JP3298790B2 - 熱転写記録方法 - Google Patents

熱転写記録方法

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JP3298790B2
JP3298790B2 JP14278696A JP14278696A JP3298790B2 JP 3298790 B2 JP3298790 B2 JP 3298790B2 JP 14278696 A JP14278696 A JP 14278696A JP 14278696 A JP14278696 A JP 14278696A JP 3298790 B2 JP3298790 B2 JP 3298790B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクフィルムの
インクをサーマルヘッドの発熱素子の選択的な発熱によ
り用紙に転写して記録を行う熱転写記録方法に係り、特
に、専用紙を用いて銀塩写真に匹敵する高画質の記録を
行うことのできる熱転写記録方法の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】前述した熱転写記録方法を実施するため
熱転写プリンタは、一般に、プラテンの前方に用紙を
支持するとともに、キャリッジに、複数の発熱素子が形
成されたサーマルヘッドを搭載し、これらのサーマルヘ
ッドとプラテンとの間に基体に所望のインクを塗布した
インクフィルムの一例としてのインクリボンと前記用紙
とを挟持し、サーマルヘッドをキャリッジとともにプラ
テンに沿って往復動させながら、前記インクリボンを繰
り出し、前記サーマルヘッドの発熱素子に記録情報に基
づいてエネルギたる電流を選択的に付与して発熱させる
ことにより、インクリボンのインクを部分的に用紙に転
写して用紙上に所望の文字などの画像の記録を行うよう
になっている。このような熱転写プリンタは、高記録品
質、低騒音、低コスト、メンテナンスの容易性などの理
由により、コンピュータ、ワードプロセッサなどの出力
装置として多用されている。
【0003】このような熱転写プリンタの従来のものと
しては、プラスチックフィルムのような基体に熱溶融性
インクが塗布されたインクリボン(熱溶融性インクリボ
ン)を用いて用紙に記録を行うものがよく知られている
が、このほか基体に熱昇華性インクが塗布されたインク
リボン(熱昇華性インクリボン)を用いて用紙に記録を
行うものも知られている。
【0004】このうち、熱溶融性インクリボンを用いて
用紙に記録を行う熱転写プリンタ(以下熱溶融型プリン
タと称す)は、普通紙、厚紙、葉書などの幅広い種類の
用紙に記録することができ、使い勝手に優れたものであ
る。そして、この熱溶融性インクリボンを用いて階調記
録を行うには、1ドットの濃度階調ができないためディ
ザ法などを用いていた。
【0005】これに対し、熱昇華性インクリボンを用い
て用紙に記録を行う熱転写プリンタ(以下熱昇華型プリ
ンタと称す)においては、サーマルヘッドに印加するエ
ネルギを制御することにより、熱昇華性インクの昇華量
を調整してインク用紙に転写するインクの量を制御で
き、用紙上における記録画像の濃度を調節できるため、
用紙として表面処理が施された専用紙を用いることによ
り銀塩写真に匹敵する高画質のフルカラー記録画像を得
ることができるものである。このため、熱昇華型プリン
タは、近年、高画質のビデオプリンタなどとして広く利
用されるようになってきている。
【0006】なお、熱溶融性インクリボンと熱昇華性イ
ンクリボンの両者を共用できる熱転写プリンタももちろ
ん開発されている。
【0007】ところで、フルカラー記録が可能なプリン
タにおいては、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のイ
ンクの組合せあるいはこれらの3色のインクに黒インク
を加えた4色のインクの組合せによりフルカラーを表現
しているが、高濃度の黒の記録画像をイエロー、マゼン
タ、シアンの3色のインクの重ね合わせだけで表現しよ
うとすると、黒らしい黒色が得られないため、高品質の
カラープリンタにおいては4色のインクを用いることが
一般的である。一方、黒のインクのみで高濃度のグレー
および黒を表現しようとしても、十分な黒色が得られな
いので、高濃度のグレーあるいは黒を得ようとする場合
にも4色のインクを重ねて記録画像を得るようになって
いた。
【0008】そして、一般に、熱昇華型プリンタにおい
て高濃度の記録画像を得る場合には、サーマルヘッドの
発熱素子に付与するエネルギが熱溶融型プリンタより多
くなっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した熱昇華型プリ
ンタにおいて、2色以下のインクを重ねた記録を行う場
合、多量のエネルギをサーマルヘッドの発熱素子に印加
して記録を行っても、用紙になんらの悪影響を与えるこ
となく良好な品質の記録を行うことができるが、高濃度
のグレーの記録画像を得るために同量のエネルギの付与
を行ってイエロー、マゼンタ、シアンの3色あるいはこ
れらのイエロー、マゼンタ、シアンの3色に黒を加えた
4色のインクの記録を行うと、用紙に熱変形が生じて、
しわ、凹凸などのいわゆるマット化現象を生じ、良好な
品質の記録を行えないことが判明した。これは、用紙に
1色のインクの記録ごとのエネルギが2色分以上累積さ
れるので、最後のインクを重ねる際にサーマルヘッドの
発熱素子から用紙に付与されたエネルギの合計エネルギ
が用紙の熱変形の閾値を越えるためであると考えられ
る。
【0010】本発明は、前述した点に鑑みてなされたも
ので、高濃度のグレーあるいは黒の画像を形成するため
に4色の熱昇華性インクリボンを用いた記録を行った場
合にも、用紙に悪影響を与えることなく良好な品質の記
録を行うことができる熱転写記録方法を提供することを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため本発明の熱転写記録方法の特徴は、4色の熱昇華性
インクを重ねてグレーもしくは黒の画像を形成する際、
前記画像が所定濃度以上の濃度の場合、黒インクによる
記録を行う際のキャリッジの移動速度を、イエロー、マ
ゼンタ、シアンのそれぞれのインクによる記録を行う際
のキャリッジの移動速度よりも速くした点にある。
【0012】
【0013】そして、本発明の熱転写記録方法は、この
ような構成を採用したことにより、4色の熱昇華性イン
クを重ねて高濃度のグレーあるいは黒の画像を形成する
際に用紙に熱変形を生じさせないようにして良好な品質
の記録を行うことができる。
【0014】また、黒インクによる記録を行う際のキャ
リッジの移動速度を、イエロー、マゼンタ、シアンのそ
れぞれのインクによる記録を行う際のキャリッジの移動
速度の1.2〜7.5倍の範囲内において速くすること
により、黒インクによる記録を行う際のサーマルヘッド
に対する投入エネルギを、イエロー、マゼンタ、シアン
のそれぞれのインクによる記録を行う際のサーマルヘッ
ドに対する投入エネルギの約15〜65%にして用紙の
熱変形を確実に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明の熱転
写記録方法を実施するための本実施の形態の熱転写プリ
ンタ1は、フレーム(図示せず)の所望の位置に平板状
のプラテン2がその記録面がほぼ垂直となるように配設
されており、このプラテン2の前側下方には、ガイドシ
ャフト3が前記プラテン2と平行に配設されている。そ
して、前記ガイドシャフト3には、上下に分割されたキ
ャリッジ4が取着されており、下方に示す一方は、ガイ
ドシャフト3に取着される下キャリッジ4aとされ、上
方に示す他方は、後述するリボンカセット5が取着され
下キャリッジ4aに対し上下方向に接離可能とされた上
キャリッジ4bとされている。このキャリッジ4は、1
対のプーリ(図示せず)に巻回されている適宜な駆動ベ
ルト6をステッピングモータなどの適宜な駆動手段(図
示せず)によって回転駆動させることにより、前記ガイ
ドシャフト3に沿って往復動させるようになっている。
【0016】前記キャリッジ4には、プラテン2に対向
しかつプラテン2に対し接離自在とされ、圧接状態にお
いてプラテン2上の用紙(図示せず)に記録をなすサー
マルヘッド7が配設されている。この用紙は、熱昇華性
インクが安定的に定着される表面処理の施された専用紙
とされている。そして、前記サーマルヘッド7は、ホス
トコンピュータ、イメージリーダなど、あるいはキーボ
ードなどの適宜な入力装置(図示せず)により入力され
た所望の記録情報に基づいて選択的に発熱される整列配
置された複数の発熱素子(図示せず)を備えている。
【0017】前記キャリッジ4についてさらに詳しく説
明すると、キャリッジ4は、ガイドシャフト3に取着さ
れる下キャリッジ4aの上面に、ほぼ平行をなす板状の
上キャリッジ4bが、図3に示すように、キャリッジ4
の左右両端にそれぞれ設けられている1対の平行クラン
ク機構8により下キャリッジ4aに対して接離するよう
に平行移動自在に取着され構成されている。各平行クラ
ンク機構8は、互いにX状に交差した1対のリンク9
a,9bを有しており、これらのリンク9a,9bの交
差位置はピン10aにより枢着され、リンク9a,9b
の端部はピン10b,10c,10d,10eによりそ
れぞれ下キャリッジ4aおよび上キャリッジ4bの左右
側部上端部に形成された長孔(図示せず)に摺動自在に
係止されている。
【0018】また、前記下キャリッジ4aには、回転ク
ランク機構11が配設されており、この回転クランク機
構11により上キャリッジ4bの平行移動の操作がなさ
れるようになっている。この回転クランク機構11は、
下キャリッジ4aに回転駆動しうるように支持された回
転板12と、この回転板12の偏心位置にピン13aに
より枢着された連結リンク14とからなり、連結リンク
14の先端が上キャリッジ4bにピン13bにより枢着
されて構成されている。そして、回転板12は、モータ
などの適宜な駆動手段(図示せず)により回転駆動され
るようになっている。
【0019】図1に戻って、前記上キャリッジ4bの左
右両側部には、先端が相互に内側に緩やかに湾曲し上下
端に突起が形成された係合部15aとされている板状の
アーム15がほぼリボンカセット5の幅と等しい間隔を
隔てて立設されている。そして、前記上キャリッジ4b
の中央部には、相互に所定間隔を隔てて1対の回転可能
なボビン16が上方に突出するようにして配設されてお
り、このボビン16によりインクリボン17が所定の方
向に走行可能とされている。この1対のボビン16は、
一方がインクリボン17を巻取る巻取りボビン16aと
され、他方がインクリボン17を送出する送出ボビン1
6bとされている。また、キャリッジ4のプラテン2に
対して遠方側の端縁上には、リボンカセット5に収納さ
れたインクリボンの種類を検出する光センサ18が配設
されている。
【0020】前記光センサ18aは、熱転写プリンタ1
の所望の位置に配設された熱転写プリンタ1の記録動作
などの制御をつかさどる制御部25に接続されている。
この制御部25は、図示しないメモリ、CPUなどから
形成されており、少なくともキャリッジ4の移動に伴う
光センサ18aからの出力信号に基づいて、リボンカセ
ット5の有無およびリボンカセット5に収納されたイン
クリボン17の種類、ホームポジションに対するキャリ
ッジ4の移動距離、後述するキャノピ19の開閉状態、
隣位あるいは離間した1対のリボンカセット5間の距離
などを判別または検出可能とされている。
【0021】図1および図2に示すように、キャリッジ
4の上方には、適宜な間隔を隔てて、図示しないフレー
ムに図2において両矢印Aにて示すように開閉自在に支
持されたほぼ板状のキャノピ19が配設されている。こ
のキャノピ19は、閉状態において、紙送り機構(図示
せず)の出口側の紙押えとして機能するものであり、キ
ャリッジ4と対向するようにして、キャリッジ4の移動
領域とほぼ同一の長さとされている。
【0022】前記キャノピ19のキャリッジ4と平行に
対峙する下面の所定位置には、リボンカセット5を保持
する複数のカセットホルダ(図示せず)が設けられてお
り、各カセットホルダにより、カラー画像の記録を行う
ための4色の熱昇華性インクからなるインクリボン17
a,17b,17c,17dが収納されたリボンカセッ
ト5a,5b,5c,5dがキャリッジ4の移動方向に
1列状に配設されるようになっている。このうち、リボ
ンカセット5aにはイエローの熱昇華性インクからなる
インクリボン17aが、リボンカセット5bにはマゼン
タの熱昇華性インクからなるインクリボン17bが、リ
ボンカセット5cにはシアンの熱昇華性インクからなる
インクリボン17cが、また、リボンカセット5dには
黒の熱昇華性インクからなるインクリボン17dがそれ
ぞれ収納されている。
【0023】そして、各リボンカセット5a,5b,5
c,5dは、図2に両矢印Bにて示すように、キャノピ
19と上キャリッジ4bとの間で選択的に受け渡しが行
われるようになっている。
【0024】本実施の形態の各リボンカセット5a,5
b,5c,5dは、インクリボン17の種類にかかわら
ず、すべてが同一形状、同一寸法に形成されており、上
下1対とされた平面ほぼ矩形のケース本体20内に、回
転自在に支持された1対のリール21,21と、回転自
在に支持された1対のリボン送りローラ(図示せず)
と、回転自在に支持されたリボン経路に臨んでいる複数
のガイドローラなどが配設されている。そして、前記1
対のリール21,21間にインクリボン17が巻回さ
れ、インクリボン17のリボン経路の中間部が外部に導
出されている。これらの1対のリール21,21は、上
キャリッジ4bに搭載されると、その一方は、記録に供
した部分のインクリボン17を巻取る巻取りリールとさ
れ、他方は、インクリボンを送出する送出リールとされ
る。そして、各リール21の内周面には、複数のキー溝
が周方向に間隔を隔ててスプライン状に形成されてお
り、一方のリール21の内周面は、前記巻取りボビン1
6aが係合される巻取り孔21aとされ、他方のリール
21の内周面は、前記送出ボビン16bが係合される送
出孔21bとされている。また、リボンカセット5のキ
ャリッジ4に搭載された状態でプラテン2と対向する面
には、サーマルヘッド7が臨む凹部22が形成されてお
り、この凹部22内においてインクリボン17の中間部
が導出されている。
【0025】また、リボンカセット5の凹部22が形成
された面と平行に延在する後面には、各リボンカセット
5内に収納されているインクリボン17の種類を判別す
るための識別マーク23が配置されている。本実施の形
態の識別マーク23は、インクリボン17の種類によっ
て異なる数の縞状の非反射部24aを有する反射シール
24により形成されている。
【0026】そして、この識別マーク23をキャリッジ
4に設けた光センサ18aによって検出し、この検出信
号をプリンタの制御部25に出力し、この制御部25内
において各リボンカセット5における識別マーク23の
数を計数することによりリボンカセット5内に収納され
ているインクリボン17の種類を判別するようになって
いる。
【0027】つまり、図1において左端に示すリボンカ
セット5aには、3本の非反射部24aを有する反射シ
ール24Aが識別マーク23として配置されており、以
下順に、リボンカセット5bには、4本の非反射部24
aを有する反射シール24Bが識別マーク23として配
置されており、リボンカセット5cには、2本の非反射
部24aを有する反射シール24Cが識別マーク23と
して配置されており、リボンカセット5dには、1本の
非反射部24aを有する反射シール24Dが識別マーク
23として配置されている。そして、リボンカセット5
の後面の左端部が識別マーク23の検出のための基準位
置BPとされ、識別マーク23の図において右端に位置
する非反射部24aの右端面までの距離Lを、すべての
識別マーク23において同一とするとともに、この距離
L内にインクリボン17の種類を識別するための所望の
非反射部24aが形成されている。そして、使用に供す
る識別マーク23を光センサ18aが検出した状態でキ
ャリッジ4が停止可能とされており、キャリッジ4が停
止した状態で、キャノピ19のカセットホルダに配設さ
れているリボンカセット5が上キャリッジ4bへ受け渡
されるようになっている。
【0028】前記制御部25は、図4に示すように、R
AM25aとROM25bとを有しており、このうちR
AM25aには、記録のための画像情報が、使用される
イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の4色に色分解し
て色別の記録データとして格納されるようになってい
る。そして、実際の記録を行なう際に使用されるリボン
カセット5に収納されているインクリボン17の色に対
応する色の記録データがRAM25aから制御部25に
出力され、この制御部25がサーマルヘッド7の複数の
発熱素子のいずれかを記録データに応じて選択的に駆動
するようになっている。
【0029】また、本実施の形態においては、4色の熱
昇華性インクを重ねてグレーもしくは黒の画像を形成す
る際、前記画像が所定濃度以上の濃度の場合、黒インク
による記録を行う際の前記キャリッジ4の移動速度を、
イエロー、マゼンタ、シアンのそれぞれのインクによる
記録を行う際のキャリッジ4の移動速度よりも速くし
て、黒インクによる記録を行う際のサーマルヘッド7に
対する投入エネルギを、イエロー、マゼンタ、シアンの
それぞれのインクによる記録を行う際のサーマルヘッド
に対する投入エネルギより小さくして用紙の熱変形を防
止するため、前記制御部25により前記キャリッジ4の
往復動を行なうステッピングモータ等の図示しない駆動
手段の駆動回転数を画像濃度に応じて制御するようにな
っている。
【0030】 前記表は、黒のインクによる記録の状態を、イエロー、
マゼンタ、シアンの記録を行う際のキャリッジ4の移動
速度、つまりイエロー、マゼンタ、シアンのインクによ
る記録速度と、黒の記録を行う際のキャリッジ4の移動
速度、つまり黒のインクによる記録速度との関連で示す
ものであり、左列はイエロー、マゼンタ、シアンの記録
を行う際の記録速度を示し、また、中央列は黒の記録を
行う際の記録速度を示している。
【0031】本実施の形態の場合、イエロー、マゼン
タ、シアンの記録を行う際のキャリッジ4の移動速度は
一率に20CPSとし、黒の記録を行なう際のキャリッ
ジ4の移動速度のみを制御するものとし、表では、黒の
記録を行なう際のキャリッジ4の移動速度を前記イエロ
ー、マゼンタ、シアンの記録を行う際のキャリッジの移
動速度の1倍(20CPS)から7.5倍(150CP
S)にした場合を示している。さらに、右列では、その
行に示す条件下でそれぞれのインクの記録を行なった場
合のグレーあるいは黒の画像の状態を○×で示してお
り、○はマット化現象等が生じず良好な記録結果が得ら
れたことを示し、×は、マット化現象等により記録結果
は不良であったことをそれぞれ示している。
【0032】この表によると、4色のインクを重ね合わ
せて画像を形成する場合の黒の記録を行なう際のキャリ
ッジ4の移動速度を前記イエロー、マゼンタ、シアンの
記録を行う際のキャリッジ4の移動速度と同じ速度(2
0CPS)とした場合には、やはりマット化現象が生じ
て良好な結果が得られず、黒の記録を行なう際のキャリ
ッジ4の移動速度を前記イエロー、マゼンタ、シアンの
記録を行う際のキャリッジの移動速度の1.5倍(30
CPS)以上の速度とした場合には、良好な結果が得ら
れている。
【0033】また、その黒の記録を行なう際のキャリッ
ジ4の移動速度を前記イエロー、マゼンタ、シアンの記
録を行う際のキャリッジ4の移動速度の7.5倍(15
0CPS)以上の速度とした場合には、マット化現象の
ためではなく、単に、キャリッジ4の移動速度が速すぎ
ることによってインクの転写不良が生じ、グレーあるい
は黒の画像の良好な記録結果を得ることができなくなる
ことをも示している。
【0034】そこで、本実施の形態においては、黒の記
録を行なう際に、イエロー、マゼンタ、シアンの記録を
行う際と同じ印加エネルギを投入しつつ、キャリッジ4
の移動速度を前記イエロー、マゼンタ、シアンの記録を
行う際のキャリッジ4の移動速度のN倍(1<N<7.
5、以下、同じ)とすることにより、実際に用紙に投入
される印加エネルギを減少させ、イエロー、マゼンタ、
シアンの各色の記録を行なう際の印加エネルギに最後の
黒の記録を行う際の印加エネルギを加えた総エネルギ
(累積エネルギ)がマット化現象を生じるエネルギ以下
となるように設定している。
【0035】つぎに、前述した構成からなる本実施の形
態の作用について説明する。
【0036】図示しないホストコンピュータやイメージ
リーダなどから本実施の形態の熱転写プリンタ1の制御
部25に入力された画像情報は、使用されるイエロー、
マゼンタ、シアンおよび黒の4色に色分解して色別の記
録データとしてRAM25aに保存されている。そし
て、実際の記録は、リボンカセット5a,5b,5c,
5dの順に使用してイエロー、マゼンタ、シアンおよび
黒のインクの順に行われる。なお、有彩色はイエロー、
マゼンタ、シアンの3色のインクのうちのいずれか1色
もしくは2色の組合せに濃度階調を加えて形成される。
また、無彩色は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色の
インクの組合せに濃度階調を加えて形成され、無彩色の
うち、特に高濃度のグレーと黒は、イエロー、マゼン
タ、シアンの3色のインクに黒のインクを加えて形成さ
れる。
【0037】そこで、まず最初に行われるイエローのイ
ンクの記録について説明すると、イエローの熱昇華性イ
ンクリボン17aが収納されているリボンカセット5a
の検出動作は、制御部25からの指令によりホームポジ
ションに位置するキャリッジ4を図1において右側に向
かって移動させることにより、キャリッジ4に配設した
光センサ18aが、リボンカセット5の識別マーク23
を検出することにより行われる。そして、光センサ18
aは、非反射部24aの配列およびピッチなどの構成に
よる各識別マーク23の固有の検出信号を制御部25に
送出し、制御部25において指令に対応するリボンカセ
ット5aの識別マーク23かどうかを判断し、指令に対
応するリボンカセット5aの識別マーク23の場合に
は、キャリッジ4の移動を停止し、指令に対応するリボ
ンカセット5aの識別マーク23でない場合には、指令
に対応するリボンカセット5aの識別マーク23を検出
するまでキャリッジ4の移動を継続する。
【0038】その後、対応するリボンカセット5aに対
向する位置でキャリッジ4を停止し、各平行クランク機
構8と回転クランク機構11を駆動して上キャリッジ4
bを上昇し、キャノピ19のカセットホルダに保持され
イエローの熱昇華性インクリボン17aが収納されてい
るリボンカセット5aを上キャリッジ4に受け渡す。そ
して、再度、各平行クランク機構8と回転クランク機構
11を駆動して上キャリッジ4bを下キャリッジ4aに
接触するように下降したうえで、このリボンカセット5
aを使用したイエローの記録が行われるが、このイエロ
ーの記録においては、記録画像の濃度に応じて記録が行
われるように制御部25が前記サーマルヘッド7への印
加エネルギ量の制御を行い、所定の移動速度でキャリッ
ジ4を移動させながらイエローの記録が行われる。
【0039】このイエローの記録が終了したら、使用に
供したリボンカセット5aが保持されていたカセットホ
ルダに対向する位置においてキャリッジ4を停止したう
えで、再度前述したと同様にして上キャリッジ4bを上
昇し、この上キャリッジ4bに搭載されているイエロー
インクのリボンカセット5aをカセットホルダに受け渡
す。ついで、光センサ18aによりつぎに記録に供され
るマゼンタのリボンカセット5bの識別マーク23を検
出し、このリボンカセット5bをキャリッジ4に搭載
し、リボンカセット5bを使用したマゼンタの記録が行
われるが、このマゼンタの記録においても、記録画像の
濃度に応じた記録が行われるように制御部25が前記サ
ーマルヘッド7への印加エネルギ量の制御を行い、前記
イエローの記録時と同様の移動速度でキャリッジ4を移
動させながらにマゼンタの記録が行われることになる。
【0040】このマゼンタの記録が終了したら、同様に
してシアンの記録が行われる。
【0041】このようにして、イエロー、マゼンタ、シ
アンの各色の熱昇華性インクを使用した記録が、記録画
像の濃度に応じて所定の移動速度でキャリッジ4を移動
させながら行われる。なお、黒やグレーの無彩色の画像
を形成するためには、通常イエロー、マゼンタ、シアン
の各色のインクによる記録の際の発熱素子に対する印加
エネルギは通常相互に等しくされている。
【0042】そして、本実施形態においては、この3色
の記録が終了した後、前述と同様にして黒のインクのリ
ボンカセット5dを搭載し、制御部25のRAM25a
から黒インクを使用する記録データが制御部25に出力
されると、制御部25は、それまでのイエロー、マゼン
タ、シアンの各色のインクによる記録の際の発熱素子に
対する印加エネルギと同様の印加エネルギで、キャリッ
ジ4の移動速度をイエロー、マゼンタ、シアンの各色の
インクによる記録の際の移動速度のN倍に速めた記録を
行なうように制御が行なわれる。
【0043】このように、他の各色のインクによる記録
の際と同様の印加エネルギを通電しつつ、黒のインクに
よる記録時のキャリッジ4の移動速度を他の各色のイン
クによる記録の際のキャリッジ4の移動速度より速くす
ることにより、キャリッジの移動速度に反比例したエネ
ルギが付与されることになり、記録結果の1ドット当り
の累積エネルギを小さくすることができ、マット化現象
を解消することができる。
【0044】具体的には、連続したグレー領域の記録に
おいて、黒のインクによる記録を行なう際に、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色のインクによる記録の際の
発熱素子に対する印加エネルギと同様のエネルギを前記
発熱素子に対して付与し、キャリッジ4の移動速度は、
イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクによる記録
の際のキャリッジ4の移動速度を20CPSとし、黒の
インクによる記録の際のキャリッジ4の移動速度はその
5倍の100CPSとする。こうすることにより、黒の
インクは、他の各色のインクによる記録の際の印加エネ
ルギの1/5のエネルギで、表に示すように、良好な記
録を行なうことができる。
【0045】また、このグレーの画像を形成するために
は、必ずしも黒インクの重ね合わせは必要ではなく、サ
ーマルヘッド7の発熱素子が行の途中で黒のインクによ
る記録が必要ではない部分に搬送された時点で前記発熱
素子に対する印加エネルギの付与が中断されるものとす
る。
【0046】このように、本実施の形態の熱転写プリン
タによれば、4色の熱昇華性インクを重ねて高濃度のグ
レーあるいは黒の画像を形成する際に、各色同じ印加エ
ネルギーを付与するとともに、重ね合わせの最後に記録
を行なう黒の記録の際のサーマルヘッド7の移動速度を
他の3色の記録の際のキャリッジ4の移動速度よりも速
くすることで、用紙の1ドット当りに付与された累積エ
ネルギをマット化現象を生じさせるエネルギ以下とする
ことができ、良好な品質の記録を行うことができる。
【0047】なお、本発明は、前記実施の形態に限定さ
れるものではなく、必要に応じて変更することができ
る。たとえば、前述した実施の形態においては、4色の
熱昇華性インクを重ね合わせて高濃度のグレーあるいは
黒の画像を形成する場合の黒の熱昇華性インクの記録を
行う際のキャリッジの移動速度を、他の各色の熱昇華性
インクの記録を行う際のキャリッジの移動速度の5倍と
したが、前述のように1倍より大きく7.5倍より小さ
い倍数(望ましくは0.5刻みの倍数)のうちの所望の
移動速度であれば、黒インクによる記録時のサーマルヘ
ッド7への投入エネルギを他色のインクによる記録時の
約15〜65%として、用紙の累積エネルギを減少さ
せ、用紙のマット化現象を解消できることは前記表から
も明らかである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、熱
昇華性インクを用いて4色のフルカラー記録を行った場
合において4色のインクを重ね合わせて画像を形成する
ようにしても、用紙に悪影響を与えることなく良好な品
質の記録を行うことができるという効果を奏することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る熱転写記録方法を実施するため
熱転写プリンタの実施の形態の要部の構成を示す斜視
【図2】 図1の実施の形態の熱転写プリンタの要部の
概略側面図
【図3】 図1の実施の形態の熱転写プリンタのキャリ
ッジの概略側面図
【図4】 図1の実施の形態の制御部の概略を示すブロ
ック図
【符号の説明】
1 熱転写プリンタ 4 キャリッジ 4a 下キャリッジ 4b 上キャリッジ 5(5a,5b,5c,5d) リボンカセット 7 サーマルヘッド 17(17a、17b、17c、17d) インクリボ
ン 18 光センサ 19 キャノピ 23 識別マーク 24(24A、24B、24C、24D) 反射シール 24a 非反射部 25 制御部 25a RAM 25b ROM

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の
    4色の熱昇華性インクからなるインクフィルムを用い、
    サーマルヘッドを搭載し往復移動自在とされたキャリッ
    ジを往復移動させて前記サーマルヘッドの複数の発熱素
    子に選択的にエネルギを印加して熱昇華性インクを用紙
    に転写してカラー画像の記録を行う熱転写記録方法であ
    って、前記4色の熱昇華性インクを重ねてグレーもしく
    は黒の画像を形成する際、前記画像が所定濃度以上の濃
    度の場合、前記黒インクによる記録を行う際の前記キャ
    リッジの移動速度を、前記イエロー、マゼンタ、シアン
    のそれぞれのインクによる記録を行う際のキャリッジの
    移動速度よりも速くしたことを特徴とする熱転写記録方
    法。
  2. 【請求項2】 前記黒インクによる記録を行う際の前記
    キャリッジの移動速度を、前記イエロー、マゼンタ、シ
    アンのそれぞれのインクによる記録を行う際のキャリッ
    ジの移動速度の1.2〜7.5倍の範囲内において速く
    したことを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録方
    法。
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