JP3300030B2 - 自由曲面を研磨するための研磨材 - Google Patents

自由曲面を研磨するための研磨材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば各種の成形鋳
型,球状レンズ,セラミックス加工品,磁気ヘッド等の
自由曲面を研磨するための研磨材に関する。
【0002】
【従来の技術】精密機械部品,精密電子部品に使用され
る磁気ヘッド、各種の成形鋳型、球状レンズ、ガラス・
セラミックス加工品等のように、複雑な形状をなす面の
研磨には、例えば遊離砥粒を利用する湿式研磨及び固着
砥粒を利用する乾式研磨を含めたラッピング研磨、砥粒
と添加剤とが収容されている研磨槽内に被研磨体を投入
し、研磨槽全体を回転,振動させ、砥粒と添加剤と被研
磨体との互いの摩擦によって研磨加工するバレル研磨、
さらには、磁気に感応しかつコントロールされる特殊な
磁性研磨材と被研磨体とを両磁極間に置き、これに直流
磁場を加えて回転,振動させ、均一な相互運動を起こさ
せて研磨加工する磁気研磨等が利用されている。
【0003】又、精密部品の研磨には、金属等の導電体
の表面に電着によって砥粒を固定させた電着砥石や、剛
体の台皿の上に弾性体を接着し、該弾性体の表面に多数
の小片による研磨片を間隔を置いて貼着し、該研磨片同
士の間の弾性体の表面に粘弾性質樹脂層を積層させてあ
る弾性研磨シート等による研磨等が行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のラッ
ピング研磨,バレル研磨,磁気研磨等による研磨作業
は、研磨性能が低く、研磨作業に時間がかかるだけでな
く、研磨作業後の研磨材の処理が非常に困難である。
【0005】また、電着砥石を利用する場合は、剛性を
有する台皿の上に砥粒を電着させた電着砥石を使用する
ものであることから、研磨材に可撓性が無く、複雑な形
状をなす面の研磨作業には不適当である。
【0006】さらに、弾性研磨シートを利用する場合
は、弾性研磨シートにおける弾性体の弾性と該弾性体の
表面に貼着されている多数の小片による研磨片の弾性と
の間の差が大きすぎるためにこれらの両者の間の接着力
が弱く、研磨作業中に研磨片が弾性体から剥れ易い等の
欠点を有する。
【0007】これに対して本発明は、自由曲面を研磨す
るための研磨材に関するものであって、品質の高い均一
な研磨を迅速に行なうことのできる研磨材を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題は、以下に記載
する構成による本発明の研磨材によって解決することが
できる。すなわち、本発明の自由曲面を研磨するための
研磨材は、破断伸度150%以上の可撓性プラスチック
フィルムによる研磨シート用基材の少なくとも片面に、
研磨材粒子を含有する樹脂層による研磨層を形成してあ
る積層シートを、真空,圧空,或いはプレス成形した成
形体からなるものである。
【0009】
【0010】本発明の研磨材おいて、破断伸度150%
以上の可撓性プラスチックフィルムからなる研磨シート
用基材には、例えばポリエチレンテレフタレート,ポリ
プロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン等によるフ
ィルムが利用される。この研磨シート用基材としての可
撓性プラスチックフィルムには、厚さ25〜500μ程
度の機械的強度,寸法安定性,耐熱性等に優れた性質を
有するものを利用するのが好ましい。
【0011】なお、研磨シート用基材となる可撓性プラ
スチックフィルムの破断伸度が150%未満になると、
研磨シート用基材の少なくとも片面に研磨層を形成して
ある積層シートを、自由曲面を研磨するための研磨材と
しての成形体に成形するときの加熱によって、研磨シー
ト用基材に亀裂が発生する虞れがでる。
【0012】研磨層は、研磨材粒子たる無機質微粉末,
バインダー用樹脂,必要に応じて添加される分散剤,帯
電防止剤,染料等を適宜混入した樹脂溶液からなるコー
ティング剤の塗工層として、厚さ10〜100μ程度に
形成される。
【0013】研磨材粒子として利用される無機質微粉末
は、この種の普通の研磨シートの研磨層の形成に使用さ
れる通常の無機質微粉末、例えば、酸化アルミニュウ
ム,炭化珪素,酸化ジルコニュウム,酸化クロム,酸化
鉄,ダイヤモンド,窒化ホウ素,エメリー,酸化セリウ
ム等による1次粒子の平均粒径が0.1〜20μ程度の
ものが使用される。
【0014】また、研磨層形成用のコーティング剤のバ
インダー用樹脂には、例えばポリウレタン樹脂,アクリ
ル樹脂,エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂,ポリエス
テル樹脂,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂,ブチ
ラール樹脂,ポリアミド樹脂,エポキシ樹脂,硝化綿,
塩化ゴム等による単独樹脂または2種以上の混合樹脂が
使用され、通常バインダー用樹脂100重量部に対して
研磨材粒子たる無機質微粉末が100〜1400重量部
程度の割合で使用される。
【0015】さらに、前記研磨層形成用のコーティング
剤の溶剤には、バインダー用樹脂の種類に応じて、例え
ばトルエン,キシレン,メチルエチルケトン,メチルイ
ソブチルケトン,アノン,イソプロピルアルコール,酢
酸エチル,酢酸ブチル,エタノール等からなる単独溶剤
あるいはこれらの2種以上の混合溶剤等が使用され、例
えば研磨層をグラビア印刷で形成するのに相応しい粘度
のコーティング剤に調製される。
【0016】なお、研磨層の耐摩耗性,耐溶剤性,耐熱
性等の向上を図ると共に、研磨層と研磨シート用基材と
の間の密着性を向上させるために、前記研磨層形成用の
コーティング剤剤中に、イソシアネート系の硬化剤、例
えばトルイレンジイソシアネート(TDI),キシリレ
ンジイソシアナート(XDI),ヘキサメチレンジイソ
シアナート(HMDI)等のイソシアネート系硬化剤を
添加し、コーティング剤中のバインダー用樹脂の官能基
(−OH,−NH2 ,−COOH等)と硬化剤とを反応
させた硬化性樹脂層からなる研磨層にするのが好まし
い。このイソシアネート系硬化剤の添加量は、イソシア
ネート系硬化剤のイソシアナート基(−NCO)とバイ
ンダー用樹脂における官能基との当量比、すなわち、
[(−NCO)/バインダー用樹脂における官能基]で
表示される当量比が、0.5〜10の範囲内にあること
が好ましい。
【0017】本発明の自由曲面を研磨するための研磨
材、すなわち破断伸度150%以上の可撓性プラスチッ
クフィルムによる研磨シート用基材の少なくとも片面に
研磨材粒子を含有する樹脂層による研磨層を形成してな
る積層シートの成形体が、真空,圧空成形体からなるも
のであるときには、この真空,圧空成形体の成形の際
に、(1) 成形用素材である積層シートを適性加熱温度に
できるだけ早く加熱する、(2)成形用素材である積層シ
ートの全体をできるだけ均一な温度になるように加熱す
る、(3) 成形用素材である積層シートの表,裏面と内部
との温度差ができるだけ小さくなるように加熱する等の
要件を満足させるために、輻射加熱,対流加熱,伝導加
熱等による加熱方法を利用することが好ましい。
【0018】なお、破断伸度150%以上の可撓性プラ
スチックフィルムによる研磨シート用基材の少なくとも
片面に研磨材粒子を含有する樹脂層による研磨層を形成
した積層シートを成形用素材とする真空,圧空成形によ
る成形体からなる研磨材は、(1) 金型を使用することな
く、空気圧力差を利用して成形する、 (2)雌雄のいずれ
かの金型を利用し、空気圧力差を利用して成形する、
(3) 雄型によって加圧成形する、(4) 雌雄の両型を利用
してプレス成形する等の方法、具体的には、ストレート
成形,ドレープ成形,リバースドロー成形,エアスリッ
プ成形,プラグアシスト成形,ドレープアンドプラグア
シスト成形,プラグアシストリバースドロー成形,エア
クッション成形,プラグアシストエアスリップ成形,プ
レス成形,接触加熱式圧空成形等によって成形される。
【0019】
【発明の作用】本発明の自由曲面を研磨するための研磨
材は、破断伸度150%以上の可撓性プラスチックフィ
ルムによる研磨シート用基材の少なくとも片面に、研磨
材粒子を含有する樹脂層による研磨層を形成してある積
層シートを、真空,圧空,或いはプレス成形した成形体
からなるものであり、これを使用する研磨作業によっ
て、自由曲面に対して、品質の高い均一な研磨を迅速に
行ない得る。
【0020】さらに本発明の研磨材は、該研磨材による
研磨作業の際に、例えば遊離砥粒を用いる湿式研磨,バ
レル研磨,磁気研磨等による研磨作業の際に必要とされ
る研磨材砥粒の処理が必要で無く、研磨作業性能の点で
優れる。
【0021】さらにまた本発明の研磨材によれば、剛体
の台皿上に弾性体を接着させ、該弾性体の上に多数の小
片からなる研磨シートを接着させてなる研磨材を利用す
る研磨作業の場合と比較して、研磨材の表面層をなす研
磨層が連続して形成されていることから、被研磨体に対
する研磨精度が高く、しかも接着剤層を含めた弾性体の
必要が無く、かかる点において研磨材自体の強度が高
く、またコストの廉い研磨を行なえる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の研磨材の具体的な構成を、製
造実施例を以って説明する。 実施例1 厚さ25μの熱可塑性ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム[帝人 (株) :TKAタイプ;融点230℃,破断
強度15kg/mm2 ,破断伸度200%,ヘイズ6
%]からなる研磨シート用基材の片面に、下記の方法に
よって調整したコーティング剤[A]を、3本リバース
法により3〜150g(dry)/m2 の割合にコーテ
ィング,乾燥し、さらに50℃の雰囲気中にて5日間の
エージング処理を行なうことによって研磨層を形成し、
積層シート(a)を得た。
【0023】コーティング剤[A]の調整 酸化アルミニウム微粉末[昭和電工 (株) :WA#60
00]200重量部を、線状飽和ポリエステル樹脂[東
洋紡績 (株) :バイロン#300]60重量部と、トル
エン90重量部と、メチルエチルケトン90重量部との
樹脂溶液中に混合し、サンドミルで良く分散させ、さら
に、キシリレンジイソシアナート[ザ・インクテック
(株) :XEL硬化剤(D)]10重量部を添加し、続
いて、トルエンとメチルエチルケトンとの等量混合溶剤
で希釈することにより、粘度100cpsのコーティン
グ剤[A]を調整した。
【0024】次いで、前記積層シート(a)による成形
用素材を、200℃に予熱されている鉄板(厚さ170
μ,クロム酸電界メッキ処理品)に圧着してプレス成形
し、絞り比0.3のプレス成形体からなる本発明の実施
例品としての自由曲面を研磨するための研磨材(b)を
得た。
【0025】[実験] 実施例1に挙げた研磨材(b)を用いて、レンズの自由
曲面の研磨作業を行なったところ、レンズ中心部から周
辺縁辺部まで、均等に、かつ迅速に研磨することがで
き、研磨加工後のレンズの精度が著しく向上した。
【0026】
【発明の効果】本発明の研磨材を利用することによっ
て、自由曲面に対して、品質の高い均一な研磨を迅速に
行ない得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−73275(JP,A) 特開 平3−264268(JP,A) 特開 平3−202281(JP,A) 特開 昭63−237872(JP,A) 実公 昭51−10463(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破断伸度150%以上の可撓性プラスチ
    ックフィルムによる研磨シート用基材の少なくとも片面
    に、研磨材粒子を含有する樹脂層による研磨層を形成し
    てある積層シートを、真空,圧空,或いはプレス成形し
    た成形体からなることを特徴とする自由曲面を研磨する
    ための研磨材。
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JP4973349B2 (ja) 2007-07-13 2012-07-11 株式会社コバックス 研磨物品

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