JP3300275B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

パチンコ遊技機

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JP3300275B2
JP3300275B2 JP09612598A JP9612598A JP3300275B2 JP 3300275 B2 JP3300275 B2 JP 3300275B2 JP 09612598 A JP09612598 A JP 09612598A JP 9612598 A JP9612598 A JP 9612598A JP 3300275 B2 JP3300275 B2 JP 3300275B2
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吉平 新山
広司 伊東
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可変表示ゲームを
行うための可変表示ゲーム器と、該可変表示ゲーム器を
作動させるための特定入賞部を備えるとともに、前記可
変表示ゲームの結果に基づいて、特定入賞部に入賞した
遊技球を特別権利状態を発生させる通過検出スイッチに
通過させる放出路又は通過検出スイッチを通過しない放
出路の何れかに振り分けるための回転体を備えた特定入
賞装置と、特別権利状態の発生中における始動入賞口へ
の遊技球の入賞に基づき、可動翼片を開成して遊技者に
利益を与える変動入賞装置と、前記可変表示ゲーム器、
特定入賞装置、変動入賞装置の制御を行う役物制御装置
と、を備えたパチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、パチンコ遊技機において、遊
技盤に対して弾発された遊技球が遊技盤の所要部位に配
設された特別入賞口へ入賞したことに基づき特別権利状
態を発生するとともに、該特別権利状態の発生中に遊技
球が始動入賞口へ入賞したことに基づき変動入賞装置
開閉翼片を開成して遊技者に利益を与えるようにしたも
のが提案されている。
【0003】この種のパチンコ遊技機においては、役物
装置の内部に特別入賞口と一般入賞口を備え、役物装置
内部へ流入した遊技球が内部の入賞空間を流下して該特
別入賞口或いは一般入賞口の何れかに入賞するように構
成されていた。
【0004】このような構成にすることにより、遊技球
の入賞箇所に応じて遊技球獲得のチャンスを付与すると
いったパチンコ遊技機本来の遊技性を高めるとともに、
特別権利状態の発生を遊技球の入賞により確実に発生さ
せるようにしていた。そして、遊技店と遊技者との利益
バランスのとれた特別権利状態の発生率にすることが望
まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の特別権
利状態の発生は、役物装置内部の入賞空間を流下した遊
技球が特別入賞口への入賞という一瞬の状態で決定され
ていたため、遊技者の興趣が最も集中する特別権利状態
の発生に対して、存分に期待感や興奮を高められるもの
ではなかった。
【0006】また、従来の特別権利状態の発生率は、役
物装置内の特別入賞口への遊技球の入賞率により決定さ
れていた。即ち、特別権利状態の発生率を設定するため
には、役物装置内の構造等の物理的な要因により設定し
なければならず、入賞空間における遊技球の流下棚の傾
斜や特別入賞口と一般入賞口の配置関係や大きさ等を微
妙に調整する必要があり、目的とする特別権利状態の発
生率に設定することが困難であった。そのため、各パチ
ンコ遊技機毎に特別入賞口への入賞率にバラツキが出る
ことが多く、全てのパチンコ遊技機において等しい値の
入賞率を出すことが困難であった。
【0007】また、特別入賞口への入賞率を1度設定す
ると、その入賞率を変更することが困難であり、例え
ば、その役物装置を他の特別権利状態の発生率の異なる
パチンコ遊技機に流用することが困難であった。
【0008】この発明は、上記課題を解決するために成
されたもので、特別権利状態が発生するまでの遊技ステ
ップを多くして段階的に遊技を楽しめるような興趣の高
い遊技内容にし、遊技球の入賞により特別権利状態を確
実に発生させるといったパチンコ遊技機本来の遊技性を
保持しつつ、特別権利状態の発生率を目的とする値に正
確かつ確実に設定できるパチンコ遊技機を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、特別権利状態を発生させるか否かの可
変表示ゲームを行うための可変表示ゲーム器と、前記可
変表示ゲーム器を作動させるための特定入賞部を備える
とともに、可変表示ゲームの結果に基づいて、特定入賞
部に入賞した遊技球を特別権利状態を発生させる通過検
出スイッチに通過させる放出路又は通過検出スイッチを
通過しない放出路の何れかに振り分けるための回転体を
備えた特定入賞装置と、前記特定入賞装置により発生さ
れた特別権利状態の発生中における始動入賞口への遊技
球の入賞に基づき、可動翼片を開成して遊技者に利益を
与える変動入賞装置と、前記可変表示ゲーム器、特定入
賞装置、変動入賞装置の制御を行う役物制御装置と、を
備え、前記役物制御装置は、前記可変表示ゲーム器の可
変表示ゲームにおける停止図柄が当たりであることによ
って特別権利状態の発生に対する有効期間を開始すると
ともに該有効期間中における前記通過検出スイッチへの
遊技球の通過を特別権利状態の発生に対して有効にし、
前記有効期間は、停止図柄が当たりの場合に、前記有効
期間内に遊技球が前記通過検出スイッチを通過するよう
に設定されていることを特徴としている。
【0010】この発明によれば、特定入賞部への遊技球
の入賞に基づいて可変表示ゲーム器により可変表示ゲー
ムを行わせ、該可変表示ゲームの結果に基づいて、特定
入賞部に入賞した遊技球を特別権利状態を発生させる通
過検出スイッチに通過させる放出路又は通過検出スイッ
チを通過しない放出路の何れかに回転体によって振り分
けられることにより、特別権利状態が発生するまでに異
なる複数の遊技ステップを経ることとなり、特別権利状
態の発生するまでの過程を存分に楽しめ、期待感や喜び
を十分に高めることができる。
【0011】また、特別入賞口への遊技球の入賞によ
り、確実に、特別権利状態を発生させることができると
ともに、特別権利状態の発生確率を、可変表示装置の可
変表示における特別表示態様の発生確率により、電子的
に設定することが可能となり、特別権利状態の発生確率
を、目的とする値に、簡単かつ確実に設定することが可
能となる。更に、役物制御装置が、可変表示ゲーム器の
可変表示ゲームにおける停止図柄が当たりであることに
よって特別権利状態の発生に対する有効期間を開始する
とともに該有効期間中における通過検出スイッチへの遊
技球の通過を特別権利状態の発生に対して有効にし、該
有効期間は、停止図柄が当たりの場合に、該有効期間内
に遊技球が前記通過検出スイッチを通過するように設定
したことにより、例えば、特別表示態様が発生していな
い期間に、不正に特別入賞口へ遊技球を入賞させるよう
な不正行為が防止可能となる。
【0012】
【実施の形態】(第1実施の形態) 以下、本発明に係るパチンコ遊技機の第1の実施の形態
を添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この第
1実施の形態のパチンコ遊技機1の遊技盤3前面の構成
例を示すもので、遊技盤3の前面には、図外の操作ハン
ドルにより駆動される打球発射装置(図示省略)によっ
て発射された打球を遊技盤3の上方部まで案内するガイ
ドレール2が配設され、遊技盤3の前面のガイドレール
2とガラス板(図示省略)とによって囲まれた空間に遊
技領域4が設けられている。
【0013】この遊技領域4の中央部には特別入賞装置
10が設置され、該特別入賞装置10の下方には変動入
賞装置50が設置されている。又、特別入賞装置10の
上部には天入賞口5が設けられ、一方、変動入賞装置5
0の左右両側部には固定式の一般入賞口9,9が設けら
れている。
【0014】また、遊技盤3の前記特別入賞装置10左
側には補助変動入賞装置60が設置され、右側には一般
入賞口7が設置されている。これら補助変動入賞装置6
0及び一般入賞口7は共に、詳細は後述する「特別権利
状態」発生中に、「特別遊技状態」を開始させるための
始動入賞口(特別遊技発生装置)として機能する。
【0015】上記補助変動入賞装置60の直上位置に
は、補助可変表示ゲームを開始させるための特定ゲート
6が設けられている。このゲート6は、詳細は後述する
ように、その内部を遊技球が通過することを条件に該装
置60に設けられた補助可変表示ゲーム器63(図10
参照)による補助可変表示ゲームを開始させるために設
けられ、この補助可変表示ゲームの結果に応じて補助変
動入賞装置60の可動部材62,62の開閉動作が行わ
れるようになっている。更に、上記変動入賞装置50の
左右両側の斜め上方には一般入賞口8,8が設置されて
いる。
【0016】このように遊技盤3に設置された各種入賞
口/入賞装置のうち、上記特別入賞装置10は後述の役
物制御装置600と協働して、「特別権利状態」を発生
させるための特別権利予備状態発生手段として機能する
ものであり、当該入賞装置10の入賞球流路の上流に
は、該装置10内に入賞した遊技球を検出する特定入賞
スイッチSW3が設置されている。
【0017】また、該特別入賞装置10の前面中央部に
は、ドットマトリクス型の可変表示ゲーム器109が設
置されており、該ゲーム器109は後述するように上記
スイッチSW3から遊技球の入賞を表す検出信号が出力
されたときに可変表示ゲームを行うようになっている。
【0018】また、特別入賞装置10の内部には、該装
置10に入賞した遊技球を、その内部に収納して回転処
理する回転入賞処理部140が設置されている。この回
転入賞処理部140は、3つの入賞口101〜103を
有する回転体141を具えており、該回転体141は、
役物制御装置600からの指令信号に基て常時回転さ
れ、特別入賞装置10内に入賞した遊技球を上記3つの
入賞口101〜103のうち何れかに振り分けてその内
部更には図示省略の入賞球処理部に流入させる(図7参
照)。
【0019】このように構成された特別入賞装置10
は、詳細は後述するように、その内部に流入した遊技球
を上記特定入賞スイッチSW3にて検出、これを条件に
可変表示ゲーム器109による可変表示ゲームを開始さ
せる。この可変表示ゲームが行われているときに上記入
賞した遊技球が、装置10内の回転体141に設けられ
た3つの入賞口(第1の入賞口101、第2の入賞口1
02、第3の入賞口103)のうち所定の入賞口(実施
の形態では、後述のように遊技状態に応じて第1の入賞
口または第2の入賞口に切り換えられる)に入賞したこ
とを条件に、可変表示ゲームを停止させるようになって
いる。そして、このゲーム結果が所定の態様(例えば、
可変表示ゲームが数値を表示するタイプのものであると
きには該ゲーム結果が表される数値が「3」又は「7」
となったとき)に「特別権利状態」を発生させるように
なっている。
【0020】ここで「特別権利状態」とは、遊技者に多
くの賞品球獲得のチャンスを与える遊技状態(特別遊技
状態)を発生可能にする有利な権利が与えられる遊技状
態を云い、この「特別権利状態」が保持されているとき
に遊技球が所定の始動入賞口(本実施の形態では、補助
変動入賞装置60と始動入賞口7)に入賞したことを条
件として「特別遊技状態」が発生される。
【0021】そして「特別権利状態」が一旦発生すると
上記始動入賞口60,7への遊技球の入賞を条件とし
て、最高16回「特別遊技状態」が発生可能となる。ま
た、一旦発生した「特別権利状態」は、通常、該権利状
態発生中に始動入賞口に16個の遊技球が入賞するか、
或は、「特別権利状態」発生中に更に特別権利状態発生
条件(上記可変表示ゲームの結果が「当り」となったと
き)が成立したときに終了する。しかしながら、本発明
のパチンコ遊技機においては、詳細は後述するように
「特別権利状態」発生中に上記特別権利状態発生条件が
成立しないようになっているため、特別権利状態が終了
する条件は、前者のものに限られている。
【0022】ここで上述の「特別遊技状態」とは、後述
する変動入賞装置50の扉部材(大入賞口)52を所定
期間に亘って開放する遊技を云い、該遊技状態は、上記
所定時間が経過するか、或は開放中に遊技球が所定個数
(例えば10個)大入賞口52内に入賞したときに終了
するようになっている。
【0023】遊技盤3の中央に設置された前記特別入賞
装置10には、図2に示すように、遊技状態に応じてそ
の点灯/消灯が制御される第1〜第6の装飾用表示器
(LED/ランプ)161〜166が所定の位置に設置
されている(後述の図3、図8参照)。このうち第1の
表示器161は複数(本実施の形態では5個)の装飾L
EDよりなり、詳細は後述するように「特別権利状態」
が発生中であることを表示するために設けられるもの
で、「特別権利状態」発生時に、扇型に設置された5個
のLEDが右から左、又はその逆に、流れるようにその
点滅制御が行われる。
【0024】また、第2の表示器162は3個の装飾L
ED162a〜162cよりなり、これも後述するよう
に「特別権利状態」を発生させるための遊技条件(可変
表示ゲームの図柄変動を停止させてその結果を確定する
条件)が、回転入賞処理部140の何れの入賞口(第1
の入賞口101、第2の入賞口102の何れか)に遊技
球が入賞したときに成立するのかを、遊技者に告知する
ものである。尚、本実施の形態では3個の装飾LEDの
内、真中のLED162bが点灯しているときには第1
の入賞口101に遊技球が入賞したときに可変表示ゲー
ムを停止させ、両サイドのLED162a,162c点
灯しているときには第2の入賞口102に遊技球が入賞
したときに可変表示ゲームを停止させて、ゲーム結果を
確定するようになっている。
【0025】また、第3の表示器163は4個の装飾ラ
ンプよりなり特別入賞装置10の左右両側奥部に1対宛
設置されている。この第3の表示器163は詳細は後述
するように「特別権利状態」の発生中又は、上記第2の
入賞口102への遊技球の入賞が可変表示ゲームの停止
条件となっているときに(後述のように第1の入賞口へ
の遊技球の入賞確率よりも第2の入賞口への入賞確率の
方が高いため、該入賞口102が有効となっているとき
「特別権利状態」が発生し易くなっている)点灯され、
これによってパチンコ遊技が遊技者にとって比較的有利
な状態となっていることが遊技者に知らされる。
【0026】また、特別入賞装置10に設置された他の
装飾ランプ/LED(第4〜第6の表示器164〜16
6)は、その他、各種遊技状態の変化に伴って種々その
点滅状態が変化するように構成され、これらの点滅によ
ってパチンコ遊技の興趣が高められるようになってい
る。
【0027】遊技盤3の中央下部に設置された変動入賞
装置50は、上記特別入賞装置10の遊技状態の変化に
応じて、即ち、「特別権利状態」発生中に上述の始動入
賞口60,7に遊技球が入賞したことを条件に、その中
央に設けられた大入賞口52が所定期間に亘って開状態
に変換される(「特別遊技状態」の発生)ものである。
この大入賞口52の開成によって遊技者に多くの賞品球
獲得のチャンスが与えられることとなる。
【0028】この変動入賞装置50の中央部には上述し
た「特別権利状態」中に始動入賞口60,7に入賞した
遊技球の数と、「特別権利状態」中に実際に発生した
「特別遊技状態」の発生回数(サイクル数)とを表示す
る7セグメント型数値表示部を2個具える特別遊技状態
表示器53(該表示器の左側の表示部53aに始動入賞
口に入賞した遊技球の数が、右側の表示部53bに実際
に行われた特別遊技状態の発生回数(サイクル数)が表
示される)が設置されている。
【0029】また、変動入賞装置50の上記数値表示器
53の左右両側には、10個のLEDからなる入賞個数
表示LED54が左右5個宛設けられている。この入賞
個数表示LEDは、1回の大入賞口52の開閉中(1サ
イクルの「特別遊技状態」変換中)に該入賞口52に入
賞した遊技球の数をその点灯個数にて表示するものであ
る。
【0030】遊技盤3の中央左寄りに設置された前記補
助変動入賞装置60は、前述したように、「特別権利状
態」が発生したときに、大入賞口52を開成(特別遊技
状態の発生)させるための特別遊技発生装置(始動入賞
口)として用いられる。前記補助変動入賞装置60に
は、その上部に入賞口61が設けられ、その本体には、
この入賞口61を開閉する一対の可動部材62,62、
7セグメント型の補助可変表示ゲーム器63、及び特定
ゲート6内を通過した遊技球の記憶個数(補助可変表示
ゲームの開始条件となる)を表示する記憶個数表示LE
D64a〜64dが具えられている。
【0031】このうち可動部材62,62は、後述のよ
うに、補助可変表示ゲーム器63にて行われた補助可変
表示ゲームの結果が所定の態様となったとき(該ゲーム
器が示す数値が所定の値、例えば「7」となったとき)
に閉状態(遊技者にとって不利な状態)から開状態(遊
技者にとって有利な状態)に変換されるようになってい
る。
【0032】また、遊技盤3の上記特別入賞装置10の
左右両側には1対の装飾ランプ13,13が設置されて
いる。この装飾ランプ13,13は、詳細は後述する作
動領域禁止状態表示器(図15参照)として用いられる
ものであり、所定の遊技条件が成立したときに後述の役
物制御装置600の働きによってその点灯/消滅が制御
される。
【0033】さらに遊技領域4内の適宜位置には、「風
車」と称せられる打球流下方向変換部材11が回転自在
に複数設置されるとともに、障害釘12が多数植設され
ている。また、遊技盤3の中央下部には、遊技盤3に設
置された複数の入賞口/入賞装置の何れにも入賞しなか
った遊技球を回収するためのアウト球回収口14が設け
られている。
【0034】概略上記のように構成されたパチンコ遊技
機1はそれに設置された後述の役物制御装置600等の
制御手段によって概ね次のように制御される。
【0035】図外の電源スイッチ操作によりパチンコ遊
技機1に電源が投下されると、遊技機に設置された各種
装飾ランプの点灯/点滅制御が開始される。そして、電
源の投下と共に上述した特別入賞装置10内部に設置さ
れた回転入賞処理部140の回転体141がその回転動
作を開始する。
【0036】電源が投下されて遊技機が遊技可能状態に
変換された後、遊技者の発射ハンドルの操作によってパ
チンコ遊技が開始される。
【0037】遊技の開始によって遊技領域4に発射され
た遊技球が、特別入賞装置10の内部に流入すると、流
入した遊技球は入賞装置10の遊技球流路に設けられた
特定スイッチSW3によって検出され、この検出信号は
後述の役物制御装置600に送信される。
【0038】上記スイッチSW3からの検出信号を受け
た役物制御装置600は、特別入賞装置10の中央部に
設置された可変表示ゲーム器109に可変表示ゲームを
開始させる(可変表示ゲーム器による図柄の変動表
示)。このように開始された可変表示ゲームは、今回ゲ
ーム実行中に特別入賞装置10内に流入した遊技球が、
所定時間内に該装置10内に設けられた第1の入賞口1
01に入賞することを条件(この入賞は回転入賞処理部
140に設けられた第1の通過検出スイッチSW1(図
1)によって検出される)に図柄変動表示が停止され
る。このとき表示された数値が所定の値(例えば
「3」,「7」)であった場合には、役物制御装置60
0は可変表示ゲームの結果が「当り」であると判断し
て、遊技機1を「特別権利状態」に変換する。一方、上
記可変表示ゲームが開始された後所定時間が経過したに
も拘らずその間に第1の入賞口101に遊技球が流入し
なかった場合(このゲーム自体が無効とされる)、又
は、ゲーム結果が「ハズレ」のときには、「特別権利状
態」を発生させることなくそのまま可変表示ゲームは停
止される。
【0039】上述のように可変表示ゲームが行われ、そ
のゲーム結果が「当り」となったときには、「特別権利
状態」が発生する。この「特別権利状態」は、後述のよ
うに該権利状態の発生中に始動入賞口60,7に遊技球
が16個入賞したときに消滅するようになっている。な
お、本実施の形態のパチンコ遊技機1では、後述するよ
うに、役物制御装置600の働きによって、従来生じて
いた「パンク」発生が防止され特別権利状態が途中で消
滅することが回避されるようになっている。
【0040】上記「特別権利状態」発生中に遊技球が始
動入賞口60,7に入賞すると、その旨が該入賞口6
0,7内に設置された始動スイッチSW4A,SW4B
(図1)によって検出される。これらスイッチSW4
A,SW4Bからの入賞を示す検出信号は役物制御装置
600に送られる。
【0041】この検出信号を受けた役物制御装置600
は、遊技機1を「特別遊技状態」に変換すべく、変動入
賞装置50の大入賞口52を所定期間に亘って開成状態
に変換保持する。このように大入賞口52を開成するこ
とによってパチンコ遊技が遊技者にとって有利な状態と
なる。
【0042】上記大入賞口52の開放状態は、1回の開
放動作中に10個の遊技球が大入賞口52に入賞する
か、或は、開成後所定時間(例えば10sec)が経過す
ることを条件として、再び閉成状態に戻されるようにな
っている(特別遊技状態の終了)。
【0043】上述のような所定期間に亘る大入賞口52
の開成(特別遊技状態)は、特別権利状態発生中に始動
入賞口60,7に遊技球が入賞する毎に、最高16回繰
り返される。尚、1回の「特別権利状態」発生中に始動
入賞口に入賞した遊技球は全てカウントされるため大入
賞口52の1回の開成動作中に2個以上の遊技球が入賞
した場合、大入賞口52の開成回数は減少される。又、
本実施の形態では、詳細は後述するように、一旦「特別
権利状態」が発生した場合には、上述の「特別権利状態
発生条件」が成立しないように制御されるため、上記1
6個の始動入賞口への遊技球の入賞が完了するまで(換
言すれば、特別権利状態の発生の途中で)「特別権利状
態」が終了することはない。
【0044】即ち、本実施の形態では遊技球が特別入賞
装置10内に流入したときに行われた可変表示ゲームの
結果が「当り」となると(特別権利状態の発生)、これ
と同時に、第1の入賞口101及び第2の入賞口102
の機能(可変表示ゲームの結果を確定させる機能)が停
止されるようになっている(スイッチSW1,SW2か
らの信号を無効にする)。このように入賞口101,1
02の機能(可変表示ゲーム結果を確定させる機能)を
停止させることによって「特別権利状態」発生中に更な
る特別権利状態の発生条件が成立しないようになってい
る(特別権利状態のパンク防止)。このような入賞口1
01,102の機能停止は、本実施の形態では、「特別
権利状態」が発生している間に亘って行われる。
【0045】パチンコ遊技が開始された後、初めて成立
した「特別権利状態」が一旦終了すると、可変表示ゲー
ムを停止させる機能が第1の入賞口101から第2の入
賞口102に移される。ところで、この第2の入賞口1
02は、後述するよう、上記第1の入賞口101に比し
て、その内部への入賞が比較的容易に行われるように構
成されているため、初めて(1回目に)「特別権利状
態」が発生すると、該特別権利状態終了後に限って、
(2回目)可変表示ゲームの結果が確定され易く、従っ
て「特別権利状態」が比較的発生し易くなる(このよう
に特別権利状態が比較的成立しやすい状態(有利状態)
であることは、前述した第3の表示器163の点灯によ
って遊技者に認識させるようになっている)。このよう
な遊技者にとって有利な状態は、2回目に特別権利状態
が発生したときに消滅され、再び第1の入賞口101へ
の遊技球の入賞が可変表示ゲームの結果を確定させる条
件となる(このとき上記第3の表示器163は消灯され
る)。
【0046】遊技盤3の左上部に設置され、上記「特別
遊技状態」を発生させる始動入賞口として用いられる補
助変動入賞装置60は、前述したように補助可変表示ゲ
ーム結果に応じて開閉制御されるものである。即ち、遊
技球が該装置60の直上に設置された特定ゲート6内を
通過すると、その旨が該特定ゲート6と一体に形成され
た特定ゲートスイッチSW5に(図1)よって検出さ
れ、検出信号が役物制御装置600に送られる。この検
出信号を受けた役物制御装置600は、補助変動入賞装
置60の補助可変表示ゲーム器63に可変表示ゲームを
行わせしめる。この可変表示ゲームは所定時間経過後に
停止され、そのゲーム結果が「当り」となったときに
(表示された数値が例えば「7」となったとき)、上記
可動部材62,62が開成され、補助変動入賞装置60
が遊技者にとって有利な状態に変換される。
【0047】尚、賞品球の排出に関しては、図示省略の
入賞球処理装置の作動によって、遊技球が遊技盤3に設
置された各入賞口(入賞装置)に入賞したときには1つ
の入賞球に対して所定数(例えば13個)の賞品球が排
出され、いずれの入賞口にも入賞せずにアウト球回収口
14に回収されたときには、賞品球の排出は行なわれな
いようになっている。
【0048】次に、図3〜図8を参照して、上記特別入
賞装置10の構成についてより詳細に説明する。
【0049】図3は特別入賞装置10を斜め上方より見
た斜視図、図4は特別入賞装置10の内部構成を示すた
めに要部を断面した斜視図、図5は該装置10を斜め下
方より見た斜視図、図6は上記特別入賞装置10の主要
部(前枠110,本体枠120,後枠130)の分解斜
視図、図7は特別入賞装置10の本体枠120内に挿着
される回転入賞処理部140の分解斜視図、図8は特別
入賞装置10をその側面から見た縦断面図である。
【0050】特別入賞装置10は、その前部を構成する
前枠110、この前枠110の後側に取り付けられた本
体枠120、この本体枠120の更に後側に設置された
後枠130を主要な構成要素としている(図6参照)。
そして、前記本体枠120の中央部分に、特別入賞装置
の構成要素の1つである回転入賞処理部140(図7)
が下方より挿着される(図5及び図8参照)。
【0051】このうち前枠110は特別入賞装置10の
前面部を構成するもので、図3、図6に示すように、包
囲壁111によってその外郭が形作られ、該包囲枠11
1によって囲まれた中心部に遊技空間(本体枠120内
部に形成される遊技空間と合わせて特別遊技空間108
を形成する(図8参照))をなす窓部111aが形成さ
れている。
【0052】また、前記包囲壁111の前面側外周には
図3又は図6に示すように取付板部112がフランジ状
に形成されている。この取付板部112が、遊技盤3に
刻設された取付用貫通孔3Aの前面(図8)に、その裏
面側が当接した状態で接合され、これによって特別入賞
装置10が遊技盤3に取り付けられる。
【0053】このように取り付けられた特別入賞装置1
0の前枠110は、前記フランジ状の取付板部112よ
り包囲壁111の前側部分111bが、遊技盤3の遊技
領域4内に突出すると共に、包囲壁111の後側111
c(図3)が遊技盤3の貫通孔3Aより後側に突出する
ように該遊技盤3に設置される。
【0054】また、特別入賞装置10の前枠110の取
付板部112の上部には、鎧部114が形成されている
(図3、図4)。この鎧部114は、その前面部が取付
板部112の盤面(遊技盤3の盤面)から前面側に所定
の高さだけ突出されている。また、この鎧部114に
は、遊技領域4に発射された遊技球を特別入賞装置10
内に流入させるための開口部114a,114aが設け
られている。
【0055】この鎧部114の前面には装飾盤113が
取り付けられ、装飾盤113と取付板部112との間
に、該取付板部112に設けられた貫通孔112a(図
4参照)に連通する球受部116が形成されている(図
3、図4、図8参照)。この球受部116は、遊技盤3
の後方に伸びる板状の案内板118の先端部118aと
該先端部118aの両端に所定の高さにて形成された壁
部118b,118bとによって構成されている。この
ように構成された球受部116は、鎧部114の開口部
114a,114aを介して流入してきた遊技球を、特
別入賞装置10の奥側に流入させるようになっている。
尚、鎧部114の開口部114a,114aより流入し
た遊技球の一部は、上記球受部116の壁部118b,
118bに当たって弾かれ、鎧部114の下側に設けら
れた放出用開口114b,114bより再び遊技領域4
に放出されるようになっている(図11参照)。
【0056】また、前枠110の前面下部には、包囲枠
111にて形成された窓部111aの下部を前面より覆
う装飾盤117が取り付けられている。また前記前枠1
10のフランジ状取付板部112の上端部には、該上端
部に設けられた天入賞口5に連接される遊技球案内樋5
aが、遊技盤3の裏面側に突出した状態で設けられてい
る(図3、図6、図8)。
【0057】更に前枠110には、第4の表示器164
を挿着するための挿着孔119a、及び第1の表示器1
61を挿着するための挿着部119bが設けられている
(図6)。そして、前記第1及び第4の表示器161,
164が設置されたランプユニット167が、上記挿着
部119b,挿着孔119aと第1及び第4の表示器1
61,164が夫々対応するように、前枠110に取り
付けられている。
【0058】又、特別入賞装置10の中心部をなす本体
枠120は、その内部が中空になっており、この空間に
特別遊技空間108が形成されている(図8)。この本
体枠120の内壁面には図4に示すように螺旋状の球可
視流路121が設けられ、また、本体枠120の下端開
口部120aには該開口120aに沿ってこれを囲むよ
うに球誘導路122が設けられている(図4、図8)。
また、本体枠120の下端開口部120aには、後述の
回転入賞処理部140が挿着されるようになっている。
【0059】上記本体枠120の内部には、表示ユニッ
トハウジング168が、支持部169にて本体枠120
に支持された状態で、特別遊技空間108の中央に位置
するように取り付けられている(図6、図8)。この表
示ユニットハウジング168は、その内部に表示ユニッ
ト168aを収納する。この表示ユニット168aには
可変表示ゲーム器109及び第2の表示器162が設置
され、これら表示器109,162が特別入賞装置10
の特別遊技空間108の略中央に位置して、遊技者らに
視認し易いようになっている(図1、図2参照)。
【0060】また、本体枠120の外周の所定位置に
は、前述の回転入賞処理部140を本体枠外側より照ら
す第3の表示器163が設置されている(図5、図
6)。
【0061】更に、本体枠120の上部には前述の遊技
球案内板118を内部に収納する中空(内部が略半円筒
状となっている)の遊技球案内板収納部123が設けら
れている。この収納部123の内壁と遊技球案内板10
8とによって特定入賞球案内路124が形成される(図
4)。
【0062】この特定入賞球案内流路124は、本体枠
120の奥側に下り傾斜して延び、その後端部に特定入
賞スイッチSW3が設置されている。そして、この特定
入賞スイッチSW3の直下には前述の球可視流路121
の最上部が位置するようになっている(図4)。
【0063】このように構成された本体枠120は、特
別入賞装置10内に入賞した遊技球を、以下のように、
その下側に設置された回転入賞処理部140に導くよう
になている。
【0064】即ち、特別入賞装置10の前記鎧部114
に設けられた開口部114a,114aを介して球受部
116に至った遊技球は、案内板118上を流下し、特
定入賞スイッチSW3に至る。その後遊技球は、球可視
流路121に至り当該流路121上を、遊技盤の前面側
に向かって時計廻り方向又はその逆方向に流下する。こ
のように流下した遊技球は、本体枠120の最下端部に
設置された球誘導路122に至り、その後該誘導路12
2を時計廻り方向又はその逆方向に回転した後、本体枠
120に下方より挿着された回転入賞処理部140に至
るようになっている。
【0065】上記本体枠120の後方には後枠130が
装着されている。この後枠130は特定入賞装置10の
各部を作動させるための配線分配盤として設けられ、該
後枠130には、上記特別入賞装置10に設置された各
種装置と後述の役物制御装置600とを電気的に接続す
るため、多数のコネクタを有する中継基盤131が配設
されている(図5、6)。更に、この後枠130には、
第5の表示器165,165が前面側の左右両側やや上
方に設けられている。
【0066】また、上記特別入賞装置10の下側より本
体枠120に挿着される回転入賞処理部140(図5)
は、図7に示すように、回転体141と、該回転体14
1に固定されこれと一体に回動する第2の駆動ギア14
2と、該ギア142と嵌合する第1の駆動ギア143
と、第1のギア143の回転軸に連結され、後述の役物
制御装置600からの指令信号に基て当該第1のギア1
43を回動させる駆動モータ144と、前記回転体14
1の下側に敷設される底板145とを具えている。
【0067】このうち回転体141には、その中央部を
横断するように溝状の入賞口設置部141aが設けられ
ている。この入賞口設置部141aはその中央部分の溝
幅がその両端の溝幅に比して若干細くなるように形成さ
れ、その幅狭の中央部に前述した第1の入賞口101が
設置され、その外寄りに第2,第3の入賞口102,1
03が設置されている。尚、第2の入賞口102の設置
位置は、第3の入賞口103の設置位置に比して第1の
入賞口101寄りとなっており、従って、特別入賞装置
10内に入賞した遊技球は、第1の入賞口101より第
2の入賞口102に入賞し易く、更に第2の入賞口10
2より第3の入賞口103に入賞し易くなっている。ま
た、これら3つの入賞口101〜103に対応するよう
に、上記第2の駆動ギア142に貫通孔142a〜14
2cが設けられている。
【0068】更に、前述の底板145にも、上記3つの
入賞口(貫通孔)に対応する3つの貫通孔145a〜1
45cが設けられている。これら3つの貫通孔145a
〜145cは、更に下流に設けられる入賞球処理部(図
示省略)に連通するようになっており、このうち貫通孔
145aに連通する流路に前述した第1の通過スイッチ
SW1が、貫通孔145bに連通する流路に第2の通過
スイッチSW2が夫々設置されている。従って、上記第
1の入賞口101に入賞した遊技球は第1の通過スイッ
チSW1内を通過し、第2の入賞口102に入賞した遊
技球は第2の通過スイッチSW2内を通過することとな
る。
【0069】このように構成された回転入賞処理部14
0は、パチンコ遊技が可能な遊技状態(通常遊技状態)
で、その回転体141が常時回転される。この状態でパ
チンコ遊技が実際に開始され、発射された遊技球が特別
入賞装置10内に入賞(回転入賞処理部140に達)す
ると、遊技球は、回転中の回転体141に到達して、該
回転体141の3つの入賞口101,102,103の
何れかに流入するようになっている。この場合、上述し
たように遊技球は、第1の入賞口101よりは第2の入
賞口102、第2の入賞口102より第3の入賞口10
3への方が入賞し易いようになっている。
【0070】ところで、上記回転体141はその下側に
設置された第2の駆動ギア142と一体となって、底板
145上を一定速度にて回転する(本実施の形態では上
からみて時計廻り方向)。従って、遊技球が第1の入賞
口101に入賞した場合には遊技球はそのまま、底板1
45の貫通孔145aより図示省略の入賞球処理部に流
下する。
【0071】一方、遊技球が、第2又は第3の入賞口1
02,103に入賞した場合には、当該入賞口102,
103が、底板の対応する貫通孔145b,145cと
夫々対向するまで、回転体141の入賞口102,10
3上に保持され、遊技者が視認することができるように
なっている。尚、第2の入賞口102と第3の入賞口1
03とは、その設置場所の半径方向の位置がずれてお
り、更に底板145上の対応する貫通孔も互いに半径方
向がずれているため、第2の入賞口102に入賞した遊
技球は必ず対応する貫通孔145bより入賞球処理部に
流入するようになっており、貫通孔145cに流入する
ことはない。また、反対に第3の入賞口103に入賞し
た遊技球は必ず対応する貫通孔145cより入賞球処理
部に流入するようになっており、貫通孔145bに流入
することはない。
【0072】図9は、遊技盤3の前記特別入賞装置10
の下側に設置される変動入賞装置50の斜視図である。
この変動入賞装置50は、その主要部をなす本体部56
と、該本体部56にフランジ状に形成された取付基枠5
1と、該本体部56の前面側を正面から覆うように取り
付けられた装飾板57とを具えている。そして、上記取
付基枠51が、遊技盤3に刻設された取付用貫通孔(図
示省略)の前面に、その裏面側が当接した状態で接合さ
れ、これによって変動入賞装置50が遊技盤3に取り付
けられる。
【0073】また、前記本体部56には、その中央部に
大入賞口52が設けられており、該大入賞口52には、
これを上方より覆う開閉扉55が開閉自在に取り付けら
れている。この開閉扉55は、役物制御装置600から
の指令信号に基づいて作動するソレノイド(第1のソレ
ノイド)Aによってその開閉制御が行われる。又、上記
本体部56の上記大入賞口52の左右両側には一般入賞
口9,9が設けられている。
【0074】前記装飾盤57の中央部には2つの表示器
53a,53bを具えた特別遊技状態表示器53が設置
されている。さらに装飾板57の上記表示器53の左右
両側には10個の入賞個数表示LEDが5個宛配設され
ている。
【0075】図10は、前述した特別入賞装置10の左
側に設置された補助変動入賞装置60の斜視図である。
同図に示すように、補助変動入賞装置60は遊技盤3に
設けられた貫通孔(図示省略)に取り付けられる基枠6
5、一対の可動部材62,62、補助可変表示ゲーム器
63、特定ゲート6に入賞した遊技球の記憶個数を表示
する記憶個数表示LED64a〜64d、前記可動部材
62,62を回動させる駆動ユニット70等を具てい
る。
【0076】斯かる構成の補助変動入賞装置60は、駆
動ユニット70のソレノイド(第2のソレノイド)Bに
よって上記可動部材62,62が互いに離れる方向に回
動(開成)されたときに、その入賞口61が大きく開放
されるようになっている。
【0077】実際にパチンコ遊技が行われ、発射された
遊技球が、補助変動入賞装置60に入賞すると、該入賞
した遊技球は、入賞装置60に設けられた入賞球案内樋
66上を遊技盤3の後方に流下し、図示省略の入賞球処
理部に至るようになる。
【0078】このとき遊技球が流下する流路には、始動
入賞スイッチSW4Aが配設されており、このスイッチ
SW4Aからの信号に基づいて、後述の役物制御装置6
00が「特別遊技状態」を発生させるようになってい
る。
【0079】このように構成された補助変動入賞装置6
0は、遊技球がその上方に設けられた特定ゲート7(図
1参照)内を通過することを条件に行われる補助可変表
示ゲームの結果が「当り」であったときに、その可動部
材62,62を開成されるようになっている。尚、本実
施の形態では補助可変表示ゲーム実行中に更に遊技球が
特定ゲート7を通過した場合に備えて、役物制御装置6
00が特定ゲート6を通過した遊技球の数の累計値(こ
の値は1回ゲームが行われる毎に1宛減算される)を記
憶し(但し、最高4回)、この値を上記記憶個数表示L
ED64a〜64dの点灯数で表し、もって遊技の興趣
を高めるようになっている。
【0080】次に前述した特別入賞装置10の作動につ
いて図11〜図14を参照して詳細に説明する。
【0081】操作ハンドルの回動によって発射された遊
技球が、特別入賞装置10の鎧部114に設けられた開
口部114a,114aに流入すると、該流入した遊技
球は、球受部116内に流入するか(図中のB1)、或
は、球受部の壁部116a,116aに当たって弾か
れ、放出用開口114bを介して放出され包囲壁111
の上面111dを伝って再び特別入賞装置10の外部に
放出される(図中のB2)。
【0082】特別入賞装置10の球受部116によって
収容された遊技球(B1)は、図12に示すように、遊
技球案内板118上を、後方に向かって流下した後特定
入賞スイッチSW3に至る(スイッチSW3を通過する
ことによって可変表示ゲームが開始される)。その後、
遊技球は球可視流路121の奥側最高部に設けられた振
分凸部121a上に流下され、該凸部121aによって
その流下方向が決定される(時計廻り方向又はその
逆)。
【0083】振分凸部121aによって、球可視流路1
21上を時計廻り方向又はその逆方向に流下した遊技球
は、本体枠120の下端開口部120aの外周にこれを
囲むように設けられた球誘導路122を時計廻り方向又
はその逆方向に回転する。この遊技球の回転する力が弱
まると、遊技球は、上記誘導路122の内側に設けられ
た回転入賞処理部140の、溝状の入賞口設置部141
aに至る(図12)。
【0084】球誘導路122上を周方向に回転する遊技
球の回転する速度が弱まって、遊技球が回転体141側
に寄り、入賞口設置部141aの一端と対向すると、遊
技球は該入賞口設置部141aに収納されることとなる
(図12の実線で示す遊技球)。
【0085】このとき遊技球が、仮に、第3の入賞口1
03が設置されている側の一端と対向した場合には、該
遊技球は主に第3の入賞口103に入賞することとなる
(図13)。これは、該第3の入賞口103が他の2つ
の入賞口102,102に比して、回転体141の外寄
りに、且つ大きめに設けられているからである。
【0086】一方、遊技球が、第2の入賞口102が設
置されている側の一端と対向した場合には、該遊技球は
第1又は第2の入賞口101,102に入賞することと
なる(図14)。このように遊技球が、第2の入賞口1
02が設置されている側の一端と対向しているときに、
遊技球が第1の入賞口101に入賞し得るのは、第2の
入賞口102が、上述の第3の入賞口に比して、回転体
141の中心部寄りに(第1の入賞口101寄り)に設
けられ、第2の入賞口102にダイレクトに入り損なっ
た遊技球が、入賞口設置部141aを上に転動し、この
とき当該遊技球が第1の入賞口101に入賞する可能性
が生じるからである(図14)。
【0087】次に、上記各種入賞装置が設置されたパチ
ンコ遊技機1の、役物制御装置(図外)600による作
動制御について図15の制御ブロック図に沿って説明す
る。遊技機1の作動を制御する役物制御装置600は、
マイクロコンピュータにて構成され、CPU,ROM,
RAM,入出力回路、及びこれらを電気的に接続するデ
ータバス等(全て図示省略)を具ている。
【0088】図15に示すように、役物制御装置600
は、その機能に応じて4つの作動制御ブロック(600
I,600II,600III,600IV)に大別される。
そして、この役物制御装置600の入力側には、第1及
び第2の通過検出スイッチSW1,SW2、特定入賞ス
イッチSW3、始動スイッチSW4A,SW4B、特定
ゲートスイッチSW5、10カウントスイッチSW6等
が接続されている。
【0089】一方、役物制御装置600の出力側には、
可変表示ゲーム器109、「作動領域禁止状態表示器」
たる装飾ランプ13,13、「特別装置作動表示器」た
る第1の表示器161、「有利状態表示器」たる第3の
表示器163,163、「第1の有効作動領域表示器」
たる装飾LED162b、「第2の有効作動領域表示
器」たる装飾LED162a,162b、特別権利状態
発生中に始動スイッチを通過した遊技球の個数を表す特
別遊技状態表示器53の左側表示部53a、大入賞口5
2の開放回数を表す特別遊技状態表示器53の右側表示
部53b、変動入賞装置の大入賞口52を開閉する第1
のソレノイド(ソレノイドA)、1回の開成動作中に大
入賞口に入賞した遊技球数を示す入賞個数表示LED5
4、補助可変表示ゲーム器63、補助変動入賞装置の可
動部材62,62を回動させる第2のソレノイド(ソレ
ノイドB)、特定ゲート6を通過した遊技球数の記憶値
を表示する記憶個数表示LED64a〜64d等が電気
的に接続されている。
【0090】役物制御装置600は、入力側に接続され
た上述の各種スイッチからの出力信号に基づいてパチン
コ遊技機の作動状態を検知し、出力側に接続された上述
の各種装置をその作動状態に応じて制御する。
【0091】以下、役物制御装置600による作動制御
の様子について詳細に説明する。役物制御装置600
は、その機能に応じて、第1の作動制御部〜第4の作動
制御部600I〜600IVに大別される。
【0092】このうち第1の作動制御部600Iは、特
別入賞装置10内の特定入賞スイッチSW3からの出力
信号等に基づいて可変表示ゲーム器109に可変表示ゲ
ームを行わせるものである。又、第2の作動制御部60
0IIは、第1,第2の通過検出スイッチSW1,SW2
からの出力信号等に基づいて遊技機(特に、特別入賞装
置10)の遊技状態を検知し、この検知した結果に応じ
て「特別権利状態」の発生条件に必要な上記第1,第2
の通過検出スイッチSW1,SW2の機能停止/機能切
換等を行うものである。又、第3の作動制御部600II
Iは、「特別権利状態」発生中であって、始動スイッチ
SW4A,SW4Bからの出力信号を受けたときに、変
動入賞装置の大入賞口52を所定時間に亘って開放し
(ソレノイドAを励磁)、もって実際に「特別遊技状
態」を発生させるものである。又、第4の作動制御部6
00IVは、上記始動スイッチSW4Aがその内部に設置
された補助変動入賞装置60の作動を制御するためもの
で、特定ゲート6に設けられた特定ゲートスイッチSW
5からの出力信号に基づいて補助可変表示ゲーム機63
に可変表示ゲームを行わせ、このゲーム結果に応じて第
2のソレノイド(ソレノイドB)を励磁/消磁し、もっ
て可動部材62,62を開閉制御するものである。
【0093】これら4つの作動制御部600I〜600
IVによる作動制御の各々について以下詳述する。
【0094】第1の作動制御部600Iは、表示更新速
度制御手段601、第1の表示更新パルス発生手段60
2、第2の表示更新パルス発生手段603、特別図柄更
新制御手段604、特別図柄記憶手段605、特別図柄
表示制御手段606、変動図柄表示信号出力手段60
7、停止図柄表示信号出力手段608等を具ている。こ
の第1の作動制御部600Iは、特定入賞スイッチSW
3からの出力信号に基づいて次のように作動制御を行
う。
【0095】即ち、図外の打球発射装置より発射された
遊技球が特別入賞装置10内部に至り、その旨が特定入
賞スイッチSW3により検出されると、当該スイッチS
W3からHレベル信号が、表示更新速度制御手段601
に入力される。表示更新速度制御手段601は、可変表
示ゲーム器にて表示される表示図柄の更新を、第1及び
第2の表示更新パルス発生手段602,603の何れの
手段からのパルス発生タイミングに同期して行うかを決
定するものである。この表示更新速度制御手段601は
上記スイッチSW3からの信号を受信した時点より所定
時間に亘ってHレベル信号を出力する。このHレベル信
号はAND回路609の一方の入力端子に入力されると
共に、AND回路610の他方のに入力端子にその出力
波形が反転された後入力されるようになっている。
【0096】上記AND回路609の他方の入力端子に
は第2の表示更新パルス発生手段603からの出力信号
が入力されるようになっており、一方、上記AND回路
610の他方の入力端子には第1の表示更新パルス発生
手段602からの出力信号が入力されるようになってい
る。従って、特定入賞スイッチSW3からの検出信号が
表示更新速度制御手段601に入力された時点より所定
時間(ゲーム有効時間に相当)経過するまで(この間H
レベル信号が出力される)は、AND回路610の働き
によって第1の表示更新パルス発生手段602からの出
力信号が無効とされ、この間、第2の表示更新パルス発
生手段603からの出力信号に基づいて、後述の特別図
柄更新制御手段604が図柄の更新を行う。
【0097】一方、上記スイッチSW3からの検出信号
入力から所定時間が経過する期間以外の、通常の制御時
(このとき表示更新速度制御手段601からの出力信号
はLレベルとなっている)には、AND回路609の働
きによって第2の表示更新パルス発生手段603からの
出力信号が無効とされ、この間、第1の表示更新パルス
発生手段602からの出力信号に基づいて、後述の特別
図柄更新制御手段604が図柄更新を行う。
【0098】上記第1又は第2の表示更新パルス発生手
段602,603からの出力信号は、共にOR回路61
1を介して、特別図柄更新制御手段に送られる。
【0099】尚、スイッチSW3からの検出信号入力か
ら所定時間が経過するまでHレベルに保持される表示更
新速度制御手段601からの出力信号は、後述の効果音
発生手段625にも送られ、上記所定時間に亘って可変
表示ゲームが実行中である旨を示す効果音が、該手段6
25に接続されたスピーカより出力されるようになって
いる。
【0100】特別図柄更新制御手段604は、通常の遊
技状態では、第1の表示更新パルス発生手段602から
の出力信号(パルス信号)に基づいて、即ち、パルスが
発生する毎に、該制御手段604に接続された乱数テー
ブルから数値を読み込む。一方、遊技球の入賞によって
特定入賞スイッチSW3からの信号がHレベルとなった
ときには(可変表示ゲームの開始時)、所定時間に亘っ
て、上記第1の表示更新パルス発生手段602に代え
て、第2の表示更新パルス発生手段603からのパルス
信号発生毎に乱数テーブルから数値を読み込む。
【0101】特別図柄更新制御手段604は、上記第1
又は第2の表示更新パルス発生手段602,603から
のパルス発生毎に数値を更新し、これを表す信号を、変
動図柄表示信号出力手段607、及び特別図柄記憶手段
605に送る。
【0102】このうち特別図柄記憶手段605は、上記
特別図柄更新制御手段604からの数値を表す出力信号
を、常時、受信すると共に、後述する第2の作動制御部
600IIからの作動領域通過信号(該信号により可変表
示ゲームの停止タイミングが決定される)を受けた時点
での上記手段604から出力されていた信号が表す数値
を記憶する。
【0103】このように記憶された数値は、今回行われ
た可変表示ゲームの結果を表すものとして処理される。
即ち、可変表示ゲームの結果を表す信号(数値記憶信
号)は、第2の作動制御部600IIの後述する特別図柄
判定手段621に送られ、該手段621によって可変表
示ゲームの結果が「当り」であるか否かが判別される。
この可変表示ゲーム結果を表す信号(数値記憶信号)
は、更に、停止図柄表示信号出力手段608にも送られ
るようになっている。
【0104】又、特別図柄記憶手段605は、上記第2
の作動制御手段600IIからの作動領域通過信号(後述
する)を受けた時点より所定時間(可変表示ゲームの結
果を停止状態で表示する期間に相当)に亘って、Hレベ
ル信号(停止期間信号)を出力し、このHレベル信号
は、停止図柄表示信号出力手段608及び変動図柄表示
信号出力手段607に入力されるようになっている。
【0105】停止図柄表示信号出力手段608は、上記
特別図柄日奥手段605からの、上記数値記憶信号と上
記停止期間信号とに基づいて、即ち上記停止期間信号が
Hレベルとなっている期間に亘って、可変表示ゲームの
結果を表す上記数値記憶信号を特別図柄表示制御手段6
06に送るようになっている。
【0106】又、変動図柄表示信号出力手段607は、
上記停止期間信号と、特別図柄更新制御手段604から
の数値を表す信号に基づいて、即ち、可変表示ゲーム結
果を停止表示すべき期間以外の通常の期間を検知し(こ
のとき、停止期間信号はLレベルに保持される)、この
間前述の表示更新パルス発生毎に更新される数値を表す
信号を逐次、特別図柄表示制御手段606に送るように
なっている。
【0107】特別図柄表示制御手段606は、上記変動
図柄表示信号出力手段607又は停止図柄表示信号出力
手段608からの数値を表す信号(これらの信号が発生
する時期は互いに異なるので、出力信号発生期間が重複
することはない)に基づいて、数値表示信号を可変表示
ゲーム器109に出力し、該ゲーム器109の表示態様
(「0」〜「9」までの何れかの数値を表す)を決定す
るようになっている。
【0108】次に、第2の作動制御部600IIによる作
動制御について説明する。第2の作動制御部600II
は、特別図柄停止手段621、特別入賞装置作動制御手
段622、作動領域禁止手段623、作動領域選択手段
624、効果音発生手段625等を具ている。
【0109】この第2の作動制御部600IIは、上述し
た第1の作動制御部内の特別図柄記憶手段621からの
数値記憶信号と、第1,第2の通過検出スイッチSW
1,SW2からの作動領域通過信号とに基づいて次のよ
うにその作動制御を行う。
【0110】即ち、遊技球が上記特別入賞装置10内に
至り、特定入賞スイッチSW3を通過すると、該遊技球
はその後、回転入賞処理部140の3つの入賞口101
〜103の何れかに入賞することになるが、遊技球が第
1又は第2の入賞口101,102に入賞した場合に
は、その旨が第1又は第2の通過検出スイッチSW1,
SW2によって検出される。
【0111】上記第1の通過検出スイッチSW1は遊技
球がその内部を通過したことを示す信号を、AND回路
626,627を介して後述の特別図柄判定手段621
に送ると共に、更にOR回路613を介して前述した第
1の作動制御部600Iの特別図柄記憶手段605に送
るようになっている。
【0112】一方、上記第2の通過検出スイッチSW2
は、同様に、遊技球の通過を示す信号を、AND回路6
28,629を介して、特別図柄判定手段621に送る
と共に、OR回路613を介して特別図柄記憶手段60
5に送るようになっている。このように第1又は第2の
通過検出スイッチSW1,SW2から出力される検出信
号は、特別図柄記憶手段605内で可変表示ゲームの停
止タイミング(このタイミングで停止図柄が確定され
る)を示す信号として処理される。
【0113】ところで、上述の如く第1及び第2の通過
検出スイッチSW1,SW2と、特別図柄記憶手段60
5との間には、AND回路626,628が設けられて
いるが、これは以下の理由による。即ち、このAND回
路626,628の夫々の一端には、上述のように、第
1及び第2の通過検出スイッチSW1,SW2からの出
力信号(作動領域通過信号)が入力されるようになって
いるが、これらAND回路626,628の他端には、
後述の作動領域禁止手段623からの出力信号が、反転
された後入力されるようになっている。この作動領域禁
止手段623からの出力信号は、詳細は後述するよう
に、遊技機1が「特別権利状態」に変換されている間H
レベルに保持されるものであり、従って該信号の反転出
力をAND回路626,628の他端に入力させておく
ことによって、「特別権利状態」発生中に、上記第1及
び第2の通過検出スイッチSW1,SW2からの検出信
号を無効とすることができる。この結果、既に「特別権
利状態」が発生しているときに、仮に可変表示ゲームが
開始されていてもその結果が確定されることがなくなり
(図柄を特定するための作動領域通過信号が発生しない
ため可変表示ゲームは所定時間経過後無効となる)。従
って、「特別権利状態」発生中に更に「特別権利状態」
の発生条件(ゲーム結果が「当り」となること)が成立
して所謂「パンク状態」が発生してしまう虞がなくな
る。
【0114】又、上記AND回路626,268の出力
側に、更にAND回路627,629の一端が夫々接続
されているがそれは以下の理由による。即ち、AND回
路627,629の他端には、後述する作動領域選択手
段624からの2つの出力信号が夫々入力される。この
作動領域選択手段624は、詳細は後述するように、前
述した特別図柄記憶手段605に図柄確定を行なわせし
める作動領域通過信号として、上記第1及び第2の通過
検出スイッチSW1,SW2の何れから出力された信号
を用いるかを予め選択しておくものであり、通常のパチ
ンコ遊技状態(如何なる有利状態にもなっていない遊技
状態)においては、AND回路627の入力端子には選
択手段624の端子AからのHレベル信号が入力され
(このとき端子Bの出力レベルはLレベルとなる)、こ
のとき第1の通過検出スイッチSW1の出力信号が有効
なものとして扱われるようになっている。そして、通常
の遊技で、可変表示ゲーム結果が「当り」となって「特
別権利状態」が発生すると、該選択手段624の出力端
子A,Bの出力レベルが夫々反転し、こんどは第2の通
過検出スイッチSW2の出力信号が有効なものとして扱
われるようになる。この状態(有利状態)で可変表示ゲ
ームの開始条件が成立し、その後行われた、ゲームの結
果が「当り」となると、作動領域選択手段624の2つ
の端子A,Bからの出力信号レベルが再び反転され、第
1の通過検出スイッチSW1の出力信号が再び有効なも
のとして扱われることとなる。
【0115】このように作動領域選択手段624によっ
て、第1及び第2の通過検出スイッチSW1,SW2の
有効/無効を切り換えることによって、以下のような作
用効果が生じる。即ち、第1の通過検出スイッチSW1
が設置される第1の入賞口101と、第2の通過検出ス
イッチSW2が設置される第2の入賞口102とを比較
した場合、前述したように、遊技球が入賞する確率は後
者の方が高いようになっている。従って、遊技機1が通
常の遊技状態であるときには、仮に遊技球が特別入賞装
置10に入賞して可変表示ゲーム器109による可変表
示ゲームが開始されても、この時点で可変表示ゲームの
確定条件(作動領域通過信号の発生)となっている第1
の入賞口101への遊技球の流入が行われ難く、この結
果、可変表示ゲームは有効時間経過後に無効とされ易
い。このような条件下で、可変表示ゲームの確定条件が
成立し、更にゲーム結果が「当り」となると(「特別権
利状態」の発生)、上記作動領域選択手段624の作用
によって、今度は第2の入賞口102への遊技球の流入
が可変表示ゲームの確定条件とされ、従って、その後開
始された可変表示ゲームの結果が確定され易くなる。
【0116】上述した第1の作動制御部600Iの作用
によって可変表示ゲームが開始された状態で、遊技球が
第1または第2の入賞口101,102に入賞し、その
旨が第1又は第2の通過検出スイッチSW1,SW2の
うち有効とされている側のスイッチによって検出される
と、その旨を示す出力信号(作動領域通過信号)がOR
回路613を介して、第1の作動制御部600Iの特別
図柄記憶手段605に送られる。この特別図柄記憶手段
605は、前述したように、表示更新パルス発生手段6
03からのパルス発生タイミングに同期して乱数テーブ
ルから逐次読み込まれている数値をモニタすると共に、
OR回路613を介して送られてくる作動領域通過信号
発生と同時に、その時点での数値を記憶保持するように
なっている。そして、このように記憶保持された数値
は、可変表示ゲームの結果として扱われる。
【0117】上記特別図柄記憶手段605からの記憶保
持された数値を表す信号(数値記憶信号)は、該数値を
可変表示ゲーム器109で表示させるべく前述したよう
に、停止図柄表示信号出力手段608を介して第1の作
動制御部600Iの特別図柄表示制御手段606に送ら
れる一方で、特別図柄判定手段621に送られるように
なっている。
【0118】特別図柄判定手段621は、上記特別図柄
記憶手段605からの数値記憶信号か示している数値
(停止図柄)が、予め決定されている所定の値(例えば
「7」)と一致するか否かを判定すると共に、前述した
第1又は第2の通過検出スイッチSW1,SW2からの
出力信号をモニタし、上記判定した結果が、正しく行わ
れた可変表示ゲームの結果得られたものであるか否かを
も判定するようになっている。この特別図柄判定手段6
21によって、可変表示ゲームの結果が「当り」である
と判定されると、該判定手段621は「当り」を示す信
号(当り信号)を特別入賞装置作動制御手段622に送
る。
【0119】特別入賞装置作動制御手段622は、上記
「当り信号」に基づいて「特別権利状態」の発生期間を
決定すると共に、各種装飾ランプ/LEDを用いて該
「特別権利状態」の発生を遊技者に知らしめる働き等を
行うものである。この特別入賞装置作動制御手段622
には、後述の第3の作動制御部600IIIの始動入賞計
数手段632からの出力信号(該信号は「特別権利状
態」発生中に始動スイッチSW4A,SW4Bに入賞し
た遊技球の数を表示する)が入力され、この信号に基づ
いて特別入賞装置作動制御手段622は「特別権利状
態」の消滅タイミングを決定する。
【0120】上記特別入賞装置作動制御手段622から
出力される「特別権利状態」の発生を示す信号(発生期
間中Hレベルを保持する)は、効果音発生手段625を
介してスピーカに送られ、該スピーカより「特別権利状
態」を示す効果音が発生されるようになっている。
【0121】又、上記特別入賞装置作動制御手段622
からの出力信号は、作動領域禁止手段623、作動領域
選択手段624、特別装置作動表示器(OR回路630
を介した)有利状態表示器163,163、後述の第3
の作動制御部600IIIの始動入賞制御手段631、始
動入賞計数手段632及び大入賞口作動回数計数手段6
33に送られるようになっている。
【0122】このうち作動領域禁止手段623は、「特
別権利状態」発生を表す上記信号を受けて、「特別権利
状態」が発生している期間に亘って前述の第1及び第2
の通過検出スイッチSW1,SW2の出力を無効とすべ
くAND回路626,628にHレベルの信号を出力す
る。更に作動領域禁止手段623からの上記信号は作動
領域禁止状態表示器(サイドランプ)13,13に送ら
れ、該表示器13,13によって、第1及び第2の通過
検出スイッチSW1,SW2の出力が無効とされている
こと、換言すれば遊技機1が「特別権利状態」であるこ
とを遊技者に告知するようになっている。
【0123】又、前述の作動領域選択手段624は、上
記特別入賞装置作動制御手段622からの、「特別遊技
状態」の終了を示す信号の発生毎に、第1及び第2の通
過検出スイッチSW1,SW2の有効/無効を切り換え
るようになっている。尚、特別入賞装置作動制御手段6
22からの信号を受けた特別入賞装置作動表示器(第1
の表示器)161は「特別権利状態」が保持されている
間、右から左又はその逆に流れるように点滅制御され
る。
【0124】又、特別入賞装置作動制御手段622から
の信号が入力されるOR回路630の他端には、前述の
作動領域選択手段624の端子Bからの信号(第2の入
賞口102が有効であることを示す)が入力されるよう
になっており、従ってOR回路630からは、「特別権
利状態」発生中、或は第2の入賞口102が有効となっ
ているかの何れかの状態(有利状態)発生中にHレベル
信号が出力される。このようにOR回路630から発生
した「有利状態」を表す出力信号は、有利状態表示器た
る第3の表示器163,163に送られ、当該「有利状
態」発生中これらの表示器163,163が点灯される
ようになっている。
【0125】次に、第3の作動制御部600IIIによる
作動制御について詳述する。第3の作動制御部600II
Iは、上記「特別権利状態」発生中に始動スイッチSW
4A,SW4Bからの出力信号が発生したことを条件に
「特別遊技状態」を発生させるもので、始動入賞制御手
段631、始動入賞計数手段632、大入賞口作動回数
計数手段633、入賞数計数手段634、変動入賞装置
駆動制御手段635等を具ている。
【0126】上述した第2の作動制御部600IIの作用
によって所定の遊技条件が成立し(可変表示ゲームの結
果が「当り」となったとき)、「特別権利状態」が発生
すると、その旨を表す信号が、上述の特別入賞装置作動
制御手段622から第3の作動制御部の始動入賞制御装
置631、始動入賞計数手段632、大入賞口作動回数
計数手段633に送られる。
【0127】この状態(特別権利状態)で、遊技領域4
に発射された他の遊技球が、補助変動入賞装置60また
は一般入賞口7に入賞すると、その旨が始動スイッチS
W4A又はSW4Bによって検出され、その検出信号が
始動入賞制御手段631に送られる。
【0128】始動入賞制御手段631は、上記スイッチ
SW4A又はSW4Bからの出力信号が、「特別権利状
態」を示す上記特別入賞装置622からの信号発生中に
発生したものであるか否かを判別し、「特別権利状態」
発生中に発生したスイッチSWA又はSWBからの信号
のみを有効なものとして扱って、その信号を始動入賞計
数手段632、大入賞口作動回数計数手段633及び変
動入賞装置駆動制御手段635等に送るようになってい
る。
【0129】尚、始動入賞制御手段631には、後述の
変動入賞装置駆動制御手段635からの出力信号(該信
号は、大入賞口が開放されている旨を表す)が入力さ
れ、この出力信号が入力されている間は、始動スイッチ
SW4A,SW4Bからの信号に基づく大入賞口の開放
操作が行われないようになっている(入賞した個数のみ
計数手段632によってカウントされる)。
【0130】上記始動入賞制御手段631からの信号を
受けた始動入賞計数手段632は、「特別権利状態」が
発生している間に(特別入賞装置作動制御手段622か
らの信号がHレベルである間)前記スイッチSW4,S
W4Bに入賞した個数を全て計数し、その計数値を表す
信号を変動入賞装置50の特別遊技状態表示器53の第
1の数値表示部53aに表すようになっている。この数
値を表す信号は、特別入賞装置作動制御手段622から
の、次の「特別権利状態」発生を示す出力信号(Lレベ
ル信号)入力時にリセット(“0”を表す)される。
又、始動入賞計数手段632は、上記計数した始動入賞
口7に入賞した遊技球の総数が所定値(例えば16個)
に達したときに、「特別権利状態」を消滅させるべくリ
セット信号を、前述した特別入賞装置作動制御手段62
2、作動領域禁止手段623に送るようになっている。
【0131】大入賞口52が開放されていないときに始
動入賞口60,7に遊技球が入賞した場合には、該入賞
を表す始動スイッチSW4A,SW4Bからの信号は始
動入賞制御手段631によって大入賞口52を作動させ
るべき出力信号(大入賞口作動信号)として扱われ、こ
の信号は前述したように、変動入賞装置駆動制御手段6
35、大入賞口作動回数計数手段633に送られる。こ
のうち変動入賞装置駆動制御手段635は、上記大入賞
口作動信号に基づいて、大入賞口を所定時間(タイマに
よってカウントされる)に亘って開放させるべくソレノ
イドAに駆動信号を出力すると共に、大入賞口52が開
放されている間その旨を示す信号を、効果音発生手段6
25及び後述の入賞数計数手段634に送るようになっ
ている。
【0132】大入賞口作動信号を受けた上記効果音発生
手段625は、スピーカより大入賞口開放を知らせる効
果音を発生させ、一方、入賞数計数手段634は大入賞
口の開放期間を検知するようになっている。
【0133】上記入賞数計数手段634には、更に大入
賞口52内に設置された10カウントスイッチSW6か
らの検出信号が入力される。そして入賞数計数手段63
4は、上記大入賞口作動信号に基づいて大入賞口が開放
されていることを検知し、この間に発生した10カウン
トスイッチSW6からの出力信号の発生数をカウントす
る。このとき得られたカウント値を表す信号は変動入賞
装置本体に設置された入賞個数表示LED54に送ら
れ、カウント値に対応させた個数のLEDが点灯され
る。又、カウント値が10に達したときには、入賞数計
数手段634から大入賞口を閉成させるリセット信号が
変動入賞装置駆動制御手段635に出力されるようにな
っている。尚、上記カウント値を表す信号は、大入賞口
の開閉状態を示す前述の駆動制御手段635からの信号
がLレベル(閉状態を示す)に反転したときにリセット
されるようになっている。
【0134】次に第4の作動制御部600IVによる作動
制御について説明する。この第4の作動制御部600IV
は、遊技盤に設置された補助変動入賞装置60の作動制
御を行うものであり、特定入賞制御手段641、第3の
表示更新パルス発生手段642、図柄表示制御手段64
3、図柄表示判定手段644、補助変動入賞装置駆動制
御手段645等を具ている。
【0135】このような構成の第4の作動制御部600
IVにあっては、遊技球の特定ゲート7通過に伴って特定
ゲートスイッチSW5からHレベル信号が発生すると、
このHレベル信号が特定入賞制御手段641に入力され
る。特定入賞制御手段641は、このHレベル信号の入
力を記憶し、これに基づいて、補助変動入賞装置60に
よる補助可変表示ゲームを行わせる指令信号をAND回
路646の一端に出力する。AND回路646の他端に
は、表示更新パルス発生手段642からのパルス信号が
逐次入力される。従ってAND回路646からは、特定
ゲートスイッチSW5からの検出信号に基づいて補助可
変表示ゲームが開始された時点から所定時間(例えば1
0sec)の間、所定間隔で表示更新パルス信号が出力さ
れることとなる。このAND回路646からのパルス信
号は図柄表示制御手段643に送られ、図柄表示制御手
段643はパルス信号の入力毎に、該図柄表示制御手段
643に接続された乱数テーブルより数値を読み込む。
このように読み込まれた数値を表す信号は補助可変表示
ゲーム器63に送られ、該ゲーム器63にてその数値が
表示されるようになっている。従って、ゲーム器63に
おいては、所定時間に亘る表示パルス信号の出力毎にそ
の表示態様が連続的に変化し、上記所定時間が経過した
時点で、そのとき読み込まれていた数値が補助可変表示
ゲームの結果として確定される。このように確定された
ゲーム結果を表す信号は、図柄表示判定手段644に送
られる。
【0136】図柄表示判定手段644は、上記ゲーム結
果を表す信号に基づいて、即ち、信号が表す数値が予め
定められた値(例えば「7」)となったか否かによっ
て、補助可変表示ゲームが「当り」であるか否かを判定
する。この判定の結果が「当り」である場合には、該図
柄表示判定手段644は補助変動入賞装置駆動制御手段
645に「当り」を示す信号を出力する。尚、図柄表示
判定手段644には特定入賞制御手段641からの、補
助可変表示ゲーム実行中を示す信号が入力されるように
なっており、特定入賞制御手段641からの出力が補助
可変表示ゲーム終了を示した場合に、上記図柄表示制御
手段643からのゲーム結果を表す出力信号を有効なも
のとして処理するようになっている。
【0137】上記図柄表示判定手段644からの「当
り」を表す信号は補助変動入賞装置駆動制御手段645
に出力され、この信号を受けた補助変動入賞装置駆動制
御手段645は、補助変動入賞装置60の可動部材6
2,62を所定時間に亘って開方向に回動させるべくソ
レノイドBに駆動信号を出力する。補助変動入賞装置駆
動制御手段645からの駆動信号は、前述した効果音発
生手段625にも出力され、該効果音発生手段625は
この信号に基づいて、スピーカより補助変動入賞装置6
0が開成させている旨を知らせる効果音を発生させるよ
うになっている。
【0138】上記補助変動入賞装置駆動制御手段645
からの信号は、前記特定入賞制御手段641にも送られ
るようになっているが、それは以下の理由による。即
ち、補助変動入賞装置駆動制御手段645から補助変動
入賞装置60が開成状態である旨の信号が出力されてい
る状態で、特定ゲートスイッチSW5からHレベルの信
号が出力されている場合には、特定入賞制御手段641
は、その旨を記憶し(最大4個分)、補助変動入賞装置
駆動制御手段645からの信号がLレベルに立下がった
ときに、その記憶値を“1”減算すると共に、その時点
より次の補助可変表示ゲームを開始するようになってい
る。尚、上記特定入賞制御手段641からは記憶個数を
表す信号が記憶個数表示LED64a〜64dに送ら
れ、記憶個数に応じた数のLEDが点灯されるようにな
っている。
【0139】以上詳述したようにこの第1実施の形態の
パチンコ遊技機においては、特定入賞スイッチSW3が
遊技球を検出したことを条件に可変表示ゲーム器109
により可変表示ゲームが行われ、この可変表示ゲームは
遊技球が第1又は第2の入賞口101,102に入賞し
て通過検出スイッチSW1,SW2から検出信号が出力
されたときに有効なものとしてそのゲーム結果が確定さ
れ、このゲーム結果が「当り」のとき、該遊技機1は
「特別権利状態」に変換される。このパチンコ遊技機1
においては、更に「特別権利状態」発生中に上記通過検
出スイッチSW1,SW2から検出信号が無効とされる
ようになっているので、仮に「特別権利状態」発生中に
上記可変表示ゲームが開始されてもゲーム結果が確定す
ることなく、従ってこの間更なる「特別権利状態」の発
生条件が成立することがなく、「特別権利状態」がその
途中で終了する虞がなくなる。
【0140】尚、本実施の形態では「特別権利状態」の
終了条件を、該「特別権利状態」発生中に始動入賞口に
所定個数(例えば16個)の遊技球が入賞したことと
し、この条件が成立したか否かを、遊技球を検出する始
動スイッチSW4A,SW4Bからの出力信号の発生回
数が所定回数となったか否かによって判別したが、これ
に限ることなく、例えば、始動スイッチSW4A,SW
4Bから発せられた16個目の信号に基いて開成された
変動入賞装置50が所定の開成期間終了後に再び閉成す
ることを「特別権利状態」の終了条件としてもよい。
【0141】また、本実施の形態では「特別権利状態」
の終了条件を、該「特別権利状態」発生中に始動入賞口
に所定個数(例えば16個)の遊技球が入賞したことと
したが、これに限ることなく、例えば変動入賞装置50
が実際に開成した回数が所定回数(例えば16回)とな
ったこと等種々の他の条件を適用してもよい。
【0142】また、本実施の形態では「特別権利状態」
中に該「特別権利状態」の発生条件を達成不能にするた
めに第1,第2の入賞口101,102に設置された通
過検出スイッチSW1,SW2からの出力信号を無効に
したが、これに限ることなく、例えば特定入賞スイッチ
SW3の出力信号自体を無効として「特別権利状態」を
発生させないようにしてもよい。
【0143】また、本実施の形態では「特別遊技状態」
を変動入賞装置50の大入賞口52を所定時間に亘って
1回だけ開成させることによって発生させたが、これに
限ることなく、該大入賞口52の所定時間に亘る開成動
作を複数回に分けて行ってもよい。
【0144】また、「特別権利状態」の発生条件の1つ
となっている可変表示ゲームの手順に関しては、要は、
遊技球が所定の検出部によって検出されたことを条件に
開始されその後ゲーム結果が決定され得るものであれ
ば、本実施の形態記載のものに限ることはなく、種々の
他の手順も適用可能である。
【0145】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
実施の形態に係わるパチンコ遊技機1000について図
16〜図21を参照して詳細に説明する。尚、本第2実
施の形態のパチンコ遊技機において、前述した第1実施
の形態のパチンコ遊技機1(図1)の各部材と同一の機
能を有する部材には、夫々同一の符号を付してその詳細
な説明を省略する。
【0146】図16は、本発明が適用された弾球遊技機
として例示するパチンコ遊技機1000の前面の構成例
を示すもので、遊技盤1300の前面には、図外の打球
発射装置によって発射された遊技球を遊技盤1300の
上方部まで案内するガイドレール2が配設され、このガ
イドレール2と遊技盤1300前面のガラス板(図示省
略)とによって囲まれる空間に遊技領域4が設けられて
いる。
【0147】また、遊技盤1300の中央上部には、3
の数値を表示する可変表示ゲーム器1200が設置さ
れている。この可変表示装置としての可変表示ゲーム器
1200は、詳細は後述するように、そのゲーム結果が
「当り」となったときに遊技機を「特別権利状態」に変
換し得る状態(特別権利予備状態)にする条件装置とし
て機能するものである。
【0148】遊技盤1300の前記可変表示ゲーム器1
200の下側には特定入賞装置1100が設けられてい
る。この特定入賞装置1100は、遊技球がその上部に
設けられた特定入賞部1110を通過することを条件と
して即ち、該入賞部1110に設けられた特定入賞スイ
ッチSW3からHレベル信号が発生したことを条件とし
て上記可変表示ゲーム器1200に可変表示ゲームを行
わせるものであり、上記可変表示ゲームの結果が「当
り」となったときに、その内部に設けられた回転体11
20が反時計廻り方向に回転され、「ハズレ」となった
ときに回転体1120が時計廻り方向に回転されるよう
になっている。そして、可変表示ゲームが「当り」であ
るときに、可変表示ゲームを行わせしめた遊技球が回転
体1120の遊技球収納部1121に収納され、後述の
ように、上記回転体1120の回転に伴って特定入賞装
置1100の内部に設置された通過検出スイッチSW1
にて検知されたとき、遊技機を「特別権利予備状態」か
ら「特別権利状態」に変換させるようになっている。
【0149】この特定入賞装置1100の上記特定入賞
部1110の更に上部には、遊技球の特定入賞部111
0への入賞を阻止する入賞阻止装置1150が設けられ
ている。この入賞阻止装置1150は、詳細は後述する
ように、遊技機が「特別権利状態」となっているとき
に、制御手段としての役物制御装置2600からの出力
信号に基いてその阻止部材1151が遊技盤の前面側に
突出されるようになっており、これによって「特別権利
状態」での遊技球の特定入賞部1110内への入賞が阻
止される。
【0150】上記可変表示ゲーム器1200の左斜め下
方には、変動入賞装置1500が設置されている。この
変動入賞装置1500には一対の可動翼片1510,1
510が設けられており、これら可動翼片1510,1
510が開成されることによって、変動入賞装置150
0は、遊技者が賞品球を獲得し難い状態(第1の状態)
から賞品球を獲得し易い状態(第2の状態)に変換され
ることとなる。尚、この変動入賞装置1500の可動翼
片1510,1510の開閉動作は、後述の役物制御装
置2600からの指令信号に基いて制御され、後述のよ
うにこの可動翼片1510,1510が所定期間に亘っ
て開成されることによって、「特別遊技状態」が達成さ
れる。
【0151】上記可変表示ゲーム器1200の右斜め下
方には、補助変動入賞装置1600が設置されている。
この補助変動入賞装置1600は、一対の可動部材16
10,1610を具えており、変動入賞装置1500と
同様に、該可動部材1610,1610が開成されるこ
とによって、遊技者が賞品球を獲得し難い状態(第1の
状態)から賞品球を獲得し易い状態(第2の状態)に変
換されることとなる。
【0152】この補助変動入賞装置1600にはその中
央部に補助可変表示ゲーム器1620が設けられてお
り、この補助変動入賞装置1600の直上位置には特定
ゲートスイッチSW5が設けられた特定ゲート1060
が設置されている。そしてこの特定ゲート1060内を
遊技球が通過することを条件として補助可変表示ゲーム
器1620による補助可変表示ゲームが開始され、この
ゲーム結果が「当り」となったときに補助変動入賞装置
1600の可動部材1610,1610が所定時間に亘
って開成されるようになっている。
【0153】また、上記特定入賞装置1100の左右両
側の下方には始動入賞口9,9が設置されている。この
始動入賞口9,9は後述の「特別遊技状態」を発生させ
る特別遊技発生装置として用いられるもので、その内部
には始動スイッチSW4,SW4が設けられており、該
始動スイッチSW4,SW4からの検出信号は役物制御
装置2600に送られるようになっている。
【0154】また上記変動入賞装置1500の左側の下
方、及び上記補助変動入賞装置1600の右側の下方に
は、夫々一般入賞口8,8が設置されている。また、上
記遊技盤1300の各種入賞装置/入賞口の周りの適宜
位置には打球方向変換部材たる風車11が多数設置さ
れ、また、遊技領域4の適宜位置には図示省略の障害釘
が植設されている。また、遊技盤1300の左右両側に
は、サイドランプ131,13が最下部には遊技盤13
00に設置された何れの入賞口/入賞装置にも入賞しな
かった遊技球を回収するためのアウト球回収口14が設
けられている。又、遊技盤1300にはその他、多数の
装飾ランプ/LED(図示省略)が設置されている。
【0155】次に、遊技盤1300に設置された上述の
各種装置の構成並びにその作用について説明する。図1
6に示すように、可変表示ゲーム器1200は、7セグ
メント型の3つの数値表示器1210a,1210b,
1210cからなる第1の数値表示部1210、「特別
権利状態」で始動入賞口9,9に入賞した遊技球数を表
示する第2の数値表示部1220、「特別権利状態」で
の「特別遊技状態」の発生回数(サイクル数)を表示す
る第3の数値表示部1230等を具えている。このうち
第1の数値表示器1210によって後述の可変表示ゲー
ムが行われる。この可変表示ゲーム器1200による可
変表示ゲームは、遊技球が特定入賞装置1100の特定
入賞部1110内に入賞したことを条件として行われる
ようになっており、このゲーム結果に応じて特定入賞装
置1100の回転体1120の回転方向が決定される。
【0156】又、遊技盤に設定された特定入賞装置11
00には、後述のように2つの遊技球放出路(特別入賞
口として例示する第1の放出路1111,一般入賞口と
して例示する第2の放出路1112)が形成されてお
り、その上部にて回転体1120が制御されるようにな
っている。この回転体1120は、その回転方向が上記
可変表示ゲームの結果に応じた役物制御装置2600か
らの指令信号に基いて回転される(後述の回転モータ1
130によって回転駆動される)ものであり、ゲーム結
果が「当り」のときには回転体1120が図中時計廻り
方向に回転され(このとき遊技球収納部1121に収納
された遊技球は通過検出スイッチSW1を通過しこのと
き検出信号が出力される)、「ハズレ」のときには、図
中反時計廻り方向に回転されるようになっている(この
とき通過検出スイッチSW1からの出力信号は得られな
い)。
【0157】即ち、特定入賞部1110から入賞した遊
技球が前記収納部1121に収納され、その後回転体1
120の反時計廻り方向の回転によって第1の放出路1
111に流入したときには該遊技球の流入が通過検出ス
イッチSW1によって検出されるが、時計廻り方向に回
転しているときには遊技球は第2の放出路1112に流
入することとなり、このときには通過検出スイッチSW
1から検出信号が得られない。
【0158】上記通過検出スイッチSW1からの検出信
号は役物制御装置2600に送られ、この信号に基いて
役物制御装置2600は後述の変動入賞装置1500を
「特別権利予備状態」(「当り」確定と同時に成立す
る)から「特別遊技状態」に変換する。
【0159】遊技盤に設置された変動入賞装置1500
は、前述したように、「特別遊技状態」が発生したとき
にその可動翼片1510,1510が所定時間に亘って
開成され、これによって遊技者に多大な利益をもたらせ
るものである。この変動入賞装置1500は、その中央
部に第4の数値表示器1520が設置され、一方その遊
技球経路の中に10カウントスイッチSW6が設置され
ている。このうち10カウントスイッチSW6は「特別
遊技状態」変換中に該変動入賞装置1500内に入賞し
た遊技球の数をカウントするためのもので、この10カ
ウントスイッチSW6からの遊技球入賞を表す検出信号
を役物制御装置2600に送るようになっている。
【0160】このように10カウントスイッチSW6か
ら出力された信号を受けた役物制御装置2600は、そ
のカウント値を、変動入賞装置本体に設置された前記第
4の数値表示器1520にて表示させる。又、役物制御
装置2600は、一方でそのカウント値が所定値(例え
ば10)となったか否かを判定し、所定値となったとき
に「特別遊技状態」を終了させる(変動入賞装置150
0の可動翼片1510,1510を閉成させる)指令信
号を変動入賞装置1500のソレノイドC(図示省略)
に出力するようになっている。
【0161】また、遊技盤に設置された補助変動入賞装
置1600は、その可動部材1610,1610の開閉
が補助可変表示ゲームの結果に応じて行われるものであ
る。即ち、補助可変表示ゲームは、上述したように遊技
球が特定ゲート1060内を通過したとき(このとき特
定ゲートスイッチSW5からHレベルの信号が出力され
る)に開始され、ゲーム開始後所定時間経過した時点で
補助可変表示ゲーム器1620の図柄変動表示が停止さ
れて、補助可変表示ゲームの結果が確定する。そして補
助変動入賞装置1600はこの補助可変表示ゲームの結
果が「当り」となったときに(補助可変表示ゲーム器1
620によって表示された数値が所定値(7)となった
とき)その可動部材1610,1610を所定時間に亘
って開成してその内部に遊技球を受け入れ易くする。
【0162】概略上記のように構成されたパチンコ遊技
機1000は、役物制御装置2600によって概ね次の
ように制御される。図外の電源スイッチ操作によりパチ
ンコ遊技機に電気が供給された初期状態においては、変
動入賞装置1500の可動翼片1510,1510及び
補助変動入賞装置1600の可動部材1610,161
0は共に、図16の実線にて示すように、閉じた状態に
あって、その内部に遊技球を受け入れない第1の状態を
維持している。
【0163】また、特定入賞装置1100は、その内部
に設置された回転体1120が、該回転体1120の遊
技球収納部1121が特定入賞部1110と対向する位
置(基準位置)にて停止された状態となっている(図1
6で示す状態)。
【0164】パチンコ遊技が開始されて遊技領域4に発
射された遊技球が、特定入賞装置1100に入賞する
と、その旨が特定入賞スイッチSW3によって検出さ
れ、該スイッチSW3からの検出信号(Hレベル信号)
が役物制御装置2600に送られる。役物制御装置26
00はこの検出信号に基いて可変表示ゲーム器1200
による可変表示ゲームを開始させる。上記検出信号が入
力された時点から所定時間が経過若くは外部のストップ
スイッチ(図示せず)からの入力信号により上記可変表
示ゲームの結果が確定すると、役物制御装置2600は
この結果に基いて特定入賞装置1100の回転体112
0の回転方向を決定する。即ち、可変表示ゲームの結果
が「当り」のときには(特別権利予備状態の発生)回転
体1120を反時計廻り方向に回転させる。一方、ゲー
ム結果が「ハズレ」のときには反対に回転体1120を
時計廻り方向に回転させる。
【0165】可変表示ゲームの結果が「当り」である場
合には、上述のように回転体1120は反時計廻り方向
に回転されるが、このとき回転体1120の遊技球収納
部1121には遊技球が収納されており、この回転に伴
って回転体1120の遊技球収納部1121が第1の放
出路1111と対向して該遊技球収納部1121内に収
納されていた遊技球が第1の放出路1111に流入され
ると、その旨が通過検出スイッチSW1によって検出さ
れる。この通過検出スイッチSW1からの検出信号は役
物制御装置2600に送られ、該役物制御装置2600
はこの信号に基いて、遊技機を「特別権利予備状態」か
ら「特別権利状態」に変換する。尚、上記回転体112
0は再び遊技球収納部1121が特定入賞部1110と
対向した時点で(回転位置が前述した基準位置となった
時点)停止されるようになっている。
【0166】このように「特別権利状態」が発生する
と、役物制御装置2600は、「特別権利状態」が発生
中であることを検知してこの間、上記入賞阻止装置11
50を作動させて遊技球の特定入賞装置1100内への
流入を阻止するようになっている。この結果「特別権利
状態」発生中は、更なる可変表示ゲームが開始されるこ
とがなく、従って、この間「特別権利状態」の発生条件
が成立する虞がなく、従って一旦発生した「特別権利状
態」がその途中で終了すること(所謂「パンク」状態の
発生)がなくなる。
【0167】このように「特別権利状態」が発生してい
るときに、遊技球が上述した始動入賞口たる一般入賞口
9,9に入賞すると、その旨が該入賞口9,9内に設置
された始動スイッチSW4,SW4によって検出され、
この検出信号が役物制御装置2600に送られる。上記
検出信号を受けた役物制御装置2600は、その時点で
遊技機が「特別権利状態」に変換中であるか否かを判断
し、「特別権利状態」発生中であれば、変動入賞装置1
500の可動翼片1510,1510を所定時間に亘っ
て開放すべく指令信号を当該変動入賞装置1500に出
力する(「特別遊技状態」の発生)。このように発生し
た「特別遊技状態」は、上記開状態にある変動入賞装置
1500内に遊技球が所定個数(例えば10個)入賞す
るか、或は、所定時間(例えば10秒)が経過するか、
の何れかの条件が成立したときに終了するようになって
いる。また、このような「特別遊技状態」の発生は、始
動入賞口9,9に遊技球が入賞することを条件として1
回の「特別権利状態」発生中に16回を限度として繰り
返し行われる。
【0168】又、上記変動入賞装置1500にはその内
部に10カウントスイッチSW6が設置されており、変
動入賞装置1500内に遊技球が入賞する毎に、遊技球
入賞を表す信号を役物制御装置2600に出力するよう
になっている。そして、役物制御装置2600は、この
検出信号に基いて(10個の入賞が検知されたとき)上
述のように「特別遊技状態」を終了させるようになって
いる。
【0169】遊技盤に設置された補助変動入賞装置16
00はその作動制御が、基本的には、可変表示ゲーム器
1200,特定入賞装置1100の作動と別途独立して
行われるものであり、この作動制御は該装置1600の
補助可変表示ゲーム器1620による補助可変表示ゲー
ムの結果に応じて行われるものである。即ち、遊技領域
4に発射された遊技球が特定ゲート1060内を通過し
その旨が特定ゲートスイッチSW5によって検出される
と、該特定ゲートスイッチSW5から役物制御装置26
00に検出信号が出力される。この検出信号を入力した
役物制御装置2600は、その入力と同時に補助可変表
示ゲーム器1620に補助可変表示ゲームを行わせる。
この補助可変表示ゲームはゲーム開始時点より所定時間
経過した時点でそのゲーム結果が確定するようになって
いる。そしてこのゲーム結果が「当り」であったなら
ば、役物制御装置2600は補助変動入賞装置1600
の可動部材1610,1610を所定時間(例えば6
秒)に亘って開成し、もって当該補助変動入賞装置16
00をその内部に遊技球が入賞し易い状態にする(第1
の状態)に変換する。
【0170】次に上述した特定入賞装置1100の構成
について、図17〜図19を参照して詳細に説明する。
図17は上述の特定入賞装置1100の正面図、図18
は該装置1100の斜視図、図19は該装置1100の
分解斜視図である。特定入賞装置1100は、図18及
び図19に示すように、前述した回転体1120が収納
される本体基枠1101、該本体基枠1101を前面よ
り覆う装飾板1102、本体基枠1101の後方に設置
されるスイッチ設置基盤1103、該スイッチ設置基盤
1103の更に後方に設置される回転角センサ設置基盤
1104、回転角センサ設置基盤1104の更に後方に
設置される駆動装置設置基盤1105等を具えている。
装飾板1102には回転体1120に対応した円形の開
口窓部が形成され、この開口窓部を透して回転体112
0の遊技球収納部1121における遊技球の保留状態及
び移送状態が視認可能となっている。
【0171】本体基枠1101には、その中央部に上記
回転体1120を収納するハウジング1101aが形成
され、その上部で且つ裏面側に前述の入賞球処理部11
50の一部を成す阻止部材挿入部1101bが設けられ
ている(図18、図19)。更にこれの前面側には前述
した特定入賞部1110が設けられている。又、この本
体基枠1101の下部前面側には前述した第1,第2の
放出路1111,1112を具えた入賞球排出部110
1cが設けられ、その裏面側には該排出部1101cと
開口部1101eを介して連通される入賞球放出樋11
01dが設けられている。また、本体基枠1101には
その裏面より前面側に突出される状態で通過検出スイッ
チSW1が設置されている(図19には表されていな
い)。
【0172】また、本体基枠1101の阻止部材挿入部
1101bには後述のソレノイドEによって前面側に押
し出される阻止部材1151が挿入されるようになって
おり、阻止部材1151が押し出されたとき遊技球の特
定入賞部1110への入賞が阻止される。尚、図18は
阻止部材1151が引き込まれている状態(ソレノイド
Cが消磁された状態)を示している。また、本体基枠1
101には回転体1120の回転軸1122が挿入され
る回転軸支持柱1101fが設けられており、上記回転
体1120は該支持柱1101fを介して連接される回
モータ1130によってその回動制御が行われる(図
19)。前記スイッチ設置基盤1103はその上部に特
定入賞スイッチSW3が設置され、該特定入賞スイッチ
SW3の検出部は本体基枠1101に設けられた貫通孔
1101gに挿入されて、特定入賞部1110側に突出
される。
【0173】また、前記回転角センサ設置基盤1104
には、回転体1120の回転角度を検出する回転角セン
サSW8が設けられている。この回転角センサSW8は
コ字形の検出部を有し、この検出部内に回転モータ11
30の回転軸に固定された突起(図示省略)が位置して
いるか否かに応じて回転体1120が所定の回転角度位
置(前述した基準位置)にあるか否かを判断するように
なっている(基準位置にあるといきにはセンサSW8か
らHレベル信号が出力される)。
【0174】また、駆動装置設置基盤1105には前述
の回転モータ1130及びソレノイドEが設置されてお
り、これらの装置は役物制御装置2600に電気的に接
続されて、該役物制御装置2600からの指令信号に基
いてその作動制御が行われるようになっている。
【0175】次に、上述した可変表示ゲーム器120
0、及び特定入賞装置1100の作動制御を行う役物制
御装置2600の作用について図20,図21を参照し
て説明する。図20は役物制御装置2600の可変表示
ゲーム及び回転体1120の回転制御に係る制御手段の
みを抽出して、その作動制御を説明するための、制御ブ
ロック図である。斯かる作動制御を行う役物制御装置2
600の作動制御部2600Iは、図柄作動制御手段2
651、乱数抽出手段2652、乱数テーブル265
3、図柄選択手段2654、表示更新パルス発生手段2
656、図柄表示制御手段2657、図柄比較手段26
59、停止図柄判定手段2660、回転体制御手段26
61等を具えている。
【0176】このように構成された役物制御装置260
0の作動制御部2600Iは以下のように各作動制御を
行う。パチンコ遊技が開始されて、遊技球が遊技領域4
に発射され、該発射された遊技球が特定入賞装置110
0の特定入賞部1110に入賞すると、その旨が特定入
賞スイッチSW3によって検出される。このとき特定入
賞スイッチSW3はHレベルの信号を図柄作動制御手段
2651に出力する。
【0177】上記Hレベル信号を受けた図柄作動制御手
段2651は、所定時間に亘って可変表示ゲームを行わ
せるための可変表示信号をAND回路2655の一方の
端子に入力する(可変表示ゲーム実行中)。このAND
回路2655の他端には表示更新パルス発生手段265
6からのパルス信号が、常時入力されているので、可変
表示信号出力中はAND回路2655の出力端子から一
定周期のパルス信号が発生され、このパルス信号は図柄
表示制御手段2657に入力される。このパルス信号を
受けた図柄表示制御手段2657は、このパルス信号発
生に同期して変動図柄を決定し、可変表示ゲーム器12
00に可変表示(図柄変動)を行わせる。
【0178】また、図柄作動制御手段2651は、特定
入賞スイッチSW3からの信号入力のタイミングで指令
信号を乱数抽出手段2652に出力する。乱数抽出手段
2652は該信号の入力タイミングに同期して乱数テー
ブルに読込信号を出力して該乱数テーブルより乱数を読
み込む。この乱数値を表す信号は、乱数抽出手段265
2から図柄選択手段2654に送られる。上記信号を受
けた図柄選択手段2654は上記乱数値に応じてゲーム
終了時に表示する図柄(停止図柄)を決定して、該停止
図柄を表す信号を図柄比較手段2659に送る。
【0179】図柄比較手段2659には、更に前記図柄
作動制御手段2651からのゲーム終了タイミングを表
す信号(特定入賞スイッチSW3からの信号発生時点よ
りタイマ2651aが所定時間カウントしたとき発生す
る)が送られ、図柄比較手段2659はこの所定時間が
経過したときに、図柄表示制御手段2657から送られ
てくる実際の表示図柄(可変表示ゲーム器1200にて
実際に表示されている図柄)と、上記図柄選択手段26
54によって決定された停止図柄とを比較し、これらが
一致したときにその旨を示す信号を図柄作動制御手段2
651に出力する。この表示図柄と停止図柄が一致した
時点で発生される信号を受けた図柄作動制御手段265
1は、こんどは図柄の停止タイミングを表す信号を停止
図柄判定手段2660に送るようになっている。
【0180】この停止タイミング信号を受けた停止図柄
判定手段2660は、その時点で図柄表示制御手段26
57より出力されている図柄(停止図柄)を表す信号
が、予め設定された図柄(例えば「3,3,3」,
「7,7,7」等のゾロ目)を表すものであるか否かに
よって可変表示ゲームが「当り」となったか否かを判定
する。この停止図柄判定手段2660によって可変表示
ゲームが「当り」であると判定されたときには、「当
り」を表す信号が回転体制御手段2661の回転方向選
択手段2663に送られ、この信号に基いて回転方向選
択手段2663は、誘導部材駆動制御手段2664に回
転モータ1130を反時計廻り方向に回転させる指令信
号(CCW)を出力する。
【0181】一方、停止図柄判定手段2660によって
可変表示ゲームが「ハズレ」であると判定されたときに
は「ハズレ」を表す信号が上記回転方向選択手段266
3に送られ、回転方向選択手段2663は誘導部材駆動
制御手段2664に、回転モータ1130を時計廻り方
向に回転させる指令信号(CW)を出力する。尚、停止
図柄判定手段2660からの「当り」を表す信号は、後
述の図21に示す効果音発生器2662に送られ、「当
り」を表す効果音が発生器2662に接続されたスピー
カより発せられるようになっている。更に、この「当
り」を表す信号は、図21の第1のDフリップフロップ
2668のクロック端子にも送られる。又、停止図柄判
定手段2660からの「ハズレ」を表す信号は、上記効
果音発生器2662に送られ、「ハズレ」を表す効果音
がスピーカより発せられるようになっている。前記回転
体駆動制御手段2664には、回転角センサSW8から
の信号が入力されるようになっている。この回転角セン
サSW8からの信号は、前述したように特定入賞装置1
100の回転体1120が所定の基準角度位置(遊技球
収納部1121が特定入賞部1110と対向する回転位
置)となっているときにHレベルの信号を出力するよう
になっている。
【0182】斯かる信号を受ける回転体駆動制御手段2
664は、上記回転方向選択手段2663からの2つの
信号(CW,CCW)の何れかの信号の入力と同時に該
信号が表す回転方向に回転体1120を回転させるべく
回転モータ1130に駆動信号を出力し、この駆動信号
によって回転された回転体1120が再び元の位置(基
準位置)に戻ったことを回転角センサSW8からの信号
に基いて検知したときに、回転体1120の回転を終了
させるべく、回転モータ1130への駆動信号の出力を
停止する。
【0183】このように可変表示ゲーム結果に応じて、
即ち「当り」のときに、回転体1120を反時計廻り方
向に回動し、反対に「ハズレ」のときに時計廻り方向に
回転させることによって、特定入賞部1110に入賞し
た遊技球が「当り」のときにのみ通過検出スイッチSW
1によって検出されるようになるので、このときにのみ
「特別権利状態」が発生されるようになる。
【0184】次に、上記可変表示ゲームの結果が「当
り」(特別権利予備状態)となって、更に通過検出スイ
ッチSW1からの信号に基づいて「特別権利状態」が成
立したときに行われる変動入賞装置1500及び特定入
賞装置の入賞阻止装置1150の作動制御の手順につい
て、図21の回路図を参照して説明する。図21の回路
図は斯かる作動制御を行う役物制御装置2600の要部
(作動制御部2600II)を抽出したものでは、複数の
波形整形回路2665,2673,2690、複数のカ
ウンタ2678,2681,2688、複数のデコーダ
2679,2686,2691、複数のDフリップフロ
ップ2667,2668,2675,2676、その他
複数のAND回路,発振器,遅延回路,微分回路等を具
えている。フリップフロップ2667と遅延回路と後述
のアンド回路2666とで、可変表示ゲーム器1200
の可変表示における特別表示態様の発生に関連して特別
権利状態の発生に対する有効期間(例えば、第1のフリ
ップフロップ2667のQ出力から遅延回路によるリセ
ット信号が出力されるまでの所定時間)を設定する。
【0185】このように構成されている役物制御装置2
600の作動制御部2600II(主として変動入賞装置
駆動制御手段)においては、特定入賞装置1100の通
過検出スイッチSW1が波形整形回路2665を介して
AND回路2666の一方の入力側に接続されている。
このAND回路2666の他方の入力側には第1のDフ
リップフロップ2667の出力端子Qが接続されてい
る。この第1のDフリップフロップ2667は、そのク
ロック端子に、図20に示した停止図柄判定手段266
0からの「当り」信号が入力されるようになっており一
方で、そのリセット端子に、該フリップフロップ266
7のQ出力が、遅延回路によって所定時間遅らされた後
入力されている。従って、停止図柄判定手段2660か
ら「当り」を表すHレベル信号が発生する毎に該第1の
フリップフロップ2667の出力端子Qからの信号が所
定時間Hレベルに立ち上がるようになり、この信号が第
2のAND回路2666に出力されることとなる。この
ようにAND回路2666の一方の端子に、第1のDフ
リップフロップ2667からの出力端子QからHレベル
信号が入力されている状態で、回路2666の他方の入
力端子に通過検出スイッチSW1からのHレベル信号が
入力されると、この信号の発生に同期してAND回路2
666からHレベルの信号が発生することとなる。
【0186】このAND回路2666からの出力信号は
第2のDフリップフロップ2668のクロック端子に入
力されるとともに、上記第1のフリップフロップ266
7のリセット端子に、遅延回路を介して入力される(第
1のフリップフロップ2667は通過検出スイッチSW
1から入力信号が出力された後所定時間経過した時点で
リセットされることになる)。このようにフリップフロ
ップ2667を設け、前述した停止図柄判定手段266
0から「当り」信号をフリップフロップ2667のクロ
ック端子に接続すると共に、これらをAND回路266
6の一端に入力されておくのは「当り」信号発生より所
定時間が経過するまでの間にのみ通過検出スイッチSW
1からの信号を有効なものとして扱うためであり、これ
により、例えば、遊技者が針金等を使用して通過検出ス
イッチSW1からHレベル信号を出力させる等の不正遊
技が行われた場合であっても、停止図柄判定手段266
0からの「当り」のHレベル信号が送出されなず「特別
権利状態」が発生することがないよう、不正行為防止が
図られる。尚、通過検出スイッチSW1からの信号を有
効なものとして扱う上記所定時間は、回転体1120の
遊技球収納部1121に保留された遊技球が、回転体1
120の反時計回り方向により移送されて通過検出スイ
ッチSW1によって確実に検出されるように設定されて
いる
【0187】上述のように、そのクロック端子に前記A
ND回路2666の出力側が接続された第2のDフリッ
プフロップ2668は、その出力端子Qバーからの信号
がD端子にフィードバックされるようになっている。ま
た、第2のDフリップフロップ2668の出力端子Qバ
ーからの出力信号は、後述のカウンタ2678(変動入
賞装置の開放回数を数値表示させる)及びカウンタ26
88(始動入賞口への入賞回数を数値表示させる)の夫
々のリセット端子に入力されるようになっている。
【0188】また、第2のDフリップフロップ2668
の出力端子Qからの出力信号は、トランジスタ2693
を介して、入賞阻止装置の阻止部材1151を駆動する
ソレノイドCに送られ、これを駆動させるようになって
いる。
【0189】更に上記第2のDフリップフロップ266
8の出力端子Qからの出力信号は、効果音発生器266
2、発振器2669、発光源制御器2670を介して、
夫々スピーカ、遊技盤1300に設置された各種装飾ラ
ンプLED等に送られるようになっており、これらの告
知手段によって、遊技機が「特別権利状態」となってい
ることが遊技者に伝えられる。
【0190】またこの第2のフリップフロップ2668
の出力端子Qからの信号は後述のAND回路2672に
も入力されるようになっている。尚、第2のDフリップ
フロップ2668のリセット端子には、後述のカウンタ
2688(該カウンタは「特別権利状態」における始動
入賞口への遊技球の入賞数をカウントする)からの「1
6」を表す信号が入力されるようになっており、この信
号によってリセットされる。
【0191】又、始動スイッチSW4,SW4からの出
力信号は波形整形回路2673にて波形整形された後A
ND回路2672の一方の入力端子に送られる。このA
ND回路2672の他端には、第2のDフリップフロッ
プ2668からの「特別権利状態」発生中である旨を表
す信号が入力されている。このためAND回路2672
からは遊技機が「特別権利状態」であると云う条件の下
で始動入賞口9,9に遊技球が入賞したときにのみHレ
ベルの信号が出力される。従って、「特別権利状態」中
に、遊技球が始動入賞口9,9に入賞するとAND回路
2672の出力側から、後述のAND回路2674の入
力端子にHレベルの信号が入力される。このAND回路
2672からの出力信号は、更に後述のカウンタ268
8にクロックパルスとして入力され、該カウンタに「特
別権利状態」中の始動入賞口9,9への遊技球の入賞個
数をカウントさせるようになっている。
【0192】上記AND回路2672からの出力信号が
一方の入力端子に入力されるAND回路2674の他方
の入力端子には、後述の第3Dフリップフロップ267
5の出力端子Qバーからの出力が入力される。また、A
ND回路2674の出力端子からの出力信号は、第4の
Dフリップフロップ2676のクロック端子に入力され
るようになっている。
【0193】この出力信号を受けた第4Dフリップフロ
ップ2676は、その出力端子Qが遅延回路2677に
接続され、更に遅延回路2677からの出力をそのリセ
ット端子にて受けるように接続されている。また、この
第4Dフリップフロップ2676の出力端子Qバーは、
第3Dフリップフロップ2675のリセット端子に入力
されるように接続されている。
【0194】この第4Dフリップフロップ2676の出
力端子Qバーからの信号をリセット信号として受けた第
3Dフリップフロップ2675は、その出力端子Qがト
ランジスタを介して、変動入賞装置1500を開成させ
るために設けられたソレノイドC、更には、効果音発生
器2662、発光源制御器2670、発振器2669等
に接続されている。更に、第3のDフリップフロップ2
675の出力端子Qは後述のカウンタ2678のクロッ
ク端子、タイマ2682(該タイマは、変動入賞装置1
500の開成時間(10sec)をカウントする)に接続
され、該カウンタ2678による変動入賞装置1500
の開放回数のカウント、及びタイマ2682のカウント
を開始させる信号として用いられるようになっている。
【0195】又、第3のDフリップフロップ2675か
らの出力信号に基づいて変動入賞装置1500の開成回
数をカウントするカウンタ2678は、デコーダ267
9を介して可変表示ゲーム器1200の本体に設置され
た第3の数値表示部1230に接続され、上記カウント
数を数値表示する。前述したAND回路2672からの
出力信号に基づいて「特別権利状態」発生中に始動入賞
口に入賞した遊技球数をカウントするカウンタ2688
は、デコーダ2691を介して可変表示ゲーム器120
0の本体に設置された第2の数値表示部1220に接続
され、上記カウント数を数値表示する。又、役物制御装
置2600の作動制御部2600IIには、10カウント
スイッチSW6が接続され、該スイッチSW6からの出
力信号は波形整形回路2690を介してカウンタ268
1に入力される。又、カウンタ2681のリセット端子
には、上述した第3のDフリップフロップ2675から
の、変動入賞装置の開成動作終了を示す信号(出力端子
Qバーからの信号)が入力される。
【0196】このように各信号が入力されるカウンタ2
681は、10カウントスイッチSW6からの信号出力
毎に変動入賞装置15001回の開成動作中(1サイク
ル)に、該装置1500内に入賞した遊技球数をカウン
トし、その結果を表す信号をデコーダ2686を介し
て、第4の数値表示器1520に送り、該表示器152
0にてカウント結果を数値表示させる。
【0197】又、前述した第3のDフリップフロップ2
675の出力端子QからのHレベル信号入力時より所定
時間(変動入賞装置1500の開放時間;例えば10se
c)をカウントするタイマ2682は、上記所定時間の
カウント終了を示す信号を、微分回路2683,OR回
路2684を介して、上記第3のDフリップフロップ2
675のリセット端子に送るようになっている。又、上
記OR回路2684にはカウンタ2681からの「1
0」を示す信号(AND回路2685の出力)が入力さ
れ、これらのOR条件に従って、リセット信号を第3の
Dフリップフロップ2675に送るようになっている。
【0198】このような回路構成となっている役物制御
装置2600は、「特別権利状態」中に遊技球が始動入
賞口9,9に入賞したときに以下のように作動する。即
ち、遊技球が始動入賞口9,9に入賞すると、始動スイ
ッチSW4,SW4からのHレベル信号が、波形整形回
路2673及びAND回路2672を介して、AND回
路2674に入力される。これを受けたAND回路26
74は、第3Dフリップフロップ2675の出力端子Q
バーからHレベルの信号が出力されていることを条件と
して、即ち、第3Dフリップフロップ2675がリセッ
ト状態となっているときに、上記AND回路2672か
らの出力信号の発生タイミングにてHレベルの信号を出
力するようになっている(この信号が遊技機を「特別遊
技状態」に変換する)。
【0199】このAND回路2674からのHレベルの
信号は、第4フリップフロップ2676のクロック端子
に入力される。上記Hレベル信号をクロック信号として
受けた第4フリップフロップ2676は、その入力と同
時に遅延回路2677に信号を出力し、その時点から
0.5sec後に遅延回路2677よりリセット信号を受
ける。従って、第4Dフリップフロップ2676は、A
ND回路2674からの信号がHレベルとなってから
0.5sec後にリセットされることとなる。
【0200】このように第4Dフリップフロップ267
6が、AND回路2674から信号発生から(遊技球が
始動入賞口に入賞した時点から)所定時間経過後にリセ
ットされると、それまでLレベルに保持されていた出力
端子Qバーの出力信号がHレベル信号に反転されるの
で、このQバー出力をクロック信号として入力する第3
Dフリップフロップ2675は、0.5sec遅れて出力
端子QからHレベル信号を出力する。このように、第3
Dフリップフロップ2675が始動スイッチSW4,S
W4からの出力信号に基づいて間接的にセットされ、出
力端子QからHレベルの出力信号が送出されると、該出
力信号を受けた効果音発生器2662が作動して始動入
賞口への入賞を表す効果音がスピーカより発生され、一
方で、前記出力信号を受ける発光源制御手段2670が
各種装飾LED/ランプをこれと同時に点滅させる。ま
た、これらの動作と同時に変動入賞装置1500のソレ
ノイドCが励磁され、これによって変動入賞装置150
0の可動翼片1510,1510が開成されて遊技機
が、遊技球を受け入れ易い第2の状態に変換される(特
別遊技状態)。このようにして変動入賞装置1500
が、始動スイッチSW4,SW4からの出力に基づいて
開成されるのと同時に、第3Dフリップフロップ267
5の出力端子Qから出力されるHレベル信号は、第1の
カウンタ2678にも送られる。
【0201】この第1のカウンタ2678は、遊技機1
が「特別権利状態」に変換されている間に、変動入賞装
置1500が何回開成状態に変換されたか(開成回数)
をカウントするもので、上記第3のフリップフロップ2
675の出力端子Qからの信号がHレベルに立上がる毎
に「1」宛そのカウント値を加算していく。このカウン
タ2678からは、加算された値を示す信号がデコーダ
2679に送られ、該デコーダ2679の働きによっ
て、1回の「特別権利状態」発生中の可動翼材151
0,1510の開成回数が可変表示ゲーム器の第3の数
値表示部1230aにてデジタル表示されることとなる
(第1のカウンタ2678によるカウント値は、前述し
た第2のDフリップフロップ2668からの「特別権利
状態」の終了を表すリセット信号の入力によってその値
がリセットされる)。
【0202】上述のように始動スイッチSW4,SW4
からの出力信号に基づいて第2の状態に変換された変動
入賞装置1500は所定期間の停止条件(該所定時間は
タイマ2682によってカウントされる)が成立するま
でその可動翼片1510,1510が開状態(第2の状
態)に維持され、遊技球が入賞し易い状態(特別遊技状
態)に変換される。このように変動入賞装置1500が
第2の状態に変換されているときに入賞した遊技球の数
は、10カウントスイッチSW6からの信号に基づいて
第2のカウンタ2681がカウントする。
【0203】第2のカウンタ2681のリセット端子に
は、前述した第3のDフリップフロップ2675の出力
端子Qバーからの信号(該信号は「特別遊技状態」の開
始を表す)入力と同時にその値が「0」にリセットされ
るので、第2のカウンタ2681のカウント値は、変動
入賞装置1500の1回の開放動作中(1サイクル中)
に、当該入賞装置1500内に入賞した遊技球の累計値
を表す。このカウント値を表す信号はデコーダ2686
に出力され、デコーダ2686はこの出力信号に基づい
て、上記カウント値をデジタル表示すべく、数値表示器
1210bに指令信号を出力する。
【0204】上記カウンタ2681の所定の出力端子
(図示例ではQ1,Q1)からの信号がAND回路26
85の入力端子に入力されるようになっている。これは
上記カウント値が所定の値(例えば「10」)を表した
ときに、AND回路2685からHレベルの信号を出力
するためのものである。このAND回路2685の出力
は前述のようにOR回路2684の一方の入力端子に入
力される。
【0205】上記OR回路2684は、変動入賞装置1
500の1サイクルの動作を終了させるタイミング信号
を出力させるために設けられており、その他端には、変
動入賞装置1500の開成時間(例えば10sec)をカ
ウントするタイマ2682からの出力信号が微分回路2
683を介して送られる。従って、OR回路2684の
一方の端子の入力レベルは、変動入賞装置1500に1
0個の遊技球が入賞したときにHレベルとなり、他方の
端子の入力レベルは、変動入賞装置1500の開成動作
が所定時間(10sec)継続したときにHレベルとな
る。このOR回路2684の出力は、前述した第3のD
フリップフロップ2675のリセット端子に入力される
ように構成されているため、上記2つの条件の何れか一
方が成立してOR回路2684からHレベル信号が出力
されたとき、変動入賞装置1500の1回の開成動作
(1サイクル)の「特別遊技状態」が終了することとな
る。
【0206】このような変動入賞装置1500の開成動
作(特別遊技状態)は、「特別権利状態」が発生してい
る間、始動入賞口9,9に遊技球が入賞することを条件
として最高16回(16サイクルまで)繰り返され、始
動入賞口9,9への入賞個数はカウンタ2686が計数
するようになっている。即ち、上記カウンタ2688の
クロック端子には、前述したAND回路2672からの
出力信号が入力され、一方、リセット端子には第2のD
フリップフロップ2668の出力端子Qバーからの信号
が入力される。前述したように、第2のDフリップフロ
ップ2668の出力端子Qバーからは、遊技機が「特別
権利状態」を終了したときにHレベルの信号が出力され
る。このようにそのカウント値がリセットされた状態
で、その後「特別権利状態」が発生し、この「特別権利
状態」が発生しているという条件の下で遊技球が始動入
賞口9,9に入賞し、始動スイッチSW4,SW4から
Hレベルの信号の入力があると、カウンタ2688はそ
の時点より「1」宛カウント値を加算する。そしてカウ
ンタ2688は加算された値を示す信号をデコーダ26
91に送り、これを受けたデコーダ2691が可変表示
ゲーム器に設置された第2の数値表示器1220にて、
「特別権利状態」発生中に始動入賞口9,9に入賞した
遊技球の数をデジタル表示させるようになっている。
【0207】このカウンタ2688によるカウント値が
所定値(例えば「16」)に達すると、その旨を表す信
号が、を介して該カウンタ2688より遅延回路268
9第3のDフリップフロップ2668のリセット端子に
送られる。このように、カウンタ2688から「特別権
利状態」発生中に始動入賞口9,9に遊技球が所定個数
(16個)入賞したことを示す信号が出力されたとき、
第3のDフリップフロップ2668の働きによって「特
別権利状態」が消滅されるようになっている。
【0208】上述の如く第2実施の形態のパチンコ遊技
機においては、特定入賞スイッチSW3が遊技球を検出
したことを条件に可変表示ゲーム器1200により可変
表示ゲームが行われ、この可変表示ゲームの結果が「当
り」のときに回転体1120が反時計廻り方向に回転
し、この回転によって可変表示ゲームを開始させた遊技
球が更に通過検出スイッチSW1よって検出されたとき
に「特別権利状態」が発生するようにされており、この
ように「特別権利状態」が発生している間に亘って入賞
阻止装置1150の作用によって更なる遊技球の特定入
賞装置1100内への遊技球の入賞が阻止されるように
なっているため、「特別権利状態」発生中に更なる可変
表示ゲームが開始されることがなく、従って、この間
「特別権利状態」の発生条件が成立することがなくな
り、その時点で開始されていた「特別権利状態」が途中
で終了する虞がなくなる。
【0209】尚、本実施の形態においては、入賞阻止装
置1150の作用によって特定入賞スイッチSW3への
球の入賞を阻止する様にしたが入賞阻止装置1150を
設けず、特定入賞スイッチSW3へ入賞しても可変表示
ゲームを行わないように電気的に制御するようにしても
良い。
【0210】尚、本実施の形態でも、第1の実施の形態
と同様に、「特別権利状態」の終了条件を、該「特別権
利状態」発生中に始動入賞口に所定個数(例えば16
個)の遊技球が入賞したこととし、これを始動スイッチ
SW4,SW4からの出力信号の発生回数が所定回数と
なったっか否かによって判断したが、これに限ることな
く、例えば、始動スイッチSW4,SW4から発せられ
た16個目の信号に基いて開成された変動入賞装置15
00が所定の開成期間終了後に再び閉成した時点をもっ
て「特別権利状態」の終了としてもよい。
【0211】また、本実施の形態でも、第1の実施の形
態と同様に、「特別権利状態」の終了条件を、該「特別
権利状態」発生中に始動入賞口に所定個数(例えば16
個)の遊技球が入賞したこととしたが、これに限ること
なく、例えば変動入賞装置1500が実際に開成した回
数が所定回数(例えば16回)となったこと等種々の他
の条件を適用してもよい。
【0212】また、本実施の形態では「特別権利状態」
中に該「特別権利状態」の発生条件を達成不能にするた
めに特定入賞装置1100に入賞阻止装置1150を設
け、「特別権利状態」発生中の遊技球の特定入賞装置1
100内への入賞自体を禁止する構成としたが、これに
限ることなく、「特別権利状態」を発生させるための通
過検出スイッチSW1への入賞を阻止すべく、例えば
「特別権利状態」中に特定入賞装置1100の回転体1
120の反時計廻り方向の回動を禁止して「特別権利状
態」を発生させないようにしてもよい。
【0213】また、「特別遊技状態」を発生させるに際
し、変動入賞装置1500の可動翼片1510,151
0を所定時間に亘って1回だけ開成させてもよいし、或
は、その開成動作を複数回に分けて所定時間の開放を行
ってもよい。
【0214】また、「特別権利状態」の発生条件の1つ
となっている可変表示ゲームの手順に関しては、要は、
遊技球が所定の検出部によって検出されたことを条件に
開始されその後ゲーム結果が決定され得るものであれ
ば、本実施の形態記載のものに限ることはなく、種々の
他の手順も適用可能である。
【0215】また、本実施の形態では「特別権利状態」
を「特別遊技状態」に変換する条件を遊技球が始動入賞
口9,9に入賞することとしたが、上記条件はこれに限
らず、例えば、補助変動入賞装置1600に遊技球が入
賞することとしてもよい。
【0216】
【発明の効果】この発明によれば、特定入賞部への遊技
球の入賞に基づいて可変表示ゲーム器により可変表示ゲ
ームを行わせ、該可変表示ゲームの結果に基づいて、特
定入賞部に入賞した遊技球を特別権利状態を発生させる
通過検出スイッチに通過させる放出路又は通過検出スイ
ッチを通過しない放出路の何れかに回転体によって振り
分けられることにより、特別権利状態が発生するまでに
異なる複数の遊技ステップを経ることとなり、特別権利
状態の発生するまでの過程を存分に楽しめ、期待感や喜
びを十分に高めることができる。また、特別入賞口への
遊技球の入賞により、確実に、特別権利状態を発生させ
ることができるとともに、特別権利状態の発生確率を、
可変表示装置の可変表示における特別表示態様の発生確
率により、電子的に設定することが可能となり、特別権
利状態の発生確率を、目的とする値に、簡単かつ確実に
設定することが可能となる。更に、役物制御装置が、可
変表示ゲーム器の可変表示ゲームにおける停止図柄が当
たりであることによって特別権利状態の発生に対する有
効期間を開始するとともに該有効期間中における通過検
出スイッチへの遊技球の通過を特別権利状態の発生に対
して有効にし、該有効期間は、停止図柄が当たりの場合
に、該有効期間内に遊技球が前記通過検出スイッチを通
過するように設定したことにより、例えば、特別表示態
様が発生していない期間に、不正な遊技者(或いは係
員)がガラス枠を開けて遊技球を特別入賞口に入賞させ
ても、特別権利状態は発生しないため、このような不正
行為を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係わるパチンコ遊技
機1の遊技盤3前面の構成例を示す正面図である。
【図2】遊技盤に設置された特別入賞装置10の正面図
である。
【図3】特別入賞装置10を斜め上方より見た斜視図で
ある。
【図4】特別入賞装置10の内部構成を示すために要部
を断面した斜視図である。
【図5】特別入賞装置10を斜め下方より見た斜視図で
ある。
【図6】特別入賞装置10の主要部(前枠110,本体
枠120,後枠130)の分解斜視図である。
【図7】特別入賞装置10に挿着される回転入賞処理部
140の分解斜視図である。
【図8】特別入賞装置10をその側面から見た縦断面図
である。
【図9】遊技盤3に設置される変動入賞装置50の斜視
図である。
【図10】遊技盤3に設置される補助変動入賞装置60
の斜視図である。
【図11】特別入賞装置10への遊技球の入賞の様子を
示す正面図である。
【図12】特別入賞装置10に入賞した遊技球の流下経
路を示すべく特別入賞装置を一部切欠いた斜視図であ
る。
【図13】特別入賞装置10に入賞した遊技球が第3の
入賞口103に入賞した状態を説明する斜視図である。
【図14】特別入賞装置10に入賞した遊技球が第1又
は第2の入賞口101,102に入賞した状態を説明す
る斜視図である。
【図15】役物制御装置600によって行われる作動制
御の様子を説明するための制御ブロック図である。
【図16】本発明の第2実施の形態に係わるパチンコ遊
技機1000の前面の構成例を示す正面図である。
【図17】遊技盤1300に設置された特定入賞装置1
100の正面図である。
【図18】遊技盤1300に設置された特定入賞装置1
100の斜視図である。
【図19】上記特定入賞装置1100の分解斜視図であ
る。
【図20】役物制御装置2600の可変表示ゲーム及び
回転体1120の回転制御に係る制御手段のみを抽出し
て示した制御ブロック図である。
【図21】役物制御装置2600を構成するマイクロコ
ンピュータの変動入賞装置、入賞阻止装置、及び、第2
〜第4の数値表示器の作動制御に係る回路のみを抽出し
て示した回路図である。
【符号の説明】
4 遊技領域 9 始動入賞口 1000 パチンコ遊技 1100 特定入賞装 1111 第1の放出路(放出路) 1112 第2の放出路(放出路) 1120 回転 1200 可変表示ゲーム 1500 変動入賞装置 2600 役物制御装

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特別権利状態を発生させるか否かの可変表
    示ゲームを行うための可変表示ゲーム器と、 前記可変表示ゲーム器を作動させるための特定入賞部を
    備えるとともに、可変表示ゲームの結果に基づいて、特
    定入賞部に入賞した遊技球を特別権利状態を発生させる
    通過検出スイッチに通過させる放出路又は通過検出スイ
    ッチを通過しない放出路の何れかに振り分けるための回
    転体を備えた特定入賞装置と、 前記特定入賞装置により発生された特別権利状態の発生
    中における始動入賞口への遊技球の入賞に基づき、可動
    翼片を開成して遊技者に利益を与える変動入賞装置と、 前記可変表示ゲーム器、特定入賞装置、変動入賞装置の
    制御を行う役物制御装置と、 を備え、 前記役物制御装置は、 前記可変表示ゲーム器の可変表示ゲームにおける停止図
    柄が当たりであることによって特別権利状態の発生に対
    する有効期間を開始するとともに該有効期間中における
    前記通過検出スイッチへの遊技球の通過を特別権利状態
    の発生に対して有効にし、 前記有効期間は、停止図柄が当たりの場合に、前記有効
    期間内に遊技球が前記通過検出スイッチを通過するよう
    に設定されている ことを特徴とするパチンコ遊技機
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