下TFT
と略す)が構成されており、そのドレインには、それら
の表面側に形成されたシリコン酸化膜からなる層間絶縁
膜の接続孔を介して画素電極が導通接続している。
口率を維持するためにデ−タ線と画素電極が別層に形成
されている構造をとる。その場合、層間絶縁膜を2層堆
積する必要があり、通常第1層目と第2層目の層間絶縁
膜の膜種は異なるため各層間絶縁膜のエッチングレ−ト
も異なる。ウェットエッチングにより接続孔を開口し、
直接画素電極がTFT素子と導通接続する場合、各層ご
とにエッチングする必要がある。しかし第1層目の層間
絶縁膜にTFTのソ−ス及びドレインと導通接続するよ
うに接続孔を開口した後、デ−タ線(例えばAl)をス
パッタ法により形成し、次に第2層目の層間絶縁膜を堆
積した後、第1の層間絶縁膜のドレイン側の接続孔を介
してTFTのドレインと導通接続するように接続孔を開
口しようとすると、デ−タ線を形成する際のスパッタダ
メ−ジにより第1層目と第2層目の層間絶縁膜の密着不
良が発生し、その界面からエッチング液が染み込み第2
層目に開口された接続孔はオ−バ−エッチングされ逆テ
−パ−形状となる。その後その接続孔及び第1層目の層
間絶縁膜のドレイン側に開口された接続孔を介してTF
Tのドレインに導通接続するように透明画素電極(例え
ばITO膜)を形成すると、接続孔が逆テ−パ−形状の
ため画素電極が断線し表示欠陥の原因となる。そのた
め、デ−タ線を形成する前に画素側の接続孔をレジスト
で覆いスパッタダメ−ジを回避する必要がある。またレ
ジストが付着した状態でスパッタするためスパッタ中に
レジストからガスが発生し、デ−タ線とTFT素子との
コンタクト不良が起こる。よってTFT素子と良好なコ
ンタクト抵抗を得るためには300℃程度の熱処理を行
いレジストをキュアする必要がある。
のとおり画素側の接続孔をレジストで覆い、150℃程
度の温度で乾燥した後、一気に300℃程度の熱処理を
施すと、レジストが変形しデ−タ線のパタ−ン部分にレ
ジストが入り込み、その上からデ−タ線を成膜しパタ−
ニングするとデ−タ線がレジストで挟まれた状態となり
レジスト剥離の際、デ−タ線が剥がれ断線となり歩留ま
り低下の原因となる。
に、本発明の薄膜トランジスタの製造方法において講じ
た手段は、基板上に薄膜トランジスタのソース領域及び
ドレイン領域となるシリコン層を形成する工程と、前記
シリコン層上に絶縁膜を堆積する工程と、前記シリコン
層のソース領域上の前記絶縁膜に形成される第1接続孔
と、前記シリコン層のドレイン領域上の前記絶縁膜に形
成される第2接続孔とを同時に開口する工程と、前記第
2接続孔をレジストで覆う工程と、前記レジストを、所
定の温度に加熱した後、所定の昇温速度で段階的に昇温
して、温度が所定の熱処理温度に達した後、該熱処理温
度で一定時間保持する工程と、しかる後にソース電極を
形成する工程とを有することを特徴とする。さらに、本
発明の液晶表示装置の製造方法において講じた手段は、
基板上に薄膜トランジスタのソース領域及びドレイン領
域となるシリコン層を形成する工程と、前記シリコン層
上に絶縁膜を堆積する工程と、前記シリコン層のソース
領域上の前記絶縁膜に形成される第1接続孔と、前記シ
リコン層のドレイン領域上の前記絶縁膜に形成される第
2接続孔とを同時に開口する工程と、前記第2接続孔を
レジストで覆う工程と、前記レジストを、所定の温度に
加熱した後、所定の昇温速度で段階的に昇温して、温度
が所定の熱処理温度に達した後、該熱処理温度で一定時
間保持する工程と、しかる後にデータ線を形成する工程
とを有することを特徴とする。
続孔を覆ったレジストは上記の処理方法を施すことによ
り、変形が抑制されデ−タ線下にレジストが入り込まず
断線する恐れはない。
照して説明する。図1は本発明の実施例の製造方法を適
用した液晶表示装置における画素領域の構造断面図を工
程ごとに示したものである。
続するソ−ス2、ゲ−ト線が導通接続するゲ−ト7、お
よび画素電極15が導通接続するドレイン3によって、
TFTが形成されている。このTFTの断面構造は、液
晶表示装置全体を支持する絶縁透明基板1の表面側にS
iH4ガスを600℃程度で熱分解させ、減圧下での化学気
相成長法(以下CVD法と略す)により多結晶シリコン
層4を1000Å程度堆積した後所定の形状にパタ−ニング
し、次にこの多結晶シリコン層4の表面を1000〜1200℃
で熱酸化することによりゲ−ト酸化膜6を1200Å程度堆
積する。このとき多結晶シリコン層4は熱酸化により反
応するため膜厚は500Å程度となる。この多結晶シリコン
には、真性の多結晶シリコン領域であるチャネル領域5
を除いて、n型の不純物としてリンが導入されて(p型
を形成する場合はボロン)、ソ−ス2およびドレイン3
が形成されている。ここでリンの導入は、多結晶シリコ
ン層4の表面側に形成されたゲ−ト酸化膜6上のゲ−ト
7をマスクとするイオン注入を利用することにより、ソ
−ス2およびドレイン3がセルフアラインとなるように
行われる。ここでゲ−ト7は多結晶シリコン膜を3000〜
4000Å堆積した後、この多結晶シリコン膜中に酸素及び
窒素雰囲気中でオキシ塩化リン(POCl3)を用い900
〜1000℃でリンを熱拡散するかあるいは、同等量のリン
をイオン打ち込みにより注入し、所定の形状にパタ−ニ
ングして形成する。このTFT8の表面側には、シリコ
ン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜8がSiH4系ある
いはTEOS系のガスを用い、常圧CVD法あるいは減
圧CVD法により8000〜10000Å程度堆積されており、
それには第1の接続孔9と第2の接続孔10とがそれぞ
れTFTのソ−ス及びドレインと導通接続するように開
口されている(a)。次にそのうちの第2の接続孔10
のみをレジスト11で覆った後、窒素雰囲気中で150
℃〜160℃で加熱し乾燥させる。なおこの際、接続孔
を覆うレジストはポジレジストでもネガレジストでも良
い。そしてここで300℃の熱処理を一気に行うと図2
に示したように、レジストが変形しデ−タ線のパタ−ン
部分にまで入り込むため、熱処理方法を150℃〜30
0℃まで段階的(例えば10℃/分)に昇温させていき
300℃で30分以上保持する(b)。そしてスパッタ
法によりデ−タ線となるアルミニウムを3000〜8000Å程
度堆積する(c)。そして第1の接続孔を介して、この
アルミニウムがソ−ス2に導通接続するようにパタ−ニ
ングし、デ−タ線上のレジスト及び第2の接続孔10を
覆っていたレジスト11を同時に剥離しデ−タ線12を
形成する(d)。このとき、第2の接続孔10のみをレ
ジストで覆う場合のフォトマスクは第2の接続孔10の
みがレジスト覆われ、かつデ−タ線がレジストで覆われ
ないパタ−ンであれば良いから画素電極を形成するフォ
トマスクを共用して用いれば良い。あるいは画素電極の
周囲に不透明金属膜でブラックマトリクスを形成する構
造の場合には、そのブラックマトリクスを形成する際の
フォトマスクでレジストの極性を反転させて用いても良
い。つまりブラックマトリクスをパタ−ニングする際に
ポジレジストを用いたならばネガレジスト、逆にブラッ
クマトリクス形成時にネガレジストを用いたならばポジ
レジストを用いることによりドレイン側の接続孔のみを
レジストで覆うことができる。次にその上層に第2の層
間絶縁膜13が第1の層間絶縁膜9と同様にSiH4系
あるいはTEOS系のガスを用い、常圧CVD法あるい
は減圧CVD法により8000〜10000Å程度堆積されてお
り、接続孔14を第1の層間絶縁膜の第2の接続孔10
を介してドレイン3に導通接続されるように開孔した
後、画素電極15となるITO膜をスパッタ法により10
00Å〜2000Å堆積し、接続孔14と第1の層間絶縁膜の
第2の接続孔10を介してドレイン3に導通接続され、
画素電極の端部がデ−タ線の上方位置に配置されるよう
にパタ−ニングして形成し完成する(e)。本実施例で
は画素電極にスパッタによるITO膜を用いたが、金属
インジウムあるいはインジウム−スズ合金をスパッタ
法、蒸着法またはCVD法により堆積した後、300℃
〜500℃で酸素雰囲気あるいは空気中においてドライ
酸化または水蒸気を用いたウェット酸化を行うことによ
り、画素電極を形成しても良い。
線形成前にドレイン側の接続孔を覆うレジストの熱処理
を段階的に行うため、レジストの変形が抑制されデ−タ
線下へのレジストの入り込みがなくなり、デ−タ線の断
線が防止できるため歩留りを向上させることが可能であ
る。
て前記のとおり、デ−タ線形成前にドレイン側の接続孔
を覆うレジストの熱処理を段階的に行うことに特徴を有
するので、以下の効果を奏する。
レイン側の接続孔を覆っているレジストの熱処理は、連
続的に昇温させながら行うので、レジストの変形が抑制
され、デ−タ線下へのレジストの入り込みがなくなり、
ソース線あるいはデ−タ線の断線が防止されるため歩留
まりが向上する。
合のフォトマスクは画素電極のフォトマスクと共用で
き、あるいは画素電極の周囲にブラックマトリクスを形
成する場合はそのブラックマトリクスのフォトマスクと
も共用して使用できるため、この工程専用に新規にフォ
トマスクを作成する必要はない。
図。 (a)第1層目の層間絶縁膜にTFTのソ−ス及びドレ
インと導通接続するように接続孔を開口した図。 (b)開口された接続孔のうちドレイン側の接続孔のみ
をレジストで覆った図。 (c)ドレイン側の接続孔をレジストで覆ったままでデ
−タ線を堆積した図。 (d)デ−タ線をパタ−ニングし、デ−タ線上のレジス
ト及びドレイン側の接続孔を覆っていたレジスト同時に
剥離し、デ−タ線を形成した図。 (e)完成図。
のレジストの状態を示した図。
Claims (2)
- 【請求項1】基板上に薄膜トランジスタのソース領域及
びドレイン領域となるシリコン層を形成する工程と、前
記シリコン層上に絶縁膜を堆積する工程と、前記シリコ
ン層のソース領域上の前記絶縁膜に形成される第1接続
孔と、前記シリコン層のドレイン領域上の前記絶縁膜に
形成される第2接続孔とを同時に開口する工程と、前記
第2接続孔をレジストで覆う工程と、前記レジストを、
所定の温度に加熱した後、所定の昇温速度で段階的に昇
温して、温度が所定の熱処理温度に達した後、該熱処理
温度で一定時間保持する工程と、しかる後にソース電極
を形成する工程とを有することを特徴とする薄膜トラン
ジスタの製造方法。 - 【請求項2】基板上に薄膜トランジスタのソース領域及
びドレイン領域となるシリコン層を形成する工程と、前
記シリコン層上に絶縁膜を堆積する工程と、前記シリコ
ン層のソース領域上の前記絶縁膜に形成される第1接続
孔と、前記シリコン層のドレイン領域上の前記絶縁膜に
形成される第2接続孔とを同時に開口する工程と、前記
第2接続孔をレジストで覆う工程と、前記レジストを、
所定の温度に加熱した後、所定の昇温速度で段階的に昇
温して、温度が所定の熱処理温度に達した後、該熱処理
温度で一定時間保持する工程と、しかる後にデータ線を
形成する工程とを有することを特徴とする液晶表示装置
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24173293A JP3309517B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 薄膜トランジスタの製造方法及び液晶表示装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24173293A JP3309517B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 薄膜トランジスタの製造方法及び液晶表示装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0799197A JPH0799197A (ja) | 1995-04-11 |
JP3309517B2 true JP3309517B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=17078721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24173293A Expired - Lifetime JP3309517B2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 薄膜トランジスタの製造方法及び液晶表示装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3309517B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6294799B1 (en) * | 1995-11-27 | 2001-09-25 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and method of fabricating same |
JP3958344B2 (ja) | 2005-06-07 | 2007-08-15 | キヤノン株式会社 | インプリント装置、インプリント方法及びチップの製造方法 |
-
1993
- 1993-09-28 JP JP24173293A patent/JP3309517B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0799197A (ja) | 1995-04-11 |
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