JPH10202925A - 記録方法および記録装置 - Google Patents

記録方法および記録装置

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JPH10202925A
JPH10202925A JP1020397A JP1020397A JPH10202925A JP H10202925 A JPH10202925 A JP H10202925A JP 1020397 A JP1020397 A JP 1020397A JP 1020397 A JP1020397 A JP 1020397A JP H10202925 A JPH10202925 A JP H10202925A
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JP1020397A
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Inventor
Hiroshi Kobayashi
浩 小林
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱昇華性インクリボンを用いて用紙上に画像
を記録した場合においてもマットと称されるくすみのな
いより高い記録品質を得ることのできる記録方法および
記録装置を提供すること。 【解決手段】 プラテン2と、このプラテン2に沿って
往復移動可能とされ熱昇華性インクリボン17を収納し
たリボンカセット5を搭載し得るキャリッジ4と、この
キャリッジ4に配設され前記プラテン2に対して接離可
能とされたサーマルヘッド7とを具備し、熱昇華性イン
クリボン17の熱昇華性インクを用紙に転写して用紙上
に所望の画像の記録を行う記録装置1であって、用紙上
に所望の画像の記録を行った後に、サーマルヘッド7の
表面を用紙に記録した画像の少なくとも所定の濃度以上
の部位の表面に直接当接させて用紙に記録した画像を平
滑にする画像調整動作を行う画像調整部34を設けたこ
とを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録方法および記録
装置に係り、特に、熱昇華性インクリボンを用いてサー
マルヘッドにより用紙上に所望の画像を記録するのに好
適な記録方法および記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録装置の一種である熱転写プ
リンタは、高記録品質、低騒音、低コスト、メンテナン
スの容易性などの理由により、コンピュータ、ワードプ
ロセッサなどの出力装置として多用されている。
【0003】このような従来の熱転写プリンタにおいて
は、プラテンに沿ってキャリッジを往復移動可能に形成
し、このキャリッジに複数の発熱素子を整列配置して形
成されたサーマルヘッドを搭載するとともに、所望の色
のインクリボンが収納されたリボンカセットを着脱自在
に装着して構成されている。
【0004】そして、前記プラテンとサーマルヘッドと
の間に前記リボンカセットから送出されるインクリボン
と用紙とを挟持し、サーマルヘッドをキャリッジととも
にプラテンに沿って往復移動させるとともに、前記イン
クリボンを巻取りながら、記録情報に基づいて前記サー
マルヘッドの発熱素子に選択的に通電して発熱させるこ
とにより、インクリボンのインクを部分的に用紙に転写
して用紙上に所望の文字などの画像の記録を行なうよう
になっている。
【0005】また、用紙にフルカラー画像を記録する場
合には、少なくともイエロー、マゼンタおよびシアンの
3色のインクにより形成されたインクリボンを収納した
3つのリボンカセットを配置し、この各リボンカセット
をキャリッジとの間で自動的に交換して記録に供するよ
うになっている。
【0006】このような従来からある熱転写プリンタに
おいては、PET(ポリエチレンテレフタート)などを
素材とした樹脂フィルムからなる基体に熱溶融性インク
が塗布された熱溶融性インクリボンを用いて用紙に記録
を行なうものがよく知られているが、近年、このほか基
体に熱昇華性インクが塗布された熱昇華性インクリボン
を用いて用紙に記録を行なうものも知られてきている。
【0007】このうち、熱溶融性インクリボンを用いて
用紙に記録を行なう場合は、普通紙、厚紙、葉書などの
多種多様の用紙に記録することができ、使い勝手に優れ
たものである。そして、この熱溶融性インクリボンを用
いて階調記録を行なうには、1ドットの濃度階調ができ
ないためディザ法などを用いていた。
【0008】これに対し、熱昇華性インクリボンを用い
て用紙に記録を行なう場合は、サーマルヘッドに付加す
るエネルギを制御することにより、熱昇華性インクの昇
華量を調整して用紙に転写するインクの量を制御するこ
とができ、用紙に記録する画像の濃度を調節できるた
め、用紙として表面処理が施された専用紙を用いること
により銀塩写真に匹敵する高画質のフルカラー画像を得
ることができるものである。このため、熱昇華性インク
リボンを用いた熱転写プリンタは、近年、高画質のビデ
オプリンタなどとして広く利用されるようになってきて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した熱昇
華性インクリボンを用いた熱転写プリンタにおいては、
熱昇華性インクを用紙に転写して用紙上に所望の画像を
記録した場合に、記録した画像の濃度の低い明るい色の
部位においては、熱昇華性インクリボンのインクを熱昇
華させるためのサーマルヘッドに供給するエネルギが小
さく、用紙に転写した熱昇華性インクが平滑で光沢のあ
る艶やかな画像となる。一方、記録した画像の濃度の高
い黒い色の部位においては、熱昇華性インクリボンのイ
ンクを熱昇華させるためのサーマルヘッドに供給するエ
ネルギが大きく、用紙の表面を熱的に変形させるなどの
理由により用紙に転写した画像がくすむといういわゆる
マットが生じ、その結果、用紙に記録した画像に光沢の
ある部位とくすんだ部位とが混在し、より高い記録品質
を得るための阻害要因となっている。
【0010】また、このマットは、少なくともイエロ
ー、マゼンタ、シアンの3色の熱昇華性インクを重ねて
用紙にフルカラー画像を記録する場合には、より顕著に
生じるという問題点があった。
【0011】そこで、熱昇華性インクリボンを用いて用
紙上に所望の画像の記録を行った場合においても、用紙
上に記録した画像の濃度の高い黒い色の部位にマットと
称されるくすみのないより高い記録品質を得ることので
きるものが望まれている。
【0012】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、熱昇華性インクリボンを用いて用紙上に画像を
記録した場合においてもマットと称されるくすみのない
より高い記録品質を得ることのできる記録方法および記
録装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明の記録方
法の特徴は、サーマルヘッドの複数の発熱素子に選択的
にエネルギを供給して、熱昇華性インクリボンの熱昇華
性インクを用紙に転写して用紙上に所望の画像の記録を
行った後に、前記サーマルヘッドの表面を用紙に記録し
た画像の少なくとも所定の濃度以上の部位の表面に直接
当接させて用紙に記録した画像を平滑にする画像調整動
作を行う点にある。そして、このような構成を採用した
ことにより、用紙に転写した少なくとも所定の濃度以上
の濃度の高い黒い色の部位を強制的に平滑にすることが
でき、その結果、マットと称されるくすみのないより高
い記録品質の記録を容易に得ることができる。
【0014】また、特許請求の範囲の請求項2に記載の
本発明の記録方法の特徴は、少なくともイエロー、マゼ
ンタおよびシアンの3色の熱昇華性インクにより形成さ
れた熱昇華性インクリボンを用い、サーマルヘッドの複
数の発熱素子に選択的にエネルギを供給して前記3色の
熱昇華性インクを重ねて用紙に転写して用紙上に所望の
フルカラー画像の記録を行った後に、前記サーマルヘッ
ドの表面を用紙に記録したフルカラー画像の少なくとも
所定の濃度以上の部位の表面に直接当接させて用紙に記
録したフルカラー画像を平滑にする画像調整動作を行う
点にある。そして、このような構成を採用したことによ
り、少なくともイエロー、マゼンタおよびシアンの3色
の熱昇華性インクを用紙に重ねて転写したフルカラー画
像の少なくとも所定の濃度以上の濃度の高い黒い色の部
位を強制的に平滑にすることができ、その結果、マット
と称されるくすみのないより高い記録品質のフルカラー
画像の記録を容易に得ることができる。
【0015】また、特許請求の範囲の請求項3に記載の
本発明の記録方法の特徴は、請求項1または請求項2に
おいて、前記画像調整動作を行う際に、前記サーマルヘ
ッドの発熱素子へ、前記熱昇華性インクを用紙に転写す
る際の前記サーマルヘッドの発熱素子へ供給する最大エ
ネルギよりも少ないエネルギを供給する点にある。そし
て、このような構成を採用したことにより、画像調整動
作そのものによるマットの発生を確実に防止したうえで
熱昇華性インクを構成する熱昇華性染料の拡散・発色を
助長することができ、その結果、より高い記録品質の画
像を容易に得ることができる。
【0016】また、特許請求の範囲の請求項4に記載の
本発明の記録装置の特徴は、プラテンと、このプラテン
に沿って往復移動可能とされ熱昇華性インクリボンを収
納したリボンカセットを搭載し得るキャリッジと、この
キャリッジに配設され前記プラテンに対して接離可能と
された複数の発熱素子を整列配置してなるサーマルヘッ
ドとを具備し、熱昇華性インクリボンの熱昇華性インク
を用紙に転写して用紙上に所望の画像の記録を行う記録
装置であって、用紙上に所望の画像の記録を行った後
に、前記サーマルヘッドの表面を用紙に記録した画像の
少なくとも所定の濃度以上の部位の表面に直接当接させ
て用紙に記録した画像を平滑にする画像調整動作を行う
画像調整部を設けた点にある。そして、このような構成
を採用したことにより、請求項1に記載の記録方法、す
なわち、用紙上に所望の画像の記録を行った後に、前記
サーマルヘッドの表面を用紙に記録した画像の少なくと
も所定の濃度以上の部位の表面に直接当接させて用紙に
記録した画像を平滑にする画像調整動作を行うことがで
きるので、用紙に転写した少なくとも所定の濃度以上の
濃度の高い黒い色の部位を強制的に平滑にすることがで
き、その結果、マットと称されるくすみのないより高い
記録品質を容易に得ることができる。
【0017】また、特許請求の範囲の請求項5に記載の
本発明の記録装置の特徴は、プラテンと、このプラテン
に沿って往復移動可能とされ熱昇華性インクリボンを収
納したリボンカセットを搭載し得るキャリッジと、この
キャリッジに配設され前記プラテンに対して接離可能と
された複数の発熱素子を整列配置してなるサーマルヘッ
ドと、所定位置に配設され少なくともイエロー、マゼン
タおよびシアンの3色の熱昇華性インクにより形成され
た熱昇華性インクリボンを収納した3つのリボンカセッ
トとを具備し、前記各リボンカセットを自動的に交換
し、キャリッジに搭載して、前記各熱昇華性インクを用
紙に重ねて転写して用紙にフルカラー画像の記録を行う
記録装置であって、用紙上に所望のフルカラー画像の記
録を行った後に、前記サーマルヘッドの表面を用紙に記
録したフルカラー画像の少なくとも所定の濃度以上の部
位の表面に直接当接させて用紙に記録したフルカラー画
像を平滑にする画像調整動作を行う画像調整部を設けた
点にある。そして、このような構成を採用したことによ
り、請求項2に記載の記録方法、すなわち、少なくとも
イエロー、マゼンタおよびシアンの3色の熱昇華性イン
クにより形成された熱昇華性インクリボンを用い、サー
マルヘッドの複数の発熱素子に選択的にエネルギを供給
して前記3色の熱昇華性インクを重ねて用紙に転写して
用紙上に所望のフルカラー画像の記録を行った後に、前
記サーマルヘッドの表面を用紙に記録したフルカラー画
像の少なくとも所定の濃度以上の部位の表面に直接当接
させて用紙に記録したフルカラー画像を平滑にする画像
調整動作を行うことができるので、少なくともイエロ
ー、マゼンタおよびシアンの3色の熱昇華性インクを用
紙に重ねて転写したフルカラー画像の少なくとも所定の
濃度以上の濃度の高い黒い色の部位を強制的に平滑にす
ることができ、その結果、マットと称されるくすみのな
いより高い記録品質のフルカラー画像の記録を容易に得
ることができる。
【0018】また、特許請求の範囲の請求項6に記載の
本発明の記録装置の特徴は、請求項4または請求項5に
おいて、前記画像調整部は、前記画像調整動作を行う際
に、前記サーマルヘッドの発熱素子へ、前記熱昇華性イ
ンクを用紙に転写する際の前記サーマルヘッドの発熱素
子へ供給する最大エネルギよりも少ないエネルギを供給
するように構成されている点にある。そして、このよう
な構成を採用したことにより、請求項3に記載の記録方
法、すなわち、前記画像調整動作を行う際に、前記サー
マルヘッドの発熱素子へ、前記熱昇華性インクを用紙に
転写する際の前記サーマルヘッドの発熱素子へ供給する
最大エネルギよりも少ないエネルギを供給することがで
きるので、画像調整動作そのものによるマットの発生を
確実に防止したうえで用紙に転写した熱昇華性インクを
構成する熱昇華性染料の未反応分の拡散・発色を助長す
ることができ、その結果、より高い記録品質の画像を容
易に得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態により説明する。
【0020】図1から図4は本発明に係る記録方法を適
用する記録装置の実施の形態を示すものであり、図1は
要部の斜視図であり、図2は要部の概略側面図であり、
図3はキャリッジの概略側面図であり、図4は制御部の
概略を示すブロック図である。
【0021】本実施の形態の記録装置は、用紙にフルカ
ラー画像を記録することのできるものであり、図1に示
すように、本実施形態の記録装置としての熱転写プリン
タ1は、図示しないプリンタフレームの所定位置に記録
面2aがほぼ垂直となるように配設された平板状のプラ
テン2を有しており、このプラテン2の前側下方には、
ガイドシャフト3が前記プラテン2と平行に配設されて
いる。このガイドシャフト3には、上下に分割されたキ
ャリッジ4が取付けられており、このキャリッジ4の下
側は、前記ガイドシャフト3に取付けられる下キャリッ
ジ4aとされるとともに、キャリッジ4の上側は、後述
するリボンカセット5が装着され前記下キャリッジ4a
に対して上下方向に接離可能とされた上キャリッジ4b
とされている。このキャリッジ4は、一対のプーリ(図
示せず)に巻回された駆動ベルト6の一部に固着されて
おり、この駆動ベルト6をステッピングモータなどの駆
動手段(図示せず)を用いて駆動することにより、前記
キャリッジ4を前記ガイドシャフト3に沿って往復移動
させるようになっている。
【0022】前記キャリッジ4には、プラテン2に対向
しかつプラテン2に対して接離自在とされ、プラテン2
上の用紙(図示せず)に記録を行なうサーマルヘッド7
が配設されており、このサーマルヘッド7には、ホスト
コンピュータ、イメージリーダなど、あるいはキーボー
ドなどの適宜な入力装置(図示せず)により入力された
所望の記録情報に基づいて選択的に発熱される複数の発
熱素子(図示せず)が整列配置されている。なお、前記
用紙は、前述したように熱昇華性インクが安定的に定着
されるように表面処理の施された専用紙とされている。
【0023】図3に示すように、前記キャリッジ4の左
右両側部には、一対の平行クランク機構8(一方のみ図
示)が配設されており、この平行クランク機構8によ
り、ガイドシャフト3に取着される下キャリッジ4aに
対して、上キャリッジ4bが接離するように平行に移動
自在に構成されている。前記各平行クランク機構8は、
互いにX状に交差した一対のリンク9a,9bを有して
おり、これら各リンク9a,9bの交差位置は、ピン1
0aにより枢着されるとともに、各リンク9a,9bの
端部は、ピン10b,10c,10d,10eにより、
下キャリッジ4aの左右両側部上面側および上キャリッ
ジ4bの左右両側部下面側にそれぞれ形成された長孔
(図示せず)にそれぞれ摺動自在に係止されている。
【0024】また、下キャリッジ4aには、回転クラン
ク機構11が配設されており、この回転クランク機構1
1は、下キャリッジ4aに回転駆動しうるように支持さ
れた回転板12を有している。この回転板12の偏心位
置には、連結リンク14の一端部がピン13aにより枢
着されており、この連結リンク14の他端部は、上キャ
リッジ4bにピン13bにより枢着されている。そし
て、前記回転板12をモータなどの駆動手段(図示せ
ず)により回転駆動させるようになっており、この回転
板12の回転により、前記連結リンク14を介して上キ
ャリッジ4bを下キャリッジ4aに対して平行に移動さ
せるようになっている。
【0025】図1に戻って、前記上キャリッジ4bの左
右両側部上面には、相互に内側に緩やかに湾曲してなる
板状の一対のアーム15がほぼリボンカセット5の幅と
等しい間隔を隔てて立設されており、この各アーム15
の先端部には、リボンカセット5を保持するための突起
からなる係合部15aが相互に対向するようにして形成
されている。また、前記上キャリッジ4bの中央部に
は、リボンカセット5に収納された熱昇華性インクリボ
ン17を巻取る巻取りボビン16aおよび熱昇華性イン
クリボン17を送出する送出ボビン16bが互いに所定
間隔を隔てて回転自在に配設されており、前記巻取りボ
ビン16aを回転駆動することにより、熱昇華性インク
リボン17を所定の方向に走行させるようになされてい
る。
【0026】前記キャリッジ4のプラテン2に対して遠
方側の端縁上面には、リボンカセット5に収納された熱
昇華性インクリボン17の種類を検出する光センサ18
が配設されており、この光センサ18は、熱転写プリン
タ1の所望の位置に配設されこの熱転写プリンタ1の記
録動作などの制御を行なう後述する制御部25に接続さ
れている。
【0027】図1および図2に示すように、キャリッジ
4の上方には、前記フレームに図2において両矢印Aで
示すように開閉自在に支持されたほぼ板状のキャノピ1
9が前記キャリッジ4に対して所定間隔を有するように
配設されている。このキャノピ19は、閉状態におい
て、紙送り機構(図示せず)の出口側の紙押えとして機
能するものであり、キャリッジ4と対向するようにし
て、キャリッジ4の移動領域とほぼ同一の長さとされて
いる。
【0028】前記キャノピ19のキャリッジ4と対向す
る下面の所定位置には、リボンカセット5を保持する複
数のカセットホルダ(図示せず)が設けられており、各
カセットホルダにより、フルカラー画像の記録を行なう
ための少なくともイエロー、マゼンタおよびシアンの3
色の熱昇華性インクからなる熱昇華性インクリボン17
a,17b,17cが収納されたリボンカセット5a,
5b,5cがキャリッジ4の移動方向に沿って1列に配
列されるようになっている。このうち、リボンカセット
5aには、イエローの熱昇華性インクからなる熱昇華性
インクリボン17aが、リボンカセット5bには、マゼ
ンタの熱昇華性インクからなる熱昇華性インクリボン1
7bが、また、リボンカセット5cには、シアンの熱昇
華性インクからなる熱昇華性インクリボン17cがそれ
ぞれ収納されている。
【0029】そして、各リボンカセット5a,5b,5
cは、図2に両矢印Bで示すように、キャノピ19と上
キャリッジ4bとの間で選択的に受け渡しが行なわれる
ようになっている。
【0030】なお、熱昇華性インクリボン17として
は、前記イエロー、マゼンタおよびシアンの3色の他に
ブラックや、熱溶融性インクからなる透明のものを必要
に応じて組み合わせて用いてもよい。
【0031】図1に示すように、前記各リボンカセット
5a,5b,5cのケース本体20は、熱昇華性インク
リボン17の種類にかかわらず、すべてが同一形状、同
一寸法に形成されており、このケース本体20の内部に
は、熱昇華性インクリボン17が巻回され記録に供した
部分の熱昇華性インクリボン17を巻取る巻取りリール
21aおよび熱昇華性インクリボン17を送り出す送出
リール21bが回転自在に収容されている。また、前記
リボンカセット5のキャリッジ4に搭載された状態でプ
ラテン2と対向する面には、サーマルヘッド7が臨む凹
部22が形成されており、この凹部22の内側において
熱昇華性インクリボン17の中間部が外部に導出される
ようになっている。さらに、前記ケース本体20の内部
であって前記熱昇華性インクリボン17の走行経路途中
には、回転自在に支持された一対のリボン送りローラ
(図示せず)および複数のガイドローラ(図示せず)な
どが配設されている。
【0032】また、リボンカセット5の凹部22が形成
された面と平行に延在する後面には、各リボンカセット
5内に収納されている熱昇華性インクリボン17の種類
を判別するための識別マーク23が形成されており、こ
の識別マーク23は、熱昇華性インクリボン17の種類
によって異なる数の縞状の非反射部24aを有する反射
シール24により形成されている。そして、本実施の形
態においては、図1において左端に示すリボンカセット
5aには、3本の非反射部24aを有する反射シール2
4Aが識別マーク23として貼着されており、以下順
に、リボンカセット5bには、4本の非反射部24aを
有する反射シール24Bが識別マーク23として貼着さ
れており、リボンカセット5cには、2本の非反射部2
4aを有する反射シール24Cが識別マーク23として
貼着されている。さらに、リボンカセット5の後面の左
端部が識別マーク23の検出のための基準位置BPとさ
れ、識別マーク23の図1において右端に位置する非反
射部24aの右端位置までの距離Lを、すべての識別マ
ーク23において同一とするとともに、この距離L内に
熱昇華性インクリボン17の種類を識別するための所望
の非反射部24aを形成するようになされている。
【0033】そして、この識別マーク23をキャリッジ
4に設けた光センサ18によって検出し、この検出信号
をプリンタの制御部25に出力し、この制御部25内に
おいて各リボンカセット5における識別マーク23の非
反射部24aの数を計数することによりリボンカセット
5内に収納されている熱昇華性インクリボン17の種類
を判別するようになっている。さらに、使用に供する熱
昇華性インクリボン17の種類に対応する識別マーク2
3を光センサ18が検出した状態でキャリッジ4が停止
可能とされており、キャリッジ4が停止した状態で、キ
ャノピ19のカセットホルダに配設されているリボンカ
セット5が上キャリッジ4bに受け渡されるようになっ
ている。
【0034】図4に示すように、前記制御部25は、少
なくともCPU31と、適宜な容量のROM、RAMな
どにより形成されたメモリ32と、サーマルヘッド7な
どの記録装置1の各部を駆動するためのコントローラ3
3とを有している。
【0035】前記メモリ32には、少なくとも記録のた
めの記録情報をイエロー、マゼンタ、シアンの3色に色
分解して色別の記録データとして格納されるようになっ
ており、実際の記録を行なう記録時に、使用される熱昇
華性インクリボン17の色に対応する色の記録データを
コントローラ33へ出力し、このコントローラ33がサ
ーマルヘッド7の複数の発熱素子のいずれかを記録デー
タに応じて選択的に駆動して発熱させるようになってい
る。
【0036】また、メモリ32には、少なくとも前記熱
昇華性インクリボン17の熱昇華性インクを用紙に重ね
て転写してフルカラー画像を所定の用紙に記録した後に
サーマルヘッド7の表面を用紙に記録したフルカラー画
像の少なくとも所定の濃度以上の部位の表面に直接当接
させること、すなわち、キャリッジ4にリボンカセット
5を搭載しない状態でキャリッジ4を移動させながらフ
ルカラー画像の少なくとも所定の濃度以上の部位でサー
マルヘッド7を用紙に直接当接させること、さらに詳し
くは、フルカラー画像の少なくとも所定の濃度以上の部
位の表面をサーマルヘッド7の表面で直接擦ることによ
り、少なくとも用紙に記録したフルカラー画像の少なく
とも所定の濃度以上の部位を強制的に平滑にする画像調
整動作を行うプログラムを格納した画像調整部34を有
している。また、この画像調整部34には、画像調整動
作を行う際に、前記サーマルヘッド7の発熱素子へ、熱
昇華性インクを用紙に転写する際のサーマルヘッド7の
発熱素子へ供給する最大エネルギよりも少ないエネル
ギ、例えば、記録時のサーマルヘッド7の発熱素子への
最大のエネルギの供給を100%とした場合に、画像調
整動作を行う際の発熱素子へのエネルギの供給を例えば
10〜40%程度とするプログラムが格納されたエネル
ギ調整部35が設けられている。なお、画像調整動作を
行うプログラムとしては、用紙に記録したフルカラー画
像のすべての部位にサーマルヘッド7の表面を直接当接
させるものであってもよい。さらに、画像調整動作を行
う際のキャリッジ4の移動速度を、記録時のキャリッジ
4の移動速度より速くするものであってもよい。
【0037】また、メモリ32には、記録情報に基づい
て、少なくとも記録時のサーマルヘッド7の発熱素子へ
の発熱動作および各発熱素子へのエネルギの供給量、プ
ラテン2に対するサーマルヘッド7の接離動作、図示し
ない紙送り機構による用紙の搬送動作などの各部の動作
を制御するプログラムや、キャリッジ4の移動に伴う光
センサ18からの出力信号に基づいてリボンカセット5
の有無およびリボンカセット5に収納された熱昇華性イ
ンクリボン17の種類、ホームポジションに対するキャ
リッジ4の移動距離、キャノピ19の開閉状態、隣位あ
るいは離間した一対のリボンカセット5間の距離などを
判別または検出するプログラムや、記録情報に基づいて
用紙に記録するフルカラー画像の所定の濃度以上の部位
を予め検出するプログラムなどの各種のプログラムも格
納されている。
【0038】つぎに、前述した構成からなる本実施の形
態の作用を本発明方法とともに説明する。
【0039】本実施の形態においては、図示しないホス
トコンピュータやイメージリーダなどから熱転写プリン
タ1の制御部25に入力された記録情報は、使用される
イエロー、マゼンタおよびシアンの3色に色分解して色
別の記録データとしてメモリ32に保存される。そし
て、実際の記録は、リボンカセット5a,5b,5cの
順に使用してイエロー、マゼンタ、シアンの順に行なわ
れる。なお、有彩色は、イエロー、マゼンタ、シアンの
3色の熱昇華性インクのうちのいずれか1色もしくは2
色の組合せに濃度階調を加えて形成されるものであり、
無彩色は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色の熱昇華
性インクの組合せに濃度階調を加えて形成される。
【0040】まず、最初に行なわれるイエローの熱昇華
性インクの記録を用紙に行なう場合について説明する。
イエローの熱昇華性インクリボン17aが収納されてい
るリボンカセット5aの検出動作は、制御部25からの
制御指令により、例えば図1において左端部に設けられ
たホームポジションにリボンカセット5を搭載しない非
搭載状態で位置するキャリッジ4を図1において右方向
に移動させることにより、キャリッジ4に配設した光セ
ンサ18が、リボンカセット5の識別マーク23を検出
することにより行なわれる。そして、光センサ18は、
非反射部24aの配列およびピッチなどの構成による各
識別マーク23の固有の検出信号を制御部25に送出
し、制御部25において制御指令に対応するリボンカセ
ット5aの識別マーク23か否かを判断し、制御指令に
対応するリボンカセット5aの識別マーク23の場合に
は、キャリッジ4の移動を停止し、制御指令に対応する
リボンカセット5aの識別マーク23でない場合には、
指令に対応するリボンカセット5aの識別マーク23を
検出するまでキャリッジ4の移動を継続する。
【0041】その後、対応するリボンカセット5aに対
向する位置でキャリッジ4を停止し、平行クランク機構
8および回転クランク機構11を駆動して上キャリッジ
4bを上昇させ、キャノピ19のカセットホルダに保持
されイエローの熱昇華性インクリボン17aが収納され
ているリボンカセット5aを上キャリッジ4に受け渡
す。そして、再度、各平行クランク機構8と回転クラン
ク機構11を駆動して上キャリッジ4bを下キャリッジ
4aに接触するように下降させる。これにより、キャリ
ッジ4は、イエローの熱昇華性インクリボン17aが収
納されているリボンカセット5aを搭載した搭載状態と
なる。
【0042】つぎに、サーマルヘッド7とプラテン2と
の間に図示しない公知の紙送り機構により所定の用紙を
所定位置へ搬送し、前記サーマルヘッド7をイエローの
熱昇華性インクリボン17aを介して前記用紙に圧接さ
せたヘッドダウン状態とし、この状態でキャリッジ4を
プラテン2に沿って移動させるとともに、熱昇華性イン
クリボン17aを巻取りながら、制御部25により記録
画像の濃度に応じて前記サーマルヘッド7の発熱素子に
選択的に通電して発熱させることにより、熱昇華性イン
クリボン17aのイエローの熱昇華性インクを部分的に
用紙に昇華させて転写して用紙上にイエローの記録を行
なうようになっている。
【0043】このイエローの記録が終了したら、使用に
供したリボンカセット5aがあらかじめ保持されていた
図示しないカセットホルダに対向する位置にキャリッジ
4を停止させ、前述した動作と同様に上キャリッジ4b
を上昇させ、この上キャリッジ4bに搭載されているイ
エローの熱昇華性インクリボン17aを収納したリボン
カセット5aをカセットホルダに自動的に受け渡す。
【0044】ついで、光センサ18により次の記録に供
されるマゼンタの熱昇華性インクリボン17bを収納し
たリボンカセット5bの識別マーク23を検出し、この
リボンカセット5bをキャリッジ4に搭載し、前記イエ
ローの記録の場合と同様に、リボンカセット5bを使用
したマゼンタの記録を行なうようになっている。
【0045】このマゼンタの記録が終了したら、同様に
してシアンの記録が行なわれる。
【0046】また、各色の記録を行う毎、または、所定
の使用時間毎などの必要に応じて、サーマルヘッド7の
表面は図示しない公知のクリーニング機構をもってクリ
ーニングがなされるのが一般的である。
【0047】ところで、通常の色の画像は2色以下の熱
昇華性インクの重ね合わせにより行なわれるが、黒色お
よび高濃度のグレーの画像を得るためにはイエロー、マ
ゼンタ、シアンの3色の熱昇華性インクの重ね合わせを
行なう必要がある。
【0048】また、イエロー、マゼンタ、シアンの各色
の熱昇華性インクを重ねて用紙にフルカラー画像を記録
した場合に、フルカラー画像の濃度の低い明るい色の部
位は各熱昇華性インクリボン17の熱昇華性インクを昇
華させるためのサーマルヘッド7の発熱素子に供給する
エネルギが小さく、用紙に転写した熱昇華性インクが平
滑で光沢のある艶やかな画像となるが、フルカラー画像
の濃度の高い黒い色の部位においては各インクリボンの
熱昇華性インクを昇華させるためのサーマルヘッド7の
発熱素子に供給するエネルギが大きく、用紙を熱的に変
形させるなどの理由により用紙に転写した画像がくすむ
といういわゆるマットが生じ、その結果、用紙に記録し
たフルカラー画像に光沢のある部位とくすんだ部位とが
混在し、良好な品質の記録を行なうことができない。
【0049】そこで、本実施の形態においては、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの3色の記録が終了してフルカラ
ー画像を用紙上に記録した後に、制御部25から画像調
整動作を行う制御指令が送出される。この画像調整動作
は、制御部25からの制御指令により、光センサ18が
リボンカセット5の識別マーク23を検出すると各識別
マーク23の固有の検出信号を制御部25に送出するこ
とを用いて光センサ18がキャリッジ4にリボンカセッ
ト5が搭載されているか否かを判別するとにより開始さ
れる。そして、制御部25は、光センサ18から送出さ
れる検出信号によりキャリッジ4にリボンカセット5が
搭載されているか否かを判断し、キャリッジ4にリボン
カセット5が搭載されている搭載状態の場合には、前記
記録時におけるキャリッジ4の移動とカセットホルダへ
のリボンカセット5の受け渡し動作を行ってキャリッジ
4に搭載されているリボンカセット5を所定の位置のカ
セットホルダへ受け渡し、キャリッジ4にリボンカセッ
ト5が搭載されていない非搭載状態とする。
【0050】そして、キャリッジ4にリボンカセット5
を搭載しない非搭載状態でキャリッジ4をプラテン2に
沿って移動させるとともに、フルカラー画像の少なくと
も所定の濃度以上の部位でサーマルヘッド7を用紙に直
接当接させ、この部位のフルカラー画像を強制的に平滑
にする。
【0051】なお、キャリッジ4がプラテン2に沿って
移動している途中でサーマルヘッド7を用紙に接離させ
るのは、サーマルヘッド7を接離動作させる図示しない
公知の接離機構を頻繁に動作させてダメージを与える場
合があるので、記録動作時と同様に、サーマルヘッド7
を用紙に直接当接させたヘッドダウン状態でキャリッジ
4をプラテン2に沿って移動させるとよい。また、この
場合においては、サーマルヘッド7の表面が用紙に記録
したフルカラー画像と直接摺接することになるので、フ
ルカラー画像をより平滑にすることもできる。
【0052】そして、このような画像調整動作を行うこ
とにより、フルカラー画像の全体をマットと称されるく
すみがなく、光沢のある艶やかな画像としたより高い記
録品質を容易に得ることができる。
【0053】また、この時、サーマルヘッド7の発熱素
子に対しては、エネルギ調整部35に記憶されたプログ
ラムに基づいて熱昇華性インクを用紙に転写する際のサ
ーマルヘッド7の発熱素子へ供給する最大エネルギより
も少ないエネルギが供給されるので、画像調整動作その
ものによるマットの発生を確実に防止したうえで用紙に
転写した熱昇華性インクを構成する熱昇華性染料の未反
応分の拡散・発色を助長することができ、その結果、よ
り高い記録品質のフルカラー画像を容易に得ることがで
きる。
【0054】なお、本実施の形態は、フルカラー画像を
形成することのできる熱転写プリンタ1を例示して説明
したが、記録装置としては、単色の熱昇華性インクを用
紙に転写するものであってもよい。この場合の制御部2
5のメモリ32には、記録のための記録情報を色分解せ
ずにヘッド解像度に応じた記録データとして格納し、実
際の記録を行なう記録時に、記録データをコントローラ
33へ出力し、このコントローラ33がサーマルヘッド
7の複数の発熱素子のいずれかを記録データに応じて選
択的に駆動して発熱させるようにすればよい。さらに、
メモリ32には、熱昇華性インクリボン17の熱昇華性
インクを用紙に転写して画像を所定の用紙上に記録した
後にサーマルヘッド7の表面を用紙に記録した画像の少
なくとも所定の濃度以上の部位の表面に直接当接させる
こと、すなわち、キャリッジ4にリボンカセット5を搭
載しない状態でキャリッジ4を移動させながら記録した
画像の少なくとも所定の濃度以上の部位でサーマルヘッ
ド7を用紙に直接当接させるようにすればよい。さらに
また、キャリッジ4に対してリボンカセット5を使用者
が人手にて交換する構成としてもよい。すなわち、用紙
上に所望の画像を記録した後に、サーマルヘッド7の表
面を用紙に記録した画像の少なくとも所定の濃度以上の
部位の表面に直接当接させる構成であればよい。
【0055】また、本発明は、前記実施の形態に限定さ
れるものではなく、必要に応じて種々変更することがで
きる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明の記録方法お
よび記録装置によれば、サーマルヘッドの複数の発熱素
子に選択的にエネルギを供給して、熱昇華性インクリボ
ンの熱昇華性インクを用紙に転写して用紙上に所望の画
像の記録を行った後に、前記サーマルヘッドの表面を用
紙に記録した画像の少なくとも所定の濃度以上の部位の
表面に直接当接させて用紙に記録した画像を平滑にする
画像調整動作を行うようにしたので、用紙に転写した少
なくとも所定の濃度以上の濃度の高い黒い色のくすんだ
部位を強制的に平滑にすることができ、その結果、用紙
上に記録した画像の全体をマットと称されるくすみがな
く、光沢のある艶やかな画像としたより高い記録品質と
することが容易にできるという極めて優れた効果を奏す
る。
【0057】また、本発明の記録方法および記録装置に
よれば、少なくともイエロー、マゼンタおよびシアンの
3色の熱昇華性インクにより形成された熱昇華性インク
リボンを用い、サーマルヘッドの複数の発熱素子に選択
的にエネルギを供給して前記3色の熱昇華性インクを重
ねて用紙に転写して用紙上に所望のフルカラー画像の記
録を行った後に、前記サーマルヘッドの表面を用紙に記
録したフルカラー画像の少なくとも所定の濃度以上の部
位の表面に直接当接させて用紙に記録したフルカラー画
像を平滑にする画像調整動作を行うようにしたので、用
紙に転写した少なくとも所定の濃度以上の濃度の高い黒
い色のくすんだ部位を強制的に平滑にすることができ、
その結果、用紙上に記録したフルカラー画像の全体をマ
ットと称されるくすみがなく、光沢のある艶やかな画像
としたより高い記録品質とすることが容易にできるとい
う極めて優れた効果を奏する。
【0058】また、本発明の記録方法および記録装置に
よれば、画像調整動作を行う際に、前記サーマルヘッド
の発熱素子へ、前記熱昇華性インクを用紙に転写する際
の前記サーマルヘッドの発熱素子へ供給する最大エネル
ギよりも少ないエネルギを供給するようにしたので、画
像調整動作そのものによるマットの発生を確実に防止し
たうえで用紙に転写した熱昇華性インクを構成する熱昇
華性染料の未反応分の拡散・発色を助長することがで
き、その結果、より高い記録品質の画像を容易に得るこ
とができるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る記録方法を適用する本発明に係
る記録装置の実施の形態の一例を示す要部の斜視図
【図2】 図1の記録装置の要部の概略側面図
【図3】 図1の記録装置のキャリッジの概略側面図
【図4】 図1の記録装置の制御部の概略を示すブロッ
ク図
【符号の説明】
1 記録装置 2 プラテン 4 キャリッジ 4a 下キャリッジ 4b 上キャリッジ 5 リボンカセット 7 サーマルヘッド 17 熱昇華性インクリボン 18 光センサ 19 キャノピ 23 識別マーク 24 反射シール 24a 非反射部 25 制御部 31 CPU 32 メモリ 33 コントローラ 34 画像調整部 35 エネルギ調整部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドの複数の発熱素子に選択
    的にエネルギを供給して、熱昇華性インクリボンの熱昇
    華性インクを用紙に転写して用紙上に所望の画像の記録
    を行った後に、前記サーマルヘッドの表面を用紙に記録
    した画像の少なくとも所定の濃度以上の部位の表面に直
    接当接させて用紙に記録した画像を平滑にする画像調整
    動作を行うことを特徴とする記録方法。
  2. 【請求項2】 少なくともイエロー、マゼンタおよびシ
    アンの3色の熱昇華性インクにより形成された熱昇華性
    インクリボンを用い、サーマルヘッドの複数の発熱素子
    に選択的にエネルギを供給して前記3色の熱昇華性イン
    クを重ねて用紙に転写して用紙上に所望のフルカラー画
    像の記録を行った後に、前記サーマルヘッドの表面を用
    紙に記録したフルカラー画像の少なくとも所定の濃度以
    上の部位の表面に直接当接させて用紙に記録したフルカ
    ラー画像を平滑にする画像調整動作を行うことを特徴と
    する記録方法。
  3. 【請求項3】 前記画像調整動作を行う際に、前記サー
    マルヘッドの発熱素子へ、前記熱昇華性インクを用紙に
    転写する際の前記サーマルヘッドの発熱素子へ供給する
    最大エネルギよりも少ないエネルギを供給することを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の記録方法。
  4. 【請求項4】 プラテンと、このプラテンに沿って往復
    移動可能とされ熱昇華性インクリボンを収納したリボン
    カセットを搭載し得るキャリッジと、このキャリッジに
    配設され前記プラテンに対して接離可能とされた複数の
    発熱素子を整列配置してなるサーマルヘッドとを具備
    し、熱昇華性インクリボンの熱昇華性インクを用紙に転
    写して用紙上に所望の画像の記録を行う記録装置であっ
    て、 用紙上に所望の画像の記録を行った後に、前記サーマル
    ヘッドの表面を用紙に記録した画像の少なくとも所定の
    濃度以上の部位の表面に直接当接させて用紙に記録した
    画像を平滑にする画像調整動作を行う画像調整部を設け
    たことを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 プラテンと、このプラテンに沿って往復
    移動可能とされ熱昇華性インクリボンを収納したリボン
    カセットを搭載し得るキャリッジと、このキャリッジに
    配設され前記プラテンに対して接離可能とされた複数の
    発熱素子を整列配置してなるサーマルヘッドと、所定位
    置に配設され少なくともイエロー、マゼンタおよびシア
    ンの3色の熱昇華性インクにより形成された熱昇華性イ
    ンクリボンを収納した3つのリボンカセットとを具備
    し、前記各リボンカセットを自動的に交換し、キャリッ
    ジに搭載して、前記各熱昇華性インクを用紙に重ねて転
    写して用紙にフルカラー画像の記録を行う記録装置であ
    って、 用紙上に所望のフルカラー画像の記録を行った後に、前
    記サーマルヘッドの表面を用紙に記録したフルカラー画
    像の少なくとも所定の濃度以上の部位の表面に直接当接
    させて用紙に記録したフルカラー画像を平滑にする画像
    調整動作を行う画像調整部を設けたことを特徴とする記
    録装置。
  6. 【請求項6】 前記画像調整部は、前記画像調整動作を
    行う際に、前記サーマルヘッドの発熱素子へ、前記熱昇
    華性インクを用紙に転写する際の前記サーマルヘッドの
    発熱素子へ供給する最大エネルギよりも少ないエネルギ
    を供給するように構成されていることを特徴とする請求
    項4または請求項5に記載の記録装置。
JP1020397A 1997-01-23 1997-01-23 記録方法および記録装置 Withdrawn JPH10202925A (ja)

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