JP3302396B2 - 生体接着剤噴霧装置 - Google Patents
生体接着剤噴霧装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人間または動物に対し
て動物性蛋白質を主成分とする生体用接着剤を適用する
器具に関し、とくに皮膚の擦り傷や火傷の治療、止血、
皮膚移植などに好適な、生体の患部に生体用接着剤を噴
霧するための器具に関する。
て動物性蛋白質を主成分とする生体用接着剤を適用する
器具に関し、とくに皮膚の擦り傷や火傷の治療、止血、
皮膚移植などに好適な、生体の患部に生体用接着剤を噴
霧するための器具に関する。
【0002】
【従来の技術】動物性蛋白質を主成分とする生体接着剤
は、蛋白質の溶液とこの蛋白質の凝塊形成を促進する凝
固因子の溶液とを混ぜ合わせることにより現場で形成さ
れる。この種の生体接着剤を使用する場合、たとえば第
XIII 因子およびフィブリノーゲンを含有する溶液をト
ロンビン含有溶液と混合し、これを接着または保護すべ
き裂傷部位に適用する場合には、従来、一方の溶液を適
用部位に塗布し、これに他方の溶液を被覆する方法、ま
たは2つの溶液を混合容器内などで予め混合し、それを
シリンジに吸い込んで、次いで接着すべき部位に塗布す
る方法が採用されている。
は、蛋白質の溶液とこの蛋白質の凝塊形成を促進する凝
固因子の溶液とを混ぜ合わせることにより現場で形成さ
れる。この種の生体接着剤を使用する場合、たとえば第
XIII 因子およびフィブリノーゲンを含有する溶液をト
ロンビン含有溶液と混合し、これを接着または保護すべ
き裂傷部位に適用する場合には、従来、一方の溶液を適
用部位に塗布し、これに他方の溶液を被覆する方法、ま
たは2つの溶液を混合容器内などで予め混合し、それを
シリンジに吸い込んで、次いで接着すべき部位に塗布す
る方法が採用されている。
【0003】ところが上記の方法は何れも欠点を有する
ものであった。すなわち前記1番目の方法は、2つの溶
液が完全に混合しないうちに溶液の表面の固化が生じる
ために混合が不完全になり、従って接着力の低下が生じ
るので問題であり、また2番目の方法は、2つの溶液を
混合すると直ちに接着剤の固化が起こってしまうので、
2溶液の混合後、接着剤を素早く適用部位に塗布しなけ
ればならず、相当の熟練を必要とし、また、たとえ適用
できたとしても適用分野が限られているので問題であっ
た。
ものであった。すなわち前記1番目の方法は、2つの溶
液が完全に混合しないうちに溶液の表面の固化が生じる
ために混合が不完全になり、従って接着力の低下が生じ
るので問題であり、また2番目の方法は、2つの溶液を
混合すると直ちに接着剤の固化が起こってしまうので、
2溶液の混合後、接着剤を素早く適用部位に塗布しなけ
ればならず、相当の熟練を必要とし、また、たとえ適用
できたとしても適用分野が限られているので問題であっ
た。
【0004】そこでこの様な問題を解決する方法とし
て、異なる2つの溶液をそれぞれ2本のシリンジ体にあ
らかじめ収納しておき、これらシリンジ体に収納された
2つの溶液を同時に注出させて2つの溶液を混合させな
がら塗布する方法が種々提案されている(特開昭64−
25843号公報、特開昭64−40040号公報、実
開昭62−62674号公報、実開昭62−62675
号公報、実開昭62−65972号公報、実開昭62−
65973号公報、実公平3−47609号公報、実開
昭64−20853号公報、実開平1−82049号公
報)。これらの提案のうち、特開昭64−25843号
公報の発明および実公平3−47609号公報の考案は
皮膚の擦り傷や火傷、広範囲の止血、皮膚移植などの広
い面積への適用に適した噴霧手段を有するものである。
て、異なる2つの溶液をそれぞれ2本のシリンジ体にあ
らかじめ収納しておき、これらシリンジ体に収納された
2つの溶液を同時に注出させて2つの溶液を混合させな
がら塗布する方法が種々提案されている(特開昭64−
25843号公報、特開昭64−40040号公報、実
開昭62−62674号公報、実開昭62−62675
号公報、実開昭62−65972号公報、実開昭62−
65973号公報、実公平3−47609号公報、実開
昭64−20853号公報、実開平1−82049号公
報)。これらの提案のうち、特開昭64−25843号
公報の発明および実公平3−47609号公報の考案は
皮膚の擦り傷や火傷、広範囲の止血、皮膚移植などの広
い面積への適用に適した噴霧手段を有するものである。
【0005】実公平3−47609号公報の考案は、2
つのシリンジ体の円錐部が生体接着剤の各成分用のコン
ベヤー流路を含む集合ヘッドによって接続され、プラン
ジャーを一体的に作動させることにより2つのシリンジ
体から同時に集合ヘッドに溶液を射出させるようにする
とともに、集合ヘッドに設けた無菌ガス供給流路から無
菌ガスを供給して、集合ヘッドに射出された2液を霧状
に噴霧できるようにしたものであり、無菌ガス供給流路
の噴出口部の中心線が前方の所定位置で交差するように
配置したことを特徴としている。また、特開昭64−2
5843号公報の発明は、一対のシリンジ体をシリンジ
保持手段で一体化するとともに、プランジャに一体的作
動手段を取付けて2液を同時に射出できるようにし、一
方のシリンジ体のチップにはスプレーを、他方のシリン
ジ体のチップには先端の偏平なノズルを取りつけて、ノ
ズルで一方の溶液を塗布しながらスプレーで他方の溶液
を噴霧できるようにしたことを特徴としている。
つのシリンジ体の円錐部が生体接着剤の各成分用のコン
ベヤー流路を含む集合ヘッドによって接続され、プラン
ジャーを一体的に作動させることにより2つのシリンジ
体から同時に集合ヘッドに溶液を射出させるようにする
とともに、集合ヘッドに設けた無菌ガス供給流路から無
菌ガスを供給して、集合ヘッドに射出された2液を霧状
に噴霧できるようにしたものであり、無菌ガス供給流路
の噴出口部の中心線が前方の所定位置で交差するように
配置したことを特徴としている。また、特開昭64−2
5843号公報の発明は、一対のシリンジ体をシリンジ
保持手段で一体化するとともに、プランジャに一体的作
動手段を取付けて2液を同時に射出できるようにし、一
方のシリンジ体のチップにはスプレーを、他方のシリン
ジ体のチップには先端の偏平なノズルを取りつけて、ノ
ズルで一方の溶液を塗布しながらスプレーで他方の溶液
を噴霧できるようにしたことを特徴としている。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、前記実
公平3−47609号公報の生体接着剤噴霧器は、コン
プレッサーからの加圧された無菌ガスを利用して噴霧す
る形式のものであるが、製剤の粘度によっては圧力を
1.5〜2Kg程度まで上げなければ噴霧出来ない場合が
あり、ガスの圧力を大きくすると、患部に当たるガスの
絶対量が多くなり、そのため患部の周辺にある菌などが
飛散して患部を汚染する虞があり問題であった。また、
特開昭64−25843号公報の生体接着剤噴霧器は、
均一な接着剤の塗布が難しく、また、塗布に手間が掛か
るという欠点があった。本発明は、如上の事情に鑑みて
なされたもので、接着剤を容易かつ均一に塗布でき、患
部に当たるガスの絶対量を少なくして患部の汚染の危険
を極力低減した生体接着剤噴霧器を提供することを目的
とする。
公平3−47609号公報の生体接着剤噴霧器は、コン
プレッサーからの加圧された無菌ガスを利用して噴霧す
る形式のものであるが、製剤の粘度によっては圧力を
1.5〜2Kg程度まで上げなければ噴霧出来ない場合が
あり、ガスの圧力を大きくすると、患部に当たるガスの
絶対量が多くなり、そのため患部の周辺にある菌などが
飛散して患部を汚染する虞があり問題であった。また、
特開昭64−25843号公報の生体接着剤噴霧器は、
均一な接着剤の塗布が難しく、また、塗布に手間が掛か
るという欠点があった。本発明は、如上の事情に鑑みて
なされたもので、接着剤を容易かつ均一に塗布でき、患
部に当たるガスの絶対量を少なくして患部の汚染の危険
を極力低減した生体接着剤噴霧器を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、狭窄端を有するバレルおよび該バレルに
挿入された摺動可能なプランジャからなる一対のシリン
ジ体と、該一対のシリンジ体を保持固定するための手
段、該一対のプランジャを一体的に作動させるための手
段、前記シリンジ体の狭窄端に夫々装着される屈曲せら
れた一対のノズルおよび、その両端にコンプレッサーと
の接続端と接着剤噴霧口を有し、その側壁に前記ノズル
の先端を実質的に気密に挿着可能な接着剤射出孔が穿設
された一対の接着剤噴霧管からなり、前記接着剤噴霧口
が、前記接着剤噴霧管の内径が縮径されて内径の一様な
狭窄部に接続された後内径が急に拡径されて外部に開口
する構成を有し、前記接着剤射出孔が、該拡径された開
口部に前記狭窄部に近接して設けられてなる生体接着剤
噴霧装置を採用している。そして接着剤噴霧管の縮径部
より上流の内径dと狭窄部の内径d’の比d/d’は好
ましくは5以上である。また本発明は、その両端にコン
プレッサーとの接続端と接着剤噴霧口を有し、その側壁
に前記ノズルの先端を実質的に気密に挿着可能な接着剤
射出孔が穿設された管体であって、前記接着剤噴霧口
が、前記接着剤噴霧管の内径が縮径されて内径の一様な
狭窄部に接続された後内径が急に拡径されて外部に開口
する構成を有し、前記接着剤射出孔が、該拡径された開
口部に前記狭窄部に近接して設けられてなる生体接着剤
噴霧管を採用している。
決するために、狭窄端を有するバレルおよび該バレルに
挿入された摺動可能なプランジャからなる一対のシリン
ジ体と、該一対のシリンジ体を保持固定するための手
段、該一対のプランジャを一体的に作動させるための手
段、前記シリンジ体の狭窄端に夫々装着される屈曲せら
れた一対のノズルおよび、その両端にコンプレッサーと
の接続端と接着剤噴霧口を有し、その側壁に前記ノズル
の先端を実質的に気密に挿着可能な接着剤射出孔が穿設
された一対の接着剤噴霧管からなり、前記接着剤噴霧口
が、前記接着剤噴霧管の内径が縮径されて内径の一様な
狭窄部に接続された後内径が急に拡径されて外部に開口
する構成を有し、前記接着剤射出孔が、該拡径された開
口部に前記狭窄部に近接して設けられてなる生体接着剤
噴霧装置を採用している。そして接着剤噴霧管の縮径部
より上流の内径dと狭窄部の内径d’の比d/d’は好
ましくは5以上である。また本発明は、その両端にコン
プレッサーとの接続端と接着剤噴霧口を有し、その側壁
に前記ノズルの先端を実質的に気密に挿着可能な接着剤
射出孔が穿設された管体であって、前記接着剤噴霧口
が、前記接着剤噴霧管の内径が縮径されて内径の一様な
狭窄部に接続された後内径が急に拡径されて外部に開口
する構成を有し、前記接着剤射出孔が、該拡径された開
口部に前記狭窄部に近接して設けられてなる生体接着剤
噴霧管を採用している。
【0008】
【作用】上記の構成によれば、エアーチャンバー内の加
圧されたガスが接着剤噴霧管の狭窄部を通過することに
より圧力、流速が高まった後、急に拡径されるため、ガ
スの圧力が低下するとともに、ガスはその粘性により接
着剤噴霧管の開口部の形状に合わせて拡散しながら狭窄
部通過速度と同じ流速で噴出する。そのため、拡径され
た開口部では陰圧による吸引力と放射状のガスの流れが
生じ、ノズルから射出された2つの溶液はガスによって
拡散されお互いに混合されながら霧状に噴霧される。そ
してこの場合、ガスの流速が狭窄部で加速される関係
で、噴霧に必要なガス流速を得るために噴出されるガス
の量も少なくなる。従って、患部に吹き付けられるガス
の絶対量も少なくなるので、患部の周辺にある菌等によ
る患部の汚染の危険も少なくなる。
圧されたガスが接着剤噴霧管の狭窄部を通過することに
より圧力、流速が高まった後、急に拡径されるため、ガ
スの圧力が低下するとともに、ガスはその粘性により接
着剤噴霧管の開口部の形状に合わせて拡散しながら狭窄
部通過速度と同じ流速で噴出する。そのため、拡径され
た開口部では陰圧による吸引力と放射状のガスの流れが
生じ、ノズルから射出された2つの溶液はガスによって
拡散されお互いに混合されながら霧状に噴霧される。そ
してこの場合、ガスの流速が狭窄部で加速される関係
で、噴霧に必要なガス流速を得るために噴出されるガス
の量も少なくなる。従って、患部に吹き付けられるガス
の絶対量も少なくなるので、患部の周辺にある菌等によ
る患部の汚染の危険も少なくなる。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例について図面に基づいて
説明する。図1は本発明の生体接着剤噴霧装置の概略説
明図であり、図2は本発明の生体接着剤噴霧装置の接着
剤噴霧管を除く部分の平面図、図3は本発明の生体接着
剤噴霧装置の接着剤噴霧管の断面図、図4は図1のノズ
ルと接着剤噴霧管との関係を示す図である。図1〜図3
に示すように、本発明の生体接着剤噴霧装置は、バレル
5とプランジャ7からなる一対のシリンジ体1と、通常
くの字状に屈曲せられた一対のノズル2、シリンジ保持
手段3、一体的作動手段4、および一対の接着剤噴霧管
10、10から構成されており、接着剤噴霧管10はコ
ンプレッサーとの接続端16と接着剤噴霧口11を有
し、接着剤噴霧口11は開口部12と狭窄部13と縮径
部14からなり、開口部12には狭窄部13に近接して
接着剤射出孔15が設けられている。
説明する。図1は本発明の生体接着剤噴霧装置の概略説
明図であり、図2は本発明の生体接着剤噴霧装置の接着
剤噴霧管を除く部分の平面図、図3は本発明の生体接着
剤噴霧装置の接着剤噴霧管の断面図、図4は図1のノズ
ルと接着剤噴霧管との関係を示す図である。図1〜図3
に示すように、本発明の生体接着剤噴霧装置は、バレル
5とプランジャ7からなる一対のシリンジ体1と、通常
くの字状に屈曲せられた一対のノズル2、シリンジ保持
手段3、一体的作動手段4、および一対の接着剤噴霧管
10、10から構成されており、接着剤噴霧管10はコ
ンプレッサーとの接続端16と接着剤噴霧口11を有
し、接着剤噴霧口11は開口部12と狭窄部13と縮径
部14からなり、開口部12には狭窄部13に近接して
接着剤射出孔15が設けられている。
【0010】図2に示すように、バレル5とこのバレル
の中に挿入された摺動可能なプランジャ7からなる一対
のシリンジ体1は、シリンジ保持手段3によって保持さ
れ固定されており、プランジャ7の端部には一対のプラ
ンジャ7を同時に押すための一体的作動手段4が取りつ
けられている。そしてシリンジ体1の先端のチップ6に
はノズル2が装着されている。尚、ノズル2と接着剤噴
霧管10を除く部分については、本件出願人の一人の出
願に係る特開昭64−25843号公報の発明と同様の
ものを使用できるので、より詳しい説明は省略する。
の中に挿入された摺動可能なプランジャ7からなる一対
のシリンジ体1は、シリンジ保持手段3によって保持さ
れ固定されており、プランジャ7の端部には一対のプラ
ンジャ7を同時に押すための一体的作動手段4が取りつ
けられている。そしてシリンジ体1の先端のチップ6に
はノズル2が装着されている。尚、ノズル2と接着剤噴
霧管10を除く部分については、本件出願人の一人の出
願に係る特開昭64−25843号公報の発明と同様の
ものを使用できるので、より詳しい説明は省略する。
【0011】ノズル2は図1および図2に示すように、
シリンジ体1のチップ6に装着するための針基8と、接
着剤噴霧管10の接着剤射出孔15に挿着される針管9
からなっており、針管9はL字状に屈曲している。針管
9の形成材料としては、金属や合成樹脂が使用可能であ
り、生体や接着剤に悪影響を及ぼすものでないかぎり特
に限定するものではないが、通常、ポリエチレンやポリ
プロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリカー
ボネート、ポリエステルなどの合成樹脂や、ステンレス
鋼(SUS316Lなど)等の金属が好適に使用され
る。尚、ノズル2の先端部にはノズル2の接着剤射出孔
15への挿入深さを一定にするための鍔18を設けても
よい。
シリンジ体1のチップ6に装着するための針基8と、接
着剤噴霧管10の接着剤射出孔15に挿着される針管9
からなっており、針管9はL字状に屈曲している。針管
9の形成材料としては、金属や合成樹脂が使用可能であ
り、生体や接着剤に悪影響を及ぼすものでないかぎり特
に限定するものではないが、通常、ポリエチレンやポリ
プロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリカー
ボネート、ポリエステルなどの合成樹脂や、ステンレス
鋼(SUS316Lなど)等の金属が好適に使用され
る。尚、ノズル2の先端部にはノズル2の接着剤射出孔
15への挿入深さを一定にするための鍔18を設けても
よい。
【0012】接着剤噴霧管10は、その両端に、コンプ
レッサー(図示していない)との接続端16と、接着剤
を巻き込んでこれを噴霧するための接着剤噴霧口11と
を有してなる管体であり、限定するものではないが通
常、軟質の塩化ビニル樹脂やポリエチレン、ポリエステ
ル、ポリプロピレンなどの可撓性樹脂で形成される。そ
して必要ならば、接続端16より下流の接着剤噴霧口1
1から離れた適当な位置に空気中の細菌などを除去する
ための除菌フィルター17が設けられている。接着剤噴
霧口11は、接着剤噴霧管10の内径が縮径された縮径
部14、この縮径部14と連続する内径の一様な径の細
い狭窄部13および、この狭窄部13と連続し急傾斜に
拡径されて外部に開口する開口部12からなっており、
開口部12には狭窄部13に近接して接着剤噴霧管10
の軸に垂直に接着剤射出孔15が穿設されている。
レッサー(図示していない)との接続端16と、接着剤
を巻き込んでこれを噴霧するための接着剤噴霧口11と
を有してなる管体であり、限定するものではないが通
常、軟質の塩化ビニル樹脂やポリエチレン、ポリエステ
ル、ポリプロピレンなどの可撓性樹脂で形成される。そ
して必要ならば、接続端16より下流の接着剤噴霧口1
1から離れた適当な位置に空気中の細菌などを除去する
ための除菌フィルター17が設けられている。接着剤噴
霧口11は、接着剤噴霧管10の内径が縮径された縮径
部14、この縮径部14と連続する内径の一様な径の細
い狭窄部13および、この狭窄部13と連続し急傾斜に
拡径されて外部に開口する開口部12からなっており、
開口部12には狭窄部13に近接して接着剤噴霧管10
の軸に垂直に接着剤射出孔15が穿設されている。
【0013】接着剤噴霧口11の狭窄部13は、コンプ
レッサーから圧送されるガス(通常空気である)の流れ
を絞り込むことによりガスの流速を加速し、その結果、
管内の圧を大気圧より小さい圧(陰圧)にして、接着剤
射出孔15からの接着剤の射出を助けるようにする部分
であり、その内径d’は縮径部14より上流の管内径d
よりも小さく、d/d’は好ましくは5以上である。d
/d’が5より小さいとガスの十分な流速が得られ難
く、またコンプレッサーによって圧送されるガスの圧力
の大きさにもよるが、狭窄部13における管の内圧が陰
圧にならないことがある。
レッサーから圧送されるガス(通常空気である)の流れ
を絞り込むことによりガスの流速を加速し、その結果、
管内の圧を大気圧より小さい圧(陰圧)にして、接着剤
射出孔15からの接着剤の射出を助けるようにする部分
であり、その内径d’は縮径部14より上流の管内径d
よりも小さく、d/d’は好ましくは5以上である。d
/d’が5より小さいとガスの十分な流速が得られ難
く、またコンプレッサーによって圧送されるガスの圧力
の大きさにもよるが、狭窄部13における管の内圧が陰
圧にならないことがある。
【0014】接着剤噴霧口11の開口部14は、狭窄部
13から急傾斜に拡径されており、その管壁には狭窄部
13に近接して接着剤射出孔15が形成されている。拡
径部13の傾斜は接着剤噴霧管10の軸に対して通常3
0〜60度であり、小さすぎると管壁に接着剤が付着し
て噴霧しにくくなり、大きすぎると接着剤射出孔15が
形成しにくくなる。接着剤射出孔15はノズル2の外径
と同等又はそれより若干小さく形成されており、接着剤
噴霧管10が可撓性樹脂で出来ている場合には、その可
撓性ゆえにノズル2の先端を実質的に気密に挿着可能に
なっている。接着剤噴霧管10が硬い合成樹脂や金属な
どで形成されている場合には、接着剤射出孔15にシー
ル部材を取り付けてもよい。ノズル2の接着剤射出孔1
5への挿入深さは、ノズル2の先端が狭窄部13の内壁
の延長線上付近に来るようにするのが良い。これより上
では乱流が生じやすく、これより下では管壁に接着剤が
付着し易くなるからである(狭窄部13に接着剤射出孔
15を設けない理由でもある)。
13から急傾斜に拡径されており、その管壁には狭窄部
13に近接して接着剤射出孔15が形成されている。拡
径部13の傾斜は接着剤噴霧管10の軸に対して通常3
0〜60度であり、小さすぎると管壁に接着剤が付着し
て噴霧しにくくなり、大きすぎると接着剤射出孔15が
形成しにくくなる。接着剤射出孔15はノズル2の外径
と同等又はそれより若干小さく形成されており、接着剤
噴霧管10が可撓性樹脂で出来ている場合には、その可
撓性ゆえにノズル2の先端を実質的に気密に挿着可能に
なっている。接着剤噴霧管10が硬い合成樹脂や金属な
どで形成されている場合には、接着剤射出孔15にシー
ル部材を取り付けてもよい。ノズル2の接着剤射出孔1
5への挿入深さは、ノズル2の先端が狭窄部13の内壁
の延長線上付近に来るようにするのが良い。これより上
では乱流が生じやすく、これより下では管壁に接着剤が
付着し易くなるからである(狭窄部13に接着剤射出孔
15を設けない理由でもある)。
【0015】次に、本発明の生体接着剤噴霧装置の使用
について説明する。図1に示すように、内部に夫々接着
剤成分(図示していない)の充填された一対のシリンジ
体1と、このシリンジ体1のチップ6に装着された一対
のノズル2、シリンジ保持手段3、一体的作動手段4か
らなる生体接着剤投与具Aを用意し、ノズル2をコンプ
レッサーに接続された接着剤噴霧管10の接着剤射出孔
15に挿着する。次いでコンプレッサーにより接着剤噴
霧管10内にガスを圧送しながら、生体接着剤投与具A
のプランジャ7を押して接着剤をノズル2から接着剤噴
霧管10の開口部12へ射出すれば、接着剤成分はガス
と混合して霧状になり、霧状の接着剤成分同士が互いに
混合されて放射状に噴霧される。
について説明する。図1に示すように、内部に夫々接着
剤成分(図示していない)の充填された一対のシリンジ
体1と、このシリンジ体1のチップ6に装着された一対
のノズル2、シリンジ保持手段3、一体的作動手段4か
らなる生体接着剤投与具Aを用意し、ノズル2をコンプ
レッサーに接続された接着剤噴霧管10の接着剤射出孔
15に挿着する。次いでコンプレッサーにより接着剤噴
霧管10内にガスを圧送しながら、生体接着剤投与具A
のプランジャ7を押して接着剤をノズル2から接着剤噴
霧管10の開口部12へ射出すれば、接着剤成分はガス
と混合して霧状になり、霧状の接着剤成分同士が互いに
混合されて放射状に噴霧される。
【0016】
【発明の効果】以上説明してきたことから明らかなよう
に、本発明の生体接着剤噴霧装置を使用することによ
り、接着剤を容易かつ均一に塗布することができる、噴
出されるガスの量を極力少なくして噴霧できるようにな
っているので、患部近辺の汚染が原因で患部が汚染され
ることがなくなる、などの効果を奏することができる。
に、本発明の生体接着剤噴霧装置を使用することによ
り、接着剤を容易かつ均一に塗布することができる、噴
出されるガスの量を極力少なくして噴霧できるようにな
っているので、患部近辺の汚染が原因で患部が汚染され
ることがなくなる、などの効果を奏することができる。
【図1】本発明の生体接着剤噴霧装置の概略説明図であ
る。
る。
【図2】接着剤噴霧管を除く部分の平面図である。
【図3】接着剤噴霧管の断面図である。
【図4】図1のノズルと接着剤噴霧管との関係を示す図
である。
である。
1 シリンジ体 2 ノズル 3 シリンジ保持手段 4 一体的作動手段 10 接着剤噴霧管 11 接着剤噴霧口 13 狭窄部 15 接着剤射出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−168714(JP,A) 特公 平5−86222(JP,B2) 実公 平4−48198(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 11/00,35/00 A61L 26/00
Claims (3)
- 【請求項1】 狭窄端を有するバレルおよび該バレルに
挿入された摺動可能なプランジャからなる一対のシリン
ジ体と、該一対のシリンジ体を保持固定するための手
段、該一対のプランジャを一体的に作動させるための手
段、前記シリンジ体の狭窄端に夫々装着される屈曲せら
れた一対のノズルおよび、その両端にコンプレッサーと
の接続端と接着剤噴霧口を有し、その側壁に前記ノズル
の先端を実質的に気密に挿着可能な接着剤射出孔が穿設
された一対の接着剤噴霧管からなり、前記接着剤噴霧口
が、前記接着剤噴霧管の内径が縮径されて内径の一様な
狭窄部に接続された後内径が急に拡径されて外部に開口
する構成を有し、前記接着剤射出孔が、該拡径された開
口部に前記狭窄部に近接して設けられてなる生体接着剤
噴霧装置。 - 【請求項2】 接着剤噴霧管の縮径部より上流の内径d
と狭窄部の内径d’の比がd/d’≧5である請求項1
に記載の生体接着剤噴霧装置。 - 【請求項3】 その両端にコンプレッサーとの接続端と
接着剤噴霧口を有する管体であって、その側壁にノズル
の先端を実質的に気密に挿着可能な接着剤射出孔が穿設
されており、前記接着剤噴霧口が、接着剤噴霧管の内径
が縮径されて内径の一様な狭窄部に接続された後内径が
急に拡径されて外部に開口する構成を有し、前記接着剤
噴出孔が、該拡径された開口部に前記狭窄部に近接して
設けられてなる、請求項1に記載の生体接着剤噴霧装置
用接着剤噴霧管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09391792A JP3302396B2 (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 生体接着剤噴霧装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09391792A JP3302396B2 (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 生体接着剤噴霧装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06238001A JPH06238001A (ja) | 1994-08-30 |
JP3302396B2 true JP3302396B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=14095823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09391792A Expired - Lifetime JP3302396B2 (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 生体接着剤噴霧装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3302396B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3401779B2 (ja) * | 1997-09-09 | 2003-04-28 | ニプロ株式会社 | 生体組織接着剤投与具 |
CH713113A1 (de) * | 2016-11-08 | 2018-05-15 | Chemspeed Tech Ag | Sprühverfahren zur Beschichtung eines Substrats mit einer in einem Gasstrom zerstäubten Substanz. |
WO2022195694A1 (ja) * | 2021-03-16 | 2022-09-22 | 三菱電機株式会社 | 分離処理装置 |
-
1992
- 1992-03-19 JP JP09391792A patent/JP3302396B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06238001A (ja) | 1994-08-30 |
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