JP3301512B2 - 距離継電方式 - Google Patents

距離継電方式

Info

Publication number
JP3301512B2
JP3301512B2 JP15396294A JP15396294A JP3301512B2 JP 3301512 B2 JP3301512 B2 JP 3301512B2 JP 15396294 A JP15396294 A JP 15396294A JP 15396294 A JP15396294 A JP 15396294A JP 3301512 B2 JP3301512 B2 JP 3301512B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
relay
fault
output
distance
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15396294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0823626A (ja
Inventor
雅則 戸井
年康 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP15396294A priority Critical patent/JP3301512B2/ja
Publication of JPH0823626A publication Critical patent/JPH0823626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3301512B2 publication Critical patent/JP3301512B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば故障点までの
インピーダンスを測定し系統の保護を図る、いわゆる距
離継電方式に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、このような距離継電器において
は、インピーダンス「0」オームが動作,不動作の境界
となるが、その特性例としては図6(a)のようなモー
特性や、図6(b),(c)のような四辺形特性などが
良く知られている。例えば、モー特性は次の(1)式で
示される。 {Z(・)・I(・)−V(・)}V(・)>ε …(1) なお、Z(・):距離継電器の整定値(複素数) I(・):故障相の電流 V(・):故障相の電圧 ε :定数 であり、(・)を付して複素数またはベクトル量を示
し、以下同様とする。
【0003】このように、距離継電器は電力系統の電圧
V(・)と電流I(・)とからインピーダンスを測定す
るが、例えば図7にF1,F2で示すような、距離継電
器設置点または系統母線近傍の故障(以下、至近故障と
もいう)では、V(・)=0となるため0オームインピ
ーダンスとなり、従来の距離継電器ではF1とF2の区
別ができないという難点を有していた。
【0004】このため、従来は距離継電器にいわゆる記
憶(メモリ)機能を付加するなどして対処している。こ
のメモリ機能とは、電圧V(・)の位相は故障の発生前
後では余り変化しない点に着目し、上記(1)式の電圧
V(・)に対し、n(整数)サイクル前の電圧V’
(・)を加算する、次の(2)式を用いる方法である。 {Z(・)・I(・)−V(・)}{V(・)+kV’(・)}>ε (k:定数) …(2) なお、上記nはV’(・)が故障発生前(つまり、系統
健全時)の電圧になるように選ばれる値で、継電器のフ
ィルタ等の遅れを考慮して決められる。
【0005】至近故障時にはV(・)=0ボルトである
が、上記(2)式によれば、 V(・)+kV’(・)=kV’(・) となり、結局(2)式は次の(3)式と等価になる。 Z(・)・I(・)*kV’(・)>ε …(3)
【0006】すなわち、Z(・)・I(・)とkV’
(・)のベクトル内積を判断することになるが、この値
は至近故障時に流れる電流の方向によって(3)式の判
定結果が異なることから、故障分別が可能となる。例え
ば、図7においてF1故障では電流iAが流れ、F2故
障では電流iBがそれぞれ流れ、両者の極性が互いに異
なることから、故障を分別することができるわけであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
メモリ方式では、下記の問題がある。 (a)至近故障がnサイクル以上継続する場合は、
(2)式のV’(・)項も0ボルトに過渡変化し、方向
判別ができなくなる。結果的には、距離継電器が復帰
(F1)したり、一過性ながら誤動作(F2)するおそ
れがある。
【0008】(b)故障発生直後は、継電器に内蔵され
ているフィルタ出力の電流,電圧波形の過渡変化によ
り、継電器の見るインピーダンスが例えば図8に示すよ
うに変化して行くが、この過程で、F2故障時に過渡的
に距離継電器が動作判定する場合がある。その対策とし
ては、継電器にオンディレイタイマを付加し、一過性の
継電器誤動作を防止する方法があるが、これには継電器
の動作遅れが生じる。
【0009】(c)例えば、図9に示すように、遮断器
(CB)がオフで系統が無電圧状態より、CBの投入に
よって電圧を印加された場合、電圧は0ボルト状態から
上昇する。このとき、図示のように系統に大きな負荷電
流(重潮流)iLが流れると、継電器は内部のフィルタ
等に起因する電流,電圧波形の歪みによって動作判定を
するおそれがある。
【0010】その対策としては上記(b)項と同じくオ
ンディレイタイマを付加する方法があるが、やはり動作
遅れが生じる。なお、図10は図9の場合に、継電器が
見るインピーダンスの例を示し、Zaは過渡変化終了時
のインピーダンス(定格電圧/負荷電流)を示してい
る。したがって、この発明の課題は時間遅れを生じるこ
となく系統至近距離の故障を安定に検出可能とすること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】 このような課題を解決
するため、請求項1の発明では、電力系統の電流,電圧
からインピーダンスを計算し故障点までの距離を求めて
系統の保護を図る距離継電器に対し、系統故障発生前の
電圧と故障中の電流との位相差を複数時刻毎に逐次加算
する機能を持ちその加算値の正負極性から故障の内外部
判定を行なう方向継電器と、不足電圧継電器および過電
流継電器がともに動作判定であるとき系統至近故障を
出する至近故障検出手段と、至近故障時に前記方向継電
器の出力を一次記憶する記憶手段と、通常は距離継電器
の出力を選択し系統至近故障発生時の前記不足電圧継電
器動作時に前記記憶手段の出力を選択する出力手段とを
設けたことを特徴としている。
【0012】 請求項1の発明では、前記系統至近故障
が除去されてインピーダンスが0から大きな値に急変す
るとき、前記距離継電器が過渡的に動作しないよう、系
統至近故障除去後の一定時間は前記不足電圧継電器の復
帰遅延タイマ出力により距離継電器出力を無効にして
作をロックするためのロック手段を付加することができ
る(請求項2の発明)。
【0013】
【作用】 系統のインピーダンスを見て動作判定を行な
う距離継電器に対し、系統故障前の電圧を用いて位相判
別を行なう方向要素を付加することで、系統至近故障時
の誤不動作を回避する。また、系統至近故障が除去され
てインピーダンスが0から大きな値に急変するとき、前
記距離継電器が過渡的に動作しないよう、系統至近故障
除去後の一定の時間はその動作をロックすることで、不
要動作を回避する。
【0014】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す全体構成図で
ある。同図において、1は距離継電器、2は不足電圧継
電器(UV要素)、3は過電流継電器(OC要素)、4
は方向継電器(D要素)、5A〜5Cはアンドゲート、
6は立ち上がり検出器、7はオフディレイタイマ、8は
インバータ(ノット回路)、9はオアゲート、10はフ
リップフロップである。また、距離継電器はここでは、
A/D変換器やマイクロプロセッサなどからなるディジ
タル形を想定している。
【0015】UV要素2は距離継電器1の動作判定精度
が保てなくなる電圧以下で動作し、OC要素3は距離継
電器1の動作判定精度が保てる最小電流値以上で動作す
る。(なお、OC要素3は、系統故障時に予想される最
小電流でも動作するような特性(整定)を持つものとす
る)。D要素4は電圧と電流のベクトル内積(または外
積)をとり、その符号判定(正負判定)により動作判定
を行なう。
【0016】各継電器要素の特性例を図2に示す。同図
(a)はUV要素、(b)はOC要素、(c)はD要素
の各特性で、ハッチング部分が動作域である。なお、
(d)は距離継電器D1とD2とを合成した例で、回路
的には例えば図3のように表現することができる。
【0017】また、図6(a)の如き特性を持つ距離継
電器に対する方向要素の特性としては、図4(a)の如
く0オーム近傍の特性境界線を接線とする特性とする。
これを、数式にて示すと次式のようになる。 Σ{V’(・)*ΔIθ(・)}>0 …(4) ここで、V’(・)はnサイクル前の電圧で、(2),
(3)式で使用したものと同じで、演算子「*」にてベ
クトル外積を示すものとする。
【0018】ΔIθ(・)は、電流I(・)を角度θだ
け位相を進ませたものである。電流I(・)としては、
現在値とnサイクル前の値の変化幅をとることができ
る。この電流I(・)をθ位相進みとすることで、図4
(a)に示す方向要素のθの位相傾斜が実現され、変化
幅をとることで系統における常時潮流の影響を防ぐこと
ができる。
【0019】上記(4)式でI(・)と同時刻の電圧V
(・)を使わず、nサイクル前のV’(・)を使用する
ようにしたのは、故障の方向判別が正確にできるからで
ある(図7のF1,F2の故障分別ができる)。また、
(4)式のΣはその左辺の括弧{}内の演算を或る一定
の時間繰り返し実行し、その加算値をとることを意味し
ている。このように、加算値をとることで、至近故障発
生時に電流に含まれる高調波に起因するD要素の動作精
度の低下を軽減することができる。
【0020】UV2の出力とOC3の出力とはアンドゲ
ート5Aに導かれ、その出力(信号A)により距離継電
器1の動作不定状態、すなわち系統至近故障を検出す
る。信号Aの立ち上がりが検出器6で検出され、その検
出出力はアンドゲート5BにてD要素4の出力とアンド
を取られ、その出力はフリップフロップ10のセット入
力となり、D要素4による方向判別結果が保持される。
【0021】信号Aがローのときは、系統故障回復(自
然消滅またはしゃ断)を検出し、D要素4による出力を
阻止するため、信号Aのインバータ8の出力である信号
A’によってリセット優先のフリップフロップ10がリ
セットされ、その出力Bはローとなる。距離継電器1の
出力は、UV2が系統電圧低下を検出したとき、信号C
をハイとしてアンドゲート5Cを閉じることから無効と
される。また、距離継電器1は系統電圧回復時の一過性
の動作に対処するために、UV2の後段にオフディレイ
タイマ7を設け、これにより系統電圧が回復した後の一
定時間だけ、距離継電器1の出力をロックするようにし
ている。
【0022】以上の動作を示すのが、図5である。同図
は、時刻t1で至近故障が発生し、その後時刻t2で系
統故障が回復して電圧,電流が(イ),(ロ)のように
変化した場合の例を示している。同(ハ)は従来の場合
の距離継電器出力、(ニ)はOC要素の出力、(ホ)は
UV要素の出力、(ヘ)は立ち上がり検出器の出力、
(ト)はD要素の出力、(チ)は信号C、(リ)は信号
A’、(ヌ)は信号Bおよび(ル)はこの発明の場合の
距離継電器の出力を示している。
【0023】なお、図1の実施例ではアンドゲート5B
に、方向要素4の出力を導入するようにしているが、図
1から方向要素4を省略して距離継電器1の出力を導入
するようにしても良い。こうすることで、構成の簡略化
を図ることが可能となる。
【0024】
【発明の効果】 この発明によれば、系統のインピーダ
ンスを見て動作判定を行なう距離継電器に対し、系統故
障前の電圧を用いて位相判別を行なう方向要素を付加す
るようにしたので、系統至近故障時の誤不動作を回避す
ることが可能となる利点が得られる。また、系統至近故
障が除去されてインピーダンスが0から大きな値に急変
するとき、一定の時間は距離継電器が動作しないようロ
ックするようにしたので、不要動作を回避することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】図1で用いられる各種継電器の特性例を説明す
るための説明図である。
【図3】合成形方向要素の例を示すブロック図である。
【図4】方向要素の動作領域を説明するための説明図で
ある。
【図5】図1の動作を説明するための波形図である。
【図6】距離継電器の一般的な特性例を示す特性図であ
る。
【図7】至近故障を説明するための説明図である。
【図8】至近故障時に距離継電器にて算出されるインピ
ーダンス軌跡例を説明するための説明図である。
【図9】無電圧状態より電圧印加する場合の例を説明す
るための説明図である。
【図10】図9の場合に距離継電器の見るインピーダン
ス軌跡例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…距離継電器、2…不足電圧継電器(UV)、3…過
電流継電器(OC)、4…方向継電器(D)、5A〜5
C…アンドゲート、6…立ち上がり検出器、7…オフデ
ィレイタイマ、8…インバータ(ノット回路)、9…オ
アゲート、10…フリップフロップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の電流,電圧からインピーダン
    スを計算し故障点までの距離を求めて系統の保護を図る
    距離継電器に対し、系統故障発生前の電圧と故障中の電
    流との位相差を複数時刻毎に逐次加算する機能を持ち
    の加算値の正負極性から故障の内外部判定を行なう方向
    継電器と、不足電圧継電器および過電流継電器がともに
    動作判定であるとき系統至近故障を検出する至近故障検
    出手段と、至近故障時に前記方向継電器の出力を一次記
    憶する記憶手段と、通常は距離継電器の出力を選択し系
    統至近故障発生時の前記不足電圧継電器動作時に前記記
    憶手段の出力を選択する出力手段とを設けたことを特徴
    とする距離継電方式。
  2. 【請求項2】 前記系統至近故障が除去されてインピー
    ダンスが0から大きな値に急変するとき、前記距離継電
    器が過渡的に動作しないよう、系統至近故障除去後の一
    定時間は前記不足電圧継電器の復帰遅延タイマ出力によ
    り距離継電器出力を無効にして動作をロックするための
    ロック手段を付加することを特徴とする請求項1に記載
    の距離継電方式。
JP15396294A 1994-07-05 1994-07-05 距離継電方式 Expired - Fee Related JP3301512B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15396294A JP3301512B2 (ja) 1994-07-05 1994-07-05 距離継電方式

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15396294A JP3301512B2 (ja) 1994-07-05 1994-07-05 距離継電方式

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0823626A JPH0823626A (ja) 1996-01-23
JP3301512B2 true JP3301512B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=15573880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15396294A Expired - Fee Related JP3301512B2 (ja) 1994-07-05 1994-07-05 距離継電方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3301512B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003070151A (ja) * 2001-08-27 2003-03-07 Toshiba Corp 保護継電装置
JP5201971B2 (ja) * 2007-12-11 2013-06-05 中国電力株式会社 反限時要素付き保護継電器および電力系統の保護方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0823626A (ja) 1996-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2001029948A1 (en) Improved restraint-type differential relay
US5783946A (en) Fault type classification algorithm
KR100471726B1 (ko) 전송선로에서 고조파와 상태천이도를 이용한 고장 검출 방법
JP2000125462A (ja) 距離継電器
JP3301512B2 (ja) 距離継電方式
JP2000312434A (ja) 漏電遮断器及び地絡の検出方法
KR102115243B1 (ko) 보호 릴레이 장치
JP3745596B2 (ja) 地絡距離リレー
JP3376632B2 (ja) 故障点標定装置
JP4921656B2 (ja) 電力系統の事故検出装置
JPH0121687B2 (ja)
JPS6115520A (ja) 2線故障保護継電器
JP2642349B2 (ja) 送電線保護継電装置
JPS6138364Y2 (ja)
JPH05252645A (ja) 送電線保護継電装置
JPH03245721A (ja) 回路しゃ断器
JP2004032859A (ja) 距離リレ−方式及び距離リレ−装置
JPS61248330A (ja) ヒユ−ズ断検出装置
JPS6147048B2 (ja)
JPH0247168B2 (ja)
JPH11252781A (ja) ディジタル形保護継電器
JPH0113302B2 (ja)
JPH023374B2 (ja)
JPH0216651B2 (ja)
JPS6074924A (ja) 変圧器保護用比率差動継電器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080426

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100426

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110426

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees