JP3301618B2 - 無線通信装置および通信方法 - Google Patents

無線通信装置および通信方法

Info

Publication number
JP3301618B2
JP3301618B2 JP52143899A JP52143899A JP3301618B2 JP 3301618 B2 JP3301618 B2 JP 3301618B2 JP 52143899 A JP52143899 A JP 52143899A JP 52143899 A JP52143899 A JP 52143899A JP 3301618 B2 JP3301618 B2 JP 3301618B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
circuit
transmission
station
preamble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP52143899A
Other languages
English (en)
Inventor
浩 真野
Original Assignee
ルート株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ルート株式会社 filed Critical ルート株式会社
Application granted granted Critical
Publication of JP3301618B2 publication Critical patent/JP3301618B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J13/00Code division multiplex systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J3/00Time-division multiplex systems
    • H04J3/02Details
    • H04J3/06Synchronising arrangements
    • H04J3/0602Systems characterised by the synchronising information used
    • H04J3/0605Special codes used as synchronising signal

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、データ伝送装置に関し、より詳細には、簡
単な回路構成で、かつ、高速にデータの授受が可能な無
線通信装置および通信方法に関する。
背景技術 近年、移動体通信などの無線通信の分野において、変
調された後の信号の帯域幅が狭帯域変調によるものに比
べて著しく広くなっているスペクトラム拡散(SS:Sprea
d Spectrum)を用いた通信方式が利用されている。これ
は、上記スペクトラム拡散を用いた通信方式は、(1)
妨害に強い、(2)干渉に強い、(3)秘話性や秘匿性
があるなどの特徴を備えていることによる。スペクトラ
ム拡散通信による拡散信号の発生方式には、直接拡散
(DS:Direct Sequence)や周波数ホッピング(FH:Frequ
ency Hopping)が知られている。たとえば、直接拡散で
は、拡散符号系列(PN(Pseudo−random Noise)系列)
という疑似ランダム符号を用いて送信信号のスペクトラ
ムが拡散される。
拡散符号を用いたスペクトラム拡散通信方式において
は、送信すべきデータが、まず、一次変調され、次い
で、拡散変調(二次変調)されて、変調された信号が、
アンテナから発信される。その一方、アンテナにより受
信された信号は、逆拡散、復調の手順を経て、データが
復元される。上記一次変調には、PSK(Phase Shift Key
ing)、DPSK(Differentially encoded PSK)やQPSK(Q
uadrature PSK)が用いられ、上記一次変調がなされた
ディジタル信号にPN符号系列が乗ぜられて、拡散変調さ
れた信号が得られる。その一方、受信側にてアンテナに
より受信された信号にも、PN符号系列が乗ぜられる。
上述したように、スペクトラム拡散通信方式において
は、変調後の信号の帯域幅が狭帯域変調によるものに比
べて著しく広く、受信側のフロントエンドでの信号のS/
N比は極めて低いため、その検波、復号は容易ではな
い。また、送信側でのPN系列発生タイミングと受信側で
のPN符号系列の発生タイミングが異なる。したがって、
上記方式を用いた受信回路は、特別の回路を設けて、同
期捕捉および同期追従という二つの処理を実行して、適
切に信号を受信して、その信号の意味するところを正し
く受理できるようにしている。
このため、送信すべきデータ列の先頭部分(ヘッダ)
に、同期捕捉用の特別の信号(プリアンブル)が設けら
れている。また、従来の受信回路は、DMF(Digital Mat
ched Filter)を用いて、同期捕捉を実現し、その一
方、DMFの出力を拡散レートよりも高い周波数でサンプ
リングして、マッチドフィルタのピークの間隔をみて、
次のサンプル時間を調整することにより、同期追従を実
現している。
このように、従来の受信回路は、同期捕捉のための専
用回路(たとえば、DMF)や同期追跡のための専用回路
を備えている。これら専用回路はそれぞれ複雑な構成で
あり、また、これらのため通信装置の回路規模が大きく
なるという問題点があった。また、あるデータ列の受信
中に、電波強度が劣化したときに、同期追従が不可能と
なる場合がある。この場合には、次に送信されたデータ
列のプリアンブルを用いて、再度同期捕捉をするまで、
適切に信号を受理できないことになる。
また、複数の利用者が同じ周波数帯を共用する形態
は、多元接続(multiple access)と呼ばれているが、
この多元接続として、利用者ごとに異なる周波数(無線
チャンネル)を利用するFDMA(Frequency Division Mul
tiple Access)、同一の周波数を共用するが、利用者ご
とに異なる時間帯が割り当てられるTDMA(Time Divisio
n Multiple Access)、および、拡散符号系列を用いるC
DMA(Code Division Multiple Access)が知られてい
る。
これらのうち、TDMAにおいては、あるタイムスロット
が無線通信装置に割り当てられるため、無線通信装置
は、割り当てられたタイムスロットごとに、必要な信号
を送信し、受信側の無線通信装置は、当該割り当てられ
たタイムスロットにおいて送信された信号を受信する。
したがって、TDMAにおいては、時間情報を管理する必要
が有る。従来の無線システムでは、上記時間情報を管理
するために、無線通信装置(子局)のほかに、基地局を
設け、基地局から各無線通信装置に時間情報を送信し、
これにより各無線通信装置の送受信タイミングを調整し
ていた。或いは、各無線通信装置が、互いに正確に時刻
を合わせた時計を備えて、この時計を用いて、割り当て
られた自己のタイムスロットで、所定の信号の送受信を
実現する場合もあった。
しかしながら、前者においては、各無線通信装置(子
局)との通信が可能な基地局を、別個設ける必要があ
り、また、子局の増設などが困難であり、システムの構
成が限定されるという問題点がある。さらに、一台の基
地局により、全ての無線通信装置(子局)に時間情報を
伝達することができない場合には、複数の基地局を設置
しなければ、通信システムを適切に運用することができ
ない。その一方、近年、伝送路を伝搬する信号の速度
は、非常に高速であり(たとえば、2〜5Mbps)、後者
において、無線通信装置(子局)間で時計を合わせるこ
とは事実上困難である。
したがって、本発明の目的は、簡単な回路構成で、適
切な同期を実現可能な無線通信装置、構成する送信装置
および受信装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、特定の基地局を設けるこ
となく、無線通信装置(子局)のみで適切に情報の授受
が可能なTDMAを用いた通信システムを提供することにあ
る。
発明の開示 本発明の目的は、送信すべきデータを一次変調および
拡散することにより変調された信号を作成して送信する
送信回路と、受信した信号を逆拡散および復調すること
によりデータを得る受信回路とを備えたスペクトラム拡
散を用いた無線通信装置であって、送信すべきデータ
を、各々が所定の長さの複数のデータ列に分割するデー
タ列作成回路と、前記データ列を受け入れて、所定のプ
リアンブルおよびデータ列からなるデータの組を作成す
るデータ作成回路とを備え、送信回路が、プリアンブル
およびデータ列からなるデータの組を繰り返し送信する
ように構成され、かつ、受信回路が、受信した信号のう
ち、プリアンブルに対応する部分を用いて同期捕捉を実
現する同期捕捉回路を有することを特徴とする無線通信
装置により達成される。
また、本発明の目的は、送信すべきデータを一時的に
記憶するバッファと、データ送信の際に、プリアンブル
を作成して、これを一次変調回路に出力し、かつ、プリ
アンブルの出力の後に、所定長さのデータ列をバッファ
から読み出して、これらを一次変調回路に出力する入力
プロセッサとを備え、送信回路が、前記入力プロセッサ
から供給されたプリアンブルおよびデータ列からなるデ
ータの組を繰り返し送信するように構成され、かつ、受
信回路が、受信した信号のうち、プリアンブルに対応す
る部分を用いて同期捕捉を実現する同期捕捉回路を有す
ることを特徴とする無線通信装置により達成される。
本発明によれば、送信回路によりプリアンブルに対応
する部分およびデータ列に対応する部分からなるデータ
の組が繰り返し送信され、受信回路が、繰り返し送られ
るプリアンブルに対応する部分を用いて同期捕捉を実現
している。したがって、所定の時間間隔にて同期捕捉を
するため、同期追跡(シンボルトラッキングなど)を実
行する必要なく、適切にデータを受信して、これを復元
することが可能となる。
本発明の好ましい実施態様においては、データ列の長
さが、送信回路にて用いられるクロックの周波数と、送
信先の受信回路にて同期のために用いられると予想され
るクロックの周波数の誤差に基づき決定される。データ
列の長さは、Tsyn/(2・dT)(dT=|1/Ftx−1/Frx|、T
syn=1/Ftx、Ftx:送信回路にて用いられるクロックの周
波数、Frx:受信回路にて予想されるクロックの周波数)
を超えないのがより好ましい。この実施態様によれば、
受信側において、少なくとも、送信側と受信側のクロッ
クの誤差により、データを誤って解釈する前に、同期捕
捉を実現することができる。
また、本発明の目的は、上記送信回路および受信回路
にそれぞれ対応する送信装置および受信装置、ないし、
これら回路の作動にそれぞれ対応する送信方法および受
信方法によっても達成される。
さらに、本発明の他の目的は、通信中の他局が使用し
ているタイムスロットの番号を取得する第1のタイムス
ロット番号取得回路と、当該タイムスロットの時間を計
測するタイマと、取得したタイムスロットの番号および
その時間に基づき、自己のタイムスロットの開始時刻を
算出する開始時刻算出回路とを備え、算出された開始時
刻に、自己のタイムスロットの番号および送信すべき信
号を送信するように構成されたことを特徴とする無線通
信装置により達成される。
この態様によれば、他局のタイムスロットの番号およ
びその時間(たとえば、開始時刻)から、自己のタイム
スロットの開始時間を逆算する。したがって、時間管理
のための基地局を設けたり、無線局の間で時刻合わせを
する必要なく、適切に、自己のタイムスロットにて信号
を送信することが可能となる。
自己のタイムスロットは、予め割り当てられても良い
し、空きスロットを見つけることにより、動的に割り当
てられても良い。後者においては、無線通信装置が、取
得したタイムスロットの番号に基づき、空きスロットの
番号を見出す空きスロット検出回路を備え、見出された
空きスロットの何れかを自己のタイムスロットとして確
保するように構成されているのが好ましい。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、さら
に、通信中の他局のタイムスロットの番号のリストであ
る一次マップと、当該他局にて取得された、さらに他の
局である二次局が使用しているタイムスロットの番号の
リストである二次マップとを備え、空きスロット検出回
路が、一次マップおよび二次マップ中のリストに基づ
き、空きスロットの番号を見出すように構成されてい
る。
この実施態様によれば、自分自身が直接通信できない
他局において使用されているタイムスロットの番号を知
ることができる。これにより、他局と同一のタイムスロ
ットを使用することに起因する衝突の発生を回避するこ
とが可能となる。
上記衝突の発生を回避するために、無線通信装置が、
さらに、二次局にて取得された、さらに他の局である三
次局が使用しているタイムスロットの番号のリストであ
る三次マップを備え、空きスロット検出回路が、一次マ
ップ、二次マップおよび三次マップ中のリストに基づ
き、空きスロットの番号を見出すように構成されていて
も良い。上記目的は、上述した構成の無線通信方法によ
っても達成される。
また、本発明は、上記TDMAを用いた無線通信装置から
なるディジタルコードレス電話装置を提供することがで
きる。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の第1実施例にかかるデータ伝送装
置の構成を示すブロックダイヤグラムである。
第2図は、本発明の第1実施例にかかる送受信装置の
構成を示すブロックダイヤグラムである。
第3図は、本実施例にかかる送信回路の入力プロセッ
サにて主として実行される処理の概要を示すフローチャ
ートである。
第4図は、本実施例にかかる送信回路での種々の信号
を示すタイミングチャートである。
第5図は、本実施例にかかる受信回路での種々の信号
を示すタイミングチャートである。
第6図は、本発明の第2実施例にかかる送信回路の入
力プロセッサにて主として実行される処理の概要を示す
フローチャートである。
第7図は、第2実施例にかかる送信回路での種々の信
号を示すタイミングチャートである。
第8図は、第3実施例にかかる受信回路での種々の信
号を示すタイミングチャートである。
第9図(a)は、本発明の第3実施例にかかる無線通
信システムの概略を示すブロックダイヤグラム。第9図
(b)は、各無線局(無線通信装置)のタイムスロット
を概略的に示すタイミングチャートである。
第10図は、第3実施例にかかる各無線局の構成を示す
ブロックダイヤグラムである。
第11図は、第3実施例にかかる無線通信システムの送
信処理の手順を示すフローチャートである。
第12図は、第4実施例にかかる無線システム中の無線
局にて実行される送信処理の手順を示すフローチャート
である。
第13図は、第5実施例にかかる無線通信システムを構
成する無線局および無線局が使用するスロットの番号を
説明する図である。
第14図は、第5実施例にかかる無線局の構成を示すブ
ロックダイヤグラムである。
第15図は、第5実施例にかかる一次マップおよび二次
マップを説明するための図である。
第16図は、第5実施例にかかる無線システム中の無線
局にて実行される送信処理の手順を示すフローチャート
である。
第17図は、第6実施例にかかる無線局の構成を示すブ
ロックダイヤグラムである。
第18図は、第6実施例にかかる無線通信システムを構
成する無線局および無線局が使用するスロットの番号を
説明する図である。
第19図は、第6実施例にかかる無線局にて実行される
送信処理の手順を示すフローチャートである。
第20図は、第7実施例にかかるコードレス電話装置の
構成を示すブロックダイヤグラムである。
第21図は、本発明における無線通信装置および回線の
各々における情報の速度を説明するための図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、添付図面を参照して、本発明の実施例につき詳
細に説明を加える。第1図は、本発明の第1実施例にか
かる無線通信装置のハードウェアを示すブロックダイヤ
グラムである。第1図に示すように、無線通信装置10
は、アンテナANTからの信号を受理し、かつ、当該アン
テナANTを介して、信号を送信する送受信回路12と、送
受信回路12に与えるデータ或いは送受信回路12にて受信
され、所定の処理が施されたデータを一時的に記憶する
バッファ14と、無線通信装置10全体を制御するCPU16
と、外部デバイス(たとえば、パーソナルコンピュー
タ)とのデータの授受をつかさどる外部インタフェース
(I/F)18と、CPU16により実行される処理のプログラム
を記憶するROM(Read Only Memory)や、演算中のワー
クエリア或いはデータ記憶領域として用いられるRAM(R
andom Access Memory)からなるメモリ20と、スイッチ
やキーから構成される入力装置22と、LED或いは液晶デ
ィスプレイからなる表示装置24と、入力装置22および表
示装置24と、CPU16などとのデータの授受をつかさどる
内部デバイスI/F26とを備えている。バッファ14、CPU1
6、メモリ20および内部デバイスI/F26は、データバス28
を介して相互に接続されている。
バッファ14は、CPU16の指示にしたがって、外部デバ
イスI/F18を介して、外部デバイス(図示せず)から与
えられた送信用のデータや、メモリ20に記憶された送信
用のデータを受け入れて、これを一時的に記憶する。バ
ッファ14に一時的に記憶された送信用のデータTXINは、
所定のタイミングで、送受信回路12に出力される。ま
た、バッファ14は、送受信回路12から出力された受信デ
ータRXOUTを一時的に記憶する。CPU16は、メモリ20のRO
Mに記憶されたプログラムにしたがって、入力装置22や
表示装置24の制御や、外部I/F18の制御などを実行す
る。また、データを送受信する際には、内臓のタイマ21
を参照して、所定のタイミングで、送受信回路12に制御
信号を与え、或いは、後述する逆拡散などのタイミング
をつかさどる。
第2図は、本実施例にかかる送受信装置12の詳細を示
すブロックダイヤグラムである。第2図に示すように、
送受信装置12は、大きく分けて送信回路30と、受信回路
40とから構成される。
送信回路30は、バッファから送信データ(TXIN)を受
け入れて、これに必要なプリアンブルを付加する入力プ
ロセッサ41と、入力プロセッサ41の出力に一次変調(QP
SK変調)を加えて、ベースバンドの同相成分(I信号)
TXIと直交成分(Q信号)TXQを得るQPSK変調器(デファ
レンシャルエンコーダ:Differential Encoder)42と、
I信号およびQ信号を、それぞれ拡散(二次変調)する
拡散回路44−1、44−2と、第1の拡散符号系列(PN
1)および第2の拡散符号系列(PN2)を、それぞれ出力
する第1の符号系列発生器46−1、第2の符号系列発生
器46−2と、何れかの符号系列発生器を選択するスイッ
チ48と、ローパスフィルタ(LPF)50−1、50−2と、
中間周波数信号(IF信号)を得るために所定の周波数の
信号を発生する局所発振器52と、局所発振器52からの搬
送波の位相をπ/2ずらす移相器54と、乗算器56−1、56
−2と、二次変調されたI信号およびQ信号を加算して
IF信号を得る加算器58と、増幅器60と、所定の周波数の
信号を発生する周波数シンセサイザ62と、IF信号と、周
波数シンセサイザ62からの搬送波とを加算する乗算器64
と、バンドパスフィルタ(BPF)66と、RFアンプ68とを
備えている。
受信回路40は、RFアンプ72と、乗算器74と、BPF76
と、局所発振器78と、移相器80と、局所発振器78からの
搬送波とBPF76の出力を乗算して、ベースバンドの同相
成分(I信号)および直交成分(Q信号)をそれぞれ得
る乗算器82−1、82−2と、アナログ/ディジタル(A/
D)変換器84−1、84−2と、ディジタルマッチドフィ
ルタ(DMF)86−1、86−2と、DMF86−1、86−2にて
逆拡散を実行するための第1の符号系列(PN1)および
第2の符号系列(PN2)をそれぞれ発生する第3の符号
系列発生器88−1、第4の符号系列発生器88−2と、何
れかの符号系列発生器を選択するスイッチ90と、DMF86
−1、86−2にて得られた逆拡散されたI信号およびQ
信号を受けれて、これらを復調する復調器(デファレン
シャルデコーダ:Differential Decoder)92とを備えて
いる。
また、送信回路30と受信回路40との切換は、スイッチ
70により実現されるようになっている。このように構成
された無線装置の送受信装置12のうち、送信回路30の作
動につき以下に説明する。第3図は、この送信回路30の
入力プロセッサ41などの処理の概要を示すフローチャー
トである。本実施例において、入力プロセッサ41は、バ
ッファ14からデータを読み出して出力するほか、所定の
長さ(時間長)のプリアンブルを作成して出力すること
ができる。
まず、CPU16は、メモリ20に記憶され、或いは、外部
デバイスから外部I/Fを介して与えられた送信用のデー
タをバッファ14に転送して、その後に、送受信回路の入
力プロセッサ41に送信を開始するように指示を与える。
第3図に示すように、入力プロセッサ41は、送信の開始
をCPU16から指示されると、初期化の処理を実行する
(ステップ301)。この処理において、スイッチ48が、
第1の符号系列発生器46−1と、拡散回路44−1、44−
2とを接続するように設定される。次いで、プリアンブ
ルとなるデータをQPSK変調器42に出力する(ステップ30
2)。
本実施例においては、入力プロセッサ41は、63チップ
区間に対応する時間長の“1"あるいは“0"の信号を出力
する。拡散回路44−1、44−2において、所定のチップ
長(たとえば、63チップ)の拡散符号が得られた(ステ
ップ303)後に、入力プロセッサ41は、スイッチ48を切
り換えて、第2の符号系列発生器46−2と拡散回路44−
1、44−2とを接続するように設定する(ステップ30
4)。
次いで、バッファ14から1ビット分の送信用データTX
INを読み出して、これを所定のタイミングでQPSK変調器
42に出力する(ステップ305)。拡散回路44−1、44−
2において、所定のチップ長(たとえば、11チップ)の
拡散符号が得られると(ステップ306)、所定の長さの
送信用データTXINの読み出しが終了したか否かを判断す
る(ステップ307)。このデータ列の長さについては、
後に詳述する。このステップ307においてノー(No)と
判断された場合には、ステップ305に戻り、その一方、
イエス(Yes)と判断された場合には、ステップ308に進
む。ステップ309においては、送信用データTXINをすべ
て読み出したか否かを判断し、読み出した場合(ステッ
プ309でイエス(Yes))には、処理を終了し、その一
方、まだ残りが存在する場合(ステップ309でノー(N
o))には、入力プロセッサ41は、スイッチ48を切り換
えて、第1の符号系列発生器46−1と拡散回路44−1、
44−2とを接続するよに設定して(ステップ309)、ス
テップ302の処理に戻る。
すなわち、このような処理を実行することにより、第
4図のタイミングチャートに示すように、所定の長さの
データ列ごとにプリアンブルが挿入された信号を作成す
ることができる。ここで、第4図(a)は、入力プロセ
ッサ41により読み出された送信用データTXIN、第4図
(b)は、入力プロセッサ41からの出力、第4図(c)
は、I信号およびQ信号に与えられる拡散符号系列の種
別を示している。第4図(a)において、本実施例で
は、256ビット(QPSK変調後では128シンボル)の送信用
データTXINにより、所定の長さのデータ列が形成される
ようになっており、第4図(b)に示すように、データ
列とデータ列との間に、プリアンブルPREが挿入される
ようになっている。
第3図に示す処理に基づき、入力プロセッサ41から出
力されたプリアンブルPREおよびデータ列(送信用デー
タ)TXINは、QPSK変調器42にて一次変調され、ベースバ
ンドのI信号およびQ信号が得られる。これらI信号お
よびQ信号は、符号系列PN1或いは符号系列PN2の何れか
により拡散され、拡散されたI信号およびQ信号は、そ
れぞれ、LPN50−1、50−2を通過して、その帯域が制
限される。次いで、I信号およびQ信号は、乗算器56−
1、56−2にそれぞれ与えられ、局所発振器52からの搬
送波と乗算される。なお、乗算器56−2には、移相器54
によりその位相がπ/2(90゜)だけずらされたものが搬
送波として与えられる。乗算器56−1、56−2の出力
は、加算器58により加算され、これにより、中間周波数
信号TXIFが得られる。中間周波数信号TXIFは、増幅器60
を経て、乗算器64に与えられ、乗算器64において、周波
数シンセサイザ62から出力された搬送波と乗算される。
さらに、乗算器64から出力された信号は、BPF66およびR
Fアンプ68およびスイッチ70を介して、アンテナANTから
送信信号として出力される。
これに対して、アンテナANTにより受信された受信信
号は、スイッチ70を介して、受信回路40のRFアンプ27に
与えられる。RFアンプ27の出力信号は、乗算器74におい
て、周波数シンセサイザ62からの搬送波と乗算された後
に、BPF76において帯域濾波される。BPF76から出力され
た中間周波数信号RXIFは、二つの分岐され、それぞれ、
乗算器82−1、82−2に与えられる。乗算器82−1に
は、局所発振器78からの搬送波が供給され、その一方、
乗算器82−2には、移相器80によりその位相がπ/2だけ
ずらされたものが搬送波として供給される。したがっ
て、これら乗算器82−1、82−2においては直交検波が
なされ、中間周波数のI信号RXIFIおよびQ信号RXIFQが
出力される。これらI信号およびQ信号は、それぞれ、
A/D変換器84−1、84−2においてディジタル変換さ
れ、ディジタル化された二組のデータが、それぞれ、DM
F86−1、86−2に与えられる。
DMF86−1、86−2においては、同期捕捉がなされ、
かつ、必要なタイミングで符号系列PN1或いはPN2の何れ
一方により逆拡散がなされるようになっている。前述し
たように、本実施例では、送信信号は、プリアンブルお
よび所定の長さのデータ列からなるデータの組が、それ
ぞれ符号系列PN1およびPN2により拡散されたような形式
になっている。そこで、CPU20(第1図)によって、ま
ず、データの到達の際には、第1の符号系列(PN1)を
発生する第3の符号系列発生器88−1と、各DMF86−
1、86−2とが接続されるようにスイッチ90が設定され
る。したがって、DMF86−1、86−2においては、それ
ぞれ、プリアンブルに対応する所定のチップ数(たとえ
ば、63チップ)の受信信号と第1の符号系列(PN1)と
の相関値を得て、同期捕捉を実現する。
同期捕捉がなされた後に、所定の長さのデータ列(つ
まり、データ本体)に対応する拡散されたデータがDMF8
6−1、86−2に与えられるときに、CPU20は、第2の符
号系列(PN2)を発生する第4の符号系列発生器88−2
と、各DMF86−1、86−2とが接続されるようにスイッ
チ90を設定する。これにより、データ列に対応するデー
タの逆拡散が実現され、逆拡散されたデータ(RXIおよ
びRXQ)が、DMF86−1、86−2からそれぞれ出力され
る。
また、本実施例においては、プリアンブルおよび所定
の長さのデータ列からなるデータが繰り返されているた
め、CPU20は、プリアンブルが到達するごとに、第1の
符号系列(PN1)を発生する符号系列発生器88−1と、
各DMF86−1、86−2とが接続されるようにスイッチ90
を設定し、これにより、DMF88−1、88−2において同
期捕捉を実現することができる。このような処理を繰り
返すことにより、第5図のタイミングチャートに示すよ
うに、同期捕捉および逆拡散されたデータの取得が実現
される。ここで、第5図(a)は、DMFに供給されるデ
ータを模式的に示し、第5図(b)は、DMFに出力され
る拡散符号系列の種別を示し、第5図(c)は、同期捕
捉のタイミングを示し、第5図(d)は、逆拡散された
データが得られるタイミングを示している。
第5図から明らかなように、本実施例においては、プ
リアンブルに対応する部分を用いて同期捕捉を実現して
いる。また、通常、同期捕捉の後になされる同期追跡
(Symbol Tracking)が省略されている。これは、送信
されたデータが、プリアンブルおよびデータ列からなる
データの組を繰り返すように構成されており、このた
め、プリアンブルに対応する部分が到達するごとに同期
捕捉をすれば、同期追跡をする必要が無いからである。
この点につき、より詳細に説明を加える。送信側の無
線通信装置が、ある周波数Ftxのクロックにて送信をな
し、その一方、受信側(送信先)の無線通信装置が、あ
る周波数Frxのクロックにて受信をなしていると考え
る。このとき、クロックの周波数FtxとFrxとが等しくな
い場合には、送信・受信間の同期が当初確立していたと
しても、データの伝送ごとに、データのサンプル点にず
れが生じる。このずれは、dT=|1/Ftx−1/Frx|と表わす
ことができる。ここで、送信するデータのレートをTsyn
(=1/Ftx)とすると、連続して伝送するデータ量N
(ビット)が、Tsyn/(2・dT)を超えなければ、デー
タ伝送に誤りが生じないことになる。たとえば、Ftx=9
00/899・Frxとすると、dT=(1/899)・(1/Ftx)とな
り、その結果、Tsyn/(2・dT)=449.5となる。したが
って、この場合には、伝送するデータの長さが449ビッ
ト以下であれば、同期追跡をしなくとも、データ伝送に
誤りが生じない。
さらに、本実施例においては、通常、DMFの前段に設
けられた発振器および発振器の信号と入力信号とを乗算
する乗算器を用いて実現される、いわゆるキャリアトラ
ッキングも省略されている。
次いで、第5図(d)に示す逆拡散されたデータは、
復調器にあたえられる。復調器においては、(ベースバ
ンドのI信号およびQ信号に対応する)データを復調し
て、受信データRXOUTを得て、これをバッファ14(第1
図)の所定の領域に記憶する。このようにして、データ
の受信が実現される。CPU20は、バッファ14から、受信
データを読み出して、必要に応じて、メモリ20の所定の
領域に記憶し、表示装置24の画面上に対応する画像を表
示し、或いは、外部I/F18を介して、外部デバイスに出
力することができる。
本実施例によれば、送信回路が、送信信号を、プリア
ンブルおよび所定の長さのデータ列からなる組の繰り返
しの形式で送信し、受信回路が、プリアンブルに対応す
る部分を用いて同期捕捉を行うよういしている。このプ
リアンブルに対応する部分は、周期的に到達するので、
周期的に同期捕捉が実行される。このため、データ本体
(データ列に対応する部分)の受信中に同期追跡をする
ことなく、適切に信号を受信してこれを解釈することが
できる。
また、プリアンブルに対応する部分が周期的に到達
し、これにより周期的に同期捕捉が実行されるため、受
信中に電波の受信状況が変化した場合(たとえば、電波
強度が劣化した場合)にも、次回に到達するプリアンブ
ルに対応する部分にて同期捕捉を実行することにより、
信号の受信の中断を最小限にすることが可能となる。
次に、本発明の第2実施例にかかる無線通信装置につ
き説明を加える。この実施例にかかる無線通信装置のハ
ード構成および送受信装置の構成は、第1図および第2
図に示すものと同様である。第6図のフローチャート
に、第2の実施例にかかる送信回路30の入力プロセッサ
などの処理の概略を示す。第6図から理解できるよう
に、この処理は、第3図に示す処理と、ステップ610が
加えられている点を除き、同一であり、ステップ601な
いし609は、第3図のステップ301ないし309に対応す
る。この処理においては、ステップ609(スイッチ48の
切換)の後に、所定の時間だけ待機してギャップを作成
して(ステップ610)、ステップ302に戻っている。これ
により、第7図(b)のタイミングチャートに示すよう
に、入力プロセッサ41から出力されるデータにおいて、
プリアンブルおよび所定の長さのデータ列からなるデー
タの組と、他の組との間に、所定時間のギャップGAPが
設けられる。したがって、受信回路40においても、処理
手順自体は第1実施例のものと同一であるが、同期捕捉
のタイミングが、第1実施例のものと異なる(第8図参
照)。ここで、第8図(a)は、DMFに供給されるデー
タを模式的に示し、第8図(b)は、DMFに出力される
拡散符号系列の種別を示し、第8図(c)は、同期捕捉
のタイミングを示し、第8図(d)は、逆拡散されたデ
ータが得られるタイミングを示している。第8図(a)
に示すように、受理されたデータは、プリアンブルに対
応する部分およびデータ列(つまりデータ本体)に対応
する部分からなる組を繰り返すように構成されており、
かつ、これら組の間には、一定の間隔GAPが設けられて
いる。したがって、第1実施例と同様に、プリアンブル
に対応する部分が到達するごとに同期捕捉を実現するこ
とができる(第8図(c)参照。) なお、第1実施例および第2実施例にかかる無線通信
装置を、FDMA、TDMA或いはCDMAを用いた通信システムに
おいて使用し、複数の無線通信装置が、同じ周波数帯を
共用することが可能である。たとえば、TDMAを用いた通
信システムにおいて、上記無線通信システムを利用した
例(第3実施例)につき、以下に説明を加える。
第9図(a)は、本発明の第3実施例にかかる無線通
信システムの概略を示すブロックダイヤグラム。第9図
(b)は、各無線局(無線通信装置)のタイムスロット
を概略的に示すタイミングチャートである。第9図
(a)に示すように、この実施例においては、n個の無
線局(無線通信装置)100−1、100−2、…100−n
が、ネットワークNWにて接続され、これらにより無線通
信システムが構成されている。第1の実施例および第2
の実施例にて例示した無線通信装置に、後述するTDMAの
ための構成を付加することにより、各無線局として、こ
れを使用することができる。より具体的には、メモリ20
に後述するTDMAのためのプログラムを記憶し、かつ、CP
U20が、プログラムに基づく処理を実行すれば良い。ま
た、第3実施例においては、各無線局100−1ないし100
−nに、自分自身のスロット番号が、互いに重複しない
ように与えられていると考える。すなわち、第9図
(b)に示すように、無線局1(100−1)には、第1
のタイムスロッTs1、無線局2(100−2)には、Ts1
引き続く第2のタイムスロットTs2などが割り当てられ
ている。ここで、無線局の数nは、最大スロット数Nmax
よりも等しいか、或いは、少なくなっている。また、こ
の実施例では、無線局100−1ないし100−nの各々は、
相互に通信をなすことが可能になっている。
第10図は、第3の実施例にかかる各無線局の構成を示
すブロックダイヤグラムである。第10図に示すように、
この無線局100は、アンテナANT、制御部102、変調部10
4、送信部106、受信部108、復調部110および同期検出部
112を備えている。また、制御部102には、タイマ114が
設けられている。これら構成部分のうち、制御部102
は、主として、第1図および第2図に示す無線通信装置
10のCPU10および入力プロセッサ41に略対応し、変調部1
04は、QPSK変調器42、拡散回路44、符号系列発生器46な
どに略対応し、送信部106は、第2図の局所発振器52、
移相器54、乗算器56−1、56−2からRFアンプ68に至る
までの種々の回路要素に略対応する。また、受信部108
は、第2図のRFアンプ72から乗算部82に至るまでの種々
の回路要素に略対応し、復調部110は、A/D変換器84から
復調器92に至る種々の回路要素に略対応する。さらに、
同期検出部112は、その機能が、主として、DMF86および
CPU20により実現される。
このように構成された無線通信システムのある無線局
(たとえば、100−1)における送信処理につき説明を
加える。第11図は、第3の実施例にかかる無線通信シス
テム中の無線局にて実行される送信処理の手順を示すフ
ローチャートである。第11図に示すように、まず、無線
局は、Tc=Ts・Nmaxの期間だけ信号を受信する(ステッ
プ1101)。これにより、ある一周期Tcの間に、何れかの
無線局が通信中であるか否かを知ることができる。無線
局の制御部102が、他の無線局が何れも通信中ではない
と判断した場合(ステップ1102においてノー(No))に
は、制御部102は、自分自身に割り当てられたスロット
番号が付加されたような送信データを作成して(ステッ
プ1103)、次いで、任意のタイミングを、自己のスロッ
トの開始時刻として、割り当てられたスロットTs中に、
ステップ1103にて作成した送信データを送信する(ステ
ップ1104)。すなわち、スロットTsごとに、スロット番
号が付加された送信データが、相手先の無線局に送信さ
れる。
これに対して、制御部102が、他の無線局の何れかが
通信中であると判断した場合(ステップ1102においてイ
エス(Yes))には、制御部102は、受信回路108および
同期検出回路112を介して与えられた情報およびタイマ1
14の時刻に基づき、何れかの他局の送信開始時刻Trsを
算出するとともに、当該他局のスロット番号を判断する
(ステップ1105)。次いで、制御部102は、以下の式に
基づき、自己のスロットの開始時刻Ttsを算出する(ス
テップ1106)。
自己のスロット番号:Nt、受信したスロット番号:Nr、
受信スロットの開始時刻:Trsとすると、 Nt>Nrの場合には、Tts=(Nr−Nt)・Ts+Trs ……(1−1) Nt<Nrの場合には、Tts={(Nmax−Nr)+Nt}・Ts+Trs ……(1−2) このようにして、他局のスロットとの関係を考慮し
て、自己のスロットの開始時刻を決定した後に、自分自
身に割り当てられたスロット番号が付加されたような送
信データを作成して(ステップ1107)、ステップ1105に
て算出して自己のスロット開示時刻Ttsに、ステップ110
3にて作成した送信データを送信する(ステップ110
8)。これにより、スロットTsごとに、スロット番号が
付加された送信データが、相手先の無線局に送信され
る。
上述したように、本実施例においては、ある無線局が
送信をすべき場合に、この無線局が、いったん、一周期
(Ts・Nmax)分の信号を受信して、他の無線局が通信中
であるか否かを判断し、通信中でない場合には、任意の
時刻を、自己のスロットの開始時刻として、通信を実現
する。その一方、他局が通信中の場合には、他の無線局
のスロットの開始時刻やスロット番号に基づき、自己の
スロットの開始時刻を算出することができる。したがっ
て、本実施例によれば、時間情報を発信する基地局を設
けることなく、或いは、各無線局間で時計を合わせるこ
となく、適切にTDMAを用いた通信を実現することができ
る。
次に、本発明の第4実施例につき説明を加える。この
実施例においては、無線局の数nは、最大スロット数Nm
axよりも多くなっており、また、各無線局には、予めタ
イムスロットが割り当てられていない。上述した点を除
き、通信システムの構成や各無線局の構成は、第3実施
例のものと同一である。
第12図は、第4実施例にかかる無線システム中の無線
局にて実行される送信処理の手順を示すフローチャート
である。この実施例においても、第3実施例の処理と同
様に、無線局は、まず、Ts・Nmaxの期間だけ信号を受信
する(ステップ1201)。無線局の制御部102が、他の無
線局が何れも通信中ではないと判断した場合(ステップ
1202においてノー(No))には、制御部102は、自己の
スロット番号Nt=1と決定し(ステップ1203)、決定さ
れたスロット番号が付加されたような送信データを作成
して(ステップ1204)、次いで、任意のタイミングを、
自己のスロットの開始時刻として、スロットTs中に、ス
テップ1204にて作成した送信データを送信する(ステッ
プ1205)。すなわち、スロットTsごとに、スロット番号
が付加された送信データが、相手先の無線局に送信され
る。
これに対して、制御部102が、他の無線局の何れかが
通信中であると判断した場合(ステップ1202においてイ
エス(Yes))には、制御部102は、通信中の全ての他局
の送信開始時刻おおびそのスロット番号を判断する(ス
テップ1206)。次いで、ステップ1206の判断結果に基づ
き、空きスロットの有無を検出し(ステップ1207)、空
きスロットが存在しない場合(ステップ1208でノー(N
o))には、ステップ1206に戻る。その一方、空きスロ
ットが存在する場合(ステップ1208でイエス(Yes))
には、当該空きスロットの番号Ntxを、自己のスロット
番号Ntに決定する(ステップ1209)。次いで、通信中の
任意の他局の送信開始時刻Trsおよびそのスロット番号N
rに基づき、自己のスロット番号Ntxの送信開始時刻を算
出する(ステップ1210)。これには、上述した(1−
1)式或いは(1−2)式を用いることができる。
他局のスロットとの関係を考慮して、自己のスロット
の開始時刻を決定した後に、ステップ1209にて決定され
たスロット番号が付加されたような送信データを作成し
て(ステップ1211)、ステップ1210にて算出した自己の
スロット開始時刻Ttsに、ステップ1211にて作成した送
信データを送信する(ステップ1212)。これにより、ス
ロットTsごとに、スロット番号が付加された送信データ
が、相手先の無線局に送信される。
本実施例においては、無線局に自己のスロット番号を
予め割り当てず、状況に応じて動的にスロット番号が割
り当てられるようになっている。したがって、本実施例
によれば、上述したように、無線局の数が最大スロット
数Nmaxよりも多い場合であっても、適切にTDMAを用いた
通信を実現することができる。
なお、第4実施例においては、無線局の数が最大スロ
ット数Nmaxよりも多かったが、これに限定されるもので
はなく、無線局の数が、最大スロット数Nmax以下であっ
ても良い。さらに、そのような場合に、無線局が、1ス
ロットのみを取得するのではなく、複数のスロットを取
得して(すなわち、複数のスロット番号が割り当てられ
て)、これらスロットにて通信をなしても良い。
次に、本発明の第5実施例につき説明を加える。たと
えば、相互に通信することが不可能な無線局が存在する
場合がある。たとえば、ある無線局が、特定の建物など
の中にあり、特定の無線局としか通信をなすことができ
ない場合である。いま、第13図に示すように、無線局1
は、無線局1との通信が可能であるが、無線局3、4と
の通信は不可能であり、無線局3、4も、無線局1との
通信ができないと考える。このような状況では、無線局
3および4が相互に通信をなしている場合に、無線局1
は、これを知ることができないため、第4実施例にした
がった手法によると、無線局1が、無線局3、4の使用
しているタイムスロットを利用する可能性がある。この
場合に、無線局2において、無線局1の送信時刻と、無
線局3、4の送信時刻が重複し、衝突が生ずる。したが
って、第5実施例では、これを回避するための手法を提
案する。第14図は、第5実施例にかかる無線局の構成を
示すブロックダイヤグラムである。第14図において、第
10図に示す無線局の構成部分と同一のものには、同一の
符号を付している。第5実施例にかかる無線局200に
は、第10図に示すものの構成部分に加えて、一次マップ
122および二次マップ124を有するマップメモリ120が設
けられている。ここで、一次マップ122は、無線局が直
接受信可能な他の無線局にて使用されているスロット番
号のリストであり、二次マップ124は、上記他の無選局
の一次マップの総和リストである。
第15図は、一次マップおよび二次マップを説明するた
めの図である。第15図(a)において、丸印(たとえ
ば、200−1、200−2)は、無線局を示し、その中の数
字は、現在、無線局にて使用されているスロットの番号
をし、無線局間に設けられた矢印(たとえば、AA、AB)
は、矢印の両側の無線局が、相互に通信可能であること
を示す。ここで、無線局X(円内にXが付与されてい
る)は、新たに、使用できるスロットを見つけ出して、
衝突なしに適切にTDMAを用いて通信しようとしている。
第15図(a)において、たとえば、無線局200−2の一
次マップは、スロット番号{5、6}から構成され、無
線局200−3の一次マップは、スロット番号{3、4、
6}から構成されることが理解できるであろう。
第16図は、第5実施例にかかる無線システム中の無線
局にて実行される送信処理の手順を示すフローチャート
である。なお、この実施例にかかる無線局は、自己のタ
イムスロットにおいて、スロット番号やデータ本体のほ
か、自己の一次マップを示すデータを送信している。
第3実施例や第4実施例と同様に、無線局200は、ま
ず、一周期分すなわちTs・Nmaxの期間だけ信号を受信す
る(ステップ1601)。無線局の制御部102が、直接通信
が可能な他の無線局が何れも通信中ではないと判断した
場合(ステップ1602においてノー(No))には、制御部
102は、自己のスロット番号Nt=1と決定し(ステップ1
603)、自己の一次マップ(この場合には、「空」)お
よびスロット番号を示すデータを付加したような送信デ
ータを作成して(ステップ1604)、スロットTs中に、ス
テップ1604にて作成した送信データを送信する(ステッ
プ1605)。
これに対して、制御部102が、直接通信可能な他の無
線局の何れかが通信中であると判断した場合(ステップ
1602においてイエス(Yes))には、制御部102は、通信
中の全ての他局の送信開始時刻を算出するとともに、受
信した信号から、そのスロット番号および一次マップを
取得する(ステップ1606)。次いで、取得したスロット
番号に基づき、自己の一次マップを作成するとともに、
取得した一次マップに基づき、自己の二次マップを作成
する(ステップ1607)。
次いで、制御部102は、作成した一次マップおよび二
次マップの総和リストを作成し、自分自身が他に影響を
与えるスロット番号を得て、それ以外の番号を空きスロ
ットとして取得する(ステップ1608)。
たとえば、第15図(a)の無線局Xでは、ステップ16
06において、スロット番号3、4および6が得られるた
め、無線局X自身の一次マップ{3、4、6}が作成さ
れる。また、スロット番号6の無線局200−1の一次マ
ップは{3}であり、スロット番号3の無線局200−2
の一次マップは{5、6}であり、さらに、スロット番
号4の無線局200−4の一次マップは{5、6}である
ため、無線局X自身の二次マップは、取得した一次マッ
プの要素の総和(OR)、すなわち、{3}+{5、6}
+{5、6}={3、5、6}となる。
ここで、予め各無線局により知られている最大スロッ
ト数Nmax=6であるとすると、上述した無線局X自身の
一次マップ{3、4、6}および二次マップ{3、5、
6}を考慮して、無線局Xの制御部102は、自分自身が
他に影響を与えるスロット番号が、{3、4、6}+
{3、5、6}={3、4、5、6}であり、その結
果、使用可能なスロット番号は、1或いは2であること
がわかる。このようにして、他に影響を与えるスロット
番号以外の番号を空きスロットとすることができる。
或いは、第15図(b)に示すように、無線局200−4
では通信がなされていない(すなわち、無線局Xは、無
線局200−4からの信号を受信しない)場合に、無線局
X自身の一次マップ{3、6}となる。また、スロット
ル番号6の無線局200−1の一次マップは{3}であ
り、スロット番号3の無線局200−2の一次マップは
{5、6}であるため、無線局X自身の二次マップは
{3、5、6}となる。このため、自分自身が他に影響
を与えるスロット番号は、{3、6}+{3、5、6}
={3、5、6}であり、その結果、使用可能なスロッ
ト番号は、1、2或いは4であることがわかる。
空きスロットが無い場合(ステップ1609でノー(N
o))には、ステップ1606に戻り、ある無線局の通信が
終了するまでステップ1606ないし1609の処理を繰り返
す。これに対して、空きスロットがある場合(ステップ
1609でイエス(Yes))には、何れかの空きスロット番
号Ntxを自己のスロット番号Ntに決定する(ステップ161
0)。次いで、決定されたスロット番号の送信開始時刻
を算出するが、これは、第11図のステップ1106や第12図
のステップ1210にて用いたものと同一の手法を用いるこ
とができる。
次いで、他局のスロットとの関係を考慮して、自己の
スロットの開始時刻を決定した後に、ステップ1610にて
決定されたスロット番号および1607にて作成した一次マ
ップを示すデータが付加されたような送信データを作成
して(ステップ1612)、ステップ1611にて算出した自己
のスロット開始時刻Ttsに、ステップ1612にて作成した
送信データを送信する(ステップ1613)。これにより、
スロットルTsごとに、スロット番号および一次マップが
付加された送信データが、相手先の無線局に送信され
る。なお、第15図(c)に示すように、新たに無線局Y
が、新たに通信をなそうとする場合に、無線Yの一次マ
ップは{4、5}であり、また、二次マップは{1、
3、4、5}となる。したがって、使用可能なスロット
番号は、2または6となる。ここで、無線局Yがスロッ
ト番号6を使用して、対応するタイムスロットで送信を
実行すると、無線通信システムにおいて、二つの無線局
200−1および無線局Yが、同時に電波を送出すること
になる。しかしながら、このシステム中で、上記二つの
無線局の双方からの信号を受信できる無線局が存在しな
いため、衝突は生じない。
本実施例によれば、自己が直接通信可能な他局にて通
信可能な他局(「二次局」と称する)において使用され
るスロット番号を、二次マップを作成することにより把
握できるため、自分自身が衝突など他に影響を与えるタ
イムスロットを使用することを防止することができる。
次に、本発明の第6実施例につき説明を加える。上記
第5実施例では、自己が直接通信可能な他局およびその
二次局の状況を考慮して、衝突が生じることを防止して
いるが、たとえば、第15図(d)に示すように、無線局
200−1および無線局200−5の双方と通信可能な新たな
無線局Zが、新たにタイムスロットを確保しようとする
と、無線局Zは、二つの無線局から同一のタイムスロッ
トの電波を受けてしまうため、衝突が生じる。このた
め、無線局Zでは、正しいタイムスロット番号を知るこ
とができず、無線通信システム自体が適切に機能しなく
なる。上記問題点は、一次マップ、二次マップに加え
て、二次局にて通信可能な他局(「三次局」と称する)
において使用されるスロット番号を把握するための三次
マップを作成することにより解決される。第17図は、第
6実施例にかかる無線局の構成を示すブロックダイヤグ
ラムである。第17図から理解できるように、この無線局
300には、第14図に示す第5実施例にかかる無線局200の
マップメモリ120中に、さらに、三次マップ126が付加さ
れている。この三次マップ126は、他の無線局の二次マ
ップの総和リストである。
第19図は、第6実施例にかかる無線局にて実行される
送信処理の手順を示すフローチャートである。このフロ
ーチャートは、無線局が、自己のタイムスロットにおい
て、スロット番号、データ本体および自己の一次マップ
に加えて二次マップを送信する点、および、無線局にお
いて三次マップが作成される点を除き、第16図に示すフ
ローチャートと同様である。
第19図において、ステップ1901、1902は、第16図のス
テップ1601、1602に対応する。ステップ1902においてノ
ー(No)と判断された場合には、制御部102は、自己の
スロット番号Nt=1と決定し(ステップ1903)、自己の
一次マップおよび二次マップ(この場合には、ともに
「空」)およびスロット番号を示すデータを付加したよ
うな送信データを作成して(ステップ1904)、スロット
Ts中に、作成された送信データを送信する(ステップ19
05)。これに対して、ステップ1902においてイエス(Ye
s)と判断された場合に、制御部102は、通信中の全ての
他局の送信開始時刻を算出するとともに、受信した信号
から、そのスロット番号、一次マップおよび二次マップ
を取得する(ステップ1906)。次いで、取得したスロッ
ト番号に基づき、自己の一次マップを作成するととも
に、取得した一次マップおよび二次マップに基づき、自
己の二次マップおよび三次マップを作成する(ステップ
1907)。次いで、制御部102は、作成した一次マップな
いし三次マップの内容の総和をとって、空きスロットを
見つけ出すことができる。
たとえば、第18図(a)の無線局Wに関して、無線局
W自身の一次マップ{4、5}が得られる。また、スロ
ット番号5の無線局300−3の一次マップは{3、
4}、二次マップは{1、5、6}であり、かつ、スロ
ット番号4の無線局300−4の一次マップは{1、
5}、二次マップは{3、4、6}である。したがっ
て、 無線局Wの二次マップ={3、4}+{1、5}={1、3、4、5} 無線局Wの三次マップ={1、5、6}+{3、4、6}={1、3、5、
6} となる。これにより、使用すべきでないスロット番号
は、{1、3、4、5}+{1、3、5、6}={1、
3、4、5、6}となる。最大スロット数Nmax=6であ
るとすると、使用可能なスロット番号は、2のみである
ことがわかる。
空きスロットの検出(ステップ1908)の後の処理(ス
テップ1909ないし1913)は、第16図のステップ1609ない
し1613に略対応する。なお、ステップ1912においては、
スロットル番号、一次マップに加えて二次マップが付加
されたような送信データが作成され、その後に、作成さ
れたデータが送信される。
このように三次マップを作成することにより、二次局
のみならず三次局にて使用されるスロット番号を把握す
ることにより、第18図(b)のように、新たな無線局Z
が新たにタイムスロットを確保しようとする場合にも、
無線通信システムは適切に動作することが可能となる。
次に、第1実施例或いは第2実施例にて用いたよう
な、DS方式にてプリアンブルおよびデータ本体からなる
組を繰り返し送信する手法と、第3実施例にて用いたTD
MA通信方式とを利用したコードレス電話装置につき説明
を加える。
第20図は、本発明の第7実施例にかかるコードレス電
話装置の構成を示すブロックダイヤグラムである。コー
ドレスで電話装置400では、二つの外線(外線1、外線
2)と接続可能であり、親局402と、複数、たとえば、
二つの子局404−1、404−2とから構成される。親局40
2は、ターミナルアダプタ(TA)を含むディジタル電話
装置410と、無線通信装置412とを備えている。
ディジタル電話装置410は、いわゆるISDN(Integrate
d Services Digital Network)などの複数のディジタル
の外線を介して他の電話装置との接続が可能になってい
る。このディジタル電話装置410の構成は周知であるた
めその説明を省略する。親局402の無線通信装置412およ
び子局404−1、404−2の構成は、第10図に示す無線通
信装置のものと略同様である。たとえば、親局402およ
び二つの子局404−1、404−2からなる場合には、タイ
ムスロットの数は、少なくとも3つあれば良い。また、
たとえば、親局402のスロット番号を1、子局404−1の
スロット番号を2、子局404−2のスロット番号を3と
予め定めておけば良い。また、無線通信装置412および
子局404−1、404−2は、それぞれ、第11図に示すフロ
ーチャートに略基づいて作動する。すなわち、他局が通
信中でなければ、任意のタイミングにてデータを送信し
(ステップ1103、1104参照)、その一方、他局が通信中
でなければ、当該他局の開始時刻やスロット番号に基づ
き、自己のスロットの開始時刻を算出して、所定のタイ
ミングにてデータを送信する(ステップ1105ないし1108
参照)。
この実施例によれば、単一の周波数(第14図の破線の
矢印で示すF1参照)にて親局と複数の子局との間の通信
をなすことが可能であるため、親局に単一の無線通信装
置を設ければ良い。従来の多回線コードレス電話を実現
する場合には、FDMAなどの手法を用いて、各回線を確保
している。すなわち、各子局に周波数を割り当てている
ため、子局の数だけ無線通信装置を設け、かつ、無線通
信装置の各々とアンテナとの間をつなぐアンテナ共有装
置を設ける必要があった。これに対して、本実施例にお
いては、アンテナ共有装置を省略することができ、か
つ、無線通信装置の数も削減することが可能となる。ま
た、本実施例においては、予めタイムスロットの数を十
分に大きくとっておけば、簡単に子機を増設することが
可能となる。
最後に、上記実施例の無線通信システムにおいて、回
線使用効率を向上させる手法につき簡単に説明する。無
線通信システムに含まれる無線通信装置の情報処理能力
が既知である場合には、送信元の無線通信装置が、直前
に伝送した情報量と送信先の無線通信装置における処理
速度とに基づいて、送信先での処理時間を予測して、送
信元において、次の伝送の開示時刻を調整する。
一般に、第21図において、送信元の無線通信装置500
−1における情報生成速度Viが、送信先の無線通信装置
500−2における情報処理速度Voよりも少なくとも小さ
くなく、かつ、回線の伝送速度Vpが、送信元の無線通信
装置500−1における情報生成速度Viよりも高速である
場合には、送信先の無線通信装置500−2にFIFOなどの
バッファを設ける必要が有る。さらに、情報生成速度Vi
および伝送速度Vpが、情報処理速度Voと比較して著しく
高速であるため、処理速度バッファの容量が十分でない
場合には、装置間でいわゆるフロー制御を行うための制
御情報の伝送が必要となる。
そこで、第1実施例および第2実施例においては、伝
送すべきデータ列の長さと送信先の無線通信装置の処理
速度とに基づいて、送信先での処理終了時刻を予測し
て、処理終了時刻に合わせて、次のデータ列を送出す
る。これにより、フロー制御のための制御情報の伝送を
回避することができ、かつ、伝送路の自己の占有率を減
少させることができ、その結果、全体として回線利用効
率を向上させることが可能となる。第3実施例ないし第
7実施例においても、同様の手法により、フロー制御の
ための制御情報の伝送を回避し、かつ、伝送路の自己の
占有率を減少させることが可能となる。
本発明は、以上の実施例に限定されることなく、特許
請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が
可能であり、それらも本発明の範囲内に含有されるもの
であることは言うまでもない。
たとえば、前記第1実施例および第2実施例にて説明
した手法および装置は、SS方式を採用した全ての無線通
信装置に適用することが可能である。また、第1実施例
および第2実施例においては、一次変調としてQPSK変調
を使用しているが、これに限定されるものではなく、8
−PSK、DPSK、PSK、FSKなど他の変調を使用することも
可能である。また、二次変調(拡散)のためのPN符号系
列は、M系列やGold符号系列など既知のものを利用でき
ることは明らかである。
また、第3実施例ないし第6実施例においては、第1
実施例或いは第2実施例にて説明した手法を用いたTDMA
方式の無線通信装置を説明した。しかしながら、第1実
施例や第2実施例にて説明した手法或いは装置を、FDMA
など他の方式のものに適用することも可能である。
その一方、第3実施例ないし第6実施例に記載の無線
通信装置において、第1実施例或いは第2実施例で説明
した手法を必ずしも用いる必要はない。すなわち、従来
の無線通信装置と同様に、信号が作成され、かつ、受信
回路が、キャリアトラッキングやシンボルトラッキング
を行っていても良い。
さらに、第5実施例では、無線通信装置が、一次マッ
プおよび二次マップを使用して、自己が使用するタイム
スロットを確保し、また、第6実施例では、無線通信装
置が、これらに加えて三次マップを使用して、自己が使
用するタイムスロットを確保しているが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、必要に応じて、同様の手法
により四次以上のマップを作成しても良いことは明らか
である。
また、第7実施例においては、無線通信装置および子
局に、予め自己が使用するタイムスロットのスロット番
号が割り当てられているが、これに限定されるものでは
ない。たとえば、第4実施例に記載した手法を用いて、
無線通信装置或いは子局が、使用可能なタイムスロット
を確保しても良い。また、第5実施例や第6実施例に記
載した手法を用いて、無線通信装置が、一次マップや二
次マップを利用して、使用可能なタイムスロットを確保
しても良い。
さらに、前記第4実施例ないし第6実施例において
は、通信中の他局の使用するタイムスロットの開始時刻
を算出しているが、開始時刻に限定されるものではな
く、終了時刻であっても良い。
さらに、本明細書において、手法とは必ずしも物理的
手法を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフト
ウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一
つの手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現さ
れても、若しくは、二つ以上の手段の機能が、一つの物
理的手段により実現されてもよい。
産業上の利用可能性 本発明は、無線モデム、無線LAN(Local Area Networ
k)など無線通信システムのほか、携帯電話やモバイル
端末などからなる無線通信システムに適用され得る。ま
た、本発明をディジタルコードレス電話やドアホンなど
に応用することもできる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 13/00 - 13/06 H04B 1/69 - 1/713 H04L 7/00 - 7/10

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送信すべきデータを一次変調および拡散す
    ることにより変調された信号を作成して送信する送信回
    路と、受信した信号を逆拡散および復調することにより
    データを得る受信回路とを備えたスペクトラム拡散を用
    いた無線通信装置であって、 送信すべきデータを、各々が所定の長さの複数のデータ
    列に分割するデータ分割作成回路と、 前記データ列を受け入れて、所定のプリアンブルおよび
    前記データ列からなるデータの組を作成するデータ作成
    回路とを備え、 前記送信回路が、前記プリアンブルおよび前記データ列
    からなるデータの組を繰り返し送信するように構成さ
    れ、かつ、前記受信回路が、受信した信号のうち、前記
    プリアンブルに対応する部分を用いて同期捕捉を実現す
    る同期捕捉回路を有し、 前記データ列の長さが、送信回路にて用いられるクロッ
    クの周波数と、送信先の受信回路にて同期のために用い
    られると予想されるクロックの周波数との誤差に基づき
    決定されることを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】送信すべきデータを一次変調する一次変調
    回路およびデータを拡散する拡散回路を有し、変調され
    た信号を作成して送信する送信回路と、受信した信号を
    逆拡散して復調することにより、送信されたデータを復
    元する受信回路とを備えたスペクトラム拡散を用いた無
    線通信装置であって、 送信すべきデータを一時的に記憶するバッファと、 データ送信の際に、プリアンブルを作成して、これを一
    次変調回路に出力し、かつ、プリアンブルの出力の後
    に、所定の長さのデータ列をバッファから読み出して、
    これらを一次変調回路に出力する入力プロセッサとを備
    え、 前記送信回路が、前記入力プロセッサから供給された前
    記プリアンブルおよび前記データ列からなるデータの組
    を繰り返し送信するように構成され、かつ、前記受信回
    路が、受信した信号のうち、前記プリアンブルに対応す
    る部分を用いて同期捕捉を実現する同期捕捉回路を有
    し、 前記データ列の長さが、送信回路にて用いられるクロッ
    クの周波数と、送信先の受信回路にて同期のために用い
    られると予想されるクロックの周波数の誤差に基づき決
    定されることを特徴とする無線通信装置。
  3. 【請求項3】前記データ列の長さが、Tsyn/(2・dT) (dT=|1/Ftx−1/Frx|、Tsyn=1/Ftx、Ftx:送信回路に
    て用いられるクロックの周波数、Frx:受信回路にて予想
    されるクロックの周波数) を超えないことを特徴とする請求の範囲第1項または第
    2項に記載の無線通信装置。
  4. 【請求項4】送信すべきデータを一次変調する一次変調
    回路およびデータを拡散する拡散回路を有し、変調され
    た信号を作成して送信するスペクトラム拡散を用いた送
    信装置であって、 プリアンブルを作成して、これを一次変調回路に出力
    し、かつ、プリアンブルの出力の後に、所定の長さのデ
    ータ列を、送信データを一時的に記憶するバッファから
    読み出して、これらを一次変調回路に出力する入力プロ
    セッサを備え、前記入力プロセッサから供給された前記
    プリアンブルおよび前記データ列からなるデータの組を
    繰り返し送信するように構成され、かつ、 前記データ列の長さが、送信装置にて用いられるクロッ
    クの周波数と、送信先の受信装置にて同期のために用い
    られると予想されるクロックの周波数との誤差に基づき
    決定されることを特徴とする送信装置。
  5. 【請求項5】プリアンブルおよびデータ列からなるデー
    タの組を一次変調および拡散することにより生成された
    信号を受信して、受信した信号を逆拡散および復調する
    ことによりデータを得るスペクトラム拡散を用いた受信
    装置であって、 受信した信号のうち、前記プリアンブルに対応する部分
    を用いて同期捕捉を実現する同期捕捉回路を有し、か
    つ、 前記データ列の長さが、送信側にて用いられるクロック
    の周波数と、受信装置にて同期のために用いられるクロ
    ックの周波数との誤差に基づき決定されることを特徴と
    する受信装置。
  6. 【請求項6】送信すべきデータを一次変調する一次変調
    回路およびデータを拡散する拡散回路を有し、変調され
    た信号を作成して送信するスペクトラム拡散を用いた送
    信方法であって、 データ送信の際に、プリアンブルを作成して、これを一
    次変調回路に出力するステップと、 プリアンブルの出力の後に、所定の長さのデータ列を、
    送信すべきデータを一時的に記憶するバッファから読み
    出して、これらを一次変調回路に出力するステップとを
    備え、前記入力プロセッサから供給された前記プリアン
    ブルおよび前記データ列からなるデータの組が繰り返し
    送信され、かつ、 前記データ列の長さが、送信側にて用いられるクロック
    の周波数と、送信先の受信装置にて同期のために用いら
    れると予想されるクロックの周波数との誤差に基づき決
    定されることを特徴とする送信方法。
  7. 【請求項7】プリアンブルおよび所定の長さのデータ列
    からなるデータの組を一次変調および拡散することによ
    り生成された信号を受信して、受信した信号を逆拡散お
    よび復調することによりデータを得るスペクトラム拡散
    を用いた受信方法であって、 受信した信号のうち、前記プリアンブルに対応する部分
    を用いて同期捕捉を実現するステップと、 前記データ列に対応する部分を逆拡散および復調するこ
    とによりデータを復元するステップとを備え、 前記データ列の長さが、送信側にて用いられるクロック
    の周波数と、受信側にて同期のために用いられるクロッ
    クの周波数との誤差に基づき決定されることを特徴とす
    る受信方法。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項、第2項または第3項に
    記載され、かつ、TDMAを用いて所定のタイムスロットで
    信号の送受信をなす無線通信装置であって、 通信中の他局が使用しているタイムスロットの番号を取
    得するタイムスロット番号取得回路と、 当該タイムスロットの時間を計測するタイマと、 取得したタイムスロットの番号およびその時間に基づ
    き、自己のタイムスロットの開始時刻を算出する開始時
    刻算出回路とを備え、算出された開始時刻に自己のタイ
    ムスロットの番号および送信すべきデータを送信するよ
    うに構成されたことを特徴とする無線通信装置。
  9. 【請求項9】前記自己のタイムスロットが、予め割り当
    てられていることを特徴とする請求の範囲第8項に記載
    の無線通信装置。
  10. 【請求項10】さらに、取得したタイムスロットの番号
    に基づき、空きスロットの番号を見出す空きスロット検
    出回路を備え、見出された空きスロットの何れかを自己
    のタイムスロットとして確保するように構成されたこと
    を特徴とする請求の範囲第8項に記載の無線通信装置。
  11. 【請求項11】さらに、通信中の他局のタイムスロット
    の番号のリストである一次マップと、 当該他局にて取得された、さらに他の局である二次局が
    使用しているタイムスロットの番号のリストである二次
    マップとを備え、空きスロット検出回路が、一次マップ
    および二次マップ中のリストに基づき、空きスロットの
    番号を見出すように構成されたことを特徴とする請求の
    範囲第10項に記載の無線通信装置。
  12. 【請求項12】さらに、二次局にて取得された、さらに
    他の局である三次局が使用しているタイムスロットの番
    号のリストである三次マップを備え、空きスロット検出
    回路が、一次マップ、二次マップおよび三次マップ中の
    リストに基づき、空きスロットの番号を見出すように構
    成されたことを特徴とする請求の範囲第11項に記載の無
    線通信装置。
  13. 【請求項13】請求の範囲第1項、第2項または第3項
    に記載された無線通信装置を用いて、通信回線を介して
    他の無線通信装置との間の送受信をなす、TDMAを用いた
    通信方法であって、 一周期分の信号を受信するステップと、 他局が通信中であるか否かを判断するステップと、 他局が通信中である場合に、当該他局が使用しているタ
    イムスロットの番号および当該タイムスロットの時間を
    取得するステップと、 取得したタイムスロットの番号およびその時間に基づ
    き、自己のタイムスロットの開始時刻を算出するステッ
    プと、 算出した開始時刻に、自己のタイムスロットの番号およ
    び送信すべきデータを送信するステップとを備えたこと
    を特徴とする通信方法。
  14. 【請求項14】請求の範囲第8項ないし第12項の何れか
    一項に記載の無線通信装置を備えた親機と、各々が請求
    の範囲第8項ないし第12項の何れか一項に記載の無線通
    信装置を備えた複数の子機とから構成されることを特徴
    とするディジタルコードレス電話装置。
JP52143899A 1998-02-17 1998-02-17 無線通信装置および通信方法 Expired - Fee Related JP3301618B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP1998/000631 WO1999041867A1 (fr) 1998-02-17 1998-02-17 Equipement et procede de radiocommunication

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3301618B2 true JP3301618B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=14207618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52143899A Expired - Fee Related JP3301618B2 (ja) 1998-02-17 1998-02-17 無線通信装置および通信方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US6778586B1 (ja)
EP (1) EP1065819A4 (ja)
JP (1) JP3301618B2 (ja)
KR (1) KR100390009B1 (ja)
CN (1) CN1180554C (ja)
CA (1) CA2268975A1 (ja)
HK (1) HK1035619A1 (ja)
WO (1) WO1999041867A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100359954C (zh) * 2003-05-20 2008-01-02 周锡卫 无线传输扩展编、解码方法
US20050002471A1 (en) * 2003-07-01 2005-01-06 Tramm Fred C. Systems and methods for low loss monolithic extremely high frequency quadra-phase shift key modulation
CN1571415A (zh) * 2003-07-17 2005-01-26 华为技术有限公司 一种封装数据流的方法
JP4779437B2 (ja) * 2004-05-31 2011-09-28 パナソニック株式会社 無線通信方法および無線通信装置
JP4779438B2 (ja) * 2004-05-31 2011-09-28 パナソニック株式会社 無線通信方法および無線通信装置
US7620328B2 (en) * 2005-01-31 2009-11-17 Telcordia Technologies, Inc. Multi-wavelength optical CDMA with differential encoding and bipolar differential detection
US8599957B2 (en) 2005-05-13 2013-12-03 Ems Technologies, Inc. Method and system for communicating information in a digital signal
US8576811B2 (en) * 2006-02-06 2013-11-05 Motorola Solutions, Inc. System, method and apparatus for reliable exchange of information between nodes of a multi-hop wireless communication network
JPWO2012160826A1 (ja) * 2011-05-25 2014-07-31 日本電気株式会社 無線伝送システム、無線伝送方法、無線通信装置
JP5895236B2 (ja) * 2011-10-12 2016-03-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 光信号送信装置
US9960940B2 (en) * 2016-03-29 2018-05-01 Qualcomm Incorporated Frequency shaping and adaptive rounding for O-QPSK and MSK transmission in polar coordinates
US11856542B2 (en) * 2021-08-05 2023-12-26 National Yang Ming Chiao Tung University System, tag and method of performing location tracking with ultra wideband (UWB)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5105436A (en) * 1989-07-20 1992-04-14 Clarion Co., Ltd. Spread spectrum receiver
US5093841A (en) * 1990-01-30 1992-03-03 Nynex Corporation Clock acquisition in a spread spectrum system
JPH0793610B2 (ja) * 1993-06-14 1995-10-09 日本電気株式会社 タイムスロット割当て重複防止回路
MX9603336A (es) * 1994-02-17 1997-05-31 Micrilor Inc Red de area local inalambrica de alto indice de datos.
JPH0884132A (ja) * 1994-09-09 1996-03-26 Canon Inc 符号分割多重通信装置
JPH08228171A (ja) * 1995-02-20 1996-09-03 Canon Inc 同期通信システム
JPH08237169A (ja) * 1995-02-24 1996-09-13 Hitachi Ltd プリアンブル同期方式
JPH09307951A (ja) * 1996-03-15 1997-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd スペクトル拡散通信装置
JPH09298490A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Yozan:Kk スペクトル拡散通信方式
JP3262219B2 (ja) * 1998-05-27 2002-03-04 エヌイーシーアクセステクニカ株式会社 無線通信装置及びその同期引き込み方法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2268975A1 (en) 1999-08-17
KR20010041027A (ko) 2001-05-15
CN1180554C (zh) 2004-12-15
EP1065819A1 (en) 2001-01-03
US6778586B1 (en) 2004-08-17
EP1065819A4 (en) 2004-07-21
WO1999041867A1 (fr) 1999-08-19
HK1035619A1 (en) 2001-11-30
CN1286846A (zh) 2001-03-07
KR100390009B1 (ko) 2003-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2526510B2 (ja) 無線デ―タ通信装置
EP0829155B1 (en) Doubly orthogonal code and frequency division multiple access communication system
JP3427971B2 (ja) 通信制御方法
JP3301618B2 (ja) 無線通信装置および通信方法
CA2087712A1 (en) Sawc phase-detection method and apparatus
JPH0336830A (ja) スペクトラム拡散通信用受信装置
JPH09327072A (ja) Cdma通信方法及びスペクトル拡散通信システム
JPH0799487A (ja) スペクトラム拡散通信装置および無線通信装置
JPH07118668B2 (ja) スペクトル拡散通信方式
WO2003063379A1 (en) A system and method employing concatenated spreading sequences to provide data modulated spread signals
JPH07183829A (ja) 無線データ通信装置
JP3625307B2 (ja) マルチキャリア伝送システム及びマルチキャリア伝送方法
US6101213A (en) Method system and computer program product for spread spectrum communication using circular waveform shift-keying
KR100641067B1 (ko) 제 2 트랜시버와 통신하기 위한 트랜시버 및 방법과, 무선 전화 시스템
JP2004007754A (ja) Cpmスペクトル拡散通信の差動位相符号化装置及び方法
JPH0964884A (ja) 通信システム及びこれに用いる送信機、受信機
JPH07107007A (ja) 拡散符号生成方式
JP2966810B2 (ja) スペクトル拡散多重化通信機
JP2556141B2 (ja) スペクトル拡散通信方式
JP2000101481A (ja) 周波数ホッピング方法および周波数ホッピング通信装置
JPH08307386A (ja) 拡散符号算出方法およびスペクトル拡散通信システム
JPH07177057A (ja) スペクトル拡散変調及び/又は復調装置
JP2883775B2 (ja) スペクトラム拡散通信方法
JP4051818B2 (ja) Cdma伝送方式を用いた無線機
JP2810359B2 (ja) スペクトラム拡散通信方式

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees