JP3301134B2 - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

Info

Publication number
JP3301134B2
JP3301134B2 JP35276492A JP35276492A JP3301134B2 JP 3301134 B2 JP3301134 B2 JP 3301134B2 JP 35276492 A JP35276492 A JP 35276492A JP 35276492 A JP35276492 A JP 35276492A JP 3301134 B2 JP3301134 B2 JP 3301134B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical disk
film
reflective film
light
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35276492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06150370A (ja
Inventor
信之 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP35276492A priority Critical patent/JP3301134B2/ja
Publication of JPH06150370A publication Critical patent/JPH06150370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3301134B2 publication Critical patent/JP3301134B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、楽音信号、映像信号、
データ信号(例えばコンピュータの制御プログラムや参
照データ等のコンピュータデータ)等の情報信号が光学
的に読取り可能に記録された光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを介して情報信号の記
録及び/又は再生が行われる円盤状の記録媒体(以下、
単に光ディスクと記す)としては、いわゆるコンパクト
ディスクと呼ばれる再生専用型の光ディスクと、再生の
みならず情報信号の記録及び消去が可能な記録可能型の
光ディスクがある。
【0003】再生専用型の光ディスクは、図4に示すよ
うに、記録された情報信号に基づいて、表面に凹凸状の
記録パターン101が形成されたディスク基板102
と、このディスク基板102の上記記録パターン101
上に薄膜形成される反射膜103と、この反射膜103
を保護する保護膜104から構成されている。なお、図
において、反射膜103は、説明の便宜上、その厚みが
強調されているが、実際には、拡大図に示すように、記
録パターン101の凹凸に沿って薄膜に形成される。
【0004】上記ディスク基板102は、例えばポリカ
ーボネート、PMMA等の光透過性を有する合成樹脂
を、記録すべき情報信号に基づいて凹凸パターン101
が形成されたスタンパが取り付けられた射出成形機に射
出することにより成形される。即ち、スタンパの上記凹
凸パターン101を、この射出成形機のキャビティ内に
上記合成樹脂を射出することにより、この合成樹脂の一
方の面側に上記スタンパの凹凸パターン101が転写さ
れて、上記ディスク基板102が作製されることにな
る。
【0005】その他の方法としては、光透過性の合成樹
脂を用いる代わりに、平坦なガラス基板の一方の面に、
紫外線硬化型樹脂を塗布し、この樹脂に、記録すべき情
報信号に基づいて凹凸パターン101が形成されたスタ
ンパを圧着した状態で、ガラス基板側より紫外線を照射
することによって、ガラス基板上に塗布された紫外線硬
化型樹脂を硬化させた後、スタンパを剥離してスタンパ
の凹凸パターン101をガラス基板上に塗布された紫外
線硬化型樹脂に転写することによって、ディスク基板1
02を作製する方法もある。
【0006】一般的には、コストの問題から、上述の前
者による方法、即ち光透過性を有する合成樹脂を用いて
形成されたディスク基板102が用いられる。
【0007】そして、上記ディスク基板102の記録パ
ターン101が形成されている面上に、反射膜103が
薄膜形成される。この反射膜103としては、Al、A
u等が用いられるが、一般的には、コストの問題からA
lが用いられる。このAlをソース(蒸発源)としてデ
ィスク基板102の一方の面に設けられた記録パターン
101を被覆するように、蒸着、もしくはスパッタリン
グによって、薄膜状の反射膜103が形成される。
【0008】このようにして、表面に反射膜103が薄
膜形成されたディスク基板102上に、反射膜103を
保護する保護膜104が形成される。この保護膜104
は、紫外線硬化型樹脂を用いて形成される。即ち、上記
反射膜103の例えば内周側の所定位置に紫外線硬化型
樹脂を滴下し、この滴下している状態でディスク基板1
02を既知の回転駆動手段によって、高速に回転させ
る。このとき、回転に伴う遠心力によって、紫外線硬化
型樹脂がディスク基板102の外周方向に薄膜状に延伸
し、反射膜103上に上記紫外線硬化型樹脂による保護
膜104が形成され、図4で示す光ディスクが作製され
る。
【0009】これに対して、上記記録可能型の光ディス
クには、相変化型の光記録材料を用いた光ディスクや垂
直磁気記録材料を用いた光磁気ディスク等が知られてい
る。この光磁気ディスクは、図示しないが、光ビームを
ガイドするための案内溝が一方の面に形成され、光透過
性を有するポリカーボネートやPMMA等のような合成
樹脂材料ディスク基板と、上記案内溝を覆うように形成
されたTe、Fe、Co等の垂直磁気記録材料からなる
記録層と、この記録層を保護することを目的として上記
記録層を被覆するように形成された保護層とにより形成
されている。
【0010】これらの光ディスクや光磁気ディスクを再
生する方法は、前者の再生専用型の光ディスクの場合に
は、レーザ光源からの光ビームをディスク基板側より、
対物レンズで集束した状態で照射し、光ディスクの反射
膜によって反射された光ビームの、上記光ディスクの位
相ピットによる回折を利用して再生専用型の光ディスク
に記録された情報信号の再生信号を得ることができる。
【0011】また、後者の記録可能型の光ディスク(特
に、光磁気ディスク)の場合には、上記再生専用型の光
ディスクと同様にして、レーザ光源からの光ビームをデ
ィスク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射
し、光ディスクの記録層によって反射された光ビーム中
のカー回転角を検出することによって、光磁気ディスク
に記録された情報信号の再生信号を得ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記光
ディスクと、光磁気ディスクとでは、再生時におけるレ
ーザ光の反射率の違いが問題となる。即ち、一般に、光
ディスクは、AlやAu等の反射膜が存在することから
光反射率が高く(70%以上)、光磁気ディスクは、反
射率が低い(15〜30%)ため、それぞれの反射率に
応じてディスクに照射する光学ピックアップのレーザの
出力を最適のレベルに設定する必要があり、また、サー
ボ系のゲインを最適な値に設定する必要がある。
【0013】このことから、光ディスク及び光磁気ディ
スクに応じた再生回路並びにレーザ出力回路及びサーボ
系のゲイン設定回路等を組み込み、更に、反射率の相違
によって、再生もしくは記録回路の切り換え、光学ピッ
クアップのレーザ出力回路及びサーボ系のゲインの切り
換え等を行う必要がある。従って、従来においては、信
号処理回路の回路構成が複雑になり、再生装置等の小型
化に限界が生じるという問題がある。
【0014】また、光ディスクは、反射膜103として
のAlを保護するために合成樹脂による保護膜104が
形成されるが、経時変化によって、ディスク基板102
と保護膜104との間から空気中の湿気が光ディスク内
に侵入して反射膜103が酸化するという問題がある。
反射膜103としてのAlが酸化すると、透明性を有す
るAl23に変化するため、反射膜103として機能し
なくなる。
【0015】また、反射膜103は金属であるのに対し
て、保護膜104は、上述のように、合成樹脂から形成
されているため、保護膜104が、反射膜103より剥
離し易いという問題がある。
【0016】また、光ディスクの製造工程は、上述のよ
うに、射出成形機によるディスク基板102の作製工
程、ディスク基板102への反射膜103の薄膜形成工
程及び反射膜103上への保護膜104の形成工程が必
要で、特に、反射膜103が金属膜で、保護膜104が
合成樹脂膜であることから、当然、金属膜を成膜するた
めの装置(例えばスパッタ装置等)と合成樹脂膜を成膜
する装置(例えばスピン式塗布装置等)が必要となり、
その分、製造工程も複雑になる。
【0017】しかも、表面に反射膜103が形成された
ディスク基板102を装置間で移動(搬送)させる必要
があり、その搬送過程において、ディスク基板102に
ゴミ等が付着して製造不良を引き起こし、光ディスクの
歩留り低下をもたらすという問題がある。
【0018】ところで、最近、図5に示すように、上記
反射膜103としてステンレス材料を用いるという技術
が提案されている。この場合、合成樹脂による保護膜1
04の形成工程が不要となるため、製造工程の簡略化を
図ることができ、また、耐食性を有することから汚染等
の心配もなくなる。
【0019】しかし、反射膜103としてステンレス材
料を用いた場合、以下のような問題が生じる。即ち、通
常の成膜時間でスパッタリングを行って、ステンレスに
よる反射膜103を成膜すると、その光反射率は、60
%以下であり、光ディスクの反射膜103として必要な
光反射率(70%以上)を得ることができない。
【0020】また、成膜方法として、通常、スパッタリ
ング法が用いられるが、このスパッタリング法は、成膜
される膜の膜厚にばらつきが生じ易いことから、膜厚に
よって光反射率が変化するようなステンレス材料をスパ
ッタリング法によって成膜する場合、反射膜103の光
反射率をある範囲内に収まるように制御することが困難
であり、光ディスクの再現性が悪くなるという問題があ
る。
【0021】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、光ディスク及び光磁気
ディスクの再生系(レーザ出力回路やサーボ系のゲイン
設定回路等)を共通化することができ、信号処理回路の
簡略化、ひいては再生装置の小型化を促進させることが
できる光ディスクを提供することにある。
【0022】また、本発明は、合成樹脂による保護膜の
形成を省略して製造工程の簡略化及び製造コストの低廉
化を図ることができると共に、廉価で、かつ経時変化に
対して強い光ディスクを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録される情
報信号に基づいて凹凸パターン2が形成された透明基板
1を有する光ディスクDにおいて、透明基板1に光吸収
材料を混入し、また、この透明基板1の凹凸パターン2
上に直接耐食性を有する反射膜3を成膜して構成する。
【0024】この場合、透明基板1を、ポリカーボネー
トにて形成し、上記光吸収材料の混入割合として、ポリ
カーボネート100重量部に対し、アンスラキノン系赤
外吸収染料が0.005〜0.009重量部、ペリノン
系赤染料が0.001〜0.002重量部、アンスラキ
ノン系青染料が0.003〜0.005重量部とする。
また、耐食性を有する反射膜3としてステンレスを用い
ることができる。
【0025】本発明に係る光ディスクDは、透明基板
に、光吸収材料を混入させるようにしたので、光学ピッ
クアップから出射されたレーザ光の光反射率が低下す
る。このとき、光吸収材料として、ポリカーボネート1
00重量部に対し、アンスラキノン系赤外吸収染料が
0.005〜0.009重量部、ペリノン系赤染料が
0.001〜0.002重量部、アンスラキノン系青染
料が0.003〜0.005重量部の割合で混入するこ
とにより、透明基板は、波長領域が400.0nmを超
えて840.0nm以下のレーザ光に対して、光透過率
が60(%T)以上で70(%T)以下となる。また、
透明基板を透過して入射され反射膜から反射される波長
領域が400.0nmを超えて840.0nm以下のレ
ーザ光の反射率は、15%〜25%となる。
【0026】
【作用】本発明に係る光ディスクは、光反射率の違いに
伴う各ディスクに応じた再生回路の組み込みやレーザ出
力回路及びサーボ系のゲイン設定回路等の組み込み、並
びに反射率の相違によって、再生回路の切り換え、光学
ピックアップのレーザ出力回路及びサーボ系のゲインの
切り換え等を行う必要性を回避し、再生回路やサーボ系
のゲイン設定回路等を共通化することが可能となる。そ
の結果、信号処理回路の回路構成の簡略化を達成させる
ことができ、再生装置自体の構造の小型化を実現させる
ことができる。
【0027】また、反射膜3として、耐食性を有する金
属を用いたので、空気中の湿気等によって、反射膜3が
汚染するという心配がなくなる。特に、上記反射膜3と
して、ステンレスを用いれば、このステンレスは、透明
基板1との密着性が良好であるため、上記耐食性とも相
俟って、この反射膜3上に合成樹脂による保護膜を形成
する必要がなくなる。その結果、光ディスクDを製造す
る上での製造工程の簡略化、及び製造コストの低廉化を
有効に図ることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明に係る光ディスクを再生専用の
光ディスクに適用した実施例(以下、単に実施例に係る
光ディスクと記す)を図1〜図3を参照しながら説明す
る。
【0029】この実施例に係る光ディスクDは、図1に
示すように、例えば外径が64mmの円板状に形成され
ており、楽音信号、映像信号もしくはデータ信号(例え
ばコンピュータの制御プログラムや参照データ等のコン
ピュータデータ)等の情報信号が光学的に読取り可能な
ように記録されている。
【0030】即ち、この光ディスクDは、図示するよう
に、例えばポリカーボネートの光透過性を有する合成樹
脂材料によって形成されたディスク基板1を有し、この
ディスク基板1の一方の面に、上記情報信号に応じた凹
凸(ピット)による記録パターン2(拡大図参照)が形
成されている。
【0031】そして、本実施例においては、上記ディス
ク基板1の記録パターン2が形成されている面に、直接
上記記録パターン2を被覆するように、例えばステンレ
ス材料(Fe−Ni−Co合金)による反射膜3が形成
されて構成されている。このステンレス材料としては、
SUS303、SUS304等を用いることができる。
【0032】更に、本実施例に係る光ディスクDにおい
ては、ディスク基板1を作製する際、このディスク基板
1の主成分であるポリカーボネート中に、光吸収材料を
混入混合して、これを例えば射出成形によって作製す
る。本実施例では、この光吸収材料として、アンスラキ
ノン系赤外吸収染料、ペリノン系赤染料及びアンスラキ
ノン系青染料を用いた。
【0033】各染料の混入割合は、上記ステンレス材料
による反射膜3の光反射率によって異なるが、一般に、
上記ステンレス材料による反射膜3の光反射率は、その
膜厚を十分厚くした場合、約60%程度であるから、こ
の反射率をだいたい15〜25%まで低下させるように
上記混入割合を調整する。
【0034】本実施例では、ポリカーボネート100重
量%に対して、アンスラキノン系赤外吸収染料が0.0
05〜0.009重量部、ペリノン系赤染料が0.00
1〜0.002重量部、アンスラキノン系青染料が0.
003〜0.005重量部とした。
【0035】ここで、この光吸収材料を混入したポリカ
ーボネートによるディスク基板1の、波長の変化に対す
る光透過率の特性を図3に示し、この特性図に基づい
て、波長300.0nmから900.0nmまで、2
0.0nmずつプロットしたときの光透過率の変化を表
1に示す。ここで、波長780.0nmは光学ピックア
ップで用いられる半導体レーザから出射されるレーザ光
の波長であり、波長680.0nmは、ガスレーザ光源
から出射されるガスレーザ光の波長である。また、波長
520.0nmは、高周波レーザ光源から出射されるレ
ーザ光の波長である。
【0036】
【表1】
【0037】上記特性図及び表1から、本実施例に係る
ディスク基板1は、レーザ光の波長領域(440.0〜
840nm)に対して、ほぼ一定の光透過率を有してい
ることがわかる。
【0038】この実施例に係る光ディスクDによれば、
ディスク基板1に、光吸収材料を混入させるようにした
ので、光学ピックアップから出射されたレーザ光の光反
射率が低下する。特に、光吸収材料として、ディスク基
板1の主成分であるポリカーボネート100重量部に対
し、アンスラキノン系赤外吸収染料が0.005〜0.
009重量部、ペリノン系赤染料が0.001〜0.0
02重量部、アンスラキノン系青染料が0.003〜
0.005重量部の割合で混入することにより、光ディ
スクDの光反射率が、15〜25%となり、光磁気ディ
スクの光反射率(15〜30%)とほぼ同等となる。
【0039】従って、光反射率の違いに伴う各ディスク
に応じた再生回路の組み込みやレーザ出力回路及びサー
ボ系のゲイン設定回路等の組み込み、並びに反射率の相
違によって、再生回路の切り換え、光学ピックアップの
レーザ出力回路及びサーボ系のゲインの切り換え等を行
う必要がなくなり、再生回路やサーボ系のゲイン設定回
路等を共通化することが可能となる。その結果、信号処
理回路の回路構成の簡略化を達成させることができ、再
生装置自体の構造の小型化を実現させることができる。
【0040】また、反射膜3として、耐食性を有する金
属を用いたので、空気中の湿気等によって、反射膜3が
汚染するという心配がなくなる。特に、上記反射膜3と
して、ステンレス材料を用いれば、このステンレス材料
は、ディスク基板1との密着性が良好であるため、上記
耐食性とも相俟って、この反射膜3上に合成樹脂による
保護膜を形成する必要がなくなる。その結果、光ディス
クDを製造する上での製造工程の簡略化、及び製造コス
トの低廉化を有効に図ることができる。また、ステンレ
ス材料は、Alよりも安価であるため、材料費の点から
もコストの低廉化に有利となる。
【0041】ここで、2つの実験例を示す。第1の実験
例は、上記実施例による光ディスクD(実施例)と、図
4で示す従来例に係る光ディスク(比較例)の各種汚染
源による汚染の程度をみたものである。その結果を表2
に示す。
【0042】実施例は、ディスク基板1にステンレス材
料(SUS304)による反射膜3を成膜したものであ
り、この実施例には、保護膜は設けていない。比較例
は、ポリカーボネートからなるディスク基板102に反
射膜103としてAlを成膜し、その状態で、紫外線硬
化型アクリル系保護コート剤をスピンコーティングした
のち、紫外線を照射して、上記コート剤を硬化させて保
護膜104を形成したものである。
【0043】
【表2】
【0044】なお、反射率については、実施例の場合、
水道水もしくは食塩水に浸した状態で100℃で煮沸し
たのちでも変化はなかった。
【0045】次に、第2の実験例は、上記実施例に係る
光ディスクDと比較例に係る光ディスクとの密着力をみ
たものであり、まず、実施例においては、反射膜3上に
セロハンテープ(商標)やいわゆるガムテープを貼着
し、剥離する実験を行ったところ、剥離は生じなかっ
た。一方、比較例においては、保護膜104上にセロハ
ンテープ(商標)やいわゆるガムテープを貼着し、同様
に剥離する実験を行ったところ、剥離が生じた。
【0046】このように、反射膜3としてステンレス材
料を用いることにより、ディスク基板1からの反射膜3
の剥離は生じず、しかも、各種汚染源に対し、反射膜3
が汚染するということがなく、反射膜3による光反射率
は一定に保たれる。
【0047】次に、この本実施例に係る光ディスクDの
製造方法を図2の工程ブロック図も参照しながら説明す
る。
【0048】まず、一方の面に情報信号に応じた凹凸パ
ターン2が形成されたスタンパが取り付けられた射出成
形機11のキャビティ内に、光透過性を有する合成樹脂
材料、例えばポリカーボネートと、上記光吸収材料とが
混入された原料を射出して、この原料(ポリカーボネー
ト+光吸収材料)によるディスク基板1を成形する。こ
のディスク基板1の一方の面には、上記スタンパの凹凸
パターン2が、上記射出成形によって転写されている。
【0049】その後、上記ディスク基板1を搬送機12
によって、成膜装置であるスパッタ装置13に搬送す
る。このスパッタ装置13、特に、真空容器で構成され
た成膜室内には、ターゲットとしてステンレス材料が用
いられ、このターゲットは、搬送されたディスク基板1
の一方の面と対向するように配設されている。
【0050】そして、ターゲットとディスク基板1との
間に直流のスパッタ電圧が供給されて、ターゲットとし
てのステンレス材料が、例えばアルゴンガス雰囲気中
で、スパッタされ、ディスク基板1の一方の面に析出
し、ステンレス材料による反射膜3が成膜される。この
時点で、本実施例に係る光ディスクDが完成する。この
場合、スパッタ装置13による成膜に係る条件及び制御
は、反射膜3の光反射率が、膜厚に関係のないレベルの
60%程度でよいため、精度の高い膜厚制御を行う必要
はなく、十分に膜厚を厚くしてよい。
【0051】このように、反射膜3の光反射率をほぼ6
0%程度を基準として作製するため、スパッタ装置13
による成膜時、困難な成膜制御を行う必要がなく、簡単
に反射膜3を形成することができる。
【0052】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光ディスク
によれば、透明基板に光吸収材料を混入したので、光デ
ィスク及び光磁気ディスクの再生系(レーザ出力回路や
サーボ系のゲイン設定回路等)を共通化することがで
き、信号処理回路の簡略化、延いては再生装置の小型化
を促進させることができる。
【0053】また、合成樹脂による保護膜の形成を省略
して製造工程の簡略化及び製造コストの低廉化を図るこ
とができると共に、廉価で、かつ経時変化によって汚染
されるということがなく、信頼性の向上及び製品として
の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクを再生専用型の光ディ
スクに適用した例を示す断面図である。
【図2】上記光ディスクの製造方法の流れを示す工程ブ
ロック図である。
【図3】上記ディスク基板の波長に対する光透過率の変
化を示す特性図である。
【図4】従来の光ディスクの一例を示す断面図である。
【図5】本発明に先行する光ディスクの一例を示す断面
図である。
【符号の説明】 D 光ディスク、 1 ディスク基板、 2 記録パタ
ーン(凹凸パターン)、 3 反射膜。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−60422(JP,A) 特開 平3−198224(JP,A) 特開 平3−41640(JP,A) 特開 平2−312023(JP,A) 特開 平2−33742(JP,A) 特開 平1−102505(JP,A) 特開 昭63−9040(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/24 G11B 11/105

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録される情報信号に基づいて凹凸パタ
    ーンが形成されたポリカーボネート製の透明基板を有
    し、 上記凹凸パターン上に直接耐食性を有する反射膜が成膜
    されてなり、 上記透明基板は、ポリカーボネートに光吸収材料が混入
    され、上記光吸収材料の混入割合は、ポリカーボネート
    100重量部に対し、アンスラキノン系赤外吸収染料が
    0.005〜0.009重量部、ペリノン系赤染料が
    0.001〜0.002重量部、アンスラキノン系青染
    料が0.003〜0.005重量部の割合であり、 波長領域が400.0nmを超えて840.0nm以下
    のレーザ光に対して、光透過率が60(%T)以上で7
    0(%T)以下であり、上記反射膜からの反射率が15
    %〜25%とされたことを特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】 上記耐食性を有する反射膜が、ステンレ
    スにより形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の光ディスク。
JP35276492A 1992-10-30 1992-10-30 光ディスク Expired - Fee Related JP3301134B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35276492A JP3301134B2 (ja) 1992-10-30 1992-10-30 光ディスク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35276492A JP3301134B2 (ja) 1992-10-30 1992-10-30 光ディスク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06150370A JPH06150370A (ja) 1994-05-31
JP3301134B2 true JP3301134B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=18426286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35276492A Expired - Fee Related JP3301134B2 (ja) 1992-10-30 1992-10-30 光ディスク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3301134B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06150370A (ja) 1994-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4414650A (en) Magneto-optic memory element
US8191087B2 (en) Optical disk and method of manufacturing the same
JPH06101139B2 (ja) 両面光学記録媒体
US5648197A (en) Optical disk
JPH11500253A (ja) 二重情報層を有する光記録媒体
JPH0589517A (ja) 光デイスク
EP1103962A2 (en) Optical recording medium having an organic recording layer
JPH09320117A (ja) 光ディスク
JPH0644608A (ja) 光情報記録媒体
JP3301134B2 (ja) 光ディスク
JP3537701B2 (ja) 光学記録媒体、光学記録媒体の製造方法、および、光学記録媒体の製造装置
JPH0547044A (ja) 追記型光デイスク
JPH0827979B2 (ja) 光情報記録媒体
JPH05159394A (ja) 光ディスクの製造方法
JPS59210547A (ja) 光メモリ素子の製造方法
JPH09320115A (ja) 光ディスク
JPS60243836A (ja) 光学情報担体デイスク
JPH05234129A (ja) 光記録媒体
JPH10188348A (ja) 情報記録媒体
JPH0689474A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JPH05250728A (ja) 光ディスク
JPH06124488A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JPH07176094A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JPH02152033A (ja) 光ディスク
JPH02177028A (ja) 光情報記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020326

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees